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審決分類 審判 一部申し立て 2項進歩性  H04N
審判 一部申し立て 1項3号刊行物記載  H04N
管理番号 1046738
異議申立番号 異議2000-74038  
総通号数 23 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1991-09-05 
種別 異議の決定 
異議申立日 2000-11-08 
確定日 2001-07-04 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3038392号「画像処理システムおよび画像処理方法」の請求項1、2、4、5に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3038392号の請求項1、3に係る特許を維持する。 
理由 I【手続きの経緯】
特許第3038392号の発明についての出願は、平成1年12月29日に特許出願され、平成12年3月3日にその特許の設定登録がなされ、その後、その特許について、異議申立人有限会社オフィスアテナより特許異議の申立てがなされ、取消しの理由が通知され、その指定期間内である平成13年3月27日に訂正請求(後日取下げ)がなされた後、再度取消しの理由が通知され、その指定期間内である平成13年6月11日に訂正請求がなされたものである。
II【訂正の適否についての判断】
ア.訂正の内容
特許権者が求めている訂正の内容は、以下のa〜cのとおりである。
a.特許請求の範囲の記載を、次のとおりに訂正する。
「(1)記憶媒体に記憶された画像情報を読み出す読出手段であって、上記画像情報の読み出しに先立って、上記画像情報の属性を取得する読出手段と;
上記読出手段によって読み出された画像情報を格納する格納手段と;
上記読出手段によって読み出された属性に応じて、上記格納手段の格納領域を設定して、上記読出手段が読み出した複数の画像情報の上記格納手段への格納を制御する制御手段と;
上記読出手段によって読み出された属性に応じて、上記複数の画像情報のそれぞれを、一定の大きさとする変倍率を選択し、上記格納手段に格納されている画像を変倍処理し、上記複数の画像情報を一記録媒体上に像形成する像形成手段と;
を有することを特徴とする画像処理システム。
(2)請求項(1)において、
上記属性は、上記読出手段により読み出された画像が、少なくとも、HDTV規格の画像であるか、ノーマルバンド記録された画像であるか、ハイバンド記録された画像であるかに応じて決められる画素数であることを特徴とする画像処理システム。
(3)記憶媒体に記憶された画像情報を読み出す読出工程であって、上記画像情報の読み出しに先立って、上記画像情報の属性を取得する読出工程と;
上記読出工程によって読み出された画像情報をメモリへ格納する格納工程と;
上記読出工程によって読み出された属性に応じて、上記格納工程におけるメモリの格納領域を設定して、上記読出工程で読み出した複数の画像情報の上記メモリへの格納を制御する格納制御工程と;
上記読出工程によって読み出された属性に応じて、上記複数の画像情報のそれぞれを、一定の大きさとする変倍率を選択し、上記格納工程においてメモリに格納されている画像を変倍処理し、上記複数の画像情報を一記録媒体上に像形成する像形成制御工程と;
を有することを特徴とする画像処理方法。
(4)請求項(3)において、
上記属性は、上記読出工程により読み出された画像が、少なくとも、HDTV規格の画像であるか、ノーマルバンド記録された画像であるか、ハイバンド記録された画像であるかに応じて決められる画素数であることを特徴とする画像処理方法。」
b.発明の詳細な説明欄の[課題を解決する手段]の項の記載を、次のとおりに訂正する。
「本発明は、記憶媒体に記憶された画像情報を読み出す読出手段であって、上記画像情報の読み出しに先立って、上記画像情報の属性を取得する読出手段と、上記読出手段によって読み出された画像情報を格納する格納手段と、上記読出手段によって読み出された属性に応じて、上記格納手段の格納領域を設定して、上記読出手段が読み出した複数の画像情報の上記格納手段への格納を制御する制御手段と、上記読出手段によって読み出された属性に応じて、上記複数の画像情報のそれぞれを、一定の大きさとする変倍率を選択し、上記格納手段に格納されている画像を変倍処理し、上記複数の画像情報を一記録媒体上に像形成する像形成手段とを有する画像処理システムである。」
c.発明の詳細な説明欄の[発明の効果]の項の記載を、次のとおりに訂正する。
「本発明によれば、記憶手段に記録された画像情報の属性を予め取得し、その属性に応じてメモリへの格納領域を設定し、メモリへ画像情報を記録するので、外部から画像が送られてくる前に、これから送られてくる画像に必要なメモリの記憶領域を確保することができ、したがって、メモリの記憶領域を有効に利用することができるという効果を奏する。
これは、特に、記憶容量をあまり大きくできない装置に画像情報を転送する場合に効果的である。
さらに、その取得された属性に応じて、複数の画像情報のそれぞれを、一定の大きさとする変倍率を設定し、変倍処理し、上記複数の画像情報を像形成するので、画像の属性に応じた適切な処理によって、見苦しいレイアウトの画像を防止することができる。」
イ.訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否
上記訂正事項aにおける請求項1、3の訂正は、特許明細書の[実施例]の<SV録再生機インターフェースの説明>(第29頁1行〜第38頁11行)、<記録紙の大きさに対応した画像形成処理>(第39頁10行〜第45頁4行)の項の記載に基づいて、特許請求の範囲を減縮し、また明りょうでない記載の釈明を目的とする訂正に該当する。
また、上記訂正事項aにおける請求項2の訂正は、特許明細書の請求項2を削除すると共に、特許明細書の請求項3が引用する請求項1または請求項2のうち、請求項2の部分を削除し、請求項1の部分を残すことに伴う訂正であり、同様に、上記訂正事項aにおける請求項4の訂正は、特許明細書の請求項5を削除すると共に、特許明細書の請求項6が引用する請求項4または請求項5のうち、請求項5の部分を削除し、請求項4の部分を残すことに伴う訂正であり、いずれも特許請求の範囲を減縮し、また明りょうでない記載の釈明、あるいは誤記の訂正を目的とする訂正に該当する。
また、上記訂正事項b、cは、上記特許請求の範囲の訂正に伴い、これと整合を図るためのものであり、明りょうでない記載の釈明を目的とした訂正に該当する。
そして、上記訂正事項a〜cのいずれも新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
さらに、上記訂正事項aにおける請求項2及び請求項4に係る訂正は、特許異議の申立てがされていない請求項についての訂正であって、特許請求の範囲の減縮、明りょうでない記載の釈明に該当するから、訂正明細書の請求項2及び4に係る発明の独立特許要件について検討する。
訂正明細書の請求項2及び4に係る発明は、訂正明細書の特許請求の範囲の請求項2及び4に記載されたとおりのものであって(上記ア.の訂正の内容参照。)、請求項2は、請求項1を引用しており、その請求項1の構成要件を全て含むものであり、また請求項4は、請求項3を引用しており、その請求項3の構成要件を全て含むものである。
そして、当該請求項1及び3に係る発明が、下記III(4)のように、申立人が提出した全刊行物に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明できたものと認めることができないので、同様の理由により、訂正明細書の請求項2及び4に係る発明は、申立人が提出した全刊行物に記載された発明に基いて当業者が容易に発明できたものと認めることができない。
したがって、訂正明細書の請求項2及び4に係る発明は、出願の際、独立して特許を受けることができるものである。
ウ.むすび
以上のとおりであるから、上記訂正は、特許法第120条の4第2項及び第3項において準用する特許法第126条第2項ないし第4項の規定に適合するので、当該訂正を認める。
III【特許異議の申立てについての判断】
(1)申立ての理由の概要
申立人有限会社オフィスアテナは、証拠として甲第1号証:特開昭60-148275号公報、甲第2号証:特開昭62-82771号公報、参考資料1:特開昭63-86979号公報、参考資料2:特開昭63-69383号公報、参考資料3:特開昭61-25370号公報、参考資料4:特開昭63-195690号公報を提出し、請求項1、4に係る発明は、甲第1号証記載の発明と同一であり、特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができず、また請求項1、2、4、5に係る発明は、甲第1号証、甲第2号証の記載に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないものであるから、特許を取り消すべき旨、主張している。
さらに、実施例の構成についても参考資料1〜4の記載から推考容易である旨、主張している。
(2)本件発明
訂正明細書の請求項1及び3に係る発明(以下「本件発明1及び3」という。)は、訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1及び3に記載されたとおりのものである(上記II.アの訂正の内容参照)。
(3)引用刊行物記載の発明
本件発明に対して、当審が通知した取消理由で引用した刊行物1:特開昭60-148275号公報(上記甲第1号証)には、「画像情報の伝送記録方法」(発明の名称)に関し、図面と共に次のとおりの記載がある。
1.「本発明は、例えばファクシミリのように画像情報を伝送し受信した画像情報を記録するための技術に関する。」(公報第1頁左下欄16行〜18行)
2.「第1図に、本発明を実施する一形式の画像処理装置を示す。概略でいうと、第1図に示す装置は通信回線から送られてくる画像デー夕を処理し、その画像をハードコピーする。」(公報第2頁右上欄第11行〜第14行)
3.「ページメモリPGMは、1頁分の画像データを格納しうる記憶容量をもつ半導体メモリである。」(公報第2頁左下欄3行〜第5行)
4.「第3図に、第1図に示す装置の概略動作を示す。第3図を参照して説明する。所定のデー夕が通信制御装置CMIを介して蓄積装置BFMに格納されると、中央処理装置CPUはまず蓄積装置BFMのドキュメントヘッダ部分の内容を読む。ドキュメントヘッダの内容をチェックして画像のサイズおよび画像の向きを読み取る。次に、プリンタPRTが出力する記録シートのサイズおよびその向きの情報を読み取る。
