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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  H01L
管理番号 1041360
異議申立番号 異議2000-73538  
総通号数 20 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1996-01-12 
種別 異議の決定 
異議申立日 2000-09-18 
確定日 2001-06-11 
異議申立件数
事件の表示 特許第3022178号「パワーデバイスチップの実装構造」の請求項1〜7についての特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 特許第3022178号の請求項1〜7についての特許を維持する。 
理由 [1] 本件発明
本件特許第3022178号の請求項1〜7に係る発明(以下、「本件発明1〜7」という。)は、平成6年6月21日に特許出願され、平成12年1月14日に特許権の設定登録がなされたものであって、特許請求の範囲の請求項1〜7に記載された次のとおりのものである。

「【請求項1】 金属板の一主面上に比較的熱抵抗が低く、かつ電気抵抗の高い絶縁板を有し、前記絶縁板の上に前記金属板とは絶縁された金属膜を1つあるいは複数有し、前記金属膜の上に絶縁膜を有し、前記それぞれの金属膜につき前記絶縁膜の所定の領域に、前記金属膜が露出する2種類のコンタクト窓を有し、前記コンタクト窓のうち、第1のコンタクト窓では前記金属膜とパワーデバイスチップの電極が接続され、第2のコンタクト窓では前記金属膜と金属端子が接続され、前記パワーデバイスチップは、少なくとも一主面の大半の部分を活性領域とし、前記活性領域のある主面に、機能の異なる複数の電極を有し、前記活性領域上のそれぞれの電極は、前記第1のコンタクト窓にて対応する前記金属膜と接続されたことを特徴とするパワーデバイスチップの実装構造。
【請求項2】 前記パワーデバイスチップの有する電極のうち、前記金属膜と対面しない主面にある電極、すなわち裏面電極に対応する金属端子が前記絶縁板に固定され、前記裏面電極と金属端子とはリードフレームにより電気的に接続されていることを特徴とする請求項1記載のパワーデバイスチップの実装構造。
【請求項3】 前記パワーデバイスチップの裏面電極に、対応する金属端子を直接溶接したことを特徴とする請求項1記載のパワーデバイスチップの実装構造。
【請求項4】 前記パワーデバイスチップの裏面電極と対応する金属端子が前記絶縁板上に固定され、前記裏面電極と前記金属端子との間をワイヤボンディングにより接続したことを特徴とする請求項1記載のパワーデバイスチップの実装構造。
【請求項5】 金属板の一主面に比較的熱抵抗が低く、かつ電気抵抗の高い絶縁板を有し、前記絶縁板の上に前記金属板とは絶縁された金属膜を1つあるいは複数有し、前記金属膜の上に絶縁膜を有し、前記それぞれの金属膜につき前記絶縁膜の所定の領域に、前記金属膜が露出する2種類のコンタクト窓を有し、前記コンタクト窓のうち、第1のコンタクト窓では前記金属膜とパワーデバイスチップの電極が接続され、第2のコンタクト窓では前記金属膜と金属端子が接続された構造体が2つあり、前記パワーデバイスチップは、少なくとも一主面の大半の部分を活性領域とし、前記活性領域のある主面に、機能の異なる複数の電極を有し、前記活性領域上の各々の電極は、前記第1のコンタクト窓にて、前記第1の構造体上の対応する前記金属膜と接続され、前記パワーデバイスチップの他の主面に存在する電極は、前記第2の構造体上の対応する前記金属膜と接続され、前記パワーデバイスチップを挟み込む前記第1と第2の構造体の間の距離は、一定の厚さを有する緩衝体によって保持されていることを特徴とするパワーデバイスチップの実装構造。
【請求項6】 前記構造体の、前記絶縁板と接していない他の主面に放熱フィンを有することを特徴とする請求項5記載のパワーデバイスチップの実装構造。
【請求項7】 前記パワーデバイスチップの電極と前記金属膜を、半田溶接により接続することを特徴とする請求項1または5記載のパワーデバイスチップの実装構造。」
[2] 特許異議申立の理由の概要
特許異議申立人 吉田春男は、次の甲第1〜11号証を提示して、本件発明1〜7は甲第1〜11号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件発明1〜7についての特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、同法第113条第1項第2号の規定により取消すべき旨主張する。

