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審決分類 |
審判 全部申し立て 2項進歩性 B32B 審判 全部申し立て 5項1、2号及び6項 請求の範囲の記載不備 B32B 審判 全部申し立て 特123条1項8号訂正、訂正請求の適否 B32B |
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管理番号 | 1056648 |
異議申立番号 | 異議2001-70605 |
総通号数 | 29 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 1992-05-19 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2001-02-21 |
確定日 | 2002-02-12 |
異議申立件数 | 1 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第3081225号「バリアー性包材」の請求項1ないし4に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 訂正を認める。 特許第3081225号の請求項1ないし4に係る特許を維持する。 |
理由 |
I.手続きの経緯 本件の手続きの経緯は以下のとおりである。 特許出願 平成2年10月8日 特許権設定登録 平成12年6月23日 特許異議の申立て(申立人 株式会社クラレ、請求項1〜4に係る特許について) 平成13年2月21日 取消理由 平成13年7月5日 訂正請求 平成13年9月20日 訂正拒絶理由 平成13年10月1日 手続補正 平成13年12月6日 II.平成13年9月20日付け訂正請求書による訂正の適否について 1.訂正の内容 平成13年12月6日付け手続補正書によって適法に補正された、平成13年9月20日付け訂正請求書による訂正事項は、以下のとおりである。 訂正事項1 設定登録時の明細書の特許請求の範囲の【請求項1】ないし【請求項4】を次のとおり訂正する。 「【請求項1】基材と、該基材の片面に設けられたバリアー層とを有し、前記バリアー層は、エチレン-ビニルアルコール共重合体を12〜20重量%、及び、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、または、水酸化マグネシウムからなる無機系フィラーを0.5〜8重量%含有する水-アルコール溶媒溶液を溶液温度40〜60℃で塗布して形成された厚さ1〜5μmのエチレン-ビニルアルコール共重合体皮膜であることを特徴とするバリアー性包材。 【請求項2】前記エチレン-ビニルアルコール共重合体のエチレン含有率が、44モル%以下であることを特徴とする請求項1記載のバリアー性包材。 【請求項3】基材の片面に、エチレン-ビニルアルコール共重合体を12〜20重量%、及び、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、または、水酸化マグネシウムからなる無機系フィラーを0.5〜8重量%含有する水-アルコール溶媒溶液を溶液温度40〜60℃で塗布して厚さ1〜5μmのバリア層を形成することを特徴とするバリアー性包材の製造方法。 【請求項4】前記エチレン-ビニルアルコール共重合体のエチレン含有率が、44モル%以下であることを特徴とする請求項3記載のバリアー性包材の製造方法。」 訂正事項2 特許第3081225号公報第2頁左欄第20行〜第34行(特許明細書第4頁第15行〜第5頁第2行)を次のとおり訂正する。 「【課題を解決するための手段】この目的を達成するため本発明は、基材と、該基材の片面に設けられたバリアー層とを有するバリアー性包材を、前記のバリアー層が、エチレン-ビニルアルコール共重合体を12〜20重量%、及び、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、または、水酸化マグネシウムからなる無機系フィラーを0.5〜8重量%含有する水-アルコール溶媒溶液を溶液温度40〜60℃で塗布して形成された厚さ1〜5μmのエチレン-ビニルアルコール共重合体皮膜であるような構成とした。 また、本発明は、当該バリアー性包材の製造方法を、基材の片面に、エチレン-ビニルアルコール共重合体を12〜20重量%、及び、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、または、水酸化マグネシウムからなる無機系フィラーを0.5〜8重量%含有する水-アルコール溶媒溶液を溶液温度40〜60℃で塗布して厚さ1〜5μmのバリアー層を形成するような構成とした。」 2.訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否の判断 (1)訂正事項1について 訂正事項1は、(a)訂正前の請求項1、3において、「無機系フィラー」とあったのを、「水酸化カルシウム、水酸化バリウム、または、水酸化マグネシウムからなる無機系フィラー」に特定する、(b)特定箇所に読点を挿入する、ことを含むものである。 