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審決分類 審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する G06F
審判 訂正 4項(134条6項)独立特許用件 訂正する G06F
審判 訂正 2項進歩性 訂正する G06F
審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する G06F
管理番号 1075658
審判番号 訂正2002-39271  
総通号数 42 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1999-02-02 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2002-12-18 
確定日 2003-02-18 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第2956661号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第2956661号に係る明細書及び図面を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び図面のとおり訂正することを認める。 
理由 1.手続の経緯
本件特許第2956661号の請求項1ないし12に係る発明は、平成9年7月14日に特許出願され、平成11年7月23日にその特許の設定登録がなされ、その後、大角修三より本件の請求項1ないし6に係る発明に対して特許異議の申立てがなされ、取消理由通知がなされ、その指定期間内に訂正請求がなされ、平成14年2月26日付けで、「訂正を認める。特許第2956661号の請求項1ないし6に係る特許を取り消す。」旨の異議の決定がなされた。
本件請求人は、該異議の決定を取り消すべき旨の訴をし、その訴は平成14年(行ケ)第181号として審理中である。
本件は、平成14年12月18日に審判請求されたものである。

2.訂正の要旨
本件審判請求の要旨は、特許第2956661号(以下、「本件特許」という。)に係る明細書及び図面を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び図面のとおりに訂正することを求めるものであって、その訂正の内容は次のとおりである。

(1)訂正事項a
特許請求の範囲の減縮を目的として、請求項1の
「前記ディーラー用機器と前記コンピュータシステムとの間の交信内容に基いて少なくとも各ディーラーの各ユーザーに対する個別取引条件を特定するユーザー管理手段と、
前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに接続操作が行われた場合にユーザーおよびこのユーザーに対応するディーラーを特定し、このディーラー特有の応答信号を前記ユーザー用機器に返信する受注代行手段と、
前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに発信された発注情報に基いてユーザーが発注した商品を特定し、その商品を前記個別取引条件に見合う態様で前記ユーザーに提供できるようにするための処理を行う情報処理手段とを具備してなる」を
「前記ネットワークセンター用のコンピュータシステムに、
前記ディーラー用機器と前記コンピュータシステムとの間の交信内容に基いて各ディーラーの各ユーザーに対する個別取引条件を特定し、ユーザー別商品データを作成するためのユーザー管理手段と、
前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに接続操作が行われた場合にユーザーおよびこのユーザーに対応するディーラーを特定し、このディーラー特有の応答信号を前記ユーザー用機器に返信する受注代行手段と、
前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに発信された発注情報に基いてユーザーが発注した商品を特定し、その商品を前記個別取引条件に見合う態様で前記ユーザーに提供できるようにするための処理を行う情報処理手段とを具備させてなる」と訂正する。

(2)訂正事項b
特許請求の範囲の減縮を目的として、請求項2の
「前記ディーラー用機器と前記コンピュータシステムとの間の交信内容に基いて各ディーラーの各ユーザーに対する個別取引条件を特定し、その個別取引条件を商品関連データに付加してユーザー別商品データを作成するためのユーザー管理手段と、
前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに接続操作が行われた場合にユーザーおよびこのユーザーに対応するディーラーを特定し、このディーラー特有の応答信号を前記ユーザー用機器に返信する受注代行手段と、
前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに発信された発注情報に基いてユーザーが発注した商品を特定し、その商品を前記個別取引条件に見合う態様で前記ユーザーに提供できるようにするための処理を行う情報処理手段とを具備してなり、」を
「前記ネットワークセンター用のコンピュータシステムに、
前記ディーラー用機器と前記コンピュータシステムとの間の交信内容に基いて各ディーラーの各ユーザーに対する個別取引条件を特定し、その個別取引条件を商品関連データに付加してユーザー別商品データを作成するためのユーザー管理手段と、
前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに接続操作が行われた場合にユーザーおよびこのユーザーに対応するディーラーを特定し、このディーラー特有の応答信号を前記ユーザー用機器に返信する受注代行手段と、
前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに発信された発注情報に基いてユーザーが発注した商品を特定し、その商品を前記個別取引条件に見合う態様で前記ユーザーに提供できるようにするための処理を行う情報処理手段とを具備させてなり、」と訂正する。

(3)訂正事項c
特許請求の範囲の減縮を目的として、請求項3の
「前記ディーラー用機器と前記コンピュータシステムとの間の交信内容に基いて各ディーラーの各ユーザーに対する個別取引条件を特定し、その個別取引条件を商品関連データに付加してユーザー別商品データを作成するためのユーザー管理手段と、
前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに接続操作が行われた場合にユーザーおよびこのユーザーに対応するディーラーを特定し、このディーラー特有の応答信号を前記ユーザー用機器に返信する受注代行手段と、
前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに発信された発注情報に基いてユーザーが発注した商品を特定し、その商品を前記個別取引条件に見合う態様で前記ユーザーに提供できるようにするための処理を行う情報処理手段と、
前記ユーザー別商品データを利用して個別取引条件を加味したユーザー別専用カタログを編集するカタログ編集手段とを具備してなる」を
「前記ネットワークセンター用のコンピュータシステムに、
前記ディーラー用機器と前記コンピュータシステムとの間の交信内容に基いて各ディーラーの各ユーザーに対する個別取引条件を特定し、その個別取引条件を商品関連データに付加してユーザー別商品データを作成するためのユーザー管理手段と、
前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに接続操作が行われた場合にユーザーおよびこのユーザーに対応するディーラーを特定し、このディーラー特有の応答信号を前記ユーザー用機器に返信する受注代行手段と、
前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに発信された発注情報に基いてユーザーが発注した商品を特定し、その商品を前記個別取引条件に見合う態様で前記ユーザーに提供できるようにするための処理を行う情報処理手段と、
前記ユーザー別商品データを利用して個別取引条件を加味したユーザー別専用カタログを編集するカタログ編集手段とを具備させてなる」に訂正する。

