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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  G02B
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  G02B
審判 全部申し立て 5項1、2号及び6項 請求の範囲の記載不備  G02B
管理番号 1046599
異議申立番号 異議2000-71746  
総通号数 23 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1996-07-12 
種別 異議の決定 
異議申立日 2000-04-27 
確定日 2001-06-18 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第2971766号「照明光学系」の請求項1ないし7に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第2971766号の請求項1ないし7に係る特許を維持する。 
理由 1.手続の経緯
特許第2971766号の請求項1乃至7に係る発明についての出願は、平成6年12月26日に特許出願され、平成11年8月27日にその発明についての特許権の設定登録がされ、その後、その特許について、異議申立人株式会社ニコン、小塚浩により特許異議の申立てがなされ、取消の理由が通知され、その指定期間内である平成12年9月22日に訂正請求(後日取下げ)がなされた後、再度取消の理由が通知され、その指定期間内である平成13年4月19日に訂正請求がなされたものである。

2.訂正の適否についての判断
(1) 訂正の内容
特許権者が求めている訂正の内容は、以下のa〜pのとおりである。

ア.訂正事項a
特許請求の範囲の記載
「【請求項1】 被照明面に光を照射して、前記被照明面を照明する照明光学系であって、光源ランプと、前記光源ランプと前記被照明面との間に配置され、前記光源ランプの2次光源を形成する2次光源形成レンズと、前記2次光源と前記被照明面との間に配置され、前記2次光源からの光を取り込み、前記被照明面側に導くコレクターレンズと、前記コレクターレンズと前記被照明面との間に、この順序で配置されたフィールドレンズおよびコンデンサーレンズと、前記2次光源が形成された2次光源位置または当該2次光源位置と光学的に共役な位置に配置された間口絞りと、前記2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置された視野絞りと、を備え、前記フィールドレンズと前記コンデンサーレンズとでアフォーカル光学系が形成されたことを特徴とする照明光学系。
【請求項2】 前記2次光源形成レンズがフォーカル系である請求項1記載の照明光学系。
【請求項3】 前記開口絞りが前記2次光源位置に配置され、しかも前記光源ランプ、前記2次光源形成レンズおよび前記開口絞りを取り囲み、同一空間内に収容するランプハウスをさらに備えた請求項1記載の照明光学系。
【請求項4】 前記コレクターレンズの前側焦点が前記2次光源位置と一致する請求項1記載の照明光学系。
【請求項5】 前記コレクターレンズと前記コンデンサーレンズとの間に配置されたりレー系をさらに備えた請求項1記載の照明光学系。
【請求項6】 前記リレー系がアフォーカル光学系である請求項5記載の照明光学系。
【請求項7】 被照明面に光を照射して、前記被照明面を照明する照明光学系であって、光源ランプと、前記光源ランプと前記被照明面との間に配置され、前記光源ランプの2次光源を形成する2次光源形成レンズと、前記2次光源と前記被照明面との間に配置きれ、前記2次光源からの光を取り込み、前記被照明面側に導くコレクターレンズと、前記コレクターレンズと前記被照明面との間に、この順序で配置されたフィールドレンズおよびコンデンサーレンズと、前記2次光源が形成された2次光源位置または当該2次光源位置と光学的に共役な位置に配置された開口絞りと、前記2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置された視野絞りと、を備え、前記フィールドレンズの前側焦点が前記視野絞りの配設位置と一致することを特徴とする照明光学系。」を、
「【 請求項1】 被照明面に光を照射して、前記被照明面を照明する照明光学系であって、光源ランプと、前記光源ランプと前記被照明面との間に配置され、前記光源ランプの2次光源を形成する2次光源形成レンズと、前記2次光源と前記被照明面との間に配置され、前記2次光源からの光を取り込み、前記被照明面側に導くコレクターレンズと、前記コレクターレンズと前記被照明面との間に、この順序で配置されたフィールドレンズおよびコンデンサーレンズと、前記2次光源が形成された2次光源位置または当該2次光源位置と光学的に共役な位置に配置された開口絞りと、前記2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置された視野絞りと、を備え、前記フィールドレンズと前記コンデンサーレンズとでアフォーカル光学系が形成され、所望の投影倍率を得るために前記2次光源形成レンズおよび前記コレクターレンズの焦点距離が分担して設定され、前記光源ランプからの熱影響を排除できるように前記2次光源形成レンズの焦点距離が長く設定される一方、前記コレクターレンズの焦点距離が短く設定されることを特徴とする照明光学系。
【請求項2】 前記2次光源形成レンズがフォーカル系である請求項1記載の照明光学系。
【請求項3】 前記コレクターレンズの前側焦点が前記2次光源位置と一致する請求項1記載の照明光学系。
【請求項4】 前記コレクターレンズと前記コンデンサーレンズとの間に配置されたりレー系をさらに備えた請求項1記載の照明光学系。
【請求項5】 前記リレー系がアフォーカル光学系である請求項4記載の照明光学系。
【請求項6】 被照明面に光を照射して、前記被照明面を照明する照明光学系であって、光源ランプと、前記光源ランプと前記被照明面との間に配置され、前記光源ランプの2次光源を形成する2次光源形成レンズと、前記2次光源と前記被照明面との間に配置され、前記2次光源からの光を取り込み、前記被照明面側に導くコレクターレンズと、前記コレクターレンズと前記被照明面との間に、この順序で配置されたフィールドレンズおよびコンデンサーレンズと、前記2次光源が形成された2次光源位置または当該2次光源位置と光学的に共役な位置に配置された開口絞りと、前記2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置された視野絞りと、を備え、前記フィールドレンズの前側焦点が前記視野絞りの配設位置と一致し、所望の投影倍率を得るために前記2次光源形成レンズおよび前記コレクターレンズの焦点距離が分担して設定され、前記光源ランプからの熱影響を排除できるように前記2次光源形成レンズの焦点距離が長く設定される一方、前記コレクターレンズの焦点距離が短く設定されることを特徴とする照明光学系。
【請求項7】 被照明面に光を照射して、前記被照明面を照明する照明光学系であって、光源ランプと、前記光源ランプと前記被照明面との間に配置され、前記光源ランプの2次光源を形成する2次光源形成レンズと、前記2次光源と前記被照明面との間に配置され、前記2次光源からの光を取り込み、前記被照明面側に導くコレクターレンズと、前記コレクターレンズと前記被照明面との間に、この順序で配置されたフィールドレンズおよびコンデンサーレンズと、前記2次光源が形成された2次光源位置または当該2次光源位置と光学的に共役な位置に配置された開口絞りと、前記2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置された視野絞りと、を備え、前記フィールドレンズと前記コンデンサーレンズとでアフォーカル光学系が形成され、前記開口絞りが前記2次光源位置に配置され、しかも前記光源ランプ、前記2次光源形成レンズおよび前記開口絞りを取り囲み、同一空間内に収容するランプハウスをさらに備えたことを特徴とする照明光学系。」と訂正する。

イ.訂正事項b
明細書第0022欄の記載
「 【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、被照明面に光を照射して、前記被照明面を照明する照明光学系であって、上記第1の目的を達成するため、光源ランプと、前記光源ランプと前記被照明面との間に配置され、前記光源ランプの2次光源を形成する2次光源形成レンズと、前記2次光源と前記被照明面との間に配置され、前記2次光源からの光を取り込み、前記被照明面側に導くコレクターレンズと、前記コレクターレンズと前記被照明面との間に、この順序で配置されたフィールドレンズおよびコンデンサーレンズと、前記2次光源が形成された2次光源位置または当該2次光源位置と光学的に共役な位置に配置された開口絞りと、前記2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置された視野絞りと、を備え、前記フィールドレンズと前記コンデンサーレンズとでアフォーカル光学系を形成している。」を、
「 【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、被照明面に光を照射して、前記被照明面を照明する照明光学系であって、上記第1の目的を達成するため、光源ランプと、前記光源ランプと前記被照明面との間に配置され、前記光源ランプの2次光源を形成する2次光源形成レンズと、前記2次光源と前記被照明面との間に配置され、前記2次光源からの光を取り込み、前記被照明面側に導くコレクターレンズと、前記コレクターレンズと前記被照明面との間に、この順序で配置されたフィールドレンズおよびコンデンサーレンズと、前記2次光源が形成された2次光源位置または当該2次光源位置と光学的に共役な位置に配置された開口絞りと、前記2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置された視野絞りと、を備え、前記フィールドレンズと前記コンデンサーレンズとでアフォーカル光学系が形成され、所望の投影倍率を得るために前記2次光源形成レンズおよび前記コレクターレンズの焦点距離が分担して設定され、前記光過ランプからの熱影響を排除できるように前記2次光源形成レンズの焦点距離が長く設定される一方、前記コレクターレンズの焦点距離が短く設定される。」と訂正する。

ウ.訂正事項c
明細書第0024欄の記載
「 請求項3の発明は、前記開口絞りを前記2次光源位置に配置し、ランプハウス内に、前記光源ランプ、前記2次光源形成レンズおよび前記開口絞りを収容している。」を、
「 請求項3の発明は、前記コレクターレンズの前側焦点を前記2次光源位置と一致させている。」と訂正する。

エ.訂正事項d
明細書第0025欄の記載
「 請求項4の発明は、前記コレクターレンズの前側焦点を前記2次光源位置と一致させている。」を、
「 請求項4の発明は、リレー系を前記コレクターレンズと前記コンデンサーレンズとの間に配置している。」と訂正する。

オ.訂正事項e
明細書第0026欄の記載
「 請求項5の発明は、リレー系を前記コレクターレンズと前記コンデンサーレンズとの間に配置している。」を、
「 請求項5の発明は、前記リレー系をアフォーカル光学系としている。」と訂正する。

カ.訂正事項f
明細書第0027欄の記載
「 請求項6の発明は、前記リレー系をアフォーカル光学系としている。」を、
「 請求項6の発明は、被照明面に光を照射して、前記被照明面を照明する照明光学系であって、光源ランプと、前記光源ランプと前記被照明面との間に配置され、前記光源ランプの2次光源を形成する2次光源形成レンズと、前記2次光源と前記被照明面との間に配置され、前記2次光源からの光を取り込み、前記被照明面側に導くコレクターレンズと、前記コレクターレンズと前記被照明面との間に、この順序で配置されたフィールドレン ズおよびコンデンサーレンズと、前記2次光源が形成された2次光源位置または当該2次光源位置と光学的に共役な位置に配置された開口絞りと、前記2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置された視野絞りと、を備え、前記フィールドレンズの前側焦点が前記視野絞りの配設位置と一致し、所望の投影倍率を得るために前記2次光源形成レンズおよび前記コレクターレンズの焦点距離が分担して設定され、前記光源ランプからの熱影響を排除できるように前記2次光源形成レンズの焦点距離が長く設定される一方、前記コレクターレンズの焦点距離が短く設定される。」と訂正する。