読み取った画像サイズと記録シートサイズとを比較する。画像サイズが記録シートサイズよりも大きければ蓄積装置BFMの1頁分の画像デー夕を読んでそれを変倍装置SZCに転送するとともに、変倍の倍率を変倍装置SZCに設定する。例えば画像サイズがA3で記録シートサイズがB4であれば倍率を約0.86に設定し、画像サイズがB4で記録シートサイズがA4であれば、倍率を約0.81に設定する。変倍後の画像データはページメモリPGMに格納する。」(公報第2頁右下欄10行〜第3頁左上欄8行)
5.「ページメモリPGMに記録シートのサイズおよび向きに応じた所定の画像データが格納されたら、そのデータをプリンタPRTに転送して記録シートにハードコピーを行なう。」(公報第3頁左上欄14行〜17行)
同じく引用した刊行物2:特開昭62-82771号公報(上記甲第2号証)には、「データ通信装置」(発明の名称)に関し、図面と共に次のとおりの記載がある。
1.「従来、この種の装置、たとえばファクシミリ装置では1ページの原稿の中に同じイメージが2つ以上ある様な場合にも全原稿読み取り走査し、読み取ったデータを符号化して送るのでデータ長が増加し伝送時間がかかってしまうという欠点があった。」(公報第1頁右下欄2行〜7行)
2.「次にブロックデータの展開を行う。まずアドレスaと大きさ情報bによってメモリ上のブロックの位置と大きさが決定され、そのブロックのメモリ領域にイメージデータ、あるいはキャラクタデータのドットデータが格納される。」(公報第4頁右上欄8行〜12行)
3.「CTR60にデータを表示する場合にはIMEM25から表示データを読み出しVRAM26に格納して表示する。」(公報第5頁右上欄6行〜8行)
同じく引用した刊行物3:特開昭63-86979号公報(上記参考資料1)には、「映像信号の記録装置及びその再生装置」(発明の名称)に関し、図面と共に次のとおりの記載がある。
「メモリ13に書き込まれた再生映像信号のうちの上記画枠信号に応じた所定の範囲のみの信号がメモリ13から取り出されて補償回路14に供給される。そして画枠信号に応じたズ-ム状態となるようにこの補償回路14において内挿、外挿などの信号処理が行われる。
次いで補償回路14の出力信号は、D-A変換器15によってアナログ化され、更にプロセッサ16によってNTSC信号に変換されてから、TVなどに映像として写し出される。」(公報第3頁右上欄18行〜左下欄8行)
同じく引用した刊行物4:特開昭63-69383号公報(上記参考資料2)には、「ズーム電子カメラ」(発明の名称)に関し、図面と共に次のとおりの記載がある。
「ズームアップやトリミングによる再生を行なっても、解像度の点で画質的に問題がない画面を再生することが可能である。特に、一般にはズームアップ画では解像度が少なくて済む傾向があるといえる。具体例として画素数(780×500)のCCDを用いて一画面を作った場合、2倍ズームアップを行ない画素数(390×250)の画素を一画面として再生しても、実用上問題がない画面が得られる。」(公報第2頁右上欄17行〜左下欄6行)
同じく引用した刊行物5:特開昭61-25370号公報(上記参考資料3)には、「画像処理方法」(発明の名称)に関し、図面と共に次のとおりの記載がある。
「最初に原画のサイズと最終的にプリントされるべき大画面のサイズそして1枚づつプリントされるプリント紙のサイズから倍率aを指定入力する」(公報第3頁右上欄12行〜15行)
同じく引用した刊行物6:特開昭63-195690号公報(上記参考資料4)には、「動画表示制御装置」(発明の名称)に関し、図面と共に次のとおりの記載がある。
「動画図形の形状デー夕を記憶する表示メモリ1と各動画図形の識別情報、表示開始位置情報(XP,YP)表示サイズ(XSIZE,YSIZE)および付加する色情報など動画表示に必要な属性情報を定義し、記憶する属性メモリ2」(公報第3頁右上欄7行〜12行)
(4)対比・判断
《本件発明1について》
本件発明1と各刊行物に記載の発明とを対比すると、次のことが認められる。
1.本件発明1は、明細書の記載によれば、従来の装置では、各種ビデオ機器から画像を入力して記憶装置に格納することはできるが、ビデオ機器の記録フォーマット、例えばノーマルバンドやハイバンド記録等の違いにかかわらず、画像記憶装置における画像データの格納領域は常に一定にセットされ、かつ必要十分な領域が確保されていたため、例えばノーマルバンドの画像を記憶する際、ハイバンドの画像より画像占有領域が小さいにもかかわらず、ハイバンドの画像を格納可能とするべく一定の画像格納領域が用意されているため、記憶領域が余ってメモリ効率の悪いものとなっていたり、また、読み込んだ画像をプリントアウトしようとすると、たとえばハイバンドとノーマルバンドとの画像では、画素数が異なるため、そのまま出力すると、出力された画像の大きさの違いが生じ、見苦しいレイアウトになるという問題点・課題に鑑み(発明の詳細な説明の[発明が解決しようとする課題]の項の記載参照)、請求項1に記載の構成を採用、特に、「上記読出手段によって読み出された属性に応じて、上記複数の画像情報のそれぞれを、一定の大きさとする変倍率を選択し、上記格納手段に格納されている画像を変倍処理し、上記複数の画像情報を一記録媒体上に像形成する像形成手段」の点の構成(以下「構成A」という。)を採用したものであって、それにより画像に応じて、適切な大きさの出力画像を得ることができるものといえる(発明の詳細な説明の[作用]の項の記載参照)。
2.それに対して、刊行物1には、画像処理装置において、中央処理装置CPUはまず蓄積装置BFMのドキュメントヘッダ部分の内容を読み、ドキュメントヘッダの内容をチェックして画像のサイズおよび画像の向きを読み取り、読み取った画像サイズと記録シートサイズとを比較し、変倍率を設定し、蓄積装置BFMの1頁分の画像データを読んでそれを変倍処理し、変倍後の画像データをページメモリPGMに格納することが記載されており(刊行物1の上記1.〜4.の記載参照)、またページメモリPGMに記録シートのサイズおよび向きに応じた所定の画像データが格納されたら、そのデータをプリンタPRTに転送して記録シートにハードコピーを行なうことが記載されており(刊行物1の上記5.の記載参照)、そこに記載の「蓄積装置BFM」、「ページメモリPGM」は、それぞれ本件発明1の「記憶媒体」、「格納手段」に相当することは明らかであり、また刊行物1に記載のものもページメモリに格納された画像データをプリンタで出力するものであるから、“上記格納手段に格納されている画像を像形成する像形成手段”を有するものといえる。
以上の点を踏まえると、両発明は、「記憶媒体に記憶された画像情報と、上記画像情報の属性とを読み出す読出手段と;上記読出手段によって読み出された画像情報を格納する格納手段と;上記読出手段によって読み出された属性に応じて、上記読出手段が読み出した画像の上記格納手段への格納を制御する制御手段と;上記読出手段によって読み出された属性に応じた変倍率を選択し、上記格納手段に格納されている画像を像形成する像形成手段と;を有することを特徴とする画像処理システム。」である点で類似している。 しかしながら、刊行物1に記載のものは、ページメモリPGMに、1ページ分の画像データを格納し、プリンタPRTでハードコピーを行うものであり、本件発明1のような格納手段へ“複数の画像情報”を格納することを前提としておらず、しかも“上記複数の画像情報を一記録媒体上に像形成する”ことを予定するものとはいえない。すなわち、本件発明1の上記構成Aについては何も記載がなく、示唆もない。
また、刊行物2には、ファクシミリ装置において、アドレスaと大きさ情報bによってメモリ上のブロックの位置と大きさが決定され、そのブロックのメモリ領域にイメージデータ、あるいはキャラクタデータのドットデータが格納されること(刊行物2の上記1.2.の記載参照)、また、CTR60にデータを表示する場合にはIMEM25から表示データを読み出しVRAM26に格納して表示することは記載されているが(刊行物2の上記3.の記載参照)、本件発明1の上記構成Aについては何も記載がなく、示唆もない。
また、刊行物3には、画枠信号に応じたズ-ム状態となるようにTVなどに映像として写し出すことが(刊行物3の上記記載参照)、また刊行物4には、画素数(780×500)のCCDを用いて一画面を作った場合、2倍ズームアップを行ない画素数(390×250)の画素を一画面として再生しても、実用上問題がない画面が得られることが(刊行物4の上記記載参照)、また刊行物5には、現画像サイズとプリント用紙の大きさとに応じて、変倍率が決定される点が(刊行物5の上記記載参照)、さらに刊行物6には、動画図形の形状データを表示メモリに記憶し、属性情報を属性メモリに記憶する点(刊行物6の上記記載参照)は、それぞれ示されているが、上記刊行物3〜6のいずれにも本件発明1の上記構成Aについては何も記載がなく、示唆もない。
以上のように、上記各刊行物のいずれにも本件発明1の上記構成Aについて、何も記載がなく、示唆もないのであるから、それら各刊行物の記載内容自体、もしくはそれらの記載内容を組み合わせても本件発明1が容易になし得るとはいえない。
3.そして、本件発明1は、上記構成Aを採用することによって、記憶手段に記録された画像情報の属性を予め取得し、その属性に応じてメモリへの格納領域を設定し、メモリへ画像情報を記録するので、外部から画像が送られてくる前に、これから送られてくる画像に必要なメモリの記憶領域を確保することができ、したがって、メモリの記憶領域を有効に利用することができ、またその取得された属性に応じて、複数の画像情報のそれぞれを、一定の大きさとする変倍率を設定し、変倍処理し、上記複数の画像情報を像形成するので、画像の属性に応じた適切な処理によって、見苦しいレイアウトの画像を防止することができる(発明の詳細な説明の[発明の効果]の項参照)等の明細書記載の顕著な効果を奏するものといえる。
したがって、本件発明1は、刊行物1ないし6に記載の発明に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。
《本件発明3について》
本件発明3の画像処理方法は、本件発明1の画像処理システムを、方法として表現し、さらに具体化したものといえるから、上記本件発明1についての判断と同様の理由により、刊行物1ないし6に記載の発明に基づいて当業者容易に発明をすることができたものとはいえない。
IV【むすび】
以上のとおりであるから、特許異議申立ての理由及び証拠によっては、本件請求項1及び3に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件請求項1及び3に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
画像処理システムおよび画像処理方法
(57)【特許請求の範囲】
(1) 記憶媒体に記憶された画像情報を読み出す読出手段であって、上記画像情報の読み出しに先立って、上記画像情報の属性を取得する読出手段と;
上記読出手段によって読み出された画像情報を格納する格納手段と;
