ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G08G |
---|---|
管理番号 | 1065452 |
審判番号 | 不服2000-2085 |
総通号数 | 35 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 1995-09-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2000-01-13 |
確定日 | 2002-10-16 |
事件の表示 | 平成 6年特許願第 76271号「車両用情報表示装置」拒絶査定に対する審判事件〔平成 7年 9月26日出願公開、特開平 7-249194、請求項の数(3)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
1.手続の経緯・本願発明 本願は、平成 6年 3月 9日の出願であって、その請求項1,2,3に係る発明は、平成12年 8月10日付手続補正書によって補正された明細書における特許請求の範囲の請求項1,2,3に記載された次のとおりのものと認める。(以下、それぞれ「本願発明1」,「本願発明2」,「本願発明3」という。) 「 【請求項1】 道路地図を画面に写し出す手段と、放送局や路上設備から放送される車両用情報を受信する手段と、その受信した車両用情報の位置のデータから画面に写し出されている道路地図上の位置を算出し、その道路地図上の位置に車両用情報の種別に応じたシンボルを表示する手段と、第1の入力指令に応じて、受信した車両用情報に含まれる車両用情報の提供の対象となる道路データから、画面に写し出されている道路地図上における車両用情報に係る道路を識別し、それ以外の道路をその道路地図上から消去する手段とによって構成された車両用情報表示装置。 【請求項2】 第2の入力指令に応じて、受信した車両用情報に含まれる車両用情報の提供の対象となる道路データから、画面に写し出されている道路地図上における車両用情報に係る道路を識別し、それ以外の道路を画面に表示する手段を設けたことを特徴する請求項1の記載による車両用情報表示装置。 【請求項3】 道路地図上における自車の位置を求めて、画面に写し出された地図上に自車の現在位置を表示する手段を設けたことを特徴とする前記第1項の記載による車両用情報表示装置。」 2.引用例 原査定においては、本願の出願の日前である平成 4年10月22日に頒布された「特開平4-299379号公報」(以下、「刊行物1」という。)を拒絶の理由に引用した。 3.対比・判断 (1)本願発明1と、刊行物1に記載された発明とを対比するに、後者の段落【0012】の「ステップS10では、画像メモリVRAM内の地図データの中から、渋滞状況が監視されている道路以外の道路のデータを削除し」との記載は、段落【0013】に「渋滞状況が監視されているすべての道路の情報をビーコン受信機4で受信するようにした」とあるように、渋滞状況が監視されている道路からの渋滞情報は漏れることなく受信されていることを前提とするものであって、「受信漏れ」の可能性を示唆するものではない。 してみると、後者には、本願発明1の構成の一部である「受信した車両用情報に含まれる車両用情報の提供の対象となる道路データから、画面に写し出されている道路地図上における車両用情報に係る道路を識別し、それ以外の道路をその道路地図上から消去する手段」は記載されていない。 そして、本願発明1は、前記構成を備えたことから、「その道路地図上のどの道路が現在受信している車両用情報に係る道路であるのかを瞭然と認識することができるようになる。」という明細書に記載された作用効果を奏するものと認める。 したがって、本願発明1は、刊行物1に記載された各発明と同一であるとも、また、その記載に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとも認めることはできない。 (2)本願発明2,3と刊行物1に記載された発明とを対比すると、請求項2,3が請求項1を引用するものであるから、本願発明2,3も、上記本願発明1の構成の一部と共通の構成を備えているものとなる。 したがって、上記(1)と同じ理由により、本願発明2,3は、刊行物1に記載された発明と同一であるとも、また、その記載に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとも認めることはできない。 4.むすび 以上のとおり、本願については、原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶するべきものとすることはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2002-09-02 |
結審通知日 | 2002-09-10 |
審決日 | 2002-09-24 |
出願番号 | 特願平6-76271 |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WY
(G08G)
|
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 高橋 学 |
特許庁審判長 |
大野 覚美 |
特許庁審判官 |
大森 蔵人 紀本 孝 |
発明の名称 | 車両用情報表示装置 |
代理人 | 鳥井 清 |