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審決分類 |
審判 全部申し立て 発明同一 A23F |
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管理番号 | 1065963 |
異議申立番号 | 異議2001-73312 |
総通号数 | 35 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 1994-05-17 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2001-12-11 |
確定日 | 2002-07-29 |
異議申立件数 | 1 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第3174926号「コーヒーの抽出法」の請求項1、2に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 訂正を認める。 特許第3174926号の請求項1に係る特許を維持する。 |
理由 |
1.手続の経緯 特許第3174926号に係る発明についての出願は、平成4年10月26日に特許出願され、平成13年4月6日にその特許権の設定登録がなされ、その後、田中 勇より特許異議の申立てがなされ、取消しの理由が通知され、その指定期間内に訂正請求がなされたものである。 2.訂正の適否についての判断 (1)訂正の内容 ア.訂正事項a 特許請求の範囲の請求項1に記載の「【請求項1】溶存酸素が2.0ppm以下である脱気処理冷水を用いてコーヒーを抽出することを特徴とするコーヒーの抽出法。」を、 「【請求項1】抽出前に予め溶存酸素が2.0ppm以下に脱気された脱気処理冷水を用いて、0.5〜2.0kg/cm2の加圧下でコーヒーを抽出することを特徴とするコーヒーの抽出法。」と訂正する。 イ.訂正事項b 特許請求の範囲の請求項2を削除する。 ウ.訂正事項c 明細書第2頁の段落【0006】の記載について、「即ち、本出願に係る第一の発明たるコーヒーの抽出法は、溶存酸素が2.0ppm以下である脱気処理冷水を用いてコーヒーを抽出することを特徴として成るものである。」とあるのを、 「即ち、本発明のコーヒーの抽出法は、抽出前に予め溶存酸素が2.0ppm以下に脱気された脱気処理冷水を用いて、0.5〜2.0kg/cm2の加圧下でコーヒーを抽出することを特徴として成るものである。」と訂正する。 エ.訂正事項d 明細書第2頁の段落【0007】の記載について、「また本出願に係る第二の発明たるコーヒーの抽出法は、前記要件に加え、0.5〜2.0kg/cm2の加圧下で抽出することを特徴として成るものである。これら発明により前記目的を達成しようとするものである。」とあるのを、 「上記発明により前記目的を達成しようとするものである。」と訂正する。 オ.訂正事項e 明細書第3頁第4行に「0.5〜2.0kg/cm2の加圧下で抽出するようにしてもよい。」とある記載を、 「0.5〜2.0kg/cm2の加圧下で抽出する。」と訂正する。 カ.訂正事項f 明細書第3頁第12〜13行に「また0.5〜2.0kg/cm2の加圧下で抽出を行えば、」とある記載を、 「また0.5〜2.0kg/cm2の加圧下で抽出を行うため、」と訂正する。 キ.訂正事項g 明細書第4頁の段落【0016】の記載について、「<実施例2>」とあるのを「<参考例>」と訂正する。 ク.訂正事項h 明細書第4頁の段落【0017】の記載について、「<比較例2>」とあるのを「<参考比較例>」と訂正する。 ケ.訂正事項i 明細書第4頁第28行に「また本発明では、」とある記載を「更に本発明では、」と訂正する。 (2)訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否 上記訂正事項aは、「抽出前に予め」及び「0.5〜2.0kg/cm2の加圧下で」という構成要件を加えるものであり、上記訂正事項bは、請求項2を削除するものであるから、そのいずれも特許請求の範囲の減縮を目的とした明細書の訂正に該当し、また、上記訂正事項c〜iは、上記訂正事項a及びbと整合を図るものであるから、明りょうでない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当する。 