• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  D21F
審判 全部申し立て 4項(5項) 請求の範囲の記載不備  D21F
管理番号 1046749
異議申立番号 異議2000-71892  
総通号数 23 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1992-12-15 
種別 異議の決定 
異議申立日 2000-05-08 
確定日 2001-06-26 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第2972387号「新聞用紙の製造方法及び新聞用紙」の請求項1〜3に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第2972387号の請求項1〜3に係る特許を維持する。 
理由 A.手続きの経緯
本件特許第2972387号に係る発明は、平成3年6月11日に特許出願され、平成11年8月27日にその特許の設定登録がなされたが、その後、王子製紙株式会社より特許異議の申立てがなされ、平成12年8月30日付けで取消理由通知がなされ、その指定期間内である平成12年11月13日に訂正請求がなされたものである。

B.訂正の適否についての判断
1、訂正の目的及び内容
(1)特許請求の範囲の減縮を目的として、特許請求の範囲の請求項1中の記載「加湿及び加熱した後、(中略)カレンダー処理を行う」を、「加湿及び加熱し、その0.01〜0.25秒後に、(中略)カレンダー処理を行う」と訂正する。
(2)特許請求の範囲の記載の訂正にともない、明りょうでない記載の釈明を目的として、明細書【0041】欄中の記載「0.01〜0.25秒の範囲内が望ましい。」を、「0.01〜0.25秒の範囲内である。」と訂正する。
(3)誤記の訂正を目的として、明細書【0036】欄中の記載「100℃以下では全く効果はない」を、「100℃未満では全く効果はない」と訂正する。
2、訂正の目的の適否及び拡張・変更の存否
上記(1)の訂正は、訂正前の特許請求の範囲請求項1における「加湿及び加熱した後、カレンダー処理を行う」対して、さらに「加湿及び加熱し、その0.01〜0.25秒後に」という要件を付加するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そして、訂正前の本件特許明細書には、「蒸気塗布後、カレンダーロールニップに入るまでの時間はできる限り短い方が良く、0.01〜0.25秒の範囲内が望ましい。」と記載(段落【0041】)されているから、当該訂正は願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内のものであり、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。
上記(2)の訂正は、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載とを整合させるためのものであるから、明りょうでない記載の釈明を目的とするものであり、上記(3)の訂正は、特許請求の範囲の記載「100〜150℃」、段落【0036】の記載「100℃以上の高温で処理する」などの記載からみて、「100℃以下では全く効果はない」は誤記であることは明らかであるから、誤記の訂正を目的とするものである。
そして、(2)及び(3)の訂正は願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内のものであり、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。
3、むすび
以上のとおりであるから、上記訂正は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第3項において準用する平成6年法律第116号による改正前の特許法第126条第1項ただし書き、第2項及び第3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

C.特許異議の申立についての判断
1、特許異議申立の理由の概要
特許異議申立人 王子製紙株式会社(以下、「申立人」という)は、甲第1〜3号証を提出し、訂正前の本件請求項1〜3に係る発明は、甲第1、2号証記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから(主張1)、また、本件明細書の記載には不備があるから(主張2)、本件請求項1〜3に係る特許は取り消されるべきである旨の主張をしている。
2、主張1に対して
(1)本件発明
