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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 H04N |
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管理番号 | 1065268 |
審判番号 | 不服2001-1681 |
総通号数 | 35 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 1998-04-14 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2001-02-08 |
確定日 | 2002-10-15 |
事件の表示 | 平成 8年特許願第252137号「多地点画像監視装置」拒絶査定に対する審判事件〔平成10年 4月14日出願公開、特開平10- 98707、請求項の数(5)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
1.手続きの経緯、本願発明 本願は、平成8年9月25日の出願であって、その請求項1ないし5に係る発明は、平成14年9月10日付け手続補正書により補正された明細書および図面の記載からみて、特許請求の範囲の請求項1ないし5に記載されたとおりのものであると認める。 2.引用例 これに対して、原審の拒絶理由で引用された特開平6-165186号公報(以下、「引用例1」という。)には、集中監視装置に用いるバスラインネットワーク型映像通信システムに関し、集中監視装置から希望の監視カメラを指定して映像を要求する要求命令をパケット化して発信し、要求命令に応じて監視カメラからパケット化された映像データを返送しモニタに表示することが記載されている。 同様に引用された特開平6-38086号公報(以下、「引用例2」という。)には、遠隔監視装置に関し、監視カメラの映像信号を映像パケットに分割してデジタル交換網を介して受信機に伝送し、映像パケット間の間隙部に、監視カメラとその電動雲台及びズームレンズの制御信号を挿入しデジタル交換網を介して送信機に送信し、送信機がカメラ操作部に命令を送出することが記載されている。 同様に引用された特開平3-214996号公報(以下、「引用例3」という。)には、遠隔監視システムに関し、分割画面、及びあらかじめ決められたタイミングで画像情報が切り替わるようになっている画面について、記載されている。 同様に引用された特開平8-22586号公報(以下、「引用例4」という。)には、多地点監視システムに関し、カメラの撮影画像信号を切り換えてマルチプレクサに取り出し符号化そして復号化すること、及びモニタ表示される分割画面の画像を任意に選択し、その選択画像の拡大又は縮小、表示の有効と無効を設定可能にすることが記載されている。 3.対比、判断 3-1. 本願の請求項1に係る発明と引用例1ないし4に記載された発明とを対比すると、いずれの引用例も、本願の請求項1に係る発明の主要な事項である次の事項(a)を備えていないし、これを示唆する記載もない。 (a) 「多地点画像監視装置」が、「複数の監視地点各々のうち予め設定された組合せの監視地点からの映像データをその組合せ毎に前記監視装置に順次表示するよう、前記監視装置に表示する監視地点の組合せを指定するスキャン情報を生成するスキャン情報生成手段」を有し、「前記スキャン情報生成手段は、所定のタイミングに基づいて前記スキャン情報を切り換える」こと。 すなわち、いずれの引用例にも、監視装置に表示する監視地点の組合せを指定するスキャン情報については、記載がなく示唆もない。 そして、上記事項(a)により、明細書に記載された顕著な効果を奏するものであるので、本願請求項1に係る発明は、引用例1〜4記載のものから容易に想到し得たものであるとすることはできない。 3-2. 本願の請求項2ないし5に係る発明は、請求項1を引用する発明であるので、上記(3-1)に示した同様の理由で引用例1〜4記載のものから容易に想到し得たものであるとすることはできない。 4.むすび 以上のとおりであるから、本願請求項1ないし5に係る発明が引用例1〜4に記載された発明から容易に想到できたものであるとする原審や前置報告の理由によっては本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2002-09-30 |
出願番号 | 特願平8-252137 |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WY
(H04N)
|
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 藤内 光武、小池 正彦、山本 章裕 |
特許庁審判長 |
原 光明 |
特許庁審判官 |
小林 秀美 小松 正 |
発明の名称 | 多地点画像監視装置 |
代理人 | 京本 直樹 |
代理人 | 福田 修一 |
代理人 | 河合 信明 |