上記読出手段によって読み出された属性に応じて、上記格納手段の格納領域を設定して、上記読出手段が読み出した複数の画像情報の上記格納手段への格納を制御する制御手段と;
上記読出手段によって読み出された属性に応じて、上記複数の画像情報のそれぞれを、一定の大きさとする変倍率を選択し、上記格納手段に格納されている画像を変倍処理し、上記複数の画像情報を一記録媒体上に像形成する像形成手段と;
を有することを特徴とする画像処理システム。
(2) 請求項(1)において、
上記属性は、上記読出手段により読み出された画像が、少なくとも、HDTV規格の画像であるか、ノーマルバンド記録された画像であるか、ハイバンド記録された画像であるかに応じて決められる画素数であることを特徴とする画像処理システム。
(3) 記憶媒体に記憶された画像情報を読み出す読出工程であって、上記画像情報の読み出しに先立って、上記画像情報の属性を取得する読出工程と;
上記読出工程によって読み出された画像情報をメモリへ格納する格納工程と;
上記読出工程によって読み出された属性に応じて、上記格納工程におけるメモリの格納領域を設定して、上記読出工程で読み出した複数の画像情報の上記メモリヘの格納を制御する格納制御工程と;
上記読出工程によって読み出された属性に応じて、上記複数の画像情報のそれぞれを、一定の大きさとする変倍率を選択し、上記格納工程においてメモリに格納されている画像を変倍処理し、上記複数の画像情報を一記録媒体上に像形成する像形成制御工程と;
を有することを特徴とする画像処理方法。
(4) 請求項(3)において、
上記属性は、上記読出工程により読み出された画像が、少なくとも、HDTV規格の画像であるか、ノーマルバンド記録された画像であるか、ハイバンド記録された画像であるかに応じて決められる画素数であることを特徴とする画像処理方法。
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は、入力情報から像を形成する画像処理システムに関する。
[従来の技術]
近年、カラー画像をデジタル的に色分解して読取り、このデジタル画像信号に対して所望の編集加工処理を施し、これによって得られたデジタルカラー画像信号に基いてカラー記録を行なうようにしたデジタルカラー複写機が普及してきている。
また、第24図に示すように、上述したデジタルカラー複写機1001に、カラー画像記憶装置1002、モニタディスプレイ1003およびスチルビデオ再生機1004等を接続した装置も提案されている。
これらの装置は、各種ビデオ機器、例えばスチルビデオ再生機等からの画像データを一時カラー画像記憶装置1002に記憶させ、この格納画像データをカラー複写機1001に順次送ることにより、ビデオプリント画像を得るようになっている。また、モニタディスプレイ1003を接続することにより、格納画像データの内容を表示して確認できるようになっている。
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、このような装置では、各種ビデオ機器から画像を入力して記憶装置に格納することはできるが、ビデオ機器の記録フォーマット、例えばノーマルバンドやハイバンド記録等の違いにかかわらず、画像記憶装置における画像データの格納領域は常に一定にセットされ、かつ必要十分な領域が確保されていた。このため、例えばノーマルバンドの画像を記憶する際、ハイバンドの画像より画像占有領域が小さいにもかかわらず、ハイバンドの画像を格納可能とするべく一定の画像格納領域が用意されているため、記憶領域が余ってメモリ効率の悪いものとなっていた。
また、読み込んだ画像をプリントアウトしょうとすると、たとえばハイバンドとノーマルバンドとの画像では、画素数が異なるため、そのまま出力すると、出力された画像の大きさの違いが生じ、見苦しいレイアウトになる。
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みて、画像に応じて、適切な大きさの出力画像を得ることができる画像処理システムおよび画像処理方法を提供することを目的とする。
[課題を解決する手段]
本発明は、記憶媒体に記憶された画像情報を読み出す読出手段であって、上記画像情報の読み出しに先立って、上記画像情報の属性を取得する読出手段と、上記読出手段によって読み出された画像情報を格納する格納手段と、上記読出手段によって読み出された属性に応じて、上記格納手段の格納領域を設定して、上記読出手段が読み出した複数の画像情報の上記格納手段への格納を制御する制御手段と、上記読出手段によって読み出された属性に応じて、上記複数の画像情報のそれぞれを、一定の大きさとする変倍率を選択し、上記格納手段に格納されている画像を変倍処理し、上記複数の画像情報を一記録媒体上に像形成する像形成手段とを有する画像処理システムである。
[作用]
本発明によれば、画像に応じて、適切な大きさの出力画像を得ることができる。
[実施例]
以下、図面を参照して本発明に係る一実施例を詳細に説明する。
第1図は、本発明に係る一実施例のカラー画像形成システムの概略内部構成を示すシステム構成図である。
本実施例システムは、デジタルカラー画像を読取るデジタルカラー画像読取り装置(以下、カラーリーダという)1と、デジタルカラー画像を印刷出力するデジタルカラー画像フリント装置(以下、カラープリンタという)2と、画像記憶装置3と、SV再生機31と、モニタテレビ32と、ホストコンピュータ33とにより構成される。
本実施例のカラーリーダ1は、後述する色分解手段と、CCD等で構成される光電変換素子とにより、読取り原稿のカラー画像情報をカラー別に読取り、電気的なデジタル画像信号に変換する装置である。
また、カラープリンタ2は、出力すべきデジタル画像信号に応じてカラー画像をカラー別に制限し、被記憶紙にデジタル的なドット形態で複数回転写して記憶する電子写真方式のレーザビームカラープリンタである。
画像記憶装置3は、カラーリーダ1からの読取りデジタル画像やSV録再生機31からのアナログビデオ信号を量子化し、デジタル画像に変換した後、記憶する装置である。
SV録再生機31は、SVカメラで撮影してフロッピーディスク(以下、SVフロッピーという)に記憶した画像情報を再生し、アナログビデオ信号として出力する装置である。また、SV録再生機31は、上記の他に、アナログビデオ信号を入力することにより、SVフロッピーに記憶することも可能である。さらに該SVフロッピーには、音声、デジタル情報も記憶可能である。
モニタテレビ32は、画像記憶装置3に記憶している画像の表示やSV録再生機31から出力されているアナログビデオ信号の内容を表示する装置である。
ホストコンピュータ33は、画像記憶装置3へ画像情報を伝送したり、画像記憶装置3に記憶されているカラーリーダ1やSV録再生機の画像情報を受け取る機能を有する。また、カラーリーダ1やカラープリンタなどの制御も行う。
以下、各部毎にその詳細を説明する。
<カラーリーダ1の説明>
まず、カラーリーダ1の構成を説明する。第1図のカラーリーダ1において、999は原稿、4は原稿を載置するプラテンガラス、5はハロゲン露光ランプ10により露光走査された原稿からの反射光像を集光し、等倍型フルカラーセンサ6に画像入力する為のロッドアレイレンズである。ロッドアレイレンズ5、等倍型フルカラーセンサ6、センサ出力信号増幅回路7、ハロゲン露光ランプ10が一体となって原稿走査ユニット11を構成し、原稿999を矢印(A1)方向に露光走査する。原稿999の読取るべき画像情報は、原稿走査ユニット11を露光走査することにより1ライン毎に順次読取られる。読取られた色分解画像信号は、センサ出力信号増幅回路7により所定電圧に増幅された後、信号線501によりビデオ処理ユニット12に入力され、ここで信号処理される。なお、信号線501は信号の忠実な伝送を保証するために同軸ケーブル構成となっている。信号502は等倍型フルカラーセンサ6の駆動パルスを供給する信号線であり、必要な駆動パルスはビデオ処理ユニット12内で全て生成される。8、9は画像信号の白レベル補正、黒レベル補正のための白色板及び黒色板であり、ハロゲン露光ランプ10で照射することにより、それぞれ所定の濃度の信号レベルを得る事ができ、ビデオ信号の白レベル補正、黒レベル補正に使われる。
13はマイクロコンピュータを有する本実施例のカラーリーダ1全体の制御を司るコントロールユニットであり、バス508を介して走査パネル20における表示、キー入力の制御、及びビデオ処理ユニット12の制御等を行う。また、ポジションセンサS1、S2により信号線509、510を介して原稿走査ユニット11の位置を検出する。
さらに、信号線503により走査体11を駆動させる為のステッピングモータ14をパルス駆動するステッピングモータ駆動回路15の制御、信号線504を介して露光ランプドライバ21によりハロゲン露光ランプ10のON/OFF制御、光量制御、信号線505を介してのデジタイザ16及び内部キー、表示部の制街等、カラーリーダ部1の全ての制御を行っている。
原稿露光走査時に前述した露光走査ユニット11によって読取られたカラー画像信号は、センサ出力増幅回路7、信号線501を介してビデオ処理ユニット12に入力される。
次に第2図を用いて上述した原稿走査ユニット11、ビデオ処理ユニット12の詳細について説明する。
ビデオ処理ユニット12に入力されたカラー画像信号は、サンプルホールド回路S/H43により、G(グリーン)、B(ブルー)、R(レッド)の3色に分離される。分離された各カラー画像信号は、アナログカラー信号処理回路44においてアナログ処理を行った後、A/D変換されてデジタル・カラー画像信号となる。
本実施例では、原稿走査ユニット11内のカラー読取りセンサ6は、5つの領域に分割した千鳥状に構成されている。このカラー読取りセンサ6とFIFOメモリ46を用い、先行走査している2、4チャンネルと、残る1、3、5チャンネルの読取り位置ずれを補正している。
FIFOメモリ46から出力される位置ずれの補正済の信号は、黒補正/白補正回路に入力され、前述した白色板8、黒色板9からの反射光に応じた信号を利用してカラー読取りセンサ6の暗時ムラや、ハロゲン露光ランプ10の光量ムラ、センサの感度のバラツキ等が補正される。
カラー読取りセンサ6の入力光量に比例したカラー画像データはビデオインターフェイス101に入力され、画像記憶装置3と接続される。
このビデオインターフェイス101は、第3図〜第6図に示す各機能を備えている。即ち、
(1)黒補正/白補正回路からの信号559を画像記憶装置3に出力する機能(第3図)、
(2)画像記憶装置3からの画像情報を対数変換回路86に入力する機能(第4図)、
(3)プリンタインターフェイス56からの画像情報を画像記憶装置3に出力する機能(第5図)、
(4)黒補正/白補正回路からの信号559を、対数変換回路86に送る機能(第6図)、
の4つの機能を有する。この4つの機能の選択はCPU制御ライン508によって第3図〜第6図に示す様に切換わる。
