• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  H01L
管理番号 1073168
異議申立番号 異議2001-72522  
総通号数 40 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1996-03-22 
種別 異議の決定 
異議申立日 2001-09-12 
確定日 2003-01-14 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3145576号「表面処理装置」の請求項1〜4に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3145576号の請求項1〜3に係る特許を維持する。 
理由 I. 手続の経緯
特許第3145576号の請求項1〜4に係る発明は、平成6年9月2日に特許出願され、平成13年1月5日に設定の登録がなされた後、本件請求項1〜4に係る発明の特許について、特許異議申立人永田大樹(以下、「申立人」という)により、平成13年9月12日付けで特許異議の申立てがなされ、取消理由通知がなされ、その指定期間内である平成14年6月4日に訂正請求がなされ、新たな取消理由通知がなされ、その指定期間内である平成14年11月6日に上記訂正請求が取り下げられるとともに新たな訂正請求がなされたものである。

II.訂正請求の適否
IIー1.訂正の内容
上記訂正請求は、本件特許の願書に添付した明細書(以下、「特許明細書」という)を訂正請求書に添付された明細書(以下、「本件明細書」という)のとおりに訂正しようとするものであって、その内容は次のとおりである。
(1)訂正事項1
特許明細書の特許請求の範囲の請求項1〜4の
「【請求項1】基板の表面処理を行う表面処理装置において、基板に所定の処理液を供給して基板のウエット処理を行うウエット処理ユニットと、基板のドライ処理を行うとともに、前記ウエット処理ユニットの上方に設けられてその動作を実行する動作位置と当該ウエット処理ユニットの上方から退避させられた退避位置とに移動可能であるドライ処理ユニットと、を備えることを特徴とする表面処理装置。
【請求項2】前記ドライ処理ユニットを前記ウエット処理ユニットの上方の動作位置に支持する支持フレームと、当該支持フレームに支持された前記ドライ処理ユニットを前記動作位置と前記退避位置との間で移動可能に案内するガイドとをさらに備えることを特徴とする請求項1記載の表面処理装置。
【請求項3】前記ドライ処理ユニットの退避位置は、その動作位置の水平方向に配置されていることを特徴とする請求項1および請求項2のいずれか記載の表面処理装置。
【請求項4】ウエット処理ユニット及び動作位置にあるドライ処理ユニットの側方に、一方のユニットから他方のユニットへ基板を搬送する基板搬送手段をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の表面処理装置。」を、
「【請求項1】基板の表面処理を行う表面処理装置において、基板に所定の処理液を供給して基板のウエット処理を行うウエット処理ユニットと、基板のドライ処理を行うとともに、前記ウエット処理ユニットの上方に設けられてその動作を実行する動作位置と当該ウエット処理ユニットの上方から退避させられた退避位置とに移動可能であるドライ処理ユニットと、を備え、前記ドライ処理ユニットを前記ウエット処理ユニットの上方の動作位置に支持する支持フレームと、当該支持フレームに支持された前記ドライ処理ユニットを前記動作位置と前記退避位置との間で移動可能に案内するガイドとをさらに備え、前記ドライ処理ユニットを前記退避位置に移動させることにより前記ウエット処理ユニットの上方に作業空間が形成されることを特徴とする表面処理装置。
【請求項2】前記ドライ処理ユニットの退避位置は、その動作位置の水平方向に配置されていることを特徴とする請求項1記載の表面処理装置。
【請求項3】ウエット処理ユニット及び動作位置にあるドライ処理ユニットの側方に、一方のユニットから他方のユニットへ基板を搬送する基板搬送手段をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の表面処理装置。」と訂正する。
(2)訂正事項2
特許明細書の段落【0008】〜【0011】の
「【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の表面処理装置は、基板に所定の処理液を供給して基板のウエット処理を行うウエット処理ユニットと、基板のドライ処理を行うとともにウエット処理ユニットの上方に設けられてその動作を実行する動作位置とウエット処理ユニットの上方から退避させられた退避位置とに移動可能であるドライ処理ユニットとを備えることを特徴とする。
【0009】
また、請求項2の表面処理装置は、ドライ処理ユニットをウエット処理ユニットの上方の動作位置に支持する支持フレームと、この支持フレームに支持されたドライ処理ユニットを動作位置と退避位置との間で移動可能に案内するガイドとをさらに備えることを特徴とする。
【0010】
また、請求項3の表面処理装置は、ドライ処理ユニットの退避位置がその動作位置の水平方向に配置されていることを特徴とする。
【0011】
また、請求項4の表面処理装置は、ウエット処理ユニット及び動作位置にあるドライ処理ユニットの側方に、一方のユニットから他方のユニットへ基板を搬送する基板搬送手段をさらに備えることを特徴とする。」を、
「【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の表面処理装置は、基板に所定の処理液を供給して基板のウエット処理を行うウエット処理ユニットと、基板のドライ処理を行うとともにウエット処理ユニットの上方に設けられてその動作を実行する動作位置とウエット処理ユニットの上方から退避させられた退避位置とに移動可能であるドライ処理ユニットと、を備え、ドライ処理ユニットをウエット処理ユニットの上方の動作位置に支持する支持フレームと、この支持フレームに支持されたドライ処理ユニットを動作位置と退避位置との間で移動可能に案内するガイドとをさらに備え、ドライ処理ユニットを退避位置に移動させることによりウエット処理ユニットの上方に作業空間が形成されることを特徴とする。
【0009】
【0010】
また、請求項2の表面処理装置は、ドライ処理ユニットの退避位置がその動作位置の水平方向に配置されていることを特徴とする。
【0011】
また、請求項3の表面処理装置は、ウエット処理ユニット及び動作位置にあるドライ処理ユニットの側方に、一方のユニットから他方のユニットへ基板を搬送する基板搬送手段をさらに備えることを特徴とする。」と訂正する。
(3)訂正事項3
特許明細書の段落【0013】〜【0015】の
「【0013】
請求項2の表面処理装置では、ドライ処理ユニットはウエット処理ユニットの上方の動作位置においてフレームにより支持されているとともに、ガイドによって案内されて退避位置に移動可能である。
【0014】
請求項3の表面処理装置では、ドライ処理ユニットは、ウエット処理ユニットの上方の動作位置とそれから水平方向に配置された退避位置とに移動可能である。
【0015】
請求項4の表面処理装置では、基板搬送手段がウエット処理ユニット及び動作位置にあるドライ処理ユニットの側方に設けられており、この基板搬送手段によってドライ処理ユニット及びウエット処理ユニットの一方のユニットから他方のユニットへ基板が搬送させられる。」を
「【0013】
また請求項1の表面処理装置では、ドライ処理ユニットはウエット処理ユニットの上方の動作位置においてフレームにより支持されているとともに、ガイドに よって案内されて退避位置に移動可能である。
【0014】
請求項2の表面処理装置では、ドライ処理ユニットは、ウエット処理ユニットの上方の動作位置とそれから水平方向に配置された退避位置とに移動可能である。
【0015】
請求項3の表面処理装置では、基板搬送手段がウエット処理ユニット及び動作位置にあるドライ処理ユニットの側方に設けられており、この基板搬送手段によってドライ処理ユニット及びウエット処理ユニットの一方のユニットから他方のユニットへ基板が搬送させられる。」と訂正する。
(4)訂正事項4
特許明細書の段落【0021】の
「【0021】
図2および図3は、図1の装置の洗浄処理部2の一部を説明する平面図および側面図である。」を
「【0021】
図2および図3は、図1の装置の洗浄処理部2の一部を説明する正面図および側面図である。」と訂正する。
(5)訂正事項5
特許明細書の段落【0024】の
「【0024】
