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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 B21D
管理番号 1040906
審判番号 審判1999-13863  
総通号数 20 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1996-08-06 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1999-08-25 
確定日 2001-07-11 
事件の表示 平成 7年特許願第 37480号「プレス機ダイクッション油圧ロッキング装置の冷却システム」拒絶査定に対する審判事件[平成 8年 8月 6日出願公開、特開平 8-197157]について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.本願は、平成7年1月18日の出願であって、その請求項1に係る発明は、同9年9月8日付けの手続補正書により補正された明細書及び図面の記載、特に、その特許請求の範囲の請求項1における「オイルクーラーはステンレス製の高圧チューブによる多管式熱交換器でチューブ内をオイル、チューブ外を冷却水を通す。オイルクーラーの冷却水側の清掃用として、上部、下部に複数のプラグを設置する。」との記載からみて、「ステンレス製の高圧チューブによる多管式熱交換器からなるオイルクーラにおいて、多管式熱変換器は、高圧チューブ外に冷却水を通して高圧チューブ内を流れるオイルを冷却すると共に、オイルクーラーの冷却水側の清掃用として多管式熱変換器の上部及び下部に複数のプラグを設置したオイルクーラー。」にあるものと認められる。
なお、平成11年8月25日付け手続補正書による補正は、同日付けで却下された。
2.原査定の理由に引用された特開昭48-63353号公報(以下「引用例」という。)には、「高圧チューブ(フィン管13、()内は引用例に記載された発明の対応する部材名。以下、同じ。)による多管式熱交換器からなるオイルクーラーにおいて、多管式熱交換器は、高圧チューブ外に冷却水を通して高圧チューブ内に流れるオイル(油)を冷却するオイルクーラー」が記載されている。
3.本願の請求項1に係る発明と引用例記載の発明とを比較すると、本願の請求項1に係る発明と引用例記載の発明とは、「高圧チューブによる多管式熱交換器からなるオイルクーラにおいて、多管式熱変換器は、高圧チューブ外に冷却水を通して高圧チューブ内を流れるオイルを冷却するオイルクーラー」である点で一致するが、本願発明は、
(1)高圧チューブが、ステンレス製のチューブであると規定されていること、(2)冷却水側の清掃用として、(熱交換器の)上部及び下部に複数のプラグが設置されていること、
という構成を具備する点で、引用例記載の発明と相違する。
しかしながら、(1)ステンレス製の熱交換器用チューブは、従来周知慣用のものであって、高圧チューブが、ステンレス製のチューブであるとしたことは、従来周知慣用の手段を単に適用したものに過ぎないし、また、(2)高圧チューブによる多管式熱交換器からなるオイルクーラーにおいて、多管式熱交換器の側部及び下部に複数の清掃用(ドレン用)のプラグを設置したものが従来周知であり(例えば、実公昭50-27955号公報を参照。)、さらに、清掃用のプラグを冷却水側に設けるか、或いは、オイル側に設けるかは、熱交換器の構造に応じて適宜定められる事柄であるので、冷却水側の清掃用として、上部及び下部に複数のプラグを設置することは、前記した従来周知の清掃用プラグの構成を適用することにより当業者が容易になし得た事項ということができる。
そして、本願の請求項1に係る発明の効果は、引用例記載の発明及び前記従来周知の事項が奏する効果を出るものではない。
4.したがって、本願の請求項1に係る発明は、引用例記載の発明及び従来周知の事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるので、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2001-04-19 
結審通知日 2001-05-08 
審決日 2001-05-21 
出願番号 特願平7-37480
審決分類 P 1 8・ 121- Z (B21D)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 福島 和幸  
特許庁審判長 小林 武
特許庁審判官 鈴木 孝幸
桐本 勲
発明の名称 プレス機ダイクッション油圧ロッキング装置の冷却システム  
代理人 三浦 光康  

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