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審決分類 審判 全部申し立て 4項(5項) 請求の範囲の記載不備  B29C
審判 全部申し立て 2項進歩性  B29C
管理番号 1041023
異議申立番号 異議1999-74578  
総通号数 20 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1992-01-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 1999-12-07 
確定日 2000-08-28 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第2901703号「注射筒の製造方法」の請求項1〜3に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第2901703号の請求項1〜3に係る特許を維持する。 
理由 A.手続きの経緯
本件特許第2901703号発明は、平成2年5月26日に特許出願され、平成11年3月19日にその特許の設定登録がなされたが、その後、株式会社大協精工より特許異議の申立がなされ、平成12年3月27日付けで取消理由通知がなされ、その指定期間内である平成12年4月28日に訂正請求がなされたものである。

B.訂正の適否についての判断
1、訂正の目的及び内容
(1)特許請求の範囲の減縮を目的として、請求項1の記載「内金型と外金型の間に溶融合成樹脂を注入して成形する注射筒の製造方法であって、ゲートからの合成樹脂の充填を注射筒の頭部から注射筒の長手軸と平行な方向に行うとともに、該ゲートを注射筒の胴部の筒壁の中心より内側の位置に設けて、ゲートから注入された合成樹脂の少なくとも一部が内金型に当たって合成樹脂の流れが乱されるようにしたことを特徴とする注射筒の製造方法。」を、
「内金型と外金型の間に溶融合成樹脂を注入して成形する注射筒の製造方法であって、ゲートからの合成樹脂の充填を注射筒の頭部から注射筒の長手軸と平行な方向に行うとともに、該ゲートを、ゲートの口の一部が注射筒の胴部の筒壁部分にかかり、残りの部分が内金型にかかる位置に設けて、ゲートから注入された合成樹脂の一部が内金型に当たって合成樹脂の流れが乱されるようにしたことを特徴とする注射筒の製造方法。」と訂正する。
(2)特許請求の範囲の訂正にともない、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載とを整合させるため、明りょうでない記載の釈明を目的として、明細書第3頁18〜19行(特許公報第3欄18〜20行)の記載「該ゲートを注射筒の胴部の筒壁の中心より内側の位置に設けて」を、
「該ゲートを、ゲートの口の一部が注射筒の胴部の筒壁部分にかかり、残りの部分が内金型にかかる位置に設けて」と訂正する
(3)特許請求の範囲の訂正にともない、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載とを整合させるため、明りょうでない記載の釈明を目的として、明細書第3頁20行(特許公報第3欄20行)の記載「少なくとも一部」を、
「一部」と訂正する。
(4)特許請求の範囲の訂正にともない、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載とを整合させるため、明りょうでない記載の釈明を目的として、明細書第4頁7行(特許公報第3欄27行)及び明細書第5頁10行(特許公報第3欄45〜46行)の記載「少なくともその一部」を、
「その一部」と訂正する。
(5)特許請求の範囲の訂正にともない、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載とを整合させるため、明りょうでない記載の釈明を目的として、明細書第5頁17行〜第6頁3行(特許公報第4欄2〜7行)の記載「ゲート(1)の位置は注入される樹脂の少なくとも一部が内金型(3)に衝突する位置であるかぎり特に限定するものではないが、ゲート(1)の口の少なくとも一部分が胴部(6)の筒壁部分にかかるようにすると、ゲート(1)付近の注射筒(S)の肉厚をその頭部(5)の肉厚よりも大きくする必要がないので好ましい。」を、