フレーム25は、ドライ処理ユニットであるUVモジュール23をウエット処理ユニットであるブラシモジュール21上に支持する。このフレーム25は、UVモジュール23を直接支持する水平支持部材125とこれに垂直に接続された垂直支持部材225とを備える。各支持材部125、225の端部は、一対のスライドガイド325、325を介してブラシモジュール21用のフレーム27上に支持されている。これらのスライドガイド325、325は、サイドレールやローラから構成され、フレーム25の+Xまたは-X方向への円滑な水平移動を可能にする。この結果、フレーム25上のUVモジュール23は、ブラシモジュール21の上方の動作位置(ドライ処理を行うための通常の位置で、図2では実線で示してある)とウエット処理ユニットの上方から退避して横方向にスライドした退避位置(メンテナンス作業ための位置で、図2では二点鎖線で示してある)との間で往復移動可能になっている。」を、
「【0024】
フレーム25は、ドライ処理ユニットであるUVモジュール23をウエット処理ユニットであるブラシモジュール21上に支持する。このフレーム25は、UVモジュール23を直接支持する水平支持部材125とこれに垂直に接続された垂直支持部材225とを備える。各支持材部125、225の端部は、一対のスライドガイド325、325を介してブラシモジュール21用のフレーム27上に支持されている。これらのスライドガイド325、325は、サイドレールやローラから構成され、フレーム25の+XまたはーX方向への円滑な水平移動を可能にする。この結果、フレーム25上のUVモジュール23は、ブラシモジュール21の上方の動作位置(ドライ処理を行うための通常の位置で、図2では実線で示してある)とウエット処理ユニットの上方から退避して横方向にスライドした退避位置(メンテナンス作業のための位置で、図2では二点鎖線で示してある)との間で往復移動可能になっている。」と訂正する。
(6)訂正事項6
特許明細書の段落【0040】〜【0042】の
「【0040】
請求項2の表面処理装置では、ドライ処理ユニットはウエット処理ユニットの上方の動作位置においてフレームにより支持されているとともに、ガイドによって案内されて退避位置に移動可能であるので、極めて簡単な構成でこの装置を実現することができる。
【0041】
請求項3の表面処理装置では、ドライ処理ユニットは、ウエット処理ユニットの上方の動作位置とそれから水平方向に配置された退避位置とに移動可能であるので、簡単な水平方向移動による簡単な構成でこの装置を実現することができる。
【0042】
請求項4の表面処理装置では、基板搬送手段がウエット処理ユニット及び動作位置にあるドライ処理ユニットの側方に設けられており、この基板搬送手段によってドライ処理ユニット及びウエット処理ユニットの一方のユニットから他方のユニットへ基板が搬送させられるので、装置全体の占有スペースを大きくすることなく複数の処理ユニット及びその処理ユニット間の基板搬送手段を効率的に配置することができるとともに、各処理ユニットのメンテナンスが可能な表面処理装置を提供することができる。」を、
「【0040】
また請求項1の表面処理装置では、ドライ処理ユニットはウエット処理ユニットの上方の動作位置におし、てフレームにより支持されているとともに、ガイドによって案内されて退避位置に移動可能であるので、極めて簡単な構成でこの装置を実現することができる。
【0041】
請求項2の表面処理装置では、ドライ処理ユニットは、ウエット処理ユニットの上方の動作位置とそれから水平方向に配置された退避位置とに移動可能であるので、簡単な水平方向移動による簡単な構成でこの装置を実現することができる。
【0042】
請求項3の表面処理装置では、基板搬送手段がウエット処理ユニット及び動作位置にあるドライ処理ユニットの側方に設けられており、この基板搬送手段によってドライ処理ユニット及びウエット処理ユニットの一方のユニットから他方のユニットへ基板が搬送させられるので、装置全体の占有スべースを大きくすることなく複数の処理ユニット及びその処理ユニット間の基板搬送手段を効率的に配置することができるとともに、各処理ユニットのメンテナンスが可能な表面処理装置を提供することができる。」と訂正する。
(7)訂正事項7
特許明細書の【図面の簡単な説明】の【図2】の
「【図2】図1の基板搬送装置の要部の正面図である。」を、
「【図2】図1の基板処理装置の要部の正面図である。」と訂正する。

IIー2.訂正の適否
(1)訂正事項1について
訂正事項1による、特許明細書の各請求項(以下、「旧請求項」という)の記載と、本件明細書の各請求項(以下、「新請求項」という)の対応関係からみるに、
訂正事項1は、
(イ)旧請求項1を削除し、
(ロ)旧請求項1を引用していた旧請求項2を、新請求項1として独立形式で記載し、さらに、「ドライ処理ユニット」について、
「前記ドライ処理ユニットを前記退避位置に移動させることにより前記ウエット処理ユニットの上方に作業空間が形成され」を付加して限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮に該当する。また、この訂正は、特許明細書【0012】の「ドライ処理ユニットを退避位置に移動させることにより、その下側のウエット処理ユニットの上方に作業空間が形成され、」の記載に基づくものである。
(ハ)また、旧請求項1の削除に伴い、旧請求項3、4を繰り上げて新請求項2、3としたものである。また、この訂正は、明りょうでない記載の釈明に該当する。
(2)訂正事項2、3、6について
訂正事項2、3、6は、上記訂正事項1の訂正に伴って特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載とを整合させようとするものであるから明りょうでない記載の釈明に該当する。
そして、この訂正事項2、3、6は、特許明細書又は図面に記載した事項の範囲内でなされたものであり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。
(3)訂正事項4、5、7について
訂正事項4、5、7は、誤記の訂正に該当する。そして、この訂正事項4、5、7は、特許明細書又は図面に記載した事項の範囲内でなされたものであり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。 (4)まとめ
したがって、この訂正は、特許法第120条の4第3項において準用する平成6年法律第116号による改正前の同法第126条第1項ただし書き、第2項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

III.特許異議の申立て
IIIー1.本件発明
前述のように、本件訂正は適法なものであるので、本件請求項1〜3に係る発明は、本件明細書の特許請求の範囲の請求項1〜3に記載された次のとおりのもの(以下、「本件発明1、2、3」という)である。
「【請求項1】基板の表面処理を行う表面処理装置において、基板に所定の処理液を供給して基板のウエット処理を行うウ エット処理ユニットと、基板のドライ処理を行うとともに、前記ウエット処理ユニットの上方に設けられてその動作を実行する動作位置と当該ウエット処理ユニットの上方から退避させられた退避位置とに移動可能であるドライ処理ユニットと、を備え、前記ドライ処理ユニットを前記ウエット処理ユニットの上方の動作位置に支持する支持フレームと、当該支持フレームに支持された前記ドライ処理ユニットを前記動作位置と前記退避位置との間で移動可能に案内するガイドとをさらに備え、前記ドライ処理ユニットを前記退避位置に移動させることにより前記ウエット処理ユニットの上方に作業空間が形成されることを特徴とする表面処理装置。
【請求項2】前記ドライ処理ユニットの退避位置は、その動作位置の水平方向に配置されていることを特徴とする請求項1記載の表面処理装置。
【請求項3】ウエット処理ユニット及び動作位置にあるドライ処理ユニットの側方に、一方のユニットから他方のユニットへ基板を搬送する基板搬送手段をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の表面処理装置。」

IIIー2.申立人の主張する特許異議申立ての理由
申立人は、
特許明細書の請求項1〜4に係る発明の特許は、下記の甲第1〜4号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであり、取り消されるべきである旨主張している。

甲第1号証:特開平5ー183041号公報(以下、「刊行物1」という)
甲第2号証:特開平2ー111017号公報(以下、「刊行物2」という)