<画像記憶部3の説明>
次に、本実施例におけるカラーリーダ1での読取り(取込み)制御、及び読取られた画像情報の画像記憶装置3への記憶制御について説明する。
カラーリーダ1による読取りの設定は、以下に述べるデジタイザにより行われる。第7図は、デジタイザ16の外観を示す正面図である。
第7図において、427はカラーリーダ1からの画像データを画像記憶装置3へ転送する為のエントリーキーである。座標検知板420は、読取り原稿上の任意の領域を指定したり、あるいは読取り倍率等を設定するためのものである。ポイントペン421はその座標を指定するものである。
原稿上の任意の領域の画像データを画像記憶装置3へを転送するのは、エントリーキー427を押した後、ポイントペン421により読取る位置を指示する。この読取り領域の情報は、第1図の通信ライン505を介してビデオ処理ユニット12へ送られる。ビデオ処理ユニット12では、この信号をCPU制御ライン508によりビデオインタフェース101から、画像記憶装置3へ送る。
また、エントリーキー427を押した後、ポイントペン421により読取る位置を指示しない場合は、カラーリーダ1は、原稿999の原稿の大きさをプリスキャンにより検知し、この情報を画像読取り領域情報として、ビデオインターフェース101を介して画像記憶装置3へ送る。
次に、原稿999の指示した領域の情報を画像記憶装置3に送るプロセスを説明する。
第8図は、デジタイザ16のポイントペン421によって指示された領域の情報(A、B点)のアドレスの例を示す。
ビデオインターフェース101は、この領域情報以外に、VCLK信号、ITOP551、領域信号発生回路51からの信号であるEN*信号104等(なお、*は負論理信号を示す)を画像データとともに画像記憶装置3へ出力する。
第9図、これらの出力信号ラインを示すタイミングチャートである。
第9図に示すように、操作部20のスタートボタンを押すことにより、ステッピングモータ14が駆動され、原稿走査ユニット11が走査を開始し、原稿先端に達したときITOP言号551が“1”となり、原稿走査ユニット11がデジタイザ16によって指定した領域に達し、この領域を走査中EN*信号104が“1”となる。このため、EN*信号104が“1”の間の読取りカラー画像情報(DATA105、106、107)を取り込めばよい。
以上の第9図に示す様に、カラーリーダ1からの画像データ転送は、ビデオインターフェース101を第3図に示す様に制御することにより、ITOP551、EN*番号104の制御信号及びVCLK信号に同期してRデータ105、Gデータ106、Eデータ107がリアルタイムで画像記憶装置3へ送られる。
次に、これら画像データと制御信号により、画像記憶装置が具体的にどのように記憶するかを第10図(A)、(B)を参照して説明する。
コネクタ4550はカラーリーダ1のビデオインターフェース101とケーブルを介して接続され、Rデータ105、Gデータ106、Bデータ107はそれぞれ信号ライン9430R、9430G、9430Bを介してセレクタ4250と接続されている。ビデオインターフェース101から送られるVCLK、EN*信号104、ITOP551は、信号ライン9450を通り直接システムコントローラ4210に入力されている。
また、原稿の読取りに先だって、デジタイザ16によって指示した領域情報は通信ライン9460を通りリーダコントローラ4270に入力され、ここからCPUバス9610を介してCPU4360に読取られる。
信号ライン9430R、9430G、9430Bを介してセレクタ4250に入力されたRデータ105、Gデータ106、Bデータ107は、セレクタ4250により選択された後、番号ライン9420R、9420G、9420Bに出力され、FIFOメモリ4050R、4050G、4050Bに入力される。
第11図は、このセレクタ4250の詳細な構成を示す回路図である。
図示の如く、カラーリーダ1から画像記憶装置3へ画像情報を記憶する場合、システムコントローラ4210からの制御信号SELECT-A(9451A)を“1”、SELECT-B(9451C)を“1”、SELECT-C(9451C)を“0”にセットし、トライステートバッファ4251E、V、R、G、Bのみを生かし、他のトライステートバッファ4255E、V、R、G、B及び4256E、V、R、G、Bはハイインピーダンスとする。
同様に、制御信号9450のうち、VCLK、EN*番号も、SELECT信号(9451A、B、C)によって選択される。今、カラーリーダ1からの画像情報を画像記憶装置3に記憶する場合は第11図に示す様に、VCLK、EN*信号はカラーリーダ1から出力される言号であり、トライステートバッファ4251E、Vのみが生き、CLKIN、ENIN*の各信号ライン9456、9457を通り、システムコントローラ4210に入力される。
また、制御信号VSYNCIN*(9455)、HSYNCIN*(9452)は、コネクタ4550から直接システムコントローラ4210に入力される。さらに、セレクタ4250には、カラーリーダ1からの画像情報を平均化する機能も有する。カラーリーダ1から入力された信号9430R、9430G、9430Bは、信号ライン9421R、9421G、9421Bを通り、FIFOメモリ4252R、4252G、4252Bに入力される。
FIFOメモリ4252R、4252G、4252Bからの出力は、画像情報9421R、9421G、9421Bに対し、1主走査遅れの信号であり、信号ライン9422R、9422G、9422Bを通り、加算器4253R、4253G、4253Bに入力される。また加算暑4253R、4253G、4253Bには、セレクタ4251R、4251G、4251Bからの信号9421R、9421G、9421Bが入力されている。加算器4253R、4253G、4253Bは、主走査方向2画素、副走査方向2画素、すなわち4画素の平均をとり、信号ライン9423R、9423G、9423Bに出力する。
セレクタ4254R、4254G、4254Bは、カラーリーダ1からの画像信号9421R、9421G、9421Bまたは加算平均された9423R、9423G、9423Bの選択を行い、信号9420R、9420G、9420Bとし、FIFOメモリ4050R、4050G、4050Bに入力される。
システムコントローラ4210は、セレクタ4254R、4254G、4254Bからの画像データ9420R、9420G、9420Bのうち、画像の有効領域のみをFIFOメモリ4050R、4050G、4050Bに転送する。またこの時、システムコントローラ4210は、トリミング処理及び変倍処理も同時に行う。
さらに、FIFOメモリ4050R、4050G、4050Bは、カラーリーダ1と画像記憶装置3のクロックの違いを吸収する。
以下、本実施例のこれらの処理を第12図の回路図及び第13図のタイミングチャートを参照して具体的に説明する。
即ち、セレクタ4253R、4253G、4253BからFIFOメモリ4050R、4050G、4050Bへのデータ転送に先だち、デジタイザ16で指示された領域の主走査方向の有効領域をCPUバス9610によってコンパレータ4232、4233に書き込む。
コンパレータ4232には、デジタイザ16で指示された領域の主走査方向におけるスタートアドレスを設定し、コンパレータ4233には、ストップアドレスを設定する。
また、デジタイザ16で指示された領域の副走査方向は、セレクタ4213を制御してCPUバス9610側を選択して有効とし、RAM4212に指示された領域の有効領域には“0”データを書き込み、無効領域には“1”を書き込む。
主走査方向における変倍処理は、レートマルチプライヤ4234にCPUバス9610を介し、変倍率をセットする。また、副走査方向における変倍処理は、RAM4212へ書き込むデータにより可能である。
第13図は、トリミング処理を施した場合のタイミングチャートである。先に述べたように、デジタイザ16で指示された領域のみをメモリに記憶する場合(トリミング処理)、主走査方向のトリミング位置はコンパレータ4232と4233にセットし、副走査方向のトリミング位置はセレクタ4213をCPUバス9610側にし、CPUにより、RAM4212に書き込む。
以下、具体例として、トリミング位置が主走査方向で1000〜3047、副走査方向で1000〜5095である場合について説明する。
主走査方向のトリミング区間信号9100は、HSYNCIN*9452とCLKIN9456に同期してカウンタ4230が動作し、このカウンタ出力9103が1000となったとき、コンパレータ4232の出力が“1”となり、フリップフロップ4235の出力Qが“1”となる。続いてカウンタ出力9103が3047になったとき、コンパレータ4233の出力が“1”となり、フリップフロップ4235の出力は“1”から“0”となる。また、第13図のタイミングチャートでは、等倍処理を行っている為、レートマルチプライヤ4234の出力は“1”である。トリミング区間信号9100によってFIFOメモリ4050R、4050G、4050Bに入力されるカラー画像情報の1000番地から3047番地までがFIFOメモリ4050R、4050G、4050Bに書き込まれる。
また、コンパレータ4231からはHSYNCIN*9452に対し、1画素分遅れた信号9102を出力する。このように、FIFOメモリ4050R、4050G、4050BのRSTW*入力およびRSTR*入力に位相差を持たせることにより、FIFOメモリ4050R、4050G、4050Bに入力されているCLKIN9456とCLK9453の周期の違いを吸収する。
次に副走査方向のトリミングは、まず、セレクタ4213を制御したカウンタ4214側を選択して有効とし、VSYNCIN*9455、HSYNCIN*9452に同期した区間信号9104をRAM4212から出力する。区間信号9104はフリップフロップ4211で信号9102と同期をとり、FIFOメモリ4050R、4050G、4050Bに記憶された画像情報はトリミング信号9101が“0”の区間のみ出力される(n’〜m’)。
以上の説明においては、トリミング処理のみを説明したが、トリミングと同時に変倍処理も可能である。主走査方向の変倍は、CPUバス9610を介してレートマルチプライヤ4234に変倍率を設定する。また、副走査はRAM4212へ書き込むデータにより変倍処理が可能である。
第14図は、トリミング処理及び50%の変倍処理を施した場合の動作を示すタイミングチャートである。この第14図はセレクタ4254R、G、Bからの画像データを変倍処理して50%縮少し、FIFOメモリ4050R、4050G、4050Bに転送した例を示している。
