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審決分類 |
審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 特許、登録しない。 G06F 審判 査定不服 産業上利用性 特許、登録しない。 G06F |
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管理番号 | 1072579 |
審判番号 | 審判1999-8281 |
総通号数 | 40 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 1997-12-12 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 1999-05-17 |
確定日 | 2003-02-13 |
事件の表示 | 平成 8年特許願第138586号「ホストコンピュータ選択システム、選択方法、およびホストコンピュータを選択するプログラムを記憶する媒体」拒絶査定に対する審判事件[平成 9年12月12日出願公開、特開平 9-319707]について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1.手続の経緯 本願は、平成8年5月31日の出願であって、平成11年1月8日付の拒絶の理由の通知に対して、その指定された期間内である、平成11年3月23日付で意見書を提出するとともに手続補正がなされたが、平成11年4月13日付で拒絶の査定を受けたものであり、この査定を不服として、平成11年5月17日付で審判の請求とともに手続補正のなされたものである。 2.平成11年5月17日付の手続補正についての補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成11年5月17日付の手続補正を却下する。 [理由] (1)本件手続補正 平成11年5月17日付の手続補正は、平成11年3月23日付け手続補正により補正された特許請求の範囲(以下、「補正前の特許請求の範囲」という。)について、次のとおり(以下、「補正後の特許請求の範囲」という。)補正することを含むものである。 (補正前の特許請求の範囲) 【請求項1】複数のホストコンピュータが接続された通信処理装置と端末装置とが接続されたネットワークシステムにおいて、 前記端末装置は、前記複数のホストコンピュータの内のいずれかの複数のホストコンピュータを示す代表アドレスと前記複数のホストコンピュータの内のいずれかの複数のホストコンピュータで実行されている応用プログラムの番号とを指定した当該応用プログラムへの接続要求を前記通信処理装置に送信する接続要求手段を備え、 前記通信処理装置は、応用プログラムの番号と当該応用プログラムを実行している複数のホストコンピュータのホストコンピュータ名との組を複数記憶する応用プログラム記述ファイルと、代表アドレスと当該代表アドレスによって示される複数のホストコンピュータのホストコンピュータ名との組を複数記憶する代表アドレス記述ファイルと、前記接続要求を前記端末装置から受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記接続要求に指定されている前記応用プログラムの番号が示す応用プログラムを実行している複数のホストコンピュータを前記応用プログラム記述ファイルを参照して特定し、特定した当該複数のホストコンピュータの内のいずれかのホストコンピュータが、前記接続要求に指定されている代表アドレスによって示されるホストコンピュータであるかを前記代表アドレス記述ファイルを参照して判断し、判断した結果、前記代表アドレスによって示されるホストコンピュータである場合には、その内の一つのホストコンピュータを選択する選択手段と、前記選択手段が選択した前記ホストコンピュータに前記接続要求を送信する送信手段とを備え、 前記複数のホストコンピュータのそれぞれは、前記接続要求を前記通信処理装置から受信し、受信した当該接続要求を前記応用プログラムに通知する通知手段を備えたことを特徴とするホストコンピュータ選択システム。 