甲第3号証:特開昭63ー5523号公報(以下、「刊行物3」という)
甲第4号証:特開平2ー79413号公報(以下、「刊行物4」という)

IIIー3.刊行物の記載事項
(1)刊行物1の記載事項
(1ー1)段落【0005】に
「【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記したような熱処理装置10、12においては、定期的に或いは内部に故障が発生したときにはそれを補修するためにメンテナンス作業が行われるが、1つのブロック体は4本の支柱14間を複数、例えば4つに仕切ることにより複数の処理装置を一体的に結合した構造となっているために、その内の1つの処理装置の例えば昇降手段の駆動系が故障した場合にあってもその処理装置が収容されるブロック体全体を分解して対応する処理装置を修理しなければならず、メンテナンス作業が非常に煩雑となり、これを迅速に行うことができないという改善点を有していた。」が記載されている。
(1ー2)段落【0010】に
「図示するように本発明に係る処理装置30は、処理装置群32内に他の処理装置と共に集合させて結合されている。具体的には、この処理装置群32には、被処理体としての半導体ウエハを搬送するためにその中央部長手方向に沿って2つのメインアーム34がこれを分断するごとく移動可能に設けられており、その一側にはローダ部36から搬入されたウエ ハをブラシ洗浄するブラシ洗浄装置38、ウエハを高圧ジェット水で洗浄するジェット水洗浄装置40、ウエハ表面にレジストを塗布するレジスト塗布装置43、ウエハ周辺部のレジストを除去するレジスト除去装置44が順次設けられ、他側にはブラシ洗浄装置38、ジェット水洗浄装置40が設けられると共に他に本発明に係る処理装置30としてウエハ表面を疎水化処理するアドヒージョン処理装置42、ウエハを冷却する冷却処理装置45、加熱処理装置46が適宜組み合わせて上下方向に4段積層させて1つのブロック体を構成し、4つのブロック体が並設されている。」が記載されている。
(1ー3)段落【0018】〜【0020】に
「ここで、上記処理装置30の上下方向への積層は、例えば加熱処理装置46を例にとれば、図3に示すように上下段に位置する加熱処理装置46を前後方向に位置ズレさせて積み上げ、これらを相互に水平方向にスライドさせて完全に上下方向に一致するように重ね合わせる。この時、筐体50の側壁52の上部正面側に設けた水平係合ピン58が、この上段の加熱処理装置の下部正面側に設けた水平係合穴62に嵌合されると共に、上方へ起立させて設けた係止板56が上段の側壁角部と当接して停止し、それ以上に上段の加熱処理装置46が前方へスライドすることを防止している。また、この時、下段の加熱処理装置46の上部背面側に設けた垂直係合溝64には、この上段の加熱処理装置46の下部背面側にて下方に突出させて設けた垂直係合ピン66が装置のスライドにともなって水平方向から挿入されて係合され、全体として位置決め固定される。このようにして、必要段数だけ処理装置30を図4に示すように順次積層する。このような状態において、複数段に積み上げられた処理装置の内、例えばほぼ中段部に位置する加熱処理装置46に故障が生じた場合であって、軽微な故障の場合には加熱処理装置46の背面側から図示しないカバーを外し、この部分に配置されている第1及び第2昇降手段72、84の駆動系或いはアップダウンセンサ等を補修する。これにより容易に補修を行うことが可能となる。また、この背面カバーを取り外しただけでは補修できないような重大な故障の場合には、前記装置の積層手順を逆に行って故障した加熱処理装置を分離する。すなわち、故障した加熱処理装置46の上段に位置する加熱処理装置をこの背面側へ押すことにより、それまで係合していた故障加熱処理装置46の水平係合ピン58とこの上段の水平係合穴62との嵌合及び故障加熱処理装置46の垂直係合溝64とこの上段の垂直係合ピン66との嵌合がそれぞ れ解かれ、両加熱処理装置が分離される。そして、同様に故 障した加熱処理装置46をこの背面側へ押すことにより、上記したと同様の理由でこの下段の加熱処理装置と分離され、従って、故障した加熱処理装置46のみが単体で分離して取り外すことができ、この故障箇所を修理することが可能となる。このように、処理装置の筐体50にこれをスライドさせて係合離脱自在にした係合部材54を設けるようにしたので、処理装置を単体で分離して取り外しが容易であり、取り付け時の位置決めも正確に行えることができ、メンテナンス作業を迅速に行うことが可能になる。また、昇降手段72、84やアップダウンセンサ等の他の部品と比較して比較的故障の生じやすい部材を処理装置の背面に設けるようにしたので、軽微な故障の場合には上記したように処理装置を単体で分離することもなく背面カバーを取り外すことによって故障箇所を修理することができ、一層メンテナンス作業を効率的に行うことが可能となる。」が記載されている。
(2)刊行物2の記載事項
(2ー1)特許請求の範囲に
「(1)ほぼ垂直に複数設けられた反応炉本体と、この各反応炉本体の後方に所定間隔を設けて配役され前記各反応炉本体に所定のガスおよび電力を供給して該反応炉本体内に収容された被処理物の処理を行う制御機構郡と、前記各反応炉本体の反応炉を前記制御機構部間に必度に応じて引き出し可能とする引出し機構とを有することを特徴とする縦型熱処理装置。」が記載されている。
(2ー2)第3頁右上欄8行〜左下欄14行に
「このように伸縮アーム21で反応炉本体4を支持して伸縮アーム21を収縮させることにより、重量の重い反応炉本体4を容易かつ安全に移動して筺体1内へ収容することができる。また、反応炉本体4を筺体1の内部から取出す場合は、まず高さ調節ボルト30を暖め、固定ボルト31を抜いて固定を解除する。高さ調節ボルト30を緩めることにより、反応炉本体4の上部支持板27は受け25に載置される。この状態で筺体1内の反応炉本体4を持って外部へ引くと、伸縮アーム21のアーム体23、24が順次筺体1外へ移動し、反応炉本体4も筺体1の外部まで移動する。アーム体23、24が最大に進出すると反応炉本体4も停止する。上記構成のこの実施例の縦型熱処理装置では、移載機構10により、ウエハカセット8内に収容された半導体ウエハをウエハボート9上に移載し、インターフェースメカ11によってこのウエハボート9を垂直に立ててボートライナー12上に載置する。この後、このボートライナー12によってウエハボート9を各筺体1の前方へ搬送し、ボートエレべータ5によって反応炉本体4内に挿入する。そして、制御部6およびは真空ポンプ7によって反応炉本体4内に所定のガスを流通させるとともに、制御部6から電力を供給して反応炉本体4内を所定温度に加熱し、半導体ウエハの処理、例えばCVDによる成膜を行う。」が記載されている。
(3)刊行物3の記載事項
(3ー1)特許請求の範囲に
「ウェハを送り出す部分と、レジスト材をウェハにスピンコートあるいは現像処理を施す部分と、ウェハに熱処理を施す部分、およびウェハを受ける部分を有するレジスト材の塗布現像装置において、前記4構成部の少なくとも2構成部以上を上下に配設して鉛直方向に接続したことを特徴とするレジスト材の塗布現像装置。」が記載されている。
(3ー2)第2頁左上欄9行〜右上欄3行に
「(実施例1)
第1図(a)は本発明の一実施の側面図である。本塗布機はレジストを塗布するためのウェハ1を入れたキャリア2aをセットするステージ3aを最上段に、スピンコーター5を装着したステージ3bを3段目に、ウェハのプリべークを行うホットプレート6を装着したステージ3cを2段目に、ウェハを受けるキャリア2bをセットするステージ3dを1段目にそれぞれ配設し、各ステージ3a〜3dを鉛直方向に接続し、各段の間、すなわち、ステージ3aと3bの間にウエハを搬送するフォークリフト4a、ステージ3bと3cの間にウェハを搬送するフォークリフト4b、およびステージ3cと3dの間にウェハを搬送するフォークリフト4cをそれぞれ備えたものである。」が記載されている。
(4)刊行物4の記載事項
(4ー1)第2頁右下欄10行〜第3頁左上欄13行に
「[実施例]
以下、本発明の一実施例を第1図によって詳細に説明する。第1図は本発明に係る半導体製造装置に概略構成を示す平面図で、同図において前記第2図で説明したものと同一もしくは同等部材については同一符号を付し、ここにおいて詳細な説明は省略する。第1図において、レジスト付着強化ユニット4は第一のホットプレート3aの上方に配設されており、この第一のホットプレート3aの隣にはスピンコーター6が配置され、このスピンコーター6の上方にはコールドプレート5が配置されている。また、前記スピンコーター6の隣には第二のホットプレート3bが配置され、その上方には第一のカセットバッファ7aが配設されている。さらにまた、第二のカセットバッファ7bの上方には現象ユニット13が配置されている。すなわち、レジスト付着強化ユニット4および第一のホットプレート3a、コールドプレート5およびスピンコーター6、第一のカセットバッファ7aおよび第二のホットプレート3b、現像ユニッ ト13および第二のカセットバッファ7bはそれぞれ上下二段に積み重ねられて縦型に形成されており、上下の各ユニット間はエレベータ21によって連結されている。」

