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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 E02D |
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管理番号 | 1072954 |
審判番号 | 不服2001-5882 |
総通号数 | 40 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 1998-01-06 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2001-04-13 |
確定日 | 2003-03-17 |
事件の表示 | 平成 8年特許願第177394号「地盤改良材及びこれを用いた免震性地盤改良工法」拒絶査定に対する審判事件〔平成10年 1月 6日出願公開、特開平10- 1940、請求項の数(4)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
本願は、平成8年6月18日の出願であって、その請求項1ないし4に係る発明(以下、「本願発明1ないし4」という。)は、平成12年11月17日、同13年4月13日及び同15年1月23日受付の各手続補正書により補正された明細書及び出願当初の図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1ないし4に記載された事項により特定される次のとおりのものである。 「【請求項1】免震性の地盤改良体を造成するために使用する地盤改良材であって、少なくともゴム砕片を含む分散材と、該分散材を分散させかつ固結させるバインド材とを含み、前記ゴム砕片が粉砕により形成されかつその大きさが粒径0.7〜2.0mmであり、前記バインド材がセメントと水とを含み、かつ、前記ゴム砕片と前記セメントと前記水との配合における重量比が1.0:0.3〜0.7:0.3〜0.7であることを特徴とする地盤改良材。 【請求項2】前記バインド材がさらにケイ酸ソーダを含むことを特徴とする請求項1に記載の地盤改良材。 【請求項3】掘削、攪拌及び流動体吐出の機能を有するロッド体を具備する地盤改良装置を用いて地盤に対して空洞を形成し、該空洞内に請求項1又は2に記載の地盤改良材を吐出充填することにより柔軟な地盤改良体を造成することを特徴とする免震性地盤改良工法。 【請求項4】掘削、攪拌及び流動体吐出の機能を有するロッド体を具備する地盤改良装置を用いて地盤に対して削孔を形成し、該削孔の周辺地盤に対して請求項1又は2に記載の地盤改良材を浸透混合させることにより柔軟な地盤改良体を造成することを特徴とする免震性地盤改良工法。」 一方、原審における拒絶理由通知で提示された各刊行物には、本願発明1を特定する事項である「少なくともゴム砕片を含む分散材と、該分散材を分散させかつ固結させるバインド材とを含み」について何等記載されていないし、示唆もされていない。 そして、本願発明1は、上記事項と他の事項とが相俟って、明細書記載の「地盤改良体の内部では、微細な分散材砕片が互いに接して団塊となったり連結されたりすることにより、地盤改良体全体に亘ってゴム材による網目状構造が形成されている。個々のゴム砕片は、形状が不規則であり異方性に富み、また表面の凹凸が多く表面積が大きいのでこのような構造を実現するのに最適である。こうして地盤改良体が全体として弾性を有する柔軟な構造体となる。」(段落【0019】)等の作用効果を奏するものである。 また、本願発明2ないし4は、いずれも本願発明1を引用する形式のものであり、本願発明1の上記事項を含むものである。 したがって、本願発明1ないし4は、上記各刊行物記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2003-02-19 |
出願番号 | 特願平8-177394 |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WY
(E02D)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 深田 高義、池谷 香次郎 |
特許庁審判長 |
木原 裕 |
特許庁審判官 |
安藤 勝治 藤原 伸二 |
発明の名称 | 地盤改良材及びこれを用いた免震性地盤改良工法 |
代理人 | 小島 高城郎 |
代理人 | 小島 高城郎 |