キ.訂正事項g
明細書第0028欄の記載
「 請求項7の発明は、被照明面に光を照射して、前記被照明面を照明する照明光学系であって、光源ランプと、前記光源ランプと前記被照明面との間に配置され、前記光源ランプの2次光源を形成する2次光源形成レンズと、前記2次光源と前記被照明面との間に配置され、前記2次光源からの光を取り込み、前記被照明面側に導くコレクターレンズと、前記コレクターレンズと前記被照明面との間に、この順序で配置されたフィールドレンズおよびコンデンサーレンズと、前記2次光源が形成された2次光源位置または当該2次光源位置と光学的に共役な位置に配置された閉口絞りと、前記2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置された視野絞りと、を備え、前記フィールドレンズの前側焦点を前記視野絞りの配設位置と一致させている。」を、
「 請求項7の発明は、被照明面に光を照射して、前記被照明面を照明する照明光学系であって、光源ランプと、前記光源ランプと前記被照明面との間に配置され、前記光源ランプの2次光源を形成する2次光源形成レンズと、前記2次光源と前記被照明面との間に配置され、前記2次光源からの光を取り込み、前記被照明面側に導くコレクターレンズと、前記コレクターレンズと前記被照明面との間に、この順序で配置されたフィールドレンズおよびコンデンサーレンズと、前記2次光源が形成された2次光源位置または当該2次光源位置と光学的に共役な位置に配置された開口絞りと、前記2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置された視野絞りと、を備え、前記フィールドレンズと前記コンデンサーレンズとでアフォーカル光学系が形成され、前記開口絞りが前記2次光源位置に配置され、しかも前記光源ランプ、前記2次光源形成レンズおよび前記開口絞りを取り囲み、同一空間内に収容するランプハウスをさらに備えている。」と訂正する。

ク.訂正事項h
明細書第0033欄の記載
「 請求項3の発明では、開口絞りが2次光源位置に配置され、ランプハウス内の同一空間に、光源ランプ、2次光源形成レンズおよび開口絞りが収容される。このため、ランプハウス内で間口絞りを変更することができる。」を、
「 請求項3の発明では、コレクターレンズの前側焦点を2次光源位置と一致させており、コレクターレンズからは光軸と平行な光がフィールドレンズ側に出射され、しかもフィールドレンズとコンデンサーレンズとで構成されたアフォーカル光学系を介して被照明面に照射される。したがって、この照明光学系では、いわゆる像側テレセントリックとなっており、被照明面の焦点ずれが生じた場合であっても、被照明面での光量変動や照度分布の変動を抑え、視野絞りの倍率変動を防止する。」と訂正する。

ケ.訂正事項i
明細書第0034欄の記載
「 請求項4の発明では、コレクターレンズの前側焦点を2次光源位置と一致させており、コレクターレンズからは光軸と平行な光がフィールドレンズ側に出射され、しかもフィールドレンズとコンデンサーレンズとで構成されたアフォーカル光学系を介して被照明面に照射される。したがって、この照明光学系では、いわゆる像側テレセントリックとなっており、被照明面の焦点ずれが生じた場合であっても、被照明面での光量変動や照度分共布の変動を抑え、視野絞りの倍率変動を防止する。」を、
「 請求項4の発明では、リレー系がコレクターレンズとコンデンサーレンズとの間に配置されて、投影倍率をほぼ一定に保ったままで、光路長の調整を可能とする。」と訂正する。

コ.訂正事項j
明細書第0035欄の記載
「 請求項5の発明では、リレー系がコレクターレンズとコンデンサーレンズとの間に配置されて、投影倍率をほぼ一定に保ったままで、光路長の調整を可能とする。」を、
「 請求項5の発明では、リレー系がアフォーカル光学系で構成され、光源ランプの像が空中に形成し、レンズ面に付着したゴミやほこり等の影響を排除して被照明面における光量変動や照度分布の悪化を防止する。」と訂正する。

サ.訂正事項k
明細書第0036欄の記載
「 請求項6の発明では、リレー系がアフォーカル光学系で構成され、光源ランプの像が空中に形成し、レンズ面に付着したゴミやほこり等の影響を排除して被照明面における光量変動や照度分布の悪化を防止する。」を、
「 請求項6の発明では、フィールドレンズの前側焦点が視野絞りの配設位置と一致している。」と訂正する。

シ.訂正事項1
明細書第0037欄の記載
「 請求項7の発明では、フィールドレンズの前側焦点が視野絞りの配設位置と一致している。」を、
「 請求項7の発明では、開口絞りが2次光源位置に配置され、ランプハウス内の同一空間に、光源ランプ、2次光源形成レンズおよび開口絞りが収容される。このため、ランプハウス内で開口絞りを変更することができる。」と訂正する。

ス.訂正事項m
明細書第0072欄の記載
「 請求項3の発明によれば、開口絞りを2次光源位置に配置しているので、ランプハウス内で開口絞りを変更することができ、開口絞りの変更調整作業を容易に行うことができる。」を、
「 請求項3の発明によれば、コレクターレンズの前側焦点を2次光源位置と一致させるとともに、フィールドレンズとコンデンサーレンズとで構成されたアフォーカル光学系を構成しているので、像側テレセントリックとなり、被照明面の焦点ずれが生じた場合であっても、被照明面での光量変動や照度分布の変動を抑え、視野絞りの倍率変動を防止することができる。」と訂正する。

セ.訂正事項n
明細書第0073欄の記載
「 請求項4の発明によれば、コレクターレンズの前側焦点を2次光源位置と一致させるとともに、フィールドレンズとコンデンサーレンズとで構成されたアフォーカル光学系を構成しているので、像側テレセントリックとなり、被照明面の焦点ずれが生じた場合であっても、被照明面での光量変動や照度分布の変動を抑え、視野絞りの倍率変動を防止することができる。」を、
「 請求項4の発明によれば、リレー系をコレクターレンズとコンデンサーレンズとの間に配置することで、投影倍率をほぼ一定に保ったままで、光路長を調整することができる。」と訂正する。

ソ.訂正事項o
明細書第0074欄の記載
「 請求項5の発明によれば、リレー系をコレクターレンズとコンデンサーレンズとの間に配置することで、投影倍率をほぼ一定に保ったままで、光路長を調整することができる。」を、
「 請求項5の発明によれば、リレー系をアフォーカル光学系で構成しているので、レンズ面に付着したゴミやほこり等の影響を排除することができ、その結果、被照明面における光量変動や照度分布の悪化を防止することができる。」と訂正する。

タ.訂正事項p
明細書第0075欄の記載
「 請求項6の発明によれば、リレー系をアフォーカル光学系で構成しているので、レンズ面に付着したゴミやほこり等の影響を排除することができ、その結果、被照明面における光量変動や照度分布の悪化を防止することができる。」を、
「 請求項7の発明によれば、開口絞りを2次光源位置に配置しているので、ランプハウス内で開口絞りを変更することができ、開口絞りの変更調整作業を容易に行うことができる。」と訂正する。

(2) 訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び、特許請求の範囲の拡張・変更の存否
上記訂正事項aは、訂正前の【請求項1】及び【請求項7】を、その「2次光源形成レンズ」と「コレクターレンズ」との関係を「所望の投影倍率を得るために前記2次光源形成レンズおよび前記コレクターレンズの焦点距離が分担して設定され、前記光源ランプからの熱影響を排除できるように前記2次光源形成レンズの焦点距離が長く設定される一方、前記コレクターレンズの焦点距離が短く設定される」と限定した上で【請求項1】及び【請求項6】とし、また、訂正前の【請求項3】を独立請求項に繰り上げた上で【請求項7】とし、さらに、訂正前の【請求項4】乃至【請求項6】を【請求項3】乃至【請求項5】としたものであり、特許請求の範囲の減縮を目的とした訂正に該当し、上記限定事項は願書に最初に添付された明細書第0043欄に記載されているから、新規事項の追加に該当せず、また、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。
また、上記訂正事項b〜pは、上記訂正事項aと整合を図るものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当し、新規事項の追加に該当せず、また、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。

(3) むすび
したがって、上記訂正は、特許法第120条の4第2項及び第3項で準用する第126条第2項から第4項までの規定に適合するので、当該訂正を認める。

3.特許異議の申立て
(1) 申立ての理由の概要
ア.申立人株式会社ニコンは、下記の甲第1〜4号証を提出し、請求項1,2,4に係る発明の特許は、甲第4号証より、第29条第1項第1号の規定に違反し、甲第3号証より、第29条第2項の規定に違反し、甲第1号証及び甲第2号証より、第29条の2の規定に違反してなされたものであり、請求項5乃至7に係る発明の特許は、甲第3号証より、第29条第2項の規定に違反し、甲第1号証より、第29条の2の規定に違反してなされたものであり、また、請求項3に係る発明の特許は、その明細書が特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してなされたものであるから、第113条第1項第2号または第4号に該当するので取り消されるべきものである旨、
甲第1号証:特開平7-263312号公報(刊行物1)
甲第2号証:特開平8-31736号公報(刊行物2)
甲第3号証:特開平2-116115号公報(刊行物3)
甲第4号証:特開平2-16517号公報(刊行物4)

イ.申立人小塚浩は、下記の甲第1,2号証を提出し、請求項1,4に係る発明の特許は、甲第1号証及び甲第2号証より、第29条第1項第3号または第29条第2項の規定に違反し、請求項2に係る発明の特許は、甲第1号証より、第29条第1項第3号または第29条第2項の規定に違反し、請求項7に係る発明の特許は、甲第1号証及び甲第2号証より、第29条第2項の規定に違反してなされたものであるから、これらの請求項に係る発明の特許は、第113条第1項第2号に該当するので取り消されるべきものである旨、それぞれ主張している。
甲第1号証:実願昭57-39070号(実開昭57-170113号)のマイクロフィルム(刊行物5)
甲第2号証:特開平2-16517号公報(刊行物4)

(2) 本件発明
上記2.で示したように上記訂正が認められるから、本件の請求項1乃至請求項7に係る発明は、平成13年4月19日付けの訂正請求書により訂正された特許請求の範囲の請求項1乃至7に記載されたとおりのものである。(上記訂正事項a参照。)

(3) 引用刊行物に記載された発明
当審が平成12年7月12日付けの取消理由で通知した各刊行物には、下記の点が記載されている。

ア.特開平7-263312号公報(刊行物1)
「図1(a)は本実施例の照明光学装置を示し、この図1(a)において、光源系1は、楕円鏡12、この楕円鏡12の第1焦点位置に配置されg線(436nm)、i線(365nm)又はh線(407nm)等の光束(露光光)を出力する水銀ランプ等の光源11、及びコリメータレンズ13より構成されている。光源11から出力された光束は、楕円鏡12の集光作用により楕円鏡12の第2焦点位置に光源像を形成し、この光源像からの光束がコリメータレンズ13によって平行光束に変換される。この平行光束は、ほぼ正方形状に配列された複数の光源像を形成する第1多光源形成手段としてのフライアイレンズ型のオプティカル・インテグレータ2に入射する。」(第4頁左欄第31行〜第43行)
「図1(a)において、オプティカル・インテグレータ2の射出面(射出側焦点面)A1には、レンズ素子2aの数に相当する複数の光源像がほぼ正方形状に配列されて形成され、ここには実質的に2次光源が形成される。
【0021】
その射出面A1近傍に円形開口を有する光量調整用の開口絞り31が配置され、オプティカル・インテグレータ2によって形成された複数の2次光源の内、開口絞り31内の2次光源からの光束は、レンズ32及び33よりなるリレー光学系3によって集光され、長方形状に配列された複数の光源像を形成する第2多光源形成手段としてのフライアイレンズ型のオプティカル・インテグレータ4に入射する。」(第4頁右欄第7行〜第19行)

