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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  A63F
管理番号 1070319
異議申立番号 異議2000-73080  
総通号数 38 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1999-07-06 
種別 異議の決定 
異議申立日 2000-08-14 
確定日 2002-10-17 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3008102号「パチンコ機」の請求項1に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3008102号の請求項1に係る特許を取り消す。 
理由 1・手続の経緯
特許第3008102号の発明についての出願は、昭和62年5月28日に出願された実用新案登録出願(実願昭62-79990号)の一部が、(旧)実用新案法第9条第1項の規定で準用する特許法第44条の規定により、平成3年5月27日に新たな実用新案登録出願(実願平3-46751号)とされ、この新たな実用新案登録出願が、特許法第46条第1項の規定により、平成3年5月28日に特許出願(特願平3-150907号)に変更され、この特許出願の一部が、特許法第44条の規定により、平成8年3月11日に新たな特許出願(特願平8-82033号)とされ、この新たな特許出願の一部が、同規定により平成9年1月27日に新たな特許出願(特願平9-27188号)とされ、この新たな特許出願の一部が、同規定により、平成10年9月28日に新たな特許出願とされたものであって、平成11年12月3日にその発明について特許権の設定登録がなされ、その後、その特許について、特許異議申立人・細江裕実より特許異議の申立てがなされ、平成12年12月22日付け取消しの理由が通知され、その指定期間内である平成13年3月12日に訂正請求(後日取下げ)がなされた後、平成13年8月7日付けで再度の取消しの理由が通知され、その指定期間内である平成13年10月16日に訂正請求がなされたものである。
2・訂正の適否についての判断
(1)訂正の内容
ア・訂正事項a
「【請求項1】遊技者が発射装置で弾発した打球が遊技盤に設けられた始動口における球の検出に基づいて図柄を変動させ、所定条件の成立により遊技者に有利な入賞態様を付与する遊技を行う制御装置を備えるパチンコ機において、
パチンコ機の背面側に設けた制御装置と、遊技盤の背面側に設けた所定の図柄を表示する表示部を備える第1基板と、遊技盤の背面側に設けられ前記第1基板と電気的に接続されてマイクロコンピュータ並びに前記制御装置と接続する外部接続端子を背面側に搭載した処理部を設けた第2基板と、を備え、
前記遊技盤の表面側には、遮蔽板により取付基板に凹所を形成すると共に該凹所に表示窓を有するセンター役物を設け、
前記表示窓の背面側には、前記第1基板の表示部が臨むようにしたことを特徴とするパチンコ機。
【請求項2】前記制御装置はマイクロコンピュータ及びROMを備え、前記処理部は前記制御装置からデータを割込に基づいて入力するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のパチンコ機。」とある特許請求の範囲の記載を、
「【請求項1】遊技者が発射装置で弾発した打球が遊技盤に設けられた始動口における球の検出に基づいて図柄を変動させ、所定条件の成立により遊技者に有利な入賞態様を付与する遊技を行う制御装置を備えるパチンコ機において、
パチンコ機の背面側に設けられ、センター役物、電子音発生回路、ランプ表示器など遊技の制御を行う制御装置と、遊技盤の背面側に設けられ所定の図柄を表示する表示部を備える第1基板と、遊技盤の背面側に設けられ前記第1基板と電気的に接続されてマイクロコンピュータ並びに前記制御装置と接続する外部接続端子を背面側に搭載し、該外部接続端子を介して前記制御装置からのデータに基づいて所定の図柄表示に関する制御を行う処理部を設けた第2基板と、を備え、
前記遊技盤の表面側には表示窓を有するセンター役物を設け、該センター役物は取付板に連続して設けた縮径する遮蔽板により凹所を形成すると共に該凹所に表示窓を設け、
前記表示窓の背面側には、前記第1基板の表示部の前面に設けた透光性のカバー部材が臨むようにしたことを特徴とするパチンコ機。
【請求項2】前記制御装置はマイクロコンピュータ及びROMを備え、前記処理部は前記制御装置からデータを割込に基づいて入力するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のパチンコ機。」と訂正する。
イ・訂正事項b
明細書の段落【0004】の記載について、
「・・・パチンコ機の背面側に設けた制御装置と、遊技盤の背面側に設けた所定の図柄を表示する表示部・・・外部接続端子を背面側に搭載した処理部・・・遊技盤の表面側には、遮蔽板により取付基板に凹所を形成すると共に該凹所に表示窓を有するセンター役物を設け、前記表示窓の背面側には、前記第1基板の表示部が臨むようにした・・・」とあるのを、
「・・・パチンコ機の背面側に設けられ、センター役物、電子音発生回路、ランプ表示器など遊技の制御を行う制御装置と、遊技盤の背面側に設けられ所定の図柄を表示する表示部・・・外部接続端子を背面側に搭載し、該外部接続端子を介して前記制御装置からのデータに基づいて所定の図柄表示に関する制御を行う処理部・・・遊技盤の表面側には表示窓を有するセンター役物を設け、該センター役物は取付板に連続して設けた縮径する遮蔽板により凹所を形成すると共に該凹所に表示窓を設け、前記表示窓の背面側には、前記第1基板の表示部の前面に設けた透光性のカバー部材が臨むようにした・・・」と訂正する。
ウ・訂正事項c
明細書の段落【0021】の記載について、
「・・・パチンコ機の背面側に設けた制御装置と、遊技盤の背面側に設けた所定の図柄を表示する表示部・・・外部接続端子を背面側に搭載した処理部・・・遊技盤の表面側には、遮蔽板により取付基板に凹所を形成すると共に該凹所に表示窓を有するセンター役物を設け、前記表示窓の背面側には、前記第1基板の表示部が臨むようにした・・・」とあるのを、
「・・・パチンコ機の背面側に設けられ、センター役物、電子音発生回路、ランプ表示器など遊技の制御を行う制御装置と、遊技盤の背面側に設けられ所定の図柄を表示する表示部・・・外部接続端子を背面側に搭載し、該外部接続端子を介して前記制御装置からのデータに基づいて所定の図柄表示に関する制御を行う処理部・・・遊技盤の表面側には表示窓を有するセンター役物を設け、該センター役物は取付板に連続して設けた縮径する遮蔽板により凹所を形成すると共に該凹所に表示窓を設け、前記表示窓の背面側には、前記第1基板の表示部の前面に設けた透光性のカバー部材が臨むようにした・・・」と訂正する。
(2)訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否
