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審決分類 |
審判 全部申し立て 5項1、2号及び6項 請求の範囲の記載不備 B60R 審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載 B60R 審判 全部申し立て 特120条の4、2項訂正請求(平成8年1月1日以降) B60R 審判 全部申し立て 2項進歩性 B60R 審判 全部申し立て 特174条1項 B60R 審判 全部申し立て 特36 条4項詳細な説明の記載不備 B60R 審判 全部申し立て 発明同一 B60R |
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管理番号 | 1054858 |
異議申立番号 | 異議2000-74587 |
総通号数 | 28 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 1995-12-05 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2000-12-25 |
確定日 | 2001-11-12 |
異議申立件数 | 2 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第3057136号「自動車用ウエザーストリップ」の請求項1、2に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 訂正を認める。 特許第3057136号の請求項1、2に係る特許を維持する。 |
理由 |
【1】手続の経緯 本件特許第3057136号は、平成6年5月23日に出願され、平成12年4月14日に設定登録された後、申立人坂井晃より請求項1及び2に係る発明について、また、申立人井上盛夫より請求項1に係る発明について、それぞれ特許異議の申立てがなされ、平成13年5月1日付けで取消理由の通知がなされ、その指定期間内の平成13年7月4日付けで特許異議意見書及び訂正請求書が提出されたものである。 【2】訂正の要旨 上記訂正請求は、願書に添付した明細書を上記訂正請求書に添付した明細書のとおり訂正することを求めるものであるが、その要旨は、次のとおりのものと認める。 1.訂正事項a 特許請求の範囲の請求項1及び2に係る記載 「【請求項1】ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のウエザーストリップにおいて、該ウエザーストリップにおける押出し成形部の端部に接続された型成形部のシール部が、断面で室外側の長手方向に連続した中空部を形成すると共に、室内側の長手方向に断続的に複数個の肉抜き部を形成し、かつ該肉抜き部と上記中空部との間に中空ブリッジを形成して成ることを特徴とする自動車用ウエザーストリップ。 【請求項2】ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のウエザーストリップにおいて、該ウエザーストリップにおける押出し成形部の端部に接続された型成形部のシール部が、断面で室外側の略半分に長手方向に連続した中空部を形成すると共に、室内側の略半分に長手方向に断続的に複数個の肉抜き部を形成し、かつ該肉抜き部と上記中空部との間に中空ブリッジを形成して成ることを特徴とする自動車用ウエザーストリップ。」 を、 「【請求項1】ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のウエザーストリップにおいて、該ウエザーストリップにおけるものでかつ中間ブリッジが設けられた押出し成形部の端部に接続された型成形部のシール部が、断面で室外側の長手方向に連続した中空部を形成すると共に、室内側の長手方向に断続的に複数個の肉抜き部を形成し、かつ該肉抜き部と上記中空部との間に中間ブリッジを形成して成ることを特徴とする自動車用ウエザーストリップ。 【請求項2】ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のウエザーストリップにおいて、該ウエザーストリップにおけるものでかつ中間ブリッジが設けられた押出し成形部の端部に接続された型成形部のシール部が、断面で室外側の略半分に長手方向に連続した中空部を形成すると共に、室内側の略半分に長手方向に断続的に複数個の肉抜き部を形成し、かつ該肉抜き部と上記中空部との間に中間ブリッジを形成して成ることを特徴とする自動車用ウエザーストリップ。」 と訂正する。 2.訂正事項b 明細書の段落【0005】の記載 「【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するために請求項1に記載の発明の構成は、図1に示すように、ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のウエザーストリップ1において、該ウエザーストリップ1における押出し成形部2の端部に接続され、リテーナエンドを過ぎて延設された型成形部3が、そのシール部6に断面で室外側の長手方向に連続した中空部6aを形成すると共に、室内側の長手方向に断続的に複数個の肉抜き部7を形成し、かつ該肉抜き部7と上記中空部6aとの間に中空ブリッジ8を形成して成るものである。