「図1(a)において、オプティカル・インテグレータ4の射出面A2には、長方形状に配列された複数の光源像が形成され、ここには実質的に3次光源が形成される。
【0022】
オプティカル・インテグレータ4によって形成された3次光源からの光束は、レンズ51及び52よりなるリレー光学系5によって集光されて、ほぼ正方形状に配列された複数の光源像を形成する第3多光源像形成手段としてのフライアイレンズ型のオプティカル・インテグレータ6に入射する。図1(d)に示すように、オプティカル・インテグレータ6は、長方形状の断面を有するレンズ素子6aを、X方向に9行、且つZ方向に3列で全体としてほぼ正方形状になるように束ねて構成されている。このオプティカル・インテグレータ6を構成する各レンズ素子6aを通過する光束は、それぞれ集光されて各レンズ素子6aの射出側には光源像が形成される。従って、オプティカル・インテグレータ6の射出面A3には正方形状に配列された複数の光源像が形成され、ここには実質的に4次光源が形成される。」(第4頁右欄第29行〜第47行)

「リレー光学系3はオプティカル・インテグレータ2の入射面B1とオプティカル・インテグレータ4の入射面B2とを光学的に共役にすると共に、オプティカル・インテグレータ2の射出面A1とオプティカル・インテグレータ4の射出面A2とを光学的に共役にしている。また、リレー光学系5も、オプティカル・インテグレータ4の入射面B2とオプティカル・インテグレータ6の入射面B3とを光学的に共役にすると共に、オプティカル・インテグレータ4の射出面A2とオプティカル・インテグレータ6の射出面A3とを光学的に共役にしている。
【0025】
オプティカル・インテグレータ6によって形成されたほぼ正方形状に分布する4次光源からの光束は、オプティカル・インテグレータ6の射出面A3の直後に配置されている開口絞り71の円形状の開口を通過して、断面形状が円形状の光束に変換される。開口絞り71を通過した光束は、レンズ72及び73よりなるコンデンサー光学系7を介して、被照射面R1上に設置されているレチクルRのパターン形成面上の長方形状の照明領域8aを照明する。コンデンサー光学系7は、その前側焦点位置がオプティカル・インテグレータ6の射出面(射出側焦点面)A3と一致し、且つその後側焦点位置が被照射面R1に一致するように構成されている。従って、オプティカル・インテグレータ6により形成される複数の光源像からの光束はコンデンサー光学系7の集光作用により被照射面R1を重畳的に均一な照度分布で照明する。この際に、初段のオプティカル・インテグレータ2の直後の開口絞り31の交換、又は開口絞り31の開口径の制御により、被照射面R1上での光量が制御される。」(第5頁左欄第6行〜第35行)

また、図1及び図2には、上記記載により説明された照明光学装置が示されている。

イ.特開平8-31736号公報(刊行物2)
「まず、レチクル上のパターンをウエハ上に投影する投影光学系のイメージフィールドが円弧状となっている場合、この円弧状のイメージフィールドに対応する照明領域を正確に形成するには、例えば、図15の(a)に示す如く、レチクル上または照明光学装置中のレチクルと共役な位置には円弧上のイメージフィールドに対応する大きさの開口aIFを持つ視野絞りFSを設けることが考えられる。」(第3頁左欄第17行〜第24行)

「図1に示す如く、集光鏡としての楕円鏡2の第1焦点21には光源としての水銀ランプ1が配置され、この水銀ランプ1からの光束が楕円鏡の第2焦点22に集光される。この第2焦点22からの発散光束は、前側焦点位置が第2焦点22と一致するように配置されたコリメート光学系としてのコリメータレンズ3により平行光束に変換された後、バンドパスフィルター4を介することにより、所定の露光波長(例えば436nm のg線又は365nm のi線等) の光が選択される。その後、この所定の露光波長の光は、オプティカルインテグレータとしてのフライアイレンズ50に入射する。」(第8頁左欄第32行〜第42行)

「各第2レンズ素子520の射出側において、ある大きさを持つ光源像Ia が形成される理由は、ある大きさを持つ水銀ランプの像が形成される楕円鏡の第2焦点位置22と第2レンズ素子520の射出側に光源像La が形成される位置とが、コリメータレンズ3とフライアイレンズ50とに関して共役となっているためである。また、フライアイレンズ50により形成される複数の2次光源位置には、この複数の2次光源の大きさを規定するための円形状の開口を持つ開口絞りASが設けられている。
【0069】
図1に戻って説明すると、フライアイレンズ50の作用によって、フライアイレンズ50の射出側に形成された複数の光源像Ia (第2レンズ群中の第2レンズ素子520の数に相当する数の光源像)の中心から発散する光束は、コンデンサー光学系としてのコンデンサーレンズ6の集光作用によって平行光束に変換され、所定の回路パターンが形成されたレチクルRを重畳するように均一に照明する。このとき、レチクルR上には長方形(スリット状)の照明領域IAが形成されており、この照明領域IAの短手方向は図1の紙面方向(Y方向)であり、照明領域IAの長手方向は図1の紙面と垂直な方向(X方向)である。
【0070】
この様に、レチクルRは照明領域IAによって長方形(スリット状)に照明され、レジストが塗布されたウエハW上には、照明された箇所のレチクルRのパターンが両側テレセントリックな投影光学系PL(投影レンズ)を介して投影露光される。
なお、フライアイレンズ50の第1レンズ群51の入射面は被照射面としてのレチクルRと共役である。また、フライアイレンズ50の第2レンズ群52の射出面は投影光学系PLの瞳EPと共役であり、この瞳EPの面上にはフライアイレンズ50による複数の2次光源像が形成されるため、ウエハWはケーラー照明される。」(第8頁右欄第46行〜第9頁左欄第28行)

「図8には光源部10の構成を詳しく示していないが、この光源部10は、図1にて示した如く、水銀ランプ1とこの水銀ランプ1からの光束を集光する楕円鏡2とこの楕円鏡2からの発散光束を平行光束に変換するコリメータ光学系としてのコリメータレンズ3とから構成されている。」(第11頁左欄第32行〜第37行)

「フライアイレンズ50を通過した光束は、このフライアイレンズ50の射出側の位置A1 には、フライアイレンズ50のレンズ作用により、複数の光源像Ia が形成され、ここには、実質的に面光源としての2次光源が形成される。この2次光源が形成される位置A1 もしくはその近傍には、円形状の開口部を有する開口絞りASが設けられており、これにより、オプティカルインテグレータ2により形成される2次光源は円形状にされる。
【0093】
開口絞りASにより円形状となった2次光源の各光源像からは各々光束が射出し、2次光源全体として見れば、図8(a)に示す如く、各射出角を持った平行光束が射出して再結像光学系300に入射する。
再結像光学系300は、フライアイレンズ50により形成された複数の光源像を再形成する機能を有し、この再結像光学系300の入射瞳がフライアイレンズ50により形成される光源像位置A1 と一致するように配置されている。
【0094】
この再結像光学系300は、正の屈折力の第1光学系30Aと正の屈折力の第2光学系30Bとで構成されており、第1光学系30Aは、両凸形状の正レンズ31A,両凹形状の負レンズ32A及び両凸形状の正レンズ33Aの3枚よりなるfsin θレンズで構成され、第2光学系30Bは、両凸形状の正レンズ31B,両凹形状の負レンズ32B,両凸形状の正レンズ33B及び光源側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズ34Bの4枚よりなるfθレンズで構成されている。」(第11頁右欄第12行〜第38行)

また、図1及び図8には、上記記載により説明された照明光学装置が示されている。

ウ.特開平2-116115号公報(刊行物3)
「第1図において、水銀ランプ等の光源2からの照明光は楕円鏡4で第2焦点に1次光源像として焦光され、第2焦点に出し入り可能に設けられたシャッター6を通り、レンズ系8でほぼ平行光束とされる。レンズ系8から射出したほぼ平行な照明光はg線(波長436nm)又はi線(365nm)のみを通す干渉フィルター10を透過し、円錐状の光学プリズム12に入射する。光学プリズム12は楕円鏡4で生じた照明光の中ぬけ状態を注密状態に変換した後、その照明光をフライアイレンズ14に入射する。フライアイレンズ14の射出端は1次光源像とほぼ共役に配置され、複数の2次光源像が形成される。各2次光源像からの照明光はミラー16で反射された後、レンズ系18によって共役像面に配置されたレチクルブラインド機構RB上に重畳され、均一な照度分布になる。レチクルブラインド機構RBの矩形開口を通過した照明光は、レンズ系38,ミラー42,及びコンデンサーレンズ44を介してレチクルRへ達する。」(第3頁左下欄第13行〜右下欄第12行)

「フライアイレンズ14の射出端にできる2次光源像はレンズ系18,38によりコンデンサーレンズ44とレンズ系38との間にリレーされ、さらにコンデンサーレンズ44と投影レンズPLの一部とによって、投影レンズPLの瞳(入射瞳)EPに再結像され、所謂ケーラー照明系となっている。また、レチクルブラインド機構RBにおける結像光束ILの主光線leは、光軸AXとほぼ平行になるように、すなわちテレセントリックな系になるように定められている。第1図に示した結像光束ILは、レチクルブラインド機構RBの開口エッジを通る光線の様子を表している。」(第4頁左上欄第6行〜第17行)

また、第1図には、上記記載により説明された露光装置が示されている。

エ.特開平2-16517号公報(刊行物4)
「この照明光学系は、光源S側より順次コレクターレンズLAと、リレーレンズLBと、コンデンサレンズLCとを配置して顕微鏡の非照射面(試料載置面)Pに対してエレセントリックなケラー照明系を構成し、リレーレンズLBを構成する複数のレンズLB1〜LBNを光軸Zに沿って相対移動させることにより、顕微鏡の拡大倍率に対応させて被照射面Pの照明領域PAを変更し得るように構成されている。
上記コレクターレンズLAは2群の収斂性レンズLA1・LA2から成り、出射側にテレセントリックな光学系を構成するように配置されている。
リレーレンズLBは後述するように複数のレンズLB1〜LBNを光軸Zに沿って相対移動可能に配置し、入射側及び出射側にテレセントリックな光学系をなすように構成されている。
コンデンサレンズLCは収斂性レンズから成り、このコンデンサーレンズLCの光源側焦点位置に上記3次光源像S2が形成れ、試料側焦点位置に被照射面Pが配置されている。
なお、第1図〜第3図中符号Q1は視野絞り、Q2は開口絞り、Q3はコンデンサーレンズLCの入射瞳に相当する絞りである。」(第2頁右上欄第9行〜第3頁左上欄第13行)

また、第1図には、上記記載により説明された顕微鏡の照明光学系が示されている。

オ.実願昭57-39070号(実開昭57-170113号)のマイクロフィルム(刊行物5)
「光源(1)からの光束は第1のコレクターレンズ(2)により平行光束にされ、第1の拡散板(3)を透過し、第2のコレクターレンズ(4)により集光され、挿脱可能に設けられた各種フィルター(5)を通って第2の拡散板(6)上に拡大して、結像される。そして、第2の拡散板(6)上の光源像は、第1リレーレンズ(8)と第2リレーレンズ(10)とからなるリレーレンズ系により、半透過鏡(11)を介して、対物レンズ(13)の瞳の位置(12)に再結合される。これによって対物レンズ(13)を通過する光束は平行光束になって試料面(14)を照明する。一方、第1拡散板(3)は第1と第2のコレクターレンズ(2)、(4)の合成系による瞳位置に配置され、第1リレーレンズ(8)と第2リレーレンズ(10)との間に存在する第1拡散板(3)との共役位置に視野絞り(9)が設けられている。この視野絞りを調節することにより任意の視野(照野)を得ることができる。又第2の拡散板(6)の射出光側の近傍には開口絞り(7)が設けられ、この調節により任意の開口数(NA)が得られる。開口絞り(7)及び視野絞り(9)を対物レンズ(13)に必要な値に調整することにより、試料面(14)上の物体の像(15)が図示なき接眼レンズにより最良の状態で観察される。」(第3頁第3行〜第4頁第10行)