上記訂正事項aは、発明を特定する事項である「・・・パチンコ機の背面側に設けた制御装置と、遊技盤の背面側に設けた所定の図柄を表示する表示部・・・外部接続端子を背面側に搭載した処理部・・・遊技盤の表面側には、遮蔽板により取付基板に凹所を形成すると共に該凹所に表示窓を有するセンター役物を設け、前記表示窓の背面側には、前記第1基板の表示部が臨むようにした・・・」をこれに含まれる事項である「・・・パチンコ機の背面側に設けられ、センター役物、電子音発生回路、ランプ表示器など遊技の制御を行う制御装置と、遊技盤の背面側に設けられ所定の図柄を表示する表示部・・・外部接続端子を背面側に搭載し、該外部接続端子を介して前記制御装置からのデータに基づいて所定の図柄表示に関する制御を行う処理部・・・遊技盤の表面側には表示窓を有するセンター役物を設け、該センター役物は取付板に連続して設けた縮径する遮蔽板により凹所を形成すると共に該凹所に表示窓を設け、前記表示窓の背面側には、前記第1基板の表示部の前面に設けた透光性のカバー部材が臨むようにした・・・」に変更し、しかも、「パチンコ機の背面側に設けられ、センター役物、電子音発生回路、ランプ表示器など遊技の制御を行う制御装置と、遊技盤の背面側に設けられ所定の図柄を表示する表示部」の点については、明細書の段落【0011】の「メインMCU17にはセンター役物18などに設けた継続スイッチ19,10カウントスイッチ20,始動口スイッチ21,駆動ソレノイド22,あるいは電子音発生回路23,ランプ表示器24などパチンコ遊技の制御を受け持たせる」に、「外部接続端子を背面側に搭載し、該外部接続端子を介して前記制御装置からのデータに基づいて所定の図柄表示に関する制御を行う処理部」の点については、明細書の段落【0009】の「第2基板3の一縁には外部接続端子14を設けて、この外部接続端子14を介してパチンコ機15の遊技制御を行う第1の制御装置16に接続可能とする」及び段落【0005】の「第2基板3には、パチンコ遊技の制御を行う第1の制御装置から単一方向にのみ送られるデータに基づいて複数の図柄を変動表示可能な第2の制御装置、即ちサブMCU(マイクロコンピュータユニット)5を有する表示処理部6を形成する。この表示処理部6では、前記第1の制御装置より不可逆的に送られるデータに基づいて図柄に変換する処理が実行される」に、「遊技盤の表面側には表示窓を有するセンター役物を設け、該センター役物は取付板に連続して設けた縮径する遮蔽板により凹所を形成すると共に該凹所に表示窓を設け、前記表示窓の背面側には、前記第1基板の表示部の前面に設けた透光性のカバー部材が臨むようにした」点については、明細書の段落【0016】の「センター役物18は、取付板25の中程に横に並ぶ3つの表示窓26を有し、各表示窓26には前記表示基板4が臨む。表示窓26と表示基板4との間には、表示基板4側を縮径させた遮蔽板27を上記取付板25から連続して設ける」及び段落【0007】の「表示基板4の前面に透光性のあるカバー部材10を被着している」に、それぞれ記載されているものと認められるので、特許請求の範囲の減縮を目的とした明細書の訂正に該当し、又、上記訂正事項b及びcは、上記訂正事項aと整合を図るものであるから、明りょうでない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当し、何れも、新規事項の追加に該当せず、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。
(3)むすび
したがって、上記訂正は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、平成11年改正前の特許法第120条の4第3項において準用する平成6年法律第116号による改正前の特許法第126条第1項ただし書き、第2項及び第3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。
3・特許異議の申立てについての判断
(1)本件発明
上記2・で示したように上記訂正が認められるから、本件発明の要旨は、上記訂正に係る訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものである。(上記2・(1)ア・訂正事項a参照)
(2)引用刊行物に記載された発明
当審が平成13年8月7日付けで通知した取消しの理由で引用した、本件出願前に国内において頒布された刊行物である実願昭58-199954号(実開昭60-109683号)のマイクロフィルム(以下、「刊行物1」という)には、
特に、
(ア)「第9図は制御装置の概略を示したもので、第1ゲーム装置駆動制御部100,第2ゲーム装置駆動制御部200,変動入賞装置5に対する駆動制御部300,そして効果音やランプ等に対する駆動制御部400を有する」(明細書第14頁第3乃至7行)、「液晶で表示される画像(ピッチャー、キャッチャー、野手、バッター)」(明細書第13頁第19行乃至第14頁第1行)、「特定入賞装置(特定入賞口6)へ入賞したとき第1ゲーム装置のルーレット2を作動させ・・・第1ゲーム装置の表示態様の連続的作動(点灯位置の移動)を停止させる・・・第2ゲーム装置駆動制御部200は、第1ゲーム装置の表示態様の連続的作動が停止したときその停止時の表示態様の重み・・・を判別する・・・判別結果に対応して、前記第2ゲーム装置のゲームの進行を指示する予め複数設定された作動情報のいずれかを選択する・・・選択された作動情報に従って第2ゲーム装置のゲームの進行を・・・行なわせしめる・・・変動入賞装置駆動制御部300は、第2ゲーム装置での表示態様が所定の賞態様を形成・・・したとき所定期間だけ変動入賞装置5を開状態に変換する・・・変動入賞装置が開状態に在る間第2ゲーム装置のゲーム進行(ランナの移動)を停止させる」(明細書第14頁第8行乃至第15頁第11行)、「液晶駆動基板430には、上記ゴムコネクタ47と対応する位置にドライバ(IC)48が設けてある」(明細書第11頁第2乃至5行)及び「液晶表示パネル41の電極は、ゴムコネクタ47を介してドライバ(IC)48と電気的に接続される」(明細書第11頁第8乃至10行)の記載から、
制御装置が特定入賞口6における球の検出に基づいてランナを移動させ、所定の賞態様の形成により所定期間だけ変動入賞装置5を開状態に変換する遊技を行い、又、ゲーム盤4と変動入賞装置5とを有するユニット、効果音駆動部、ランプ表示器など遊技の制御を行い、ドライバ(IC)48が前記制御装置からの作動情報に基づいて液晶画像パネル41にランナの表示を行っているものと認められること、
(イ)上記(ア)の明細書第11頁第2乃至5行及び明細書第11頁第8乃至10行並びに図面第4,5,7及び9図の記載から、
遊技盤2の背面側に設けられた液晶表示パネル41と遊技盤2の背面側に設けられた液晶駆動基板430とが電気的に接続され、該液晶駆動基板430の背面側に制御装置と接続するための接続線が搭載されているものと認められること、
(ウ)図面第4図の記載から、
筒体24が縮径しているものと認められること、
からみて、
「遊技者が発射装置で弾発した打球が遊技盤2に設けられた特定入賞口6における球の検出に基づいてランナを移動させ、所定の賞態様の形成により所定期間だけ変動入賞装置5を開状態に変換する遊技を行う制御装置を備えるパチンコ機において、
ゲーム盤4と変動入賞装置5とを有するユニット、効果音駆動部、ランプ表示器など遊技の制御を行う制御装置と、遊技盤2の背面側に設けられランナ等を表示する液晶画像パネル41と、遊技盤2の背面側に設けられ前記液晶画像パネル41と電気的に接続されて前記制御装置と接続する接続線を背面側に搭載し、該接続線を介して前記制御装置からの作動情報に基づいてランナ等の表示を行うドライバ(IC)48を設けた液晶駆動基板430と、を備え、
