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審決分類 審判 全部申し立て 5項1、2号及び6項 請求の範囲の記載不備  H04N
審判 全部申し立て 特36 条4項詳細な説明の記載不備  H04N
審判 全部申し立て 2項進歩性  H04N
管理番号 1066027
異議申立番号 異議2001-71808  
総通号数 35 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1993-12-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2001-06-25 
確定日 2002-06-14 
異議申立件数
事件の表示 特許第3120349号「印刷装置」の請求項1ないし4に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 特許第3120349号の請求項1ないし4に係る特許を取り消す。 
理由 1.手続の経緯
特許第3120349号の請求項1乃至4に係る発明についての出願は、平成4年6月12日に特許出願され、平成12年10月20日にその発明について特許権の設定登録がなされ、その後、その特許について、特許異議申立人相原光政より特許異議の申し立てがなされ、取消しの理由が通知され、その指定期間内である平成13年12月27日に訂正請求がされた後、訂正拒絶理由が通知されたものである。

2.訂正の適否についての判断
ア.訂正の内容
平成13年12月27日付けの訂正請求書において、特許権者が求めている訂正の内容は、以下のとおりである。
(1)訂正事項a
特許請求の範囲の請求項3および4における「電子メール宛先記憶部等の情報」を「電子メール宛先記憶部の情報」と訂正する。
(2)訂正事項b
特許請求の範囲の請求項1における「検出される各状態毎に設定されているフラグ」を「検出される状態を示すフラグ」と訂正する。
(3)訂正事項c
課題を解決するための手段における「検出される各状態毎に設定されているフラグ」を「検出される状態を示すフラグ」と訂正し、「電子メール宛先記憶部等の情報」を「電子メール宛先記憶部の情報」と訂正する。

イ.訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否
上記訂正事項bでは、明りょうでない記載の釈明を目的とする明細書の訂正に該当するとして、本件請求項1の記載中の「電子メール宛先と前記状態検出手段により検出される各状態毎に設定されているフラグとの対応関係を記憶する属性フラグ付き電子メール宛先記憶部」を「電子メール宛先と前記状態検出手段により検出される状態を示すフラグとの対応関係を記憶する属性フラグ付き電子メール宛先記憶部」と訂正することを求めるものである。
しかしながら、願書に添付した明細書又は図面には、「電子メール宛先と前記状態検出手段により検出される各状態毎に設定されているフラグとの対応関係を記憶する属性フラグ付き電子メール宛先記憶部」(【請求項1】、【課題を解決するための手段】)と記載され、また、段落【0009】では、「以上述べた電子メールの機能をふまえて本発明の説明に戻る。図1のブロック図において、ファクシミリの送信の際には読み取り部4で読み取られ符号化された原稿のデータはコントロール部3の制御により通信制御部6に送られ、一般公衆回線へのデータとなって送信される。一方、受信の際には逆に通信制御部6で受け取ったデータが印刷部5で印刷されるが、この際に用紙残量検出部7により適宜用紙の残量を考慮する。また、ネットワークインターフェース1を通して電子メールのやり取りを行なうが、これに必要な電子メールの宛先は電子メール宛先記憶部2に貯える。このデータの例を図3に示す。各行の宛先データは「:」で区切られた2個のデータからそれぞれなり、1番目が電子メールで送られる情報の種類を区別するフラグ、2番目は前記電子メールの宛先となっている。前記フラグの種類としては3種類あり、「A」は用紙の残量が少なくなったことを電子メールで通知することを示すフラグ、「B」は用紙の残量が少なくなった後で受信するファクシミリデータを電子メールで転送することを示すフラグ、「C」は受信するファクシミリデータを用紙の残量に関係なく電子メールで転送することを示すフラグである。フラグによるこれらの情報は電子メールで宛先に転送される。」と記載されている。
このように、「状態検出手段により検出される状態を示すフラグ」は、願書に添付した明細書又は図面に記載されておらず、かつ、これらから、当業者が直接的かつ一義的に導き出せること事項でもないので、このような訂正は、願書に添付した明細書又は図面に記載された事項の範囲内においてなされたものに該当しない。
これに対して、特許権者は、『したがいまして「用紙の残量が少なくなったこと」は、すなわち「印刷動作の継続不能状態又は継続不能となる可能性を有する状態」でありますから、フラグ「A」は「印刷動作の継続不能状態又は継続不能となる可能性を有する状態」を示していることになります。この結果、本件発明の詳細な説明に記載された「フラグ」は、「印刷動作の継続不能状態又は継続不能となる可能性を有する状態」を示していることに他ならず、特許請求の範囲に記載された「フラグ」の意味と発明の詳細な説明に記載された「フラグ」の意味とが相違していることにはならないものであります。』と主張しているが、「状態検出手段により検出される状態を示すフラグ」と「用紙の残量が少なくなったことを電子メールで通知することを示すフラグ」とは文言も異なるし、フラグの意味も異なるものであるから、この主張は採用できない。
したがって、訂正事項bが、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものとは認められない。