また、図面には、上記記載により説明され、かつ、第2リレーレンズ10に入射した平行光束が、対物レンズ13を射出後に平行光束となって試料面14に照射されている照明光学系が示されている。

(4) 対比・判断
ア.請求項1に係る発明(以下、「本件発明1」という。)の特許法第29条第1項、第2項及び第29条の2違反について
特許異議申立人株式会社ニコン、小塚浩が提出した刊行物1〜5のいずれにも、本件発明1が具備する「所望の投影倍率を得るために前記2次光源形成レンズおよび前記コレクターレンズの焦点距離が分担して設定され、前記光源ランプからの熱影響を排除できるように前記2次光源形成レンズの焦点距離が長く設定される一方、前記コレクターレンズの焦点距離が短く設定される」ことについては、記載も示唆もされていない。そして、この点が当業者にとって容易に想定できる根拠も見当たらない。
してみると、本件発明1は、異議申立人株式会社ニコン、小塚浩が提出した刊行物4,5に記載された発明ではなく、また、異議申立人株式会社ニコン、小塚浩が提出した刊行物3〜5に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明できたものでもなく、さらに、異議申立人株式会社ニコンが提出した刊行物1,2の特許出願である、本件出願の日前の出願であって、本件出願後に出願公開された特願平6-51490号、特願平6-226395号の願書に最初に添付した明細書又は図面に記載された発明と同一でもない。
したがって、本件発明1の特許は、特許異議申立ての理由及び証拠によっては取り消すことができない。

イ.請求項6に係る発明(以下、「本件発明6」という。)の特許法第29条第1項、第2項及び第29条の2違反について
特許異議申立人株式会社ニコン、小塚浩が提出した刊行物1,3〜5のいずれにも、本件発明6が具備する「所望の投影倍率を得るために前記2次光源形成レンズおよび前記コレクターレンズの焦点距離が分担して設定され、前記光源ランプからの熱影響を排除できるように前記2次光源形成レンズの焦点距離が長く設定される一方、前記コレクターレンズの焦点距離が短く設定される」ことについては、記載も示唆もされていない。そして、この点が当業者にとって容易に想定できる根拠も見当たらない。
してみると、本件発明6は、異議申立人株式会社ニコン、小塚浩が提出した刊行物3〜5に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明できたものではなく、異議申立人株式会社ニコンが提出した刊行物1の特許出願である、本件出願の日前の出願であって、本件出願後に出願公開された特願平6-51490号の願書に最初に添付した明細書又は図面に記載された発明と同一でもない。
したがって、本件発明6の特許は、特許異議申立ての理由及び証拠によっては取り消すことができない。

ウ.請求項2乃至5に係る発明の特許法第29条第1項、第2項及び第29条の2違反について
請求項2乃至5に係る発明は、請求項1に係る発明にさらに発明を特定する事項を付加したものであって、上記ア.で示したように請求項1に係る発明についての判断と同様の理由により、特許異議申立ての理由及び証拠によっては取り消すことができない。

エ.請求項7の特許法第36条第5項第2号違反について
請求項7に係る発明は、その効果として、明細書第0075欄に「開口絞りを2次光源位置に配置しているので、ランプハウス内で開口絞りを変更することができ、開口絞りの変更調整作業を容易に行うことができる」と記載されているが、かかる効果に関し、明細書第0058欄に「開口絞り46をランプハウス61内に配置したことで、従来例のように開口絞り46の大きさを変えるたびにレイパイプ62を原稿シリンダ1から引き出すことなく、必要に応じて変更することができ、作業性が大幅に改善されている」と記載されており、この記載から、請求項7に記載された「光源ランプ、前記2次光源形成レンズおよび前記開口絞りを取り囲み、同一空間内に収容するランプハウスをさらに備えた」構成から上記効果を奏することは明らかであり、申立人株式会社ニコンが主張する記載不備はない。

