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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H04B
管理番号 1065007
審判番号 不服2001-17241  
総通号数 35 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1996-01-12 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2001-09-27 
確定日 2002-09-11 
事件の表示 平成 6年特許願第133456号「ポイント・マルチポイント伝送方式」拒絶査定に対する審判事件[平成 8年 1月12日出願公開、特開平 8- 8820]について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯・本願発明
本願は、平成6年6月15日の出願であって、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成13年4月6日付け、及び平成13年10月29日付けの各手続補正書により補正された明細書及び図面の記載からみて、特許請求の範囲の請求項1に記載されたとおりの次のものと認める。
「光ファイバを介して互いに対向する1個の局側伝送装置とn(nは2以上の自然数)個の加入者側伝送装置との間で1:nの多重通信を行うポイント・マルチポイント伝送方式において、
前記局側伝送装置に、これに対向する前記n個の加入者側伝送装置への伝送信号を送信し、かつ、前記n個の加入者側伝送装置からの伝送信号を受信する第1の送受信部を複数備え、いずれか一つの前記第1の送受信部を選択して通信可能とする切替スイッチと、該切替スイッチの切り替え制御を行う制御部とを備え、
前記加入者側伝送装置の各々に、これに対向する前記局側伝送装置への伝送信号を送信し、かつ、前記局側伝送装置からの伝送信号を受信する第2の送受信部を少なくとも一つ備えるとともに、前記第2の送受信部が複数である場合に、いずれか一つの前記第2の送受信部を選択して通信可能とする切替スイッチと、該切替スイッチの切り替え制御を行う制御部とを備え、
前記第1の送受信部および前記第2の送受信部の各々に光ファイバの一端を接続するとともに、前記第1の送受信部に接続した光ファイバの他端と前記第2の送受信部に接続した光ファイバの他端とを1個の光カプラを介して接続し、
前記局側伝送装置の切替制御部は、前記n個の加入者側伝送装置の各々からの伝送信号に異常が生じたことを検出した場合に、通信可能な他の前記第1の送受信部へ切り替えるよう前記切替スイッチを制御する
ことを特徴とするポイント・マルチポイント伝送方式。」

2.引用例
これに対して、原査定の拒絶の理由に引用された特開昭58-21935号公報(昭和58年2月9日出願公開、以下、「引用例1」という。)、特開平3-104450号公報(平成3年5月1日出願公開、以下、「引用例2」という。)、及び、原査定の備考欄で周知例として引用された特開平5-153053号公報(平成5年6月18日出願公開、以下、「引用例3」という。)には、それぞれ、次の事項が記載されている。

