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審決分類 |
審判 補正却下不服 判示事項別分類コード:13 A01N |
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管理番号 | 1066931 |
審判番号 | 補正2002-50068 |
総通号数 | 36 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 1995-05-16 |
種別 | 補正却下不服の審決 |
審判請求日 | 2002-08-01 |
確定日 | 2002-11-05 |
事件の表示 | 平成 5年特許願第270310号「顆粒状農薬組成物」において、平成14年 5月27日付けでした手続補正に対してされた補正の却下の決定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原決定を取り消す。 |
理由 |
1.手続の経緯 本願は平成5年10月28日の出願であって、その後、平成14年5月27日付けで明細書を補正する手続補正がなされたが、この補正は、平成14年7月2日付けで決定をもって却下された。 2.原決定の理由の概要 原決定における却下の理由の概要は次のとおりである。 特許請求の範囲請求項1、2及び5において「その他のスルホン酸型界面活性剤および不飽和カルボン酸型界面活性剤から選ばれる一種以上の界面活性剤」が、「(1)ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、そのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩、(2)メチルナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、そのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩、(3)ブチルナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、そのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩および(4)アルキルナフタレンスルホン酸またはその塩からなるナフタレンスルホン酸型界面活性剤から選ばれる2種」と補正された。 本願の出願当初の明細書には、上記(1)と(4)との組み合わせである場合について、好ましい例として具体的に開示されている。 しかしながら、例えば、(1)と(2)、(1)と(3)については組み合わせることの例示もなく、好ましい効果を奏することの記載も示唆もされておらず、従来技術を参酌しても、当該組み合わせの場合には、両者ともナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物であり、このうちから2種を選ぶことの技術的意義も明らかでない。 したがって、この補正は、明細書の要旨を変更するものと認められ、特許法第53条第1項の規定により、上記結論のとおり決定する。 3.当審の判断 よって検討するに、願書に最初に添付した明細書(以下、「当初明細書」という。)の段落【0005】には、その他のスルホン酸型界面活性剤として、「例えばアリールスルホン酸型界面活性剤、アルキルスルホン酸型界面活性剤、リグニンスルホン酸型界面活性剤が挙げられ、アリールスルホン酸型界面活性剤とは、アルキルベンゼンスルホン酸型界面活性剤・・・、クレゾールスルホン酸型界面活性剤・・・、スチレンスルホン酸型界面活性剤・・・、ナフタレンスルホン酸型界面活性剤(例えば、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、そのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、メチルナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、そのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、ブチルナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、そのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルキルナフタレンスルホン酸)等・・・を意味する。」と記載され、上記(1)〜(4)の界面活性剤が具体的に挙げられている。また、同じく段落【0005】には、上に続く記載として「これらの界面活性剤は一種単独でまたは二種以上を混合して用いられ、本発明組成物中に通常5〜30重量%、好ましくは7〜25重量%含有される。」とあり、2種の界面活性剤を混合することが記載されている。 そうしてみると、その他のスルホン酸型界面活性剤を上記(1)〜(4)の界面活性剤とすることは、当初明細書に記載された特定の界面活性剤に減縮する補正であり、また、上記(1)〜(4)の界面活性剤を2種使用することも、当初明細書に記載された事項の範囲内においてされた補正であるといえるから、上記補正は、当初明細書に記載した事項の範囲内において特許請求の範囲を増加し減少し又は変更する補正に該当し、明細書の要旨を変更するものではない。 4.むすび したがって、これを却下すべきものとした原決定は妥当ではない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2002-10-11 |
出願番号 | 特願平5-270310 |
審決分類 |
P
1
7・
13-
W
(A01N)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 星野 紹英、大嶋 倫世 |
特許庁審判長 |
板橋 一隆 |
特許庁審判官 |
西川 和子 後藤 圭次 |
発明の名称 | 顆粒状農薬組成物 |
代理人 | 久保山 隆 |
代理人 | 榎本 雅之 |
代理人 | 神野 直美 |
代理人 | 中山 亨 |