(5) むすび
以上のとおりであるから、特許異議申立ての理由及び証拠によっては、本件請求項1乃至7に係る発明の特許を取り消すことはできない。
また、他に本件請求項1乃至7に係る発明の特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
照明光学系
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 被照明面に光を照射して、前記被照明面を照明する照明光学系であって、
光源ランプと、
前記光源ランプと前記被照明面との間に配置され、前記光源ランプの2次光源を形成する2次光源形成レンズと、
前記2次光源と前記被照明面との間に配置され、前記2次光源からの光を取り込み、前記被照明面側に導くコレクターレンズと、
前記コレクターレンズと前記被照明面との間に、この順序で配置されたフィールドレンズおよびコンデンサーレンズと、
前記2次光源が形成された2次光源位置または当該2次光源位置と光学的に共役な位置に配置された開口絞りと、
前記2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置された視野絞りと、
を備え、
前記フィールドレンズと前記コンデンサーレンズとでアフォーカル光学系が形成され、
所望の投影倍率を得るために前記2次光源形成レンズおよび前記コレクターレンズの焦点距離が分担して設定され、前記光源ランプからの熱影響を排除できるように前記2次光源形成レンズの焦点距離が長く設定される一方、前記コレクターレンズの焦点距離が短く設定されることを特徴とする照明光学系。
【請求項2】 前記2次光源形成レンズがフォーカル系である請求項1記載の照明光学系。
【請求項3】 前記コレクターレンズの前側焦点が前記2次光源位置と一致する請求項1記載の照明光学系。
【請求項4】 前記コレクターレンズと前記コンデンサーレンズとの間に配置されたリレー系をさらに備えた請求項1記載の照明光学系。
【請求項5】 前記リレー系がアフォーカル光学系である請求項4記載の照明光学系。
【請求項6】 被照明面に光を照射して、前記被照明面を照明する照明光学系であって、
光源ランプと、
前記光源ランプと前記被照明面との間に配置され、前記光源ランプの2次光源を形成する2次光源形成レンズと、
前記2次光源と前記被照明面との間に配置され、前記2次光源からの光を取り込み、前記被照明面側に導くコレクターレンズと、
前記コレクターレンズと前記被照明面との間に、この順序で配置されたフィールドレンズおよびコンデンサーレンズと、
前記2次光源が形成された2次光源位置または当該2次光源位置と光学的に共役な位置に配置された開口絞りと、
前記2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置された視野絞りと、
を備え、
前記フィールドレンズの前側焦点が前記視野絞りの配設位置と一致し、
所望の投影倍率を得るために前記2次光源形成レンズおよび前記コレクターレンズの焦点距離が分担して設定され、前記光源ランプからの熱影響を排除できるように前記2次光源形成レンズの焦点距離が長く設定される一方、前記コレクターレンズの焦点距離が短く設定されることを特徴とする照明光学系。
【請求項7】 被照明面に光を照射して、前記被照明面を照明する照明光学系であって、
光源ランプと、
前記光源ランプと前記被照明面との間に配置され、前記光源ランプの2次光源を形成する2次光源形成レンズと、
前記2次光源と前記被照明面との間に配置され、前記2次光源からの光を取り込み、前記被照明面側に導くコレクターレンズと、
前記コレクターレンズと前記被照明面との間に、この順序で配置されたフィールドレンズおよびコンデンサーレンズと、
前記2次光源が形成された2次光源位置または当該2次光源位置と光学的に共役な位置に配置された開口絞りと、
前記2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置された視野絞りと、
を備え、
前記フィールドレンズと前記コンデンサーレンズとでアフォーカル光学系が形成され、
前記開口絞りが前記2次光源位置に配置され、しかも前記光源ランプ、前記2次光源形成レンズおよび前記開口絞りを取り囲み、同一空間内に収容するランプハウスをさらに備えたことを特徴とする照明光学系。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、製版用スキャナ等のように原稿面に載置された原稿からの光を受光して原稿の画像を読取る画像読取装置、顕微鏡および顕微分光装置などの光学装置に適用可能な照明光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、周知のように画像読取装置(製版用スキャナ)や顕微鏡などの光学装置においては、原稿や試料面などの被照明面を照明するために以下に示すような照明光学系が用いられている。
【0003】
図11は、画像読取装置(光学装置)の一例を示す部分構成図であり、走査ヘッドの入力走査光学系を示している。この画像読取装置は、同図に示すように、原稿シリンダ1に貼着された原稿2からの光を走査ヘッドに設けられたピックアップレンズ3により受光して、原稿2の実像を絞り4の位置に結像させ、該絞り4を通過した光を光電子増倍管5に入光させて電気信号に変換するように構成されている。
【0004】
また、この装置では、原稿2の実像を絞り4の位置に正しく結ばせるために、ピックアップレンズ3と絞り4との間に可動ミラー6が配設されるとともに、絞り4と光学距離が同一になる位置に透過型のスクリーン7が配置されている。すなわち、可動ミラー6により反射された光がスクリーン7に導かれて投影像がスクリーン7上に投影されるので、作業者が目視にて観察しながらピックアップレンズ3の焦点合わせを行うことができるように構成されている。
【0005】
上記のように構成された画像読取装置によって原稿2を読取るためには、原稿(被照明面)2に適当な条件で照明する必要がある。そこで、従来より、例えば図12に示す照明光学系が採用されている。
【0006】
図12は、従来の画像読取装置の照明光学系10を示す図である。この照明光学系10では、ランプハウス11内に光源ランプ12と、光源ランプ12からの光を取り込むコレクターレンズ13と、視野絞り14とがこの順序で配置されており、光源ランプ12からの光がコレクターレンズ13および視野絞り14を介して、原稿シリンダ1の回転軸1aと平行に伸びるレイパイプ15内に出射される。
【0007】
このレイパイプ15の内部には、開口絞り16およびミラー17が配置されており、レイパイプ15への入射光が開口絞り16を通過した後、ミラー17で反射される。そして、この反射光はレイパイプ15の先端部に固着されたコンデンサーレンズ18を介して原稿シリンダ1上の原稿2に照射される。こうして、原稿2が照明される。
【0008】
次に、顕微鏡における透過照明光学系および反射照明光学系について説明する。
【0009】
図13は、従来の顕微鏡の透過照明光学系を示す図である。この透過照明光学系20では、光源ランプ21と、コレクターレンズ22と、視野絞り23と、フィールドレンズ24と、開口絞り25と、コンデンサーレンズ26とが光軸27上にこの順序で配置されている。この従来例では、光源ランプ21とコレクターレンズ22とはコレクターレンズ22の焦点距離f22だけ離隔配置されており、光源ランプ21からの光はコレクターレンズ22によって光軸27と平行となり、その後、視野絞り23、フィールドレンズ24、開口絞り25およびコンデンサーレンズ26を通過して、試料面(被照明面)28に照射される。こうして、試料面28が照明されるため、試料を透過した光が顕微鏡の光学系(図14参照)によって所定位置に導かれて試料の部分拡大像が結像される。
【0010】
図14は、従来の顕微鏡の反射照明光学系を示す図である。この反射照明光学系30は、光源ランプ31と、コレクターレンズ32と、開口絞り33と、視野絞り34と、フィールドレンズ35と、ハーフミラー36と、コンデンサーレンズ(対物レンズ)37とで構成されている。この反射照明光学系30では、光源ランプ31からの光がコレクターレンズ32によって集光され、開口絞り33、視野絞り34およびフィールドレンズ35を介してハーフミラー36に入射される。この入射光はハーフミラー36によって試料面(被照明面)38側に導かれ、顕微鏡の対物レンズとしても機能するコンデンサーレンズ37によって試料面38上に集光される。こうして、試料面38が照明され、その照明領域によって反射された光がコンデンサーレンズ(対物レンズ)37およびハーフミラー36を通過し、顕微鏡のフィールドレンズ39によって所定位置P11に集光されて試料の部分拡大像が結像される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の照明光学系10,20では、いずれも光源ランプ12,21で発生する熱によって種々の悪影響を受けるという問題があった。
【0012】
例えば、画像読取装置の照明光学系10では、開口絞り16がコンデンサーレンズ18の前側焦点位置に配置されており、この位置での光源ランプ12のランプ像を所定の大きさで結像する必要があるが、光源ランプ12から開口絞り16までの距離が決まっているため、コレクターレンズ13の焦点距離を変えて投影倍率を調整するしか方法がなく、投影倍率の増大にともなってコレクターレンズ13の焦点距離が短くなり、コレクターレンズ13を光源ランプ12と近接配置する必要が生じる。特に、比較的大きな投影倍率を要求され、しかもレイパイプ15が短い(光源ランプ12から開口絞り16までの距離が短い)場合には、極端に短い焦点距離を有するコレクターレンズ13を用いなければならず、光源ランプ12とコレクターレンズ13との距離が縮まり、光源ランプ12で発生した熱によってコレクターレンズ13が変形したり、曇ってしまう。
【0013】
また、顕微鏡の透過照明光学系20では、光源ランプ21から開口絞り25までの限られた距離で投影倍率を上げるためには、上記画像読取装置の照明光学系10の場合と同様に、焦点距離f22が短いコレクターレンズ22を採用し、光源ランプ21に近接配置する必要があるため、光源ランプ21からの熱影響を受けてしまうという問題がある。
【0014】
これに対し、顕微鏡の反射照明光学系30では、要求される光源ランプ31の投影倍率が高い場合であっても、コレクターレンズ32とフィールドレンズ35との2つのレンズによって当該投影倍率を達成すればよく、レンズ32,35の設計を適当に行うことにより光源ランプ31からコレクターレンズ32までの距離を、光源ランプ31からの熱影響を受けない程度にまで長くすることが可能である。しかしながら、光の利用効率が低いという問題を有している。すなわち、この反射照明光学系30では、図14に示すように、視野絞り34の像が光源ランプ31とコレクターレンズ32との間の位置P12に形成されるため、光源ランプ31のうち光軸から離れた部分31aから出射する光束の主光線R31aが、コレクターレンズ32の光軸位置P13を通過しない。このように従来の反射用照明光学系30は、コレクターレンズ32の開口を十分に利用しておらず、光利用効率の低下を招いている。
【0015】
以上のように、従来の照明光学系10,20,30は、光源ランプからの熱影響を受けるという問題か、光利用効率が低いという問題のいずれかを有しており、従来より、両問題を同時に解消した汎用性のある照明光学系の提供が要望されていた。
【0016】
また、照明光学系10,20では、それぞれ適用された光学装置に対応して固有の問題を有していた。以下、各問題点について説明する。
【0017】
画像読取装置の照明光学系10では、図12に示すように、開口絞り16はレイパイプ15の先端近傍に配置されており、しかも当該レイパイプ15の先端部は原稿シリンダ1の内部に入り込んでいる。このため、開口絞り16の大きさを変えようとした場合、一旦レイパイプ15を原稿シリンダ1から(-Y)方向に引き出した後で開口絞り16の大きさを変える必要がある。このように、従来の照明光学系10では、開口絞り16の変更作業が煩雑であるという問題があった。
【0018】
ここで、固定式の開口絞り16の代わりに可変開口絞りを採用するとともに、レイパイプ15にモータを取り付け、当該モータによって可変開口絞りを駆動制御するという方法が考えられるが、通常レイパイプ15は直径20mmないし80mm程度と細く、モータの取付スペースを確保することは難しい。また、モータを取り付けた場合、モータおよび付属物(モータの駆動力を可変開口絞りに伝達する機構など)の重量がレイパイプ15の先端近傍に加わり、レイパイプ15が振動しやすくなって、当該振動による光軸ぶれが生じて悪影響を及ぼすことがある。