(4)訂正事項d
明りょうでない記載の釈明を目的として、明細書の発明の詳細な説明における段落【0008】の
「そして、前記ディーラー用機器と前記コンピュータシステムとの間の交信内容に基いて少なくとも各ディーラーの各ユーザーに対する個別取引条件を特定するユーザー管理手段と、前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに接続操作が行われた場合にユーザーおよびこのユーザーに対応するディーラーを特定し、このディーラー特有の応答信号を前記ユーザー用機器に返信する受注代行手段と、前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに発信された発注情報に基いてユーザーが発注した商品を特定し、その商品を前記個別取引条件に見合う態様で前記ユーザーに提供できるようにするための処理を行う情報処理手段とを具備してなるものとする。」を
「そして、前記ネットワークセンター用のコンピュータシステムに、前記ディーラー用機器と前記コンピュータシステムとの間の交信内容に基いて各ディーラーの各ユーザーに対する個別取引条件を特定し、ユーザー別商品データを作成するためのユーザー管理手段と、前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに接続操作が行われた場合にユーザーおよびこのユーザーに対応するディーラーを特定し、このディーラー特有の応答信号を前記ユーザー用機器に返信する受注代行手段と、前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに発信された発注情報に基いてユーザーが発注した商品を特定し、その商品を前記個別取引条件に見合う態様で前記ユーザーに提供できるようにするための処理を行う情報処理手段とを具備させてなるものとする。」に訂正する。

3.訂正の適否

3-1.訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否

(1)訂正事項aについて
訂正前の請求項1においては、「・・・ユーザー管理手段と、・・・受注代行手段と、・・・情報処理手段とを具備してなる」とのみ記載されており、これら「ユーザー管理手段」、「受注代行手段」、および「情報処理手段」が、何に具備されているか限定されていなかったものを、訂正後の請求項1においては、「ネットワークセンター用のコンピュータシステム」に、「ユーザー管理手段」と、「受注代行手段」と、「情報処理手段」とを具備させてなるものである点を限定したものである。
この訂正事項は、出願当初明細書の段落【0017】の「前記コンピュータシステム3を構成するハードウェアとソフトウェアとに、これらユーザー管理手段a、受注代行手段b、及び情報処理手段cとしての役割を担わせるのがよいが」とある記載や、出願当初明細書に添付した「図1」の内容を根拠とするものである。
また、訂正前の請求項1においては、「前記ディーラー用機器と前記コンピュータシステムとの間の交信内容に基いて少なくとも各ディーラーの各ユーザーに対する個別取引条件を特定するユーザー管理手段」とのみ記載されており、「ユーザー管理手段」がユーザー別商品データを作成するためのものである点までは限定されていなかったものを訂正後の請求項1においては、「ユーザー管理手段」が、個別取引条件を特定し、ユーザー別商品データを作成するためのものである点を限定したものである。
この訂正事項は、出願当初明細書の特許請求の範囲の欄における請求項2および請求項3にそれぞれ存在する「・・・ユーザー別商品データを作成するためのユーザー管理手段」という記載や、段落【0017】の「・・・ユーザー別商品データnを作成するユーザー管理手段」とある記載を根拠にするものである。
したがって、上記訂正事項aは、特許請求の範囲の減縮に該当し、新規事項の追加に該当せず、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。

(2)訂正事項bについて
訂正前の請求項2においては、「・・・ユーザー管理手段と、・・・受注代行手段と、・・・情報処理手段とを具備してなる」とのみ記載されており、これら「ユーザー管理手段」、「受注代行手段」、および「情報処理手段」が、何に具備されているか限定されていなかったものを、訂正後の請求項2においては、「ネットワークセンター用のコンピュータシステム」に、「ユーザー管理手段」と、「受注代行手段」と、「情報処理手段」とを具備させてなるものである点を限定したものである。
この訂正事項は、出願当初明細書の段落【0017】の「前記コンピュータシステム3を構成するハードウェアとソフトウェアとに、これらユーザー管理手段a、受注代行手段b、及び情報処理手段cとしての役割を担わせるのがよいが」とある記載や、出願当初明細書に添付した「図1」の内容を根拠とするものである。
したがって、上記訂正事項bは、特許請求の範囲の減縮に該当し、新規事項の追加に該当せず、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。

