• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  H01L
管理番号 1068858
異議申立番号 異議2001-70098  
総通号数 37 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1999-11-05 
種別 異議の決定 
異議申立日 2001-01-12 
確定日 2002-10-07 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3063733号「半導体パッケージ」の請求項1〜8に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3063733号の請求項1〜3に係る特許を維持する。 
理由 [1]手続の経緯
特許第3063733号(平成10年4月22日出願、平成12年5月12日設定登録)は、異議申立人入船規彰により特許異議の申立てがなされ、取消理由が通知され、その指定期間内である平成14年2月19日に訂正請求がなされ、訂正拒絶理由が通知され、その指定期間内である平成14年5月21日に手続補正書が提出され、さらに取消理由が通知され、その指定期間内である平成14年8月23日に上記訂正請求を取り下げるとともに新たな訂正請求がなされたものである。

[2]訂正の適否についての判断
(1)訂正事項
(1-1)訂正事項a
願書に添付した明細書(以下、「特許明細書」という。)の請求項1を削除する。
(1-2)訂正事項b
同請求項2を請求項1に繰り上げるとともに、
「【請求項1】金属ベース板と、前記金属ベース板の一方の面の中央部に搭載された半導体チップと、前記金属ベース板の前記一方の面の周辺部に形成されたポリイミドからなる第1の絶縁体と、前記第1の絶縁体上に形成された配線パターンと、前記半導体チップと前記配線パターンの一端を電気的に接続する手段と、前記配線パターンの他端に形成された半田バンプと、前記金属ベース板の他方の面に形成されたポリイミドからなる第2の絶縁体とを備え、前記金属ベース板は、湾曲部をもたない平板形状であり、前記第1及び第2の絶縁体の膜厚は実質的に等しいことを特徴とする半導体パッケージ。」と訂正する。
(1-3)訂正事項c
同請求項3を削除する。
(1-4)訂正事項d
同請求項4を削除する。
(1-5)訂正事項e
同請求項5を請求項2に繰り上げるとともに、
「【請求項2】熱を印加するリフローによりプリント基板上への実装を行う半導体パッケージであって、平板状の金属ベース板と、前記金属ベース板の一方の面の中央部に搭載された半導体チップと、前記金属ベース板の前記一方の面の周辺部に形成された第1の絶縁体と、前記第1の絶縁体上に形成された複数の配線パターンと、前記半導体チップと前記複数の配線パターンの一端をそれぞれ電気的に接続する複数のボンディングワイヤと、前記複数の配線パターンの他端にそれぞれ形成された複数の半田バンプと、前記金属ベース板の他方の面に形成された第2の絶縁体とを備え、前記複数の半田バンプのそれぞれに対応する位置の前記他方の面の側には前記第2の絶縁体及び前記金属ベース板に形成された複数の開口部が設けられ、前記第1の絶縁体には前記複数の半田バンプに対応する位置にそれぞれ形成された複数のスルーホールが設けられ、前記複数の開口部にはそれぞれ前記複数のスルーホールを介して前記半田バンプに電気的に接続された複数のチェック端子が設けられていることを特徴とする半導体パッケージ。」と訂正する。
(1-6)訂正事項f
同請求項6を削除する。
(1-7)訂正事項g
同請求項7を削除する。
(1-8)訂正事項h
同請求項8を請求項3に繰り上げるとともに、
「【請求項3】熱を印加するリフローによりプリント基板上への実装を行う半導体パッケージであって、平板状の金属ベース板と、前記金属ベース板の一方の面の中央部に搭載された半導体チップと、前記金属ベース板の前記一方の面の周辺部に形成された第1の絶縁体と、前記第1の絶縁体上に形成された複数の配線パターンと、前記半導体チップと前記複数の配線パターンの一端をそれぞれ電気的に接続する複数のボンディングワイヤと、前記複数の配線パターンの他端にそれぞれ形成された複数の半田バンプと、前記金属ベース板の他方の面に形成された第2の絶縁体とを備え、前記金属ベース板の前記一方の面の前記中央部には窪みが形成されており、前記金属ベース板の前記窪みに対応する部分には前記一方の面から前記他方の面へ通じる貫通孔が形成されており、前記半導体チップは前記貫通孔を満たす導電性マウント材によって前記窪み中に搭載されていることを特徴とする半導体パッケージ。」と訂正する。
(1-9)訂正事項i
特許明細書の段落【0011】を、
「【0011】【課題を解決するための手段】本発明による半導体パッケージは、金属ベース板と、前記金属ベース板の一方の面の中央部に搭載された半導体チップと、前記金属ベース板の前記一方の面の周辺部に形成されたポリイミドからなる第1の絶縁体と、前記第1の絶縁体上に形成された配線パターンと、前記半導体チップと前記配線パターンの一端を電気的に接続する手段と、前記配線パターンの他端に形成された半田バンプと、前記金属ベース板の他方の面に形成されたポリイミドからなる第2の絶縁体とを備え、前記金属ベース板は、湾曲部をもたない平板形状であり、前記第1及び第2の絶縁体の膜厚は実質的に等しいことを特徴とする。」と訂正する。
(1-10)訂正事項j
特許明細書の段落【0012】を、
「【0012】また、本発明の半導体パッケージは、熱を印加するリフローによりプリント基板上への実装を行う半導体パッケージであって、平板状の金属ベース板と、前記金属ベース板の一方の面の中央部に搭載された半導体チップと、前記金属ベース板の前記一方の面の周辺部に形成された第1の絶縁体と、前記第1の絶縁体上に形成された複数の配線パターンと、前記半導体チップと前記複数の配線パターンの一端をそれぞれ電気的に接続する複数のボンディングワイヤと、前記複数の配線パターンの他端にそれぞれ形成された複数の半田バンプと、前記金属ベース板の他方の面に形成された第2の絶縁体とを備え、前記複数の半田バンプのそれぞれに対応する位置の前記他方の面の側には前記第2の絶縁体及び前記金属ベース板に形成された複数の開口部が設けられ、前記第1の絶縁体には前記複数の半田バンプに対応する位置にそれぞれ形成された複数のスルーホールが設けられ、前記複数の開口部にはそれぞれ前記複数のスルーホールを介して前記半田バンプに電気的に接続された複数のチェック端子が設けられている。
また、本発明の半導体パッケージは、熱を印加するリフローによりプリント基板上への実装を行う半導体パッケージであって、平板状の金属ベース板と、前記金属ベース板の一方の面の中央部に搭載された半導体チップと、前記金属ベース板の前記一方の面の周辺部に形成された第1の絶縁体と、前記第1の絶縁体上に形成された複数の配線パターンと、前記半導体チップと前記複数の配線パターンの一端をそれぞれ電気的に接続する複数のボンディングワイヤと、前記複数の配線パターンの他端にそれぞれ形成された複数の半田バンプと、前記金属ベース板の他方の面に形成された第2の絶縁体とを備え、前記金属ベース板の前記一方の面の前記中央部には窪みが形成されており、前記金属ベース板の前記窪みに対応する部分には前記一方の面から前記他方の面へ通じる貫通孔が形成されており、前記半導体チップは前記貫通孔を満たす導電性マウント材によって前記窪み中に搭載されていることを特徴とする。」と訂正する。