IIIー4.当審の判断
(1)記載事項「IIIー3.(1)(1ー1)〜(1ー3)」を総合すると、
刊行物1には、「処理装置30として、ウエハ表面を疎水化処理するアドヒージョン処理装置42、ウエハを冷却する冷却処理装置45、加熱処理装置46が、上下方向に4段積層させて1つのブロック体を構成し、これを適宜組み合わせて、4つのブロック体を並設し、重大な故障の場合には、故障したブロック体の上段に位置する加熱処理装置をこの背面側へ押すことにより、それまで係合していた故障加熱処理装置46の水平係合ピン58とこの上段の水平係合穴62との嵌合及び故障加熱処理装置46の垂直係合溝64とこの上段の垂直係合ピン66との嵌合を解いて両加熱処理装置を分離し、故障した加熱処理装置46をこの背面側へ押すことにより、下段の加熱処理装置と分離され、故障した加熱処理装置46のみが単体で分離して取り外すことができ、この故障箇所を修理することが可能であるから、処理装置を単体で分離して取り外しが容易であり、取り付け時の位置決めも正確に行えることができ、メンテナンス作業を迅速に行うことが可能になる」点(以下、「引用発明」という)が記載されている。
(2)本件発明1について
本件発明1と引用発明とを対比すると、引用発明の、「ウエハ」、「処理装置」、「ウエハ表面を疎水化処理するアドヒージョン処理装置」、「加熱処理装置」は、本件発明1の、「基板」、「表面処理を行う表面処理装置」、「所定の処理液を供給して基板のウエット処理を行うウエット処理ユニット」、「基板のドライ処理を行うとともに、動作を実行する動作位置と退避位置とに移動可能であるドライ処理ユニット」にそれぞれ相当するから両者は、
「基板の表面処理を行う表面処理装置において、基板に所定の処理液を供給して基板のウエット処理を行うウエット処理ユニットと、基板のドライ処理を行うとともに、その動作を実行する動作位置と処理ユニットの上方から退避させられた退避位置とに移動可能であるドライ処理ユニットとを備えたことを特徴とする表面処理装置。」で一致している。
(3)しかしながら、両者は、下記相違点1〜4で相違している。
(3ー1)相違点1;
本件発明1のドライ処理ユニットが、「ウエット処理ユニットの上方に設けられ」ているのに対し、引用発明では、「ウエハ表面を疎水化処理するアドヒージョン処理装置42、ウエハを冷却する冷却処理装置45、加熱処理装置46が、上下方向に4段積層させてそれぞれ1つのブロック体を構成」している点。
(3ー2)相違点2;
本件発明1のドライ処理ユニットが、「動作位置と退避位置とに移動可能である」のに対し、引用発明では、加熱処理装置が「移動したとき下段の加熱処理装置と分離」する点。
(3ー3)相違点3;
本件発明1が、「支持フレームとガイド」を有しているのに対し、引用発明には、当該構成がない点。
(3ー4)相違点4;
本件発明1が、「ドライ処理ユニットを前記退避位置に移動させることにより前記ウエット処理ユニットの上方に作業空間が形成される」構成を有しているのに対し、引用発明では、当該構成がない点。
(4)そこで上記相違点につき検討する
(4ー1)記載事項「IIIー3.(2)(2ー1)〜(2ー2)」を総合すれば、刊行物2には、「垂直に複数設けられたウエハの処理装置、例えばCVDによる成膜をする各反応炉本体の反応炉を制御機構部間に引き出し可能とする引出し機構を有する縦型加熱処理装置であって、伸縮アーム21で反応炉本体4を支持して伸縮アーム21を収縮させることにより、重量の重い反応炉本体4を容易かつ安全に移動して筺体1内へ収容することおよび、高さ調節ボルト30を暖め、固定ボルト31を抜いて固定を解除し、高さ調節ボルト30を緩めることにより、反応炉本体4の上部支持板27は受け25に載置される。この状態で筺体1内の反応炉本体4を持って外部へ引くと、伸縮アーム21のアーム体23、24が順次筺体1外へ移動し、反応炉本体4も筺体1の外部まで移動すること」が記載されている。
そして、刊行物2に記載の発明の、「ウエハ」、「処理装置」、「加熱処理装置」は、本件発明1の、「基板」、「表面処理を行う表面処理装置」、「基板のドライ処理を行うとともに、動作を実行する動作位置と退避位置とに移動可能であるドライ処理ユニット」にそれぞれ相当するから、刊行物2には、「基板の表面処理を行う表面処理装置において、基板に所定の処理液を供給して基板の基板のドライ処理を行うとともに、その動作を実行する動作位置と処理ユニットの上方から退避させられた退避位置とに移動可能であるドライ処理ユニットとを備えたことを特徴とする表面処理装置。」が記載されていることが認められる。
そうであれば、刊行物2には、相違点2である「動作位置と退避位置とに移動可能である」点及び、相違点3である「支持フレームとガイド」については、記載されているといえる。
しかしながら、刊行物2には、「所定の処理液を供給して基板のウエット処理を行うウエット処理ユニット」を持つ点及び、相違点1、4の構成については、記載も示唆もない。
(4ー2)記載事項「IIIー3.(3)(3ー1)〜(3ー2)」を総合すれば、刊行物3には、「レジストを塗布するためのウェハ1を入れたキャリア2aをセットするステージ3aを最上段に、スピンコーター5を装着したステージ3bを3段目に、ウェハのプリべークを行うホットプレート6を装着したステージ3cを2段目に、ウェハを受けるキャリア2bをセットするステージ3dを1段目にそれぞれ配設し、各ステージ3a〜3dを鉛直方向に接続し、各段の間の間にウェハを搬送するフォークリフト4cをそれぞれ備えたもの」が記載されている。
しかしながら、刊行物3には、相違点1〜4の構成については、記載も示唆もない。
(4ー3)記載事項「IIIー3.(4)(4ー1)」を総合すれば、
刊行物4には、「レジスト付着強化ユニット4は第一のホットプレート3aの上方に配設され、この第一のホットプレート3aの隣にはスピンコーター6が、このスピンコーター6の上方にはコールドプレート5が配置され、さらに、前記スピンコーター6の隣には第二のホットプレート3bが配置され、その上方には第一のカセットバッファ7aが配設され、第二のカセットバッファ7bの上方には現象ユニット13が配置されているユニット」が記載されている。
しかしながら、刊行物4には、相違点1〜4の構成については、記載も示唆もない。
(4-4)まとめ
刊行物2〜4には、相違点1、4に係る構成がない。そして、本件発明1は、これらの構成上の相違点1、4を有することにより、本件明細書の第【0039】〜【0040】に記載の「請求項1の表面処理装置では、ドライ処理ユニットがウエット処理ユニットの上方の動作位置とウエット処理ユニットの上方から退避させられた退避位置とに移動可能であるので、ドライ処理ユニットを退避位置に移動させることにより、その下側のウエット処理ユニットの上方に作業空間が形成され、このウエット処理ユニットの修理等のメンテナンスが可能となる。この場合、ドライ処理ユニットとウエット処理ユニットとを上下に積層できるので、表面処理装置の占有スペースを大きくする必要はない。なお、ウエット処理ユニットを下側に設置したままでのメンテナンスが可能となるので、ウエット処理ユニットから延びる処理液等の配管の脱着が不要となってメンテナンスの作業性が高まる。また請求項1の表面処理装置では、ドライ処理ユニットはウエット処理ユニットの上方の動作位置においてフレームにより支持されているとともに、ガイドによって案内されて退避位置に移動可能であるので、極めて簡単な構成でこの装置を実現することができる。」という、刊行物1〜4には記載も示唆もない格別の作用効果を奏するものである。
よって、本件発明1は、刊行物1〜4に記載のものから当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできない。
(5)本件発明2、3について
本件発明2、3は、本件発明1の構成をすべて備え、さらに、それぞれの要件を付加して限定したものであるところ、
本件発明1は、刊行物1〜4に記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない以上、本件発明2、3についても刊行物1〜4に記載の発明に基づいて容易に発明をすることができたものではない。
(6)むすび