[引用例1]
A.「一方向には光を分岐し、他方向には光を結合する光分岐,結合手段を介して1個の中央処理装置とn個の測定装置とを光結合し、該中央処理装置からの指令にもとづいてn個の測定装置からの各測定情報を多重化して伝送するようにした測定情報多重伝送システムにおいて、該中央処理装置と光分岐,結合手段との間の光伝送路を二重化するとともに、該二重化に応じて中央処理装置に二対の発,受光素子を設け、中央処理装置から前記発光素子のいずれかを交互に選択して各測定装置に指令を発し、該指令にもとづく各測定装置からの返送情報が前記光分岐,結合手段および光伝送路を介して中央処理装置内の受光素子で受信されるか否かまたはその受信内容を調べることによりその故障箇所を検出しうるようにしたことを特徴とする測定情報多重伝送システムにおける故障位置検出方式。」(第1頁左下欄第6行〜右下欄第2行、特許請求の範囲の欄)
B.「この発明は中央処理装置と複数の測定装置との間を光伝送路によって結合し、これらの間で光による情報伝送を行ないうるようにした測定情報伝送方式に関するものである。
従来、かかる情報伝送システムに使用される光伝送路(光フアイバ)は一般に高価であるため通常は光信号の分岐または結合を行なう光分岐,結合手段を介して中央処理装置と複数の測定装置とを光結合することにより光伝送路の使用本数または伝送路長を節約してシステムのコストダウンを図つている。しかしながら、このようなシステムにおいて中央処理装置または測定装置の送,受光素子あるいは伝送路に何らかの障害が発生すると、伝送が全く不能になるという危険性を有しているとともに、どの部位で障害が発生したかを検出することができないという欠点を有していた。
この発明は上記に鑑みなされたもので、上述の如き欠点を除去し、システムの信頼性を向上させるとともに、故障点の検出を容易にすることを目的とするものである。
この発明の特徴は端的には光伝送路および発,受光素子に冗長性をもたせることにより上述の如き危険性をなくすとともに、故障の検出を容易にする点にある。」(第1頁右下欄第4行〜第2頁左上欄第7行)
C.「第1図においてOE11,OE12,OE21〜OE2Nはフオトダイオード(PD)等の受光素子、EO11,EO12,EO21〜EO2Nは発光ダイオード(LED)等の発光素子、CEは集中管理室(パネル側)、SCは2本の光伝送路をN本の光伝送路に光分岐するとともに、N本の光伝送路を2本の光伝送路に光結合するスターカプラ(SC)、T1〜TNは現場(フイールド)側に設けられる測定装置(以下、トランスミツタともいう。)、L1,L2,LT1,LTNは光フアイバからなる光伝送路である。」(第2頁左上欄第17行〜右上欄第6行、及び第1図参照)
D.「以上の如く構成された測定装置またはトランスミツタは、第1図で示されるように、2:Nに光分岐し、かつN:2に光結合するスターカプラを介して集中管理室内の中央処理装置と接続されている。すなわち、光伝送路L1,L2は二重化されており、該二重化に伴ない管理室CE内の中央処理装置には二対の発,受光素子EO11,EO12およびOE11,OE12が設けられている。
こゝで、再び第1図を参照して故障箇所検出方法について説明する。
まず、管理室CE内の発光素子EO11またはEO12のいずれか一方を選択してしかるべき情報を発する。該情報は光伝送路L1,L2のいずれか一方を介してスターカプラSCに与えられ、こゝでN個に分岐される。N個に分岐された情報はさらに光伝送路LT1〜LTNを介して各トランスミツタの受光素子OE21〜OE2Nで受信される。各トランスミツタはこの受信情報にもとづいて所定の情報を発光素子EO21〜EO2Nを経て上記とは逆のルートで管理室CEへ返送するので、管理室CE内の中央処理装置では上記指令情報にもとづく所定の情報が返送されてくるか否か、またはその返送情報の内容によつて、その故障点位置を診断する。」(第5頁左下欄第19行〜第6頁左上欄第2行、及び第1図参照)
E.第6頁左上欄第3行〜左下欄第13行には、「表」とともに故障位置の診断の具体例が示されており、例えば、発光素子EO11から指令情報を送出した場合に各測定装置(トランスミッタ)からの返送情報を受光素子OE11が受信できないときには、受光素子OE11、発光素子EO11、光伝送路L1、スターカプラSCが故障位置として考えられることが示されている。

上記A.〜E.の記載事項、及び第1図を参照すると、引用例1には、次の発明(以下、「引用例1記載の発明」という。)が記載されていると認められる。
光フアイバを介して互いに対向する1個の中央処理装置とn(nは2以上の自然数)個の測定装置との間で1:nの多重通信を行う測定情報多重伝送システムにおいて、
前記中央処理装置に、これに対向する前記n個の測定装置への指令情報を送信する発光素子EO11,EO12、及び、前記n個の測定装置からの返送情報を受信する受光素子OE11,OE12を二対備え、いずれか一つの発光素子、受光素子を選択して通信可能とし、
前記測定装置の各々に、これに対向する前記中央処理装置への返送情報を送信する発光素子EO21〜EO2N、及び、前記中央処理装置からの指令情報を受信する受光素子OE21〜OE2Nを備え、
前記発光素子EO11,EO12,EO21〜EO2N、前記受光素子OE11,OE12,OE21〜OE2Nの各々に光フアイバの一端を接続するとともに、前記発光素子EO11,EO12、前記受光素子OE11,OE12に接続した光フアイバの他端と前記発光素子EO21〜EO2N、前記受光素子OE21〜OE2Nに接続した光ファイバの他端とを1個のスターカプラSCを介して接続し、
前記中央処理装置は、前記n個の測定装置の各々からの返送情報に異常が生じたことを検出することにより、故障位置を判定する測定情報多重伝送システム。