甲第1号証:特開昭59-141249号公報
甲第2号証:特開昭60-103649号公報
甲第3号証:特開平1-205558号公報
甲第4号証:実願平4-1842号(実開平5-59869号)のCD-ROM
甲第5号証:特開昭58-93361号公報
甲第6号証:特開平4-316354号公報
甲第7号証:特開昭64-42843号公報
甲第8号証:特開平5-335479号公報
甲第9号証:特開昭60-94742号公報
甲第10号証:特開平6-21255号公報
甲第11号証:特開平5-74992号公報

[3] 甲各号証の記載事項
(3-1)甲第1号証(特開昭59-141249号公報)
技術分野として、第3頁左上欄第16行〜第19行には、以下の事項が記載されている。
「この発明は・・・電力半導体チップから熱を運び去る為に熱伝導度の大きい要素を用いたパッケージに関する。」

実施例として、第4頁左下欄第7行〜第5頁右下欄第6行には、以下の事項が記載されている。
「第1図は、部品部分10と、1例としてダーリントン形電力トランジスタの様な電力チップ14とから成る電力チップ・パッケージを分解図で示している。電力チップ14は、ウエーハ形のシリコンの様な半導体材料で構成され、厚さを誇張して示す様に、上側にコレクタ端子16、そして下側にエミッタ端子18、第1のベース端子20及び第2のベース端子22を有する。これと比較して、電力ダイオードは片側に1つの端子しか持たない。
電力チップ・パッケージの部分10は誘電体基板26と、この基板の上面に取付けられた複数個の板金導線28,30,32とで構成されている。
・・・中略・・・
この発明では誘電体基板26の下側にはんだ付け可能な金属層40を設けることが好ましい。
・・・中略・・・
電力チップ・パッケージ10,12内に電力チップ14を取付ける時、電力チップ14の下側端子18,20,22にはんだの盛上げをし(即ち、はんだの「隆起部」を設け)、単に、電力チップ14を板金導線28,30,32の上にのせ、端子と導線の間にはんだの結合部を完成するのに十分な温度まで、チップ14及びパッケージの部分10を加熱することによって、これらの端子が夫々の板金導電28,30,32にはんだ付けされる様にすることが好ましい。コレクタ端子16ははんだを被覆することが好ましく、今述べたはんだ付け作業が完了する前、或いはその間或いは好ましくはその後に、支持部分12の導線44にはんだ付けすることが出来る。」

電力チップからの熱の放散について、第4頁左上欄第11行〜第17行には、以下の事項が記載されている。
「板金導線は電力チップ、例えばダーリントン形電力トランジスタの片側にある複数個の端子に対して鏡像関係のパターンを持つ。電力チップを板金導線にはんだ付け等によって取付けた後、電力チップ内で発生される熱は板金導線を介して誘電体基板に通し、基板を放熱部の上に取付けることにより、この放熱部へ伝達することが出来る。」

(3-2)甲第2号証(特開昭60-103649号公報)
パワーモジュールなどの半導体装置として、特許請求の範囲には、以下の事項が記載されている。
「金属製放熱板上にケースが固着され、そのケース内の放熱板上に絶縁基板を介して回路素子が固定され、ケースから回路素子へのリードが導出され、ケース内に樹脂が封止される半導体装置において、樹脂は、絶縁基板とほぼ同じ厚さで絶縁基板とケースの間の放熱板上に封止された第一の硬質樹脂層と、回路素子を覆う厚さでケース内全面に封止されたゲル状樹脂層および、ゲル状樹脂層上にケースの上端部までケース内全面に封止された第二の硬質樹脂層からなることを特徴とする半導体装置。」

実施例である第3、4図及びその説明には、金属板2の上に絶縁基板3、その上に金属板4が設けられ、金属板4の上にダイオード5a、ゲートターンオフサイリスタ5bが固定され、また、金属板4にはアノードリード6aが固定されており、ゲートリード6b,カソードリード6cは金属板4の上に形成された絶縁基板7に固定されているパワーモジュールが記載されている。