本件発明は、訂正された明細書の特許請求の範囲の請求項1〜3に記載された次のとおりのものと認める。
【請求項1】新聞用紙の製造方法において、新聞用紙のソフトカレンダー処理直前に、蒸気圧lkg/cm2以下で、蒸気流量が15〜80kg/Hr/mの低圧で軽度の加熱蒸気を紙に平行かつ対向させて付与し紙表面を加湿及び加熱し、その0.01〜0.25秒後に、弾性ロールが硬度ショアD87〜93の特殊樹脂ロールであり、かつソフトカレンダーの温度が100〜150℃の範囲内でのソフトカレンダー装置を用いてカレンダー処理を行うことを特徴とする新聞用紙の製造方法。
【請求項2】請求項1記載の製造方法により製造された新聞用紙。
【請求項3】カレンダー処理後の平滑度(JAPAN Tappi No5 王研式平滑度試験器測定値)が、40〜200秒の範囲にある請求項2記載の新聞用紙。
(以下、【請求項1】記載の発明を「本件訂正発明1」といい、【請求項2】記載の発明以下の発明を順次「本件訂正発明2」などという)
(2)申立人の提出した甲号証の記載事項
甲第1号証:紙パ技協誌 第45巻 第5号 紙パルプ技術協会 1991年5月1日発行 第24〜35行 「住友-バルメットのSC2000ソフトカレンダー」
a.「5.新聞用紙用SC2000ソフトカレンダー
5.1 完成紙料による影響
新聞用紙のソフトカレンダー掛けでは、完成紙料がきわめて重要な役割を担っている。実際にソフトカレンダーの配列は完成紙料によって決められている。
図9は異なった2つの完成紙料について、線圧の関数としての平滑度(Bendtsen)を示している。上部の曲線はTMP100%、中間の曲線はTPM50%と脱墨古紙50%を含む紙料である。紙の坪量は45g/m2、速度1,000m/分で2ニップを通り、表面温度110℃の熱ロールによってソフトカレンダー掛けされている。(中略)ソフトカレンダー掛けの試験におけるソフトロールのカバー硬度は85(ショアーD)であり、ニップ圧は低すぎる。ソフトロールのカバー硬度は約91〜93(ショアーD)にすべきである。
5.2 カレンダー掛けの条件
印刷に要件される平滑度(Bendtsen)を達成するためにカレンダー掛けの必要条件を考察してみたい。新聞用紙での平滑度は通常約100ml/分である。
印刷適性-平滑度(Bendtsen)、及びソフトカレンダー掛けを通じて紙品質に影響を与える要因を考察するとき、これらの要因にはニップ圧、ソフトロールのカバー硬度、熱ロールの温度、紙匹速度、蒸気加温、紙水分、坪量等が含まれている。」(第28頁左欄下から10行〜右欄下から8行)
b.「図13は蒸気加温を加えたときの影響を示している。蒸気加温により線圧220Kg/cmで平滑度はさらに20-30ml/分向上している」(第29頁右欄下から5〜3行)
c.「新聞用紙のソフトカレンダー掛けに関する条件をまとめると、比較的高い線圧、とくにTMP100%の完成紙料では蒸気加温、温度の高い熱ロール、硬度が十分のロールカバーと、できる限り初期水分の高い原紙が必要とされている。」(第30頁左欄10〜14行)
d.「同じ紙に対する平滑度(Bendtsen)の関数としての引張強さを図17に示す。この試験では、比引張強さはハードニップカレンダー掛け後よりも、ソフトニップカレンダー掛け後の方が明らかに良好であった。注目すべき点は、ソフトカレンダー掛けしても比引張強さが低下しなかったことである。」(第31左欄3〜8行)
甲第2号証:紙パルプ技術タイムス 第32巻 第4号 株式会社テックタイムス 1989年3月1日発行 第12〜16頁 「スチームフォイルのスーパーカレンダーへの適用 -平滑度・光沢度の改善-」
e.「その1号機の断面図を図1に示す. この1号機に採用されている基本は「コアンダ効果を利用して蒸気を紙に平行かつ対向させて流す」ことである。(中略)蒸気のもつ熱エネルギーは紙と蒸気の温度差によって蒸気が紙表面に微粒となって凝縮することによってつたえられる.」(第12頁右欄6〜18行)
f.「一方、低ニップ圧でも25kg/Hr/mの蒸気を使用すれば蒸気を使用しない高ニップ時とほぼ同じ平滑度がえられている.さらに蒸気量を50kg/Hr/mに増すと、ニップ圧増加の効果をスチームフォイルがより高める効果をはたしている.」(第13頁右欄23〜28行)
g.「図8のノーコート紙の平滑度の低い範囲ではスチームフォイルの有無は密度にほとんど影響のないことがわかる.しかしスチームフォイルを使用することによって、密度を高めずに以前とは比較にならない高平滑度が得られる.」(第14頁右欄17行〜第15頁左欄2行)
h.「3-6.スチームフォイル設置場所について
(中略)
図11および図12には、ニップに入るまでの時間(距離)を0.04秒から0.3秒と長くしたときに蒸気を噴霧しない面へどのような影響があるかをノーコート紙およびコート紙について調査した結果を示す.