また、請求項2に記載の発明の構成は、図1に示すように、ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のウエザーストリップ1において、該ウエザーストリップ1における押出し成形部2の端部に接続され、リテーナエンドを過ぎて延設された型成形部3が、そのシール部6に断面で室外側の略半分に長手方向に連続した中空部6aを形成すると共に、室内側の略半分に長手方向に断続的に複数個の肉抜き部7を形成し、かつ該肉抜き部7と上記中空部6aとの間に中空ブリッジ8を形成して成るものである。」を、 「【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するために請求項1に記載の発明の構成は、図1に示すように、ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のウエザーストリップ1において、該ウエザーストリップ1におけるものでかつ中間ブリッジ5が設けられた押出し成形部2の端部に接続され、リテーナエンドを過ぎて延設された型成形部3が、そのシール部6に断面で室外側の長手方向に連続した中空部6aを形成すると共に、室内側の長手方向に断続的に複数個の肉抜き部7を形成し、かつ該肉抜き部7と上記中空部6aとの間に中間ブリッジ8を形成して成るものである。また、請求項2に記載の発明の構成は、図1に示すように、ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のウエザーストリップ1において、該ウエザーストリップ1におけるものでかつ中間ブリッジ5が設けられた押出し成形部2の端部に接続され、リテーナエンドを過ぎて延設された型成形部3が、そのシール部6に断面で室外側の略半分に長手方向に連続した中空部6aを形成すると共に、室内側の略半分に長手方向に断続的に複数個の肉抜き部7を形成し、かつ該肉抜き部7と上記中空部6aとの間に中間ブリッジ8を形成して成るものである。」 と訂正する。 【3】訂正の適否 1.訂正の目的 (1)訂正事項aについて 請求項1及び2において、「該ウエザーストリップ1におけるものでかつ中間ブリッジ5が設けられた押出し成形部2」とする訂正は、願書に添付した明細書の請求項1及び2の「押出し成形部」について、これが「中間ブリッジ5が設けられた」ものであることに限定するものであり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものと認める。 請求項1及び2において、「中空ブリッジ」を「中間ブリッジ」とする訂正は、願書に添付した明細書の段落【0007】に「上記中空部6aと肉抜き部7との間に中間ブリッジ8が形成され、また上記肉抜き部7同士の間にリブ8aが形成されている。」との記載があり、段落【0008】には「上記モールド部3はシール部6に生じる表面ガスキズを防止するために肉抜き部7を設けて型成形し易い構造に形成されたものである。また、該シール部6は上記のように肉抜き部7及び中間ブリッジ8を形成しているため、」との記載があるのに加えて、「中空ブリッジ」との記載は、平成10年10月14日付けで補正された【特許請求の範囲】及び【課題を解決するための手段】の記載部分にしか存在しないから、願書に添付した明細書の【特許請求の範囲】及び【課題を解決するための手段】の「中空ブリッジ」との記載が「中間ブリッジ」の誤記であることは明らかであるので、誤記の訂正を目的とするものと認める。 (2)訂正事項bについて 特許請求の範囲の訂正に伴う明りょうでない記載の釈明及び誤記の訂正を目的とするものと認める。 2.新規事項、特許請求の範囲の拡張又は変更の有無 「押出し成形部」が「中間ブリッジ5が設けられた」ものであることは、願書に添付した明細書の段落【0007】に「上記押出し成形部2は、図2に示す如く、シール部4の中空部4aの略中央に中間ブリッジ5を設けている。」との記載があり、また、「該肉抜き部7と上記中空部6aとの間に中間ブリッジ8を形成して成るものである」ことは、願書に添付した明細書の段落【0007】に「上記中空部6aと肉抜き部7との間に中間ブリッジ8が形成され、また上記肉抜き部7同士の間にリブ8aが形成されている。」との記載があるから、それぞれ、願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内のものと認められる。 そして、上記各訂正は、願書に添付した明細書の請求項1及び2に係る発明の目的の範囲内の訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。 3.訂正の認容 以上のとおりであるから、上記訂正は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第3項において準用する平成6年法律第116号による改正前の特許法第126条第1項ただし書、第2項及び第3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。 【4】特許異議申立の理由 1.申立人坂井晃は、 (1)本件特許の請求項1及び2に係る発明は、その出願前に頒布された刊行物である甲第1号証に記載された発明と実質上同一であるから、特許法第29条第1項第3号に規定する発明に該当し、特許を受けることができないものである(以下「異議申立て理由1」という。). (2)本件特許の請求項1及び2に係る発明は、その出願前に頒布された刊行物である甲第1〜3号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないものである(以下「異議申立て理由2」という。). (3)本件特許の請求項1に係る発明は、その出願日前の特許出願であってその出願後に出願公開された特願平5-208308号(特開平7-40792号)の願書に最初に添付した明細書又は図面に記載された発明と同一の発明であるから、特許法第29条の2の規定により、特許を受けることができないものである(以下「異議申立て理由3」という。). (4)明細書の「中空ブリッジ」とはいかなるものか定かでなく、明細書及び図面の記載は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)による改正前の特許法第36条第4項及び第5,6項に違反するものである(以下「異議申立て理由4」という。). 