【0019】
一方、顕微鏡の透過照明光学系20では、図13に示すように、視野絞り23と開口絞り25とが離れた位置に設けられているため、それらの大きさを調整する作業が煩雑であるという問題があった。というのも、図14の反射照明光学系30のように視野絞り33および開口絞り34が相互に隣接配置されている場合には顕微鏡の接眼レンズより試料を観察しながら、これらの絞り33,34を最適状態に調整することができるのに対し、図13の透過照明光学系20のように視野絞り23と開口絞り25とが相互に離れている場合には試料を観察しながら一方の絞りの調整を行った後、一旦接眼レンズから目を離し、他方の絞り位置を確認した上で再度試料を観察しながら絞りの調整を行う必要があり、絞り調整の作業性の低下を招いている。
【0020】
本発明は、上述のような問題に鑑みてなされたものであって、光源ランプで発生する熱の影響を受けず、しかも優れた光利用効率で被照明面を照明することができる汎用性のある照明光学系を提供することを第1の目的とする。
【0021】
また、本発明は、上記第1の目的を達成した上で、開口絞りの変更調整作業を容易にすることを第2の目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、被照明面に光を照射して、前記被照明面を照明する照明光学系であって、上記第1の目的を達成するため、光源ランプと、前記光源ランプと前記被照明面との間に配置され、前記光源ランプの2次光源を形成する2次光源形成レンズと、前記2次光源と前記被照明面との間に配置され、前記2次光源からの光を取り込み、前記被照明面側に導くコレクターレンズと、前記コレクターレンズと前記被照明面との間に、この順序で配置されたフィールドレンズおよびコンデンサーレンズと、前記2次光源が形成された2次光源位置または当該2次光源位置と光学的に共役な位置に配置された開口絞りと、前記2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置された視野絞りと、を備え、前記フィールドレンズと前記コンデンサーレンズとでアフォーカル光学系が形成され、所望の投影倍率を得るために前記2次光源形成レンズおよび前記コレクターレンズの焦点距離が分担して設定され、前記光源ランプからの熱影響を排除できるように前記2次光源形成レンズの焦点距離が長く設定される一方、前記コレクターレンズの焦点距離が短く設定される。
【0023】
請求項2の発明は、前記2次光源形成レンズをフォーカル系としている。
【0024】
請求項3の発明は、前記コレクターレンズの前側焦点を前記2次光源位置と一致させている。
【0025】
請求項4の発明は、リレー系を前記コレクターレンズと前記コンデンサーレンズとの間に配置している。
【0026】
請求項5の発明は、前記リレー系をアフォーカル光学系としている。
【0027】
請求項6の発明は、被照明面に光を照射して、前記被照明面を照明する照明光学系であって、光源ランプと、前記光源ランプと前記被照明面との間に配置され、前記光源ランプの2次光源を形成する2次光源形成レンズと、前記2次光源と前記被照明面との間に配置され、前記2次光源からの光を取り込み、前記被照明面側に導くコレクターレンズと、前記コレクターレンズと前記被照明面との間に、この順序で配置されたフィールドレンズおよびコンデンサーレンズと、前記2次光源が形成された2次光源位置または当該2次光源位置と光学的に共役な位置に配置された開口絞りと、前記2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置された視野絞りと、を備え、前記フィールドレンズの前側焦点が前記視野絞りの配設位置と一致し、所望の投影倍率を得るために前記2次光源形成レンズおよび前記コレクターレンズの焦点距離が分担して設定され、前記光源ランプからの熱影響を排除できるように前記2次光源形成レンズの焦点距離が長く設定される一方、前記コレクターレンズの焦点距離が短く設定される。
【0028】
請求項7の発明は、被照明面に光を照射して、前記被照明面を照明する照明光学系であって、光源ランプと、前記光源ランプと前記被照明面との間に配置され、前記光源ランプの2次光源を形成する2次光源形成レンズと、前記2次光源と前記被照明面との間に配置され、前記2次光源からの光を取り込み、前記被照明面側に導くコレクターレンズと、前記コレクターレンズと前記被照明面との間に、この順序で配置されたフィールドレンズおよびコンデンサーレンズと、前記2次光源が形成された2次光源位置または当該2次光源位置と光学的に共役な位置に配置された開口絞りと、前記2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置された視野絞りと、を備え、前記フィールドレンズと前記コンデンサーレンズとでアフォーカル光学系が形成され、前記開口絞りが前記2次光源位置に配置され、しかも前記光源ランプ、前記2次光源形成レンズおよび前記開口絞りを取り囲み、同一空間内に収容するランプハウスをさらに備えている。
【0029】
【0030】
【作用】
請求項1の発明では、光源ランプからの光が2次光源形成レンズおよびコレクターレンズを介してフィールドレンズ側に導かれる。このため、コレクターレンズ単独で光源ランプからの光をフィールドレンズ側に導く場合よりも、光源ランプに最も近接するレンズ、つまり2次光源形成レンズを光源ランプから離隔配置することができ、光源ランプからの熱影響を排除できる。なお、光源ランプから2次光源までの光路長の中で、光源ランプの熱影響を極力避けるために2次光源形成レンズの焦点距離を長く設定した時、2次光源の倍率が低下するため、それ以降の光学系で倍率を補うのにコレクターレンズの焦点距離を短くする必要があり、コレクターレンズの近傍位置に2次光源が形成されることとなるが、この場合、2次光源によるコレクターレンズヘの熱影響は全く考慮する必要はない。
【0031】
また、視野絞りが2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置されるため、光源ランプから出射する光束の主光線が、2次光源形成レンズの光軸位置を通過することとなり、光源ランプから出射した光を効率良く被照明面の照明のために利用することができる。さらに、フィールドレンズとコンデンサーレンズとでアフォーカル光学系が形成される。
【0032】
請求項2の発明では、2次光源形成レンズがフォーカル系となっているので、アフォーカル系で構成した場合に比べて、光源ランプからその光源像までの距離が短くなる。したがって、照明光学系の全長が短くなる。
【0033】
請求項3の発明では、コレクターレンズの前側焦点を2次光源位置と一致させており、コレクターレンズからは光軸と平行な光がフィールドレンズ側に出射され、しかもフィールドレンズとコンデンサーレンズとで構成されたアフォーカル光学系を介して被照明面に照射される。したがって、この照明光学系では、いわゆる像側テレセントリックとなっており、被照明面の焦点ずれが生じた場合であっても、被照明面での光量変動や照度分布の変動を抑え、視野絞りの倍率変動を防止する。
【0034】
請求項4の発明では、リレー系がコレクターレンズとコンデンサーレンズとの間に配置されて、投影倍率をほぼ一定に保ったままで、光路長の調整を可能とする。
【0035】
請求項5の発明では、リレー系がアフォーカル光学系で構成され、光源ランプの像が空中に形成し、レンズ面に付着したゴミやほこり等の影響を排除して被照明面における光量変動や照度分布の悪化を防止する。
【0036】
請求項6の発明では、フィールドレンズの前側焦点が視野絞りの配設位置と一致している。
【0037】
請求項7の発明では、開口絞りが2次光源位置に配置され、ランプハウス内の同一空間に、光源ランプ、2次光源形成レンズおよび開口絞りが収容される。このため、ランプハウス内で開口絞りを変更することができる。
【0038】
【0039】
【実施例】
図1は、この発明にかかる照明光学系の一実施例を示す図である。この照明光学系40は、光源ランプ41からの光を原稿や試料面などの被照明面Sに照射して、当該被照明面Sを照明するものであり、同図に示すように、光源ランプ41と被照明面Sとの間に、2次光源形成レンズ42と、コレクターレンズ43と、フィールドレンズ44と、コンデンサーレンズ45とが、この順序で配置されている。
【0040】
この2次光源形成レンズ42は、光源ランプ41の2次光源をコレクターレンズ43側の所定位置、つまり2次光源位置P1に形成する。
【0041】
そして、この2次光源位置P1から被照明面S側(同図の右手方向側)に所定距離だけ離れた位置にコレクターレンズ43が配置されており、2次光源からの光を取り込み、フィールドレンズ44側に出射する。この出射光は、フィールドレンズ44およびコンデンサーレンズ45を介して被照明面Sに照射される。
【0042】
また、この実施例では、2次光源位置P1に開口絞り46が、また2次光源形成レンズ42の射出瞳と共役な位置P2に視野絞り47が、それぞれ配置されている。なお、開口絞り46については、2次光源位置P1のみならず、位置P1と光学的に共役な位置PlC(図1および後で説明する図4〜図6)に配置してもよい。
【0043】
以上のように、この実施例にかかる照明光学系40によれば、光源ランプ41からの光が2次光源形成レンズ42およびコレクターレンズ43を介してフィールドレンズ44側に導かれるように構成しているので、所望の投影倍率を得るためには、2次光源形成レンズ42およびコレクターレンズ43の焦点距離でそれぞれ分担して設定することができる。したがって、例えば2次光源形成レンズ42の焦点距離を長く設定する一方、コレクターレンズ43の焦点距離を短く設定することも可能であり、このように設定した場合、従来例のようにコレクターレンズ単独で光源ランプからの光をフィールドレンズ側に導く場合よりも、光源ランプ41に最も近接するレンズ、つまり2次光源形成レンズ42を光源ランプ41から離隔配置することができ、光源ランプ41からの熱影響を排除できる。なお、この場合、コレクターレンズ43のパワーを高めた結果、コレクターレンズ42が2次光源に近接してしまうが、2次光源によるコレクターレンズヘの熱影響は全く考慮する必要はないため、特に問題となることはない。
【0044】
また、この実施例によれば、視野絞り47が2次光源形成レンズ42の射出瞳と共役な位置P2に配置されているため、光源ランプ41のうち光軸から離れた部分41aから出射する光束の主光線R41aが2次光源形成レンズ42の射出瞳上で光軸位置P3を通過することとなり、光源ランプ41から出射した光を効率良く被照明面Sの照明のために利用することができる。なお、視野絞り47の配設位置は、上記2次光源形成レンズ42の射出瞳と共役な位置P2に限定されるものではなく、当該位置P2と光学的に共役な別の位置(後で説明する図4の位置P2C)でもよく、当該共役位置に視野絞り47を配置することで同様の効果が得られる。
【0045】
また、この実施例では、以下の記載(1)〜(3)に示すように構成要素が特有の構成を有し、また配置されているため、上記効果に加えて、構成や配置に応じた特有の効果を有している。以下、これらの点について、順次説明する。
【0046】
(1)まず、この実施例では、図1からわかるように、2次光源形成レンズ42は、いわゆるフォーカル系で構成されている。もちろん、アフォーカル系で構成してもよいが、フォーカル系の2次光源形成レンズ42を採用した場合、光源ランプ41からその光源像が形成される位置(2次光源位置)P1までの距離Lを、アフォーカル系で構成した場合に比べて、短くすることができる。このことを図2および図3を参照しつつ詳説する。
【0047】
図2は、2次光源形成レンズ42をフォーカル系で構成した場合の光学系を示す図である一方、図3は、2枚のレンズ42a,42bからなるアフォーカル系で構成した場合の光学系を示す図である。ここで、2次光源形成レンズ42の焦点距離をf42とし、倍率をm42とすれば、フォーカル系(図2)の場合の上記距離Lf(光源ランプ41からその光源像411が形成される位置P1までの距離)と、アフォーカル系(図3)の場合と上記距離Lafは、それぞれ以下のようになる。
【0048】
・フオーカル系(図2)の場合、