(3)訂正事項cについて
訂正前の請求項3においては、「・・・ユーザー管理手段と、・・・受注代行手段と、・・・情報処理手段と、・・・カタログ編集手段とを具備してなる」とのみ記載されており、これら「ユーザー管理手段」、「受注代行手段」、「情報処理手段」、および「カタログ編集手段」が、何に具備されているか限定されていなかったものを、訂正後の請求項3においては、「ネットワークセンター用のコンピュータシステム」に、「ユーザー管理手段」と、「受注代行手段」と、「情報処理手段」と、「カタログ編集手段」とを具備させてなるものである点を限定したものである。
この訂正事項は、出願当初明細書の段落【0017】の「前記コンピュータシステム3を構成するハードウェアとソフトウェアとに、これらユーザー管理手段a、受注代行手段b、及び情報処理手段cとしての役割を担わせるのがよいが」とある記載、出願当初明細書の段落【0019】の「前述したユーザー管理手段a、受注代行手段b、及び、情報処理手段cに加えて、・・・カタログ編集手段gを設けるのが望ましい。」という記載、及び、出願当初明細書に添付した「図1」の内容を根拠とするものである。
したがって、上記訂正事項cは、特許請求の範囲の減縮に該当し、新規事項の追加に該当せず、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。

(4)訂正事項dについて
請求項1を訂正したため、請求項1の記載と整合を取るための訂正であり、明りょうでない記載の釈明に該当し、新規事項の追加に該当せず、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。

3-2.むすび
以上のように、上記訂正事項a〜cは、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮に該当するほか、出願当初の明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてなされたものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないから、特許法第126条第2項および第3項の規定にも適合するものである。上記訂正事項dは、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する明りょうでない記載の釈明に該当するほか、出願当初の明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてなされたものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないから、特許法第126条第2項および第3項の規定にも適合するものである。

4.独立特許要件

4-1.訂正後の発明
訂正後の請求項1ないし3に係る発明は、訂正請求書に添付された訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1ないし3に記載された次のとおりのものである。
「【請求項1】ユーザーがそれぞれ使用するユーザー用機器と、各ユーザーと商談を行う立場にあるディーラーがそれぞれ使用するディーラー用機器と、これらディーラー用機器および前記ユーザー用機器とそれぞれ通信可能なネットワークセンター用のコンピュータシステムとを利用する流通支援設備であって、
前記ネットワークセンター用のコンピュータシステムに、
前記ディーラー用機器と前記コンピュータシステムとの間の交信内容に基いて各ディーラーの各ユーザーに対する個別取引条件を特定し、ユーザー別商品データを作成するためのユーザー管理手段と、
前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに接続操作が行われた場合にユーザーおよびこのユーザーに対応するディーラーを特定し、このディーラー特有の応答信号を前記ユーザー用機器に返信する受注代行手段と、
前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに発信された発注情報に基いてユーザーが発注した商品を特定し、その商品を前記個別取引条件に見合う態様で前記ユーザーに提供できるようにするための処理を行う情報処理手段とを具備させてなることを特徴とする流通支援設備。
【請求項2】ユーザーがそれぞれ使用するユーザー用機器と、各ユーザーと商談を行う立場にあるディーラーがそれぞれ使用するディーラー用機器と、これらディーラー用機器および前記ユーザー用機器とそれぞれ通信可能なネットワークセンター用のコンピュータシステムとを利用する流通支援設備であって、
前記ネットワークセンター用のコンピュータシステムに、
前記ディーラー用機器と前記コンピュータシステムとの間の交信内容に基いて各ディーラーの各ユーザーに対する個別取引条件を特定し、その個別取引条件を商品関連データに付加してユーザー別商品データを作成するためのユーザー管理手段と、
前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに接続操作が行われた場合にユーザーおよびこのユーザーに対応するディーラーを特定し、このディーラー特有の応答信号を前記ユーザー用機器に返信する受注代行手段と、
前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに発信された発注情報に基いてユーザーが発注した商品を特定し、その商品を前記個別取引条件に見合う態様で前記ユーザーに提供できるようにするための処理を行う情報処理手段とを具備させてなり、
前記受注代行手段による応答信号が、少なくとも特定ディーラーのウエルカム画面を対応するユーザー用機器のディスプレーに表示させるための信号と、対応するユーザー別商品データ等に対する商品検索用画面を前記ディスプレーに表示させるための信号を含んでいることを特徴とする流通支援設備。
【請求項3】ユーザーがそれぞれ使用するユーザー用機器と、各ユーザーと商談を行う立場にあるディーラーがそれぞれ使用するディーラー用機器と、これらディーラー用機器および前記ユーザー用機器とそれぞれ通信可能なネットワークセンター用のコンピュータシステムとを利用する流通支援設備であって、
前記ネットワークセンター用のコンピュータシステムに、
前記ディーラー用機器と前記コンピュータシステムとの間の交信内容に基いて各ディーラーの各ユーザーに対する個別取引条件を特定し、その個別取引条件を商品関連データに付加してユーザー別商品データを作成するためのユーザー管理手段と、
前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに接続操作が行われた場合にユーザーおよびこのユーザーに対応するディーラーを特定し、このディーラー特有の応答信号を前記ユーザー用機器に返信する受注代行手段と、
前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに発信された発注情報に基いてユーザーが発注した商品を特定し、その商品を前記個別取引条件に見合う態様で前記ユーザーに提供できるようにするための処理を行う情報処理手段と、
前記ユーザー別商品データを利用して個別取引条件を加味したユーザー別専用カタログを編集するカタログ編集手段とを具備させてなることを特徴とする流通支援設備。」(以下、請求項順に「訂正発明1」〜「訂正発明3」という。)