(3-3)甲第3号証(特開平1-205558号公報)
半導体集積回路素子をバンプ電極を介して搭載した混成集積回路の実施例として、第2頁左下欄第11行〜右下欄第5行には、以下の事項が記載されている。
「第1図(b)はこのセラミック基板1上に公知の薄膜パターン形成工程によりTi-Pb-Au積層膜からなる導体配線層2をパターン形成し、更に、SiO2-Si3N4積層膜からなる保護絶縁層3をパターン形成して構成された配線基板4を示す。保護絶縁層3は配線層2間の領域を埋めると共に、配線層2上の所定の領域に開口部を有するように配線層2上に形成される。
そして、第1図(c)に示すように、配線基板4のセラミック基板1上に形成された配線層2の保護絶縁層3に覆われていない前記所定の領域にバンプ電極5を配設し、このバンプ電極5を介して半導体集積回路素子6を搭載すると共に、半導体集積回路素子6の各電極と配線層2とを電気的に接続する。」

(3-4)甲第4号証(実願平4-1842号(実開平5-59869号)のCD-ROM)
従来技術として、段落【0002】には、以下の事項が記載されている。
「一般に、パワーモジュール等には、高耐圧性および高放熱性が要求されている。このため、図8(A)に示すように、主にアルミニウム等からなる金属ベース基板80上全面に無機フィラーを高い割合で充頃した接着性を有する絶縁層81を介して主に銅等からなる回路パターン82を形成してなる金属ベース配線板が使用されている。」

実施例として、段落【0014】〜【0017】には、以下の事項が記載されている。
「まず、図1(A)に示すように、・・・高熱伝導性絶縁層12が接触するようにして両銅箔を貼り合わせて両面基板を作製した。
・・・中略・・・
次に、図1(B)に示すように、・・・ガラスエポキシ両面銅張積層板にスルーホール用の穴開け加工を施し、これにスルホールメッキ処理を施し、一方の表面を通常の方法によりパータニングして、図1(C)に示すような片面回路基板を作製した。
・・・
次いで、図2に示すように、両面基板および片面回路基板を所定の大きさに切断し、両面基板は導電性接着剤20を介して回路用電解銅箔11が上面となるように、片面回路基板は絶縁性のガラスエポキシプリプレグシート21を介してパターニング形成されていない表面が上面となるようにしてそれぞれ厚さ2mmのアルミニウム板22上に配置した。
・・・
その後、図3に示すように、両面基板および片面回路基板の上面の銅箔11,30を通常の方法によりパターニングし、その上にソルダーレジストインク等を用いて絶縁処理を施して本考案の金属ベース配線板を作製した。」

(3-5)甲第5号証(特開昭58-93361号公報)
半導体装置の従来技術として、第1頁右欄第3行〜第19行には、以下の事項が記載されている。
「従来の半導体装置は第1図に斜視図で示すようになっていた。図はトライアックの場合を示し、(1)はアルミナなどからなる絶縁基板で、鉄材又は鋼材からなる放熱板(2)にはんだなどで接着されている。放熱板(2)には取付け穴(2a)があけられてある。絶縁基板(1)上面には各電極に対す個所にメタライズ層(3)が施されてある。(4)はT2外部電極で、メタライズ層(3)上に共にはんだ付けされたT2内部電極(5)にはんだ接合されてある。(6)はT2外部電極で(7)はG外部電極であり、それぞれ各メタライズ層(3)上はんだ付けされ引出されてある。これら各外部電極(4),(6),(7)は黄銅材又は鋼材など導電金属からなり、外部端子を形成する。(8)はT2内部電極(5)上にはんだ接合された半導体ペレット、(9)は鋼材などからなり半導体ペレット(8)とT1外部電極(6)とをはんだ付け接続するT1内部電極、(10)は鋼材などからなり半導体ぺレット(8)とG外部電極(7)とをはんだ付け接続するG内部電極である。」