「ゲート(1)の位置は注入される樹脂の一部が内金型(3)に衝突する位置にあるが、ゲート(1)の口の残りの部分が胴部(6)の筒壁部分にかかるようになっているので、ゲート(1)付近の注射筒(S)の肉厚をその頭部(5)の肉厚よりも大きくする必要はない。」と訂正する。
2、訂正の目的の適否及び拡張・変更の存否
上記(1)の訂正は、請求項1におけるゲートの位置を「ゲートの口の全部が内金型にかかる場合を削除し、「ゲートの口の一部が注射筒の胴部の筒壁部分にかかり、残りの部分が内金型にかかる位置」に限定するとともに、内金型に当たる合成樹脂を、ゲートから注入された合成樹脂の「一部」に限定するものであるから特許請求の範囲の減縮である。
上記(2)〜(5)の訂正は、減縮された特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載とを整合させるための訂正であって、明りょうでない記載の釈明を目的とした訂正であるといえる。
そして、これら(1)〜(5)の訂正は、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内のものであり、また、これらの訂正は、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。
3、独立特許要件の判断
(1)当審で通知した取消理由の概要
当審で通知した取消理由(平成12年3月27日付け)の概要は、本件訂正前の請求項1〜3の発明は、引用文献1(特開平1-159219号公報)及び引用文献2(米国特許第4,743,420号明細書)に記載された発明から当業者が容易に発明をすることができたものと認められるから、本件請求項1〜3の発明に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである、というものである。
(2)本件発明
本件発明は、上記平成12年4月28日付け訂正請求書により訂正された特許請求の範囲の請求項に記載された次のとおりのものと認める。
【請求項1】内金型と外金型の間に溶融合成樹脂を注入して成形する注射筒の製造方法であって、ゲートからの合成樹脂の充填を注射筒の頭部から注射筒の長手軸と平行な方向に行うとともに、該ゲートを、ゲートの口の一部が注射筒の胴部の筒壁部分にかかり、残りの部分が内金型にかかる位置に設けて、ゲートから注入された合成樹脂の一部が内金型に当たって合成樹脂の流れが乱されるようにしたことを特徴とする注射筒の製造方法。
【請求項2】ゲートの数が2〜4個である請求項1記載の製造方法。
【請求項3】ゲート付近の注射筒の肉厚を注射筒の頭部の肉厚より若干大きく形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の製造方法。
(以下、上記請求項1の発明を「本件訂正発明1」、請求項2の発明を「本件訂正発明2」及び請求項3の発明を「本件訂正発明3」という)
(3)引用文献記載の発明の内容
引用文献1:特開平1-159219号公報
「使い捨て注射器シリンダを製造するための熱流路-射出成形工具」と題する発明が記載されており、図1〜図3において内金型と外金型の間に溶融合成樹脂を、注射筒の長手軸と直交する方向から注入して、注射筒を製造する状況が開示されている。
引用文献2:米国特許第4,743,420号明細書
「薄壁プラスチック容器の射出成形方法及び装置」と題する発明が記載されており、溶融合成樹脂を注入するゲートに関し、「(前略)射出ポート50は、キャビティ30の長手方向の軸に揃え、その結果、プラスチック材料は製品のほぼ中央で射出され、それにより、プラスチック材料のための流路はキャビティの側壁に対してほぼ同一となり、プラスチック材料は、中子(コア)24の周囲に同時に到達し、中子はそらされずに、キャビティ22に関して中央にとどまることを確実にする。射出ポート50は、キャビティモールド22の軸中心に形成される射出中心52と連通している。キャビティ中心は、成形された製品10中の対応する容器中心54を形成するものである。」(参考資料1の甲第2号証抄訳;甲第2号証の第6欄25〜53行部分)
(4)取消理由について
(本件訂正発明1)
本件訂正発明1(前者)と、引用文献1及び引用文献2記載の発明(後者)とを対比すると、前者は、内金型と外金型の間に溶融合成樹脂を注入して、注射筒を製造する方法において、合成樹脂を注入するゲートを設ける位置を、特に「ゲートの口の一部が注射筒の胴部の筒壁部分にかかり、残りの部分が内金型にかかる位置に設け」ることを要件の一つとするものであるのに対して、後者は、いずれもかかる要件を備えるものではなく、それを示唆するものでもない。