(2)訂正の目的の適否、新規事項の追加の有無、及び拡張・変更の存否
(2-1)訂正事項aについて
訂正事項aは、特許明細書の請求項1を削除するものであって、特許請求の範囲の減縮に該当する。
(2-2)訂正事項bについて
訂正事項bは、同請求項2を請求項1に繰り上げるとともに、引用形式を独立形式に訂正したものであって、明りょうでない記載の釈明に該当する。
(2-3)訂正事項c、dについて
訂正事項cは、同請求項3、4を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮に該当する。
(2-4)訂正事項eについて
訂正事項eは、同請求項5を請求項2に繰り上げるとともに、引用形式を独立形式に訂正し、さらに、「複数の開口部」が「前記第2の絶縁体及び前記金属ベース板」の「複数のはんだバンプのそれぞれに対応する位置の他方の面の側に」形成されることを追加したものであって、特許請求の範囲の減縮及び明りょうでない記載の釈明に該当する。
(2-5)訂正事項f、gについて
訂正事項f、gは、同請求項6、7を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮に該当する。
(2-6)訂正事項hについて
訂正事項hは、同請求項8を請求項3に繰り上げるとともに、引用形式を独立形式に訂正したものであって、特許請求の範囲の減縮及び明りょうでない記載の釈明に該当する。
(2-7)訂正事項iについて
訂正事項iは、同請求項2を請求項1に繰り上げたことに伴い、段落【0011】を整合させたものであって、明りょうでない記載の釈明に該当する。
(2-8)訂正事項jについて
訂正事項jは、同請求項5を請求項2に繰り上げたことに伴い、段落【0012】を整合させたものであって、明りょうでない記載の釈明に該当する。

そして、上記訂正事項a〜jについては、いずれも願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてした訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(3)まとめ
以上のとおりであるから、上記訂正は、特許法第120条の4第2項ただし書、及び同条第3項において準用する特許法第126条第2、3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

[3]異議申立てについて
(1)異議申立ての概要
異議申立人入船規彰は、証拠として、

甲第1号証:特開平4-37185号公報
甲第2号証:特開平7-321250号公報
甲第3号証:特開平3-58455号公報
甲第4号証:特開平10-56110号公報

を提出して、本件特許の請求項1〜8に係る発明は、甲第1〜4号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、本件特許の請求項1〜8に係る発明についての特許は、同法第113条第1項の規定に該当し、取り消すべきものである旨主張している。

(2)本件発明
訂正明細書の請求項1〜3に係る発明(以下、「本件発明1〜3」という。)は、訂正明細書の請求項1〜3に記載された事項により特定される以下のとおりのものである。

「【請求項1】 金属ベース板と、前記金属ベース板の一方の面の中央部に搭載された半導体チップと、前記金属ベース板の前記一方の面の周辺部に形成されたポリイミドからなる第1の絶縁体と、前記第1の絶縁体上に形成された配線パターンと、前記半導体チップと前記配線パターンの一端を電気的に接続する手段と、前記配線パターンの他端に形成された半田バンプと、前記金属ベース板の他方の面に形成されたポリイミドからなる第2の絶縁体とを備え、前記金属ベース板は、湾曲部をもたない平板形状であり、前記第1及び第2の絶縁体の膜厚は実質的に等しいことを特徴とする半導体パッケージ。
【請求項2】 熱を印加するリフローによりプリント基板上への実装を行う半導体パッケージであって、平板状の金属ベース板と、前記金属ベース板の一方の面の中央部に搭載された半導体チップと、前記金属ベース板の前記一方の面の周辺部に形成された第1の絶縁体と、前記第1の絶縁体上に形成された複数の配線パターンと、前記半導体チップと前記複数の配線パターンの一端をそれぞれ電気的に接続する複数のボンディングワイヤと、前記複数の配線パターンの他端にそれぞれ形成された複数の半田バンプと、前記金属ベース板の他方の面に形成された第2の絶縁体とを備え、前記複数の半田バンプのそれぞれに対応する位置の前記他方の面の側には前記第2の絶縁体及び前記金属ベース板に形成された複数の開口部が設けられ、前記第1の絶縁体には前記複数の半田バンプに対応する位置にそれぞれ形成された複数のスルーホールが設けられ、前記複数の開口部にはそれぞれ前記複数のスルーホールを介して前記半田バンプに電気的に接続された複数のチェック端子が設けられていることを特徴とする半導体パッケージ。
【請求項3】 熱を印加するリフローによりプリント基板上への実装を行う半導体パッケージであって、平板状の金属ベース板と、前記金属ベース板の一方の面の中央部に搭載された半導体チップと、前記金属ベース板の前記一方の面の周辺部に形成された第1の絶縁体と、前記第1の絶縁体上に形成された複数の配線パターンと、前記半導体チップと前記複数の配線パターンの一端をそれぞれ電気的に接続する複数のボンディングワイヤと、前記複数の配線パターンの他端にそれぞれ形成された複数の半田バンプと、前記金属ベース板の他方の面に形成された第2の絶縁体とを備え、前記金属ベース板の前記一方の面の前記中央部には窪みが形成されており、前記金属ベース板の前記窪みに対応する部分には前記一方の面から前記他方の面へ通じる貫通孔が形成されており、前記半導体チップは前記貫通孔を満たす導電性マウント材によって前記窪み中に搭載されていることを特徴とする半導体パッケージ。」

(3)甲第1〜4号証の記載事項
(3-1)甲第1号証
甲第1号証の特開平4-37185号公報には、PGA等のパッケージ用基板や表面実装用印刷基板に使用できる金属複合積層基板に関する発明が開示され、さらに、発明の構成として、「金属芯板の表面に、耐熱性熱可塑性樹脂からなる絶縁層を介して、導電回路を形成した基板の半導体素子搭載部分を絞り加工してなる金属複合積層基板」(特許請求の範囲参照)が記載されている。
また、第1、2図には、半導体チップが搭載された窪みを有する金属芯板の両面に、耐熱性熱可塑性樹脂からなる絶縁層が形成されている金属複合積層基板が記載され、さらに、耐熱性熱可塑性樹脂としては、ポリエーテルイミド等の成形加工性が良好で高周波特性に優れた樹脂が使用できる旨が記載がされている(2頁右上欄2〜8行参照)。