旨主張して、次の甲第1〜4号証を提出している。 ・甲第1号証:発明協会公開技報公技番号91-21997号 ・甲第2号証:実願昭63-100319号(実開平2-21067号)のマイクロフイルム ・甲第3号証:実願昭63-98557号(実開平2-19653号)のマイクロフイルム ・甲第4号証:特願平5-208308号(特開平7-40792号)の願書に最初に添付した明細書及び図面(特開平7-40792号公報) 2.申立人井上盛夫は、 (1)平成10年10月14日付け補正は、新たな請求項1を追加し、出願当初の請求項1を請求項2に繰り下げることを内容とするものであり、新たな請求項1は「略半分に」の要件を削除したものである点で、出願当初の明細書及び図面に記載された事項から直接的かつ一義的に導き出すことができないものであるから、前記補正は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる同法律による改正前の特許法第17条の2第2項の規定により準用する同法第17条第2項の規定に違反するものであるから、本件請求項1に係る特許は、拒絶されるべき出願に対してなされたものであり、取り消されるべきものである(以下「異議申立て理由5」という。). 旨主張している。 【5】本件特許発明 本件特許の請求項1及び2に係る発明は、前記「【3】訂正の適否」に説示のとおり上記訂正請求による明細書の訂正が認められるから、それぞれ訂正請求書に添付した明細書の特許請求の範囲の請求項1、2に記載された次のとおりのものと認める。 【請求項1】 「ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のウエザーストリップにおいて、該ウエザーストリップにおけるものでかつ中間ブリッジが設けられた押出し成形部の端部に接続された型成形部のシール部が、断面で室外側の長手方向に連続した中空部を形成すると共に、室内側の長手方向に断続的に複数個の肉抜き部を形成し、かつ該肉抜き部と上記中空部との間に中間ブリッジを形成して成ることを特徴とする自動車用ウエザーストリップ。」 【請求項2】 「ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のウエザーストリップにおいて、該ウエザーストリップにおけるものでかつ中間ブリッジが設けられた押出し成形部の端部に接続された型成形部のシール部が、断面で室外側の略半分に長手方向に連続した中空部を形成すると共に、室内側の略半分に長手方向に断続的に複数個の肉抜き部を形成し、かつ該肉抜き部と上記中空部との間に中間ブリッジを形成して成ることを特徴とする自動車用ウエザーストリップ。」 【6】異議申立て理由1及び2について 1.甲第1〜3号証に記載された事項 (1)甲第1号証 イ)名称を「自動車用ルーフウェザストリップ」としており、左図(車両の部分斜視図)には、そのルーフウェザストリップが自動車のボディパネルのドア用開□縁部に装着された状態が示されている。 ロ)甲第1号証の[構成]の欄には、「このW/Sは、中空シール部を備えた押出成形部の端末に型成形部が接続されている。この型成形部において、押出成形部の中空シール部と同一変形に見える部位だけは中空形状で型成型用のコアを抜き、その他の部位では凹部となるように成形品の外表面からコアを抜いて肉抜き構造としている。なお、型成形部全部を中空形状とした場合には押出成形部の中空シール部より大きくなりすぎて、その変形が大きくなってしまう。また、成形品の肉厚が厚くなると、成形品表面の肌が悪くなるため肉抜きは必要であった。」と記載されている。 ハ)甲第1号証の中図には「型成形部」の拡大斜視図が、甲第1号証の右下図(B-B断面)には「型成形部」の断面図が示されている。これらの図を参照すると、型成形部部は、断面で室外側の長手方向に連続した中空状肉抜きを形成すると共に、室内側の長手方向に連続した凹部状肉抜きを形成し、かつ該中空状肉抜きと凹部状肉抜きとの間に壁を形成して成る構成が示されている。 ニ)目的・効果について、甲第1号証には「押出成形部と型成形部の変形時の見栄えを同一とする」と記載されている。 (2)甲第2号証 イ)明細書第1頁末行〜第2頁第3行に、「ウエザーストリップ1は、押出成形の一般部1A、1Bを型成形で接続してコーナ部1Cを形成し、また一般部1A,1Bの端末に型成形部1D,1Eを形成している。」と記載されている。 ロ)明細書第5頁第3〜6行に、「端末部1D,1Eの構造を第2図に示す端末部Dにより説明すれば、…裏面には複数の肉抜き11が形成してあり、」と記載されており、図面第2図には、端末部1Dの長手方向に断続的に複数個の肉抜き11が形成されている状態が示されている。 ハ)図面第2図には、押出成形の一般部1Aが中間ブリッジが設けられた中空状に形成されていることが示されている。 (3)甲第3号証 イ)明細書第2頁第14行〜第3頁第1行に、「直線部に配設するウエザーストリップゴムは、一般に押出成形手段により形成されて、……コーナ部に配設されるものは、……型抜き成形手段により形成するようにしており」と記載されている。 