ウ.むすび
以上のとおりであるから、当該訂正は、特許法第120条の4第3項において準用する同第126条第2項の規定に適合しないので、当該訂正は認められない。

3.特許異議申立について
ア.本件発明
特許第3120349号の請求項1〜4に係る発明は、特許請求の範囲の請求項1〜4に記載された事項により特定される次のとおりのものである。
「【請求項1】 印刷部と通信制御部を有する印刷装置において、
印刷動作の継続不能状態又は継続不能となる可能性を有する状態を検出する状態検出手段と、
コンピュータとデータ通信を行うネットワークインターフェースと、
電子メール宛先と前記状態検出手段により検出される各状態毎に設定されているフラグとの対応関係を記憶する属性フラグ付き電子メール宛先記憶部と、
前記ネットワークインターフェースを介して電子メールの送受信を行う電子メール送受信制御手段とを具備し、
前記状態検出手段により前記動作の継続不能状態又は継続不能となる可能性を有する状態を検出した時、前記属性フラグ付き電子メール宛先記憶部を参照し、前記検出した状態のフラグを持つ全ての電子メール宛先を特定し、当該全ての電子メール宛先に当該状態を検出した旨を電子メールで通知することを特徴とする印刷装置。
【請求項2】 請求項1において、前記状態検出手段は、用紙残量検出手段により検出した用紙残量値と所定の判定値を比較することを特徴とする印刷装置。
【請求項3】 受信した電子メールの内容に含まれるコマンドによる要求に対し、該要求元の電子メールの宛先に、前記属性フラグ付き電子メール宛先記憶部等の印刷装置内の情報のうち、前記コマンドにより指定された情報を電子メールにより通知する記憶内容通知処理手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置。
【請求項4】 受信した電子メールの内容に含まれるコマンドによる要求により、前記属性フラグ付き電子メール宛先記憶部等の装置内の内容を変更する記憶内容変更処理手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置。」

イ.申立の理由の概要
異議申立人相原光政は、本件請求項1〜4に係る発明についての特許に対して、証拠として甲第1号証(特開平2-172348号公報)、甲第2号証(特開平1-264358号公報)、甲第3号証(特開平2-278955号公報)、甲第4号証(特開昭63-158967号公報)、甲第5号証(特開平2-184876号公報)、甲第6号証(特開平1-300735号公報)を提出し、本件請求項1に係る発明の特許は特許法第17条の2第3項の規定に違反してなされたものであり、本件請求項3、4に係る発明の特許は特許法第36条第4項又は第6項の規定に違反してなされたものであり、本件請求項1に係る発明の特許は特許法第36条第6項の規定に違反してなされたものであり、本件請求項1乃至4に係る発明の特許は特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであり、本件請求項1乃至4に係る発明についての特許を取り消すべき旨主張している。

ウ.取消理由の概要
平成13年10月18日付の取消理由通知書では、異議申立人が提出した証拠である、刊行物1(特開平2-172348号公報)、刊行物2(特開平1-264358号公報)、刊行物3(特開平2-278955号公報)、刊行物4(特開昭63-158967号公報)、刊行物5(特開平2-184876号公報)、刊行物6(特開平1-300735号公報)と、新たに、刊行物7(特開平5-347677号公報)(本件発明の公開公報)とを示し、
『(理由1)
本件特許の、願書に最初に添付した明細書の名称は「ファクシミリ装置」であり、詳細な説明においても「ファクシミリ装置」のみについての記載はあっても、それ以外の装置を含むとする記載はおろかその示唆も見出せない。しかるに、平成10年6月5日付け審査請求と同時の手続補正書において、発明の詳細な説明における【産業上の利用分野】において「本発明はファクシミリ装置などの様に…」と、ファクシミリ装置以外を含む概念にし、同時に発明の名称を、通常のプリンタをも含む「印刷装置」と補正するとともに、請求項1に係る発明も印刷装置に補正した。明細書の発明の詳細な説明によれば、「通信制御部6」はファクシミリの送受信を行うものであるということは汲み取れても、そこにホストコンピュータからの印刷データを受信できる、或いは受信しても良いという記載も見当たらない。
したがって、平成10年6月5日付け手続補正書による補正は、本件発明の要旨を変更するものであるから、本件出願は補正書を提出した時にしたものとみなす。
本件出願の請求項1〜4に係る発明は、その出願前日本国内または外国において頒布された上記の刊行物1〜7に記載された発明に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
尚、詳細な理由については異議申立人相原光政の特許異議申立書の記載の理由を援用する。また、上記刊行物7は本件特許出願の公開公報である。
(理由2)
(1)本件請求項3及び4における「電子メール宛先記憶部等の情報」なる記載では、当業者が容易に実施することはできず、発明も不明確である。
(2)本件特許の請求項1における構成、『電子メール宛先と前記状態検出手段により検出される各状態毎に設定されているフラグとの対応関係を記憶する属性フラグ付き電子メール宛先記憶部』が、発明の詳細な説明の記載内容と一致していない。
したがって、本件特許請求項1、3、4の記載は、特許法第36条第4項、5項及び6項に規定する要件を満たしていない。
尚、詳細な理由については異議申立人相原光政の特許異議申立書の記載の理由を援用する。』との理由により取り消すべきものと理由を通知した。