コート紙、ノーコート紙のいずれの場合もニップに到達するまでの時間が長くなると反蒸気面にも加熱あるいは加湿の効果が伝わっているとおもわれ、蒸気噴霧後短時間でニップされた紙に比べ、反蒸気面の平滑度が高くなっていることがわかる.」(第15頁中欄下から9行〜右欄7行)
i.「スチームフォイルは、今日脚光を浴びているソフトカレンダーなどと競合する性格のものではない.まだ、その緒についたばかりではあるが、スチームフォイルとこれらを併用してカレンダー効果をより高めようという試みも行われはじめている.」(第16頁中欄2〜7行)
甲第3号証:加工技術総覧 第49頁〜58頁 「紙の製造条件と品質について」 パルプ紙包装技術協同研究会 昭和56年6月15日発行
j.「新聞用紙の平滑度は、26.9〜58.3秒程度であること」(第54頁表 各社新聞紙試験)
(3)対比・判断
a.本件訂正発明1に対して
まず、本件訂正発明1は、「紙表面を加湿及び加熱し、その0.01〜0.25秒後にソフトカレンダー処理すること」を要件の一つとするものであるが、この要件についてその技術的意味について検討すると、本件特許明細書段落【0028】には、「紙の表層部のみ密度が増加し、表面性が向上するが、紙中層部は密度が上がらず、・・・」と記載されており、また、段落【0041】には、「蒸気塗布後、カレンダーロールニップに入るまでの時間はできる限り短い方が良く、0.01〜0.25秒の範囲内である。これ以上時間が長いと蒸気粒子が紙中層部に侵入し、カレンダー処理後の嵩を大きく低下させる。」と記載されていることから、この要件の技術的意味は「蒸気が紙中層部に侵入する前で、紙表層部のみが加湿及び加熱された状態においてソフトカレンダー処理を行うこと」であると解される。
そこで、本件訂正発明1(前者)と上記甲1及び2号証の発明(後者)とを対比すると、両者はカレンダー処理を伴う新聞用紙の製造方法であるが、前者においては、特に「紙表面を加湿及び加熱し、その0.01〜0.25秒後にソフトカレンダー処理すること(要件1)」及び「蒸気圧1kg/cm2以下の低圧の加熱蒸気を付与すること(要件2)」をそれぞれ要件とするものであるが、後者においてはかかる要件についてはなんら記載されておらず示唆する記載もない。
すなわち、甲第1号証には、蒸気加温・加湿を伴うソフトカレンダー処理を行う新聞用紙の製造方法の発明が記載されていて、蒸気処理・ソフトカレンダー処理における「蒸気流量」、「弾性ロールの硬度」及び「処理温度」において前者と重複した数値が記載(上記aの記載参照)されているけれども、付与する「蒸気の蒸気圧」については記載されておらず、また、「蒸気が紙中層部に侵入する前で、紙表層部のみが加湿及び加熱された状態においてソフトカレンダー処理を行うこと」については示唆する記載もみられない。
甲第2号証には、スチームフォイルを用いて蒸気加温・加湿をした後ス-パーカレンダー処理を行う新聞用紙の製造方法の発明が記載されていて、蒸気処理における「蒸気流量」において前者と重複した数値が記載されており、「加熱蒸気を紙に平行かつ対向させて付与」及び「蒸気付与後、ニップに入るまでの時間(距離)を0.04秒とする」との記載(上記e.fの記載参照)も認められるが、「蒸気圧1kg/cm2以下の低圧の加熱蒸気を付与すること」については記載されていない。
また、甲第2号証には、「スチームフォイル設置場所について(中略)図11および図12には、ニップに入るまでの時間(距離)を0.04秒から0.3秒と長くしたときに蒸気を噴霧しない面へどのような影響があるかをノーコート紙およびコート紙について調査した結果を示す.コート紙、ノーコート紙のいずれの場合もニップに到達するまでの時間が長くなると反蒸気面にも加熱あるいは加湿の効果が伝わっているとおもわれ、蒸気噴霧後短時間でニップされた紙に比べ、反蒸気面の平滑度が高くなっていることがわかる.」(上記hの記載参照)と記載されているので検討すると、この記載は、ニップに入るまでの時間を長く(0.3秒)したときには蒸気を噴霧しない面にも加熱あるいは加湿の効果が伝わって反蒸気面の平滑度が高くなること、いいかえれば、ニップに入るまでの時間が短い(0.04秒)ときには蒸気を噴霧しない面には加熱あるいは加湿の効果は伝わらず反蒸気面の平滑度は高くならない、という実験結果を単に示すだけのものと認められる。
したがって、上記hの記載が、スチームフォイルを用いて紙の加熱・加湿処理し、次いでカレンダー処理を行う場合、「蒸気塗布後、カレンダーロールニップに入るまでの時間はできる限り短い方が良いこと」について教示するものであるとは認められず、結局前者における「紙表面を加湿及び加熱し、その0.01〜0.25秒後にカレンダー処理すること」という要件1を示唆するものであるとは認められない。