以上のとおりであるから、申立人の主張する理由および提出した証拠によっては、本件発明1〜3の特許を取り消すことはできない。
また、他に本件発明1〜3の特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
表面処理装置
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 基板の表面処理を行う表面処理装置において、基板に所定の処理液を供給して基板のウエット処理を行うウエット処理ユニットと、基板のドライ処理を行うとともに、前記ウエット処理ユニットの上方に設けられてその動作を実行する動作位置と当該ウエット処理ユニットの上方から退避させられた退避位置とに移動可能であるドライ処理ユニットと、を備え、前記ドライ処理ユニットを前記ウエット処理ユニットの上方の動作位置に支持する支持フレームと、当該支持フレームに支持された前記ドライ処理ユニットを前記動作位置と前記退避位置との間で移動可能に案内するガイドとをさらに備え、前記ドライ処理ユニットを前記退避位置に移動させることにより前記ウエット処理ユニットの上方に作業空間が形成されることを特徴とする表面処理装置。
【請求項2】前記ドライ処理ユニットの退避位置は、その動作位置の水平方向に配置されていることを特徴とする請求項1記載の表面処理装置。
【請求項3】ウエット処理ユニット及び動作位置にあるドライ処理ユニットの側方に、一方のユニットから他方のユニットへ基板を搬送する基板搬送手段をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の表面処理装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、半導体製造装置及び液晶製造装置などにおいて、半導体ウエハ、液晶用ガラス角型基板、カラーフィルタ用基板、フォトマスク用基板、プリント基板などの各種基板の表面に所定の処理液を供給してその表面処理を行うウエット処理ユニットと処理液を使用することなく基板への光照射、基板の加熱・冷却などの表面処理を行うドライ処理ユニットとを備える表面処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記のような表面処理装置では、基板に所望の処理を施すため、例えば紫外線を照射して基板表面に付着している有機物を分解する紫外線照射装置などのドライ処理ユニットと、その後基板に洗浄液を供給しつつブラシによって基板表面の洗浄を行うブラシ洗浄装置などのウエット処理ユニットとを装置内部に組み込み、搬送ロボットによってこれらのユニット間で処理中の基板を適宜搬送することとしている。なお、ウエット処理ユニットとは、基板表面に所定の処理液を供給してその表面処理を行う装置部分であり、上記したブラシ洗浄装置の外、スピンスクラバ、超音波洗浄装置、スピンコータ、現像装置、スピンデベロッパ、エッチング装置、剥離装置などがこれに該当する。また、ドライ処理ユニットとは、基板表面に処理液を供給しないでその表面処理を行う装置部分であり、上記した紫外線照射装置の外、ホットプレート、クールプレート、HMDS塗布装置などがこれに該当する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、上述のように例えば紫外線による基板表面上の有機物の除去を行った後にすぐにブラシによる洗浄を行う必要がある場合には、紫外線照射装置とブラシ洗浄装置とを近接させて配置することが望ましい。しかし、これら両装置を水平に並べて配置すると、全体としての占有スペースが大きくなってしまい好ましくない。そこで、一方の装置の真上にもう一方の装置を配置して積層構成とすることが考えられる。ここで、積層構成とすると搬送ロボットは上下方向に基板を搬送する必要があるので、その搬送ストロークをできるだけ小さくするためには両装置間の上下間隔をできるだけ小さくすることが望ましい。しかしながら積層構成される両装置の上下間隔を小さくすると、下側に配置される装置のメンテナンスが困難となってしまう。なお、このような事情は紫外線照射装置とブラシ洗浄装置との組み合わせにおいてのみ生じることではなく、上記ウエット処理ユニットとドライ処理ユニットのいかなる組み合わせにおいても同様に生じることである。
【0004】
そこで、本発明は、装置全体の占有スペースを大きくすることなく複数の処理ユニットを効率的に配置することができるとともに、各処理ユニットのメンテナンスが可能な表面処理装置を提供することを目的とする。
【0005】
さらに、本発明は上記表面処理装置を簡単な構成で提供することを目的とする。
【0006】
さらに、本発明は、各処理ユニットのメンテナンスが極めて容易な上記表面処理装置を提供することを目的とする。
【0007】さらに、本発明は、装置全体の占有スペースを大きくすることなく複数の処理ユニット及びその処理ユニット間の基板搬送手段を効率的に配置することができるとともに、各処理ユニットのメンテナンスが可能な表面処理装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の表面処理装置は、基板に所定の処理液を供給して基板のウエット処理を行うウエット処理ユニットと、基板のドライ処理を行うとともにウエット処理ユニットの上方に設けられてその動作を実行する動作位置とウエット処理ユニットの上方から退避させられた退避位置とに移動可能であるドライ処理ユニットと、を備え、ドライ処理ユニットをウエット処理ユニットの上方の動作位置に支持する支持フレームと、この支持フレームに支持されたドライ処理ユニットを動作位置と退避位置との間で移動可能に案内するガイドとをさらに備え、ドライ処理ユニットを退避位置に移動させることによりウエット処理ユニットの上方に作業空間が形成されることを特徴とする。
【0009】
【0010】
また、請求項2の表面処理装置は、ドライ処理ユニットの退避位置がその動作位置の水平方向に配置されていることを特徴とする。
【0011】
また、請求項3の表面処理装置は、ウエット処理ユニット及び動作位置にあるドライ処理ユニットの側方に、一方のユニットから他方のユニットへ基板を搬送する基板搬送手段をさらに備えることを特徴とする。
【0012】
【作用】
請求項1の表面処理装置では、ドライ処理ユニットがウエット処理ユニット上方の動作位置とウエット処理ユニット上方から退避させられた退避位置とに移動可能であるので、ドライ処理ユニットを退避位置に移動させることにより、その下側のウエット処理ユニットの上方に作業空間が形成され、ウエット処理ユニットの修理等のメンテナンスが可能となる。この場合、ドライ処理ユニットとウエット処理ユニットとを上下に積層できるので、表面処理装置の占有スペースを大きくする必要はない。
【0013】
また請求項1の表面処理装置では、ドライ処理ユニットはウエット処理ユニットの上方の動作位置においてフレームにより支持されているとともに、ガイドによって案内されて退避位置に移動可能である。
【0014】
請求項2の表面処理装置では、ドライ処理ユニットは、ウエット処理ユニットの上方の動作位置とそれから水平方向に配置された退避位置とに移動可能である。
【0015】
請求項3の表面処理装置では、基板搬送手段がウエット処理ユニット及び動作位置にあるドライ処理ユニットの側方に設けられており、この基板搬送手段によってドライ処理ユニット及びウエット処理ユニットの一方のユニットから他方のユニットへ基板が搬送させられる。
【0016】
【実施例】
図1は、この発明の第1実施例の表面処理装置の全体を示す図である。この表面処理装置は、インデクサ部1と、洗浄処理部2と、基板搬送装置3とで構成されている。
【0017】
このインデクサ部1には、基板を複数枚、例えば25枚収納可能なカセット4を載置するためのカセット載置部11が設けられている。このため、図示を省略するAGV(無人搬送車)により当該装置に搬送されてきたカセット4が各カセット載置部11に移載されると、インデクサ部1では3つのカセット4がX方向に一列に配置されることになり、基板搬送装置3によるカセット4からの基板の取出しおよびカセット4への基板の収納が可能となる。
【0018】
洗浄処理部2では、基板を水平姿勢に支持して水平方向に往復動させつつ純水などの洗浄液を基板に供給しながらその上下両面(必要であれば下面のみ)をブラシで洗浄するブラシモジュール21と、基板を回転させながらその上面を洗浄するスピンモジュール22とが、インデクサ部1からY方向に一定間隔だけ離間した状態で、カセット4の配列方向Xとほぼ平行に対向配列されている。なお、ブラシモジュール21とスピンモジュール22とは、共に水などの処理液を用いて基板の表面処理を行うウエット処理ユニットとなっている。ブラシモジュール21の上方には、基板表面に紫外線を照射して基板表面上の有機物を焼いて灰化する処理、つまりドライ洗浄処理を実行するUVモジュール23が配置されている。なお、このUVモジュール23は、処理液を用いないで表面処理を行うドライ処理ユニットとなっている。