エ.引用刊行物記載の発明
当審が通知した取消の理由に引用された刊行物7(特開平5-347677号公報)は、本件特許出願の公開公報である。
刊行物1(特開平2-172348号公報)(甲第1号証)には、
・刊行物1の第2頁右下欄10行〜第3頁左上欄第14行
この箇所には、ホストコンピュータHSTが、ネットワークの各端末(ファクシミリ装置FXを含む)のメールを配信の中継、すなわち、メールサーバとして機能する旨が記載されている。
・刊行物1の第3頁左上欄算T5行〜同頁右上欄第6行「第2図は、ファクシミリ装置FXの構成例を示している。
同図において、制御部は…中略…。パラメータメモリ3は、このファクシミリ装置に固有な情報、例えば、口述するユーザ管理情報や宛先管理情報などを記憶するものであり、…」
・刊行物1の第3頁右上欄12行〜14行
「コンピュータインタフェース回路8は、ホストコンピュータHSTに接続して種々のデータをやりとりするコンピュータインタフェース回路8」
・刊行物1の第3頁左下欄3行目〜14行目
同箇所には、ファクシミリ装置FXは、網制御装置13並びにブロッタ6を有することが記載されている。
・刊行物1の第4頁左上欄1行〜同第10行
「同図(b)は、パラメータメモリ3に記憶されている宛先管理情報の一例を示している。
宛先管理情報は、それぞれの個人宛先について、…中略…、宛先が利用可能なコンピュータネットワークにおけるユーザ識別情報である宛先識別情報からなる。」
・刊行物1の第4頁右上欄8行〜11行
「以上の構成で、ファクシミリ装置FXは、電源投入時にホストコンピュータHSTに対してログオンし、ホストコンピュータHSTに対して電子メールを発行可能な状態になっている。」
・刊行物1の同証第6頁左下欄4行〜同17行
「また、ファクシミリ装置FXは、なんらかの障害、例えば受信用紙切れ、ユニット異常などを生じた場合、その旨を保守管理者に通知するようにしている。
すなわち、第10図に示すように、異常が発生しているかどうか調べ(判断401)、判断401の結果がYESになるとき‘こは、異常発生リポートを既に発行しているかどうか調べ(判断402)、判断402の結果がNOになるときには、そのときに発生している異常を通知するための異常発生リポートを文面とし、パラメータメモリ3に記憶されている保守管理者識別情報を宛先とする電子メールをホストコンピュータHSTに発行する。」
と記載されているから、刊行物1には次のことが記載されている。
「プロッタ6と網制御装置13を有するファクシミリ装置において、
異常が発生しているか否かを調べる制御部1と、
ホストコンピュータHSTと通信するためのコンピュータインターフェース回路8と、
電子メール宛先である識別情報を記憶し、その中に少なくとも保守管理者識別情報を記憶するパラメータメモリ3と、
コンピュータインターフェース回路8を介してホストコンピュータHSTと電子メールを送受信する制御部1と
を具備し、
異常状態を検出した場合、パラメータメモリ3を参照して、保守管理者識別情報を宛て先として特定し、異常発生レポートを電子メールで通知することを特徴とするファクシミリ装置。」