第12図のレートマルチプライヤ4234にCPUバス9610を介して50%減少の設定値をセットする。このときレートマルチプライヤ4234の出力信号9106は、第14図に示すように主走査方向1画素毎に“0”と“1”が繰り返された波形となる。この信号9106とコンパレータ4232、4233で作られた区間信号9105との論理積信号9100で、FIFOメモリ4050R、4050G、4050Bへのライトイネーブルを制御することにより縮小を行う。また、副走査は第14図に示すように、RAM4212への書き込みデータ(FIFOメモリ4050R、4050G、4050Bへのリードイネーブル信号)を画像データ有効領域内で“1”(読み出し禁止)にすることにより、50%縮小された画像データのみが画像メモリ4060R、4060G、4060Bに送られる。第14図の場合においては、リードイネーブル信号9101は“1”、“0”データを交互にくり返すことにより、50%縮少を行っている。すなわち、主走査方向のトリミング及び変倍処理は、FIFOメモリ4050R、4050G、4050Bのライトイネーブルを制御し、副走査方向のトリミング及び変倍処理は、FIFOメモリ4050R、4050G、4050Bのリードイネーブルを制御する。
次にFIFOメモリ4050R、4050G、4050Bからメモリ4060R、4060G、4060Bへの画像データの転送は、カウンタ0(4080-0)と御御ライン9101によって行われる。
制御ライン9101は、FIFOメモリ4050R、4050G、4050Bのリードイネーブル信号であり、かつカウンタ4080-0のイネーブル信号及びメモリ4060R、4060G、4060Bのライトイネーブル信号でもある。
制御ライン9101が“0”のとき、FIFOメモリ4050R、4050G、4050Bから読み出された画像データは、トライステートバッファ9090E、9090G、9090Bを通り、メモリ4060R、4060G、4060Bに入力される。このとき、カウンタ4080-0のイネーブル信号も“0”となっており、CLK9453に同期してカウントアップした信号9120-Qがカウンタ4080-0から出力され、セレクタ4070を通り、メモリ4060R、4060G、4060BのADR9110に入力される。
またこのとき、メモリ4060R、4060G、4060Bのライトイネーブル信号WE*も“0”となっているから、メモリ4060R、4060G、4060Bに入力されている画像データ9090R、9090G、9090Bが記憶されている。
なお、本実施例におけるメモリ容量は各色1Mバイトであるため、第8図における読取り領域の画像データを50%縮少することにより、読取り画像データは画像記憶装置3がもつメモリの最大容量のデータに変換され、記憶されている。
また、以上の実施例では、CPU4360は、A3原稿のデジタイザ16で指示された領域の情報から有効領域を算出し、コンパレータ4231〜4233、レートマルチプライヤ4234及びRAM4212に対応するデータをセットする。
本実施例では、読取り画像のデータ容量が具備する画像メモリ容量よりも多いため縮少処理を行い、記憶可能な容量に変換した後、画像メモリに記憶した。しかレ、読取り画像のデータ容量が、具備する画像メモリ容量よりも少ない場合には、第15図のCLR信号917を“1”にすることによって複数の画面を同時に画像メモリ内に記憶することが可能である。この場合はデジタイザ16で指示された領域のメモリヘの書き込みを制御するコンパレータ4232、4233にはトリミング情報データを設定し、レートマルチプライヤ4234には等倍の設定する。また、RAM4212への書き込みデータは、画像有効領域は全て“0”を、それ以外は“1”とし、等倍の設定とする。
また、読取り画像のアスペクト比(縦・横の比)を保ったままメモリに記憶するために、まずCPU4360はデジタイザ16から送られて来た領域情報から、有効画素数“X”を求める。次に画像記憶メモリの最大容量“y”から、次式によりZを求める。
y/x×100=z
この結果、
(1)z≧100のときは、レートマルチプライヤ4234の設定は100%とし、有効画像領域の全てを“0”とし、等倍でRAM4212に記憶する。
(2)z>100のときは、レートマルチプライヤ4234の設定及びRAM4212ともにz%の縮小を行ない、アスペクト比を保ったまま、メモリの最大容量に記憶する。
この場合においても、RAM4212に書き込むデータは、縮小率“z”に対応して“1”、“0”のデータを適宜書き込めばよい。
このように制御することにより、画像記憶装置3内のみの制御で入力画像のアスペクト比を保ったまま、任童の変倍処理が容易な御御で可能となり、読取り画像の効果的な認識が可能となる。また、同時にメモリ容量の利用効率を最大とすることが可能である。
<SV録再生機インターフェイスの説明>
本実施例システムは、第1図に示すようにSV録再生機31からのビデオ画像を画像記憶装置3に記憶し、モニタテレビ32やカラープリンタ2へ出力することも可能である。また、画像処理装置3は入力した画像のハンドリングをも行う。
次に、SV録再生機31からのビデオ画像を画像記憶装置3へ取り込む場合の処理について説明する。
まず、SV録再生機31からのビデオ画像を画像記憶装置3へ取り込む制御について、第10図(A)、(B)の画像記憶装置3のブロック構成図を参照して説明する。
SV録再生機31からのビデオ画像は、アナログインターフェイス4500を介してNTSCコンポジット信号9000の形で入力され、デコーダ4000によりセパレートR、G、B信号及びコンポジットSYNC信号の4つの信号である9015R、G、B、Sに分離される。
また、デコーダ4000は、アナログインターフェイス4510からのY(輝度)/C(クロマ)信号9010も合わせて上記と同様にデコードする。セレクタ4010への9020R、9020G、9020B、9020Sの各信号は、セパレートR、G、B信号及びコンポジットSYNC信号の形での入力信号である。なお、スイッチ4530は信号9020R〜Sと9015R〜Sのどちらかの入力を選択して切り替えるためのセレクタ4010を制御するスイッチである。スイッチ4530が開放状態のとき信号9030R〜Sを選択し、閉成しているときに信号9015R〜Sを選択する。
セレクタ4010によって選択されたセパレートR、G、B信号としての9050R、9050G、9050Bの各信号は、A/Dコンバータ4020R、4020G、4020Bによってアナログ/デジタル変換される。
また、選択されたコンポジットSYNC信号9050Sは、TBC/HV分離回路4030に入力され、該TBC/HV分離回路4030により、コンポジットSYNC信号9050からクロック信号9060C、水平同期位信号9060H及び垂直同期信号9060Vが生成される。これらの同期信号は、システムコントローラ4210に供給される。
本実施例のTB C/HV分離回路4030より出力されるTVCLK9060c番号は、例えばノーマルバンド記録の場合、12.25MHzのクロック信号、TVHSYNC*9060H信号はパルス幅63.5μSの信号、TVVSYNC*9060V信号はパルス幅16.7mSの信号である。
FIFOメモリ4050R、4050G、4050Bは、TVHSYNC*9060H信号によってリセットされ、“0”番地からTVCLK9060C信号に同期して、データ9420R、9420G、9420Bを書き込む。このFIFOメモリ4050R、4050G、4050Bの書き込みは、システムコントローラ4210から出力されるWE*信号9100の付勢されている時に行われる。
次に、このWE*信号によるFIFOメモリ4050R、4050G、4050Bの書き込み制御の詳細を、ノーマルバンド記録を例として説明する。
本実施例におけるSV録再生機31はNTSC規格である。このため、SV録再生機31からのビデオ画像をデジタル化した場合、ノーマルバンド記録においては640画素(H)×480画素(V)の画面容量となる。従って、画像記憶装置3のCPU4360は、予めSV録再生機31より得られる特報に基いてノーマルバンド記録と判断すると、コンパレータ4232、4233に主走査方向640画素となるように設定値を書き込み、次いでセレクタ4213の入力をCPUバス9610側にし、RAM4212に副走査方向480画素分の“0”を書き込む。
一方、ハイバンド記嚢の場合には、768画素(H)×480画素(V)の画面容量となる。従って、この場合にも、ノーマルバンド記録の場合と同様に、コンパレータ4232、4233に主走査方向768画素となるように設定値を書き込むとともに、RAM4212に副走査方向480画素分の“0”を書き込む。
また、このような記憶領域の設定の後、主走査方向の倍率を設定するレートマルチプライヤ4234に100%のデータを設定する。
SV録再生機31の画像情報をメモリ4060R、4060G、4060Bに記憶する場合、システムコントローラ4210は、TBC/HV分離回路4030から出力される。TVVSYNC*9060V、TVHSYNC*9060H、TVCLK9060Cは、第12図に示すVSYNCIN*9455、HSYNCIN*9452、CLKZN9456に接続される。
上述したように、画像制御番号をSV録再生機インターフェイス側にすることにより、A/Dコンバータ4020R、4020G、4020Bからの出力信号である9420R、9420G、9420Bのビデオ画像の1主走査分のデータが、FIFOメモリ4050R、4050G、4050Bに等倍で記憶される。
一方、入力SVビデオ画像を縮小して、FIFOメモリ4050R、4050G、4050Bに記憶する場合は、レートマルチプライヤ4234に縮少率を設定するとともに画像有効領域内のRAM4212のデータを縮少率に応じて“1”にすることにより、縮小が可能である。
FIFO4050R、4050G、4050Bからメモリ4060R、4060G、4060Eへのデータ転送は、上述したカラーリーダ1からメモリ4060R、4060G、4060Bへのデータ書込み制御と同様である。
また、本実施例では、SV録再生機31に装着されているSVフロッピーの各トラックの特報の種類を画像記憶装置3のCPU4360が信号ライン651、SVインターフェイス4300を介し知ることが可能である。
CPU4360は、SVインターフェイス4300を介し、SV録再生機31にトラックの内容を出力させるコマンドを送る。本実施例におけるSV録再生機31は、上記コマンドに対し、10トラック分のステータスを返すため、16画面の画像登録では上記コマンドを2回送り、20トラック分の情報を得る。
第16図(A)は、この動作を示すフローチャートである。
まず、CPU4360は、SV録再生機31にトラックの内容を出力させるコマンドを送り(S11)、このコマンドが適正に受け入れられた場合には(S12)、上記10トラック分のステータスが返送されてくるので、これを入力する(S13)。そして、CPU4360は、次のトラックの内容を出力させるコマンドをSV録再生機31に送り(S14)、このコマンドが適正に受け入れられた場合には(S15)、次の10トラック分のステータスが返送されてくるので、これを入力する(S16)。なお、S12、S15において、コマンドが適正に受け入れられず、コマンドエラーが生じた場合には(S17、S18)、エラー処理ルーチンに移行する。