【0019】
このように、洗浄処理部2では、複数の洗浄処理ユニット(以下、ブラシモジュール21、スピンモジュール22およびUVモジュール23を総称する際には、この用語を用いる)が設けられ、基板を適当な順序で搬送しながら各洗浄処理ユニットで基板に対し洗浄処理を行うようになっている。なお、この実施例では、図1に示すように、インデクサ部1に対し洗浄処理部2の背面側に、ブラシモジュール21からスピンモジュール22に基板を搬送するための搬送ハンド5が設けられている。この搬送ハンド5は、ブラシモジュール21において洗浄液が供給された基板をスピンモジュール22に搬送する際に、この基板に付着している洗浄液によって基板搬送装置3を濡らしたり汚したりしないために、ブラシモジュール21からスピンモジュール22への基板搬送専用に設けられたものである。
【0020】
このように構成された基板処理装置では、基板は、例えば以下のようにして洗浄される。まず、カセット4中の未処理の基板を基板搬送装置3によってUVモジュール23に搬入し、紫外線照射下でオゾンによるドライ洗浄処理を行う。次に、UVモジュール23でのドライ洗浄処理後の基板を基板搬送装置3によってブラシモジュール21に搬入し、ブラシモジュール21およびスピンモジュール22においてこの順序でウエット洗浄処理を行った後、スピンモジュール22中のウエット処理後の基板を基板搬送装置3によって所定のカセット4内に戻す。
【0021】
図2および図3は、図1の装置の洗浄処理部2の一部を説明する正面図および側面図である。
【0022】
ウエット処理ユニットとして下側に配置されたブラシモジュール21は、水平に支持された基板の上面および下面に水を供給しつつ基板をX方向に等速度で移動させながら、基板の上下面に回転するロールブラシ(図示を省略)の先端を当接させることにより、基板の表面を払拭洗浄して付着したパーティクル等を除去するものである。このため、このブラシモジュール21の本体121下部には、貯水用のタンク(図示を省略)が設けられ、給排水用の配管221が接続されている。なお、本体121の上部左側に設けてある開口321は、未処理基板の搬入口となっている。また、本体121の上部右側に設けてある開口(図示を省略)は、処理済み基板の搬出口となっている。
【0023】
ドライ処理ユニットとしてブラシモジュール21の上側に配置されたUVモジュール23は、水平に支持された基板の表面に酸素を含有するガスを供給しつつ紫外線を照射することによってオゾンを発生させ、基板表面上の有機物を分解させたり、基板表面を親水化させて後段の洗浄工程における洗浄効果を高めるものである。なお、本体123に設けてある開口323は、基板の搬入・搬出口となっている。また、蓋423は、本体123に対してヒンジ状に開閉動作し、固定支持棒523によって開状態に固定される。
【0024】
フレーム25は、ドライ処理ユニットであるUVモジュール23をウエット処理ユニットであるブラシモジュール21上に支持する。このフレーム25は、UVモジュール23を直接支持する水平支持部材125とこれに垂直に接続された垂直支持部材225とを備える。各支持材部125、225の端部は、一対のスライドガイド325、325を介してブラシモジュール21用のフレーム27上に支持されている。これらのスライドガイド325、325は、サイドレールやローラから構成され、フレーム25の+Xまたは-X方向への円滑な水平移動を可能にする。この結果、フレーム25上のUVモジュール23は、ブラシモジュール21の上方の動作位置(ドライ処理を行うための通常の位置で、図2では実線で示してある)とウエット処理ユニットの上方から退避して横方向にスライドした退避位置(メンテナンス作業のための位置で、図2では二点鎖線で示してある)との間で往復移動可能になっている。
【0025】
UVモジュール23とフレーム25との間には、ピンおよび穴からなる位置決め具128が取り付けられている。図4は、位置決め具128の構造を示した図である。図示のように、フレーム25側に形成された円形穴128aに、UVモジュール23側に固定された先端がテーパ状の円柱ピン128bを嵌合させて(図中の一点鎖線の状態)、UVモジュール23とフレーム25との間の相対的位置を精密かつ迅速に調整することができる。すなわち、フレーム25上からUVモジュール23を取り外してメンテナンスを行う場合にも、メンテナンス終了後にUVモジュール23を再度設置するに際して、簡易かつ迅速に相互の相対位置の再現性を高めることができ、基板搬送装置3のティーチングを修正することなく、基板搬送装置3の正確な搬送動作を達成できる。
【0026】
ブラシモジュール21とフレーム27との間にも、ピンおよび穴からなる位置決め具228が取り付けられている。この位置決め具228の構造は、UVモジュール23とフレーム25との間に形成されている図4の位置決め具128と同様であるので、その詳細な説明は省略する。この位置決め具228を設けたことにより、フレーム27上からブラシモジュール21を取り外してメンテナンスを行う場合にも、メンテナンス終了後にブラシモジュール21を再度設置するに際して、簡易かつ迅速に相互の相対位置の再現性を高めることができ、基板搬送装置3のティーチングを修正することなく、基板搬送装置3の正確な搬送動作を達成できる。
【0027】
UVモジュール23用のフレーム25とブラシモジュール21用のフレーム27との間にも、ピンおよび穴からなる位置決め具328が取り付けられている。この位置決め具328の構造も、図4の位置決め具128と同様であるので、その詳細な説明は省略する。この位置決め具328を設けたことにより、UVモジュール23を載置したフレーム25を-X方向に移動させてブラシモジュール21のメンテナンスを終了した後、フレーム25をX方向に移動させてUVモジュール23をもとの位置に戻した場合にも、簡易に相互の相対位置の再現性を高めることができ、基板搬送装置3のティーチングを修正することなく、基板搬送装置3の正確な搬送動作を達成できる。なお、UVモジュール23はフレーム25ごと左右に剛体移動するので、UVモジュール23本体の剛性がある程度弱くても、基板搬送装置3の精密な搬送動作が可能となる。
【0028】
図5は、図2および図3に示すブラシモジュール21およびUVモジュール23のメンテナンス時の動作を説明する図である。
【0029】
図5(a)は、ドライ処理ユニットであるUVモジュール23のみのメンテナンスを説明する図である。この際、フレーム25上のUVモジュール23は、動作位置に配置されたままである。ポジションMの作業者は、UVモジュール23の蓋423を開放して本体123内の部品の検査、掃除、修理、交換等を行うことができる。
【0030】
図5(b)は、ウエット処理ユニットであるブラシモジュール21のメンテナンスを主に説明する図である。まず、UVモジュール23をフレーム25ごと横方向の退避位置にスライドさせて、ブラシモジュール21の上部を露出させる。ポジションM’の作業者は、ブラシモジュール21全体を固定したままで、その上部に形成した蓋(図示を省略)を開放して内部の部品の検査、掃除、修理、交換等を行うことができる。この際、ポジションLの作業者も、UVモジュール23の部品の検査、掃除、修理、交換等を行うこともできる。
【0031】
このように、上記第1実施例の表面処理装置では、上側のドライ処理ユニットであるUVモジュール23を退避位置に移動させて下側のウエット処理ユニットであるブラシモジュール21上方に作業空間を形成し、このブラシモジュール21の修理等のメンテナンスを可能にする構造となっている。したがって、これらUVモジュール23およびブラシモジュール21を近接させて上下に積層でき、表面処理装置の占有スペースを大きくすることなく、メンテナンス時の作業性を高めることができる。しかも、UVモジュール23およびブラシモジュール21が非常に近接しているので、基板搬送装置3の上下方向(Z方向)のストロークが小さくなり、表面処理装置における処理タクトを短縮することができる。なお、ウエット処理ユニットであるブラシモジュール21を下側に配置し、メンテナンス時に必ずしも移動させる必要がないので、配管221の着脱等の複雑な工程が不要となり、処理液の液漏れやタンクの破損等を防止することができる。
【0032】