上記(a)の訂正は、訂正前に、「無機系フィラー」と包括的に記載されていたのを、特定の無機系フィラーに限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。 また、特許時の明細書の第5欄第9〜10行には、「無機系フィラーとしては、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等を用いることができ」と記載され、また、実施例では、試料5、6として、「水酸化マグネシウム」を添加することが記載されているから(第6欄第14〜25行)、上記(a)の訂正は、願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内のものである。 上記(b)の訂正は、読点の挿入により、各構成要件の関係をより明りょうにしようとするものであるから、明りょうでない記載の釈明に相当するものである。そして、この読点の挿入による実質的な意味の変更はないから、当該(b)の訂正は、願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内のものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでもない。 (2)訂正事項2について 訂正事項2は、訂正事項1による訂正との整合性を図るためのものであるから、明りようでない記載の釈明を目的とするものである。そして、この訂正は、願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内のものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものでもない。 (3)むすび したがって、この訂正は、特許法第120条の4第3項において準用する平成6年法律第116号による改正前の特許法第126条第1項ただし書き、第2項及び第3項の規定に適合するので、これを認める。 III.特許異議の申立てについて 1.本件特許 本件特許第3081225号の請求項1〜4に係る発明は、平成13年12月6日付け手続補正書によって適法に補正された、平成13年9月20日付け訂正請求書に添付された訂正明細書の特許請求の範囲に記載された事項により特定されるとおりの以下のものである。 「【請求項1】基材と、該基材の片面に設けられたバリアー層とを有し、前記バリアー層は、エチレン-ビニルアルコール共重合体を12〜20重量%、及び、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、または、水酸化マグネシウムからなる無機系フィラーを0.5〜8重量%含有する水-アルコール溶媒溶液を溶液温度40〜60℃で塗布して形成された厚さ1〜5μmのエチレン-ビニルアルコール共重合体皮膜であることを特徴とするバリアー性包材。 【請求項2】前記エチレン-ビニルアルコール共重合体のエチレン含有率が、44モル%以下であることを特徴とする請求項1記載のバリアー性包材。 【請求項3】基材の片面に、エチレン-ビニルアルコール共重合体を12〜20重量%、及び、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、または、水酸化マグネシウムからなる無機系フィラーを0.5〜8重量%含有する水-アルコール溶媒溶液を溶液温度40〜60℃で塗布して厚さ1〜5μmのバリア層を形成することを特徴とするバリアー性包材の製造方法。 【請求項4】前記エチレン-ビニルアルコール共重合体のエチレン含有率が、44モル%以下であることを特徴とする請求項3記載のバリアー性包材の製造方法。」 2.特許異議の申立ての理由の概要 特許異議申立人 株式会社クラレは、甲第1〜3号証を提出し、本件請求項1〜4に係る発明は、甲第1〜3号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであり特許法第29条第2項に違反するものである[理由1]、本件請求項1、3に係る発明は、特許法第36条第4項に規定する要件を満たさない特許出願に係るものである[理由2]から、その特許は、取り消すべきであると主張している。 3.理由1について (1)各号証の記載 甲第1号証(特開平2-227174号公報)の記載内容 ア.「エチレン-酢酸ビニル共重合体ケン化物の溶液を基材に塗布、乾燥、熱処理して該ケン化物の塗膜を形成するに当たり、該塗膜の赤外線吸収スペクトルの1090cm-1に対する1140cm-1の吸光度比が0.65以上となる様に塗膜を形成させることを特徴とする、エチレン-酢酸ビニル共重合体ケン化物の塗膜形成方法。」(請求項1) イ.「本発明は各種プラスチック等の表面にエチレン-酢酸ビニル共重合体ケン化物の塗膜を施して、酸素遮断性を高度に付与する方法を提供する。」(第1頁右下欄第3〜5行) ウ.