前記遊技盤2の表面側には開口(窓)23を有するゲーム盤4と変動入賞装置5とを有するユニットを設け、該ゲーム盤4と変動入賞装置5とを有するユニットはユニット基板22に設けた縮径する筒体24により凹室30を形成すると共に該凹室30に開口(窓)23を設け、
前記開口(窓)23の背面側には、前記液晶画像パネル41が臨むクリアプレート31を設けたパチンコ機」を構成とする発明が、
同じく本件出願前に国内において頒布された刊行物である特開昭59-105476号公報(以下、「刊行物2」という)には、
「パチンコ機の背面側に設けられ、電動入賞装置12など遊技の制御を行う電子制御回路と、遊技盤3の背面側に設けられ前記電子制御回路と接続するターミナル17と、を備えたパチンコ機」を構成とする発明が、
同じく本件出願前に国内において頒布された刊行物である実願昭58-198863号(実開昭60-106670号)のマイクロフィルム(以下、「刊行物3」という)には、
「パチンコ機の背面側に設けられ遊技の制御を行うコントロール機器を備えたパチンコ機」を構成とする発明が、
同じく本件出願前に国内において頒布された刊行物である実願昭59-162330号(実開昭61-77078号)のマイクロフィルム(以下、「刊行物4」という)には、
特に、
図面第2図の記載から、
前板21に、該前板21に連続して縮径する遮蔽板が設けられ、該縮径する遮蔽板により凹所が形成されているものと認められること、
からみて、
「パチンコ機の背面側に設けられ、表示装置7など遊技の制御を行う制御回路33と、遊戯盤1の背面側に設けられボクシングの画像9とバーグラフ10を表示する液晶板12を備えるカセット15と、該カセット15に設けられ前記液晶板12と電気的に接続されて液晶駆動回路16並びに前記制御回路33と接続するソケット35と、を備え、
前記遊戯盤1の表面側には開口24を有する表示装置7を設け、該表示装置7は前板21に連続して設けた縮径する遮蔽板により凹所を形成すると共に該凹所に開口24を設け、
前記開口24の背面側と前記カセット15の液晶板12の前面との間には、ガラス板23が設けられたパチンコ機」を構成とする発明が、
同じく本件出願前に国内において頒布された刊行物である特開昭61-265161号公報(以下、「刊行物5」という)には、
特に、
(ア)「停止後の表示数字の組合せが予め約定した出目になると、これによって特定態様が発生される」(第5頁左下欄第11乃至13行)の記載、
(イ)「効果音は・・・電子的に発生され」(第6頁右上欄第20行、左下欄第1行)の記載、
(ウ)「凹部形成壁42を奧から前面側に向けて末広がり状に傾斜させ」(第9頁右下欄第2,3行)及び第4,5図(第26頁)の記載、
からみて、
「遊技者が発射装置で弾発した打球が遊技盤1に設けられた特定入賞口7,8における球の検出に基づいて数字を変動させ、表示数字の組み合わせが予め約定した出目になると特定態様が発生する遊技を行う制御装置を備えるパチンコ遊技機において、
可変表示装置4、電子的な音階発生手段257、記憶表示ランプLED1〜4など遊技の制御を行う制御装置と、遊技盤1の背面側に設けられ数字を表示する可変表示部材47と、を備え、
前記遊技盤1の表面側には表示窓部46bを有する可変表示装置4を設け、該可変表示装置4は交流面41に固定された奧から前面側に向けて末広がり状に傾斜させた凹部形成壁42により凹部42aを形成すると共に該凹部42aに表示窓部46bを設け、
前記表示窓部46bの背面側には、可変表示部材47の前面が臨むようにしたパチンコ遊技機」を構成とする発明が、
同じく本件出願前に国内において頒布された刊行物である実願昭56-66789号(実開昭57-180381号)のマイクロフィルム(以下、「刊行物6」という)には、
特に、図面第1図の記載からみて、
「表示部2を備える印刷配線基板3と、該印刷配線基板3と電気的に接続されコネクタを背面側に搭載した印刷配線基板4と、を備えた表示装置」を構成とする発明が、
同じく本件出願前に国内において頒布された刊行物である特開昭62-38493号公報(以下、「刊行物7」という)には、
特に、第1及び2図(第4頁)の記載からみて、
「多数個の発光ダイオードが嵌め込まれたパネル12を備えるプリント基板15と、該プリント基板15と電気的に接続され、駆動回路構成用の回路部品を設けたプリント基板16と、を備え、
前記プリント基板15の多数個の発光ダイオードが嵌め込まれたパネル12の貫通孔と合致する部分が光散乱性を有するプラスチックフィルム18を設けたディスプレイ装置」を構成とする発明が、
同じく本件出願前に米国内に置いて頒布された刊行物である米国特許第4363485号明細書(クラス273)(以下、「刊行物8」という)には、
特に、第10A図及び第10B図(何れもシート8)の記載からみて、
「プレイヤーがボールシュータ50で弾発した打球によりプレイフィールドP上でゲームを行うコンピュータシステム120を備えるピンボールゲーム機において、
ゲームの制御を行うコンピュータシステム120と、CPU128’を有し、前記コンピュータシステム120からのデータに基づいて音発生に関する制御を行うピンボールゲーム機の音発生システムと、を備えたピンボールゲーム機」を構成とする発明が、
同じく本件出願前に米国内に置いて頒布された刊行物である米国特許第4517654号明細書(クラス364)(以下、「刊行物9」という)には、
特に、
(ア)「例えば、ピンボールマシンは今やビデオゲームであり、スロットマシンは今やビデオゲーム装置である」(第1欄下から第48,下から第47行)の記載から、
ビデオプロセシングアーキテクチャが、ピンボールゲーム或いはスロットゲーム等のゲーム用のものであるものと認められること、
(イ)「本発明は、入力バスから供給されるデータを受け取り、供給されたデータから画像を形成する技術に関する。そして、データがゲーム回路から供給されることを特徴とする。ゲームの動画と、ゲームの画像表示のためのデータは、図1に示すように、ビデオ中央処理装置(CPU)10に供給される。CPUは、ゲームの操作信号に基づいて、ビデオに関する全ての制御を行う」(第3欄下から第19行乃至下から第11行)、「ビデオプロセッサの制御下にある、ラッチされた画像アドレスキャラクタメモリ28は、ビデオディスプレイ上に画像を形成するのに必要な実際のビデオ情報を提供する」(第5欄第60行ないし63行)、「ビデオプロセッサはゲームプロセッサアドレス線を含み、それによってビデオプロセッサはゲームプロセッサデータバスに接続される。ゲームプロセッサ(図示されていない)からのデータは、ビデオプロセッサ10によってデータバスを介して受取られる。さらに、ビデオプロセッサはゲームプロセッサから割込みを受け、それによってビデオプロセッサはデータ処理の途中でゲームプロセッサのコマンドに応答することができる。ビデオプロセッサはゲームプロセッサデータバスにデータ出力信号を与えてビデオプロセッサの状態を示す。ビデオプロセッサがゲームプロセッサから命令を受け取ると、プログラムメモリ19はアドレスラッチ12を介してアドレス指定される。プログラムメモリ19はビデオプロセッサを動作するための命令及びゲームプロセッサコマンドに従って図形画像を形成するための命令を含む。一旦アドレス指定されると、プログラムメモリによってビデオプロセッサが他のビデオプロセッサ回路に与えられるデータの形でコマンドを発生することができる」(第4欄第63乃至第5欄第14行)、図1(シート1)及び図2(シート2,3)の記載から、