そして、上記訂正事項a〜iは、いずれも新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 (3)むすび したがって、上記訂正は、特許法第120条の4第2項及び同条第3項において準用する第126条第2、3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。 3.特許異議申立てについての判断 (1)本件発明 上記2.で示したように上記訂正が認められるから、本件の請求項1に係る発明(以下、「本件発明」という。)は、上記訂正に係る訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。 「【請求項1】抽出前に予め溶存酸素が2.0ppm以下に脱気された脱気処理冷水を用いて、0.5〜2.0kg/cm2の加圧下でコーヒーを抽出することを特徴とするコーヒーの抽出法。」 (2)申立ての理由の概要 異議申立人 田中 勇は、下記の甲第1号証ないし甲第4号証を提出して、訂正前の本件請求項1及び2に係る発明は、本件の出願の日前の他の出願であって、その出願後に出願公開された特願平4-324817号(甲第1号証の特開平6-105654号公報参照)の願書に最初に添付した明細書又は図面に記載された発明と同一であり、特許法第29条の2の規定により特許を受けることができないものであるから、特許は取り消されるべきものである旨主張している。 記 甲第1号証 特願平4-324817号(特開平6-105654号公報 参照。) 甲第2号証 特開平3-67545号公報 甲第3号証 特開平3-259071号公報 甲第4号証 特開平2-291230号公報 (3)先願発明 特願平4-324817号(甲第1号証参照)の願書に最初に添付した明細書又は図面(以下、「先願明細書」という。)には、下記の(a)〜(i)の事項が記載されている。 (a)「【請求項1】被抽出物から有効成分を抽出するに当たり、抽出溶媒中に、窒素ガスを吹き込み、溶媒中に溶存している酸素を置換しながら抽出を行うことを特徴とする嗜好飲料の製造方法。 【請求項2】抽出溶媒1000リットルに対して、窒素ガスを、0.25〜10リットル/分となるよう液中に吹き込み、溶媒中に溶存する酸素量が3ppm以下となるようにすることを特徴とする請求項1記載の嗜好飲料の製造方法。」(特許請求の範囲) (b)「本発明に係る嗜好飲料としては、カフェインとタンニン類とを含有する、レモンティー、ストレートティー等の紅茶、緑茶、ウーロン茶、ストレートコーヒー等のコーヒー等が挙げられる。」(公開公報2頁2欄32行〜36行) (c)「本発明の製造方法は、例えば、次のようにして行う。すなわち、まず、被抽出物を準備し、抽出溶媒にて有効成分を抽出する工程において、抽出溶媒中に、窒素ガスを吹き込み、溶媒中に溶存している酸素を窒素ガスに置換しつつ、抽出を行う。」(同2頁2欄37行〜41行) (d)「また、窒素ガスを吹き込むことにより、溶媒中に溶存する酸素量を、好ましくは3ppm以下、更に好ましくは1ppm以下に低減させる。」(同2頁2欄49行〜3頁3欄1行) (e)「また、溶媒中の溶存酸素量は0.75ppm程度で飽和状態となり、それ以上は低減され難い。また、窒素ガスの吹き込みは、抽出中、常時行ってもよく、断続的に行ってもよい。また、抽出工程は、密閉系でも、開放系でもよい。」(同3頁3欄7行〜11行) (f)「また、コーヒーを抽出する際の温度は、70℃以下が好ましく、……………」(同3頁4欄9行〜10行) (g)「特に、低温(30℃以下)抽出の場合、糖濃度25重量%以下の糖水溶液を用いると、更に濁り防止効果が得られ、また、コーヒー豆からの有機酸等の呈味成分の抽出を促進でき、更に保香性が良好となる。」(同3頁3欄23行〜26行) (h)「(実施例7)表1に示す抽出条件にて、100gの焙煎コーヒー豆を、20℃で濃度15重量%の砂糖水1000mlに4時間浸漬し、抽出液を調製した(抽出時間4時間)。得られたコーヒー抽出液を、5℃で72時間保冷後、風味、保香性及び濁りの状態を実施例1と同様にして評価した。」(同3頁4欄31行〜36行) (i)実施例7の抽出条件は、抽出温度 20℃、吹き込み窒素ガス量 3リットル/分、抽出後の溶存酸素量 1.7ppm、であること。 