【請求項2】複数のホストコンピュータが接続された通信処理装置と端末装置とが接続されたネットワークシステムにおいて、 前記端末装置が、前記複数のホストコンピュータの内のいずれかの複数のホストコンピュータを示す代表アドレスと前記複数のホストコンピュータの内のいずれかの複数のホストコンピュータで実行されている応用プログラムの番号とを指定した当該応用プログラムへの接続要求を前記通信処理装置に送信する接続要求ステップと、 前記通信処理装置が、前記端末装置の前記接続要求ステップから前記接続要求を受信する受信ステップと、前記通信処理装置が、前記受信ステップで受信した前記接続要求に指定されている前記応用プログラムの番号が示す応用プログラムを実行している複数のホストコンピュータを、応用プログラムの番号と当該応用プログラムを実行している複数のホストコンピュータのホストコンピュータ名との組を複数記憶する応用プログラム記述ファイルを参照して特定し、特定した当該複数のホストコンピュータの内のいずれかのホストコンピュータが、前記接続要求に指定されている代表アドレスによって示されるホストコンピュータであるかを、代表アドレスと当該代表アドレスによって示される複数のホストコンピュータのホストコンピュータ名との組を複数記憶する代表アドレス記述ファイルを参照して判断し、判断した結果、前記代表アドレスによって示されるホストコンピュータである場合には、その内の一つのホストコンピュータを選択する選択ステップと、 前記通信処理装置が、前記選択ステップで選択した前記ホストコンピュータに前記接続要求を送信する送信ステップと、前記複数のホストコンピュータのそれぞれが、前記通信処理装置の前記送信ステップから前記接続要求を受信し、受信した当該接続要求を前記応用プログラムに通知する通知ステップと を含むことを特徴とするホストコンピュータ選択方法。 【請求項3】複数のホストコンピュータが接続された通信処理装置と端末装置とが接続されたネットワークシステムにおいて、 前記複数のホストコンピュータの内のいずれかの複数のホストコンピュータを示す代表アドレスと前記複数のホストコンピュータの内のいずれかの複数のホストコンピュータで実行されている応用プログラムの番号とを指定した当該応用プログラムへの接続要求を前記通信処理装置に送信する接続要求処理を前記端末装置に行わせ、 前記端末装置の前記接続要求ステップから前記接続要求を受信する受信処理を前記通信処理装置に行わせ、 前記受信処理で受信した前記接続要求に指定されている前記応用プログラムの番号が示す応用プログラムを実行している複数のホストコンピュータを、応用プログラムの番号と当該応用プログラムを実行している複数のホストコンピュータのホストコンピュータ名との組を複数記憶する応用プログラム記述ファイルを参照して特定し、特定した当該複数のホストコンピュータの内のいずれかのホストコンピュータが、前記接続要求に指定されている代表アドレスによって示されるホストコンピュータであるかを、代表アドレスと当該代表アドレスによって示される複数のホストコンピュータのホストコンピュータ名との組を複数記憶する代表アドレス記述ファイルを参照して判断し、判断した結果、前記代表アドレスによって示されるホストコンピュータである場合には、その内の一つのホストコンピュータを選択する選択処理を前記通信処理装置に行わせ、 前記選択処理で選択した前記ホストコンピュータに前記接続要求を送信する送信処理を前記通信処理装置に行わせ、 前記通信処理装置の前記送信処理から前記接続要求を受信し、受信した当該接続要求を前記応用プログラムに通知する通知処理を前記複数のホストコンピュータのそれぞれに行わせるプログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。 (補正後の特許請求の範囲) 【請求項1】複数のホストコンピュータが接続された通信処理装置と端末装置とが接続されたネットワークシステムにおいて、 前記端末装置は、前記複数のホストコンピュータを示す代表アドレスと前記複数のホストコンピュータの内のいずれかの複数のホストコンピュータで実行されている応用プログラムの番号とを指定した当該応用プログラムへの接続要求を前記通信処理装置に送信する接続要求手段を備え、 前記通信処理装置は、応用プログラムの番号と当該応用プログラムを実行している複数のホストコンピュータのホストコンピュータ名との組を複数記憶する応用プログラム記述ファイルと、代表アドレスと当該代表アドレスによって示される複数のホストコンピュータのホストコンピュータ名との組を記憶する代表アドレス記述ファイルと、前記接続要求を前記端末装置から受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記接続要求に指定されている前記応用プログラムの番号が示す応用プログラムを実行している複数のホストコンピュータを前記応用プログラム記述ファイルを参照して特定し、特定した当該複数のホストコンピュータの内のいずれかのホストコンピュータが、前記接続要求に指定されている代表アドレスによって示されるホストコンピュータであるかを前記代表アドレス記述ファイルを参照して判断し、判断した結果、前記代表アドレスによって示されるホストコンピュータである場合には、その内の一つのホストコンピュータを選択する選択手段と、前記選択手段が選択した前記ホストコンピュータに前記接続要求を送信する送信手段とを備え、 