ビデオプロセシングアーキテクチャが、ゲームの制御を行うゲーム回路と、画像を表示するビデオディスプレイと、中央処理装置(CPU)10を有し、前記ゲーム回路からのデータに基づいて画像表示に関する制御を行うビデオプロセッサ回路と、を備えているものと認められること、
からみて、
「ゲームを行うゲーム回路を備えるピンボールゲーム或いはスロットゲーム等のゲーム用ビデオプロセシングアーキテクチャにおいて、
ゲームの制御を行うゲーム回路と、画像を表示するビデオディスプレイと、中央処理装置(CPU)10を有し、前記ゲーム回路からのデータに基づいて画像表示に関する制御を行うビデオプロセッサ回路と、を備えたピンボールゲーム或いはスロットゲーム等のゲーム用ビデオプロセシングアーキテクチャ」を構成とする発明が、
同じく本件出願前に国内で頒布された刊行物である実願昭60-14309号(実開昭61-130283号)のマイクロフィルム(以下、「刊行物10」という)には、
「遊技盤20の表面側には窓部3iを有する打球入賞具3を設け、
前記窓部3iの背面側には、表示器5の前面が臨むように半透明なプレート4を設けたパチンコ遊技機」を構成とする発明が、
それぞれ記載されているものと認められる。
(3)対比及び判断
そこで、本件発明(前者)と刊行物1に記載された発明(後者)とを対比するに、
後者の
「特定入賞口6」、「ランナ」、「移動」、「所定の賞態様の形成により所定期間だけ変動入賞装置5を開状態に変換する」、「ゲーム盤4と変動入賞装置5とを有するユニット」、「効果音駆動部」、「液晶画像パネル41」、「作動情報」、「液晶駆動基板430」、「開口(窓)23」、「ユニット基板22」、「筒体24」、「凹室30」及び「クリアプレート31」
がそれぞれの機能に照らし、それぞれ
前者の
「始動口」、「図柄、所定の図柄」、「変動」、「所定条件の成立により遊技者に有利な入賞態様を付与する」、「センター役物」、「音発生回路」、「表示部」、「データ」、「第2基板」、「表示窓」、「取付板」、「遮蔽板」、「凹所」及び「透光性のカバー部材」
に相当するものと認められから、
両者は、
「遊技者が発射装置で弾発した打球が遊技盤に設けられた始動口における球の検出に基づいて図柄を変動させ、所定条件の成立により遊技者に有利な入賞態様を付与する遊技を行う制御装置を備えるパチンコ機において、
センター役物、音発生回路、ランプ表示器など遊技の制御を行う制御装置と、遊技盤の背面側に設けられ所定の図柄を表示する表示部と、遊技盤の背面側に設けられ前記表示部と電気的に接続されて前記制御装置と接続する接続に関わる部材を背面側に搭載し、該接続に関わる部材を介して前記制御装置からのデータに基づいて所定の図柄表示を行う表示装置に関わる部材を設けた第2基板と、を備え、
前記遊技盤の表面側には表示窓を有するセンター役物を設け、該センター役物は取付板に設けた縮径する遮蔽板により凹所を形成すると共に該凹所に表示窓を設け、
前記表示窓の背面側には、前記表示部の前面が臨む透光性のカバー部材が臨むようにしたパチンコ機」である、
点において一致し、
(1)制御装置が、
前者は、パチンコ機の背面側に設けられている、
のに対し、
後者は、何処に設けられているのか明らかではない、
(2)音発生回路が、
前者は、電子音を発生させる、
のに対し、
後者は、電子音を発生させるのかどうか明らかではない、
(3)表示部が、
前者は、第1基板に備えられている、
のに対し、
後者は、かかる構成を備えていない、
(4)接続に関わる部材が、
前者は、外部接続端子である、
のに対し、
後者は、接続線である、
(5)表示装置に関わる部材が、
前者は、所定の図柄表示に関する制御を行うマイクロコンピュータを有する処理部である、
のに対し、
後者は、所定の図柄表示を行うドライバ(IC)である、
(6)遮蔽板が、
前者は、取付板に連続して設けられている、
のに対し、
後者は、取付板に設けられている、
(7)カバー部材が、
前者は、表示部の前面に設けられている、
のに対し、
後者は、表示窓に設けられている、
点において相違するものと認められる。
しかし、上記相違点(1)についてみるに、
上記相違点(1)の前者の「制御装置がパチンコ機の背面側に設けられている」という構成は、
刊行物2に記載された発明の
「電動入賞装置12」、「電子制御回路」及び「ターミナル17」
がそれぞれの機能に照らし、それぞれ
前者の
「センター役物」、「制御装置」及び「外部接続端子」
に相当するものと認められ、
又、
刊行物3に記載された発明の
「コントロール機器」
がその機能に照らし、
前者の
「制御装置」
に相当するものと認められ、
又、
刊行物4に記載された発明の
「制御回路33」、「遊戯盤1」、「ボクシングの画像9とバーグラフ10」、「液晶板12」、「ソケット35」、「開口24」、「前板21」及び「ガラス板23」
がそれぞれの機能に照らし、それぞれ
前者の
「制御装置」、「遊技盤」、「所定の図柄」、「表示部」、「外部接続端子」、「表示窓」、「取付板」及び「透光性のカバー部材」
に相当するものと認められるから、
刊行物2乃至4に記載された各発明にも備わっているように周知の構成と認められるところ、
そもそも「制御装置」を「パチンコ機」のどの面に設けるにしろ、その面は、「パチンコ機」の上下左右前後(背)の6つの内にしかなく、前側に設けては遊技者の邪魔になり、且つ、防犯上も好ましくないのは明白であるから、上下左右後(背)の5つの内から選ばれることは技術常識であると認められる。
しかして、「制御装置」を「パチンコ機の背面側」に設けるにつき、これを困難乃至不可能にする技術的理由があって前者がこれを解決したとか、或いは、前者が何か発明力を要する工夫をしたとかいうならともかく、「制御装置」を「パチンコ機の背面側」に設けること自体は、前記技術常識である上下左右後(背)の5つの内から背面側を選択したにすぎない単なる設計事項である。
してみると、後者において、上記相違点(1)の前者の構成を採用することは、刊行物2乃至4に記載された各発明にも備わっているように、当業者が適宜選択し得る単なる設計事項にすぎない。
上記相違点(2)についてみるに、
上記相違点(2)の前者の「音発生回路が電子音を発生させる」という構成は、例えば、
刊行物5に記載された発明の
「特定入賞口7,8」、「数字」、「表示数字の組み合わせが予め約定した出目になると特定態様が発生する」、「パチンコ遊技機」、「可変表示装置4」、「電子的な音階発生手段257」、「記憶表示ランプLED1〜4」、「可変表示部材47」、「表示窓部46b」、「交流面41」、「奧から前面側に向けて末広がり状に傾斜させた」、「凹部形成壁42」及び「凹部42a」
がそれぞれの機能に照らし、それぞれ
前者の
「始動口」、「図柄」、「所定条件の成立により遊技者に有利な入賞態様を付与する」、「パチンコ機」、「センター役物」、「電子音発生回路」、「ランプ表示器」、「表示部」、「表示窓」、「取付板」、「縮径する」、「遮蔽板」及び「凹所」
に相当するものと認められるから、
刊行物5に記載された発明にも備わっているように、従来周知の構成であるものと認められる(必要なら、特開昭61-259685号公報の第5頁右下欄第11,12行の「効果音は・・・電子的に発生され」、特開昭61-284278号公報の第5頁左下欄第19,20行の「効果音は・・・電子的に発生され」を参照されたい)から、