「本発明者等はかかる問題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、エチレン-酢酸ビニル共重合体ケン化物の溶液を基材に塗布、乾燥、熱処理して該ケン化物の塗膜を形成するに当たり、該塗膜の赤外線吸収スペクトルの1090cm-1に対する1140cm-1の吸光度比が0.65以上となる様に塗膜を形成させることにより目的が達成出来ること、更にかかる塗膜はエチレン-酢酸ビニル共重合体ケン化物を基材に塗布した後、60〜150℃で乾燥を行い、続いて乾燥温度より20℃以上の温度で熱処理を施こすことにより容易に形成し得るという事実を見出し本発明を完成した。」(第2頁右上欄第2〜12行) エ.「本発明で用いるエチレン-酢酸ビニル共重合体ケン化物は、エチレン含量25〜55モル%、好ましくは28〜48モル%、酢酸ビニル成分のケン化度が90モル%以上、好ましくは95モル%以上でなければならない。」(第2頁右上欄第14〜17行) オ.「本発明において、上記ケン化物の溶媒としては(A)水30〜70重量%、(B)アルコール特にプロピルアルコール又はブチルアルコール、メチルアルコール、エチルアルコールの少なくとも1種70〜30重量%の混合物を使用する。」(第2頁左下欄第8〜12行) カ.「エチレン-酢酸ビニル共重合体ケン化物溶液の濃度は特に制限はなく任意の範囲で塗工可能であるが、通常は0.5〜25重量%程度が好ましい。」(第2頁右下欄第3〜5行) キ.「かくしてエチレン-酢酸ビニル共重合体ケン化物の透明な塗膜が形成されるわけであるが、その膜厚は0.5〜15μ程度が実用的である。」(第3頁右上欄第11〜13行) 甲第2号証(特公昭46-23911号公報)の記載内容 ク.「本発明は包装材料の表面にエチレン含有率26〜65モル%、けん化度91%以上のエチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物の溶液または水系分散液を塗布、乾燥することにより包装材料の耐気体透過性を改善する方法に関する。」(第1頁第1欄第13〜17行) ケ.「しかるに本発明に従う場合はこのような複雑な工程を必要とせず、エチレン含有率26〜65モル%のエチレン-酢酸ビニル共重合体の酢酸基の91%以上をヒドロキシル基に変化して得られるけん化度91%以上のエチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物を溶剤に溶解または水に分散させ、これを包装材料の表面に塗布、乾燥して塗布量が0.8〜43g/m2となるように包装材料表面に該共重合体けん化物の皮膜を形成させる簡単な処理により、包装材料の耐気体透過性が著しく改善される。」(第1頁第2欄第13〜23行) コ.「実施例1 厚さ0.04mm、密度0.0921g/cm2の低密度ポリエチレンのフイルムを、・・・水洗、乾燥する。・・・つぎにこの接着促進性下部被覆の上にエチレン含有率40.1モル%、けん化度99.0モル%のエチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物20部、イソプロパノール64部および水16部よりなる溶液を50〜60℃に加温して溶液状態を保ちつつアプリケーターにより均一に塗布し、85℃の温度において乾燥した。被覆層の厚さは4μであり、塗布量は4.6g/m2であつた。この被覆フイルムを原フイルムの酸素透過度を測定したところ第1表のようになつた。」(第2頁第4欄第8〜28行) サ.「実施例3 厚さ0.022mmの2軸延伸したポリプロピレンフイルムを・・・水洗乾燥した。・・・この上にエチレン含有率30.4モル%、けん化度99.0%のエチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物15部、イソプロパノール57部および水28部よりなる溶液を50〜60℃に保ちながら均一に塗布し、70℃で乾燥し、厚さ5μ、塗布量5.9g/m2の被覆層を施した。」(第3頁第5欄第13行〜第6欄第19行) 甲第3号証(特開昭56-4563号公報)の記載内容 シ.「熱可塑性樹脂フイルム上に、シリカ/ポリビニルアルコール系ポリマー複合体から主としてなる被膜層を設け、該被膜層の上の一部又は全部に印刷層を設けるか、又は設けずして、更に熱封可能な重合体層を設けてなることを特徴とする包装材料。」(請求項1) ス.「本発明者はこの様な要求を満足するガスバリヤー性被膜として、ポリビニルアルコール系ポリマーとシリカとの複合体が適していることを見い出し、更に熱封緘性、高度の防湿性、場合により印刷等の諸機能を有する、ガスバリヤー性、防湿性、熱封緘性の優れた包装材料を発明するに至った。」(第2頁左上欄第4〜10行) (2)対比・判断 (2-1)請求項1に係る発明について 上記ア.〜キ.によれば、甲第1号証には、基材に、エチレン含量が25〜55モル%であるエチレン-酢酸ビニル共重合体ケン化物を0.5〜25重量%含有する水-アルコール溶媒溶液を、溶液温度20〜45℃で0.5〜15μの厚さに塗布してなる、バリヤー性包材、および、当該バリヤー性包材の製造方法が記載されている。 また、上記ク.〜サ.