(3-2)甲第2号証
甲第2号証の特開平7-321250号公報には、熱特性を強化した半導体パッケージに関する発明が開示され、さらに、発明の構成として、「熱伝導体と、熱伝導体の一方の面の中央部に搭載された集積回路チップと、熱伝導体の上記一方の面の周辺部に、接着剤層を介して形成された相互接続配線基板(この相互接続配線基板は、多層印刷配線基板積層体であって、絶縁層と、絶縁層上に形成された導体線層とを積層したものである。)と、集積回路チップと導体線層の一端とを電気的に接続するボンディングワイヤ又はフリップチップと、もっとも外側の導体線層の他端に形成された半田玉と、熱伝導体の他方の面に形成されたエポキシまたはそれ以外の適当な材料の保護層とを備えた半導体パッケージ」(段落【0021】〜【0025】、段落【0037】〜【0040】、【図2A】、及び【図4A】参照)が記載されている。
また、甲第2号証には、発明の作用効果について、「この発明によるパッケージ200では、熱伝導体204が基板208に直線的共膨張性のばね性保持焼戻し銅の層の形で付着していて基板208を補強し支持する作用をもつので、反りを長ずるおそれはなく・・・薄くできる。」(段落【0031】15〜19行)と記載され、絶縁層について、「絶縁層214は、ビスマレイミドトリアジン(BT)樹脂材料で形成したプリプレグ層により形成できる。」(段落【0023】8〜10行)と記載され、該パッケージの実装について、「玉格子アレーパッケージ200は印刷配線マザーボードなど大きい電子装置に半田付け・・・などにより取付け可能になる。」(【0025】欄4〜8行)と記載されている。
さらに、甲第2号証の【図2A】及び【図4A】の記載によれば、熱伝導体の形状は、湾曲部をもたない平板形状であることが認められ、また、【図2A】の記載によれば、導体線層、ボンディングワイヤ、及び半田玉は、それぞれ複数用いられていることが認められる。

(3-3)甲第3号証
甲第3号証の特開平3-58455号公報には、発熱量の大きい半導体チップを組み込む半導体パッケージに関する発明が開示され、さらに、本発明の構成として、「平板形状の金属基材と、金属基材の一方の面の中央部に搭載された半導体チップと、金属基材の一方の面の周辺部に形成された絶縁層と、絶縁層上に形成された導電層パターンと、半導体チップと導電層パターンの一端とを電気的に接続するボンディングワイヤと、導電層パターンの他端に形成された球状端子とを備えた半導体パッケージにおいて、金属基材の一方の面の中央部に凹部を形成し、その凹部中に半導体チップを搭載し、さらに、金属基材の他方の面にヒートシンクを設けた半導体パッケージ」(2頁右下欄12行〜3頁左上欄20行、4頁右上欄1〜17行、4頁左下欄14〜20行、第6図、及び第10図参照)が記載されている。

(3-4)甲第4号証
甲第4号証の特開平10-56110号公報には、温度変化による反りが少ない半導体用プラスチックパッケージに関する発明が開示され、さらに、発明の構成として、「湾曲部をもたない平板形状であるヒートスプレッダと、ヒートスプレッダの一方の面の中央部に搭載された半導体素子と、ヒートスプレッダの一方の面の周辺部に形成された合成樹脂製の回路基板と、合成樹脂製の回路基板上に形成された配線と、半導体素子と配線の一端とを電気的に接続するワイヤと、配線の他端に形成された半田ボールと、ヒートスプレッダの他方の面に形成された合成樹脂製の補強枠体とを備えた半導体パッケージ」(段落【0013】〜【0014】、段落【0002】13〜24行、【図11】、及び【図14】参照)が記載されている。
また、半導体パッケージにおける半田ボールの接続について、「温度が上昇した場合にヒートスプレッダと回路基板、およびヒートスプレッダと半導体素子の熱膨張率の差により生ずる反り力をも補強枠体によって有効に抑えることができる」(段落【0023】6〜9行)から、「特に外部端子66が半田ボールで構成されるBGA型プラスチックパッケージにおいて反りから来る各外部端子66の接続不良を解消することが可能となる」(段落【0021】欄11〜14行)ことが記載されている。

(4)対比・判断
(4-1)本件発明1について
甲第1号証の第1図を参照すると、導電回路3と半導体4を結んでいる線はボンディングワイヤと認められ、また、甲第1号証に記載された発明はPGAを対象としていることからみて、導電回路3の両端に記載されたピン状のものは、ピン端子であると認められ、さらに、金属芯板1の両面を覆う絶縁層2は、同一の絶縁層で形成されていることからみて、ほぼ同じ膜厚になっているものと認められる。
そうすると、甲第1号証には、金属芯板と、前記金属芯板の中央部を絞り加工した一方の面に搭載された半導体素子と、前記金属芯板の前記一方の面の周辺部に形成されたポリイミドからなる第1の絶縁層と、前記第1の絶縁層上に形成された導電回路と、前記半導体素子と前記導電回路の一端を電気的に接続するボンディングワイヤと、前記導電回路の他端に形成されたピン端子と、前記金属芯板1の他方の面に形成された、前記第1の絶縁層と実質的に等しい膜厚のポリイミドからなる第2の絶縁層とを備えた金属複合積層基板を使用したパッケージが記載されているものと認められる。
そして、本件発明1と甲第1号証に記載された発明とを対比すると、甲第1号証に記載された発明の「金属芯板」、「金属芯板の上面に形成された絶縁層」、「導電回路」、「金属芯板の下面に形成された絶縁層」、及び「パッケージ」は、本件発明1の「金属ベース板」、「第1の絶縁層」、「配線パターン」、「第2の絶縁層」、及び「半導体パッケージ」に相当する。
してみると、両者は、訂正明細書の請求項1に記載された事項に沿って記載すると、「金属ベース板と、前記金属ベース板の一方の面の中央部に搭載された半導体チップと、前記金属ベース板の前記一方の面の周辺部に形成されたポリイミドからなる第1の絶縁体と、前記第1の絶縁体上に形成された配線パターンと、前記半導体チップと前記配線パターンの一端を電気的に接続する手段と、前記金属ベース板の他方の面に形成されたポリイミドからなる第2の絶縁体とを備え、前記第1及び第2の絶縁体の膜厚は実質的に等しい半導体パッケージ」の点で一致する。
しかしながら、(1)本件発明1が配線パターンの他端に半田バンプを形成したのに対し、甲第1号証に記載された発明はピン端子を形成している点、(2)本件発明1の金属ベース板は、湾曲部をもたない平板形状であるのに対し、甲第1号証に記載された金属芯板はそのような形状のものではない点で、それぞれ相違する。
そこで、上記相違点(1)、(2)について、以下検討する。
相違点(1)については、半導体パッケージにおいて、外部端子として半田バンプを採用することは、甲第2、4号証に記載されているように周知の技術であるから、本件発明1のピン端子に替えて半田バンプを採用する程度のことは容易に想到することができたものである。
相違点(2)については、甲第1号証に記載された金属芯板は、半導体素子を搭載するために、従来、セラミック等からなる平板形状の基板に切削加工等を施していたものを、金属基板の中央部分に絞り加工を施して湾曲形状とすることにより、切削加工や封止枠を設ける必要がない等の利点を生ずるようにしたものであるから、平板形状の金属基板とする動機付けは何も存在しない。
また、甲第2号証には、平板形状の熱伝導体のチップ搭載面の周囲に接着した絶縁層の材料として、ビスマレイミドトリアジン(BT)樹脂材料、すなわちポリイミドを用いることが記載され、甲第3号証には、金属基材の一方の面の周辺部に絶縁層が形成されたものが記載され、さらに、甲第4号証には、ヒートスプレッダと回路基板、及びヒートスプレッダと半導体素子との熱膨張率の差により生ずる反り力を補強枠により抑えることが記載されているものの、甲第1号証には金属芯板を平板形状とすることを示唆する記載はない以上、甲第1号証に記載された金属芯板に甲第2〜4号証に記載されたものを組み合わせてみても、本件発明1のように、湾曲部をもたない平板形状の金属ベース板の両面に膜厚の等しい絶縁層を形成することは容易に想到することはできない。
そして、本件発明1は、リフロー時においても、湾曲部をもたない平板形状の金属ベース板の両面が絶縁体で覆われていることから、金属ベース板が変形することがなく、半田バンプとプリント基板上の電極との電気的接続や機械的接続を確実にとることができるという、明細書に記載された顕著な効果を奏するものである。
したがって、本件発明1は甲第1〜4号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることはできない。