刊行物2(特開平1-264358号公報)(甲第2号証)には、
・刊行物2の第5頁左上欄13行〜16行
「第1の実施例はファクシミリ受信時の異常状態をファクシミリ受信中のユーザ又は離れたオフィスの受信ユーザに電話連絡するファクシミリ装置に関する。」
・刊行物2の第5頁右上欄8行〜14行
「また、リーダ部2は「ダブルフィード」、「テキストジャム」等を検出するセンサ2一1を備える。3はプリンタ部であり、受信したファクシミリテキストを出力する。また、プリンタ部3は「紙無し」「用紙ジャム」等を検出するセンサ3-1を備える。」
・刊行物2の第5頁右下欄2行〜第6頁左上欄4行
「第2図は第1の実施例の制御データの構造を示す図である。この制御データは装置の異常状態を特定ユーザに知らせるか否かの制御を行うデータである。図において、21は予め異常状態の種類を与えた項番の欄であり、例えば項番01は「用紙無し」、項番02は「用紙ジャム」に相当する。MPU6はセンサ2-1又はセンサ3-1から実際に入力した異常状態をその種類により01、02等のコード化して項番欄21に参照する。22は報告有/無欄であり、例えば「用紙無し」の報告をしたい時は操作部1から項番01に“1”をセットし、また「用紙ジャム」は報告の必要無しと考えるときは項番02に“0”をセットする。23は報告先電話番号であり、報告有りとするときは操作部1から更にその報告先ユーザの電話番号をセットする。この電話番号は、例えば本機にファクシミリテキストを送ってくる特定のユーザ又は本機から離れたオフィスに居る受信側のユーザの電話番号である。」
・刊行物2の第6頁右上欄3行〜同頁左下欄13行
「第5図は第1の実施例の異常報告処理手順のフローチャートである。センサ2-1又はセンサ3-1が何らかの異常を検出するとこの処理に入力する。図示において、ステップS11では検出した異常の項番によりエリア8-1の異常項番欄21を参照する。項番-致が得られた時はステップS12に進み、その報告有/無の内容を調べる。もし報告無しなら処理終了する。また報告有りならステップS13に進み、エリア8-2から項番に対応する音声データを読み出す。ステップS14では報告先の電話番号を読み出し、電話回線制御部11を介してオートダイヤリングを行う。引き続き、呼の確立は、…中路…。そして音声データを音声信号発生部9で音声信号に変換し、これを電話網(電話回線)に乗せる。」
以上の記載及び第2図を参照にすると、刊行物2には、異常状態がいくつかあって、各異常状態と報告先電話番号との対応関係が格納する点、及び、その異常状態に対して報告するか否かを示す0、1の情報が格納されている点が記載されている。
この項番、及び,報告の有無を示す0、1について、刊行物2では具体的にフラグであるとの記載はないが、その意味するところは本件特許の請求項1におけるフラグと同義語である。
唯-異なるのは、刊行物2ではメールでの報告ではなく、音声による通知とする点だけである。

刊行物3(特開平2-278955号公報)(甲第3号証)には、
刊行物3は、ポケットベルとファクシミリへ発信する監視システムに関するものであり、異常状態になった場合に外部に通知するものである。
刊行物3の第3頁左上欄16行〜同頁右上欄第6行には、
「また、網制御回路制御部15は、異常発生信号が与えられると、ポケットベル端末26に割り当てられている固有の番号を表わす番号信号、読み発生を指示する呼出指定信号及びファクシミリ27に割り当てられている固有の番号を表わす番号信号と網制御回路20に与える。また、網制御回路制御部15は、これらの番号信号及び呼出指令信号を出力してから、回線閉結に要する時間より僅かに長い時間の経過後に、ポケットベル記号発生部T6及びファクシミリ記号信号発生部T8に起動指令信号を送信する。」と記載されている。
かかる記載によれば、異常状態になるとポケットベル端末26及びファクシミリ27という2つの装置にその通知を行うわけであるから、そこには1つの異常状態を検出した場合に複数の相手先に通知するということを開示されている。

刊行物4(特開昭63-158967号公報)(甲第4号証)には、
刊行物4は、「通信装置」に関するものであり、尚且つ、「ファクシミリ装置」に関するものである。
・刊行物4の第1頁右下欄10行目〜17行目には、
「マイクロコンピュータからなる制御部」、「ダイアリング部」を有する「ファクシミリ装置」が記載されている。
・刊行物4の第2頁左上欄第4行目〜7行目には、
「異常状態検知時における異常状態」として、例えば、「記録紙なし等の軽異常」、「紙づまり等の異常」、「サービスマンを呼ぶ必要がある重異常」があり、それを検知する検知部についての記載がある。
・刊行物4の第2頁左上欄3行〜9行には、
「ファクシミリ装置1に異常検知時における異常状態別(本実施例では、状態1、状態2、状態3)の通報先の電話番号をそれぞれセットし、ファクシミリ内に記憶させておく」旨が記載されている。
・刊行物4の第2頁右上欄5行〜6行には、
「通信手段が電話であるがこの通信手段はファクシミリでもよい」旨記載されている。
・刊行物4の第2頁右上欄10行〜12行には、
「データ端末装置を利用してもよい」旨が記載されている。
・刊行物4の第2頁石上欄18行目〜20行目には、
「第1図2に示される電話網は、構内交換機のようなシステムであってもよい」旨記載されている。
・刊行物4の第2頁左上欄9行〜12行には、
「ファクシミリ装置1内の異常状態検知部11において異常状態(状態1または状態2または状態3)が検知された場合、制御部12は異常状態の種別を判断し(ステップ23)」と記載されている。
・刊行物4の第2頁左上欄12行目〜20行目には、
「異常状態判別結果に応じて、ステップ24〜29の処理を行う」旨が記載され、例えば、状態1の異常状態であると判断した場合、「あらかじめセットされている状態1用の通報先、つまり第1図の3電話番号をダイヤル部を利用してダイヤルする。そして状態1になったことを示す通報」を行う旨記載されている。
以上の記載より、刊行物4には次のことが記載されている。
「ファクシミリ装置において、記録紙なし、紙づまり等の異常状態を検出し、その検出した状態毎に宛て先が決まっていて(つまり、異常の状態と宛て先とが互いに対応づけられている)、検出した状態に応じた宛て先にその状態になったこと通知する。」