4-2.引用刊行物に記載された発明
本件特許に対して、特許異議申立人が提出した刊行物1(特開平9-167185号公報)、刊行物2(特表平8-500201号公報)、及び上記訴の手続において当審が知ることとなった刊行物3(特開平5-266033号公報)、刊行物4(特開平6-141100号公報)には、それぞれ以下の事項が記載されている。

(刊行物1)
(ア)「以下の要素を有するコンピュータネットワークを用いたオンラインショッピングシステム
(a)商品の情報を記憶し、ショッピングモール用ネットワークを介して商品のショッピングモールを提供する販売店システム、(b)上記ショッピングモール用ネットワークに接続され、上記ショッピングモール用ネットワークに対して上記販売店システムにより提供された上記ショッピングモールから、購入する商品を選択する商品選択部と、選択した商品の情報を上記販売店システムからショッピングモール用ネットワークを介してダウンロードするダウンロード部と、上記ショッピングモール用ネットワークとは異なる決済用ネットワークを設定し、上記決済用ネットワークを用いて選択した商品の情報と、その商品の代金決済の情報と、その商品を選択したユーザの情報とを、第1のプロトコルに基づいて伝送する伝送部とを備えたユーザシステム、(c)上記ユーザシステムから上記決済用ネットワークを介して選択した商品の情報と、その商品の代金決済の情報と、その商品を選択したユーザの情報とを受信し、決済処理を行うサービスセンタ。」(特許請求の範囲の請求項1)
(イ)「図1において、A販売店のA販売店システム2aは、ショッピングモールA3aをコンピュータネットワーク4に接続して、ユーザに対してショッピング情報を提供している。同じように、B販売店のB販売店システム2bはショッピングモールB3bを、C販売店のC販売店システム2cはショッピングモールC3cを、それぞれコンピュータネットワーク4に接続して、ユーザに対してショッピング情報を提供している。ユーザは、コンピュータを有するユーザシステム5をコンピュータネットワーク4に接続して、上記ショッピングモールA3a〜ショッピングモールC3cのショッピング情報を参照し、購入する商品の注文を行うことができる。」(公報第5頁第7欄第46行目〜第8欄第8行目)
(ウ)「各販売店システム2a〜2cは、サービスセンタ7より受信した商品データ、個人データ22を基に、ユーザ宛に注文された商品の配達23を行う。」(公報第5頁第8欄第20〜23行目)
(エ)「各販売店システム2a〜2cは、発送処理部19を備えている。この発送処理部19は、例えば、パーソナルコンピュータ又は業務用端末に備えられている。発送処理部19は、サービスセンタ7より受信した商品データ、個人データ22から発送指示を出力し、各販売店は、発送指示を基にユーザに対して商品配達23を行う。例えば、小包郵便によって商品の配達を行う。」(公報第5頁第8欄第38〜44行目)
(オ)「図4は、この発明におけるショッピングモールAの案内画面の一例を示す図である。案内画面30は、ユーザがコンピュータネットワーク4を介してA販売店システム2aのショッピングモールA3aに、PCを接続すると、始めにPCの画面に表示される案内画面である。案内画面30は、ユーザに対してショッピングモールA3aにおいて、オンラインショッピングを行う時の利用方法を説明する画面である。」(公報第6頁第10欄第18〜25行目)
(カ)「図5は、この発明におけるショッピングモールAにおける商品リスト画面の一例を示す図である。商品リスト画面31は、ショッピングモールA3aにおいて、販売中の商品リストを表示している画面である。ユーザは、商品リスト画面31を参照しながら、購入を希望する商品を「MARK」をクリックして選択する。この作業は、商品選択部8が行うものである。」(公報第6頁第10欄第26〜32行目)
(キ)「始めに、ユーザは、ユーザのコンピュータをコンピュータネットワーク4であるInternetに接続し、オンラインショッピングを選択する。そして、販売店システム2a〜2cが提供しているショッピングモールA3a〜ショッピングモールC3cの中から、ショッピングをしたいモールを選択し接続する(S1)。Internetの接続及びショッピングモールとの接続は、通常のInternetにおけるオンラインショッピングの接続方法と同様の方法とする。例えば、ユーザがショッピングモールA3aを選択すると、図4のショッピングモールAにおける案内画面30がユーザのPCに表示される。」(公報第7頁第11欄第50行目〜第12欄第11行目)
(ク)「商品データ、個人データ22をサービスセンタ7より受信した販売店システムは、発送処理部19によって発注指示を出力し、注文された商品をユーザに対して配達する(図1における商品配達23である)(S20)。この時、商品毎に商品の発送方法や発送料金が商品データに格納されていれば、その情報を参照して発送処理を迅速に行うことができる。」(公報第8頁第14欄第50行目〜第9頁第15欄第7行目)
ここで、上記「販売店」は、「ユーザ」と商談を行う立場にあることは、いうまでもない。
そうすると、刊行物1には、
ユーザがそれぞれ使用するユーザシステムと、各ユーザと商談を行う立場にある販売店がそれぞれ使用する販売店システムと、これら販売店システムおよび前記ユーザシステムとを通信可能なように接続するコンピュータネットワークとを利用するオンラインショッピングシステムであって、
前記販売店システムに、
ユーザシステムからコンピュータネットワークを介して販売店システムに接続操作が行われた場合に、販売店システムは、この販売店特有の案内画面をユーザシステムに返信する手段と、
前記ユーザシステムから前記コンピュータネットワークを介して前記販売店システムに発信された発注情報に基いてユーザが発注した商品を特定し、その商品を前記ユーザに提供できるようにするための処理を行う処理手段とを具備させてなるオンラインショッピングシステム、
が記載されているといえる。