そして、甲第2号証には、スチームフォイルによる蒸気処理とソフトカレンダー処理とを組合わせることについて記載(上記iの記載参照)されているけれども、たとえ甲第1号証及び甲第2号証記載の発明を組合わせたとしても、甲第1号証及び甲第2号証には本件訂正発明1の上記要件1及び2について記載されていないのであるから、直ちに本件訂正発明1が構成されということはない。
本件訂正発明1は、本件特許請求の範囲請求項1記載の要件を具備することにより、本件明細書記載のとおりの効果を奏し得ているものと認められる。
したがって、本件訂正発明1は、甲第1、2号証記載の発明から当業者が容易に発明をすることができたものであるとすることはできない。
b.本件訂正発明2に対して
本件訂正発明2は、本件訂正発明1の製造方法により製造された新聞用紙であって、本件訂正発明1の構成要件を全て具備するものであるから、「本件訂正発明1に対して」に記載した上記理由と同様の理由により当業者が容易に発明をすることができたものであるとすることはできない。
c.本件訂正発明3に対して
本件訂正発明3は、本件訂正発明2を引用して、さらに技術的限定を附加したものであるから、「本件訂正発明1に対して」に記載した上記理由と同様の理由により当業者が容易に発明をすることができたものであるとすることはできない。
3、主張2に対して
申立人は、本件請求項1に記載されている「蒸気圧1Kg/cm2以下」という要件は、技術的意義は全くわからず、また、特許を受けようとする発明の構成に欠くことができない事項ではない旨の主張(特許異議申立書第17頁15行〜第18頁7行)をしているけれども、本件各発明において「紙表層部のみが加湿及び加熱された状態においてソフトカレンダー処理を行う」に際して、紙に対して蒸気圧1kg/cm2以下の低圧の加熱蒸気を付与するということは、技術的な意義があると認められ、その技術内容が特に不明であるとはいえず、またこの点は特許を受けようとする発明の構成に欠くことができない事項であると認められるから、かかる申立人の主張は採用できない。
4、むすび
以上のとおりであるから、特許異議申立の理由及び証拠によっては、本件請求項1〜3に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件請求項1〜3に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
新聞用紙の製造方法及び新聞用紙
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 新聞用紙の製造方法において、新聞用紙のソフトカレンダー処理直前に、蒸気圧1kg/cm2以下で、蒸気流量が15〜80kg/Hr/mの低圧で軽度の加熱蒸気を紙に平行かつ対向させて付与し紙表面を加湿及び加熱し、その0.01〜0.25秒後に、弾性ロールが硬度ショアD87〜93の特殊樹脂ロールであり、かつソフトカレンダーの温度が100〜150℃の範囲内でのソフトカレンダー装置を用いてカレンダー処理を行うことを特徴とする新聞用紙の製造方法。
【請求項2】 請求項1記載の製造方法により製造された新聞用紙。
【請求項3】 カレンダー処理後の平滑度(JAPAN Tappi No5 王研式平滑度試験器測定値)が、40〜200秒の範囲にある請求項2記載の新聞用紙。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は新聞用紙の製造において、所定の静的平滑度に仕上げる場合、嵩高で、剛性、不透明度が高く、また静的平滑度は同一でも動的な平滑性に優れるため印刷適性(インキ受理性)が向上し、更に印刷作業性(紙粉、引張り強度等)も向上する新聞用紙の製造方法および該製造方法で製造する新聞用紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の新聞印刷は、凸版輪転印刷からオフセット輪転印刷への転換が進み、またカラー化や増頁化も一層進展しつつある。
【0003】
一般に新聞用紙の必要特性には、作業適性と印刷適性がある。新聞はその速報性から断紙が最も嫌われ、これに関連するシワ、ダブリなどの作業適性が厳密に管理される。また印刷適性も、近年の公告重視、カラー化、軽量化の傾向と共にその要求特性も多様化しつつある。特に凸版印刷では印刷後不透明度、インキ受理性が、オフセット印刷では表面強度(紙粉)、インキ受理性、印刷後不透明度等が問題になる。
【0004】
特に紙粉は湿し水を用いるオフセット印刷時に非常に大きな問題となる。これは主に原紙表面から取られた微細繊維がインキに混入したり、ブランケットに堆積して、印刷物にカスレ、汚れなどを発生させる。またブランケット洗浄、保守など作業性の点でも問題となる。従って、このような印刷表面強度の問題を解決するため、一般にはゲートロール等の塗工装置でデンプンを新聞用紙に塗工することで対応されている。
【0005】
また、インキ受理性はソフトなブランケットを介するオフセット印刷よりも、直刷りの凸版印刷に問題となる場合が多いが、これは紙の表面性(平滑度、印圧下の動的平滑性)や地合い等が影響する。