によれば、甲第2号証には、基材に、エチレン含量が26〜65モル%であるエチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物を20部あるいは15部含有する水-アルコール溶媒溶液を、溶液温度50〜60℃で4μあるいは5μ程度の厚さに塗布してなる、バリヤー性包材、および、当該バリヤー性包材の製造方法が記載されている。甲第2号証におけるエチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物の含有率のの単位は、重量部なのか体積部なのか明確でないが、体積部の意味であるとしても、少なくとも上記「15部」のものについては、「12〜20重量%」の範囲に包含されるものと認められる。 請求項1に係る発明と、甲第1、2号証に記載された発明とを対比すると、両者は、「基材に、エチレン-酢酸ビニル共重合体を12〜20重量%含有する水-アルコール溶媒溶液を、溶液温度40〜60℃で1〜5μ程度の厚さで塗布してバリヤー層を形成した、バリヤー性包材」である点において一致しているが、 請求項1に係る発明においては、バリヤー層を形成する水-アルコール溶媒溶液が水酸化カルシウム、水酸化バリウム、または、水酸化マグネシウムからなる無機系フィラーを0.5〜8重量%含有するのに対し、甲第1、2号証に記載された発明においては、この点について記載がない点 、 において、相違している。 そこで、上記相違点について検討するに、甲第3号証には、ガスバリヤー性、防湿性を付与するために、包装材料のガスバリヤー性被膜として、シリカとポリビニルアルコール系重合体を5/95〜80/20の割合で混合したの複合体を用いることについては記載されるものの、「水酸化カルシウム、水酸化バリウム、または、水酸化マグネシウムからなる無機系フィラーを0.5〜8重量%含有する」ガスバリヤー性被膜を用いることについては、何ら記載がない。 よって、上記相違点は、甲第3号証の記載に基づいて、当業者が容易になしうるものでもない。 そして、請求項1に係る発明は、上記「バリヤー層を形成する水-アルコール溶媒溶液が水酸化カルシウム、水酸化バリウム、または、水酸化マグネシウムからなる無機系フィラーを0.5〜8重量%含有する」ことにより、「塗布膜の乾燥性を改良し、塗布速度を更に向上することができる」という優れた効果を奏するものである。 したがって、請求項1に係る発明は、甲第1〜3号証に記載される発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (2-2)請求項2〜4に係る発明について 請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明を引用し、さらにエチレン-ビニルアルコール共重合体のエチレン含有率を特定したものであるから、請求項1に係る発明が甲第1〜3号証に記載される発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない以上、同様に第1〜3号証に記載される発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。 また、請求項3、4に係る発明は、実質的に、請求項1、2に係る「バリヤー性包材」の発明の構成要件をすべて包含する「バリヤー製包材の製造方法」に相当するものであるから、請求項1、2に係る発明が甲第1〜3号証に記載される発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない以上、同様に第1〜3号証に記載される発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。 4.理由2について 異議申立人は、理由2に関して、以下の2点を主張している。 (1)請求項1、3に係る発明では、エチレン-ビニルアルコール共重合体のエチレン含有率を規定しておらず、発明の目的及び効果を奏し得ないと特許権者自信が認識している範囲までをも広範に包含するものであるから、特許法第36条第4項に規定する要件を満たしていない。 (2)請求項1、3に係る発明では、無機系フィラーの種類を特定しておらず、実施例で効果の確認された水酸化マグネシウム以外の無機系フィラーを広範に包含するものであるから、特許法第36条第4項に規定する要件を満たしていない。 そこで、上記(1)(2)の点について検討する。 ・上記(1)の点について 異議申立人の上記主張は、エチレン含有量が50モル%であるエチレン-ビニル共重合体を使用した比較試料-5が、酸素バリヤー性やバリヤー層の乾燥性に関して優れた効果を奏さないということに基づいているが、比較試料-5は、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、または、水酸化マグネシウムからなる無機系フィラーを含有しないものであって、請求項1、3に係る発明の比較例に該当するものであるから、優れた効果を奏さないのは、当然の結果である。よって、比較試料-5のみから、エチレン-ビニルアルコール共重合体のエチレン含有率が44モル%を越えるものが効果を全く奏さないということはできない。 