(刊行物2)
(ケ)「本システムは前記中央サプライヤーに配置された中央計算機を備える。この中央計算機を例えばモデムを経て顧客、部門および外部販売業者の現場にあるコンピュータに連結する。これらの連結されたシステムを前記中央計算機と組合せると、顧客注文のデータ処理必要条件の取扱い、そのような注文を適当な部門または外部販売業者への経路指定、発注ずみ製品の受渡し、送状の作成と支払い、顧客アシスタントと報告書の起票のできるデータ処理網を形成する。」(公報第4頁第22行目〜第5頁第1行目)
(コ)「前記中央計算機100のデータベースに保守されている主要製品カタログ126は大量で、おのおのの顧客は準備段階中、その許可ユーザーに利用させてもよいカタログの部分を選択する。許可された顧客の従業員は前記オンラインサブシステムにログオンして、顧客データベースと実時間で対話して製品を注文、保留発注書の状態を調べて、カタログから直接注文する。
顧客従業員が入力したデータを顧客データベース106に記憶させる。」(公報第6頁第26行目〜第7頁第5行目)
(サ)「図4は取引きプログラム1000を通る処理流れを高水準で示す流れ図である。ステップ1002では、顧客がデータを検索し、顧客計算機システム104の顧客データベース106に入力する。」(公報第7頁第16〜18行目)
(シ)「主要品目カタログ126を個々の販売業者106からステップ1020で受取った情報を用いて更新する。主要品目カタログ情報が個々の顧客例えば個々の品目注文の許可を受けたものについてのデータを含んでいるので、おのおのの顧客データベースに記憶された顧客カタログは前記主品目カタログから容易に更新される。」(公報第8頁第13〜17行目)
(ス)「同様に、顧客カタログ(SEQ CUS UPDATES)1222についての最新情報をカタログデータベース136の更新ファイル項目1226に処理する。主計算機のマスタカタログデータベース126が顧客別、価格別におのおののカタログ品目と相関するので、個々の顧客カタログを容易に更新させる。そのうえ、特定の顧客についてのデータファイル例えば、顧客品目で売却先、請求先、仕向先および宛先1228を主要計算機システム100で更新し、それをその後、顧客計算機に伝送し、顧客データベースの同様のデータベースファイル1232を更新する(ステップ1230)。」(公報第11頁第12〜19行目)
(セ)「おのおのの販売者品目に対する顧客への価格をステップ1562で中央サプライヤーにより販売者原価ファイル1564からのデ一タを用い設定する。前記おのおのの品目の価格を個々の顧客に対して設定し、顧客品目カタログと品目価格1556のファイルにロードする。同様に、顧客価格と品目ファイルを販売業者品目デ一タがステップ1568で変更できる時に更新できる。」(公報第16頁第4〜8行目)
ここで、上記(ケ)、及び(コ)の記載からみて、上記刊行物2に記載されたシステムは、商品を注文するシステムであることが明らかであるから、「商品注文システム」であるといえる。
また、上記(ケ)〜(セ)の記載からみて、上記「商品注文システム」は、基本的には、「中央サプライヤー」と「各顧客」の間で取引を行うものであり、「中央サプライヤー」が「各顧客」と商談を行う立場にあることが、明らかである。
また、上記(ケ)、(シ)、(ス)及び(セ)の記載からみて、上記「商品注文システム」においては、「中央サプライヤーの中央計算機システム」が、「各顧客に対する取引条件を特定し、その個別取引条件を商品関連データに付加して顧客別商品データを作成する顧客管理手段」、及び「顧客カタログを編集するカタログ編集手段」を具備していることが、明らかである。
また、上記(コ)、及び(サ)の記載からみて、上記「商品注文システム」においては、「中央サプライヤーの中央計算機システム」が、「商品データ等に対する商品検索用画面を顧客計算機システムのディスプレーに表示させるための手段」を具備していることが、明らかである。
そうすると、刊行物2には、
顧客がそれぞれ使用する顧客計算機システムと、各顧客と商談を行う立場にある中央サプライヤーが使用する中央サプライヤーの中央計算機システムとをそれぞれ通信可能とする商品注文システムであって、
前記中央サプライヤーの中央計算機システムに、
前記各顧客に対する取引条件を特定し、その個別取引条件を商品関連データに付加して顧客別商品データを作成する顧客管理手段と、
前記顧客計算機システムから前記中央計算機システムに接続操作が行われた場合に、この中央サプライヤー特有の応答信号を前記顧客計算機システムに返信する受注手段と、
前記顧客計算機システムから前記中央サプライヤーの中央計算機システムに発信された発注情報に基いて顧客が発注した商品を特定し、その商品を前記個別取引条件に見合う態様で前記顧客に提供できるようにするための処理を行う情報処理手段と、
前記顧客別商品データを利用して個別取引条件を加味した顧客別専用カタログを編集するカタログ編集手段とを具備させてなる商品注文システム、
が記載されているといえる。

