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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G10K
管理番号 1059011
審判番号 不服2000-9739  
総通号数 31 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1994-10-18 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2000-06-29 
確定日 2002-06-08 
事件の表示 平成 5年特許願第103461号「カラオケ装置」拒絶査定に対する審判事件〔平成 6年10月18日出願公開、特開平 6-289884、請求項の数(1)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 本願発明

本願は、平成5年4月6日の出願であって、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という)は、平成10年3月10日、平成12年5月1日、平成12年7月31日、平成13年1月9日、平成13年4月16日、平成14年4月30日付け手続補正書により補正された明細書および図面の記載からみて、特許請求の範囲の請求項1に記載された次のとおりのものと認める。
「【請求項1】 圧縮時の変換情報を含む圧縮率が固定的でない圧縮音声データと、この圧縮音声データを再生するタイミングデータ、および汎用コーラスデータを含む楽音を再生する音源コントロールデータをこれらが同期してカラオケ伴奏曲を形成するように含む演奏データとを有する複数の曲データを記憶する記憶手段と、
前記複数の曲データのうちから任意の曲データを指定するための演奏曲指定手段と、
この演奏曲指定手段で指定された曲データの演奏データに含まれる前記音源コントロールデータに基づいて汎用コーラスデータを含む楽音を再生する再生手段と、
前記演奏データに含まれるタイミングデータに従って予め定められた変換方法によって前記変換情報に基づいて前記圧縮音声データを復元して音声信号を再生する変換手段と、
この変換手段で前記圧縮音声データを復元した音声信号及び前記再生手段で再生された汎用コーラスデータの少なくとも一方を選択する選択手段と、
前記再生手段で再生された楽曲と前記選択手段で選択された音声信号及び汎用コーラスデータの少なくとも一方とを合成して出力する合成手段と
を備えたことを特徴とするカラオケ装置。」

第2 刊行物発明、及び、本願発明と刊行物発明との対比・検討

1 刊行物
前置審査の拒絶理由で引用した刊行物1ないし2は次に掲げるものである。

刊行物1:Sound Canvas MIDI Sound Generator SC-55 取扱説明書, ローランド株式会社発行, p.66, (平成3年4月1日特許庁資料館受入)
刊行物2:特開平4-128796号公報

(1) 刊行物1の発明
刊行物1には、「人声音を合成できる電子音源」が記載されている。
(2) 刊行物2の発明
刊行物2には、「バックコーラスのデータを波形符号化して記憶しておき、カラオケ演奏のコーラスとして用いるとともに、電子音源によって伴奏を演奏するカラオケ装置」が記載されている。

2 本願発明と刊行物発明との対比・検討
本願発明と刊行物1ないし2発明とを対比・検討すると、刊行物1ないし2の発明は、本願発明における次に掲げる主要な事項を具備していないし、刊行物1ないし2には、この主要な事項を示唆する記載もなされていない。
「圧縮音声データを再生するタイミングデータ、および汎用コーラスデータを含む楽音を再生する音源コントロールデータをこれらが同期してカラオケ伴奏曲を形成するように含む演奏データとを有する複数の曲データ」である点、および、「曲データの演奏データに含まれる前記音源コントロールデータに基づいて汎用コーラスデータを含む楽音を再生する」点
そしてそれにより、「圧縮音声データと汎用コーラスデータとを組合せ、更に同期させてカラオケのバックコーラスを生成することにより、バックコーラスの品質を維持しつつ、カラオケのデータ量を削減」できるという顕著な効果を有している。
したがって、本願発明は、刊行物1ないし2に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものということはできない。

第3 むすび

以上、本願発明は、刊行物に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものということはできない。
また、他に本願発明に係る特許を拒絶する理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2002-05-17 
出願番号 特願平5-103461
審決分類 P 1 8・ 121- WY (G10K)
最終処分 成立  
前審関与審査官 樫本 剛南 義明  
特許庁審判長 原 光明
特許庁審判官 山本 章裕
小林 秀美
発明の名称 カラオケ装置  
代理人 伊丹 勝  

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