実施例中には、当該無機系フィラーを含むものであって、かつエチレン含有量が44モル%以上のエチレン-ビニル共重合体を使用した試料については記載がなく、実験結果のみから、当該エチレン含有量と効果との関係を直接把握することはできない。しかし、特許明細書第6頁第11〜14行(特許公報第2頁第4欄第27〜30行)の記載からすると、「エチレン含有量が44モル%以下」というのは、単に好ましい範囲として規定されるのであって、これを越えた場合には、酸素透過度が大きくなり好ましくないという傾向はあるものの、完全にバリヤー性を失うようなものと解することはできない。 そうすると、異議申立人の上記(1)の主張は、何ら理由がない。 ・上記(2)の点について 上記II.に記載したように、請求項1、3は、平成13年9月20日付け訂正請求書によって訂正され、特許時の「無機系フィラー」は、「水酸化カルシウム、水酸化バリウム、または、水酸化マグネシウムからなる無機系フィラー」に限定された。 異議申立人は、実施例に記載された、水酸化マグネシウムについてしか、その効果を確認できないと主張しているが、特許明細書の第8頁第2〜14行(特許公報第5〜14行)に「しかし、本発明では、・・・無機系フィラーを添加することにより、塗布膜の乾燥性を改良し、塗布速度を更に向上することができる。無機系フィラーとしては、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等を用いることができ、・・・好ましくない。」と記載されていることからすると、水酸化カルシウム、水酸化バリウムについては、同様の目的で使用できると解することができ、しかも、これらは、水酸化マグネシウムと同じアルカリ土類金属の水酸化物であるから、水酸化マグネシウムと同程度の効果を奏するものと認められる。 そうすると、異議申立人の上記(2)の主張は、何ら理由がない。 よって、請求項1、3に係る発明は、特許法第36条第4項の要件を満たす特許出願に係るものである。 5.むすび 以上のとおりであるから、特許異議申立ての理由及び証拠によっては、本件特許を取り消すことはできない。 また、他に本件特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。 |
発明の名称 |
(54)【発明の名称】 バリア-性包材 (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 基材と、該基材の片面に設けられたバリア-層とを有し、前記バリア-層は、エチレン-ビニルアルコ-ル共重合体を12〜20重量%、及び、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、または、水酸化マグネシウムからなる無機系フィラ-を0.5〜8重量%含有する水-アルコ-ル溶媒溶液を溶液温度40〜60℃で塗布して形成された厚さ1〜5μmのエチレン-ビニルアルコ-ル共重合体皮膜であることを特徴とするバリア-性包材。 【請求項2】 前記エチレン-ビニルアルコ-ル共重合体のエチレン含有率が、44モル%以下であることを特徴とする請求項1記載のバリアー性包材。 【請求項3】 基材の片面に、エチレン-ビニルアルコール共重合体を12〜20重量%、及び、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、または、水酸化マグネシウムからなる無機系フィラーを0.5〜8重量%含有する水-アルコール溶媒溶液を溶液温度40〜60℃で塗布して厚さ1〜5μmのバリア層を形成することを特徴とするバリアー性包材の製造方法。 【請求項4】 前記エチレン-ビニルアルコール共重合体のエチレン含有率が、44モル%以下であることを特徴とする請求項3記載のバリアー性包材の製造方法。 【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は、包材、特にバリアー性を有する包材に関する。 【0002】 【従来の技術】 従来より、内容物の酸化、変質、腐敗を防止し、内容物の香気が失われることを防ぐためにバリアー性を有する包材が使用されている。 従来のバリアー性包材としては、基材フィルムにガスバリアー性に優れる塩化ビニリデン樹脂あるいはエチレン-ビニルアルコール共重合体をバリアー層として積層した包材があった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、上述の塩化ビニリデン樹脂を用いたバリアー性包材は、使用後の焼却処理時に塩素ガスが発生して環境汚染を生じるとともに、焼却温度が高温となって焼却炉を傷め、さらに経時的に黄変するという問題があった。 また、エチレン-ビニルアルコール共重合体を用いたバリアー性包材は、エチレン-ビニルアルコール共重合体フィルムが高価であるために製造コストが増大してしまうという問題があった。 一方、従来からエチレン-ビニルアルコール共重合体が水-アルコール溶媒溶液となることは知られていた。 しかし、この水-アルコール溶媒溶液は粘度が高く乾燥が遅く、基材フィルムに塗布してエチレン-ビニルアルコール共重合体のバリアー層を形成しても、塗布速度が低く、未だ工業的に利用されるに至っていない。 