ロ)明細書第6頁第16行〜第7頁第5行に、「第1図及び第2図で明らかにしたごとく、前記第1部材(W1)における固定部(1)の幅方向中間部位に、前記シール部(2)の内部空間(2a)を外部側に開口させるスリット(3)を全長にわたって開設すると共に、前記シール部(2)の内部空間(2a)に、この内部空間(2a)を複数室に仕切って、前記シール部(2)の弾性変形を抑制する複数の仕切壁(4)を一体に設けたのである。」と記載されており、図面第1図及び第2図には、その様子が図示されている。 ハ)明細書第9頁第9〜16行には(考案の効果)として、「従来のようにパッドなどの別部材を用いたりすることなく、簡単な構成でもって、前記コーナ部側に配設されるシール部のシール圧力を、前記被シール部材の直線部側に配設されるシール部の圧力にまで高め得て、全体に均一なシール圧力を得ることができ、前記被シール部材の良好なシールを行い得るに至ったのである。」と記載されている。 2.対比・判断 (1)請求項1に係る発明について i)本件請求項1に係る発明と上記甲第1号証に記載されたものとを対比すると、後者の「中空シール部」又は「押出成形部」は、成型方法が「押出し」である限度において、前者の「押出し成形部」に相当し、また、後者の「型成形部」は、成型方法が型成形である限度において、前者の「型成形部」に相当する。 そこで、前者の「押出し成形部」と後者の「中空シール部」又は「押出成形部」とを対比すると、前者の「押出し成形部」は「中間ブリッジが設けられた」ものであるのに対して、後者の「中空シール部」又は「押出成形部」には中間ブリッジが設けられていない。 後者の「型成形部」は、甲第1号証の「押出成形部と型成形部の変形時の見栄えを同一とする」との目的及び効果の記載からみて、押出成形部と対応して中空形状で肉を抜き(「中空状肉抜き部」を設け)、肌の品質を維持するように、前記中空状肉抜き部に沿って大きく凹部状肉抜き部を形成したもので、中空状肉抜き部と凹部状肉抜き部との間の「壁」は、押出成形部の周壁に対応するものと認められる。それ故、後者の「型成形部」の前記「壁」が、前者の「中間ブリッジ8」に相当するものではなく、また、後者の「型成形部」は、室内側の長手方向に断続的に複数個の肉抜き部を形成し、かつ該肉抜き部と上記中空部との間に中間ブリッジを形成して成るものとは認められない。 したがって、前者及び後者は、 ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のウエザーストリップにおいて、該ウエザーストリップにおける押出し成形部の端部に接続された型成形部のシール部が、断面で室外側の長手方向に連続した中空部を形成して成る自動車用ウエザーストリップ. で一致し、次の相違点で相違するものと認める。 〈相違点〉 前者は、押出し成形部に「中間ブリッジが設けられ」、型成形部のシール部が「室内側の長手方向に断続的に複数個の肉抜き部を形成し、かつ該肉抜き部と上記中空部との間に中間ブリッジを形成して成るのに対して、上記後者は、押出し成形部に「中間ブリッジが設けられた」ものではなく、また、型成形部のシール部は、室内側の長手方向に断続的に複数個設けた「肉抜き部」及び「中間ブリッジ」が形成されたものでない点 ii)そこで、上記相違点について検討する。 押出し成形部に中間ブリッジを設け、型成形部の裏側に複数の肉抜きを設けたウエザーストリップは、上記甲第2号証に記載されているから、上記甲第1号証に記載されたものにおいて、押出し成形部に中間ブリッジを設けることの着想に困難はないものと認められるものの、甲第2号証の型成形部には肉抜きが示されるのみで、その断面形状は明らかでなく、また、甲第1号証に記載された発明は、押出成形部と型成形部の変形時の見栄えを同一とすることを課題としており、その具体的構成において、押出成形部の中空シール部と同一変形に見える部位だけは中空状で型成型用のコアを抜くものであるから、甲第1号証に記載された発明の押出成形部に甲第2号証に記載された如き中間ブリッジを設ける構成を適用する場合には、型成形部の中空状にコアを抜いた部分にも中間ブリッジを設けることとなるに留まり、型成形部のシール部が、室内側に肉抜き部を形成し、かつ該肉抜き部と上記中空部との間に中間ブリッジを形成して成る構成が得られるものではない。 また、前記甲第3号証には、押出成形手段により形成された部分と型抜き成形手段により形成された部分とを長手方向に接続したウエザーストリップであって、型抜き成形手段により形成された部分では、肉抜き部が長手方向に断続的に複数個設けられているものが記載されているものの、前記複数個の肉抜き部に対して中間ブリッジを隔てて長手方向の中空状肉抜き部が存在するものではないから、甲第1号証に記載されたものに甲第3号証に記載された構成を適用しても、型成形部のシール部を複数の肉抜き部とするものが得られるものの、型成形部のシール部が室内側に肉抜き部を形成し、かつ該肉抜き部と上記中空部との間に中間ブリッジを形成して成る構成が得られるものではない。 iii)そして、本件請求項1に係る発明は、型成形部が型成形され易い構造に形成されると共に、そのシール部の剛性を押出し成形部のシール部と略等しくなるように形成され、かつコストの低減が図られているものと認められる。 したがって、本件請求項1に係る発明を、上記甲第1号証に記載された発明とすることも、上記甲第1〜3号証に記載されたものに基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとすることもできない。 (2)請求項2に係る発明について 本件請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明の構成に加えて、中空部及び肉抜き部の範囲をそれぞれ「室外側の略半分」、「室内側の略半分」とするものであるから、請求項1に係る発明と同様に理由により、上記甲第1号証に記載された発明とすることも、上記甲第1〜3号証に記載されたものに基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとすることもできない。 【7】異議申立て理由3について 1.引用発明 特許異議申立人が引用した甲第4号証(特願平5-208308号(特開平7-40792号)の願書に最初に添付した明細書及び図面)を参照すると、 イ)「【0004】図3はルーフサイドウエザストリップ2の端末部(図1のE部)の裏面側(車体への取付面側)を示すものである。端末部2Bは押出成形された一般部2Aの端末に型成形されたものでシール部22と連通する中空部25を有する。26は中空部25を成形する中子の抜取り孔である。上記リップ23の終端部231には一般に、リップ23とシール部22の側面との間の溝の終端となる段部24が形成してある。この段部24は、ルーフサイドウエザストリップ(以下、単にウエザストリップという)2を取付けるときに上記リテーナ10の終端と係合せしめるストッパ面となる。」 ロ)「【0009】【実施例】図1に示すように、自動車のフロントピラーの下端からクオータピラーの下端に至るルーフサイド1には、一連にウエザストリップ2が取付けられている。 【0010】図2(A)に示すように、ウエザストリップ2の一般部2Aは、取付基部21と中空状のシール部22を備えており、ルーフサイド1に沿って設けたリテーナ10に取付基部21が嵌着されている。そしてドア閉時に、ドアガラス6の周縁がシール部22に当接し、周縁をシールするようになっている。」 ハ)「【0013】上記リップ23は、一般部2Aから端末部2Bの上端部まで延在している。シール部22とトリム部材8との間はリップ23を底面とする溝となっており、リップ23の終端231で終わる溝の終端には段部24が形成してある。この段部24はリテーナ10に対してストッパの作用をなすもので、ウエザストリップ2の取付け時、リテーナ10の終端を上記段部24に係合せしめてウエザストリップ2を位置決めし、リテーナ10に取付基部21を嵌着する。端末部2Bには一般部2Aのシール部22と連通する中空部25が下端付近まで延びている。」との記載があり、 また、図面図2(b)、図3を参照すると、一般部2Aは中間ブリッジが設けられたものと認められる。なお、同図において「段部24」の下方に示される3個の突起状物については、発明の詳細な説明に記載がなく、その構成及び技術的意味が認定できない。 したがって、甲第4号証には、 ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のルーフサイドウエザストリップ2において、該ルーフサイドウエザストリップ2におけるものでかつ中間ブリッジが設けられた押出成形による一般部2Aの端部に接続された型成形による端末部2Bのシール部が、断面で室外側の長手方向に連続した中空部25を形成して成る自動車用ウエザーストリップ. が記載されているものと認められる。 2.対比・判断 (1)本件請求項1に係る発明と上記甲第4号証に記載された発明とを対比すると、 両者は、 ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のウエザーストリップにおいて、該ウエザーストリップにおけるものでかつ中間ブリッジが設けられた押出成形部の端部に接続された型成形部のシール部が、断面で室外側の長手方向に連続した中空部を形成して成る自動車用ウエザーストリップ. である点で一致するものの、 上記甲第4号証に記載された発明は、本件請求項1に係る発明の構成に欠くことができない事項である「『型成形部のシール部』が、『室内側の長手方向に断続的に複数個の肉抜き部を形成し、かつ該肉抜き部と上記中空部との間に中間ブリッジを形成して成る』」点を備えていない。 そして、この点が本件特許の出願前に周知の事項であったとすることもできず、また、本件請求項1に係る発明は、この点により、型成形部が型成形され易い構造に形成されると共に、そのシール部の剛性を押出し成形部のシール部と略等しくなるように形成され、かつコストの低減が図られているものと認められる。 したがって、本件請求項1に係る発明を、甲第4号証に記載された発明と同一の発明とすることはできない。 【8】異議申立て理由4について 上記明細書の訂正により「中空ブリッジ」は「中間ブリッジ」と訂正され、特許異議申立人が主張する明細書の不備は解消されたものと認められる。 【9】異議申立て理由5について 本件特許の願書に最初に添付した明細書には、「該シール部6は上記のように肉抜き部7及び中間ブリッジ8を形成しているため、剛性が上記中間ブリッジ5を設けた押出し成形部2のシール部4と略等しくなり、ドア閉止時に従来のような剛性の差によって生じるシール圧不足による水漏れを発生することがない。」(段落【0008】参照)、「【発明の効果】以上説明したように本発明の自動車用ウエザーストリップは、ドア用開口縁部に装着されたウエザーストリップにおいて、型成形部が型成形され易い構造に形成されると共に、そのシール部の剛性を押出し成形部のシール部と略等しくなるように形成されているため、従来の型成形部のように中空部内にパッドを挿入しないで済みコストの低減が図られている。」