すなわち、引用文献1記載の発明においては、溶融合成樹脂のゲートは、注射筒の長手軸と直交する方向に設けられているものであり、また、引用文献2記載の発明においては、溶融合成樹脂注入ゲートの位置は、「射出ポート50は、キャビティモールド22の軸中心に形成される射出中心52と連通している。」との記載からみて、内金型の中央上部に設けられていると認められる。
そして、本件訂正発明1は、かかる要件を含む特許請求の範囲請求項1に記載された要件を具備することにより、「偏肉やショートが起こらない」などの明細書記載の効果を奏し得ているものと認められる。
したがって、本件訂正発明1は、引用文献1及び2記載の発明から当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。
よって、本件訂正発明1に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであるとはいえない。
また、他に本件訂正発明1を独立して特許を受けることができないものとする理由を発見しない。
(本件訂正発明2及び3に対して)
本件訂正発明2及び3は、本件訂正発明1の注射筒の製造方法を更に技術的に限定したものであるから、更に検討するまでもなく、本件訂正発明2及び3は引用文献1及び2記載の発明から当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。
したがって、本件訂正発明2及びに係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであるとはいえない。
また、他に本件訂正発明2及び3を独立して特許を受けることができないものとする理由を発見しない。
4、むすび
以上のとおり、上記訂正請求は特許法第120条の4第2項の規定及び同条第3項で準用する同法第126条第2〜4項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

C.特許異議の申立についての判断
1、特許異議申立の理由の概要
(1)特許異議申立人 株式会社大協精工(以下、「申立人」という)は、甲第1〜2号証及び参考資料1〜2を提出して、訂正前の本件請求項1〜3の発明は、従来公知の発明と同一であり(主張1)、甲第1〜2号証記載の発明から当業者が容易に発明をすることができたものであり(主張2)、また、本件明細書には記載不備があるから(主張3)、本件請求項1〜3に係る特許は、取り消されるべきものである旨の主張をしている。
2、本件発明
本件請求項1〜3の発明は、上記平成12年4月28日付け訂正請求書により訂正されて、上記「本件訂正発明1〜3」のとおりのものとなった。
3、甲号証の発明
(1)申立人の提出した甲号証
甲第1号証:特開平1-159219号公報(当審で通知した取消理由通知における引用文献1と同じ)
甲第2号証:米国特許第4,743,420号明細書(同引用文献2と同じ)
4、対比・判断
(主張1及び2に対して)
申立人の提出した甲第1号証及び甲第2号証は、当審で通知した取消理由通知において引用した引用文献1及び引用文献2と同じものである。
したがって、本件訂正発明1〜3は、上記「B.訂正の適否についての判断 3、独立特許要件の判断 (4)取消理由について」の項に記載した理由と同じ理由により、甲第1号証及び甲第2号証記載の発明から当業者が容易に発明をすることができたものとはいえないし、当然、従来公知の発明と同一のものであるとはいえない。
(主張3に対して)
申立人は、本件請求項1に記載されている「注射筒の胴部の筒壁の中心より内側の位置」が文言的に意味不明であるとしているが、本件請求項1は、上記のとおり訂正されたので、この点における記載不備は解消された。
5、むすび
以上のとおりであるから、特許異議申立の理由及び証拠によっては、本件訂正発明1〜3に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件訂正発明1〜3に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
注射筒の製造方法