なお、第1実施例の表面処理装置のメンテナンス中、基板搬送装置3は、水平方向に配置されている他のモジュール(具体的には、スピンモジュール22)とアクセスすることができる。したがって、メンテナンス中に、他のモジュールをメンテナンスの干渉を受けること無く動作させることもできる。
【0033】
以下、この発明の第2実施例の表面処理装置について説明する。この第2実施例の表面処理装置全体の構造は、図1に示すものとぼぼ同様であるので、その全体構造については詳細な説明を省略する。
【0034】
図6は、第2実施例の表面処理装置の要部を説明する図である。図示の部分は、第1実施例の表面処理装置の部分を示す図2に対応しているので、共通部分には同一の符号を付してその説明を省略する。ドライ処理ユニットとしてブラシモジュール21の上側に配置されたホットプレートモジュール1023およびクールプレートモジュール2023は、それぞれ基板に所望の加熱処理と冷却処理とを施す。上段のホットプレートモジュール1023と下段のクールプレートモジュール2023とは相互に固定されている。
【0035】
フレーム25は、ホットプレートモジュール1023およびクールプレートモジュール2023をブラシモジュール21上に支持する。この結果、フレーム25上の両モジュール1023、2023は、ブラシモジュール21の上方の動作位置(実線の位置)とウエット処理ユニットの上方から退避して横方向にスライドした退避位置(二点鎖線の位置)との間で往復移動可能になっている。
【0036】
ホットプレートモジュール1023およびクールプレートモジュール2023のメンテナンスに際して、フレーム25上の両モジュール1023、2023は、動作位置および退避位置の内いずれか一方に配置される。この状態で、メンテナンスの作業者は、両モジュール1023、2023の内いずれか一方の内部1623、2623を横方向に引き出して(一点鎖線で示す)、内部1623、2623の部品の検査、掃除、修理、交換等を行うことができる。
【0037】
ブラシモジュール21のメンテナンスに際しては、ホットプレートモジュール1023およびクールプレートモジュール2023をフレーム25ごと横方向の退避位置にスライドさせて、ブラシモジュール21の上部を露出させる。メンテナンスの作業者は、ブラシモジュール21全体を固定したままで、その上部に形成した蓋(図示を省略)を開放して内部の部品の検査、掃除、修理、交換等を行うことができる。
【0038】
以上、実施例に即してこの発明を説明したが、この発明は、上記実施例に限定されるものではない。例えば第1実施例で、ドライ処理ユニットであるUVモジュール23を垂直方向(図2のZ方向)に変位させる構造としてもよい。この場合、UVモジュール23を支持するフレーム25をZ方向に可動とし、ブラシモジュール21直上の動作位置とさらに上方に移動した退避位置との間でUVモジュール23を移動させる。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の表面処理装置では、ドライ処理ユニットがウエット処理ユニットの上方の動作位置とウエット処理ユニットの上方から退避させられた退避位置とに移動可能であるので、ドライ処理ユニットを退避位置に移動させることにより、その下側のウエット処理ユニットの上方に作業空間が形成され、このウエット処理ユニットの修理等のメンテナンスが可能となる。この場合、ドライ処理ユニットとウエット処理ユニットとを上下に積層できるので、表面処理装置の占有スペースを大きくする必要はない。なお、ウエット処理ユニットを下側に設置したままでのメンテナンスが可能となるので、ウエット処理ユニットから延びる処理液等の配管の脱着が不要となってメンテナンスの作業性が高まる。
【0040】
また請求項1の表面処理装置では、ドライ処理ユニットはウエット処理ユニットの上方の動作位置においてフレームにより支持されているとともに、ガイドによって案内されて退避位置に移動可能であるので、極めて簡単な構成でこの装置を実現することができる。
【0041】
請求項2の表面処理装置では、ドライ処理ユニットは、ウエット処理ユニットの上方の動作位置とそれから水平方向に配置された退避位置とに移動可能であるので、簡単な水平方向移動による簡単な構成でこの装置を実現することができる。
【0042】
請求項3の表面処理装置では、基板搬送手段がウエット処理ユニット及び動作位置にあるドライ処理ユニットの側方に設けられており、この基板搬送手段によってドライ処理ユニット及びウエット処理ユニットの一方のユニットから他方のユニットへ基板が搬送させられるので、装置全体の占有スペースを大きくすることなく複数の処理ユニット及びその処理ユニット間の基板搬送手段を効率的に配置することができるとともに、各処理ユニットのメンテナンスが可能な表面処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の基板処理装置を示す斜視図である。
【図2】図1の基板処理装置の要部の正面図である。
【図3】図1の基板処理装置の要部の側面図である。
【図4】位置決め具の拡大図である。
【図5】図1の装置の動作を説明する図である。
【図6】第2実施例の基板処理装置の要部を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 インデクサ部
2 洗浄処理部
3 基板搬送装置
21 ブラシモジュール
22 スピンモジュール
23 UVモジュール
25 UVモジュール用のフレーム
27 ブラシモジュール用のフレーム
 
訂正の要旨 訂正の要旨
(1)特許明細書の特許請求の範囲の請求項1〜4の
「【請求項1】基板の表面処理を行う表面処理装置において、基板に所定の処理液を供給して基板のウエット処理を行うウエット処理ユニットと、基板のドライ処理を行うとともに、前記ウエット処理ユニットの上方に設けられてその動作を実行する動作位置と当該ウエット処理ユニットの上方から退避させられた退避位置とに移動可能であるドライ処理ユニットと、を備えることを特徴とする表面処理装置。
【請求項2】前記ドライ処理ユニットを前記ウエット処理ユニットの上方の動作位置に支持する支持フレームと、当該支持フレームに支持された前記ドライ処理ユニットを前記動作位置と前記退避位置との間で移動可能に案内するガイドとをさらに備えることを特徴とする請求項1記載の表面処理装置。
【請求項3】前記ドライ処理ユニットの退避位置は、その動作位置の水平方向に配置されていることを特徴とする請求項1および請求項2のいずれか記載の表面処理装置。
【請求項4】ウエット処理ユニット及び動作位置にあるドライ処理ユニットの側方に、一方のユニットから他方のユニットへ基板を搬送する基板搬送手段をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の表面処理装置。」を、特許請求の範囲の減縮を目的として、
「【請求項1】基板の表面処理を行う表面処理装置において、基板に所定の処理液を供給して基板のウエット処理を行うウエット処理ユニットと、基板のドライ処理を行うとともに、前記ウエット処理ユニットの上方に設けられてその動作を実行する動作位置と当該ウエット処理ユニットの上方から退避させられた退避位置とに移動可能であるドライ処理ユニットと、を備え、前記ドライ処理ユニットを前記ウエット処理ユニットの上方の動作位置に支持する支持フレ-ムと、当該支持フレ-ムに支持された前記ドライ処理ユニットを前記動作位置と前記退避位置との間で移動可能に案内するガイドとをさらに備え、前記ドライ処理ユニットを前記退避位置に移動させることにより前記ウエット処理ユニットの上方に作業空間が形成されることを特徴とする表面処理装置。
【請求項2】前記ドライ処理ユニットの退避位置は、その動作位置の水平方向に配置されていることを特徴とする請求項1記載の表面処理装置。
【請求項3】ウエット処理ユニット及び動作位置にあるドライ処理ユニットの側方に、一方のユニットから他方のユニットへ基板を搬送する基板搬送手段をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の表面処理装置。」と訂正する。
(2)発明の詳細な説明について
(2-1)特許明細書の段落【0008】、【0010】、【0011】について
「【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の表面処理装置は、基板に所定の処理液を供給して基板のウエット処理を行うウエット処理ユニットと、基板のドライ処理を行うとともにウエット処理ユニットの上方に設けられてその動作を実行する動作位置とウエット処理ユニットの上方から退避させられた退避位置とに移動可能であるドライ処理ユニットとを備えることを特徴とする。
【0010】