【0006】
新聞用紙の印刷表面強度を上げる抄紙工程での対策としては、上記の如くデンプン塗工が行われるが、抄紙工程に欠かせないカレンダーパートは逆に表面強度を低下させる傾向にある。これはカレンダー処理が紙を一定の圧力で潰し、繊維間結合を切るためと考えられる。特に高い圧力でかつ低水分でカレンダー処理するほどその傾向が高い。また低温でカレンダー処理するほど、所定の表面性に紙を仕上げるのに強線圧が必要となり、結果として表面強度の低下を招く。また強線圧カレンダー処理によりその他一般の強度特性(引張り強度、剛性等)も低下することから、新聞用紙の断紙等作業適性にもマイナスとなる。
【0007】
また、インキ受理性を向上させるために新聞用紙の平滑性を上げようとすると、やはり高線圧でカレンダー処理する必要があり上記と同じ問題が発生する。また同時に、紙の密度が上がってしまい嵩の低下、不透明度、剛性の低下につながり、新聞用紙の印刷適性、作業適性が劣る結果となる。
【0008】
以上のような観点から、より低線圧の処理で表面性を向上させるより好ましいカレンダー処理法として、高温ロールによる熱カレンダー処理あるいはカレンダー処理直前に紙表面への水塗布あるいは加熱蒸気の付与等の方法が考えられる。一般に紙の表面性を向上させるためには、加熱よりも加湿の方が効果が高いとされている(M.Agrouts;Tappi J.66(10),96(1983))。従って熱カレンダー処理するよりも加湿してカレンダー処理するほうが、同じ表面性に紙を仕上げるならば低線圧で良いため、表面強度の維持には有利と考えられる。また、水塗布による加湿の場合は、紙の平均水分が最低でも約1.5%以上上昇してしまい、密度の上昇幅が大きくなりすぎること、また過度の加湿は逆にカレンダーロールヘの紙粉の付着トラブルも生じること等の問題がある。
【0009】
以上より、紙に対して加温と加湿の両作用をする加熱蒸気を使用し、カレンダー処理することがもっとも好ましいと考えられる。
【0010】
軽度の加熱蒸気を紙に付与した後にカレンダー処理する方法は近年開発され、その効果が認められている(特開平2-160993)。但しこれは、塗工軽量印刷用紙に適用されたものであり、以下の点で本発明と基本的に異なる。
【0011】
(1)本発明に用いた新聞用紙は紙の上に塗被液を塗工していないため当然表面性状が異なる。従って、蒸気加湿した場合紙表面の水分、熱に対する可塑性が異なる。
【0012】
(2)本発明では、紙に蒸気を付与した後のカレンダー処理条件を前記請求項に記述したごとく処理温度を100〜150℃に限定して初めて、本発明に記載の品質上の効果が得られることを認めたものである(特開平2-160993の方法では同じ効果は得られない)。
【0013】
また、高耐熱性の樹脂ロールを有するソフトカレンダーを用いて初めて上記のような高温条件でカレンダー処理することが可能となる。ソフトカレンダー法は基本的にはオンマシンで(オフマシンの場合もある)金属ロールとソフトロールを組合わせ、少ニップ数でカレンダー掛けするものであり、ソフトロールとして耐熱性の高い特殊樹脂を被覆したロールを使用し、金属ロールを加温型とする方式である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は、上記のごとき新聞用紙の有する印刷適性、作業適性の問題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、加熱蒸気を用いてあらかじめ紙表面を加湿かつ加熱した後、特定範囲の温度でカレンダー処理することにより、従来の技術のように静的平滑度を向上させなくても、印刷適性を向上することが可能となり、更に新たな印刷作業性(印刷表面強度、引張り強度、剛度等)、嵩、不透明度も向上することも認め、従来にない優れた品質を有する新聞用紙の製造方法及びその製造方法により得られる新聞用紙を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は新聞用紙の製造方法において、カレンダー処理直前に低圧で軽度の加熱蒸気を、紙に平行に噴出させ、紙表面を加湿及び加熱した後、100〜150℃範囲内でソフトカレンダー処理を行うことを特徴とする新聞用紙の製造方法である。
【0016】
また本発明は、上記製造方法により得られる新聞用紙であり、さらにカレンダー処理後の平滑度(JAPAN Tappi No5 王研式平滑度試験器測定値)が、40〜200秒の範囲にある新聞用紙が代表的である。
【0017】
本発明の特徴は、新聞用紙のカレンダー処理直前に、低圧で軽度の加熱蒸気を紙の表面に付着させ、特定の温度条件でカレンダー処理する点にある。
【0018】
蒸気加湿装置については、実機での連続使用の場合以下のような問題が指摘されている。即ち、(1)蒸気ドレンが紙面に落下あるいは吹き飛ばされる、