上記(a)〜(i)の記載事項からみて、先願明細書には、抽出溶媒として低温の水を用いて、コーヒー豆から有効成分を抽出するに当たり、該抽出溶媒、即ち水中に窒素ガスを吹き込み、水中に溶存している酸素を窒素ガスに置換しつつ抽出を行うことが記載され、そこにはさらに前記窒素ガスの吹き込みを密閉系で行うことが記載されているものと認める。 甲第2号証には、「焙って粉砕したコーヒー豆を、実質的に酸素の存在しない状態において、不活性気体の注入および/またはコーヒー豆より発生するガスによって陽圧にした缶内に収容してなる、缶入りコーヒー。」(特許請求の範囲の請求項5)、及び「この不活性ガスは密閉容器内が常温(20℃)において0.1〜10kg/cm2G、好ましくは0.1〜6kg/cm2Gの圧力になるまで封入される。このような圧力になるまで封入された不活性ガスは、……………高められた圧力によって、……………フレーバーの揮散を防止することができると考えられる。」(3頁左下欄下から2行〜同頁右下欄9行)と記載されている。 甲第3号証には、膜式脱酸素装置にて溶存酸素濃度を3ppm以下とした脱酸素水の用途に関し「この発明を適用した食品材料の加工方法の一例としては、各種農産物、畜産物及び水産物の浸漬、水煮る等があり、………………この他、各種飲料水(コーヒー、紅茶、ウーロン茶、緑茶等)の抽出や希釈、……………醤油や酒類(日本酒、ワイン等)を製造する際にも有効に利用することができる。」(2頁右下欄4行〜14行)と記載されている。 甲第4号証には、茶飲料の製造法に関し「茶葉(煎茶)60gに対して、一度煮沸して溶存酸素量を2ppmとした70℃の水1800gを注ぎ2分間保持し抽出を行った」(2頁右下欄16行〜18行)と記載されている。 (4)対比・判断 本件発明と上記先願明細書に記載された発明を対比すると、両者は、冷水を用いてコーヒーを抽出することを特徴とするコーヒーの抽出法の点で一致する。 しかしながら、先願明細書には、本件発明において特定する、(i)「抽出前に予め溶存酸素が2.0ppm以下に脱気された脱気処理冷水を用いる」点、及び(ii)「0.5〜2.0kg/cm2の加圧下で抽出する」点については何も記載されていない。 上記(i)の点について、異議申立人は、溶存酸素が好ましくは3ppm以下、更に好ましくは1ppm以下に低減するよう脱気処理された冷水を用いてコーヒーを抽出することが先願明細書に開示されている旨主張する。 しかし、先願明細書に記載の発明は、窒素ガスを吹き込み、冷水中に溶存している酸素を窒素ガスに置換しつつコーヒーの抽出を行うもの、言い換えればコーヒーの抽出中に冷水の脱気処理を行うものである。 一方、本件発明は、脱気処理を抽出中に行うものではなく、抽出前に予め行っておくものであり、この点で本件発明は、先願明細書に記載の発明と明らかに相違する。 してみると、上記(ii)の点が両者の実質的な相違点であるかどうか検討するまでもなく、本件発明は、先願明細書に記載された発明と同一であるということはできない。 なお、甲第2号証には、密閉容器内に不活性ガスを0.1〜6kg/cm2Gの圧力になるまで封入して缶入りコーヒーを製造することが、甲第3号証には、溶存酸素濃度を3ppm以下とした脱酸素水がコーヒーの抽出に使用できることが、甲第4号証には、一度煮沸して溶存酸素量を2ppmとした70℃の水を用いて茶葉の抽出を行うことが、それぞれ記載されているが、これらの記載は上記結論(先願発明と同一ではない)に影響を及ぼすものではない。 (5)むすび 以上のとおりであるから、異議申立ての理由及び提出した証拠方法によっては、本件請求項1に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に本件請求項1に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。 |
発明の名称 |