(段落【0009】参照)と記載されているように、「肉抜き部7」により、「型成形部が型成形され易い構造」にした点、及び、型成形部のシール部の剛性を押出し成形部のシール部と略等しくなるよう形成してパッドの挿入を不要としたことを特徴とするもので、上記「肉抜き部7」に伴って得られる「型成形部が型成形され易い構造」、「型成形部のシール部の剛性が押出し成形部のシール部と略等しくなる」及び「パッドの挿入が不要」等の効果が、中空部及び肉抜き部の範囲をそれぞれ「室外側の略半分」、「室内側の略半分」としたことによって得られるものでないことは明らかである。 そして、実施例として、中空部及び肉抜き部の範囲をそれぞれ「室外側の略半分」、「室内側の略半分」とするものが記載されているが、その構成中に「ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のウエザーストリップにおいて、該ウエザーストリップにおけるものでかつ中間ブリッジが設けられた押出し成形部の端部に接続された型成形部のシール部が、断面で室外側の長手方向に連続した中空部を形成すると共に、室内側の長手方向に断続的に複数個の肉抜き部を形成し、かつ該肉抜き部と上記中空部との間に中間ブリッジを形成して成ることを特徴とする自動車用ウエザーストリップ」が記載されていることも明らかである。 したがって、「ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のウエザーストリップにおいて、該ウエザーストリップにおけるものでかつ中間ブリッジが設けられた押出し成形部の端部に接続された型成形部のシール部が、断面で室外側の長手方向に連続した中空部を形成すると共に、室内側の長手方向に断続的に複数個の肉抜き部を形成し、かつ該肉抜き部と上記中空部との間に中間ブリッジを形成して成ることを特徴とする自動車用ウエザーストリップ」は、願書に最初に添付した明細書及び図面の記載から直接的かつ一義的に導き出せる事項であり、請求項から「略半分に」の要件を削除した新たな請求項を請求項1とした補正が、願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものでないとすることはできない。 【10】むすび 以上のとおりであるから、特許異議申立人が主張する理由及び提出した証拠によっては本件請求項1及び2に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に本件請求項1及び2に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。 |
発明の名称 |
(54)【発明の名称】 自動車用ウエザーストリップ (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のウエザーストリップにおいて、該ウエザーストリップにおけるものでかつ中間ブリッジが設けられた押出し成形部の端部に接続された型成形部のシール部が、断面で室外側の長手方向に連続した中空部を形成すると共に、室内側の長手方向に断続的に複数個の肉抜き部を形成し、かつ該肉抜き部と上記中空部との間に中間ブリッジを形成して成ることを特徴とする自動車用ウエザーストリップ。 【請求項2】 ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のウエザーストリップにおいて、該ウェザーストリップにおけるものでかつ中間ブリッジが設けられた押出し成形部の端部に接続された型成形部のシール部が、断面で室外側の略半分に長手方向に連続した中空部を形成すると共に、室内側の略半分に長手方向に断続的に複数個の肉抜き部を形成し、かつ該肉抜き部と上記中空部との間に中間ブリッジを形成して成ることを特徴とする自動車用ウエザーストリップ。 【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は、自動車用ウエザーストリップに関するものである。 【0002】 【従来の技術】 図6に示すようにハードトップ車のボディパネルのドア用開口縁部にウエザーストリップ1が装着され、該ウエザーストリップ1の後側の立ち上がり部1aの下端部(矢印A)の表面側の拡大図が図7に示され、また該下端部の裏面側の拡大図が図8に示されている。そして、上記立ち上がり部1aの下端部は、押出し成形部2の下端に型成形部3を接続し、該押出し成形部2のB’-B’矢視断面は、図9に示す如く、シール部10の中空部10aに中間ブリッジ11を設けている。これに対し、上記モールド部3は、図10(C’-C’矢視断面)及び図11(D’-D’矢視断面)に示すように、型成形部の肉厚が大きくなることによる表面のガスキズ防止と型成形時の作業性を容易にするために、シール部12の中空部12a内には、押出し成形部2のシール部10のように中間ブリッジを設けることが出来ない。 【0003】 そのため、上記押出し成形部2のシール部10及び型成形部3のシール部12の剛性は、前者が中間ブリッジ11の存在により後者よりも大きくなり、閉止時ドアに当接したとき剛性の小さい型成形部3のシール圧が小さく水漏れの原因となった。 その対策として、従来はシール部12の中空部12a内に、パッド13を中芯抜き孔14から挿入して取付けシール部12の剛性アップを図り、押出し成形部2のシール部10との剛性の差を無くして水漏れ防止を図っていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、上記のように型成形部3のシール部12の中空部12a内にパッド13を取付けることは、多くの工数を要しコスト高となるという課題があった。 そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑みて、型成形部の中空部内にパッドを挿入することなく、該型成形部を押出し成形部との剛性の差を無くすように構成することにより、工数の低減及びコストダウンを図った自動車用ウエザーストリップを提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】 かかる目的を達成するために請求項1に記載の発明の構成は、図1に示すように、ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のウエザーストリップ1において、該ウエザーストリップ1におけるものでかつ中間ブリッジ5が設けられた押出し成形部2の端部に接続され、リテーナエンドを過ぎて延設された型成形部3が、そのシール部6に断面で室外側の長手方向に連続した中空部6aを形成すると共に、室内側の長手方向に断続的に複数個の肉抜き部7を形成し、かつ該肉抜き部7と上記中空部6aとの間に中間ブリッジ8を形成して成るものである。 また、請求項2に記載の発明の構成は、図1に示すように、ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のウエザーストリップ1において、該ウエザーストリップ1におけるものでかつ中間ブリッジ5が設けられた押出し成形部2の端部に接続され、リテーナエンドを過ぎて延設された型成形部3が、そのシール部6に断面で室外側の略半分に長手方向に連続した中空部6aを形成すると共に、室内側の略半分に長手方向に断続的に複数個の肉抜き部7を形成し、かつ該肉抜き部7と上記中空部6aとの間に中間ブリッジ8を形成して成るものである。 【0006】 【実施例】 以下、本発明の実施例を図に基づいて詳細に説明する。図1は、図6に示すウエザーストリップ1の後側の立ち上がり部1aの下端部(矢印A)における裏面側(前記図8相当図)を示すもので、図2はそのB-B矢視断面図、図3はC-C矢視断面図、図4はD-D矢視断面図、図5はE-E矢視断面図である。 即ち、図2は上記立ち上がり部1aの下端部の押出し成形部2の断面を示し、図3〜図5は該押出し成形部2の下端に接続された型成形部3の各断面を示している。 【0007】 上記押出し成形部2は、図2に示す如く、シール部4の中空部4aの略中央に中間ブリッジ5を設けている。 上記型成形部3は、図3〜図5に示す如く、シール部6の室外側の断面で略半分に長手方向に連続した中空部6aを形成し、室内側の略半分に長手方向に断続的に複数個の肉抜き部7を形成している。また、上記中空部6aと肉抜き部7との間に中間ブリッジ8が形成され、また上記肉抜き部7同士の間にリブ8aが形成されている。なお、上記中空部6aには中芯抜き孔9が明けられている。 【0008】 つまり、上記モールド部3はシール部6に生じる表面ガスキズを防止するために肉抜き部7を設けて型成形し易い構造に形成されたものである。また、該シール部6は上記のように肉抜き部7及び中間ブリッジ8を形成しているため、剛性が上記中間ブリッジ5を設けた押出し成形部2のシール部4と略等しくなり、ドア閉止時に従来のような剛性の差によって生じるシール圧不足による水漏れを発生することがない。なお、上記図6に示すA部の他に本発明はB、C部の型成形部や図示しないリヤドアのウエザーストリップの型成形部にも同様に適用できる。 【0009】 【発明の効果】 以上説明したように本発明の自動車用ウエザーストリップは、ドア用開口縁部に装着されたウエザーストリップにおいて、型成形部が型成形され易い構造に形成されると共に、そのシール部の剛性を押出し成形部のシール部と略等しくなるように形成されているため、従来の型成形部のように中空部内にパッドを挿入しないで済みコストの低減が図られている。 【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の自動車用ウエザーストリップの型成形部で、図6の矢印Aで示す部分の裏面側を示す斜視図である。 【図2】 図1のB-B矢視断面図である。 【図3】 図1のC-C矢視断面図である。 【図4】 図1のD-D矢視断面図である。 【図5】 図1のE-E矢視断面図である。 【図6】 自動車のドア用開口縁部に装着されたウエザーストリップの側面図である。 【図7】 図6の矢印Aで示す部分の表面側を示す斜視図である。 【図8】 図6の矢印Aで示す部分の裏面側の従来の場合を示す斜視図で、図1相当図である。 【図9】 図6のB’-B’矢視断面図である。 【図10】 図6のC’-C’矢視断面図である。 【図11】 図6のD’-D’矢視断面図である。 【符号の説明】 1 ウエザーストリップ 1a 立ち上がり部 2 押出し成形部 3 型成形部 4 シール部 4a 中空部 5 中間ブリッジ 6 シール部 6a 中空部 7 肉抜き部 8 中間ブリッジ 8a リブ 9 中芯抜き孔 10 シール部 10a 中空部 11 中間ブリッジ 12 シール部 12a 中空部 13 パッド 14 中芯抜き孔 |
訂正の要旨 |