後者に、例えば、刊行物5に記載された発明にも備わっている従来周知の構成を適用し、後者の音発生回路を、電子音を発生させるものとすることは、当業者が格別創意工夫を要することではないというべきである。
又、上記相違点(2)の前者の効果が、後者及び例えば刊行物5に記載された発明にも備わっている従来周知の構成の各効果の総和以上の格別なものとも認められない。
上記相違点(3)についてみるに、
刊行物6に記載された発明の、
「印刷配線基板3」、「コネクタ」及び「印刷配線基板4」
がそれぞれの機能に照らし、それぞれ
前者の
「第1基板」、「外部接続端子」及び「第2基板」
に相当するものと認められるから、
刊行物6に記載された発明には、
「表示部を備える第1基板と、該第1基板と電気的に接続され外部接続端子を背面側に搭載した第2基板と、を備えた表示装置」という構成、
又、
刊行物7に記載された発明の、
「多数個の発光ダイオードが嵌め込まれたパネル12」、「プリント基板15」、「プリント基板16」及び「プラスチックフィルム18」
がそれぞれの機能に照らし、それぞれ
前者の
「表示部」、「第1基板」、「第2基板」及び「透光性のカバー部材」
に相当するものと認められるから、
刊行物7に記載された発明には、
「表示部を備える第1基板と、該第1基板と電気的に接続された第2基板と、を備え、
前記第1基板の表示部の前面に透光性のカバー部材を設けたディスプレイ装置」という構成、
すなわち、
刊行物6及び7に記載された各発明には、
上記相違点(3)の前者の「表示部が第1基板に備えられている」という構成が備わっているものと認められる。
ところで、
刊行物6及び7に記載された各発明は、「表示装置」乃至「ディスプレイ装置」に関するものであって、「パチンコ機」に関するものではない。
しかし、何れも、「表示部及び第2基板」を備える点で後者と共通し、しかも、刊行物6及び7に記載された各発明の「表示部が第1基板に備えられている」という構成を、後者の「パチンコ機」の「表示部」に適用するにつき、これを困難乃至不可能にする技術的理由があるとは認められないから、
後者に刊行物6及び7に記載された各発明の構成を適用し、後者において、別途第1基板を備え、後者の表示部をその第1基板に備えるようにすることは、当業者が格別創意工夫を要することではないというべきである。
又、上記相違点(3)の前者の効果が、後者並びに刊行物6及び7に記載された各発明の各効果の総和以上の格別なものとも認められない。
上記相違点(4)についてみるに、
例えば、上記した刊行物6に記載された発明には、
「表示部を備える第1基板と、該第1基板と電気的に接続され外部接続端子を背面側に搭載した第2基板と、を備えた表示装置」という構成が、認められるから、
接続に関わる部材として、「外部接続端子」を用いること自体は、従来周知の構成にすぎない。
また、例えば、上記した刊行物4に記載された発明には、
「パチンコ機の背面側に設けられ、表示装置7など遊技の制御を行う制御装置と、遊技盤の背面側に設けられ所定の図柄を表示する表示部を備えるカセット15と、カセット15に設けられ前記表示部と電気的に接続されて液晶駆動回路16並びに前記制御装置と接続する外部接続端子と、を備え、
前記遊技盤の表面側には表示窓を有する表示装置7を設け、該表示装置7は取付板に連続して設けた縮径する遮蔽板により凹所を形成すると共に該凹所に表示窓を設け、
前記表示窓の背面側と前記カセット15の表示部の前面との間には、透光性のカバー部材が設けられたパチンコ機」という構成が、認められるから、
パチンコ機の分野においても、接続に関わる部材として、「外部接続端子」を用いること自体は、従来周知の構成にすぎない。又、
そうすると、
例えば、刊行物4及び6に記載された各発明もそうなっている従来周知の構成の存在の基に、後者の接続に関わる部材である「接続線」を、「外部接続端子」とすることは、当業者が格別創意工夫を要することではないというべきである。
又、上記相違点(4)の前者の効果が、後者並びに例えば刊行物2,4及び6に記載された各発明もそうなっている従来周知の構成の各効果の総和以上の格別なものとも認められない。
上記相違点(5)についてみるに、
刊行物8に記載された発明の
「プレイヤー」、「ボールシュータ50」、「プレイフィールドP」、「ゲーム」、「コンピュータシステム120」、「CPU128’」及び「ピンボールゲーム機の音発生システム」
がそれぞれの機能に照らし、それぞれ
前者の
「遊技者」、「発射装置」、「遊技盤」、「遊技」、「制御装置」、「マイクロコンピュータ」及び「処理部」
に相当するものと認められるから、
刊行物8に記載された発明には、
「遊技者が発射装置で弾発した打球により遊技盤上で遊技を行う制御装置を備えるピンボール遊技機において、
遊技の制御を行う制御装置と、マイクロコンピュータを有し、前記制御装置からのデータに基づいて音発生に関する制御を行う処理部と、を備えたピンボール遊技機」という構成が、
又、
刊行物9に記載された発明の
「ゲーム」、「ゲーム回路」、「画像」、「ビデオディスプレイ」、「中央処理装置(CPU)10」及び「ビデオプロセッサ回路」
がそれぞれの機能に照らし、それぞれ
前者の
「遊技」、「制御装置」、「所定の図柄」、「表示部」、「マイクロコンピュータ」及び「処理部」
に相当するものと認められるから、
刊行物9に記載された発明には、
「遊技を行う制御装置を備えるピンボール遊技或いはスロット遊技等の遊技用ビデオプロセシングアーキテクチャにおいて、
遊技の制御を行う制御装置と、所定の図柄を表示する表示部と、マイクロコンピュータを有し、前記制御装置からのデータに基づいて所定の図柄表示に関する制御を行う処理部と、を備えたピンボール遊技或いはスロット遊技等の遊技用ビデオプロセシングアーキテクチャ」という構成が、
それぞれ備わっているものと認められる。
すなわち、
刊行物9に記載された発明には、
上記相違点(5)の前者の、表示装置に関わる部材が「所定の図柄表示に関する制御を行うマイクロコンピュータを有する処理部である」という構成が備わっているものと認められる。
そうすると、
刊行物9に記載された発明の「ビデオプロセシングアーキテクチャ」は、これがピンボール遊技或いはスロット遊技等の遊技用のものである以上、所定条件の成立により遊技者に有利となる遊技を行うものであることは自明であり、したがって、所定条件の成立により遊技者に有利な入賞態様を付与する遊技を行う後者の「パチンコ機」と同様の技術分野のものであると認められること、及び、
ビデオ遊技機ではなく且つ遊技盤を備える遊技機において、「マイクロコンピュータを有する処理部」を備えるということが刊行物8に記載された発明にも備わっているように公知であると認められること、を勘案し、
刊行物8に記載された発明の存在の基に、ビデオ遊技機ではなく且つ遊技盤を備える遊技機である後者に、刊行物9に記載された発明を適用し、後者の表示装置に関わる部材である「所定の図柄表示を行うドライバ(IC)」に代え、刊行物9に記載された発明の表示装置に関わる部材である「所定の図柄表示に関する制御を行うマイクロコンピュータを有する処理部」を採用することは、当業者が格別創意工夫を要することではないというべきである。
又、上記相違点(5)の前者の効果が、後者並びに刊行物8及び9に記載された各発明の各効果の総和以上の格別なものとも認められない。
上記相違点(6)についてみるに、
要するにこの点は、