(54)【発明の名称】 コーヒーの抽出法 (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 抽出前に予め溶存酸素が2.0ppm以下に脱気された脱気処理冷水を用いて、0.5〜2.0kg/cm2の加圧下でコーヒーを抽出することを特徴とするコーヒーの抽出法。 【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の目的】 【産業上の利用分野】 本発明はコーヒーを工業的に抽出する方法に関する。 【0002】 【発明の背景】 コーヒーを抽出するには従来から熱水が広く用いられている。これは熱水の利用により、豆の内部から炭酸ガスを追い出して豆内部にまで早く熱水が浸透し、短時間のうちに有効成分を抽出できるからである。しかし熱水による抽出は、直ちに飲用する場合は問題がないが、製品として市場に流通する場合には、香気成分の変質や揮散を生じたり、熱と酸素との存在により酸化を生じるという問題がある。 【0003】 これに対しダッチコーヒーの名で知られるように、従来から冷水抽出の技術が存在している。この冷水抽出では香気成分の変質はほとんど問題にならないが、冷水が豆内部に浸透するのに時間が掛かり効率的な抽出ができないため、工業的な抽出法としては必ずしも望ましくない。 【0004】 一方、従来における上記熱水抽出や冷水抽出では、豆の内部に含まれる香気を含む炭酸ガスの存在を無視してきたが、より高品質のコーヒーを望む消費者のニーズに応えるためには、入れたてのコーヒーにより近づけるため、コーヒー豆の香り成分をいかに逃がさずに抽出するかが課題となっていた。 【0005】 【開発を試みた技術的事項】 本発明はこのような背景に鑑みなされたものであって、冷水抽出において抽出時間の短縮を図り、効率のよい抽出を実現するとともに、コーヒー豆に含まれる炭酸ガス中の香気成分をも冷水中に溶出できるような新規なコーヒーの抽出法の開発を試みたものである。 【0006】 【発明の構成】 【目的達成の手段】 即ち、本発明のコーヒーの抽出法は、抽出前に予め溶存酸素が2.0ppm以下に脱気された脱気処理冷水を用いて、0.5〜2.0kg/cm2の加圧下でコーヒーを抽出することを特徴として成るものである。 【0007】 上記発明により前記目的を達成しようとするものである。 【0008】 以下本発明を具体的に説明する。まず本発明においてコーヒーの抽出に用いる脱気処理冷水とは、いかなる手段によるかを問わず溶存酸素が2.0ppm以下まで脱気されたものをいう。脱気処理の方法は、例えば水を減圧下に放置したり、一旦煮沸した後冷却するなどの方法を採り得る。因みにこのように脱気処理した水は、コーヒー豆に含まれる香気成分を含有した炭酸ガスを良く溶解することができるとともに、コーヒー豆に浸透しやすい性質を具えるため、コーヒー豆の香気成分が生かされた抽出が可能となる。 【0009】 また本発明において冷水とは、コーヒーの香気成分の変質や揮散を生じるような熱水に対する意義であり、0〜30℃の水のほか、それ以上の温度であってもコーヒーの香気成分の変質や揮散を生じない温度帯であれば冷水の概念に含むものとする。 【0010】 次に上記脱気処理冷水を用いてコーヒーを抽出する場合、窒素等の不活性ガスを用いて0.5〜2.0kg/cm2の加圧下で抽出する。因みにこのような加圧下においては、コーヒー豆中の香気成分を含む炭酸ガスが脱気処理冷水に更に良く溶解するとともに、脱気処理冷水のコーヒー豆への浸透も効率を上げることができる。 【0011】 【発明の作用】 本発明では脱気処理冷水を用いてコーヒーを抽出するようにしたから、コーヒー豆中の香気成分を含む炭酸ガスが脱気処理冷水に溶解するとともに、脱気処理冷水が通常の冷水よりも速くコーヒー豆に浸透することができる。また0.5〜2.0kg/cm2の加圧下で抽出を行うため、脱気処理冷水のコーヒー豆への浸透が加速し、冷水でも効率のよい抽出を行うことができる。 【0012】 【実施例】 本発明は以上のとおりであり、以下実施例により本発明を更に具体的に説明し、比較例と比較する。 【0013】 <実施例1> コーヒー豆(コロンビア、スプレモ L値24)を粉砕し、コーヒー粒径を0.8mm以上の荒びきとした。ここでコーヒー粒径を荒びきとした理由は、コーヒー豆組織中の香気を回収することを目的としたためで、細びきにより粉砕作業中にコーヒー豆組織からの香気成分を失うことをおさえるためである。このコーヒー豆2kgをドリップ式の密閉型抽出器に入れ、溶存酸素量2.0〜0.1ppmの範囲にある20℃の脱気水を13リットル入れ、不活性ガス(窒素ガス)で抽出器内部に0.5〜1kg/cm2の圧力を20分間かけ、その後大気圧に戻して所定時間保持した後、抽出液を得た。 【0014】 <比較例1> コーヒー豆(コロンビア、スプレモ L値24)を上記実施例同様に0.8mm以上の荒びきとし、このコーヒー豆2kgをドリップ式の密閉型抽出器に入れ、所定時間保持した後、コーヒー抽出液を得た。 