刊行物5(特開平2-184876号公報)(甲第5号証)には、
刊行物5の3頁上右欄3行〜下左欄13行には、用紙の有無は勿論のこと、残量がどの程度にあるのかを検出することが記載されている。

刊行物6(特開平1-300735号公報)(甲第6号証)には、
刊行物6の第2頁右上欄8行〜11行には、ネットワーク上にメッセージを送信するためのアドレスの設定手段が記載されている。
刊行物6の第3頁左上欄12行目〜右上欄9行目には、受信部が受信した要求が解除要求であれば、グループアドレス解除部15によりグループアドレスを登録から削除する旨が記載されている。つまり、記憶しているアドレスについて、外部からの要求に応じて変更できることを示している。


尚、本件特許の、願書に最初に添付した明細書の名称は「ファクシミリ装置」であり、詳細な説明においても「ファクシミリ装置」のみについての記載はあっても、それ以外の装置を含むとする記載はおろかその示唆も見出せない。しかるに、平成10年6月5日付け審査請求と同時の手続補正書において、発明の詳細な説明における【産業上の利用分野】において「本発明はファクシミリ装置などの様に…」と、ファクシミリ装置以外を含む概念にし、同時に発明の名称を、通常のプリンタをも含む「印刷装置」と補正するとともに、請求項1に係る発明も印刷装置に補正した。明細書の発明の詳細な説明によれば、「通信制御部6」はファクシミリの送受信を行うものであるということは汲み取れても、そこにホストコンピュータからの印刷データを受信できる、或いは受信しても良いという記載も見当たらない。
したがって、平成10年6月5日付け手続補正書により補正は、本件発明の要旨を変更するものであるから、本件出願は補正書を提出した時にしたものとみなす。
特許権者は平成13年12月27日付の意見書で「本件特許の出願当初の明細書には、印刷機構と、その印刷機構を制御する手段とが記載されています。これは、出願当初の明細書に「印刷装置」の開示があることに他なりません。このため、本補正後の技術的事項は、出願当初の明細書又は図面に記載した事項の範囲内であり、要旨を変更するものではありません。」と主張しているが、出願当初の明細書記載の印刷部5はファクシミリ装置を構成する印刷部であって、印刷装置を構成する印刷部ではない。ファクシミリ装置と印刷装置とはその構成機能は異なるものであり、また、印刷装置はファクシミリ装置よりも上位概念である。ファクシミリ装置を印刷装置に変更することは、その要旨を変更することである。

エ.対比・判断
(1)本件請求項1〜4に係る発明と、刊行物7とを比較すると、本件発明が印刷装置であるのに対して、刊行物7のものはファクシミリ装置である点で相違するが、ファクシミリ装置も印刷部において印刷動作を行っているから、ファクシミリ装置から印刷装置を考えるのは当業者が容易に推考することができることである。
したがって、請求項1〜4に係る発明は、刊行物7に記載された発明に基づいて当業者か容易に発明をすることができたものである。
よって、本件請求項1〜4に係る発明の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものである。