「取付板」と「遮蔽板」とが、一部材から構成されている、いない、という相違であるものと認められるところ、このような相違は、例えば、上記した刊行物4に記載された発明では一部材から構成され、上記した刊行物5に記載された発明では二部材から構成されており、どちらも周知の構成であるので、当業者が必要に応じて適宜採用し得る単なる設計事項にすぎない。
上記相違点(7)についてみるに、
要するにこの点は、
「カバー部材」が「表示部」側に設けられているか、「表示窓」側に設けられているか、という相違であるものと認められるところ、このような相違は、例えば、上記した刊行物7には、「表示部の前面に透光性のカバー部材を設け」る構成が、
又、
刊行物10に記載された発明の
「窓部3i」、「表示器5」、「半透明なプレート4」及び「パチンコ遊技機」
がそれぞれの機能に照らし、それぞれ
前者の
「表示窓」、「表示部」、「透光性のカバー部材」及び「パチンコ機」
に相当するものと認められるから、
刊行物10に記載された発明には、
「表示窓に透光性のカバー部材を設け」る構成が、
それぞれ有ることからも理解されるように、当業者が必要に応じて適宜採用し得る単なる設計事項にすぎない。
(4)むすび
上記のとおり、本件発明は、上記刊行物1、6〜9に記載された各発明、及び従来周知の構成に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件発明についての特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。
したがって、本件発明についての特許は、特許法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである。
よって、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第14条の規定に基づく、特許法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年政令第205号)第4条第2項の規定により、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
パチンコ機
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 遊技者が発射装置で弾発した打球が遊技盤に設けられた始動口における球の検出に基づいて図柄を変動させ、所定条件の成立により遊技者に有利な入賞態様を付与する遊技を行う制御装置を備えるパチンコ機において、
パチンコ機の背面側に設けられ、センター役物、電子音発生回路、ランプ表示器など遊技の制御を行う制御装置と、遊技盤の背面側に設けられ所定の図柄を表示する表示部を備える第1基板と、遊技盤の背面側に設けられ前記第1基板と電気的に接続されてマイクロコンピュータ並びに前記制御装置と接続する外部接続端子を背面側に搭載し、該外部接続端子を介して前記制御装置からのデータに基づいて所定の図柄表示に関する制御を行う処理部を設けた第2基板と、を備え、
前記遊技盤の表面側には表示窓を有するセンター役物を設け、該センター役物は取付板に連続して設けた縮径する遮蔽板により凹所を形成すると共に該凹所に表示窓を設け、
前記表示窓の背面側には、前記第1基板の表示部の前面に設けた透光性のカバー部材が臨むようにしたことを特徴とするパチンコ機。
【請求項2】 前記制御装置はマイクロコンピュータ及びROMを備え、前記処理部は前記制御装置からデータを割込に基づいて入力するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のパチンコ機。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、表示装置に各種図柄や文字などの表示態様を表示することのできるパチンコ機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、パチンコ機には、遊技者に遊技状態を可視表示するためや装飾のために多くの表示装置が設けてある。従来の表示装置としては、例えば7セグメントの発光ダイオードの発光部位の組合せにより数字または英文字を表示態様として表示するいわゆるデジタル表示器があり、また回転ドラムの外面に複数の図柄や文字などを描き、表示窓に上記図柄などの一つを臨ませ、上記ドラムの回転により図柄などの表示態様を変化させる回転ドラム表示器などがある。更に、表示素子として発光ダイオードを縦横例えば5×7個配設し、発光部位を選択して表示するマトリクス表示器がある。
そして、上記デジタル表示器や回転ドラム表示器あるいはマトリクス表示器を複数個連設して各表示を組合せるようにしたものもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の表示装置は、マイクロコンピュータを備える制御装置によって表示する表示態様を制御している。しかし、従来の制御装置は、表示装置の表示素子を制御すると共に、センター役物等に設けた継続スイッチや10カウントスイッチ、始動口スイッチ、駆動ソレノイド、或は効果音や表示灯などのパチンコ機全般に亙る制御を行わなければならず、マイクロコンピュータの作業容量は限界に近付いており、複雑な表示態様の表示や高速な処理を実行できない現状にあった。
また、表示装置を含めて一つの制御装置で行うと、制御装置が大型化して取り扱いが面倒になると共に、配線が複雑となり、複雑化した配線が他の部品の邪魔になる。しかも、パチンコ機では一般にセンター役物が後方へ突出しているため、制御装置が大型化すると取付スペースの自由度が小さくなってしまい取付が困難である。
更に、表示装置の制御に関する部分に故障や変更が生じた場合でも、制御装置全体を交換しなければならない。一方、遊技の制御に関する部分に故障や変更が生じた場合には、表示装置に関する部分も含めて交換しなければならない。従って、無駄が多く、コストが嵩んでいる。
本発明は上記に鑑み提案されたもので、センター役物及び表示装置のユニット化及びコンパクト化が可能なパチンコ機を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1に記載した発明は、遊技者が発射装置で弾発した打球が遊技盤に設けられた始動口における球の検出に基づいて図柄を変動させ、所定条件の成立により遊技者に有利な入賞態様を付与する遊技を行う制御装置を備えるパチンコ機において、パチンコ機の背面側に設けられ、センター役物、電子音発生回路、ランプ表示器など遊技の制御を行う制御装置と、遊技盤の背面側に設けられ所定の図柄を表示する表示部を備える第1基板と、遊技盤の背面側に設けられ前記第1基板と電気的に接続されてマイクロコンピュータ並びに前記制御装置と接続する外部接続端子を背面側に搭載し、該外部接続端子を介して前記制御装置からのデータに基づいて所定の図柄表示に関する制御を行う処理部を設けた第2基板と、を備え、前記遊技盤の表面側には表示窓を有するセンター役物を設け、該センター役物は取付板に連続して設けた縮径する遮蔽板により凹所を形成すると共に該凹所に表示窓を設け、前記表示窓の背面側には、前記第1基板の表示部の前面に設けた透光性のカバー部材が臨むようにしたものである。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載したパチンコ機の構成に加えて、前記制御装置はマイクロコンピュータ及びROMを備え、前記処理部は前記制御装置からデータを割込に基づいて入力するようにしたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面の実施の形態について説明する。本発明に係るパチンコ機に用いる表示装置1は、第1基板2と第2基板3とを有し、第1基板2の前面には表示基板4を添設し、第2基板3には、パチンコ遊技の制御を行う第1の制御装置から単一方向にのみ送られるデータに基づいて複数の図柄を変動表示可能な第2の制御装置、即ちサブMCU(マイクロコンピュータユニット)5を有する表示処理部6を形成する。この表示処理部6では、前記第1の制御装置より不可逆的に送られるデータに基づいて図柄に変換する処理が実行される。