(3-6)甲第6号証(特開平4-316354号公報)
半導体装置の従来例として、段落【0006】には、以下の事項が記載されている。
「図2は上記のようなスペースの余裕のない従来例としてのパワーモジュールの概略断面図を示したものである。銅ベース板21上に、下から順に絶縁基板22、アノード端子23、アノードモリブデン24、ダイオードチップ25、カソードモリブデン板26、及びカソード端子27が半田により固着されている。」

(3-7)甲第7号証(特開昭64-42843号公報)
半導体装置の実施例として、第1図及びその説明には、金属底板1上にセラミックからなる絶縁基板2がろう付けされ、さらに、その上に金属ブロック3、半導体チップ4、及び外部接続リード5からなる電気回路がろう付けされた半導体装置が記載されている。

(3-8)甲第8号証(特開平5-335479号公報)
半導体装置の実施例として、図1及びその説明には、金属板1の上に絶縁板2その上にドレインパターン3、およびゲートパターン4、駆動ソースパターン5が形成され、ドレインパターン3上にMOSFETチップ6が接着され、電極端子13がドレーンパターン3、ゲートパターン4、及び駆動ソースパターン5に固定され、MOSFETチップ6のゲートパッド7とゲートパターン4が,またソースパッド10とソースパターン5が、それぞれボンディングワイヤで接続されているパワーモジュール構造が記載されている。

(3-9)甲第9号証(特開昭60-94742号公報)
密封式電力チップ用パッケージの実施例として、第1図、第5図〜第7図、及びその説明には、誘電体プレート18、18’の上面にエミッタ・リード導体24’と第1および第2のベース・リード導体20’が形成され、これらが誘電体プレート18、18’の孔28に充填された半田30を介して、誘電体プレート18、18’の下面に形成されたエミッタ電極24、24’と第1および第2のベース電極20、22に接続し、さらに、これらエミッタ電極24、24’と第1および第2のベース電極20、22に電力チップ16、16’のエミッタ端子34、34’および第1および第2のベース端子36、36’が接続し、電力チップ16、16’のコレクタ端子38、38’は誘電体プレート44、68に形成されたコレクタ電極17、66と接続されており、このコレクタ電極17、66は2つの誘電体プレートの間に設けられている電力チップ・パッケージが記載されている。

(3-10)甲第10号証(特開平6-21255号公報)
半導体装置の実施例として、図1及びその説明には、絶縁性の基板1の一方には半導体部品5が固定され、他方には放熱フィン6a、6bを有する放熱部品6が接着されパッケージ化された半導体装置が記載されている。

(3-11)甲第11号証(特開平5-74992号公報)
ヒートシンクのハイブリッド型半導体素子への装着例として、図7及びその説明には、セラミック基板15の一方に配線16が形成され、他方に放熱フィン4を有するヒートシンク1が形成された半導体装置が記載されている。

[4] 対比・判断
(4-1)本件発明1について
本件発明1と甲第3号証に記載されたものとを対比すると、甲第3号証に記載された混成集積回路は、セラミック基板1上に形成された導体配線層2の、保護絶縁層3に覆われていない所定の領域にバンプ電極5を配設し、このバンプ電極5を介して半導体集積回路素子6を搭載したものであって、このバンプ電極5が配設された保護絶縁層3に覆われていない所定の領域が、本件発明1におけるコンタクト窓に相当するものである。
そして、本件発明1において、「前記金属膜の上に絶縁膜を有し、前記それぞれの金属膜につき前記絶縁膜の所定の領域に、前記金属膜が露出する2種類のコンタクト窓を有し、前記コンタクト窓のうち、第1のコンタクト窓では前記金属膜とパワーデバイスチップの電極が接続され、第2のコンタクト窓では前記金属膜と金属端子が接続され」た点(A)については、甲第3号証に記載された混成集積回路においては、保護絶縁層3に覆われていない複数の所定の領域では導体配線層2と半導体集積回路素子6のバンプ電極5が接続している。
しかしながら、甲第3号証に記載された混成集積回路は、本件発明1のように、パワーデバイスチップの実装に係るものでも、また熱抵抗の低減を課題としたものでもないから、甲第3号証に記載された半導体集積回路素子6をパワーデバイスチップに限定して、本件発明1の上記の点(A)のように、複数の所定の領域のうち、一方の領域では、導体配線層をパワーデバイスチップのバンプ電極に接続し、他方の領域では、導体配線層を金属端子に接続することは、甲第3号証に記載された混成集積回路から容易に想到することはできない。