また、請求項3の表面処理装置は、ドライ処理ユニットの退避位置がその動作位置の水平方向に配置されていることを特徴とする。
【0011】
また、請求項4の表面処理装置は、ウエット処理ユニット及び動作位置にあるドライ処理ユニットの側方に、一方のユニットから他方のユニットへ基板を搬送する基板搬送手段をさらに備えることを特徴とする。」を、明りょうでない記載の釈明を目的として、
「【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の表面処理装置は、基板に所定の処理液を供給して基板のウエット処理を行うウエット処理ユニットと、基板のドライ処理を行うとともにウエット処理ユニットの上方に設けられてその動作を実行する動作位置とウエット処理ユニットの上方から退避させられた退避位置とに移動可能であるドライ処理ユニットと、を備え、ドライ処理ユニットをウエット処理ユニットの上方の動作位置に支持する支持フレームと、この支持フレームに支持されたドライ処理ユニットを動作位置と退避位置との間で移動可能に案内するガイドとをさらに備え、ドライ処理ユニットを退避位置に移動させることによりウエット処理ユニットの上方に作業空間が形成されることを特徴とする。
【0010】
また、請求項2の表面処理装置は、ドライ処理ユニットの退避位置がその動作位置の水平方向に配置されていることを特徴とする。
【0011】
また、請求項3の表面処理装置は、ウエット処理ユニット及び動作位置にあるドライ処理ユニットの側方に、一方のユニットから他方のユニットへ基板を搬送する基板搬送手段をさらに備えることを特徴とする。」と訂正する。
(2-2)特許明細書の段落【0013】〜【0015】について
「【0013】
請求項2の表面処理装置では、ドライ処理ユニットはウエット処理ユニットの上方の動作位置においてフレームにより支持されているとともに、ガイドによって案内されて退避位置に移動可能である。
【0014】
請求項3の表面処理装置では、ドライ処理ユニットは、ウエット処理ユニットの上方の動作位置とそれから水平方向に配置された退避位置とに移動可能である。
【0015】
請求項4の表面処理装置では、基板搬送手段がウエット処理ユニット及び動作位置にあるドライ処理ユニットの側方に設けられており、この基板搬送手段によってドライ処理ユニット及びウエット処理ユニットの一方のユニットから他方のユニットへ基板が搬送させられる。」を、明りょうでない記載の釈明を目的として、
「【0013】
また請求項1の表面処理装置では、ドライ処理ユニットはウエット処理ユニットの上方の動作位置においてフレームにより支持されているとともに、ガイドによって案内されて退避位置に移動可能である。
【0014】
請求項2の表面処理装置では、ドライ処理ユニットは、ウエット処理ユニットの上方の動作位置とそれから水平方向に配置された退避位置とに移動可能である。
【0015】
請求項3の表面処理装置では、基板搬送手段がウエット処理ユニット及び動作位置にあるドライ処理ユニットの側方に設けられており、この基板搬送手段によってドライ処理ユニット及びウエット処理ユニットの一方のユニットから他方のユニットへ基板が搬送させられる。」と訂正する。
(2-3)特許明細書の段落【0021】について
「【0021】
図2および図3は、図1の装置の洗浄処理部2の一部を説明する平面図および側面図である。」を誤記の訂正を目的として、
「【0021】
図2および図3は、図1の装置の洗浄処理部2の一部を説明する正面図および側面図である。」と訂正する。
(2-4)特許明細書の段落【0024】について
「【0024】
フレーム25は、ドライ処理ユニットであるUVモジュール23をウエット処理ユニットであるブラシモジュール21上に支持する。このフレーム25は、UVモジュール23を直接支持する水平支持部材125とこれに垂直に接続された垂直支持部材225とを備える。各支持材部125、225の端部は、一対のスライドガイド325、325を介してブラシモジュール21用のフレーム27上に支持されている。これらのスライドガイド325、325は、サイドレールやローラから構成され、フレーム25の+Xまたは・X方向への円滑な水平移動を可能にする。この結果、フレーム25上のUVモジュール23は、ブラシモジュール21の上方の動作位置(ドライ処理を行うための通常の位置で、図2では実線で示してある)とウエット処理ユニットの上方から退避して横方向にスライドした退避位置(メンテナンス作業ための位置で、図2では二点鎖線で示してある)との間で往復移動可能になっている。」を、誤記の訂正を目的として、
「【0024】
フレーム25は、ドライ処理ユニットであるUVモジュール23をウエット処理ユニットであるブラシモジュール21上に支持する。このフレーム25は、UVモジュール23を直接支持する水平支持部材125とこれに垂直に接続された垂直支持部材225とを備える。各支持材部125、225の端部は、一対のスライドガイド325、325を介してブラシモジュール21用のフレーム27上に支持されている。これらのスライドガイド325、325は、サイドレールやローラから構成され、フレーム25の+Xまたは-X方向への円滑な水平移動を可能にする。この結果、フレーム25上のUVモジュール23は、ブラシモジュール21の上方の動作位置(ドライ処理を行うための通常の位置で、図2では実線で示してある)とウエット処理ユニットの上方から退避して横方向にスライドした退避位置(メンテナンス作業のための位置で、図2では二点鎖線で示してある)との間で往復移動可能になっている。」と訂正する。
(2-5)特許明細書の段落【0040】〜【0042】について
「【0040】
請求項2の表面処理装置では、ドライ処理ユニットはウエット処理ユニットの上方の動作位置においてフレームにより支持されているとともに、ガイドによって案内されて退避位置に移動可能であるので、極めて簡単な構成でこの装置を実現することができる。
【0041】
請求項3の表面処理装置では、ドライ処理ユニットは、ウエット処理ユニットの上方の動作位置とそれから水平方向に配置された退避位置とに移動可能であるので、簡単な水平方向移動による簡単な構成でこの装置を実現することができる。
【0042】
請求項4の表面処理装置では、基板搬送手段がウエット処理ユニット及び動作位置にあるドライ処理ユニットの側方に設けられており、この基板搬送手段によってドライ処理ユニット及びウエット処理ユニットの一方のユニットから他方のユニットへ基板が搬送させられるので、装置全体の占有スペースを大きくすることなく複数の処理ユニット及びその処理ユニット間の基板搬送手段を効率的に配置することができるとともに、各処理ユニットのメンテナンスが可能な表面処理装置を提供することができる。」を、明りょうでない記載の釈明を目的として、
「【0040】
また請求項1の表面処理装置では、ドライ処理ユニットはウエット処理ユニットの上方の動作位置におし、てフレ-ムにより支持されているとともに、ガイドによって案内されて退避位置に移動可能であるので、極めて簡単な構成でこの装置を実現することができる。
【0041】
請求項2の表面処理装置では、ドライ処理ユニットは、ウエット処理ユニットの上方の動作位置とそれから水平方向に配置された退避位置とに移動可能であるので、簡単な水平方向移動による簡単な構成でこの装置を実現することができる。
【0042】
請求項3の表面処理装置では、基板搬送手段がウエット処理ユニット及び動作位置にあるドライ処理ユニットの側方に設けられており、この基板搬送手段によってドライ処理ユニット及びウエット処理ユニットの一方のユニットから他方のユニットへ基板が搬送させられるので、装置全体の占有スベースを大きくすることなく複数の処理ユニット及びその処理ユニット間の基板搬送手段を効率的に配置することができるとともに、各処理ユニットのメンテナンスが可能な表面処理装置を提供することができる。」と訂正する。
(7)特許明細書の【図面の簡単な説明】について【図2】の
「【図2】図1の基板搬送装置の要部の正面図である。」を、誤記の訂正を目的として、
「【図2】図1の基板処理装置の要部の正面図である。」と訂正する。
異議決定日 2002-12-04 
出願番号 特願平6-210164
審決分類 P 1 651・ 121- YA (H01L)
最終処分 維持  
前審関与審査官 酒井 英夫  
特許庁審判長 影山 秀一
特許庁審判官 中西 一友
市川 裕司
登録日 2001-01-05 
登録番号 特許第3145576号(P3145576)
権利者 大日本スクリーン製造株式会社
発明の名称 表面処理装置  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