なお、申立人は、絶縁体の膜厚について、加熱時に金属ベース板の表裏での熱膨張率が共に同じ程度にすることが、反り返しを防ぐために必要であることは、甲第4号証に明りょうに示唆されている旨主張するが、甲第4号証に記載された補強枠は、半導体パッケージの反りを防ぐために、あくまでも枠状に形成したものであって、膜状に形成したものではないから、申立人の主張は採用できない。

(4-2)本件発明2について
本件発明2と甲第2号証に記載された発明とを対比すると、甲第2号証に記載された発明の「熱伝導体」は、図2Aからみて、平板状であるから、本件発明2における「平板状の金属ベース板」に相当する。また、甲第2号証に記載された発明の「導体線層」、「電気的に接続するボンディングワイヤ」、及び「半田玉」は、図2Aからみて、各々複数用いられているから、これらは、それぞれ本件発明2における「複数の配線パターン」、「電気的に接続する複数のボンディングワイヤ」、及び「複数の半田バンプ」に相当する。また、甲第2号証に記載された発明の「集積回路チップ」、「絶縁層」、及び「エポキシまたはそれ以外の適当な材料の保護層」は、それぞれ本件発明2における「半導体チップ」、「第1の絶縁体」、及び「第2の絶縁体」に相当する。さらに、甲第2号証に記載された発明の、印刷配線マザーボードに半田付けにより取付け可能になる「玉格子アレーパッケージ」は、本件発明2における、熱を印加するリフローによりプリント基板上への実装を行う「半導体パッケージ」に相当する。
そうすると、両者は、訂正明細書の請求項2に記載された事項に沿って記載すると、「熱を印加するリフローによりプリント基板上への実装を行う半導体パッケージであって、平板状の金属ベース板と、前記金属ベース板の一方の面の中央部に搭載された半導体チップと、前記金属ベース板の前記一方の面の周辺部に形成された第1の絶縁体と、前記第1の絶縁体上に形成された複数の配線パターンと、前記半導体チップと前記複数の配線パターンの一端をそれぞれ電気的に接続する複数のボンディングワイヤと、前記複数の配線パターンの他端にそれぞれ形成された複数の半田バンプと、前記金属ベース板の他方の面に形成された第2の絶縁体とを備えた半導体パッケージ」の点で一致する。
しかしながら、本件発明2は、「複数の半田バンプのそれぞれに対応する位置の他方の面の側には第2の絶縁体及び金属ベース板に形成された複数の開口部が設けられ、第1の絶縁体には複数の半田バンプに対応する位置にそれぞれ形成された複数のスルーホールが設けられ、前記複数の開口部にはそれぞれ複数のスルーホールを介して半田バンプに電気的に接続された複数のチェック端子が設けられている」のに対し、甲第2号証に記載された発明はそのようなものではない点で相違する。
そこで、上記相違点について検討すると、本件発明2のチェック端子は、実装後の半田バンプとプリント基板上の電極とが電気的に接続されているか否かをテストするためのものであるが、甲第1〜4号証のいずれにも、本件発明2のチェック端子のような端子について示唆する記載は何も存在しない。
したがって、本件発明2は、甲第1〜4号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることはできない。

(4-3)本件発明3について
本件発明3と甲第2号証に記載された発明とを対比すると、本件発明2と同様に、両者は、訂正明細書の請求項3に記載された事項に沿って記載すると、「熱を印加するリフローによりプリント基板上への実装を行う半導体パッケージであって、平板状の金属ベース板と、前記金属ベース板の一方の面の中央部に搭載された半導体チップと、前記金属ベース板の前記一方の面の周辺部に形成された第1の絶縁体と、前記第1の絶縁体上に形成された複数の配線パターンと、前記半導体チップと前記複数の配線パターンの一端をそれぞれ電気的に接続する複数のボンディングワイヤと、前記複数の配線パターンの他端にそれぞれ形成された複数の半田バンプと、前記金属ベース板の他方の面に形成された第2の絶縁体とを備えた半導体パッケージ」の点で一致する。
しかしながら、本件発明3が、「前記金属ベース板の前記一方の面の前記中央部には窪みが形成されており、前記金属ベース板の前記窪みに対応する部分には前記一方の面から前記他方の面へ通じる貫通孔が形成されており、前記半導体チップは前記貫通孔を満たす導電性マウント材によって前記窪み中に搭載されている」のに対し、甲第2号証に記載された発明はそのようなものではない点で相違する。
そこで、上記相違点について検討すると、本件発明3の貫通孔を満たす導電性マウント材は、半導体チップに係る応力がこの導電性マウント材によって効率よく分散して、半導体チップの破損や剥がれを防止するためのものであるが、甲第1〜4号証のいずれにも、本件発明3の貫通孔を満たす導電性マウント材のようなものについて示唆する記載は何も存在しない。

