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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 H04L
管理番号 1059308
審判番号 不服2000-10820  
総通号数 31 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1997-02-14 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2000-07-13 
確定日 2002-06-24 
事件の表示 平成 7年特許願第189459号「ATM通信網」拒絶査定に対する審判事件〔平成 9年 2月14日出願公開、特開平 9- 46345、請求項の数(4)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 (1)手続の経緯、本願発明
本願は、平成7年7月25日の出願であって、その請求項1〜4に係る発明は、平成12年8月11日付け手続補正書により補正された明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1〜請求項4に記載された次の事項により特定されるとおりのものと認める(以下、「本願発明1」〜「本願発明4」という。)。
「【請求項1】 複数の加入者交換機と、この複数の加入者交換機相互間を接続する複数の物理伝送路と、この複数の物理伝送路に介挿される中継交換機とを備え、前記複数の加入者交換機の間にバーチャルパスが設定され、
前記加入者交換機は、異なる複数のプロトコルを有する複数のユーザを収容し、ユーザが網との間でアダプティブにフロー制御を行うプロトコルをサポートする手段を備えたATM通信網において、
発側の加入者交換機には、着側の加入者交換機との間に設定されたバーチャルパスの使用率、空帯域、セルロスレートを含むルート情報を収集する手段と、収集された前記ルート情報からルート毎のパフォーマンス情報を求めてテーブルに記憶し、各ユーザに割り当てられたルートのパフォーマンス情報を参照することにより、前記異なる複数のプロトコルをユーザと加入者交換機間で終端し、前記フロー制御を行う手段とを備えたことを特徴とするATM通信網。
【請求項2】 前記ルート情報を収集する手段は、発側の加入者交換機に設けられ、前記バーチャルパス毎に前記ルート情報を収集するためのセルを送出する手段を含み、前記中継交換機には、このセルが到来したときにその情報領域にルート情報を搭載してその宛先領域に記録された経由情報にしたがって送出する手段を備え、着側の加入者交換機には、このセルが到来したときにその情報領域にルート情報を搭載して前記発側の加入者交換機に向けて返送する手段を備えた、請求項1記載のATM通信網。
【請求項3】 着側の加入者交換機および前記中継交換機は、その交換機に係るバーチャルパスについてのルート情報を搭載したセルを発側の加入者交換機に宛てて自発的に送出する手段を備えた請求項1記載のATM通信網。
【請求項4】 前記送出する手段は、その加入者交換機またはその中継交換機に係るバーチャルパスで輻輳が発生したときにその輻輳情報を含むルート情報を搭載したセルをそれぞれ送出する手段を備えた請求項3記載のATM通信網。」

(2)引用例
これに対して、原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願の日前である1995年1月25日に頒布された欧州特許出願公開第635958号明細書(以下、「刊行物1」という。)には概ね以下の発明が記載されている。
「複数の交換機と、この複数の交換機相互間を接続する複数の物理伝送路と、この複数の物理伝送路に介挿される交換機とを備え、前記複数の交換機の間にバーチャルパスが設定されたATM通信網において、発側の交換機には、着側の交換機との間に設定されたバーチャルパスの空き容量情報を収集する手段を備え、収集された空き容量情報をテーブルに記憶し、各バーチャルパスの空き容量情報を参照することによりフロー制御を行う手段とを備えたことを特徴とするATM通信網。」(以下、「刊行物1記載の発明」という。)

同じく、本願の出願の日前である平成5年10月15日に頒布された特開平5-268242号公報(以下、「刊行物2」という。)には概ね以下の発明が記載されている。
「各通信ノードがトラフィック情報をネットワーク管理ユニットに管理セルによって通知し、該ネットワーク管理ユニットが該トラフィック情報をもとに輻輳情報等のルート情報を各通信ノードに通知するネットワーク管理装置。」(以下、「刊行物2記載の発明」という。)

(3)対比判断
本願発明1と刊行物1記載の発明を比較すると、本願発明1は「加入者交換機は、異なる複数のプロトコルを有する複数のユーザを収容し、ユーザが網との間でアダプティブにフロー制御を行うプロトコルをサポートする手段を備えたATM通信網において、発側の加入者交換機には、着側の加入者交換機との間に設定されたバーチャルパスの使用率、空帯域、セルロスレートを含むルート情報を収集する手段と、収集された前記ルート情報からルート毎のパフォーマンス情報を求めてテーブルに記憶し、各ユーザに割り当てられたルートのパフォーマンス情報を参照することにより、前記異なる複数のプロトコルをユーザと加入者交換機間で終端し、前記フロー制御を行う手段」を備えているのに対し、刊行物1記載の発明は有していない点で相違する。
そして、前記刊行物2記載の発明にも前記相違点に記載された構成は記載されておらず、当該構成を示唆する記載もない。
さらに、本願発明1は前記相違点に記載された構成を有することにより、「発着交換機間に設定されたルートの使用率、空帯域、セルロスレート等を収集するのでユーザからの帯域変更要求に対し帯域変更の可否を即時に決定でき、また、各ユーザが利用する帯域変更要求に伴うプロトコルを発側加入者交換機で終端できるので、新規のプロトコルの追加時にも中継網内への影響が無く容易に対応できる。」という、本願発明1特有の効果を奏するものである。
したがって、本願発明1は前記刊行物1、2記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

本願発明2は、本願発明1に対してさらに、「ルート情報を収集する手段」、「中継交換機」、「加入者交換機」の構成を限定したものであるから、さらなる検討を加えるまでもなく前述の理由と同様の理由により、前記刊行物1、2記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

本願発明3は、本願発明1に対してさらに、「加入者交換機」、「中継交換機」の構成を限定したものであるから、さらなる検討を加えるまでもなく前述の理由と同様の理由により、前記刊行物1、2記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

本願発明4は、本願発明3に対してさらに、「送出する手段」の構成を限定したものであるから、さらなる検討を加えるまでもなく前述の理由と同様の理由により、前記刊行物1、2記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

(4)むすび
したがって、本願発明1〜本願発明4は、刊行物1、2記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではないので、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないとすることはできない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2002-05-31 
出願番号 特願平7-189459
審決分類 P 1 8・ 121- WY (H04L)
最終処分 成立  
前審関与審査官 江嶋 清仁中木 努間野 裕一  
特許庁審判長 武井 袈裟彦
特許庁審判官 矢頭 尚之
山本 春樹
発明の名称 ATM通信網  
代理人 澤井 敬史  
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