(刊行物3)
「【作用】本発明の上記構成によれば、消費者は駅前、マンション、団地などのアクセスの容易な場所に配設された多機能電話型の消費者用データ端末から商品注文を簡単に行うことができ、消費者用データ端末では消費者を特定するとともにその注文商品を通信機能付きデータ管理装置にデータ送信し、通信機能付きデータ管理装置で商品注文を各消費者毎及び販売店毎に識別してデータ管理しておき、各販売店はその端末から通信装置付きデータ管理装置にアクセスすることによって当該販売店に対する消費者別の商品注文を入力することができ、それに基づいて各消費者に商品を配達することにより、消費者は販売店に足を運ぶことなく買い物ができ、しかも消費者用データ端末は駅前などの便利な場所に消費者数に比して少数配設するだけでよくかつ通信装置付きデータ管理装置も比較的簡単な構成で安価なものを用い得るので、低コストで簡便に実現することができる。」(公報第2頁段落【0007】)
ここで、上記「通信機能付きデータ管理装置で商品注文を各消費者毎及び販売店毎に識別してデータ管理しておき」との記載からみて、上記「通信機能付きデータ管理装置」は、消費者からの注文を販売店に代わり受注する「受注代行手段」を有していることが、明らかである。
そうすると、刊行物3には、
消費者が使用する消費者用データ端末と、販売店がそれぞれ使用する販売店の端末と、これら販売店の端末および前記消費者用データ端末とそれぞれ通信可能な通信機能付きデータ管理装置を利用する販売システムであって、
前記通信機能付きデータ管理装置に、受注代行手段を具備させてなる販売システム、
が記載されているといえる。

(刊行物4)
「・・・本発明の第2の実施例の詳細を図21を参照して説明する。図21における図の符号は第1図の場合と同一であり、サービス提供会社8及び商品供給会社9がそれぞれ会社群として示され、また、分散受注センタ6が倉庫を備える分散処理センタとして示されている。
本発明の第2の実施例によるホームショッピングのシステムは、注文端末1と、受注処理機能61及び配送処理機能62を併せ持つ分散処理センタ6と、全情報を統括管理する情報処理センタ7と、全商品を統括管理する物流センタ10とにより基幹システムが構成されており、家庭からの注文を家庭まで商品として届けることのできる一貫したシステムである。
この基本システムを構築するホームショッビング会社は、様々なサービスを提供する企業群8とサービス提供の契約を結ぶ。これらの企業群8と情報処理センタ7とは、コンピュータを介して接続される。これにより、各家庭は、契約したサービス提供会社A〜C81のサービスが紹介される。
・・・・・
各家庭では、購入したい商品があれば、注文端末1へ、その商品のサービス提供会社の企業IDコードと商品のコードと数量とを入力する。この注文データは、図8により説明したような個人IDコードAが自動付加された注文電文とされて、分散処理センタ6内の受注コンピュータ61へ送信される。
・・・受注コンピュータ61は、回線を介して情報処理センタ7へこの注文データを送信する。情報処理センタ7では、この注文データ内の企業IDコードを判断して、対応するサービス提供会社ファイル71へその注文データを格納する。」(公報第8頁段落【0090】〜【0099】)
そうすると、刊行物4には、
各家庭が使用する注文端末と、商品供給会社がそれぞれ使用する商品供給会社のコンピュータと、これら商品供給会社のコンピュータおよび前記注文端末とそれぞれ通信可能な情報処理センタのコンピュータを利用するホームショッピングシステムであって、
前記情報処理センタのコンピュータに、受注代行手段を具備させてなるホームショッピングシステム、
が記載されているといえる。