(2)本件請求項1〜4に係る発明と、刊行物1とを比較すると、
なお、上記(1)では、本件発明を、出願日の遡及を認めないことにより、本件発明の公開公報から容易の判断をしているが、もちろん、本件請求項1〜4に係る発明は、刊行物1〜6に記載された発明からも、当業者が容易に考えられるものである。
(2-1)請求項1について
本件請求項1に係る発明と、刊行物1とを比較すると、刊行物1の「プロッタ」、「網制御装置」、「ファクシミリ装置」は、それぞれ本件請求項1に係る発明の「印刷部」、「通信制御部」、「印刷装置」に相当し、刊行物1の制御部1は、異常が発生しているか否かを調べており、電子メールの送受信の制御をしているから、本件請求項1に係る発明の、状態検出手段と電子メール送受信制御手段を兼ねていると認められる。
両者は、
「印刷部と通信制御部を有する印刷装置において、
印刷動作の継続不能状態又は継続不能となる可能性を有する状態を検出する状態検出手段と、
コンピュータとデータ通信を行うネットワークインターフェースと、
電子メール宛先を記憶部と、
前記ネットワークインターフェースを介して電子メールの送受信を行う電子メール送受信制御手段とを具備し、
前記状態検出手段により前記動作の継続不能状態又は継続不能となる可能性を有する状態を検出した時、前記記憶部を参照し、電子メール宛先に当該状態を検出した旨を電子メールで通知することを特徴とする印刷装置。」
の点で一致し、次の点で相違する。
相違点1
記憶部が、本件請求項1に記載の発明では、電子メール宛先と前記状態検出手段により検出される各状態毎に設定されているフラグとの対応関係を記憶する属性フラグ付き電子メール宛先記憶部であるのに対して、刊行物1では、そのようにフラグについての記載がない点。
相違点2
本件請求項1に係る発明では、検出した状態のフラグを持つ全ての電子メール宛先に電子メールで通知するのに対して、刊行物1では保守管理者識別情報を宛先として異常発生レポートを電子メールで通知する点。
上記相違点を検討すると。
相違点1について、
例えば、刊行物1の第4頁左上欄11行〜同20行には、次のような記載がある。
「同図(c)はパラメータメモリ3に記憶されている管理者管理情報の一例を示している。
管理者管理情報は、受信宛先ユーザー識別情報が指定されていないときの受信結果レポートの宛先となる利用者のユーザー識別情報をあらわす受信管理者識別情報、および、ファクシミリ装置FXになんらかの異常あるいは障害が発生したとき-こその旨を通知する異常発生レポートの宛て先となる利用者のユーザ識別情報をあらわす保守管理者識別情報からなる。」
かかる記載から明らかな点は、受信管理者識別情報も保守管理者識別情報も、共にネットワーク上のユーザ識別情報(第3図(b)と同じ)であることである。換言すれば、受信管理者識別情報も保守管理者識別情報も、その形態はユーザ識別情報であることに変わりはないわけであるから、そこにこは通常のユーザ識別情報ではなく、管理者としての区別できる仕掛けを設けているのは当然のことであり、当たり前のことでもある。
したがって、この区別する関係をフラグで実現するとか、識別情報を附加して行うかは単なる設計事項の範疇と言うものであり、格別な技術的な意味を備えない。
因に、フラグを用いて異常状態を通知する技術として、刊行物2(特開平1一264358号公報)を挙げることができる。
刊行物2には、上述したように、異常状態がいくつかあって、各異常状態と報告先電話番号との対応関係が格納する点、及び、その異常状態に対して報告するか否かを示す0、1の情報が格納されている点が記載されている。 この項番、及び,報告の有無を示す0、1について、刊行物2では具体的にフラグであるとの記載はないが、その意味するところは本件特許の請求項1におけるフラグと同義語である。
唯一異なるのは、刊行物2ではメールでの報告ではなく、音声による通知とする点だけである。しかしながら、刊行物2も刊行物1と同様にファクシミリ装置における異常状態検出時における通知・報告を行うものであるから、刊行物2に記載された報告先を記憶している電話番号部分を、刊行物1におけるユーザ識別情報(メールアドレスに相当するものである)に置き換え、メールで報告することに格別な困難性は見出せない。
以上の通りであるから、本件特許の請求項1における「属性フラグ付き電子メール宛先記憶部」も何等新規なものではない。

相違点2について
本件特許では、これまでにも説明したように用紙残量が少なくなった場合に、フラグAで示される宛て先の全てに、その旨のメールで通知する。
しかしながら、その一方で、本件特許の明細書は、印刷動作の継続不能状態又は印刷不能となる可能性を有する状態として、「用紙残量が少ない」という状態のみについて説明しているだけである。換言すれば、このフラグは、印刷の動作不能状態の種類を区別するという意味ではなく、単純に、用紙残量が少なくなった場合の通知する宛て先を、通常の宛て先と区別する形態で複数個登録でき、複数宛に通知するという思想しか持ち合わせていない。
かかる、異常状態の場合に複数の宛て先に通知するという思想は、本件特許固有のものではなく、公知のものである。
上記刊行物3(特開平2一278955号公報)には、ポケットベルとファクシミリへ発信する監視システムに関するものであり、異常状態になった場合に外部に通知するものであり、刊行物3には、メールで通知するという記載はないが、異常状態になったときに通知するものであるわけであるから、この技術思想を刊行物1に適用することに格別な困難性は見出せない。