実施例1と比較例1との比較を表1に示す。 【0015】 【表1】 【0016】 <参考例> コーヒー豆を粉砕し、コーヒー粒径をそろえて2kgを密閉型抽出器に入れ、これにコーヒー豆重量の10倍量の脱気水(20℃)を入れ、4時間の保持時間後、抽出液を払い出し、コーヒー抽出液を得た。 【0017】 <参考比較例> コーヒー豆を粉砕し、コーヒー粒径をそろえて2kgを密閉型抽出器に入れ、これにコーヒー豆重量の10倍量の脱気処理していない水(20℃)を入れ、4時間の保持時間後、抽出液を払い出し、コーヒー抽出液を得た。 実施例2と比較例2において、抽出後のコーヒー豆及び抽出液の状況を比較した結果を表2に示し、併せて実施した官能検査の結果を表3に示す。 【0018】 【表2】 【0019】 【表3】 【0020】 【発明の効果】 表1に得られた抽出液データからわかるように、各抽出保持時間区において比較すると、脱気操作、加圧操作を行なったものは、操作しないものと比べ抽出効率が良い。更に本発明では、抽出をする際脱気処理(脱酸素処理)水を使用するから、表2及び表3から明らかなように、コーヒー本来の香気成分を能率良く回収し、また雑味、イヤ味のないスッキリとした後味のコーヒー抽出液を得ることができる。そしてコーヒー豆をふんだんに使いイヤ味のない贅沢なコーヒーを製造することができる。 【表1】 【表2】 【表3】 |
訂正の要旨 |
<訂正の要旨> ア.訂正事項a 特許請求の範囲の請求項1に記載の「【請求項1】溶存酸素が2.0ppm以下である脱気処理冷水を用いてコーヒーを抽出することを特徴とするコーヒーの抽出法。」を、 「【請求項1】抽出前に予め溶存酸素が2.0ppm以下に脱気された脱気処理冷水を用いて、0.5〜2.0kg/cm2の加圧下でコーヒーを抽出することを特徴とするコーヒーの抽出法。」と訂正する。 イ.訂正事項b 特許請求の範囲の請求項2を削除する。 ウ.訂正事項c 明細書第2頁の段落【0006】の記載について、「即ち、本出願に係る第一の発明たるコーヒーの抽出法は、溶存酸素が2.0ppm以下である脱気処理冷水を用いてコーヒーを抽出することを特徴として成るものである。」とあるのを、 「即ち、本発明のコーヒーの抽出法は、抽出前に予め溶存酸素が2.0ppm以下に脱気された脱気処理冷水を用いて、0.5〜2.0kg/cm2の加圧下でコーヒーを抽出することを特徴として成るものである。」と訂正する。 エ.訂正事項d 明細書第2頁の段落【0007】の記載について、「また本出願に係る第二の発明たるコーヒーの抽出法は、前記要件に加え、0.5〜2.0kg/cm2の加圧下で抽出することを特徴として成るものである。これら発明により前記目的を達成しようとするものである。」とあるのを、 「上記発明により前記目的を達成しようとするものである。」と訂正する。 オ.訂正事項e 明細書第3頁第4行に「0.5〜2.0kg/cm2の加圧下で抽出するようにしてもよい。」とある記載を、 「0.5〜2.0kg/cm2の加圧下で抽出する。」と訂正する。 カ.訂正事項f 明細書第3頁第12〜13行に「また0.5〜2.0kg/cm2の加圧下で抽出を行えば、」とある記載を、 「また0.5〜2.0kg/cm2の加圧下で抽出を行うため、」と訂正する。 キ.訂正事項g 明細書第4頁の段落【0016】の記載について、「<実施例2>」とあるのを「<参考例>」と訂正する。 ク.訂正事項h 明細書第4頁の段落【0017】の記載について、「<比較例2>」とあるのを「<参考比較例>」と訂正する。 ケ.訂正事項i 明細書第4頁第28行に「また本発明では、」とある記載を「更に本発明では、」と訂正する。 |
異議決定日 | 2002-07-09 |
出願番号 | 特願平4-310991 |
審決分類 |
P
1
651・
161-
YA
(A23F)
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最終処分 | 維持 |
特許庁審判長 |
田中 久直 |
特許庁審判官 |
近 東明 斎藤 真由美 |
登録日 | 2001-04-06 |
登録番号 | 特許第3174926号(P3174926) |
権利者 | 株式会社ニッセー |
発明の名称 | コーヒーの抽出法 |
代理人 | 東山 喬彦 |
代理人 | 東山 喬彦 |