1.訂正事項a 特許請求の範囲の減縮及び誤記の訂正を目的として、特許請求の範囲の請求項1及び2に係る記載 「【請求項1】ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のウエザーストリップにおいて、該ウエザーストリップにおける押出し成形部の端部に接続された型成形部のシール部が、断面で室外側の長手方向に連続した中空部を形成すると共に、室内側の長手方向に断続的に複数個の肉抜き部を形成し、かつ該肉抜き部と上記中空部との間に中空ブリッジを形成して成ることを特徴とする自動車用ウエザーストリップ。 【請求項2】ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のウエザーストリップにおいて、該ウエザーストリップにおける押出し成形部の端部に接続された型成形部のシール部が、断面で室外側の略半分に長手方向に連続した中空部を形成すると共に、室内側の略半分に長手方向に断続的に複数個の肉抜き部を形成し、かつ該肉抜き部と上記中空部との間に中空ブリッジを形成して成ることを特徴とする自動車用ウエザーストリップ。」 を、 「【請求項1】ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のウエザーストリップにおいて、該ウエザーストリップにおけるものでかつ中間ブリッジが設けられた押出し成形部の端部に接続された型成形部のシール部が、断面で室外側の長手方向に連続した中空部を形成すると共に、室内側の長手方向に断続的に複数個の肉抜き部を形成し、かつ該肉抜き部と上記中空部との間に中間ブリッジを形成して成ることを特徴とする自動車用ウエザーストリップ。 【請求項2】ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のウエザーストリップにおいて、該ウエザーストリップにおけるものでかつ中間ブリッジが設けられた押出し成形部の端部に接続された型成形部のシール部が、断面で室外側の略半分に長手方向に連続した中空部を形成すると共に、室内側の略半分に長手方向に断続的に複数個の肉抜き部を形成し、かつ該肉抜き部と上記中空部との間に中間ブリッジを形成して成ることを特徴とする自動車用ウエザーストリップ。」 と訂正する。 2.訂正事項b 明りょうでない記載の釈明及び誤記の訂正を目的として、明細書の段落【0005】の記載 「【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するために請求項1に記載の発明の構成は、図1に示すように、ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のウエザーストリップ1において、該ウエザーストリップ1における押出し成形部2の端部に接続され、リテーナエンドを過ぎて延設された型成形部3が、そのシール部6に断面で室外側の長手方向に連続した中空部6aを形成すると共に、室内側の長手方向に断続的に複数個の肉抜き部7を形成し、かつ該肉抜き部7と上記中空部6aとの間に中空ブリッジ8を形成して成るものである。また、請求項2に記載の発明の構成は、図1に示すように、ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のウエザーストリップ1において、該ウエザーストリップ1における押出し成形部2の端部に接続され、リテーナエンドを過ぎて延設された型成形部3が、そのシール部6に断面で室外側の略半分に長手方向に連続した中空部6aを形成すると共に、室内側の略半分に長手方向に断続的に複数個の肉抜き部7を形成し、かつ該肉抜き部7と上記中空部6aとの間に中空ブリッジ8を形成して成るものである。」を、 「【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するために請求項1に記載の発明の構成は、図1に示すように、ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のウエザーストリップ1において、該ウエザーストリップ1におけるものでかつ中間ブリッジ5が設けられた押出し成形部2の端部に接続され、リテーナエンドを過ぎて延設された型成形部3が、そのシール部6に断面で室外側の長手方向に連続した中空部6aを形成すると共に、室内側の長手方向に断続的に複数個の肉抜き部7を形成し、かつ該肉抜き部7と上記中空部6aとの間に中間ブリッジ8を形成して成るものである。また、請求項2に記載の発明の構成は、図1に示すように、ボディパネルのドア用開口縁部に装着される自動車のウエザーストリップ1において、該ウエザーストリップ1におけるものでかつ中間ブリッジ5が設けられた押出し成形部2の端部に接続され、リテーナエンドを過ぎて延設された型成形部3が、そのシール部6に断面で室外側の略半分に長手方向に連続した中空部6aを形成すると共に、室内側の略半分に長手方向に断続的に複数個の肉抜き部7を形成し、かつ該肉抜き部7と上記中空部6aとの間に中間ブリッジ8を形成して成るものである。」 と訂正する。 |
異議決定日 | 2001-10-24 |
出願番号 | 特願平6-133570 |
審決分類 |
P
1
651・
55-
YA
(B60R)
P 1 651・ 121- YA (B60R) P 1 651・ 531- YA (B60R) P 1 651・ 534- YA (B60R) P 1 651・ 832- YA (B60R) P 1 651・ 113- YA (B60R) P 1 651・ 161- YA (B60R) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 刈間 宏信 |
特許庁審判長 |
蓑輪 安夫 |
特許庁審判官 |
鈴木 久雄 藤井 昇 |
登録日 | 2000-04-14 |
登録番号 | 特許第3057136号(P3057136) |
権利者 | 西川ゴム工業株式会社 |
発明の名称 | 自動車用ウエザーストリップ |
代理人 | 山廣 宗則 |
代理人 | 岩本 牧子 |
代理人 | 山廣 宗則 |
代理人 | 岩本 牧子 |