したがって、本件特許の請求項1は刊行物1乃至刊行物3に基づいて容易に成し得たものであり、特許法第29条第2項の規定で拒絶は免れ得ないものである。

以上は、本件特許の請求項1の発明の解釈を、明細書の記載に基づいて解釈した場合であるが、本件特許の請求項1に係る発明をその記載の通りに解釈したとしても、上記刊行物4(特開昭63一158967号公報)をもってして容易に進歩性が否定できる。
刊行物4には、「ファクシミリ装置において、記録紙なし、紙づまり等の異常状態を検出し、その検出した状態毎に宛て先が決まっていて(つまり、異常の状態と宛て先とが互いに対応づけられている)、検出した状態に応じた宛て先にその状態になったこと通知する」技術を開示されている。
刊行物4の通知方法として、電話網に限らず、データ端末装置を利用しても良いとする記載があるわけであるから、ネットワークについても言及していることに他ならない。したがって、この通知方法についてメールによる通知に置き換えることに何ら技術的困難性は見出せない。
したがって、刊行物4における通知手段に、同一技術分野である刊行物1に開示された電子メールを用いることについても何等の困難性は見出せない。したがって、本件請求項1に係る発明は、刊行物4に刊行物1を適用し、且つ、刊行物3における複数の宛て先に通知するとした場合と何らの差がないばかりか、得られる作用効果についても、その組み合わせの結果、当然に予期されるものを越えるものではないので、当業者にとって容易の範疇のものである。
以上の通り、本件請求項1の係る発明の特許は、その記載の通りに解釈したとしても、進歩性は否定されるものであるので、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることはできない。

(2-2)請求項2について
本件請求項2に係る発明と、刊行物1とを比較すると、上記相違点1、2に加えて、下記の点で相違する。

相違点3
刊行物1には、受信用紙切れを検出することが開示されているが、用紙残量検出手段により検出した用紙残量値と所定の判定値を比較する点については、記載されてない。

相違点3について、
用紙残量検出手段により検出した用紙残量値と所定の判定値を比較することは、周知慣用の技術である。例えば、上記刊行物5、実願平2-90033号(実開平4-49139号)の願書に添付された明細書および図面の内容を撮影したマイクロフィルム、実願平2-78043号(実開平4-37141号)の願書に添付された明細書および図面の内容を撮影したマイクロフィルム、実願平2-11358号(実開平3-102542号)の願書に添付された明細書および図面の内容を撮影したマイクロフィルム、特開平3-243554号公報等を参照。
したがって、請求項2に係る発明は、当業者が上記刊行物に基づいて容易に考えることができる。

(2-3)請求項3について
本件請求項3に係る発明と、刊行物1とを比較すると、上記相違点1〜3に加えて、下記の点で相違する。
相違点4
本件請求項3に係る発明は、受信した電子メールの内容に含まれるコマンドによる要求に対し、該要求元の電子メールの宛先に、前記属性フラグ付き電子メール宛先記憶部等の印刷装置内の情報のうち、前記コマンドにより指定された情報を電子メールにより通知するのに対して、刊行物1のものには、その点について記載されていない点。
相違点4について
上記刊行物5には、次のような記載がある。刊行物5の第4頁右上欄5行目〜13行目の記載である。
「また、印刷データがあるときはステップS302でトナー残量報告の命令データか否かを判断する。トナー残量報告の命令でないときは…中略…。また、トナー残量報告命令のときはステップS303に進み、トナー量検出ユニット215から読み出した検出デー(T0,T1)を外部機器に送る。」
すなわち、同箇所には、外部からの命令により、装置内の情報のうち、その命令された情報を通知することが記載されていることに他ならない。
したがって、請求項3に係る発明は、当業者が上記刊行物に基づいて容易に発明することができたものである。

(2-4)請求項4について
本件請求項4に係る発明と、刊行物1とを比較すると、上記相違点1〜3に加えて、下記の点で相違する。
相違点5
本件請求項5に係る発明は、受信した電子メールの内容に含まれるコマンドによる要求により、前記属性フラグ付き電子メール宛先記憶部等の装置内の内容を変更する記憶内容変更処理手段を有するのに対して、刊行物1にはそのような記憶内容変更処理手段については、明記されていない点。
相違点5について
刊行物1の第4頁右上欄第1行乃至第7行には次のような記載がある。「これらユーザー管理情報、宛先管理情報、及び管理者管理情報は、このファクシミリ 装置FXの運用を管理する管理者によって形成されて、いずれかの端末装置TEI〜TEnより、ホストコンピュータHSTを介してファクシミリ装置FXにアップロードされる。」
刊行物1における、ユーザー管理情報、宛先管理情報、及び管理者管理情報は、パラメータメモリ3内の情報であるから、刊行物1では、管理者がネットワーク端末からホストコンピュータHSTを介して、パラメータメモリ3のデータを書き込む、すなわち、それまでのデータに対して変更できることを開示していることに他ならない。
したがって、請求項4に係る発明は、上記各刊行物に基づいて当業者が容易に発明することができたものと認められる。