(2)蒸気が周囲に飛散し、周辺の機器に結露し、紙に結露水が落下する。
(3)蒸気が周辺に漏れ、作業環境が悪化する等の問題である。
【0019】
以上の問題点を解決するために、コアンダ効果を利用して蒸気を紙に平行かつ対向させて流す装置が提案された。この利点は、紙と蒸気の接触時間を長くできること、紙につれまわってくる空気の侵入を防止できること、紙の走行安定性が向上することにある。
【0020】
本装置の主たるコンセプトは以下の如くである。
【0021】
蒸気のもつ熱エネルギーは紙と蒸気の温度差によって蒸気が紙表面に微粒となって凝縮することによってつたえられる。この時、空気が介在すると空気は断熱材の役目を果たし、熱授受の効率は著しく低下するとともに、凝縮水は大きな粒子となってしまい、凝縮水の紙への付着が不均一になってしまい、水分、温度ムラが大きくなってしまう。このように操業上の問題点を解決するとともに熱効率を改善することによりはじめてカレンダー前での使用が可能となった。
【0022】
従来のカレンダー処理は、約50〜80℃程度で処理しており、所定の表面性を得るためにはかなり高い線圧で紙を潰している。同じ表面性をより低線圧で得、印刷表面強度の低下を最小限に押さえるためには、紙のごく表層部のみを緻密化することによって表面性を出す必要がある。この手法としては、紙の表層部のみを加熱により潰すことによって表面性を発現させるいわゆる温度勾配カレンダー法が従来から提案されている(M.F.Gratton et.al.;Pulp and Paper Can.,88(12),T461(1987)等)。
【0023】
また別な方法として、紙の表層部のみを加湿により潰す方法がある。この方法は、加熱か加湿かの違いだけでその作用機構は基本的に温度勾配カレンダー法と同じである。即ち、加湿により紙の表層部のみを可塑化した直後にカレンダー処理することによりカレンダーロール表面を可塑化された紙表面に転写するメカニズムである。
【0024】
これらカレンダー法は、従来のカレンダー法と比較し、同じ密度(嵩)に紙を仕上げた場合には、より高い表面性が得られることになる。
【0025】
本発明者らは、この加湿カレンダー法を鋭意研究した結果、水シャワーにより加湿する場合は、加湿量が多くなってしまい(紙の平均水分量として1.5%以上増加する)、カレンダー処理により表面性は大きく向上するが、同時に密度の上昇幅が大きくなりすぎてしまい、所定の紙厚を保持しきれないこと、過度の加湿により逆に紙粉がカレンダーロールに取られる問題も生じることを認めた。密度の過度な上昇は紙の表層部だけでなく中層部まで水分が浸透してしまったことが原因と考えられる。
【0026】
またこの方法では紙の水分プロファイルの制御も難しいこと等の問題点があった。また、この場合紙表面に付着した水がカレンダーロールの温度を下げていることもわかった。
【0027】
前記のように、紙表面を可塑化するにはカレンダーロールの温度はより高温で処理する方が望ましいが、水シャワーによる加湿方法では、カレンダーロール温度を下げる方向に作用するためにマイナスの効果となってしまう。
【0028】
以上のような検討から、本発明者等は蒸気による加湿方法が最良であることを認めた。本発明に用いる蒸気は高温(100℃以上)であるため、紙表面を同時に加湿かつ加温して可塑化する。従って、蒸気加湿直後にカレンダー処理した場合、紙の表層部のみ密度が増加し、表面性が向上するが、紙中層部は密度が上がらず、紙全体としては平均密度がそれほど上がらず、低線圧の処理で所定の表面性が得られ、印刷表面強度、作業適性に優れた新聞用紙が得られるのである。
【0029】
また従来のカレンダー法の場合と同じ密度、嵩に紙を仕上げた場合には、高平滑で、インキ受理性の優れた新聞用紙が得られるのである。
【0030】
また、本発明と同様な蒸気によるカレンダー法を用いて、その効果を論じた先行技術(特開平2-160993)とは以下の点で基本的に異なるものである。まず本発明では、紙に蒸気を付与した後のカレンダー処理条件を前記請求項に記述したごとく、カレンダー処理温度を100〜150℃に規定したことである。
【0031】
上記先行技術では、蒸気加湿によるカレンダー処理により、紙の密度上昇および嵩の減少を最小限に押さえたまま、王研式平滑度(静的平滑度)を向上させることが可能となり、それによって初めて印刷適性の向上が可能であると論じている。しかし本方法によれば、王研式平滑度が変わらなくても動的平滑度が向上するため、印刷適性が向上することが可能となった。
【0032】
更に上記先行技術では嵩(密度の逆数)、剛度、不透明度は低下傾向にあるのに対し、本発明の方法によれば嵩、不透明度、剛度も向上し、更に新たに印刷作業性(印刷表面強度、引張り強度)も向上し得ることも認めた。
【0033】