また、本件発明1と甲第9号証に記載されたものとを対比すると、甲第9号証には、本件発明1の2種類のコンタクト窓に相当する孔28を、パッケージ10のうちの上部パッケージ部12の誘電体プレート18に設けたものが記載され、この孔28の一方では、ベースリード導体20’、22’が電力チップ16の第1、2のベース電極20、22を介して第1、2のベース端子36に接続し、他方では、エミッタリード導体24’がエミッタ電極24を介してエミッタ端子34に接続しているものの、本件発明1の複数の金属膜に相当するベースリード導体22’とエミッタリード導体24’は、本件発明1の複数の金属膜のように、「金属板の一主面上に比較的熱抵抗が低く、かつ電気抵抗の高い絶縁板を有し、前記絶縁板の上に前記金属板とは絶縁された」点(B)については何も示されていない。
しかも、甲第2、5〜8号証に記載されているように、上記の点(B)がパワーデバイスにおいて普通に知られているにしても、甲第9号証には上記周知の点(B)を適用するための動機付けとなるものは何も記載されていないし、甲第9号証に記載された電力チップ・パッケージは、パッケージ10内に金属基板がないことを特徴としていることからみて、甲第9号証に記載された電力チップ・パッケージから本件発明1を容易に想到することはできない。

さらに、本件発明1は、甲第1〜11号証に記載されたものを如何に組み合わせてみても、当業者が容易に想到することができたものではない。

そして、本件発明1は上記の構成要件を具備することにより、熱抵抗および実装コストが低減され、信頼性が向上するという明細書記載の顕著な効果を奏するものである。

したがって、本件発明1は、甲第1〜11号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

ところで、申立人は、甲第3、4号証に記載された、配線上の絶縁膜にコンタクト窓を形成したものを甲第2、8号証に記載されたパワーデバイスの実装構造に適用し、さらに放熱効果を向上させるために甲第1号証に記載されたものを組み合わせることにより、本件発明1を容易に推考することができる旨主張している。
しかしながら、甲第2,8号証に記載されたものはボンデイングワイヤを用いるものであって、本件発明1のようなコンタクト窓を設ける必要性はないから、申立人の主張は採用できない。

(4-2)本件発明5について
本件発明5は、本件発明1の構成にさらに他の構成を付加限定したものである。
したがって、本件発明5は、上記(4-1)と同じ理由により、甲第1〜11号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

(4-3)本件発明2〜4,6,7について
本件発明2〜4は請求項1を引用し、また本件発明6,7は請求項5を引用し、それぞれさらに他の構成を付加限定したものである。
したがって、本件発明2〜4,6,7は、上記(4-1)と同じ理由により、甲第1〜11号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

[5] むすび
以上のとおりであるから、特許異議申立ての理由及び証拠によっては、本件発明1〜7についての特許を取り消すことはできない。
また、他に本件発明1〜7についての特許を取り消すべき理由を発見しない。
したがって、本件発明1〜7についての特許は、拒絶の査定をしなければならない特許出願に対してなされたものとは認めない。
よって、平成6年法律第116号附則第14条の規定に基づく平成7年政令第205号第4条第2項の規定により、結論のとおり決定する。
 
異議決定日 2001-05-22 
出願番号 特願平6-160761
審決分類 P 1 651・ 121- Y (H01L)
最終処分 維持  
前審関与審査官 川真田 秀男  
特許庁審判長 関根 恒也
特許庁審判官 中村 朝幸
伊藤 明
登録日 2000-01-14 
登録番号 特許第3022178号(P3022178)
権利者 日産自動車株式会社
発明の名称 パワーデバイスチップの実装構造  

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