第16図(B)は、各トラックのステータス情報を示す説明図である。
このステータス情報から、CPU4360は所望するトラックの情報の種類を知ることが可能である。
例えば、このステータス情報のうち、ビットb4からノーマルバンド記録かハイバンド記録かを判定することができる。従って、この情報に基いて上述した記憶領域を設定する処理を行なう。
また、SVフロッピーの各トラックの情報をSV録再生機31にて再生し、メモリ4060R、4060G、4060Bに記憶する際、CPU4360が上記ステータス情報からSV録再生機31の出力を画像情報であると判断した場合には、画像記憶装置3は、その画像情報を量子化し、メモリ40604060R、4060G、4060Bに記憶する。
また、CPU4360がSV録再生機31の出力を画像情報以外の音声情報やデジタル情報であると判断した場合には、メモリ40604060R、4060G、4060Bに音声情報やデジタル情報であることを知らせるデータを書き込み、SV録再生機31の生情報はメモリ40604060R、4060G、4060Bに記憶しない。
第16図(C)は、SV録再生機31からの画像情報およびCPU4360で生成されたデータの記憶状態を示す模式図である。
また、本実施例のSV録再生機31はNTSC規格のものであり、主走査方向、副走査方向のデジタル画像のアスペクト比は4:3の場合を例に説明したが、将来のテレビジョンの規格と予想されるHDTV規格のアスペクト比16:9に対しても、第12図のコンパレータ4232、4233及びRAM4212の内容を書きかえることにより対応可能である。
また、本実施例のメモリ容量の2Mバイトに対し、NTSC規格の1画面の容量は約0.3Mバイトであるため、6画面の画像を記憶することが可能である。この6画面の記憶も第15図に示すCLR*9171を“1”にすることにより可能である。
また、HDTV規格における1840画素(主走査方向)×1035(副走査)の場合は、CLR*9171を“0”にすることによって2Mバイトのメモリに1画面記憶することができる。
以上説明したように。SV録再生機31から得られる情報により、画像格納領域を適宜設定することができ、限られたメモリ容量を、より効率よく活用することができる。
<画像記憶装置3からの読出し処理>
次に、以上説明した画像記憶装置3のメモリ4060R、4060G、4060Bからの画像データの読出し処理について説明する。
このメモリからの画像出力をカラープリンタ2で画像形成を行う場合の指示入力等は、主に上述した第7図に示すデジタイザ16によって行われる。
第7図においてキー428は、メモリ4060R、4060G、4060Bからの画像データをカラープリンタ2で記録紙の大きさに応じて画像形成を行うためのエントリーキーである。キー429はデジタイザ16の座標検知板420と、ポイントペン421で指示された位置に画像を形成するためのエントリーキーである。
まず最初に記録紙の大きさに応じて画像形成を行う例を説明し、次にデジタイザで指示された領域に画像を形成する例を説明する。
<記録紙の大きさに対応した画像形成処理>
本実施例においては、カラープリンタ2は第1図に示す様に2つのカセットトレイ735、736をもち、2種類の記録紙がセットされている。ここでは、上段にA4サイズ、下段にA3サイズの記録紙791がセットされている。この記録紙の選択は操作部20の液晶タッチパネルにより選択入力される。なお、以下の説明はA4サイズの記録紙への複数の画像形成をする場合について行う。
まず、画像形成に先立ち、上述したSV録再生機31から画像記憶装置3への読取り画像データの入力により、カラーリーダ1から後述する画像メモリ4060R、4060G、4060Bに、例えば第16図(C)に示す様に、それぞれ「画像0」〜「画像15」の合計16の画像データを記憶させる。
次にデジタイザ16のエントリーキー428を押す。これにより不図示のCPUがこのキー入力を検知し、A4サイズの記録紙に対し、自動的に画像形成装置3の設定を行う。
第16図(C)に示す16の画像を形成する場合には、例えば画像形成位置を第17図に示すように設定する。
次に、本実施例における以上の画像形成処理の詳細を第10図のブロック図、及び第18図に示すタイミングチャートを参照して説明する。
第2図に示すカラープリンタ2からプリンタインターフェイス56を介してカラーリーダ1に送られて来るITOP信号551は、ビデオ処理ユニット12内のビデオインターフェイス101に入力され、ここから画像記憶装置3へ送られる。画像記憶装置3では、このITOP信号551により画像形成処理を開始する。そして、画像記憶装置3に送られた各画像は、画像記憶装置3内の第10図(A)、(B)に示すシステムコントローラ4210の制御で画像形成される。
第10図(A)、(B)において、カウンタ0(4080-0)の出力がセレクタ4070によって選択され、メモリアドレス線9110によりメモリ4060R、4060G、4060Bが読出しのためにアクセスされる。このアクセスにより各メモリ4060R、4060G、4060Bに記憶された画像データが読出され、各メモリからの読出し画像信号9160R、9160G、9160Bはルックアップテーブル(LUT)4110R、4110G、4110Bに送られ、ここで人間の目の比視感度特性に合わせるための対数変換が行われる。この各LUTよりの変換データ9200R、9200G、9200Bは、マスキング/黒抽出/UCR回路4120に入力される。そして、このマスキング/黒抽出/UCR回路4120で画像記憶装置3のカラー画像信号の色補正を行うとともに、黒色記録時はUCR/黒抽出を行う。
そして、これら連続してつながっているマスキング/黒抽出/UCR回路4120からの画像信号9210は、セレクタ4130によって各画像毎に分離され、各FIFOメモリ4140-0〜3に入力される。今までシーケンシャルに並んでいた各画像は、このFIFO4140-0〜3の作用により並列に処理可能となる。
この各メモリからの読出し画像信号9160R、9160G、9160Bと各FIFOからの並列出力画像情報9260-0〜3が、全て並列処理可能な状態となる。
この並列となった各画像信号9260-0〜3は、次の拡大・補間回路4150-0〜3に入力される。拡大・補間回路4150-0〜3はシステムコントローラ4210により、第17図に示す各画像のレイアウトとなるよう制御され、第18図に示す信号9310-0〜3の様に拡大・補間される。なお、本実施例
では、1次補間法を用いている。
ところで、ハイバンドとノーマルバンドとでは画素数が異なるため、同じ拡大倍率では出力画像の大きさに違いが生じ、見苦しいレイアウトとなってしまう。そこでこの実施例では、上述のようにして得られた各画像のステータス情報に基いて、ハイバンドとノーマルバンドとでそれぞれ別の拡大倍率を独自に設定し、常に一定の大きさの出力画像を得るようになっている。
次に、上述のように補間された信号9300-0〜3は、セレクタ4190に入力され、ここまで並列に処理された各画像データを再びシリアルの画像データ信号とする。セレクタ4190によりシリアル画像データに変換された画像信号9330は、エッジフィルタ回路4180によって、エッジ強調及びスムージング(平滑化)処理が行われる。そしてLUT4200を通り、信号ライン9380を介してセレクタ4250に入力される。
セレクタ4250に入力された信号は、トライステートのゲート4256R、4256G、4256B及び4255R、4255G、4255Bを通り、信号ライン9430R、9430G、9430Bを介してコネクタ4550に出力される。
同様に、システムコントローラ4210から出力されるENOUT*9454、CLK9453も、トライステートのゲート4256E、4256V及び4255E、4255Vを通り、信号ライン9450を介してコネクタ4550に出力される。
このとき、第11図に示すトライステートのゲートを制御する制御ラインSELECT-A(9451A)、SELECT-B(9451B)、SELECT-C(9451C)は、“0”、“0”、“1”に設定する。
以下、「画像0」〜「画像3」の全ての画像データの形成が終了すると、次に「画像4」〜「画像7」、「画像8」〜「画像11」、「画像12」〜「画像15」の順で順次画像形成され、第17図に示す「画像0」〜「画像15」の16個の画像形成が行われる。
<任意の位置のレイアウトによる画像形成>
以上の説明は、第17図に示すように画像を自動的に形成可能に展開し、画像形成する制御を説明したが、本実施例は以上の例に限るものではなく、任意の画像を任意の位置に展開して画像形成することもできる。
以下、この場合の例として、第20図に示す「画像0」〜「画像3」を、図示の如く展開し、画像形成する場合を説明する。
まず、上述したメモリヘの画像入力制御と同様の制御により、カラーリーダ1から読込んだ4個の画像情報を、画像メモリである4060R、4060G、4060Bへ、第19図のように記憶させる。次にデジタイザ16のエントリーキー429を押すことにより、デジタイザ16よりの読込み画像の画像形成すべき指定位置入力待ちとなる。
そして、ポイントペン421を操作して座標検知板420より所望の展開位置を指定入力する。
次に、この場合の画像形成処理を第10図(A)、(B)のブロック構成図、及び第21図、第22図に示すタイミングチャートを参照して説明する。
第21図は、第20図に示す“l1”ラインにおける画像形成時のタイミングチャートであり、第22図は、第20図に示す“l2”ラインにおける画像形成時のタイミングチャートである。
ITOP信号551は、上述と同様にプリンタ2から出力され、システムコントローラ4210は、この信号に同期して動作を開始する。
なお、第20図に示す画像のレイアウトにおいて、「画像3」はカラーリーダ1からの画像を90°回転したものとなっている。
この画像の回転処理は以下の手順で行われる。まず、第10図におけるDMAC(ダイレクトメモリアクセスコントローラ)4380によって、メモリ4060R、4060G、4060Bからワークメモリ4390へ画像を転送する。次に、CPU4360によってワークメモリ4390内で公知の画像の回転処理を行った後、DMAC4380によって、ワークメモリ4390からメモリ4060R、4060G、4060Bへの画像の転送を行い、画像の回転処理が行われることになる。
デジタイザ16によってレイアウトされ、指示入力された各画像の位置情報は、第1図のビデオ処理ユニット12を介して画像記憶装置3へ送られる。この各画像に対する展開位置情報を受取ったシステムコントローラ4210は、各画像に対応した拡大・補間回路4150-0〜3の動作許可信号9320-0〜3を発生する。