【0006】
第1基板2の前後表面にはプリント配線を適宜施すと共に、後面にはトランジスタ、抵抗などのチップ素子7…を配設して電気回路(主としてドライブ回路)を形成し、周縁部には例えば雄型コネクタ8を配置する。
【0007】
表示基板4は、例えば20×20mm程度の基板であって、この表示基板4の表面に縦横10×10個のレンズ部を備えない裸のLED素子9を配列する。尚、図1の実施の形態では表示基板4の前面に透光性のあるカバー部材10を被着している。また、このカバー部材10に着色することもできる。
【0008】
一方、第2基板3の前後面にはチップ素子7及びサブMCU5や水晶発振子11などを配設して表示処理部6となる電気回路を形成し、周縁には雌型コネクタ12を配置し、この雌型コネクタ12と前記第1基板2の雄型コネクタ8とを接続する。従って、表示処理部6が表示基板4の裏面側に位置し、第2の制御装置が背面側に設けられた表示装置1となる。尚、図面の実施の形態によれば、第1基板2と第2基板3とを背中合せに両コネクタ8、12を接合し、支柱13を介して固定するようになっているが、ケーブルを介して接続するようにしてもよい。
【0009】
また、第2基板3の一縁には外部接続端子14を設けて、この外部接続端子14を介してパチンコ機15の遊技制御を行う第1の制御装置16に接続可能とする。
【0010】
上記のような表示装置1は、表示処理部6を含めて例えば90×45×25mm以内に構成でき、一つの表示基板4について10×10ドットの図柄表示が可能である。
【0011】
本発明において表示装置1は、例えば図4に示すようなブロック回路を有する第1の制御装置16によって制御される。そして、本発明では表示装置1に第2の制御装置となる表示処理部6を形成して、第1の制御装置16におけるメインMCU17の負担を軽減させると共に、配線接続を極めて簡単にしている。即ち、メインMCU17にはセンター役物18などに設けた継続スイッチ19、10カウントスイッチ20、始動口スイッチ21、駆動ソレノイド22、あるいは電子音発生回路23、ランプ表示器24などパチンコ遊技の制御を受け持たせる一方、表示装置1の背面側に設けた表示処理部6のサブMCU5には第1の制御装置16から受信するデータに基づいて、表示基板4に配列した各LED素子9の制御を受け持たせて、表示装置1に所定の図柄、文字などの表示態様を表示させるのである。
【0012】
尚、本実施の形態では、ノイズによる暴走を防ぐためにリアルタイムリセット方式を採用し、タイマ回路を省略してメインMCU17からリセット信号を受け取り、8ビットデータを4ビットに分割して2度転送することにより接続本数を減少している。そして、本発明によれば、データ4本、電源2本、リセット1本、割込1本、制御信号(8ビットの上下、明暗、桁選択)3本の計11本の配線で足りるが、従来のようにメインMCU17に頼る場合には少なくとも40本の配線が必要である。また、表示装置1の各LED素子9をメインMCU17で制御する場合には処理時間が長くなって表示がチラ付いて見難いものになってしまう。
【0013】
そして、表示装置1の背面側に設けた第2の制御装置としての表示処理部6では図5のフローチャートに示すように、I/Oポートを初期化し、リセット信号をパワーオンによるリセットか割込によるリセットかを判定し、ラム(RAM)を初期化し、ノンマスカブルイントラプト(NMI)により入力された上下4ビットデータを8ビットデータに変換し、フリーランニングカウンタをリセットし、上記8ビットデータを図柄データに変換して、各ポートに明暗情報として出力し、各表示基板4のLED行をスキャンするためのデータを更新し、例えば横行を10回スキャンし、フリーランニングカウンタが819より大きい時はジャンプさせて1回の発光時間を819μSとする。一方、NMIでは割込データを対応するメモリに格納して復帰する。
【0014】
尚、LEDスキャン処理を上の行から順番に行なわず、例えば、上段から1-3-5-7-9-2-4-6-8-10と交互に表示すれば、遊技者の目の残像現象により全体の図柄が見易くなる。
【0015】
図6ないし図7は上記のような表示装置を組み込んだセンター役物18の一例である。
【0016】
センター役物18は、取付板25の中程に横に並ぶ3つの表示窓26を有し、各表示窓26には前記表示基板4が臨む。表示窓26と表示基板4との間には、表示基板4側を縮径させた遮蔽板27を上記取付板25から連続して設ける。尚、上記センター役物18の表示窓26の上側には、天入賞口28及び天下入賞口29を設け、該天入賞口28及び天下入賞口29の前面に透光性のある化粧板30を添設し、該化粧板30の裏側にはランプ基板31に取付けたランプ32を臨ませる。また、上記各入賞口28、29には球通路33、34を夫々連設する。
【0017】
表示窓26の下側には、発光ダイオードからなる10カウント表示部35、継続球表示部36、記憶個数表示部37を設ける。
【0018】
上記のようなセンター役物18を配設したパチンコ機15における遊技の一例は、遊技者が発射装置38で弾発した打球が遊技盤15′に設けた始動口39に入賞し、始動口スイッチ21をオンして特別遊技が開始し、センター役物18で表示する図柄が高速で変換し、遊技者がタッチスイッチ40を操作して変換を停止したときの図柄の組み合せにより大入賞口41を開放する。このように、特別遊技の表示に本発明における表示装置1を使用すれば、制御装置16のメインMCU17の負担が軽減されて高速処理が可能になり、従来の表示器に比べきめ細かな表示が可能になると共に配線や制御が簡単になる。
【0019】
また、本発明によれば、表示素子を第1の制御装置から第2の制御装置へ向けて一方向へ送られるデータに基づいて第2の制御装置によって制御するので、表示装置で表示する図柄を流動的に表示することが容易であって、従来にない新鮮な表示が可能となる。
【0020】