[引用例2]
A.「本発明は、光スターカップラを用いたバス形光LANの構成に関するものである。」(第1頁左下欄第17〜18行)
B.「本発明の具体的な実施例を第1図に示す。
ネットワークを構成するステーション(原文に「スーテション」とあるのは誤記と認められる。)1〜3は、それぞれA系及びB系2組の光送受信器4,5(TR-A,TR-B)を有し、これら光送受信器はそれぞれ同一光スターカップラ6の異なるポートに、光ファイバ7,8(OF-A,OF-B)を介して接続されている。
各ステーション1〜3は、通常の伝送においてはA系の光送受信器4(TR-A)により伝送を行なう。
ステーション(原文に「スーテション」とあるのは誤記と認められる。)1において、A伝送系の障害(光送受信器4の障害,光ファイバ7の断線等)が発生した場合には、該障害の発生したステーション1のみが、障害検知・伝送系切換回路9にて、自局のA系の伝送系で発生した障害の検知と、A系の光送受信器4(TR-A)の停止及びB系の光送受信器5(TR-B)への切り換えを行なう。
ここで、当該ステーション1のB系の光送受信器5はA系と同一のスターカップラ6に接続されているため、該ステーション1の他のステーション2,3においては、該伝送系の障害の検知と、B系の光送受信器5(TR-B)への切り換えを行なう必要はない。」(第2頁左下欄第19行〜第3頁左上欄第1行、及び第1図参照)

上記A.〜B.の記載事項、及び第1図を参照すると、引用例2には、次の発明(以下、「引用例2記載の発明」という。)が記載されていると認められる。
光スターカップラを用いたバス形光LANにおいて、光ファイバを介して光スターカップラに接続される各ステーションに二つの光送受信器を備えさせ、いずれか一つの光送受信器を切り換え選択して通信可能とするバス形光LAN。

[引用例3]
「【従来の技術】図2に示すとおり、従来のスターカプラを用いたスター形光加入者伝送装置は、局側光加入者伝送装置21が光ファイバ22を介し1:N(Nは自然数)の分岐を持つスターカプラ23につながれ、更にN分岐された光ファイバの先にはそれぞれが加入者宅等に置かれるN個の光加入者伝送装置24に接続されている。」(第2頁左欄第33〜39行、及び図2参照)

上記記載事項を参照すると、本願の出願時において、次の事項(以下、「周知事項」という。)が周知であったということができる。
光ファイバ及び1:Nの分岐を持つスターカプラを用いて、1つの局側光加入者伝送装置とN個の光加入者伝送装置を接続し、スター形光加入者伝送装置を構成すること。