4-3.対比・判断

(1)訂正発明1について
訂正発明1(以下、「前者」という。)と刊行物1に記載された発明(以下、「後者」という。)とを対比すると、後者の「ユーザ」、「ユーザシステム」、「販売店」、及び「販売店システム」は、それぞれ、前者の「ユーザー」、「ユーザー用機器」、「ディーラー」、及び「ディーラー用機器」に相当する。
ここで、後者の「オンラインショッピングシステム」は、流通の支援を行うものであるから、「流通支援設備」であるといえる。
そうすると、両者は、
ユーザーがそれぞれ使用するユーザー用機器と、各ユーザーと商談を行う立場にあるディーラーがそれぞれ使用するディーラー用機器とをそれぞれ通信可能とする流通支援設備、
である点で一致する。
しかしながら、刊行物1には、前者のように、「ディーラー用機器およびユーザー用機器とそれぞれ通信可能なネットワークセンター用のコンピュータシステムに、前記ディーラー用機器と前記コンピュータシステムとの間の交信内容に基いて各ディーラーの各ユーザーに対する個別取引条件を特定し、ユーザー別商品データを作成するためのユーザー管理手段と、前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに接続操作が行われた場合にユーザーおよびこのユーザーに対応するディーラーを特定し、このディーラー特有の応答信号を前記ユーザー用機器に返信する受注代行手段と、前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに発信された発注情報に基いてユーザーが発注した商品を特定し、その商品を前記個別取引条件に見合う態様で前記ユーザーに提供できるようにするための処理を行う情報処理手段とを具備させた」(構成要件A)点については何ら記載がなく、またそのような構成を示唆する記載もない。

次に、訂正発明1(以下、「前者」という。)と刊行物2に記載された発明(以下、「後者」という。)とを対比すると、後者の「顧客」、「顧客計算機システム」、「中央サプライヤー」、及び「中央サプライヤーの中央計算機システム」は、それぞれ、前者の「ユーザー」、「ユーザー用機器」、「ディーラー」、及び「ディーラー用機器」に相当する。
ここで、後者の「商品注文システム」は、流通の支援を行うものであるから、「流通支援設備」であるといえる。
そうすると、両者は、
ユーザーがそれぞれ使用するユーザー用機器と、各ユーザーと商談を行う立場にあるディーラーが使用するディーラー用機器とをそれぞれ通信可能とする流通支援設備、
である点で一致する。
しかしながら、刊行物2には、前者のような「構成要件A」については何ら記載がなく、またそのような構成を示唆する記載もない。

更に、刊行物3および4には、「ユーザーがそれぞれ使用するユーザー用機器と、ディーラーがそれぞれ使用するディーラー用機器と、これらディーラー用機器および前記ユーザー用機器とそれぞれ通信可能とするコンピュータシステムに、受注代行手段を具備させる」点が記載されているが、上記「構成要件A」については何ら記載がなく、またそのような構成を示唆する記載もない。

そして、訂正発明1は、上記「構成要件A」を具備することにより、「各ユーザーは、好みのディーラーと直接に取引を行っているのと同様な感覚で適宜注文を出すことができ、また、商談等により取り決めた個別取引条件が反映された態様で注文した商品を受け取ることが可能になる。しかも、実際の注文情報は、コンピュータセンターに集められ処理されるため効率的であり、その効率向上により注文操作の簡略化や価格の低下、あるいは納期の短縮等、種々の恩恵を受けることができる。
また、ディーラーにとっては、ユーザー毎に取引条件を変えることが可能になるため、商取引の自由度が高くなり、例えば、競争入札により獲得したユーザーに対してもこの流通支援設備を不具合なく使用することができる。しかも、ユーザーとネットワークセンターとの間で通信が行われる際には、その間に常にディーラーが仮想的に介在することになるため、ディーラーは各ユーザーと頻繁に事務的コンタクトをとることなしに親密な関係を維持することが可能となり、それにより節約できた時間をユーザーに対する実質的なサービス向上等に振り向けることができる。さらに、ディーラーはディーラー用機器を用いてネットワークセンターのコンピュータシステムにアクセスすることができるため、後述するような種々の情報交換を行うことができ、より付加価値の高い販売活動を効率良く展開することができる。
さらに、ネットワークセンターは、各ユーザーとダイレクトパスを構築することができるため、ディーラーに事務的負担をかけることなしに全ての購買データを正確かつ迅速に収集し処理することができる。そのため、効率のよい配送手配を行うことが可能になるだけでなく、後述するような貴重な情報を生成し蓄積することができ、その情報を必要に応じてディーラーやユーザーに提供することも容易になる。」(段落【0079】〜【0081】)(効果A)という格別の効果を奏するものと認められる。

以上のとおりであるから、訂正発明1は、刊行物1ないし4に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとは認められない。

(2)訂正発明2について
訂正発明2(以下、「前者」という。)と刊行物1に記載された発明(以下、「後者」という。)とを対比すると、後者の「ユーザ」、「ユーザシステム」、「販売店」、及び「販売店システム」は、それぞれ、前者の「ユーザー」、「ユーザー用機器」、「ディーラー」、及び「ディーラー用機器」に相当する。
ここで、後者の「オンラインショッピングシステム」は、流通の支援を行うものであるから、「流通支援設備」であるといえる。
そうすると、両者は、
ユーザーがそれぞれ使用するユーザー用機器と、各ユーザーと商談を行う立場にあるディーラーがそれぞれ使用するディーラー用機器とをそれぞれ通信可能とする流通支援設備、
である点で一致する。
しかしながら、刊行物1には、前者のように、「ディーラー用機器およびユーザー用機器とそれぞれ通信可能なネットワークセンター用のコンピュータシステムに、前記ディーラー用機器と前記コンピュータシステムとの間の交信内容に基いて各ディーラーの各ユーザーに対する個別取引条件を特定し、その個別取引条件を商品関連データに付加してユーザー別商品データを作成するためのユーザー管理手段と、前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに接続操作が行われた場合にユーザーおよびこのユーザーに対応するディーラーを特定し、このディーラー特有の応答信号を前記ユーザー用機器に返信する受注代行手段と、前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに発信された発注情報に基いてユーザーが発注した商品を特定し、その商品を前記個別取引条件に見合う態様で前記ユーザーに提供できるようにするための処理を行う情報処理手段とを具備させてなり、前記受注代行手段による応答信号が、少なくとも特定ディーラーのウエルカム画面を対応するユーザー用機器のディスプレーに表示させるための信号と、対応するユーザー別商品データ等に対する商品検索用画面を前記ディスプレーに表示させるための信号を含んでいる」(構成要件B)点については何ら記載がなく、またそのような構成を示唆する記載もない。