(5)むすび
以上のとおりであるから、特許異議の申立ての理由及び証拠によっては、本件発明1〜3についての特許を取り消すことはできない。
また、他に本件発明1〜3についての特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
半導体パッケージ
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 金属ベース板と、前記金属ベース板の一方の面の中央部に搭載された半導体チップと、前記金属ベース板の前記一方の面の周辺部に形成されたポリイミドからなる第1の絶縁体と、前記第1の絶縁体上に形成された配線パターンと、前記半導体チップと前記配線パターンの一端を電気的に接続する手段と、前記配線パターンの他端に形成された半田バンプと、前記金属ベース板の他方の面に形成されたポリイミドからなる第2の絶縁体とを備え、前記金属ベース板は、湾曲部をもたない平板形状であり、前記第1及び第2の絶縁体の膜厚は実質的に等しいことを特徴とする半導体パッケージ。
【請求項2】 熱を印加するリフローによりプリント基板上への実装を行う半導体パッケージであって、平板状の金属ベース板と、前記金属ベース板の一方の面の中央部に搭載された半導体チップと、前記金属ベース板の前記一方の面の周辺部に形成された第1の絶縁体と、前記第1の絶縁体上に形成された複数の配線パターンと、前記半導チップと前記複数の配線パターンの一端をそれぞれ電気的に接続する複数のボンディングワイヤと、前記複数の配線パターンの他端にそれぞれ形成された複数の半田バンプと、前記金属ベース板の他方の面に形成された第2の絶縁とを備え、前記複数の半田バンプのそれぞれに対応する位置の前記他方の面の側には前記第2の絶縁体及び前記金属ベース板に形成された複数の開口部が設けられ、前記第1の絶縁体には前記複数の半田バンプに対応する位置にそれぞれ形成された複数のスルーホールが設けられ、前記複数の開口部にはそれぞれ前記複数のスルーホールを介して前記半田バンプに電気的に接続された複数のチェック端子が設けられていることを特徴とする半導体パッケージ。
【請求項3】 熱を印加するリフローによりプリント基板上への実装を行う半導体パッケージであって、平板状の金属ベース板と、前記金属ベース板の一方の面の中央部に搭載された半導体チップと、前記金属ベース板の前記一方の面の周辺部に形成された第1の絶縁体と、前記第1の絶縁体上に形成された複数の配線パターンと、前記半導体チップと前記複数の配線パターンの一端をそれぞれ電気的に接続する複数のボンディングワイヤと、前記複数の配線パターンの他端にそれぞれ形成された複数の半田バンプと、前記金属ベース板の他方の面に形成された第2の絶縁体とを備え、前記金属ベース板の前記一方の面の前記中央部には窪みが形成されており、前記金属ベース板の前記窪みに対応する部分には前記一方の面から前記他方の面へ通じる貫通孔が形成されており、前記半導体チップは前記貫通孔を満たす導電性マウント材によって前記窪み中に搭載されていることを特徴とする半導体パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体パッケージに関し、特に金属ベース板を用いたBGA構造の半導体パッケージの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年における半導体集積回路(LSI)の高速化・多機能化に伴い、これを収容する半導体パッケージに対しても、LSIの高速動作に耐えうる良好な電気的特性の実現や多ピン化への要求が高まっている。つまり、LSIの動作周波数が高くなると、半導体パッケージが持つインダクタンスの影響が顕著となるため、インダクタンスを低減した半導体パッケージが要求され、またLSIの多機能化に伴いLSIの端子数が増大すれば、これに応じてピン数の多い半導体パッケージが要求されるのである。
【0003】このような要求に基づき、近年、BGA(BALL GRID ARRAY)と呼ばれる半導体パッケージが提案されている。BGAパッケージは、従来より主流であるQFPパッケージのように平板状のパッケージの周囲にピンを設けるのではなく、平板状のパッケージの一方の面に球状のバンプをアレイ状に敷き詰めるものである。BGAパッケージによれば、QFPパッケージに比べてパッケージ内で生じるインダクタンスが低減できるため、高速動作するLSIを搭載することが可能となるばかりでなく、バンプ間の間隔をQFPパッケージにおけるピン間隔よりも大幅に広くとることができることから、プリント基板への実装時における作業の困難性を高めることなくピン数を増加させることが可能となる。
【0004】ところで、BGAパッケージにおいてLSIチップが搭載される基板(ベース板)には様々な材料が検討されているが、LSIチップより発する熱を効率よく外部へ放出できることから、金属を基板(ベース板)に用いたBGAパッケージが提案されている。このようなBGAパッケージについて、図面を参照して説明する。
【0005】図9は、「MONDAY MARCH 6,1995 ELECTRONICNEWS」に掲載されたAMKOR/ANAM社製のBGA(SuperBGA)パッケージ10の断面図である。
【0006】この半導体パッケージ10の構造を説明する。この半導体パッケージ10の基板には金属ベース板12が用いられており、その中央部にはマウント材22により半導体チップ14が搭載されている。半導体チップ14を取り囲む周辺領域には絶縁体16が設けられており、その上には所定のパターンを有する複数の配線パターン20が形成され、さらに、配線パターン20及び絶縁体16を覆うようにカバー絶縁膜28が形成されている。このカバー絶縁膜28のうち、ボンディングワイヤ24を介して半導体チップ14の端子に接続される各配線パターンの一端、及び半田バンプ18が設けられる各配線パターンの他端に対応する部分には開口が設けられている。そして、かかる開口により露出している各配線パターンの一端と半導体チップ14の各端子とがボンディングワイヤ24によって接続され、同じく開口により露出している各配線パターンの他端に半田バンプ18が設けられており、これによって半導体チップ14の各端子と各半田バンプ18との電気的な接続がとられている。尚、半導体チップ14及びボンディングワイヤ24を保護すべく、これら半導体チップ14及びボンディングワイヤ24これらを覆うように封止樹脂26が設けられている。
【0007】このような構造を有する半導体パッケージ10をプリント基板に実装する際には、リフロー半田づけにより行う。すなわち、プリント基板上へ半導体パッケージ10を位置決めした後、半導体パッケージ10に熱を印加し、半田バンプを溶融させることによりプリント基板上の電極と電気的接続及び機械的接続をとる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の半導体パッケージ10においては、上述したリフロー半田づけの際に金属ベース板12が変形して平坦性がなくなり、半田バンプ18とプリント基板上の電極との電気的・機械的接続が取れなくなるという問題があった。
【0009】かかる金属ベース板12の変形は、金属ベース板12の線膨張係数と、絶縁体16の線膨張係数に大きな差があることに起因している。つまり、リフロー時に印加される熱により、金属ベース板12も絶縁体16もそれぞれ膨張するのであるが、これらの膨張の度合いに差があるため、金属ベース板12が反り返ってしまうのである。金属ベース板12が反り返ってしまうと、特に金属ベース板12の外周に近い部分の半田バンプ18がプリント基板から離れ、プリント基板上の電極との電気的・機械的に接続されなくなってしまうのである。これが、従来の半導体パッケージ10の実装歩留まりを低下させる原因となっていた。
【0010】したがって、本発明の目的は、リフロー時においても平坦性が損なわれない半導体パッケージを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】 本発明による半導体パッケージは、金属ベース板と、前記金属ベース板の一方の面の中央部に搭載された半導体チップと、前記金属ベース板の前記一方の面の周辺部に形成されたポリイミドからなる第1の絶縁体と、前記第1の絶縁体上に形成された配線パターンと、前記半導体チップと前記配線パターンの一端を電気的に接続する手段と、前記配線パターンの他端に形成された半田バンプと、前記金属ベース板の他方の面に形成されたポリイミドからなる第2の絶縁体とを備え、前記金属ベース板は、湾曲部をもたない平板形状であり、前記第1及び第2の絶縁体の膜厚は実質的に等しいことを特徴とする。