本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、優れたバリアー性を有し、環境汚染を生じるおそれがなく、かつ製造コストの低減が可能なバリアー性包材を提供することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】 この目的を達成するため本発明は、基材と、該基材の片面に設けられたバリアー層とを有するバリアー性包材を、前記のバリアー層が、エチレン-ビニルアルコール共重合体を12〜20重量%、及び、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、または、水酸化マグネシウムからなる無機系フィラーを0.5〜8重量%含有する水-アルコール溶媒溶液を溶液温度40〜60℃で塗布して形成された厚さ1〜5μmのエチレン-ビニルアルコール共重合体皮膜であるような構成とした。 また、本発明は、当該バリアー性包材の製造方法を、基材の片面に、エチレン-ビニルアルコール共重合体を12〜20重量%、及び、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、または、水酸化マグネシウムからなる無機系フィラーを0.5〜8重量%含有する水-アルコール溶媒溶液を溶液温度40〜60℃で塗布して厚さ1〜5μmのバリア-層を形成するような構成とした。 【0005】 【作用】 基材の片面に設けられたバリアー層は、エチレン-ビニルアルコール共重合体含有率12〜20重量%の水-アルコール溶媒溶液を塗布して形成され、上記水-アルコール溶媒溶液の塗布条件が溶液温度40〜60℃、塗布厚1〜5μm(乾燥後)であることにより、塗布速度を高くすることができるとともに、均一なエチレン-ビニルアルコール共重合体被膜が形成され、良好なバリアー性が得られる。 【0006】 【実施例】 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。 図は、本発明に係るバリアー性包材の概略断面図である。図においてバリアー性包材1は、基材2と、この基材2上にアンカー層3を介して塗布形成されたバリアー層4と、バリアー層4上に設けられたヒートシール層5とからなっている。 【0007】 このようなバリアー性包材1の基材は、2軸延伸ポリプロピレンフィルム、2軸延伸ナイロンフィルム、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、あるいはこれらのフィルムと未延伸のポリプロピレンフィルムまたは低密度ポリエチレンフィルムとの積層フィルム等を用いることができる。 基材2の厚さは、バリアー性包材1の使用目的等から適宜決定することができ、通常5〜50μm程度である。 このような基材には、図示例のように予めインキ層6が設けられてもよい。 【0008】 アンカー層3は、ウレタン系のアンカーコート剤を塗布して形成され、厚さは0.3〜5μm程度である。 また、基材として上述のような積層フィルムを用いた場合、アンカー層3は、2軸延伸フィルム側に設けられる。 【0009】 本発明におけるバリアー層4は、アンカー層3を介して基材2上にエチレン-ビニルアルコール共重合体の水-アルコール溶媒溶液を塗布して形成されたものである。 用いられる水-アルコール溶媒溶液のエチレン-ビニルアルコール共重合体含有率は、12〜20重量%程度が好ましい。 エチレン-ビニルアルコール共重合体含有率が12重量%未満の場合、塗布された水-アルコール溶媒溶液の乾燥が遅く、塗布速度を高くすることができないので好ましくない。 また、上記含有率が20重量%を越える場合、後述する溶液温度範囲内にあっても水-アルコール溶媒溶液の粘度が高くなり過ぎて塗布膜中に気泡が生じてしまい、バリアー層4のバリアー性能が低下するので好ましくない。 なお、エチレン-ビニルアルコール共重合体のエチレン含有率は44モル%以下の範囲が好ましい。 エチレン含有率が44モル%を越えると樹脂自体の酸素透過度が大きくなり好ましくない。 また、上記の水-アルコール溶媒溶液の溶液温度は40〜60℃の範囲であることが好ましい。 【0010】 エチレン-ビニルアルコール共重合体含有率が12〜20重量%である水-アルコール溶媒溶液は、常温(18℃程度)ではゲル状であり、塗布に供することは困難である。 しかし、本発明では、水-アルコール溶媒溶液の溶液温度を上記の範囲とすることにより溶液粘度を1000cps以下とし、グラビア法等の公知の塗布方法により塗布を可能としている。 なお、溶液温度が高いほど溶液粘度は低下するが、60℃を越えるとアルコールの蒸発が著しく、水-アルコール溶媒の成分比が変化し、逆に溶液粘度が高くなり好ましくない。 また、溶液温度が40℃未満であると、粘度が高く塗布膜中に気泡が生じてバリアー層4のバリアー性能が低下するので好ましくない。 【0011】 上述のようなエチレン-ビニルアルコール共重合体の水-アルコール溶媒溶夜を塗布して形成されるバリアー層4の厚さは、乾燥後の状態で1〜5μmの範囲であることが好ましい。 