本実施例における任意の位置のレイアウトにおいては、例えば、カウンタ0(4080-0)が画像1に、カウンタ2(4080-2)が画像2に、カウンタ3(4080-3)が画像3にそれぞれ対応して動作する。
第20図に示す“l1”ラインにおける画像形成時の制御を、第21図を参照して説明する。
画像メモリ4060R、4060G、4060Bからの「画像0」の読出しは、カウンタ0(4080-0)によって“0”番地から“0.5M”番地(第19図に示す「画像0」の格納領域)までを読出す。このカウンタ4080-0〜3の出力の切換えは、セレクタ4070によって行われる。
同様に、「画像1」の読出しは、カウンタ1(4080-1)によって“0.5M”番地から、“1M”番地までが読出される。この読出しのタイミングを第21図に9160R、9160G、9160Bとして示す。
ここで、カウンタ4080-2及びカウンタ4080-3は、システムコントローラ4210からのカウンタイネーブル信号9130-2、9130-3によっては動作しない。
「画像0」及び「画像1」のデータは、LUT4110R、4110G、4110Bを介してマスキング/黒抽出/UCR回路4120に送られ、ここで面順次の色信号9210となる。この面順次信号9210は、セレクタ4130によって並列化され、各画素毎に分けられてFIFOメモリ4140-0、4140-1に送られる。そして、システムコントローラ4210からの拡大・補間回路4150-0、4150-1への動作許可信号9320-0、9320-1がイネーブルとなると、拡大・補間回路4150-0、4150-1はFIFO読出し信号9280-0、9280-1をイネーブルとし、読出し制御を開始する。
FIFOメモリ4140-0、4140-1は、この信号9280-0、9280-1によって拡大・補間回路4150-0、4150-1への画像データの転送を開始する。そして、この拡大・補間回路4150-0、4150-1によって、先にデジタイザ16で指示された領域に従ったレイアウト及び補間演算が行なわれる。このタイミングを第21図の9300-0、9300-1に示す。
レイアウト及び補間演算が施された「画像0」、「画像1」データは、セレクタ4190によって選択された後、エッジフィルタ回路4180を通り、LUT4200に入力される。その後のコネクタ4550までの処理は上述と同様であるので説明を省略する。
次に、第22図を参照して、第20図に示す“l2”ラインのタイミングを説明する。
画像メモリ4060R、4060G、4060Bから拡大・補間回路4150-1、4150-2までの処理は上述と同様である。
ただし、“l2”ラインにおいては、「画像1」と「画像2」が出力されているため、カウンタ1(4080-1)とカウンタ2(4080-2)、FIFO4140-1、4140-2、拡大・補間回路4150-1、4150-2が動作する。これらの制御は、システムコントローラ4210からの制御信号に従って行われる。
第20図に示す如く、“l2”ラインでは、「画像1」と「画像2」が重なり合っている。この重なった部分において、どちらかの画像を画像形成するか、または両方の画像を画像形成するか、あるいは両方の画像を画像形成するかはシステムコントローラ4210からの制御信号9340によって選択可能である。
具体的制御は上述の場合と同様である。
コネクタ4550からの信号は、ケーブルによってカラーリーダ1と接続されている。このため、カラーリーダ1のビデオインターフェイス101は、第5図に示す信号ライン経路で画像記憶装置3よりの画像信号105をプリンタインターフェイス56に選択出力する。
第23図は、上述した画像形成における画像記憶装置3よりカラープリンタ2への画像情報の転送処理の詳細を示すタイミングチャートである。
上述したように、操作部20のスタートボタンを押すことにより、プリンタ2が動作を始め、記録紙の搬送を開始する。そして、記録紙が画像形成部の先端に達するとITOP信号551を出力する。このITOP信号551は、カラーリーダ1を介して画像記憶装置3に送られる。画像記憶装置3は、設定された条件のもとに各画像メモリ4060R、4060G、4060Bに格納されている画像データを読み出し、上述レたレイアウト、拡大・補間等の処理を行った後、処理された画像データをカラーリーダ1のビデオ処理ユニット12に送る。ビデオ処理ユニット12のビデオインターフェイス101は、送られて来たデータの種類(R、G、B)/(M、C、Y、BK)に応じてビデオインターフェイス101における処理方法を選択する。
本実施例では、M、C、Y、BKの面順次による出力のため、以上の動作をM、C、Y、BKの順で4回繰返し、画像が形成される。
<プリンタ部の説明〉
以上の様にビデオ処理ユニット12で処理された画像信号をプリントアウトするカラープリンタ2の構成を第1図を用いて説明する。
第1図に示すプリンタ2の構成において、スキャナ711は、カラーリーダ1からの画像信号を光信号に変換するレーザ出力部、多面体(例えば8面体)のポリゴンミラー712、このポリゴンミラー712を回転させるモータ(不図示)及びf/θレンズ(結像レンズ)713等を有する。また、714は図中1点鎖線で示されるスキャナ711からのレーザ光の光路を変さらする反射ミラーであり、715は感光ドラムである。
レーザ出力部から出射したレーザ光は、ポリゴンミラー712で反射され、f/θレンズ713及び反射ミラー714により感光ドラム715の面を線状に走査(ラスタースキャン)し、原稿画像に対応した潜像を形成する。
また、717は一次帯電器、718は全面露光ランプ、723は転写されなかった残留トナーを回収するクリーナ部、724は転写前帯電器であり、これらの部材は感光ドラム715の周囲に配設されている。726はレーザ露光によって、感光ドラム715の表面に形成された静電潜像を現像する現像器ユニットであり、713Y(イエロー用)、713M(マゼンタ用)、713C(シアン用)、713BK(ブラック用)は感光ドラム715と接して直接現像を行う現象スリーブ、730Y、730M、730C、730BKは及びトナーを保持しておくトナーホッパー、732は現像材の位相を行うスクリューである。これらのスリーブ730Y〜731BK、トナーホッパー730Y〜730BK及びスクリュー732により現像器ユニット726が構成され、これらの部材は現像器ユニット726の回転軸Pの周囲に配設されている。
例えば、イエローのトナー像を形成する時は、第1図に図示した位置でイエロートナーの現像を行う。また、マゼンタのトナー像を形成する時は、現像器ユニット726を図の軸Pを中心に回転させ、感光体715に接する位置にマゼンタ現像器内の現像スリーブ731Mを配設させる。シアン、ブラックの現像も同様に現像器ユニット726を図の軸Pを中心に回転させて動作する。
また、716は感光ドラム715上に形成されたトナー像を用紙に転写する転写ドラムであり、719は転写ドラム716の移動位置を検出するためのアクチュエータ板719と近接することにより転写ドラム716がホームポジション位置に移動したのを検出するポジションセンサ、725は転写ドラムクリーナ、727は紙押えローラ、728は除電器、729は転写帯電器であり、これらの部材719、720、725、727、729は転写ローラ716の周囲に配設されている。
一方、735、736は用紙(紙葉体)を収集する給紙カセット、737、738はカセット735、736から用紙を給紙する給紙ローラ、739、740、741は給紙および搬送のタイミングをとるタイミングローラである。これらを経由して給紙搬送された用紙は、紙ガイド749に導かれて先端を後述のグリッパに担持されながら転写ドラム716に巻き付き、像形成過程に移行する。
また、550はドラム回転モータであり、感光ドラム715と転写ドラム716を同期回転させる。750は像形成過程が終了後、用紙を転写ドラム716から取りはずす剥離爪、742は取りはずされた用紙を搬送する搬送ベルト、743は搬送ベルト742で搬送されて来た用紙を定着する画像定着部であり、画像定着部743において、モータ取付部748に取付けられたモータ747の回転力は、伝達ギヤ746を介して一対の熱圧力ローラ744及び745に伝達され、この熱圧力ローラ744及び745間を搬送される用紙上の像を定着する。
以上の構成により成るプリンタ2のプリントアウト処理を、第23図のタイミングチャートを参照して以下に説明する。
まず、最初のITOP551が来ると、レーザ光により感光ドラム715上にY潜像が形成され、これが現像ユニット731Yにより現像される。次いで転写ドラム上の用紙に転写が行われ、マゼンタプリント処理が行われる。そして、現像ユニット726が図の軸Pを中心に回動する。
次に、ITOP551が来ると、レーザ光により、感光ドラム上にM潜像が形成され、以下同様の動作でシアンプリント処理が行われる。この動作を続いて来るITOP551に対応してC、BKについても同様に行い、イエロープリント処理、ブラックプリント処理が行われる。このようにして、画像形成過程が終了すると、次に剥離爪750により用紙の剥離が行われ、画像定着部743で定着が行われ、一連のカラー画像のフリントが終了する。
<モニタテレビインターフェイスの説明>
本実施例のシステムは、第1図に示すように、画像記憶装置内の画像メモリの内容を、モニタテレビ32に出力可能である。また、SV録再生機31からのビデオ画像を出力することも可能である。
以下に詳しく説明する。
画像メモリ4060R、4060G、4060Bに記憶されているビデオ画像データは、DMAC4380によって読出され、ディスプレイメモリ4410R、4410G、4410Bに記憶されたビデオ画像データは、LUT4420R、4420G、4420Bを通ってD/Aコンバータ4430R、4430G、4430Bに送られ、ここでディスプレイコントローラ4440からのSYNC信号4590Sに同期してアナログR信号4590R、G信号4590G、B信号4590Bに変換され、出力される。
一方、ディスプレイコントローラ4440からは、これらのアナログ信号の出力タイミングに同期してSYNC信号9600が出力される。このアナログR信号4590R、G信号4590G、B信号4590B、SYNC信号4590Sをモニタ4に接続することにより、画像記憶装置3の記憶内容を表示することができる。
また、本実施例においては、ホストコンピュータ33から画像記憶装置3へ制御コマンドを送ることによって表示されている画像のトリミングが可能である。
CPU4360は、ホストコンピュータ33によって指示入力された領域情報より、上述と同様の制御で、ディスプレイコントメモリ4410R、4410G、4410Bへ有効領域のみを転送することによってトリミングが可能である。
また、ホストコンピュータ33からの領域指示情報に対応して、第12図に示すコンパレータ4232、4233及びRAM4212に上述した場合と同様にしてデータをセットし、再びカラーリーダ1やSV録再生機31から画像データを入力することにより、トリミングされた画像データをメモリ4060R、4060G、4060Bに記憶することができる。