【0012】 また、本発明の半導体パッケージは、熱を印加するリフローによりプリント基板上への実装を行う半導体パッケージであって、平板状の金属ベース板と、前記金属ベース板の一方の面の中央部に搭載された半導体チップと、前記金属ベース板の前記一方の面の周辺部に形成された第1の絶縁体と、前記第1の絶縁体上に形成された複数の配線パターンと、前記半導体チップと前記複数の配線パターンの一端をそれぞれ電気的に接続する複数のボンディングワイヤと、前記複数の配線パターンの他端にそれぞれ形成された複数の半田バンプと、前記金属ベース板の他方の面に形成された第2の絶縁体とを備え、前記複数の半田バンプのそれぞれに対応する位の前記他方の面の側には前記第2の絶縁体及び前記金属ベース板に形成された複数の開口部が設けられ、前記第1の絶縁体には前記複数の半田バンプに対応する位置にそれぞれ形成された複数のスルーホールが設けられ、前記複数の開口部にはそれぞれ前記複数のスルーホールを介して前記半田バンプに電気的に接続された複数のチェック端子が設けられていることを特徴とする。また、本発明の半導体パッケージは、熱を印加するリフローによりプリント基上への実装を行う半導体パッケージであって、平板状の金属ベース板と、前記金属ベース板の一方の面の中央部に搭載された半導体チップと、前記金属ベース板の前記一方の面の周辺部に形成された第1の絶縁体と、前記第1の絶縁体上に形成された複数の配線パターンと、前記半導体チップと前記複数の配線パターンの一端をそれぞれ電気的に接続する複数のボンディングワイヤと、前記複数の配線パターンの他端にそれぞれ形成された複数の半田バンプと、前記金属ベース板の他方の面に形成された第2の絶縁体とを備え、前記金属ベース板の前記一方の面の前記中央部には窪みが形成されており、前記金属ベース板の前記窪みに対応する部分には前記一方の面から前記他方の面へ通じる貫通孔が形成されており、前記半導体チップは前記貫通孔を満たす導電性マウント材によって前記窪み中に搭載されていることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態による半導体パッケージにつき、図面を参照して説明する。
【0014】図1は、本発明の第1の実施の形態による半導体パッケージ100を示す断面図である。本実施の形態による半導体パッケージ100は、パッケージの一面に球状のバンプをアレイ状に敷き詰めたBGAパッケージである。
【0015】この半導体パッケージ100の基板としては0.15〜1mm厚程度の銅(Cu)からなる金属ベース板102が用いられており、その中央部には銀ペーストの様な高熱伝導の導電性マウント材118により半導体チップ104が搭載されている。搭載される半導体チップ104は、マイクロプロセッサでもDSPでもよく、種類は問わない。また、金属ベース板102の材質としては銅に限定されず、アルミニウムであっても良い。さらに、金属ベース板102の厚さも上述したものに限定されないが、より薄い金属ベース板ほど容易に反り返るので、より薄い金属ベース板を用いた場合ほど本発明による効果は顕著となる。
【0016】半導体チップ14を取り囲む金属ベース板102の周辺領域には、20〜55μm厚の有色または無色のポリイミドからなる絶縁体106が設けられており、その上には所定のパターンを有する、18〜35μm厚の銅箔からなる複数の配線パターン112が形成され、さらに、配線パターン112及び絶縁体106を覆うように、有機系絶縁体からなるカバー絶縁膜114が形成されている。このカバー絶縁膜114のうち、ボンディングワイヤ116を介して半導体チップ104の端子(図示せず)に接続される各配線パターンの一端に対応する部分、及び半田バンプ110が設けられる各配線パターンの他端に対応する部分にはそれぞれ開口が設けられている。そして、かかる開口により露出している各配線パターン112の一端と半導体チップ104の各端子とがボンディングワイヤ116によって接続され、同じく開口により露出している各配線パターンの他端に半田バンプ110が設けられており、これによって半導体チップ104の各端子と各半田バンプ110との電気的な接続がとられている。尚、半導体チップ104及びボンディングワイヤ116を保護すべく、これら半導体チップ104及びボンディングワイヤ116これらを覆うようにエポキシ樹脂等からなる封止樹脂120が設けられている。
【0017】さらに、金属ベース板102の裏面、すなわち、半導体チップ104や半田バンプ110が形成される面とは逆の面の全面にも、20〜55μm厚の有色または無色のポリイミドからなる絶縁体108が形成されている。特に限定されないが、絶縁体106の膜厚と絶縁体108の膜厚は同一であることが好ましい。
【0018】次に、かかる半導体パッケージ100の製造方法について説明する。
【0019】まず、金属ベース板102の一方の面の全面に絶縁体106を形成し、他方の面の全面に絶縁体108を形成する。次に、絶縁体106上に配線パターン112を形成する。そして、半導体チップ104が搭載されるべき位置における絶縁体106及び配線パターン112を除去し、半導体チップ104が搭載されるべき位置の金属ベース板102を露出させる。次に、半田バンプ110が形成される配線パターン112上の所定の位置及びボンディング部分を除く絶縁体106の全面にカバー絶縁体114を被覆する。
【0020】続いて、金属ベース板102上の半導体チップ104の搭載位置にマウント材118を設け、かかるマウント材118上に半導体チップ104を搭載する。このように搭載された半導体チップ104の各電極(図示せず)と配線パターン112のボンディング部とをボンディングワイヤ116により接続する。ついで半導体チップ104、ボンディングワイヤ116、及び配線パターン112の一部を例えば封止樹脂120により封止する。最後に、配線パターン112上のカバー絶縁体9がコーティングされない所定位置に各々半田バンプ110を設け、半導体パッケージ100を完成する。
【0021】このように、本実施の形態による半導体パッケージ100は、従来の半導体パッケージ10と異なり、半導体チップ104や半田バンプ110が形成される側とは反対の側にも絶縁体108が設けられている。このため、プリント基板に実装する際のリフローにより半導体パッケージ100に熱が印加されても、金属ベース板102はその両面が絶縁体106と絶縁体108に覆われていることから、従来の半導体パッケージ10のように、リフロー時に金属ベース板が変形して、半田バンプとプリント基板上の電極との電気的接続や機械的接続が取れなくなるという問題は生じない。すなわち、本実施の形態による半導体パッケージ100では、金属ベース板102の両側に絶縁体が形成されているので、半導体パッケージ100に熱が印加されても、線膨張係数の差に基づく応力を金属ベース板102はその両面から受けることとなる。このため、かかる応力を金属ベース板の一方の面からのみ受けることにより反り返ってしまうという従来の問題点は解消されることになる。
【0022】したがって、本実施例による半導体パッケージ100によれば、リフロー時においても平坦性が損なわれないため、半田バンプ110とプリント基板上の電極との電気的接続や機械的接続を確実にとることができ、実装歩留まりが向上する。
【0023】次に、本発明の第2の実施の形態による半導体パッケージ200について説明する。
【0024】図2は、本発明の第2の実施の形態による半導体パッケージ200を示す断面図である。本実施の形態による半導体パッケージ200も、パッケージの一面に球状のバンプをアレイ状に敷き詰めたBGAパッケージであり、上述した半導体パッケージ100に実装後のチェック端子234を設けたものである。つまり、金属ベース板202のうち半田バンプ210が形成される部分には開口230が形成されており、この開口230の内部には絶縁体206に形成されたスルーホール232を介して半田バンプ210と電気的に接続されたチェック端子234が形成されている。
