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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 F16K
管理番号 1049560
審判番号 審判1999-20814  
総通号数 25 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1999-10-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1999-12-29 
確定日 2001-12-05 
事件の表示 平成10年特許願第 98806号「四路切換弁」拒絶査定に対する審判事件〔平成11年10月29日出願公開、特開平11-294607、請求項の数(1)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 1.本願は、平成10年4月10日の出願であって、その発明は、平成12年1月27日付手続補正書の明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲第1項に記載された以下のとおりのものと認める。(以下、本願発明という。)
「ヒートポンプ方式の空気調和機の冷媒回路の切り換えに用いられるパイロット式の四路切換弁において、直線に沿って往復動する弁体(2)と、上記弁体(2)の両側に夫々配置され、上記弁体(2)を往復動させるピストン(4A,4B)とを有し、圧縮機の吐出側に接続されるポート(A)側にかつ上記両ピストン(4A,4B)の間にマフラー機能を有する空間(40)を設け、上記両ピストン(4A,4B)の間の長さを上記弁体(2)の往復動に必要な長さよりも長くしたことを特徴とする四路切換弁。」

2.これに対して、原査定の拒絶の理由で引用した特開平7-151251号公報(以下引用例という。)には、「直線に沿って往復動する弁体と、弁体の両側に夫々配置され、弁体を往復動させるピストンとを有し、圧縮機の吐出側に接続されるポート側にかつ上記両ピストンの間に空間を設けヒートポンプ方式の空気調和機の冷媒回路の切り換えに用いられるパイロット式の四路切換弁」が記載されている。
3.そこで、本願発明と引用例に記載されたものとを比較すると、引用例には、「両ピストンの間の長さを弁体の往復動に必要な長さよりも長くした」点を備えていないことで相違している。
4.上記相違点について検討すると、引用例の図1には確かにピストン13とシート11との間に若干の空間があると認められるものの、この空間がただちに圧縮機から吐出された冷媒ガスの脈動を吸収して、圧力の脈動に起因する振動音を低減するマフラー機能を有する空間と把握できるものとは認められない。そして、本願発明は、上記相違点により、「脈動減衰マフラーの機能と四路切換弁の機能とを集約することによって、脈動減衰マフラーを省いて配管スペースをコンパクトにでき、部品コストを低減することができると共に、圧縮機からの過熱ガスが室内側に直接流れ込むときに発生する振動音を消して、静かな空調運転ができ、快適性を向上できる」という顕著な効果を奏するものであるから、上記相違点を設計上の事項とすることはできない。

5.むすび
以上のとおりであるから、本願発明は引用例に記載されている発明に基いて容易に発明をすることができたものとは認められない。
また、他に本願発明を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2001-11-15 
出願番号 特願平10-98806
審決分類 P 1 8・ 121- WY (F16K)
最終処分 成立  
前審関与審査官 渡邉 洋  
特許庁審判長 粟津 憲一
特許庁審判官 鈴木 法明
柴田 由郎
発明の名称 四路切換弁  
代理人 青山 葆  
代理人 山崎 宏  

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