以上、本発明を図示の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の構成を変更しない限り適宜実施できる。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、遊技者が発射装置で弾発した打球が遊技盤に設けられた始動口における球の検出に基づいて図柄を変動させ、所定条件の成立により遊技者に有利な入賞態様を付与する遊技を行う制御装置を備えるパチンコ機において、パチンコ機の背面側に設けられ、センター役物、電子音発生回路、ランプ表示器など遊技の制御を行う制御装置と、遊技盤の背面側に設けられ所定の図柄を表示する表示部を備える第1基板と、遊技盤の背面側に設けられ前記第1基板と電気的に接続されてマイクロコンピュータ並びに前記制御装置と接続する外部接続端子を背面側に搭載し、該外部接続端子を介して前記制御装置からのデータに基づいて所定の図柄表示に関する制御を行う処理部を設けた第2基板と、を備え、前記遊技盤の表面側には表示窓を有するセンター役物を設け、該センター役物は取付板に連続して設けた縮径する遮蔽板により凹所を形成すると共に該凹所に表示窓を設け、前記表示窓の背面側には、前記第1基板の表示部の前面に設けた透光性のカバー部材が臨むようにしたので、センター役物及び表示装置のユニット化及びコンパクト化が可能である。しかも、表示部を凹所に臨ませているので、表示装置に立体感を与えることができる。また、表示装置は、制御装置と外部接続端子を介して容易に接続可能であるばかりではなく、処理部を備えているので、制御装置の負担を軽くすることもできる。更に、制御装置はマイクロコンピュータ及びROMを備え、処理部は制御装置からデータを割込に基づいて入力するようにすれば、制御装置と処理部との同期を採り易くより一層安定した動作が得られ、更なる負担の軽減が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】
前面側から見た表示装置の分解斜視図である。
【図2】
後面側から見た表示装置の分解斜視図である。
【図3】
表示装置に設けた回路のブロック図である。
【図4】
制御装置のブロック図である。
【図5】
表示処理部におけるフローチャートである。
【図6】
表示装置を設けたセンター役物の正面図である。
【図7】
表示装置を設けたセンター役物の縦断面図である。
【図8】
表示装置を設けたセンター役物を配設した遊技盤の正面図である。
【図9】
パチンコ機の背面図である。
【符号の説明】
1 表示装置
5 サブMCU
6 表示処理部
9 表示素子
15 パチンコ機
16 制御装置
17 メインMCU
 
訂正の要旨 訂正の要旨
ア・訂正事項a
「【請求項1】遊技者が発射装置で弾発した打球が遊技盤に設けられた始動口における球の検出に基づいて図柄を変動させ、所定条件の成立により遊技者に有利な入賞態様を付与する遊技を行う制御装置を備えるパチンコ機において、
パチンコ機の背面側に設けた制御装置と、遊技盤の背面側に設けた所定の図柄を表示する表示部を備える第1基板と、遊技盤の背面側に設けられ前記第1基板と電気的に接続されてマイクロコンピュータ並びに前記制御装置と接続する外部接続端子を背面側に搭載した処理部を設けた第2基板と、を備え、
前記遊技盤の表面側には、遮蔽板により取付基板に凹所を形成すると共に該凹所に表示窓を有するセンター役物を設け、
前記表示窓の背面側には、前記第1基板の表示部が臨むようにしたことを特徴とするパチンコ機。
【請求項2】前記制御装置はマイクロコンピュータ及びROMを備え、前記処理部は前記制御装置からデータを割込に基づいて入力するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のパチンコ機。」とある特許請求の範囲の記載を、特許請求の範囲の記載の減縮を目的として、
「【請求項1】遊技者が発射装置で弾発した打球が遊技盤に設けられた始動口における球の検出に基づいて図柄を変動させ、所定条件の成立により遊技者に有利な入賞態様を付与する遊技を行う制御装置を備えるパチンコ機において、
パチンコ機の背面側に設けられ、センター役物、電子音発生回路、ランプ表示器など遊技の制御を行う制御装置と、遊技盤の背面側に設けられ所定の図柄を表示する表示部を備える第1基板と、遊技盤の背面側に設けられ前記第1基板と電気的に接続されてマイクロコンピュータ並びに前記制御装置と接続する外部接続端子を背面側に搭載し、該外部接続端子を介して前記制御装置からのデータに基づいて所定の図柄表示に関する制御を行う処理部を設けた第2基板と、を備え、
前記遊技盤の表面側には表示窓を有するセンター役物を設け、該センター役物は取付板に連続して設けた縮径する遮蔽板により凹所を形成すると共に該凹所に表示窓を設け、
前記表示窓の背面側には、前記第1基板の表示部の前面に設けた透光性のカバー部材が臨むようにしたことを特徴とするパチンコ機。
【請求項2】前記制御装置はマイクロコンピュータ及びROMを備え、前記処理部は前記制御装置からデータを割込に基づいて入力するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のパチンコ機。」と訂正する。
イ・訂正事項b
明細書の段落【0004】の記載について、
「・・・パチンコ機の背面側に設けた制御装置と、遊技盤の背面側に設けた所定の図柄を表示する表示部・・・外部接続端子を背面側に搭載した処理部・・・遊技盤の表面側には、遮蔽板により取付基板に凹所を形成すると共に該凹所に表示窓を有するセンター役物を設け、前記表示窓の背面側には、前記第1基板の表示部が臨むようにした・・・」とあるのを、明りょうでない記載の釈明を目的として、
「・・・パチンコ機の背面側に設けられ、センター役物、電子音発生回路、ランプ表示器など遊技の制御を行う制御装置と、遊技盤の背面側に設けられ所定の図柄を表示する表示部・・・外部接続端子を背面側に搭載し、該外部接続端子を介して前記制御装置からのデータに基づいて所定の図柄表示に関する制御を行う処理部・・・遊技盤の表面側には表示窓を有するセンター役物を設け、該センター役物は取付板に連続して設けた縮径する遮蔽板により凹所を形成すると共に該凹所に表示窓を設け、前記表示窓の背面側には、前記第1基板の表示部の前面に設けた透光性のカバー部材が臨むようにした・・・」と訂正する。
ウ・訂正事項c
明細書の段落【0021】の記載について、
「・・・パチンコ機の背面側に設けた制御装置と、遊技盤の背面側に設けた所定の図柄を表示する表示部・・・外部接続端子を背面側に搭載した処理部・・・遊技盤の表面側には、遮蔽板により取付基板に凹所を形成すると共に該凹所に表示窓を有するセンター役物を設け、前記表示窓の背面側には、前記第1基板の表示部が臨むようにした・・・」とあるのを、明りょうでない記載の釈明を目的として、
「・・・パチンコ機の背面側に設けられ、センター役物、電子音発生回路、ランプ表示器など遊技の制御を行う制御装置と、遊技盤の背面側に設けられ所定の図柄を表示する表示部・・・外部接続端子を背面側に搭載し、該外部接続端子を介して前記制御装置からのデータに基づいて所定の図柄表示に関する制御を行う処理部・・・遊技盤の表面側には表示窓を有するセンター役物を設け、該センター役物は取付板に連続して設けた縮径する遮蔽板により凹所を形成すると共に該凹所に表示窓を設け、前記表示窓の背面側には、前記第1基板の表示部の前面に設けた透光性のカバー部材が臨むようにした・・・」と訂正する。
異議決定日 2002-08-23 
出願番号 特願平10-272388
審決分類 P 1 651・ 121- ZA (A63F)
最終処分 取消  
前審関与審査官 神 悦彦松川 直樹瀬津 太朗土屋 保光  
特許庁審判長 村山 隆
特許庁審判官 鈴木 寛治
久保 竜一
登録日 1999-12-03 
登録番号 特許第3008102号(P3008102)
権利者 株式会社平和
発明の名称 パチンコ機  
代理人 福田 武通  
代理人 福田 賢三  
代理人 福田 賢三  
代理人 福田 伸一  
代理人 福田 伸一  
代理人 福田 武通  

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