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 内金型と外金型の間に溶融合成樹脂を注入して成形する注射筒の製造方法であって、ゲートからの合成樹脂の充填を注射筒の頭部から注射筒の長手軸と平行な方向に行うとともに、該ゲートを、ゲートの口の一部が注射筒の胴部の筒壁部分にかかり、残りの部分が内金型にかかる位置に設けて、ゲートから注入された合成樹脂の一部が内金型に当たって合成樹脂の流れが乱されるようにしたことを特徴とする注射筒の製造方法。
【請求項2】 ゲートの数が2〜4個である請求項1記載の製造方法。
【請求項3】 ゲート付近の注射筒の肉厚を注射筒の頭部の肉厚より若干大きく形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
<産業上の利用分野>
本発明は、注射筒の製造方法に関する。
<従来の技術>
注射筒の製造は、従来、外金型と内金型の間に合成樹脂を流し込んだ後、水や空気などで冷却して成型しており、注射筒を製造する場合、ゲートの種類とゲートの位置、樹脂の射出方向は、従来、第3図の▲1▼〜▲4▼のようになっていた。▲1▼および▲2▼は注射器の頭部方向からその長手軸方向に樹脂を射出するものであり、▲1▼はピンポイントゲートの出口を注射器の長手軸と一致させたものであり、▲2▼はピンポイントゲートを3箇所に設け、各々の出口を注射筒の側壁に一致させたものである。また▲3▼および▲4▼は注射器の長手軸方向と直行する方向に樹脂を射出するものであり、▲3▼はサイドゲートを注射筒の頭部側壁に3箇所設けたものであり、▲4▼はサブマリンゲートをフランジに近接して2箇所設けたものである。
しかしながら、▲1▼の方法はゲートの近くが変形するうえ、注射筒の末端のフランジ部分がショート(一部欠落すること)することがあり、▲2▼の方法は樹脂の流れが良いためフランジがショートすることはないが、樹脂が長手軸方向に配向するため注射筒が縦方向に割れやすくなり、▲3▼および▲4▼の方法はフランジがショートすることが多く、しかも偏肉が生じやすく問題であった。
<発明が解決しようとする課題>
本発明は如上の事情に鑑みて成されたもので、フランジ部分がショートすることがなく、かつ偏肉や配向の生ずることのない経済的な注射筒の製造方法を提供することを目的とする。
<課題を解決するための手段>
本発明は上記の課題を解決するために、内金型と外金型の間に溶融合成樹脂を注入して成形する注射筒の製造において、ゲートからの合成樹脂の充填を注射筒の頭部から注射筒の長手軸と平行な方向に行うとともに、該ゲートを、ゲートの口の一部が注射筒の胴部の筒壁部分にかかり、残りの部分が内金型にかかる位置に設けて、ゲートから注入された合成樹脂の一部が内金型に当たって合成樹脂の流れが乱されるようにしたことを特徴とする方法を採用している。
<作用>
上記の構成によれば、樹脂が上方から下方にスムーズに流れるので、成型される注射筒のフランジ部分がショートしたり胴部の肉厚が偏肉したりすることがない。また樹脂はその一部が円錐状に形成された注射筒の頭部の内金型に衝突して撹乱され上方から下方に流れるため、配向が起こらない。
<実施例>
次に本発明の実施例について図面を用いて説明する。
第1図および第2図は注射筒の製造を説明するための図であり、第1図は、注射筒をチップ側から見たときの図、第2図は内金型と外金型とをセットしたときの第1図のA-A線断面に相当する断面を示す図である。
図において、(1)はゲート、(2)は外金型、(3)は内金型であり、(4)、(5)、(6)および(7)はそれぞれ成型された注射筒(S)のチップ、頭部、胴部およびフランジ、(8)は注射筒に残されたゲート跡である。ゲート(1)の位置は胴部(6)の肉厚の中心よりも内側になっており、ゲート(1)から注入された合成樹脂の一部が内金型(3)に当たって合成樹脂の流れが乱されるようになっている。
成型機のノズル(図示していない)から外金型(2)のゲート(1)を通して樹脂を注入すると、その一部が内金型(3)に衝突して樹脂の流れに乱れが生じ、外金型(2)と内金型(3)の間の空間(成型後の注射筒になる部分であり、Sで示される部分と同じ)に配向していない樹脂が充填される。これを冷たい空気または水(一般に10〜20℃)で冷却し、金型(2、3)から離型すれば注射筒(S)が出来上がる。