バリアー層4の厚さが1μm未満の場合、十分なバリアー性能が得られず、また、5μmを越えると塗布膜の乾燥速度が遅くなり塗布速度を高くすることができず好ましくない。 また、エチレン-ビニルアルコール共重合体の水-アルコール溶媒溶液を塗布して形成される塗布膜は、一般に表面乾燥が進み、塗布膜内部からの溶媒の蒸発が阻害される傾向にあり、このため塗布の高速化には限度がある。 しかし、本発明では上記のエチレン-ビニルアルコール共重合体の水-アルコール溶媒溶液に無機系フィラーを添加することにより塗布膜の乾燥性を改良し、塗布速度を更に向上することができる。 無機系フィラーとしては、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等を用いることができ、無機系フィラーの添加量は溶液の0.5〜8重量%程度が好ましい。 添加量が0.5重量%未満では、塗布膜の充分な乾燥性改良が得られず、また、8重量%を越えるとバリアー層4のバリアー性能および透明性が低下するので好ましくない。 【0012】 上述のエチレン-ビニルアルコール共重合体の水-アルコール溶媒溶液によるバリアー層4の形成はグラビア法、カレンダーコート法、ロールコート法、ダイスリットコート法等の公知の方法により行うことができる。 ヒートシール層5は、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体等の種々のヒートシール性樹脂を用いることができ、厚さは10〜100μm程度であってよい。 つぎに、実験例を示して本発明を更に詳細に説明する。 【0013】 実験例 (試料-1) 基材として厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ株式会社製、商品名、ルミラー)の片面に、ウレタン系インキ(諸星インキ株式会社製、商品名、NLALFA)により印刷をおこなった。 そして、上記PETフィルムの印刷面側にウレタン系アンカーコート剤(東洋モートン株式会社製、商品名、AD506X/CAT10)を0.5μmの厚さに塗布してアンカー層を形成した。 このアンカー層上に下記のエチレン-ビニルアルコール共重合体の水-アルコール溶媒溶液を下記の条件で塗布してバリアー層を形成した。 【0014】 ・エチレン-ビニルアルコール共重合体の水-アルコール溶媒溶液:日本合成化学工業株式会社製、商品名、ソアノールD ・エチレン-ビニルアルコール共重合体含有率=12重量% ・エチレン含有率=29モル% ・水-アルコール溶媒=水/IPA(50/50) ・溶液温度=43℃ ・塗布条件: ・塗布方法=グラビアコート法 ・塗布厚さ=3μm(乾燥後) ・乾燥条件=100℃、1分間 つぎに、上記のバリアー層上に厚さ50μmの未延伸ポリプロピレンフィルムを接着してヒートシール層とし、図に示されるバリアー性包材(試料-1)を作成した。 【0015】 (試料-2) 水-アルコール溶媒溶液のエチレン-ビニルアルコール共重合体の含有率を18重量%とした他は、上記の試料-1と同様にしてバリアー性包材(試料-2)を作成した。 【0016】 (試料-3) 水-アルコール溶媒溶夜の温度を55℃とした他は、上記の試料-1と同様にしてバリアー性包材(試料-3)を作成した。 【0017】 (試料-4) エチレン-ビニルアルコール共重合体のエチレン含有率を40モル%とした他は、上記の試料-1と同様にしてバリアー性包材(試料-4)を作成した。 【0018】 (試料-5) エチレン-ビニルアルコール共重合体の水-アルコール溶媒溶液に無機系フィラーとして水酸化マグネシウム(平均粒径=2μm)を1重量%添加した他は、上記の試料-1と同様にしてバリアー性包材(試料-5)を作成した。 【0019】 (試料-6) エチレン-ビニルアルコール共重合体の水-アルコール溶媒溶液に無機系フィラーとして水酸化マグネシウム(平均粒径=2μm)を7重量%添加した他は、上記の試料-1と同様にしてバリアー性包材(試料-6)を作成した。 【0020】 (比較試料-1、-2) 比較として、水-アルコール溶媒溶液のエチレン-ビニルアルコール共重合体の含有率を10重量%とした他は、上記の試料-1と同様にして比較試料-1を作成し、また、水-アルコール溶媒溶液のエチレン-ビニルアルコール共重合体の含有率を23重量%とした他は、上記の試料-1と同様にして比較試料-2を得た。 【0021】 (比較試料-3、-4) 比較として、水-アルコール溶媒溶液の温度を36℃とした他は、上記の試料-1と同様にして比較試料-3を作成し、また、水-アルコール溶媒溶液の温度を65℃とした他は、上記の試料-1と同様にして比較試料-4を作成した。 【0022】 (比較試料-5) 比較として、エチレン-ビニルアルコール共重合体のエチレン含有率を50モル%とした他は、上記の試料-1と同様にして比較試料-5を作成した。 【0023】 つぎに、上記の試料-1〜試料-6および比較試料-1〜比較試料-5を用いて包装体を作成し、各包装体の酸素バリアー性を米国、モダンコントロール社製、機種名、OXTRAN10/50で測定した。 