これらの理由は、紙の熱、水分に対する可塑性、紙の熱伝導度、弾性率、紙層構造、弾性ロールの弾性率等複雑な因子によって、紙の表面性の発現性メカニズムが左右されると考えられるため定かではないが、おおむね以下の違いが理由として考えられる。
【0034】
まず、前記のごとくカレンダー処理温度が100℃以下で処理した場合は、カレンダーロールの温度が紙表層部の温度より低いため、あらかじめ蒸気により加熱されたごく表層部の紙の温度が逆に冷やされる結果となり、紙の表層部のみを可塑化する効果に対してマイナス効果となり結果として同じ密度に紙を仕上げても王研式平滑度は向上しなくなる。
【0035】
また、150℃以上の高温で処理すると加温と蒸気による加湿が過度になってしまい、相乗効果により表面性は大きく向上するものの、前記のように極端に密度が上昇してしまい、結果として嵩、不透明度、剛度の低下を招く。
【0036】
本発明の方法によれば、一つには100℃以上の高温で処理することにより、同じ王研式平滑度(静的平滑度)を得るのにより低線圧で処理できるため、嵩、不透明度が向上する。また紙に強いしごきを与えないで済むため、剛度、引張り強度、印刷表面強度が向上する(100℃未満では全く効果はない)。尚、ソフトカレンダーのロールの温度は紙の温度より高く設定することが好ましい。
【0037】
また耐熱、耐圧性に優れた特殊樹脂ロールを有するソフトカレンダー法を採用して初めて上記のような高温でカレンダー処理することが可能となる。なぜなら、一般的に使用されるスーパーカレンダーの場合には、弾性ロールであるコットンロールの内部発熱が大きく、耐熱、耐圧性に限界があるため、ロールの最高使用温度は一般に約85℃以下に制限されるためである。また板紙の製造で一般に使用されるグロスカレンダーの場合には、金属ロール側は100℃以上の高温でも使用されるが、弾性ロールであるゴムロールは、耐久性に著しく劣るため一般に高速抄紙機、高速コータには適用できない。したがって、耐熱、耐圧性に優れた’特殊樹脂ロールを有するソフトカレンダーを採用して初めて高温、高圧での使用が可能となる。
【0038】
本発明の低圧で軽度の加熱蒸気流を紙に噴出する装置としては、紙と平行に蒸気を噴出する装置、ノズルから紙表面に一定の角度で噴出する装置などで、蒸気が紙表面に付着して適度に紙の温度と水分を上昇させる調整ができるものであれば使用できる。
【0039】
本発明において使用する蒸気は、低圧で軽度の加熱蒸気で、紙に付与する場合、使用蒸気圧は1kg/cm2以下で、蒸気流量が15〜80kg/Hr/m幅であり、紙水分増加率が0.3〜1.2%の範囲内で蒸気を付与することが望ましい。その理由は前記のように蒸気圧が高く、流量も多すぎると、過剰の水分が紙中層部まで浸透し、カレンダー処理後の嵩を大きく低下させる。また紙への蒸気付着量が多すぎると塗工紙の場合塗工層表面がカレンダーロールに取られる問題を生じる。逆に蒸気流量が少なすぎると、紙の平滑、光沢ムラを発生させる恐れがあり、また加湿、加温の効果が少なくなり、平滑性、印刷適性の向上効果も少なくなる。
【0040】
したがって、適性な水分付与条件としては、紙水分増加率が0.3〜1.2%の範囲内で蒸気を付与することが望ましい。
【0041】
蒸気塗布後、カレンダーロールニップに入るまでの時間はできる限り短い方が良く、0.01〜0.25秒の範囲内である。これ以上時間が長いと蒸気粒子が紙中層部に侵入し、カレンダー処理後の嵩を大きく低下させる。
【0042】
また、本研究の結果、使用する弾性ロールの硬度はショアD87〜93の範囲内にあることが分かった。
【0043】
その理由は明確ではないが、弾性ロールの硬度がより低い場合には、ニップ幅は広くなり、紙に対する面圧が大きくなる。この場合には、金属ロールの表面を紙表面に転写する時間が長くなり、面圧とは逆に線圧は小さくなるため、紙の光沢発現性は高くなるが、紙の表層部より若干中層部近くまでの平滑性を測定する王研式平滑度ではあまり大きな向上として現れない。
【0044】
逆に弾性ロール硬度が高い場合には、ニップ幅も狭く、紙にかかる線圧も高いため王研式の平滑度の向上も大きくなると考えられる。ただしロール硬度が過度に高いと、異物通過時のロールの傷付きとその復元性に劣り実用的でなく、品質的にも従来の金属ロール/金属ロールの組み合わせによるカレンダー法と差がなくなってしまう。従って適度な硬度範囲の弾性ロールを使用する必要がある。
【0045】
また本発明の新聞用紙は、坪量は40〜55g/m2の範囲で、カレンダー処理後の平滑度(JAPAN Tappi No5 王研式平滑度試験器測定値)が、40〜200秒の範囲のものが代表的である。
【0046】
さらに本発明の新聞用紙は、サイズ剤、乾燥紙力増強剤、湿潤紙力増強剤、定着剤、歩どまり向上剤等通常抄紙で用いられる添加剤を必要に応じて含むものである。
【0047】