3.対比
本願発明と引用例1記載の発明とを対比すると、まず、引用例1記載の発明における「測定装置」と本願発明における「加入者側伝送装置」とは、共に、端末装置であるということができる。
そして、引用例1記載の発明における「中央処理装置」は、端末装置である測定装置に対して情報を送信し、逆に端末装置である測定装置から情報を受信するものであるので、本願発明における「局側伝送装置」に対応する構成であるということができる。
また、引用例1記載の発明における「スターカプラ」は、本願発明における「光カプラ」に対応する構成である。
引用例1記載の発明は、「中央処理装置」という一つの「ポイント」と、複数の「測定装置」という「マルチポイント」の間の伝送方式に関するものであるということができるから、引用例1記載の発明の「測定情報多重伝送システム」も、「ポイント・マルチポイント伝送方式」であるということができる。
次に、引用例1記載の発明において、中央処理装置からこれに対向するn個の端末装置(引用例1記載の発明では、測定装置)へ送信する指令情報は、本願発明において、局側伝送装置からこれに対向するn個の端末装置(本願発明では、加入者側伝送装置)へ送信する伝送信号に対応するものである。
また、引用例1記載の発明において、n個の端末装置(引用例1記載の発明では、測定装置)からこれに対向する中央処理装置へ送信する返送情報は、本願発明において、n個の端末装置(本願発明では、加入者側伝送装置)からこれに対向する局側伝送装置へ送信する伝送信号に対応するものである。
さらに、引用例1記載の発明において、中央処理装置の発光素子EO11,受光素子OE11は、1つの光伝送路L1に接続され、発光素子EO12,受光素子OE12は、他の光伝送路L2に接続されるものであるから、発光素子EO11,受光素子OE11の対の構成、及び、発光素子EO12,受光素子OE12の対の構成が、本願発明における「第1の送受信部」に対応する構成であるということができ、引用例1記載の発明において、発光素子EO11,受光素子OE11の対の構成、あるいは、発光素子EO12,受光素子OE12の対の構成を選択して通信することが可能であるから、このことは、本願発明において、いずれか一つの第1の送受信部を選択して通信可能としていることに対応する事項である。
また、引用例1記載の発明において、n個の端末装置(引用例1記載の発明では、測定装置)内のそれぞれにある発光素子と受光素子の対の構成が、本願発明における「第2の送受信部」に対応する構成であるということができる。

よって、本願発明と引用例1記載の発明とは、
光ファイバを介して互いに対向する1個の局側伝送装置とn(nは2以上の自然数)個の端末装置との間で1:nの多重通信を行うポイント・マルチポイント伝送方式において、
前記局側伝送装置に、これに対向する前記n個の端末装置への伝送信号を送信し、かつ、前記n個の端末装置からの伝送信号を受信する第1の送受信部を複数備え、いずれか一つの前記第1の送受信部を選択して通信可能とし、
前記端末装置の各々に、これに対向する前記局側伝送装置への伝送信号を送信し、かつ、前記局側伝送装置からの伝送信号を受信する第2の送受信部を少なくとも一つ備え、
前記第1の送受信部および前記第2の送受信部の各々に光ファイバの一端を接続するとともに、前記第1の送受信部に接続した光ファイバの他端と前記第2の送受信部に接続した光ファイバの他端とを1個の光カプラを介して接続するポイント・マルチポイント伝送方式
である点で一致し、次の点が相違する。
相違点(1):端末装置が、本願発明においては、「加入者側伝送装置」であるのに対し、引用例1記載の発明においては、「測定装置」である点。
相違点(2):局側伝送装置が、本願発明においては、「いずれか一つの第1の送受信部を選択して通信可能とする切替スイッチ」と、「該切替スイッチの切り替え制御を行う制御部」とを備えるのに対し、引用例1記載の発明においては、いずれか一つの発光素子、受光素子を選択して通信可能としているものの、「切替スイッチ」及び「制御部」を備えるのかどうかは明らかでない点。
相違点(3):本願発明においては、加入者側伝送装置の第2の送受信部が複数である場合に、いずれか一つの前記第2の送受信部を選択して通信可能とする切替スイッチと、該切替スイッチの切り替え制御を行う制御部を備えるのに対し、引用例1記載の発明においては、測定装置の発光素子、受光素子は一対であって、複数である場合が示されていない点。
相違点(4):本願発明においては、「局側伝送装置の切替制御部は、n個の加入者側伝送装置の各々からの伝送信号に異常が生じたことを検出した場合に、通信可能な他の第1の送受信部へ切り替えるよう切替スイッチを制御する」のに対し、引用例1記載の発明においては、「中央処理装置は、n個の測定装置の各々からの返送情報に異常が生じたことを検出することにより、故障位置を判定する」ものの、その後、通信可能な他の発光素子、受光素子を選択するか明らかでない点。