ゲート(1)の位置は注入される樹脂の一部が内金型(3)に衝突する位置にあるが、ゲート(1)の口の一部分が胴部(6)の筒壁部分にかかるようになっているので、ゲート(1)付近の注射筒(S)の肉厚をその頭部(5)の肉厚よりも大きくする必要はない。ゲート(1)の数は偏肉を防ぐ意味からも対称に複数設けるのが好ましく、コスト面をも考慮して一般に2〜4個設けられる。
〔実施例1〜6〕
ポリプロピレン(三井石油化学工業(株)製、J853N)を材料とし、本発明の方法を用いて成型温度250℃、冷却温度17℃で注射筒を成型したところ、第1表の結果が得られた。但し、成型機は住友重機械工業(株)製のネスタールSG-220を用いた。殆ど偏肉がなく、またショートは観察されていない。
〔比較例1〜6〕
第2図の▲2▼の方法を用いて実施例1と同じ条件で注射筒を成型したところ第1表の結果が得られた。偏肉やショートが観察されている。

<発明の効果>
以上説明してきたことから明らかなように、本発明の方法を用いると、注射筒の製造においてコールド金型におけるようなランナーを省くことができ、偏肉やショートが起こらないので、良質の製品を安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は注射筒の製造を説明するための図であり、第1図は注射筒をチップ側から見たときの図、第2図は内金型と外金型とをセットしたときの第1図のA-A線断面に相当する断面を示す図である。また第3図は従来の方法を説明するための図である。
<主な符号の説明>
1:ゲート 2:外金型
3:内金型 5:頭部
6:胴部 S:注射筒
 
訂正の要旨 特許第2901703号発明の明細書中
1、請求項1の記載「内金型と外金型の間に溶融合成樹脂を注入して成形する注射筒の製造方法であって、ゲートからの合成樹脂の充填を注射筒の頭部から注射筒の長手軸と平行な方向に行うとともに、該ゲートを注射筒の胴部の筒壁の中心より内側の位置に設けて、ゲートから注入された合成樹脂の少なくとも一部が内金型に当たって合成樹脂の流れが乱されるようにしたことを特徴とする注射筒の製造方法。」を、
「内金型と外金型の間に溶融合成樹脂を注入して成形する注射筒の製造方法であって、ゲートからの合成樹脂の充填を注射筒の頭部から注射筒の長手軸と平行な方向に行うとともに、該ゲートを、ゲートの口の一部が注射筒の胴部の筒壁部分にかかり、残りの部分が内金型にかかる位置に設けて、ゲートから注入された合成樹脂の一部が内金型に当たって合成樹脂の流れが乱されるようにしたことを特徴とする注射筒の製造方法。」と訂正する。
2、明細書第3頁18〜19行(特許公報第3欄18〜20行)の記載「該ゲートを注射筒の胴部の筒壁の中心より内側の位置に設けて」を、
「該ゲートを、ゲートの口の一部が注射筒の胴部の筒壁部分にかかり、残りの部分が内金型にかかる位置に設けて」と訂正する
3、明細書第3頁20行(特許公報第3欄20行)の記載「少なくとも一部」を、
「一部」と訂正する。
4、明細書第4頁7行(特許公報第3欄27行)及び明細書第5頁10行(特許公報第3欄45〜46行)の記載「少なくともその一部」を、
「その一部」と訂正する。
5、明細書第5頁17行〜第6頁3行(特許公報第4欄2〜7行)の記載「ゲート(1)の位置は注入される樹脂の少なくとも一部が内金型(3)に衝突する位置であるかぎり特に限定するものではないが、ゲート(1)の口の少なくとも一部分が胴部(6)の筒壁部分にかかるようにすると、ゲート(1)付近の注射筒(S)の肉厚をその頭部(5)の肉厚よりも大きくする必要がないので好ましい。」を、
「ゲート(1)の位置は注入される樹脂の一部が内金型(3)に衝突する位置にあるが、ゲート(1)の口の残りの部分が胴部(6)の筒壁部分にかかるようになっているので、ゲート(1)付近の注射筒(S)の肉厚をその頭部(5)の肉厚よりも大きくする必要はない。」と訂正する。
異議決定日 2000-08-07 
出願番号 特願平2-136737
審決分類 P 1 651・ 121- YA (B29C)
P 1 651・ 532- YA (B29C)
最終処分 維持  
前審関与審査官 加藤 友也  
特許庁審判長 小林 正巳
特許庁審判官 仁木 由美子
喜納 稔
登録日 1999-03-19 
登録番号 特許第2901703号(P2901703)
権利者 株式会社ニッショー
発明の名称 注射筒の製造方法  
代理人 萩原 亮一  
代理人 内田 明  
代理人 安西 篤夫  

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