なお、4400はモニタテレビ32に表示されているカラー画像の色調を調整するためのボリュームである。
CPU4360は、このボリューム4400の抵抗値(設定値)を読取り、この設定値からLUT4420R、4420G、4420Bのテーブルに出力調整用補正データをセットする。また、モニタ4の表示色と記録する色を合わせるため、LUT4200のテーブルの調整用補正データをボリューム4400の設定値に連動して変化させる。
また、画像メモリ4060R、4060G、4060Bに複数の画像が記憶されている場合、カラープリンタ2で記録する際の各画像のレイアウトも、モニタテレビ32とホストコンピュータ33を用いて行なうことが可能である。
すなわち、まずモニタテレビ32に記録紙の大きさを表示し、この表示を見ながら各画像のレイアウトした位置情報をホストコンピュータ33によって入力することにより、カラープリンタ2で記録する各画像のレイアウトが可能である。
この時、画像メモリ4060R、4060G、4060Bからカラープリンタ2への記憶情報の読出し制御及びカラープリンタ2での記録制御は、上述した実施例と同様であるので説明は省略する。
<コンピュータインターフェイスの説明>
本実施例のシステムでは、第1図に示すように、ホストコンピュータ33を画像記憶装置3に接続したものである。そこで次に、第10図を用いて本実施例装置とホストコンピュータ33との間のインターフェイスを説明する。
ホストコンピュータ33とのインターフェイスは、コネクタ4580によって接続されたGPZBコントローラ4310にて行われる。GPZBコントローラは、CPUバス9610を介し、CPU4360と接続されており、決められたプロトコルにより、ホストコンピュータ33とのコマンドのやりとりや画像データの転送を行なうことが可能である。
以上、詳細な実施例を説明したが、本発明は、上述のようなカラー画像形成システムに限らず、単色のプリンタ等においても適用し得ることは勿論である。
[発明の効果]
本発明によれば、記憶手段に記録された画像情報の属性を予め取得し、その属性に応じてメモリヘの格納領域を設定し、メモリへ画像情報を記録するので、外部から画像が送られてくる前に、これから送られてくる画像に必要なメモリの記憶領域を確保することができ、したがって、メモリの記憶領域を有効に利用することができるという効果を奏する。
これは、特に、記憶容量をあまり大きくできない装置に画像情報を転送する場合に効果的である。
さらに、その取得された属性に応じて、複数の画像情報のそれぞれを、一定の大きさとする変倍率を設定し、変倍処理し、上記複数の画像情報を像形成するので、画像の属性に応じた適切な処理によって、見苦しいレイアウトの画像を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る一実施例のシステム構成図である。
第2図は、同実施例におけるカラーリーダの詳細を示すブロック図である。
第3図〜第6図は、同実施例におけるカラーリーダのビデオインターフェイス部の切換え制御の例を示す模式図である。
第7図は、同実施例におけるデジタイザを示す外観図である。
第8図は、同実施例におけるデジタイザによって指示されたアドレス情報を説明する説明図である。
第9図は、同実施例のインターフェイス部より画像記憶装置への出力タイミングを示すタイミングチャートである。
第10図(A)、(B)は、同実施例の画像記憶装置の詳細を示すブロック図である。
第11図は、同実施例における画像記憶装置のセレクタ部の詳細を示す回路図である。
第12図は、同実施例における画像記憶装置のシステムコントローラ部とFIFOメモリとの詳細を示す回路図である。
第13図は、同実施例の等倍処理時におけるシステムコントローラ部のFIFOメモリヘのデジタル格納時の動作を示すタイミングチャートである。
第14図は、同実施例の等倍処理時におけるシステムコントローラ部のFIFOメモリヘのデジタル格納時の動作を示すタイミングチャートである。
第15図は、同実施例における画像記憶装置のシステムコントローラ部と画像メモリとの関連構成を示すの詳細回路図である。
第16図(A)は、同実施例における画像記憶装置とSV録再生機との通信によるSVのトラック情報のやりとりを示すフローチャートである。
第16図(B)は、SVにおけるトラック情報を示す模式図である。
第16図(C)は、同実施例における画像記憶装置の画像メモリ内での情報の配置を示す模式図である。
第17図は、同実施例における画像形成のレイアウトを示す模式図である。
第18図は、第17図に示す画像形成レイアウトに従った画像形成処理の動作を示すタイミングチャートである。
第19図は、同実施例の他の画像記憶装置におけるメモリ内の画像情報の配置を示す模式図である。
第20図は、第19図に示す画像情報を任意にレイアウトした状態を示す模式図である。
第21図は、第20図に示す“l1”ラインにおける画像形成時のタイミングを示すタイミングチャートである。
第22図は、第21図に示す“l2”ラインにおける画像形成時のタイミングを示すタイミングチャートである。
第23図は、同実施例の画像形成プロセスのタイミングを示すタイミングチャートである。
第24図は、従来の画像処理システムの構成を説明するブロック図である。
1…カラーリーダ、
2…カラープリンタ、
3…画像記憶装置、
11…原稿走査ユニット、
12…ビデオ処理ユニット、
13…コントロールユニット、
16…デジタイザ、
20…操作部、
31…SV録再生機、
32…モニタテレビ、
33…ホストコンピュータ、
56…プリンタインターフェイス、
420…座標検知板、
421…ポイントペン、
4000…デコーダ、
4010、4070、4130、4190、4213、4250、4253…セレクタ、
4020、4430…A/D変換器、
4050、4140、4252…FIFOメモリ、
4060…画像メモリ、
4080、4214、4230…カウンタ、
4110、4200、4220…LUT、
4120…マスキング/黒抽出/UCR回路、
4150…拡大・補間回路、
4210…システムコントローラ、
4212…RAM、
4270…リーダコントローラ、
4360…CPU、
4380…DMAC、
4400…ボリューム、
4410…ディスプレイメモリ、
4440…ディスプレイコントローラ。
 
訂正の要旨 訂正の要旨
▲1▼ 特許請求の範囲を、次の記載に訂正します。
「(1) 記憶媒体に記憶された画像情報を読み出す読出手段であって、上記画像情報の読み出しに先立って、上記画像情報の属性を取得する読出手段と;
上記読出手段によって読み出された画像情報を格納する格納手段と;
上記読出手段によって読み出された属性に応じて、上記格納手段の格納領域を設定して、上記読出手段が読み出した複数の画像情報の上記格納手段への格納を制御する制御手段と;
上記読出手段によって読み出された属性に応じて、上記複数の画像情報のそれぞれを、一定の大きさとする変倍率を選択し、上記格納手段に格納されている画像を変倍処理し、上記複数の画像情報を一記録媒体上に像形成する像形成手段と;
を有することを特徴とする画像処理システム。
(2) 請求項(1)において、
上記属性は、上記読出手段により読み出された画像が、少なくとも、HDTV規格の画像であるか、ノーマルバンド記録された画像であるか、ハイバンド記録された画像であるかに応じて決められる画素数であることを特徴とする画像処理システム。
(3) 記憶媒体に記憶された画像情報を読み出す読出工程であって、上記画像情報の読み出しに先立って、上記画像情報の属性を取得する読出工程と;
上記読出工程によって読み出された画像情報をメモリへ格納する格納工程と;
上記読出工程によって読み出された属性に応じて、上記格納工程におけるメモリの格納領域を設定して、上記読出工程で読み出した複数の画像情報の上記メモリヘの格納を制御する格納制御工程と;
上記読出工程によって読み出された属性に応じて、上記複数の画像情報のそれぞれを、一定の大きさとする変倍率を選択し、上記格納工程においてメモリに格納されている画像を変倍処理し、上記複数の画像情報を一記録媒体上に像形成する像形成制御工程と;
を有することを特徴とする画像処理方法。
(4) 請求項(3)において、
上記属性は、上記読出工程により読み出された画像が、少なくとも、HDTV規格の画像であるか、ノーマルバンド記録された画像であるか、ハイバンド記録された画像であるかに応じて決められる画素数であることを特徴とする画像処理方法。」
▲2▼ 明細書第4頁第8行〜第16行の記載を、次の記載に訂正します。
「[課題を解決する手段]
本発明は、記憶媒体に記憶された画像情報を読み出す読出手段であって、上記画像情報の読み出しに先立って、上記画像情報の属性を取得する読出手段と、上記読出手段によって読み出された画像情報を格納する格納手段と、上記読出手段によって読み出された属性に応じて、上記格納手段の格納領域を設定して、上記読出手段が読み出した複数の画像情報の上記格納手段への格納を制御する制御手段と、上記読出手段によって読み出された属性に応じて、上記複数の画像情報のそれぞれを、一定の大きさとする変倍率を選択し、上記格納手段に格納されている画像を変倍処理し、上記複数の画像情報を一記録媒体上に像形成する像形成手段とを有する画像処理システムである。」
▲3▼ 明細書第62頁第7行〜第14行の記載を、次の記載に訂正します。
「[発明の効果]
本発明によれば、記憶手段に記録された画像情報の属性を予め取得し、その属性に応じてメモリヘの格納領域を設定し、メモリへ画像情報を記録するので、外部から画像が送られてくる前に、これから送られてくる画像に必要なメモリの記憶領域を確保することができ、したがって、メモリの記憶領域を有効に利用することができるという効果を奏する。
これは、特に、記憶容量をあまり大きくできない装置に画像情報を転送する場合に効果的である。
さらに、その取得された属性に応じて、複数の画像情報のそれぞれを、一定の大きさとする変倍率を設定し、変倍処理し、上記複数の画像情報を像形成するので、画像の属性に応じた適切な処理によって、見苦しいレイアウトの画像を防止することができる。」
異議決定日 2001-06-15 
出願番号 特願平1-341094
審決分類 P 1 652・ 121- YA (H04N)
P 1 652・ 113- YA (H04N)
最終処分 維持  
前審関与審査官 鈴木 明  
特許庁審判長 井上 雅夫
特許庁審判官 小林 秀美
橋本 恵一
登録日 2000-03-03 
登録番号 特許第3038392号(P3038392)
権利者 キヤノン株式会社
発明の名称 画像処理システムおよび画像処理方法  
代理人 川久保 新一  
代理人 川久保 新一  

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