4.当審の判断
上記相違点(1)〜(4)について検討する。
[相違点(1)について]
上記周知事項に見られるスター形光加入者伝送装置と引用例1記載の発明とは、共に、光ファイバ及びスターカプラを介した1:n構成である点において共通するものであるから、引用例1記載の発明を上記周知事項に見られるスター形光加入者伝送装置に対して適用し、「測定装置」を「加入者側伝送装置」とすることは、当業者が適宜になし得ることと認められる。

[相違点(2)について]
一般に、複数の部品を選択して使用する場合、選択するための「切替スイッチ」と、該切替スイッチの切り替え制御を行うための「制御部」を備えるようにすることは、周知慣用の技術にすぎず、かつ、引用例1記載の発明において、個々の発光素子、受光素子を個別に切り替えることのみならず、一つの光ファイバに接続されている発光素子、受光素子の対(本願発明における「第1の送受信部」に対応)を他の対に切り替えるようにすることも、切り替えの選択肢として当然考えられることにすぎないから、引用例1記載の発明において、中央処理装置が、いずれか一対の発光素子、受光素子を選択して通信可能とする切替スイッチと、該切替スイッチの切り替え制御を行う制御部とを備えるようなものとすることは、当業者が適宜になし得ることと認められる。

[相違点(3)について]
引用例2記載の発明に見られるように、光ファイバを介して光スターカップラに接続される各ステーションに複数の光送受信器を備えさせ、いずれか一つの光送受信器を切り換え選択して通信可能とすることは、公知技術である。
また、相違点(2)についての検討でも示したように、一般に、複数の部品を選択して使用する場合、選択するための「切替スイッチ」と、該切替スイッチの切り替え制御を行うための「制御部」を備えるようにすることは、周知慣用の技術にすぎない。
よって、引用例1記載の発明において、発光素子、受光素子の対(本願発明における「第2の送受信部」に対応)を複数備えるような測定装置を設け、そのような測定装置の場合は、いずれか一つの発光素子、受光素子の対を選択して通信可能とする切替スイッチと、該切替スイッチの切り替え制御を行う制御部とを備えるようにすることは、当業者が適宜になし得ることと認められる。

[相違点(4)について]
引用例1の上記Bの記載に、
「このようなシステムにおいて中央処理装置または測定装置の送,受光素子あるいは伝送路に何らかの障害が発生すると、伝送が全く不能になるという危険性を有しているとともに、どの部位で障害が発生したかを検出することができないという欠点を有していた。
この発明は上記に鑑みなされたもので、上述の如き欠点を除去し、システムの信頼性を向上させるとともに、故障点の検出を容易にすることを目的とするものである。
この発明の特徴は端的には光伝送路および発,受光素子に冗長性をもたせることにより上述の如き危険性をなくすとともに、故障の検出を容易にする点にある。」
とあるように、引用例1記載の発明においては、障害が発生した場合に、単に故障位置を検出するだけでなく、故障位置の検出結果を見て、故障していないと推定される部品を選ぶことにより、伝送が全く不能になるという危険性を排除して信頼性を向上させることも意図しているということができる。
してみれば、引用例1記載の発明において、故障位置を判定した後に、通信可能な他の発光素子、受光素子を選択するようにし、その場合、発光素子、受光素子の対(本願発明における「第1の送受信部」に対応)を他の対に切り替えるように制御することは、当業者が適宜になし得ることと認められる。

そして、本願発明の構成によってもたらされる効果も、引用例1、2に記載の発明、及び上記周知事項から当業者ならば容易に予測することができる程度のものであって、格別のものとはいえない。

5.むすび
したがって、本願発明は、引用例1、2に記載の発明、及び上記周知事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるので、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2002-07-02 
結審通知日 2002-07-09 
審決日 2002-07-22 
出願番号 特願平6-133456
審決分類 P 1 8・ 121- Z (H04B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 深津 始  
特許庁審判長 西川 正俊
特許庁審判官 長島 孝志
吉見 信明
発明の名称 ポイント・マルチポイント伝送方式  
代理人 澤井 敬史  
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