Lf=(f42+f42/m42)+(f42+f42×m42)、
=f42×(2+m42+1/m42)、
・アフォーカル系(図3)の場合、
Laf=(2×f42)+(2×m42×f42)、
=f42×(2+2×m42)、
したがって、アフォーカル系の場合の距離Lafとフォーカル系の場合の距離Lfとの差Δ(=Laf-Lf)は、
Δ=(m42-1/m42)×f42
となり、通常の照明光学系では拡大光学系であり、倍率m42>1となっているため、Δ>0、つまりLaf>Lfの関係にある。このように、2次光源形成レンズ42をフォーカル系で構成することで、光学距離を短くすることができ、照明光学系40の全長を短くすることができ、コンパクト化することができる。
【0049】
(2)また、この実施例では、図1に示すように、コレクターレンズ43が2次光源位置P1から被照明面S側(図1の右手方向側)に当該レンズ43の焦点距離f43だけ離隔して配置されて、コレクターレンズ43の前側焦点P4が2次光源位置P1と一致しており、しかも、フィールドレンズ44とコンデンサーレンズ45とが各焦点距離を足し合わせた距離(f44+f45)だけ離隔配置されてアフォーカル光学系が形成されている。このため、コレクターレンズ43から出射される光は光軸OAに平行となり、照明光学系40は、視野絞りの投影に関して、いわゆる像側テレセントリックとなっている。このため、被照明面Sの焦点ずれによる被照明面Sでの光量変動や照度分布の変動を抑えることができ、しかも視野絞り47の倍率変動を防止することができる。
【0050】
(3)さらに、この実施例では、図1に示すように、開口絞り46を2次光源位置P1に配置するとともに、視野絞り47を2次光源形成レンズ42の射出瞳と共役な位置P2に配置しているため、開口絞り46および視野絞り47が相互に近接し、相互調整作業が容易となる。すなわち、開口絞り46および視野絞り47として、可変絞り(後で説明する図8および図9参照)を採用することで、作業者はスクリーン上に投影される像や接眼レンズを介して観察される像を見ながら開口絞り46および視野絞り47を交互に操作し、被照明面Sでの照明条件を調整することができる。
【0051】
図4は、この発明にかかる照明光学系の他の実施例を示す図である。この実施例にかかる照明光学系50では、フィールドレンズ44とコンデンサーレンズ45との間に2枚のレンズ48a,48bからなるリレー系48が介挿されており、その他の構成は先に説明した実施例と同一である。
【0052】
このようにリレー系48を追加することで、先の照明光学系40と同一の光学特性(投影倍率や被照明面Sでの照度分布の変動など)を維持しつつ、光路長を適当な量だけ伸ばすことができる。
【0053】
なお、この実施例では、2枚のレンズ48a、48bによってリレー系48を構成しているが、リレー系48のレンズ構成枚数はこれに限定されるものではなく、任意である。
【0054】
また、同図に示すように、レンズ48a,48bを両者の焦点距離を足し合わせた距離(f48a+f48b)だけ相互に離隔配置することでリレー系48をアフォーカル光学系とした場合には、レンズ面に付着したゴミやほこりの影響を受けず、被照明面Sでの光量変動や照度分布の悪化を防止することができる。すなわち、フォーカル光学系では、光源像または視野絞り像がリレー系48を構成するレンズ面あるいは近傍に形成されるため、当該レンズのレンズ面にゴミやほこりなどが付着していたとき、光源像または視野絞り像が乱れ、悪影響を及ぼす。これに対し、この実施例のようにアフォーカル光学系でリレー系48を形成した場合、光源像と視野絞り像とがレンズ間の空間領域に形成されるため、レンズ面上のゴミなどの影響を受けず、良好に光源像と視野絞り像とをコンデンサーレンズ45及び被照射面Sに伝達することができる。したがって、上記した特有の効果が得られる。
【0055】
さらに、リレー系48を構成するレンズ48a、48bの配置位置については、上記実施例に限定されるものではなく、例えば図5や図6に示すように配置してもよい。すなわち、リレー系48はコレクターレンズ43とコンデンサーレンズ45との間の任意の位置に配置することができる。但し、図5の光学系では光源像がレンズ48a上に、図6の光学系では視野絞り像がレンズ48b上に形成されるので、図4の光学系50の方が好ましい。
【0056】
次に、この発明にかかる照明光学系を画像読取装置や顕微鏡に適用する場合について具体例を挙げて説明する。
【0057】
図7は、図11の画像読取装置に適用された照明光学系を示す図である。この照明光学系60の基本的構成は図4の照明光学系50と同一であり、画像読取装置に適用するために、ランプハウス61およびレイパイプ62を設けている点と、ランプハウス61内およびレイパイプ62内で光を所定方向に導くためにミラー63〜65を設けている点のみで、照明光学系50と相違する。
【0058】
この照明光学系60では、ランプハウス61内の同一空間に、光源ランプ41、2次光源形成レンズ42、ミラー63、可変開口絞り46、ミラー64、コレクターレンズ43および可変視野絞り47が収容されている。特に、開口絞り46をランプハウス61内に配置したことで、従来例のように開口絞り46の大きさを変えるたびにレイパイプ62を原稿シリンダ1から引き出すことなく、必要に応じて変更することができ、作業性が大幅に改善されている。また、開口絞り46の開口サイズを自動的に変更するための自動調整機構を組み込むことが容易である。具体的には、開口絞り46を、例えば図8に示すように、相互にサイズの異なる複数のアパーチャ46aが穿設されたアパーチャ板46bと、アパーチャ板46bの外周部に刻設されたギヤ部46cと、ギヤ部46cと歯合自在に配置されたギヤ46dとで構成し、図示を省略する駆動モータからの駆動力をギヤ46dを介して伝達してアパーチャ板46bを回転軸46e回りに回転して、光軸上に適当なサイズのアパーチャ46aを位置決めするようにすればよい。
【0059】
また、この照明光学系60では、可変開口絞り46と可変視野絞り47が同一空間内で、しかも近接して配置されているため、上記したように開口絞り46および視野絞り47の相互調整作業が容易となり、被照明面Sでの照明条件を簡単に調整することができる。
【0060】
さらに、視野絞り47についても、開口絞り46と同様に、開口サイズを自動的に変更するための自動調整機構を組み込むことが容易である。例えば、図9に示すように構成することができる。すなわち、複数の絞り羽根47aを渦巻き状に配置し、それらの外周部にギヤ47bを設けるとともに、ギヤ47bと歯合自在なギヤ47cを設け、駆動モータ(図示省略)からの駆動力によって、絞り羽根47aで形成される開口47dのサイズを調整するように可変視野絞り47を構成することができる。
【0061】
ここで、可変開口絞り46および可変視野絞り47の構成は上記に限定されるものではなく、開口サイズを変更できる限り任意である。
【0062】
また、この実施例では、フィールドレンズ44とミラー65との間にリレー系48を介挿しているが、これはレイパイプ62の長さに対応して光路長を延長するためであり、レイパイプ62に応じてリレー系48を省略したり、リレー系48の構成や配置などを変更することができる。
【0063】
なお、言うまでもないが、この照明光学系60は、画像読取装置に適用された場合の特有の効果の他に、照明光学系としての基本的効果(照明光学系40,50の効果として上記において説明した効果)を有する。
【0064】
図10は、顕微鏡に適用された照明光学系を示す図である。この照明光学系70の基本的構成は図1の照明光学系40と同一であり、フィールドレンズ44からの光が顕微鏡のハーフミラー36で反射される点と、顕微鏡の対物レンズ37がコンデンサーレンズとしても機能する点で、照明光学系40と相違する。
【0065】
この反射照明光学系70を従来例(図14)と比較した場合、光源ランプからの光の利用効率が大きく相違する。すなわち、この反射照明光学系70によれば、視野絞り47が2次光源形成レンズ42の射出瞳と共役な位置P2に配置されているので、光源ランプ41から出射する光束の主光線が2次光源形成レンズ42の光軸位置P3を通過することとなり、光源ランプ41から出射した光を効率良く試料面38(被照明面S)の照明のために利用することができる。
【0066】
なお、言うまでもないが、この照明光学系70は、顕微鏡の反射照明光学系として適用された場合の特有の効果の他に、照明光学系としての基本的効果(照明光学系40,50の効果として上記において説明した効果)を有する。
【0067】
また、この発明にかかる照明光学系は、顕微鏡において反射照明光学系としてのみではなく、透過照明光学系としても適用することができ、上記と同様の効果が得られる。
【0068】
さらに、この発明にかかる照明光学系は、画像読取装置や顕微鏡のみならず、顕微分光装置や膜厚測定装置などの光学装置全般に適用することができる。
【0069】
【発明の効果】
この発明によれば、光源ランプからの光を2次光源形成レンズおよびコレクターレンズを介してフィールドレンズ側に導くようにしているので、2次光源形成レンズを光源ランプから離隔配置することができ、光源ランプからの熱影響を排除することができる。また、視野絞りを2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置しているので、光源ランプから出射した光を効率良く被照明面の照明のために利用することができる。
【0070】
さらに、以下の請求項にかかる発明によれば、次の付加的な効果が得られる。
【0071】
請求項2の発明によれば、2次光源形成レンズをフォーカル系としているため、光源ランプからその光源像までの距離を短くすることができ、その結果、照明光学系の全長を短くすることができる。
【0072】
請求項3の発明によれば、コレクターレンズの前側焦点を2次光源位置と一致させるとともに、フィールドレンズとコンデンサーレンズとで構成されたアフォーカル光学系を構成しているので、像側テレセントリックとなり、被照明面の焦点ずれが生じた場合であっても、被照明面での光量変動や照度分布の変動を抑え、視野絞りの倍率変動を防止することができる。
【0073】
請求項4の発明によれば、リレー系をコレクターレンズとコンデンサーレンズとの間に配置することで、投影倍率をほぼ一定に保ったままで、光路長を調整することができる。
【0074】
請求項5の発明によれば、リレー系をアフォーカル光学系で構成しているので、レンズ面に付着したゴミやほこり等の影響を排除することができ、その結果、被照明面における光量変動や照度分布の悪化を防止することができる。
【0075】
請求項7の発明によれば、開口絞りを2次光源位置に配置しているので、ランプハウス内で開口絞りを変更することができ、開口絞りの変更調整作業を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
この発明にかかる照明光学系の一実施例を示す図である。
【図2】
2次光源形成レンズをフォーカル系で構成した場合の光学系を示す図である。
【図3】
2次光源形成レンズを2枚のレンズからなるアフォーカル系で構成した場合の光学系を示す図である。
【図4】
この発明にかかる照明光学系の他の実施例を示す図である。
【図5】
図4の照明光学系の一変形例を示す図である。
【図6】
図4の照明光学系の他の変形例を示す図である。
【図7】
図11の画像読取装置に適用された照明光学系を示す図である。
【図8】
可変開口絞りの一例を示す図である。
【図9】
可変視野絞りの一例を示す図である。
【図10】
顕微鏡に適用された照明光学系を示す図である。
【図11】
画像読取装置の一例を示す部分構成図である。
【図12】
従来の画像読取装置の照明光学系を示す図である。
【図13】
従来の顕微鏡の透過照明光学系を示す図である。
【図14】
従来の顕微鏡の反射照明光学系を示す図である。
【符号の説明】
2 原稿(被照明面)
28,38 試料面(被照明面)
40,50,60,70 照明光学系
41 光源ランプ
42 2次光源形成レンズ
43 コレクターレンズ
44 フィールドレンズ
45 コンデンサーレンズ
46 開口絞り
47 視野絞り
48 リレー系
61 ランプハウス
P1 2次光源位置
P1C 位置(2次光源位置と光学的に共役な位置)
P2 射出瞳と共役な位置
P2C 位置(射出瞳位置と光学的に共役な別の位置)
P3 光軸位置
P4 コレクターレンズの前側焦点位置
 
