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審決分類 |
審判 補正却下不服 判示事項別分類コード:2 C08F |
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管理番号 | 1073937 |
審判番号 | 補正2000-50083 |
総通号数 | 41 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 1995-06-01 |
種別 | 補正却下不服の審決 |
審判請求日 | 2000-09-11 |
確定日 | 2002-12-26 |
事件の表示 | 平成 5年特許願第511141号「溶融加工装置における複数反応方法」において、平成11年3月4日付けでした手続補正に対してされた補正の却下の決定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1.手続の経緯 本件に係る出願は、平成4年(1992)12月12日(パリ条約による優先権主張 1991年12月11日、1991年12月13日 米国)を国際出願日とする出願であって、平成11年3月4日付けで手続補正がなされたところ、原審においてこの手続補正について平成12年5月26日付けで補正の却下の決定をしたものである。 2.原決定の理由 上記補正却下の決定の理由は次のとおりのものである。 「補正により追加された図1〜4の技術的事項は、出願当初の明細書に記載されておらず、また、自明なものでもない。(なお、図1〜4は、PCT出願のPCT/US92/10833にも、優先権主張の基礎となる米国特許出願明細書にも記載されていない。) したがって、この補正は、明細書の要旨を変更するものと認められ、特許法第53条第1項の規定により却下すべきものである。」 3.判断 前記理由の妥当性について検討する。 本件に係る出願の願書に最初に添付した明細書には、 「図面の簡単な説明 図1は、実施例I乃至IVで用いられた押出機-反応器の形状の概略図である。 図2は、実施例V乃至VII、XI乃至XII、XIII及びXVIIで用いられた押出機-反応器の形状の概略図である。 図3は、実施例XVIIIで用いられた押出機-反応器の形状の概略図である。 図4は、実施例XVIIIの生成物のペレットにおける黄色度指数のプロットである。」(明細書5頁3行〜8行)と記載され、 また、実施例は、図1〜4を参照することにより説明され、特に「本発明の主な特徴は、ポリマーが押出機を流れるときにポリマー封止装置を形成する、図1及び図2で「S」で表した制限スクリュー要素の手段による押出機の区画分けである。図面に示されたポリマー封止装置に加えて、単一バレルの延長部とそれに続くダイにより、押出機の末端で最終封止装置が形成される。これらの封止装置によりできた区画に、適するスクリュー要素が存在し、図1乃至3における「R」と記載されているように反応域又は、図面に「V」として記載されているようにベントを作っている。」(明細書30頁13行〜19行)と記載されている。 しかしながら、前記明細書の記載からみると、実施例は特定の装置を前提として記載されているということができ、この装置が明らかでないと、本願発明を実施するにあたり、容易に実施できないというべきである。 そして、上記補正は、図面を新たに加入することにより、前記特定の装置を明らかにするものであり、明細書に記載のなかった部分を、上記補正により加入し明細書の記載内容を明らかにするものであるから、明細書の要旨を変更するものということができる。 また、本件に係る出願の願書には、出願時において、図面が添付されているとは認められない(国際出願された出願であるPCT/US92/10833に図面が添付されているとは認められない)。 そして、上記補正により新たに添付する図面については、願書に最初に添付した明細書の記載からみて、添付すべき図面の内容が自明の事項といえるほどのものではない。 そうすると、上記補正は、願書に添付した明細書又は図面についてした補正がこれらの要旨を変更するものというべきである。 4.むすび したがって、上記日付けでした手続補正は特許法第53条第1項の規定により却下すべきものとした原決定は妥当である。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2002-07-11 |
結審通知日 | 2002-07-23 |
審決日 | 2002-08-07 |
出願番号 | 特願平5-511141 |
審決分類 |
P
1
7・
2-
Z
(C08F)
|
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 佐藤 邦彦 |
特許庁審判長 |
谷口 浩行 |
特許庁審判官 |
船岡 嘉彦 石井 あき子 |
発明の名称 | 溶融加工装置における複数反応方法 |
代理人 | 山崎 行造 |
代理人 | 木村 博 |