【0025】かかる半導体パッケージ200では、プリント基板への実装後に各半田バンプ210とプリント基板上の各電極とが電気的に接続されているか否かをテストすることができる。金属ベース板を用いたBGAパッケージでは、実装後における半田バンプとプリント基板上の電極との接続確認を目視により行うことができないため、このようなチェック端子234を設けることは実際上極めて有効である。
【0026】このように、半導体パッケージ200では、金属ベース板202の裏面には開口230が設けられているが、それ以外の部分の全面は絶縁体208に覆われていることから、上述した半導体パッケージ100と同様、リフロー時の変形が防止され、実装歩留まりが向上する。
【0027】次に、本発明の第3の実施の形態による半導体パッケージ300について説明する。
【0028】図3は、本発明の第3の実施の形態による半導体パッケージ300を示す断面図である。本実施の形態による半導体パッケージ300も、パッケージの一面に球状のバンプをアレイ状に敷き詰めたBGAパッケージであり、上述した半導体パッケージ100と同様、金属ベース板302の裏面全体に絶縁体308が形成されているのみならず、半導体チップ304が搭載される部分に相当する金属ベース板302をエッチング加工し、窪み326(段差)が設けられている。
【0029】半導体パッケージ300によれば、半導体チップ304の表面が半田バンプ310の形成面に対してより低い位置となることから、封止樹脂320の高さをより低く形成することができるので、かかる封止樹脂320がプリント基板への実装の際の障害となりにくくなる。
【0030】さらに、半導体パッケージ300では、上述した半導体パッケージ100と同様、金属ベース板302の裏面全体に絶縁体308が形成されていることから、半導体パッケージ100と同様、リフロー時の変形が防止され、実装歩留まりが向上する。特に、半導体パッケージ300では、半導体チップ304搭載部に窪み326が設けられていることから、第1の実施の形態による半導体パッケージ100よりも金属ベース板の機械的強度が低く、リフロー時の反り返りがより起きやすいことから、金属ベース板302の裏面に形成された絶縁体308による反り返りの防止効果は大きい。
【0031】尚、半導体パッケージ300においても、上述した半導体パッケージ200と同様に実装後のチェック端子をさらに設けても良い。この場合、金属ベース板302の強度がより弱くなることから、本発明による効果はさらに顕著なものとなる。
【0032】次に、本発明の第4の実施の形態による半導体パッケージ400について説明する。
【0033】図4は、本発明の第4の実施の形態による半導体パッケージ400を示す断面図である。図に示すとおり、本実施の形態による半導体パッケージ400は、上述した半導体パッケージ300にヒートシンク422をさらに付加したものである。ヒートシンク422は、熱伝導性接着材424によって、半導体チップ404の搭載部のちょうど裏側に当たる金属ベース板402に接着されている。
【0034】半導体パッケージ400では、金属ベース板402の裏面のうち、半導体チップ404の搭載部のちょうど裏側に当たる部分にはヒートシンク422が接着されていることからこの部分には絶縁体408は形成されていない。しかしながら、本発明が解決しようとする半導体パッケージの反り返りによるプリント基板との接続不良は、半導体パッケージのより外側に存在する半田バンプにて生じやすいため、半導体パッケージ400のように金属ベース板402の裏面のうち外周部分のみに絶縁体408を形成することによってもかかる反り返りが抑えられる。
【0035】尚、かかる半導体パッケージ400においても、上述した半導体パッケージ200と同様に実装後のチェック端子をさらに設けても良い。この場合、金属ベース板402の強度がより弱くなることから、本発明による効果はさらに顕著なものとなる。
【0036】次に、本発明の第5の実施の形態による半導体パッケージ500について説明する。
【0037】図5は、本発明の第5の実施の形態による半導体パッケージ500を示す断面図である。図に示すとおり、本実施の形態による半導体パッケージ500は、上述した半導体パッケージ300と類似し、導電性マウント材518が設けられる部分の金属ベース板502に複数の貫通孔528が形成されている点を特徴とする。この貫通孔528は、金属ベース板502に形成された窪み526に対応する部分において金属ベース板502の一方の面から他方の面へ通じるものであり、この貫通孔528内には導電性マウント材518が満たされている。
【0038】かかる構成によれば、リフロー時において半導体チップ504にかかる応力がマウント材518に効率よく分散するため、半導体チップ504の破損や剥がれを防止することができる。
【0039】かかる半導体パッケージ500においても、やはり実装後のチェック端子をさらに設けても良い。
【0040】次に、本発明のその他の実施の形態による半導体パッケージ600、700及び800について、それぞれ図6、図7及び図8を用いて説明する。これら半導体パッケージ600、700及び800も、一方の面に半田バンプがアレイ状に形成されたBGAパッケージである。
【0041】図6に示すとおり、半導体パッケージ600は、金属ベース板602のうち半導体チップ604が搭載される部分に湾曲626が設けられている。これにより、半導体チップ604の表面が半田バンプ610の形成面に対してより低い位置となることから、封止樹脂620の高さをより低く形成することができる。
【0042】図7に示す半導体パッケージ700は、半導体パッケージ600にヒートシンク722を付加したものであり、図8に示す半導体パッケージ800は半導体パッケージ600にチェック端子834を設けたものである。いずれの半導体パッケージ600、700及び800も、半導体チップの表面が半田バンプ形成面に対してより低い位置となることから、封止樹脂の高さをより低く形成することができる特徴がある。
【0043】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、リフロー時においても平坦性が損なわれず、半田バンプとプリント基板上の電極との電気的接続や機械的接続を確実にとることができ実装歩留まりのよい半導体パッケージが提供される。
【0044】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による半導体パッケージ100の断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態による半導体パッケージ200の断面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態による半導体パッケージ300の断面図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態による半導体パッケージ400の断面図である。
【図5】本発明の第5の実施の形態による半導体パッケージ500の断面図である。
【図6】本発明のその他の実施の形態による半導体パッケージ600の断面図である。
【図7】本発明のその他の実施の形態による半導体パッケージ700の断面図である。
【図8】本発明のその他の実施の形態による半導体パッケージ800の断面図である。
【図9】従来の半導体パッケージ10の断面図である。
【符号の説明】
100,200,300,400,500,600,700,800 半導体パッケージ
102,202,302,402,502,602,702,802 金属ベース板
104,204,304,404,504,604,704,804 半導体チップ
106,108,206,208,306,308,406,408,506,508,606,608,706,708,806,808 絶縁体
110,210,310,410,510,610,710,810 半田バンプ
112,212,312,412,512,612,712,812 配線パターン
114,214,314,414,514,614,714,814 カバー絶縁膜
116,216,316,416,516,616,716,816 ボンディングワイヤ
118,218,318,418,518,618,718,818 導電性マウント材
120,220,320,420,520,620,720,820 封止樹脂
422,722 ヒートシンク
326,426,526 窪み
626,726,826 湾曲
528 貫通孔
230,830 開口
232,832 スルーホール
234,834 チェック端子
 