前記複数のホストコンピュータのそれぞれは、前記接続要求を前記通信処理装置から受信し、受信した当該接続要求を前記応用プログラムに通知する通知手段を備えたことを特徴とするホストコンピュータ選択システム。 【請求項2】複数のホストコンピュータが接続された通信処理装置と端末装置とが接続されたネットワークシステムにおいて、 前記端末装置が、前記複数のホストコンピュータを示す代表アドレスと前記複数のホストコンピュータの内のいずれかの複数のホストコンピュータで実行されている応用プログラムの番号とを指定した当該応用プログラムへの接続要求を前記通信処理装置に送信する接続要求ステップと、 前記通信処理装置が、前記端末装置の前記接続要求ステップから前記接続要求を受信する受信ステップと、前記通信処理装置が、前記受信ステップで受信した前記接続要求に指定されている前記応用プログラムの番号が示す応用プログラムを実行している複数のホストコンピュータを、応用プログラムの番号と当該応用プログラムを実行している複数のホストコンピュータのホストコンピュータ名との組を複数記憶する応用プログラム記述ファイルを参照して特定し、特定した当該複数のホストコンピュータの内のいずれかのホストコンピュータが、前記接続要求に指定されている代表アドレスによって示されるホストコンピュータであるかを、代表アドレスと当該代表アドレスによって示される複数のホストコンピュータのホストコンピュータ名との組を記憶する代表アドレス記述ファイルを参照して判断し、判断した結果、前記代表アドレスによって示されるホストコンピュータである場合には、その内の一つのホストコンピュータを選択する選択ステップと、前記通信処理装置が、前記選択ステップで選択した前記ホストコンピュータに前記接続要求を送信する送信ステップと、 前記複数のホストコンピュータのそれぞれが、前記通信処理装置の前記送信ステップから前記接続要求を受信し、受信した当該接続要求を前記応用プログラムに通知する通知ステップと を含むことを特徴とするホストコンピュータ選択方法。 そして、上記特許請求の範囲についての補正は、請求項1及び請求項2については、請求項に記載した発明を特定するために必要な事項である「代表アドレス」を、補正前の「前記複数のホストコンピュータの内のいずれかの複数のホストコンピュータを示す代表アドレス」から、補正後の「前記複数のホストコンピュータを示す代表アドレス」とする補正(以下、「本件補正」という。)と請求項3を削除する補正からなるものである。 (2)本件補正の目的 本件補正が、特許法第17条の2第4項に掲げる事項を目的とするものであるかを検討する。 まず、本件補正は、同法第17条の2第4項第1号の請求項の削除、同第3号の誤記の訂正、同第4号の明りょうでない記載の釈明(拒絶理由通知に係る拒絶の理由に示す事項についてするものに限る。)を目的とするものに該当しないことは明らかである。 そこで、本件補正が、同第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものであって、補正前の特許請求の範囲の請求項に記載された発明を特定するために必要な事項の範囲内において、その補正前の特許請求の範囲の請求項に記載された発明を特定するために必要な事項の全部又は一部を限定するものに該当するか否か検討する。 本件補正に係る「前記複数のホストコンピュータの内のいずれかの複数のホストコンピュータを示す代表アドレス」及び「前記複数のホストコンピュータを示す代表アドレス」の「前記複数のホストコンピュータ」は、補正前及び補正後のそれぞれの請求項1及び2の記載から、「複数のホストコンピュータが接続された通信処理装置と端末装置とが接続されたネットワークシステム」における「複数のコンピュータ」であることは明らかであるから、補正前の「代表アドレス」は、このネットワークシステムに属する任意の複数のホストコンピュータを示しうるものであり、ネットワークシステム内のホストコンピュータのグループ分けに応じて複数存在しうるものであるのに対して、補正後の「代表アドレス」は、このネットワークシステムに属するすべての複数のホストコンピュータを示すものであるから、ネットワークシステムでただ一つのものである。 