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審決分類 |
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない。 E04G |
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管理番号 | 1057675 |
審判番号 | 不服2000-17001 |
総通号数 | 30 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2000-05-09 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2000-09-19 |
確定日 | 2002-04-26 |
事件の表示 | 平成10年特許願第343544号「コンクリート施工用鉄筋配列ポイントチェック」拒絶査定に対する審判事件[平成12年 5月 9日出願公開、特開2000-129925]について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1.本願は、平成10年10月26日の出願であって、明細書の特許請求の範囲には次の記載が認められる。(平成12年9月19日提出の手続補正は別途補正却下となった。) 「【請求項1】回転部の形状 【請求項2】回転部インク付着装置 【請求項3】回転部異物除去装置」 2.しかしながら、特許請求の範囲の請求項1ないし請求項3の記載は、以下に記載する理由により不備であるから、本願は特許法第36条第6項第2号に規定する要件(特許を受けようとする発明が明確であること)を満たさないものである。 (1)特許請求の範囲の記載は、これに基づいて新規性、進歩性等の特許要件の判断がなされ、これに基づいて特許発明の技術的範囲が定められるという点において重要な意義を有するものであり、一の請求項から発明が明確に把握されることが必要である。 特許法第36条第6項第2号は、こうした特許請求の範囲の機能を担保する上で重要な規定であり、特許を受けようとする発明が明確に把握できるように記載しなければならない旨を規定したものである。 (2)以上の特許法第36条第6項第2号の規定の趣旨に基づいて、請求項1の記載を検討すると、請求項1には「回転部の形状」と記載されているのみであり、回転部の形状がどのようになっているのか全く不明であって、特許を受けようとする発明が明確に把握できるように記載されているとはいえない。 次に、請求項2の記載を検討すると、請求項2には「回転部インク付着装置」と記載されているのみであり、回転部インク付着装置がどのようになっているのか全く不明であって、特許を受けようとする発明が明確に把握できるように記載されているとはいえない。 次に、請求項3の記載を検討すると、請求項3には「回転部異物除去装置」と記載されているのみであり、回転部異物除去装置がどのようになっているのか全く不明であって、特許を受けようとする発明が明確に把握できるように記載されているとはいえない。 3.したがって、本願は、請求項1ないし請求項3の記載が、いずれも不備であるから、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たさないものである。 なお、鉄筋や型枠等の対象物に対して、作業者が取手を持って対象物(鉄筋)上を回転して移動させ、ほぼ一定の間隔でマークを付けるための装置は、本願出願前に公知であった。(例えば、実用新案登録第3049487号公報(平成9年12月4日出願、平成10年3月25日登録、平成10年6月9日発行)に記載されたマーキングローラは、回転するローラにマーキング部(カセットインク)が設けられており、作業者が取手を持って対象物(鉄筋)上を回転して移動させると、マーキング部が対象物にほぼ一定の間隔でマークを付けるようになっている。) |
審理終結日 | 2002-02-07 |
結審通知日 | 2002-02-19 |
審決日 | 2002-03-04 |
出願番号 | 特願平10-343544 |
審決分類 |
P
1
8・
537-
Z
(E04G)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 長島 和子、中田 誠 |
特許庁審判長 |
田中 弘満 |
特許庁審判官 |
鈴木 公子 蔵野 いづみ |
発明の名称 | コンクリート施工用鉄筋配列ポイントチェック |