訂正の要旨 訂正の要旨
(1)訂正事項a
特許請求の範囲の減縮を目的として、願書に添付した明細書(以下、「特許明細書」という。)の請求項1を削除する。
(2)訂正事項b
明りょうでない記載の釈明を目的として、同請求項2を請求項1に繰り上げるとともに、
「【請求項1】金属ベース板と、前記金属ベース板の一方の面の中央部に搭載された半導体チップと、前記金属ベース板の前記一方の面の周辺部に形成されたポリイミドからなる第1の絶縁体と、前記第1の絶縁体上に形成された配線パターンと、前記半導体チップと前記配線パターンの一端を電気的に接続する手段と、前記配線パターンの他端に形成された半田バンプと、前記金属ベース板の他方の面に形成されたポリイミドからなる第2の絶縁体とを備え、前記金属ベース板は、湾曲部をもたない平板形状であり、前記第1及び第2の絶縁体の膜厚は実質的に等しいことを特徴とする半導体パッケージ。」と訂正する。
(3)訂正事項c
特許請求の範囲の減縮を目的として、同請求項3を削除する。
(4)訂正事項d
特許請求の範囲の減縮を目的として、同請求項4を削除する。
(5)訂正事項e
特許請求の範囲の減縮及び明りょうでない記載の釈明を目的として、同請求項5を請求項2に繰り上げるとともに、
「【請求項2】熱を印加するリフローによりプリント基板上への実装を行う半導体パッケージであって、平板状の金属ベース板と、前記金属ベース板の一方の面の中央部に搭載された半導体チップと、前記金属ベース板の前記一方の面の周辺部に形成された第1の絶縁体と、前記第1の絶縁体上に形成された複数の配線パターンと、前記半導体チップと前記複数の配線パターンの一端をそれぞれ電気的に接続する複数のボンディングワイヤと、前記複数の配線パターンの他端にそれぞれ形成された複数の半田バンプと、前記金属ベース板の他方の面に形成された第2の絶縁体とを備え、前記複数の半田バンプのそれぞれに対応する位置の前記他方の面の側には前記第2の絶縁体及び前記金属ベース板に形成された複数の開口部が設けられ、前記第1の絶縁体には前記複数の半田バンプに対応する位置にそれぞれ形成された複数のスルーホールが設けられ、前記複数の開口部にはそれぞれ前記複数のスルーホールを介して前記半田バンプに電気的に接続された複数のチェック端子が設けられていることを特徴とする半導体パッケージ。」と訂正する。
(6)訂正事項f
特許請求の範囲の減縮を目的として、同請求項6を削除する。
(7)訂正事項g
特許請求の範囲の減縮を目的として、同請求項7を削除する。
(8)訂正事項h
特許請求の範囲の減縮及び明りょうでない記載の釈明を目的として、同請求項8を請求項3に繰り上げるとともに、
「【請求項3】熱を印加するリフローによりプリント基板上への実装を行う半導体パッケージであって、平板状の金属ベース板と、前記金属ベース板の一方の面の中央部に搭載された半導体チップと、前記金属ベース板の前記一方の面の周辺部に形成された第1の絶縁体と、前記第1の絶縁体上に形成された複数の配線パターンと、前記半導体チップと前記複数の配線パターンの一端をそれぞれ電気的に接続する複数のボンディングワイヤと、前記複数の配線パターンの他端にそれぞれ形成された複数の半田バンプと、前記金属ベース板の他方の面に形成された第2の絶縁体とを備え、前記金属ベース板の前記一方の面の前記中央部には窪みが形成されており、前記金属ベース板の前記窪みに対応する部分には前記一方の面から前記他方の面へ通じる貫通孔が形成されており、前記半導体チップは前記貫通孔を満たす導電性マウント材によって前記窪み中に搭載されていることを特徴とする半導体パッケージ。」と訂正する。
(9)訂正事項i
明りょうでない記載の釈明を目的として、特許明細書の段落【0011】を、
「【0011】【課題を解決するための手段】本発明による半導体パッケージは、金属ベース板と、前記金属ベース板の一方の面の中央部に搭載された半導体チップと、前記金属ベース板の前記一方の面の周辺部に形成されたポリイミドからなる第1の絶縁体と、前記第1の絶縁体上に形成された配線パターンと、前記半導体チップと前記配線パターンの一端を電気的に接続する手段と、前記配線パターンの他端に形成された半田バンプと、前記金属ベース板の他方の面に形成されたポリイミドからなる第2の絶縁体とを備え、前記金属ベース板は、湾曲部をもたない平板形状であり、前記第1及び第2の絶縁体の膜厚は実質的に等しいことを特徴とする。」と訂正する。
(10)訂正事項j
明りょうでない記載の釈明を目的として、特許明細書の段落【0012】を、
「【0012】また、本発明の半導体パッケージは、熱を印加するリフローによりプリント基板上への実装を行う半導体パッケージであって、平板状の金属ベース板と、前記金属ベース板の一方の面の中央部に搭載された半導体チップと、前記金属ベース板の前記一方の面の周辺部に形成された第1の絶縁体と、前記第1の絶縁体上に形成された複数の配線パターンと、前記半導体チップと前記複数の配線パターンの一端をそれぞれ電気的に接続する複数のボンディングワイヤと、前記複数の配線パターンの他端にそれぞれ形成された複数の半田バンプと、前記金属ベース板の他方の面に形成された第2の絶縁体とを備え、前記複数の半田バンプのそれぞれに対応する位置の前記他方の面の側には前記第2の絶縁体及び前記金属ベース板に形成された複数の開口部が設けられ、前記第1の絶縁体には前記複数の半田バンプに対応する位置にそれぞれ形成された複数のスルーホールが設けられ、前記複数の開口部にはそれぞれ前記複数のスルーホールを介して前記半田バンプに電気的に接続された複数のチェック端子が設けられている。
また、本発明の半導体パッケージは、熱を印加するリフローによりプリント基板上への実装を行う半導体パッケージであって、平板状の金属ベース板と、前記金属ベース板の一方の面の中央部に搭載された半導体チップと、前記金属ベース板の前記一方の面の周辺部に形成された第1の絶縁体と、前記第1の絶縁体上に形成された複数の配線パターンと、前記半導体チップと前記複数の配線パターンの一端をそれぞれ電気的に接続する複数のボンディングワイヤと、前記複数の配線パターンの他端にそれぞれ形成された複数の半田バンプと、前記金属ベース板の他方の面に形成された第2の絶縁体とを備え、前記金属ベース板の前記一方の面の前記中央部には窪みが形成されており、前記金属ベース板の前記窪みに対応する部分には前記一方の面から前記他方の面へ通じる貫通孔が形成されており、前記半導体チップは前記貫通孔を満たす導電性マウント材によって前記窪み中に搭載されていることを特徴とする。」と訂正する。
異議決定日 2002-09-12 
出願番号 特願平10-111623
審決分類 P 1 651・ 121- YA (H01L)
最終処分 維持  
前審関与審査官 田中 永一  
特許庁審判長 関根 恒也
特許庁審判官 雨宮 弘治
伊藤 明
登録日 2000-05-12 
登録番号 特許第3063733号(P3063733)
権利者 日本電気株式会社
発明の名称 半導体パッケージ  
代理人 河合 信明  
代理人 河合 信明  
代理人 福田 修一  
代理人 京本 直樹  
代理人 福田 修一  
代理人 京本 直樹  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