訂正の要旨 訂正の要旨
▲1▼訂正事項a 特許請求の範囲に係る記載
「 【請求項1】 被照明面に光を照射して、前記被照明面を照明する照明光学系であって、
光源ランプと、前記光源ランプと前記被照明面との間に配置され、前記光源ランプの2次光源を形成する2次光源形成レンズと、
前記2次光源と前記被照明面との間に配置され、前記2次光源からの光を取り込み、前記被照明面側に導くコレクターレンズと、
前記コレクターレンズと前記被照明面との間に、この順序で配置されたフィールドレンズおよびコンデンサーレンズと、
前記2次光源が形成された2次光源位置または当該2次光源位置と光学的に共役な位置に配置された間口絞りと、
前記2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置された視野絞りと、 を備え、
前記フィールドレンズと前記コンデンサーレンズとでアフォーカル光学系が形成されたことを特徴とする照明光学系。
【請求項2】 前記2次光源形成レンズがフォーカル系である請求項1記載の照明光学系。
【請求項3】 前記開口絞りが前記2次光源位置に配置され、しかも前記光源ランプ、前記2次光源形成レンズおよび前記開口絞りを取り囲み、同一空間内に収容するランプハウスをさらに備えた請求項1記載の照明光学系。
【請求項4】 前記コレクターレンズの前側焦点が前記2次光源位置と一致する請求項1記載の照明光学系。
【請求項5】 前記コレクターレンズと前記コンデンサーレンズとの間に配置されたりレー系をさらに備えた請求項1記載の照明光学系。
【請求項6】 前記リレー系がアフォーカル光学系である請求項5記載の照明光学系。
【請求項7】 被照明面に光を照射して、前記被照明面を照明する照明光学系であって、
光源ランプと、
前記光源ランプと前記被照明面との間に配置され、前記光源ランプの2次光源を形成する2次光源形成レンズと、
前記2次光源と前記被照明面との間に配置きれ、前記2次光源からの光を取り込み、前記被照明面側に導くコレクターレンズと、
前記コレクターレンズと前記被照明面との間に、この順序で配置されたフィールドレンズおよびコンデンサーレンズと、
前記2次光源が形成された2次光源位置または当該2次光源位置と光学的に共役な位置に配置された開口絞りと、
前記2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置された視野絞りと、を備え、
前記フィールドレンズの前側焦点が前記視野絞りの配設位置と一致することを特徴とする照明光学系。」を、
「 【請求項1】被照明面に光を照射して、前記被照明面を照明する照明光学系であって、
光源ランプと、
前記光源ランプと前記被照明面との間に配置され、前記光源ランプの2次光源を形成する2次光源形成レンズと、
前記2次光源と前記被照明面との間に配置され、前記2次光源からの光を取り込み、前記被照明面側に導くコレクターレンズと、
前記コレクターレンズと前記被照明面との間に、この順序で配置されたフィールドレンズおよびコンデンサーレンズと、
前記2次光源が形成された2次光源位置または当該2次光源位置と光学的に共役な位置に配置された開口絞りと、
前記2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置された視野絞りと、を備え、
前記フィールドレンズと前記コンデンサーレンズとでアフォーカル光学系が形成され、
所望の投影倍率を得るために前記2次光源形成レンズおよび前記コレクターレンズの焦点距離が分担して設定され、前記光源ランプからの熱影響を排除できるように前記2次光源形成レンズの焦点距離が長く設定される一方、前記コレクターレンズの焦点距離が短く設定されることを特徴とする照明光学系。
【請求項2】 前記2次光源形成レンズがフォーカル系である請求項1記載の照明光学系。
【請求項3】 前記コレクターレンズの前側焦点が前記2次光源位置と一致する請求項1記載の照明光学系。
【請求項4】 前記コレクターレンズと前記コンデンサーレンズとの間に配置されたりレー系をさらに備えた請求項1記載の照明光学系。
【請求項5】 前記リレー系がアフォーカル光学系である請求項4記載の照明光学系。
【請求項6】被照明面に光を照射して、前記被照明面を照明する照明光学系であって、
光源ランプと、
前記光源ランプと前記被照明面との間に配置され、前記光源ランプの2次光源を形成する2次光源形成レンズと、
前記2次光源と前記被照明面との間に配置され、前記2次光源からの光を取り込み、前記被照明面側に導くコレクターレンズと、
前記コレクターレンズと前記被照明面との間に、この順序で配置されたフィールドレンズおよびコンデンサーレンズと、
前記2次光源が形成された2次光源位置または当該2次光源位置と光学的に共役な位置に配置された開口絞りと、
前記2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置された視野絞りと、を備え、
前記フィールドレンズの前側焦点が前記視野絞りの配設位置と一致し、
所望の投影倍率を得るために前記2次光源形成レンズおよび前記コレクターレンズの焦点距離が分担して設定され、前記光源ランプからの熱影響を排除できるように前記2次光源形成レンズの焦点距離が長く設定される一方、前記コレクターレンズの焦点距離が短く設定されることを特徴とする照明光学系。
【請求項7】 被照明面に光を照射して、前記被照明面を照明する照明光学系であって、
光源ランプと、
前記光源ランプと前記被照明面との間に配置され、前記光源ランプの2次光源を形成する2次光源形成レンズと、
前記2次光源と前記被照明面との間に配置され、前記2次光源からの光を取り込み、前記被照明面側に導くコレクターレンズと、
前記コレクターレンズと前記被照明面との間に、この順序で配置されたフィールドレンズおよびコンデンサーレンズと、
前記2次光源が形成された2次光源位置または当該2次光源位置と光学的に共役な位置に配置された開口絞りと、
前記2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置された視野絞りと、を備え、
前記フィールドレンズと前記コンデンサーレンズとでアフォーカル光学系が形成され、
前記開口絞りが前記2次光源位置に配置され、しかも前記光源ランプ、前記2次光源形成レンズおよび前記開口絞りを取り囲み、同一空間内に収容するランプハウスをさらに備えたことを特徴とする照明光学系。」に訂正する。
▲2▼訂正事項b
明細書第0022段落に
「 【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、被照明面に光を照射して、前記被照明面を照明する照明光学系であって、上記第1の目的を達成するため、光源ランプと、前記光源ランプと前記被照明面との間に配置され、前記光源ランプの2次光源を形成する2次光源形成レンズと、前記2次光源と前記被照明面との間に配置され、前記2次光源からの光を取り込み、前記被照明面側に導くコレクターレンズと、前記コレクターレンズと前記被照明面との間に、この順序で配置されたフィールドレンズおよびコンデンサーレンズと、前記2次光源が形成された2次光源位置または当該2次光源位置と光学的に共役な位置に配置された開口絞りと、前記2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置された視野絞りと、を備え、前記フィールドレンズと前記コンデンサーレンズとでアフォーカル光学系を形成している。」とあるを
「【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、被照明面に光を照射して、前記被照明面を照明する照明光学系であって、上記第1の目的を達成するため、光源ランプと、前記光源ランプと前記被照明面との間に配置され、前記光源ランプの2次光源を形成する2次光源形成レンズと、前記2次光源と前記被照明面との間に配置され、前記2次光源からの光を取り込み、前記被照明面側に導くコレクターレンズと、前記コレクターレンズと前記被照明面との間に、この順序で配置されたフィールドレンズおよびコンデンサーレンズと、前記2次光源が形成された2次光源位置または当該2次光源位置と光学的に共役な位置に配置された開口絞りと、前記2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置された視野絞りと、を備え、前記フィールドレンズと前記コンデンサーレンズとでアフォーカル光学系が形成され、所望の投影倍率を得るために前記2次光源形成レンズおよび前記コレクターレンズの焦点距離が分担して設定され、前記光過ランプからの熱影響を排除できるように前記2次光源形成レンズの焦点距離が長く設定される一方、前記コレクターレンズの焦点距離が短く設定される。」と訂正する。
▲3▼訂正事項c
明細書第0024段落に
「 請求項3の発明は、前記開口絞りを前記2次光源位置に配置し、ランプハウス内に、前記光源ランプ、前記2次光源形成レンズおよび前記開口絞りを収容している。」とあるを
「 請求項3の発明は、前記コレクターレンズの前側焦点を前記2次光源位置と一致させている。」と訂正する。
▲4▼訂正事項d
明細書第0025段落に
「 請求項4の発明は、前記コレクターレンズの前側焦点を前記2次光源位置と一致させている。」とあるを
「請求項4の発明は、リレー系を前記コレクターレンズと前記コンデンサーレンズとの間に配置している。」と訂正する。
▲5▼訂正事項e
明細書第0026段落に
「 請求項5の発明は、リレー系を前記コレクターレンズと前記コンデンサーレンズとの間に配置している。」とあるを
「 請求項5の発明は、前記リレー系をアフォーカル光学系としている。」と訂正する。
▲6▼訂正事項f
明細書第0027段落に
「 請求項6の発明は、前記リレー系をアフォーカル光学系としている。」とあるを
「 請求項6の発明は、被照明面に光を照射して、前記被照明面を照明する照明光学系であって、光源ランプと、前記光源ランプと前記被照明面との間に配置され、前記光源ランプの2次光源を形成する2次光源形成レンズと、前記2次光源と前記被照明面との間に配置され、前記2次光源からの光を取り込み、前記被照明面側に導くコレクターレンズと、前記コレクターレンズと前記被照明面との間に、この順序で配置されたフィールドレンズおよびコンデンサーレンズと、前記2次光源が形成された2次光源位置または当該2次光源位置と光学的に共役な位置に配置された開口絞りと、前記2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置された視野絞りと、を備え、前記フィールドレンズの前側焦点が前記視野絞りの配設位置と一致し、所望の投影倍率を得るために前記2次光源形成レンズおよび前記コレクターレンズの焦点距離が分担して設定され、前記光源ランプからの熱影響を排除できるように前記2次光源形成レンズの焦点距離が長く設定される一方、前記コレクターレンズの焦点距離が短く設定される。」と訂正する。
▲7▼訂正事項g
明細書第0028段落に
「 請求項7の発明は、被照明面に光を照射して、前記被照明面を照明する照明光学系であって、光源ランプと、前記光源ランプと前記被照明面との間に配置され、前記光源ランプの2次光源を形成する2次光源形成レンズと、前記2次光源と前記被照明面との間に配置され、前記2次光源からの光を取り込み、前記被照明面側に導くコレクターレンズと、前記コレクターレンズと前記被照明面との間に、この順序で配置されたフィールドレンズおよびコンデンサーレンズと、前記2次光源が形成された2次光源位置または当該2次光源位置と光学的に共役な位置に配置された閉口絞りと、前記2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置された視野絞りと、を備え、前記フィールドレンズの前側焦点を前記視野絞りの配設位置と一致させている。」とあるを
「 請求項7の発明は、被照明面に光を照射して、前記被照明面を照明する照明光学系であって、光源ランプと、前記光源ランプと前記被照明面との間に配置され、前記光源ランプの2次光源を形成する2次光源形成レンズと、前記2次光源と前記被照明面との間に配置され、前記2次光源からの光を取り込み、前記被照明面側に導くコレクターレンズと、前記コレクターレンズと前記被照明面との間に、この順序で配置されたフィールドレンズおよびコンデンサーレンズと、前記2次光源が形成された2次光源位置または当該2次光源位置と光学的に共役な位置に配置された開口絞りと、前記2次光源形成レンズの射出瞳位置または当該射出瞳位置と光学的に共役な位置に配置された視野絞りと、を備え、前記フィールドレンズと前記コンデンサーレンズとでアフォーカル光学系が形成され、前記開口絞りが前記2次光源位置に配置され、しかも前記光源ランプ、前記2次光源形成レンズおよび前記開口絞りを取り囲み、同一空間内に収容するランプハウスをさらに備えている。」と訂正する。
▲8▼訂正事項h
明細書第0033段落に
「 請求項3の発明では、開口絞りが2次光源位置に配置され、ランプハウス内の同一空間に、光源ランプ、2次光源形成レンズおよび開口絞りが収容される。このため、ランプハウス内で間口絞りを変更することができる。」とあるを
「 請求項3の発明では、コレクターレンズの前側焦点を2次光源位置と一致させており、コレクターレンズからは光軸と平行な光がフィールドレンズ側に出射され、しかもフィールドレンズとコンデンサーレンズとで構成されたアフォーカル光学系を介して被照明面に照射される。したがって、この照明光学系では、いわゆる像側テレセントリックとなっており、被照明面の焦点ずれが生じた場合であっても、被照明面での光量変動や照度分布の変動を抑え、視野絞りの倍率変動を防止する。」と訂正する。
▲9▼訂正事項i
明細書第0034段落に
「 請求項4の発明では、コレクターレンズの前側焦点を2次光源位置と一致させており、コレクターレンズからは光軸と平行な光がフィールドレンズ側に出射され、しかもフィールドレンズとコンデンサーレンズとで構成されたアフォーカル光学系を介して被照明面に照射される。したがって、この照明光学系では、いわゆる像側テレセントリックとなっており、被照明面の焦点ずれが生じた場合であっても、被照明面での光量変動や照度分共布の変動を抑え、視野絞りの倍率変動を防止する。」とあるを
「 請求項4の発明では、リレー系がコレクターレンズとコンデンサーレンズとの間に配置されて、投影倍率をほぼ一定に保ったままで、光路長の調整を可能とする。」と訂正する。
▲10▼訂正事項j
明細書第0035段落に
「 請求項5の発明では、リレー系がコレクターレンズとコンデンサーレンズとの間に配置されて、投影倍率をほぼ一定に保ったままで、光路長の調整を可能とする。」とあるを
「 請求項5の発明では、リレー系がアフォーカル光学系で構成され、光源ランプの像が空中に形成し、レンズ面に付着したゴミやほこり等の影響を排除して被照明面における光量変動や照度分布の悪化を防止する。」と訂正する。
▲11▼訂正事項k
明細書第0036段落に
「 請求項6の発明では、リレー系がアフォーカル光学系で構成され、光源ランプの像が空中に形成し、レンズ面に付着したゴミやほこり等の影響を排除して被照明面における光量変動や照度分布の悪化を防止する。」とあるを
「 請求項6の発明では、フィールドレンズの前側焦点が視野絞りの配設位置と一致している。」と訂正する。
▲12▼訂正事項l
明細書第0037段落に
「 請求項7の発明では、フィールドレンズの前側焦点が視野絞りの配設位置と一致している。」とあるを
「 請求項7の発明では、開口絞りが2次光源位置に配置され、ランプハウス内の同一空間に、光源ランプ、2次光源形成レンズおよび開口絞りが収容される。このため、ランプハウス内で開口絞りを変更することができる。」と訂正する。
▲13▼訂正事項m
明細書第0072段落に
「 請求項3の発明によれば、開口絞りを2次光源位置に配置しているので、ランプハウス内で開口絞りを変更することができ、開口絞りの変更調整作業を容易に行うことができる。」とあるを
「 請求項3の発明によれば、コレクターレンズの前側焦点を2次光源位置と一致させるとともに、フィールドレンズとコンデンサーレンズとで構成されたアフォーカル光学系を構成しているので、像側テレセントリックとなり、被照明面の焦点ずれが生じた場合であっても、被照明面での光量変動や照度分布の変動を抑え、視野絞りの倍率変動を防止することができる。」と訂正する。
▲14▼訂正事項n
明細書第0073段落に
「 請求項4の発明によれば、コレクターレンズの前側焦点を2次光源位置と一致させるとともに、フィールドレンズとコンデンサーレンズとで構成されたアフォーカル光学系を構成しているので、像側テレセントリックとなり、被照明面の焦点ずれが生じた場合であっても、被照明面での光量変動や照度分布の変動を抑え、視野絞りの倍率変動を防止することができる。」とあるを
「 請求項4の発明によれば、リレー系をコレクターレンズとコンデンサーレンズとの間に配置することで、投影倍率をほぼ一定に保ったままで、光路長を調整することができる。」
と訂正する。
▲15▼訂正事項o
明細書第0074段落に
「 請求項5の発明によれば、リレー系をコレクターレンズとコンデンサーレンズとの間に配置することで、投影倍率をほぼ一定に保ったままで、光路長を調整することができる。」
とあるを
「請求項5の発明によれば、リレー系をアフォーカル光学系で構成しているので、レンズ面に付着したゴミやほこり等の影響を排除することができ、その結果、被照明面における光量変動や照度分布の悪化を防止することができる。」と訂正する。
▲16▼訂正事項p
明細書第0075段落に
「 請求項6の発明によれば、リレー系をアフォーカル光学系で構成しているので、レンズ面に付着したゴミやほこり等の影響を排除することができ、その結果、被照明面における光量変動や照度分布の悪化を防止することができる。」とあるを
「 請求項7の発明によれば、開口絞りを2次光源位置に配置しているので、ランプハウス内で開口絞りを変更することができ、開口絞りの変更調整作業を容易に行うことができる。」と訂正する。
異議決定日 2001-05-21 
出願番号 特願平6-323207
審決分類 P 1 651・ 113- YA (G02B)
P 1 651・ 534- YA (G02B)
P 1 651・ 121- YA (G02B)
最終処分 維持  
前審関与審査官 津田 俊明  
特許庁審判長 豊岡 静男
特許庁審判官 土屋 知久
町田 光信
登録日 1999-08-27 
登録番号 特許第2971766号(P2971766)
権利者 大日本スクリーン製造株式会社
発明の名称 照明光学系  
代理人 吉田 茂明  
代理人 有田 貴弘  
代理人 渡辺 隆男  
代理人 吉竹 英俊  
代理人 吉竹 英俊  
代理人 吉田 茂明  
代理人 有田 貴弘  

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