(2-5)むすび
以上のとおり,本件請求項1乃至4に係る発明は上記刊行物1乃至6に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件請求項1乃至4に係る発明の特許は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

(3)36条について
(3-1)本件請求項3及び4における「電子メール宛先記憶部等」なる記載では、当業者が容易に実施することはできず、発明も不明確である。

(3-2)本件特許の請求項1における構成、『電子メール宛先と前記状態検出手段により検出される各状態毎に設定されているフラグとの対応関係を記憶する属性フラグ付き電子メール宛先記憶部』が、発明の詳細な説明の記載内容と一致していない。
すなわち、本件特許公報の段落0009によると、図3について次のような記載がある。
『「A」は用紙残量が少なくなったことを電子メールで通知することを示すフラグ、「B」は用紙の残量が少なくなった後で受信するファクシミリデータを電子メールで転送することを示すフラグ、「C」は受信するファクシミリデータを用紙の残量に関係なく電子メールで転送することを示すフラグである。』
そして、その一方で、本件特許の明細書には、「印刷動作の継続不能状態又は継続不能となる可能性を有する状態」として、用紙残量の少なさ以外について検出することについての記載は見当たらない。つまり、「印刷動作の継続不能状態又は継続不能となる可能性を有する状態」という状態とは1つしか存在せず、幾つも存在するとする記載はない。
図3におけるフラグ「C」については「印刷動作の継続不能状態又は継続不能となる可能性を有する状態」とは無関係であるので、そこで、フラグ「A」、「B」について検討する。
フラグ「A」となっている宛て先には、用紙残量が少なくなった場合に、その旨のメールが通知される。一方、フラグ「B」の宛て先には、同じ用紙残量が少なくなったと判断された後に受信したファクシミリデータをメールとして転送するものである(段落0010)。
つまり、用紙残量が少なくなった場合には、フラグ「A」、「B」のいずれの宛て先にもメールが通知されることを意味する。これは図4のフローチャートでも、用紙残量が所定数より少ない場合に、フラグA,Bの両方に対して発信する処理(17、18)を行っていることからも明らかである。
さて、本件特許では『電子メール宛先と前記状態検出手段により検出される各状態毎に設定されているフラグとの対応関係を記憶する属性フラグ付き電子メール宛先記憶部』とある。
この表現を素直に解釈すると、「各状態毎」としているわけであるから、「印刷動作の継続不能状態又は継続不能となる可能性を有する状態」には、幾つかの種類があると解釈するのが自然である。
にもかかわらず、本件特許公報によれば、フラグAもBも、それらのフラグを有する宛て先には、「用紙残量が所定の値よりも小さい場合」(段落0010)という1つの共通な「状態」でもってそれらの宛て先にメールを送信しており、用紙残量以外についての記載も見当たらない。
つまり、本件特許の明細書からは、1種類の印刷不能状態に対してメールの転送の仕方が複数(2種類)あることは読み取れても、複数存在する印刷不能状態毎に宛先を記憶し、検出した状態に応じた宛て先にメールを送信する、点については何等の記載がない。
したがって、本件特許の請求項1における構成「電子メール宛先と前記状態検出手段により検出される各状態毎に設定されているフラグとの対応関係を記憶する属性フラグ付き電子メール宛先記憶部」は、明細書の発明の詳細な説明の記載には全く存在しない概念のものである。

(3-3)したがって、本件特許請求項1、3、4の記載は、特許法第36条第4項及び6項に規定する要件を満たしていない。

オ.むすび
以上のとおり,本件請求項1乃至4に係る発明は上記刊行物1乃至7に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件請求項1乃至4に係る発明の特許は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
また、本件請求項1、3、4に係る発明は、不明確であるとともに、特許を受けようとする発明が発明の詳細な説明に記載されていないから、本件請求項1、3、4に係る発明の特許は、特許法第36条第4項及び第6項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本件請求項1乃至4に係る発明についての特許は、特許法第113条第2号、第4号に該当し、取り消されるべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
 
異議決定日 2002-04-24 
出願番号 特願平4-153818
審決分類 P 1 651・ 531- ZB (H04N)
P 1 651・ 121- ZB (H04N)
P 1 651・ 534- ZB (H04N)
最終処分 取消  
特許庁審判長 小川 謙
特許庁審判官 関川 正志
江頭 信彦
登録日 2000-10-20 
登録番号 特許第3120349号(P3120349)
権利者 セイコーエプソン株式会社
発明の名称 印刷装置  
代理人 大関 光弘  
代理人 三品 岩男  
代理人 西村 雅子  

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