以上本発明者等は、紙の表層部のみを可塑化する手段として加熱あるいは加湿によるカレンダー法を種々検討を重ねた結果、低圧で軽度の加熱蒸気を新聞用紙の表面に付与し、紙表面を加湿かつ加熱した後、特定範囲の温度でソフトカレンダー処理することにより、従来の技術のように静的平滑度を向上させなくても、印刷適性を向上することが可能となり、更に新たな印刷作業性(印刷表面強度、引張り強度、剛度等)、嵩、不透明度も向上することも認め、従来にない優れた品質を有する新聞用紙が得られることを認めた。
【0048】
【実施例】
本発明の実施例を示す。
【0049】
カレンダー処理にチルドロールと樹脂ロールの組み合わせからなる2段のソフトニツプを有する2スタックのソフトカレンダーを用い、各ニップ前に、チルドロールに当たる側の紙表面に蒸気が噴出されるように、加湿装置(相川鉄工株式会社のスチームフォイル)を設置し下記の実験を行った。
【0050】
本実施例及び比較例で使用したソフトカレンダーの詳細は次の通りである。
【0051】
本体メーカー:南千住製作所(株)
ロール面長:1050mm
加熱ロール:誘導発熱ジャケットロール(トクデン製)
ソフトロール:エラグラスRE(金陽社製)ショアー硬度D89他
実施例1
坪量48g/m2の新聞用紙に、使用蒸気圧0.8kg/cm2、蒸気流量が50kg/Hr/m幅に一定条件下で蒸気を付与し、0.03秒後に各カレンダーニツプに入る様にカレンダー処理した。その際、カレンダーロール温度は120℃で処理した。
【0052】
比較例1
カレンダーロール温度を70℃でカレンダー処理すること以外はすべて上記実施例1と同条件でカレンダー処理した。
【0053】
比較例2
蒸気をまったく使用せず、カレンダーロール温度を70℃でカレンダー処理すること以外はすべて上記実施例1と同条件でカレンダー処理した。
【0054】
<品質評価方法>
・静的平滑度:JAPAN Tappi No5 王研式平滑度試験器で測定した。
【0055】
・動的平滑度:パーカプリントサーフ表面粗さ(PPS)計(野村商事製 PPS-78型)を用い、μ単位の粗さとして表示する。数値の小さい方が動的平滑性が高い。
【0056】
・印刷表面強度(紙粉):ローランドオフセット印刷機を使用し、B4判試料1000枚印刷した後、ブランケットに堆積した紙粉を採取、定量しmgで表示した。
【0057】
・インキ受理性:凸版印刷機(黒沢印刷精機性デルマックス印刷機)を用いて印刷後、印刷面のインキの着肉均一性を5段階評価で視覚判定した。
【0058】
・剛性:JIS P-8143に従いクラークこわさ試験機で測定した。
【0059】
・引張り強度:JIS P-8114ショッパー型試験器で測定した。
【0060】
・不透明度(%):JIS P-8138に準じて測定した。
【0061】

【0062】
【発明の効果】
表から明らかなように、従来の蒸気加湿カレンダー技術と異なり、紙に蒸気を付与した後のカレンダー処理条件を前記請求項に記述したごとく、カレンダー処理温度を100〜150℃に規定してソフトカレンダー処理する本発明の方法により、王研式平滑度が変わらなくても動的平滑度が向上するため、印刷適性(インキ受理性)を向上することが可能となる。更に嵩、不透明度も向上し、新たな印刷作業性(紙粉、剛度、引張り強度)も向上させ得る。
【0063】
従って、本発明の新聞用紙の製造方法により製造された新聞用紙は、従来にない優れた品質特性が得られ、その製品価値は極めて大なるものがある。
 
訂正の要旨 特許第2972387号発明の明細書中、
1.特許請求の範囲の請求項1中の記載「加湿及び加熱した後、(中略)カレンダー処理を行う」を、「加湿及び加熱し、その0.01〜0.25秒後に、(中略)カレンダー処理を行う」と訂正する。
2.明細書【0041】欄中の記載「0.01〜0.25秒の範囲内が望ましい。」を、「0.01〜0.25秒の範囲内である。」と訂正する。
3.明細書【0036】欄中の記載「100℃以下では全く効果はない」を、「100℃未満では全く効果はない」と訂正する。
異議決定日 2001-06-07 
出願番号 特願平3-138853
審決分類 P 1 651・ 121- YA (D21F)
P 1 651・ 532- YA (D21F)
最終処分 維持  
前審関与審査官 井上 哲男澤村 茂実  
特許庁審判長 小林 正巳
特許庁審判官 仁木 由美子
喜納 稔
登録日 1999-08-27 
登録番号 特許第2972387号(P2972387)
権利者 日本製紙株式会社
発明の名称 新聞用紙の製造方法及び新聞用紙  
代理人 小林 泰  
代理人 富田 博行  
代理人 今井 庄亮  
代理人 今井 庄亮  
代理人 戸水 辰男  
代理人 小林 泰  
代理人 富田 博行  
代理人 社本 一夫  
代理人 金谷 宥  
代理人 増井 忠弐  
代理人 増井 忠弐  
代理人 戸水 辰男  
代理人 社本 一夫  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