してみると、「代表アドレス」の技術的内容は、補正の前後で相違するものとなっており、したがって、本件補正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものでもない。 (3)むすび 以上のとおりであるから、本件手続補正は、特許法第17条の2第4項の規定に適合しないので、同法第159条第1項で準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 3.本願発明 平成11年5月17日付の手続補正は上記のとおり決定をもって却下されたので、本願の請求項3に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成11年3月23日付け手続補正書により補正をされた明細書及び図面の記載から見て、その請求項3に記載された「複数のホストコンピュータが接続された通信処理装置と端末装置とが接続されたネットワークシステムにおいて、 前記複数のホストコンピュータの内のいずれかの複数のホストコンピュータを示す代表アドレスと前記複数のホストコンピュータの内のいずれかの複数のホストコンピュータで実行されている応用プログラムの番号とを指定した当該応用プログラムへの接続要求を前記通信処理装置に送信する接続要求処理を前記端末装置に行わせ、 前記端末装置の前記接続要求ステップから前記接続要求を受信する受信処理を前記通信処理装置に行わせ、 前記受信処理で受信した前記接続要求に指定されている前記応用プログラムの番号が示す応用プログラムを実行している複数のホストコンピュータを、応用プログラムの番号と当該応用プログラムを実行している複数のホストコンピュータのホストコンピュータ名との組を複数記憶する応用プログラム記述ファイルを参照して特定し、特定した当該複数のホストコンピュータの内のいずれかのホストコンピュータが、前記接続要求に指定されている代表アドレスによって示されるホストコンピュータであるかを、代表アドレスと当該代表アドレスによって示される複数のホストコンピュータのホストコンピュータ名との組を複数記憶する代表アドレス記述ファイルを参照して判断し、判断した結果、前記代表アドレスによって示されるホストコンピュータである場合には、その内の一つのホストコンピュータを選択する選択処理を前記通信処理装置に行わせ、 前記選択処理で選択した前記ホストコンピュータに前記接続要求を送信する送信処理を前記通信処理装置に行わせ、 前記通信処理装置の前記送信処理から前記接続要求を受信し、受信した当該接続要求を前記応用プログラムに通知する通知処理を前記複数のホストコンピュータのそれぞれに行わせる プログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。」により特定されるものと認める。 4.原査定の拒絶の理由 原査定の拒絶の理由の概要は、「本願発明は、ある特定の処理を行うプログラムを格納した記録媒体に関する発明であって、情報の単なる提示に過ぎない。したがって、本願発明は、特許法第2条で規定されている発明ではないので、特許法第29条第1項柱書の規定により、特許を受けることができない。」というものである。 5.当審の判断 本願発明は、上記3.で認定したとおりのプログラムを記録したことを特徴とする記録媒体であって、提示される情報の内容にのみ特徴を有するものであり、技術的思想であるとは認めることができない。 6.むすび 以上のとおりであるから、本願発明は、特許法第2条で規定する発明と認めることはできず、特許法第29条第1項の柱書きに規定する要件を満たしていない。 したがって、本願は、原査定の理由によって拒絶すべきものである。 よって結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2002-11-22 |
結審通知日 | 2002-12-03 |
審決日 | 2002-12-16 |
出願番号 | 特願平8-138586 |
審決分類 |
P
1
8・
572-
Z
(G06F)
P 1 8・ 14- Z (G06F) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 和田 財太 |
特許庁審判長 |
徳永 民雄 |
特許庁審判官 |
平井 誠 辻本 泰隆 |
発明の名称 | ホストコンピュータ選択システム、選択方法、およびホストコンピュータを選択するプログラムを記憶する媒体 |
代理人 | 京本 直樹 |