また、各包装体に残存するIPAの量を株式会社日立製作所製のガスクロマトグラフで測定した。 測定結果を下記の表1に示した。 【0024】 【0025】 上記の表1に示されるように、本発明である試料-1〜試料-6は、良好な酸素バリアー性を示し、無機系フィラーを添加した試料-5、試料-6は、更に優れた酸素バリアー性を有していた。 これに対して、比較試料-1は、バリアー層の乾燥性が悪くIPAの残存量が多く、また、比較試料-2〜比較試料-4は、エチレン-ビニルアルコール共重合体の水-アルコール溶媒溶液の粘度が高いために、バリアー性が不十分であった。 さらに、比較試料-5は、ビニルアルコール成分が少ないため十分なバリアー性を発現しなかった。 【0026】 【発明の効果】 以上詳述したことから明らかなように、本発明によればバリアー性包材は、そのバリアー層が基材の片面にエチレン-ビニルアルコール共重合体含有率12〜20重量%の水-アルコール溶媒溶液を塗布して形成され、上記水-アルコール溶媒溶液の塗布条件が溶液温度40〜60℃、塗布厚1〜5μm(乾燥後)であることにより、均一なエチレン-ビニルアルコール共重合体被膜が形成され、優れたバリアー性を有するとともに、黄変することがなく、焼却時に有害ガスの発生がなく環境を汚染するおそれがなく、かつ塗布速度が高く、製造コストの低減が可能であるという効果が奏される。 【図面の簡単な説明】 【第1図】 図は、本発明の包材の概略断面図である。 【符号の説明】 1 バリアー性包材 2 基材 3 アンカー層 4 バリアー層 5 ヒートシール層 |
訂正の要旨 |
訂正の要旨 訂正事項1 設定登録時の明細書の特許請求の範囲の【請求項1】ないし【請求項4】を、特許請求の範囲の減縮を目的として、次のとおり訂正する。 「【請求項1】基材と、該基材の片面に設けられたバリアー層とを有し、前記バリアー層は、エチレン-ビニルアルコール共重合体を12〜20重量%、及び、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、または、水酸化マグネシウムからなる無機系フィラーを0.5〜8重量%含有する水-アルコール溶媒溶液を溶液温度40〜60℃で塗布して形成された厚さ1〜5μmのエチレン-ビニルアルコール共重合体皮膜であることを特徴とするバリアー性包材。 【請求項2】前記エチレン-ビニルアルコール共重合体のエチレン含有率が、44モル%以下であることを特徴とする請求項1記載のバリアー性包材。 【請求項3】基材の片面に、エチレン-ビニルアルコール共重合体を12〜20重量%、及び、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、または、水酸化マグネシウムからなる無機系フィラーを0.5〜8重量%含有する水-アルコール溶媒溶液を溶液温度40〜60℃で塗布して厚さ1〜5μmのバリア層を形成することを特徴とするバリアー性包材の製造方法。 【請求項4】前記エチレン-ビニルアルコール共重合体のエチレン含有率が、44モル%以下であることを特徴とする請求項3記載のバリアー性包材の製造方法。」 訂正事項2 特許明細書第4頁第15行〜第5頁第2行(特許第3081225号公報第2頁左欄第20行〜第34行)を、明りょうでない記載の釈明を目的として、次のとおり訂正する。 「【課題を解決するための手段】この目的を達成するため本発明は、基材と、該基材の片面に設けられたバリアー層とを有するバリアー性包材を、前記のバリアー層が、エチレン-ビニルアルコール共重合体を12〜20重量%、及び、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、または、水酸化マグネシウムからなる無機系フィラーを0.5〜8重量%含有する水-アルコール溶媒溶液を溶液温度40〜60℃で塗布して形成された厚さ1〜5μmのエチレン-ビニルアルコール共重合体皮膜であるような構成とした。 また、本発明は、当該バリアー性包材の製造方法を、基材の片面に、エチレン-ビニルアルコール共重合体を12〜20重量%、及び、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、または、水酸化マグネシウムからなる無機系フィラーを0.5〜8重量%含有する水-アルコール溶媒溶液を溶液温度40〜60℃で塗布して厚さ1〜5μmのバリアー層を形成するような構成とした。」 |
異議決定日 | 2002-01-23 |
出願番号 | 特願平2-269770 |
審決分類 |
P
1
651・
831-
YA
(B32B)
P 1 651・ 121- YA (B32B) P 1 651・ 534- YA (B32B) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 芦原 ゆりか |
特許庁審判長 |
小林 正巳 |
特許庁審判官 |
喜納 稔 加藤 志麻子 |
登録日 | 2000-06-23 |
登録番号 | 特許第3081225号(P3081225) |
権利者 | 大日本印刷株式会社 |
発明の名称 | バリアー性包材 |
代理人 | 金山 聡 |
代理人 | 金山 聡 |