次に、訂正発明2(以下、「前者」という。)と刊行物2に記載された発明(以下、「後者」という。)とを対比すると、後者の「顧客」、「顧客計算機システム」、「中央サプライヤー」、及び「中央サプライヤーの中央計算機システム」は、それぞれ、前者の「ユーザー」、「ユーザー用機器」、「ディーラー」、及び「ディーラー用機器」に相当する。
ここで、後者の「商品注文システム」は、流通の支援を行うものであるから、「流通支援設備」であるといえる。
そうすると、両者は、
ユーザーがそれぞれ使用するユーザー用機器と、各ユーザーと商談を行う立場にあるディーラーが使用するディーラー用機器とをそれぞれ通信可能とする流通支援設備、
である点で一致する。
しかしながら、刊行物2には、前者のような「構成要件B」については何ら記載がなく、またそのような構成を示唆する記載もない。

更に、刊行物3および4には、「ユーザーがそれぞれ使用するユーザー用機器と、ディーラーがそれぞれ使用するディーラー用機器と、これらディーラー用機器および前記ユーザー用機器とそれぞれ通信可能とするコンピュータシステムに、受注代行手段を具備させる」点が記載されているが、上記「構成要件B」については何ら記載がなく、またそのような構成を示唆する記載もない。

そして、訂正発明2は、上記「構成要件B」を具備することにより、上記「効果A」に加えて「ユーザーがディーラーのコンピュータに直接にアクセスしているのと同様な感覚で商品の物色を開始することができ、自らのためにカスタマイズされた各種表示を参照しながら所望の商品を注文するようなことも可能になる。そのため、ディーラーを常に意識しつつも、該ディーラーの店先に頻繁に出向いたり該ディーラーを度々呼び付けるようなことなしに、手軽に種々の商品を注文することが可能になる。」(段落【0082】)という格別の効果を奏するものと認められる。

以上のとおりであるから、訂正発明2は、刊行物1ないし4に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとは認められない。

(3)訂正発明3について
訂正発明3(以下、「前者」という。)と刊行物1に記載された発明(以下、「後者」という。)とを対比すると、後者の「ユーザ」、「ユーザシステム」、「販売店」、及び「販売店システム」は、それぞれ、前者の「ユーザー」、「ユーザー用機器」、「ディーラー」、及び「ディーラー用機器」に相当する。
ここで、後者の「オンラインショッピングシステム」は、流通の支援を行うものであるから、「流通支援設備」であるといえる。
そうすると、両者は、
ユーザーがそれぞれ使用するユーザー用機器と、各ユーザーと商談を行う立場にあるディーラーがそれぞれ使用するディーラー用機器とをそれぞれ通信可能とする流通支援設備、
である点で一致する。
しかしながら、刊行物1には、前者のように、「ディーラー用機器およびユーザー用機器とそれぞれ通信可能なネットワークセンター用のコンピュータシステムに、前記ディーラー用機器と前記コンピュータシステムとの間の交信内容に基いて各ディーラーの各ユーザーに対する個別取引条件を特定し、その個別取引条件を商品関連データに付加してユーザー別商品データを作成するためのユーザー管理手段と、前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに接続操作が行われた場合にユーザーおよびこのユーザーに対応するディーラーを特定し、このディーラー特有の応答信号を前記ユーザー用機器に返信する受注代行手段と、前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに発信された発注情報に基いてユーザーが発注した商品を特定し、その商品を前記個別取引条件に見合う態様で前記ユーザーに提供できるようにするための処理を行う情報処理手段と、前記ユーザー別商品データを利用して個別取引条件を加味したユーザー別専用カタログを編集するカタログ編集手段とを具備させてなる」(構成要件C)点については何ら記載がなく、またそのような構成を示唆する記載もない。

次に、訂正発明3(以下、「前者」という。)と刊行物2に記載された発明(以下、「後者」という。)とを対比すると、後者の「顧客」、「顧客計算機システム」、「中央サプライヤー」、及び「中央サプライヤーの中央計算機システム」は、それぞれ、前者の「ユーザー」、「ユーザー用機器」、「ディーラー」、及び「ディーラー用機器」に相当する。
ここで、後者の「商品注文システム」は、流通の支援を行うものであるから、「流通支援設備」であるといえる。
そうすると、両者は、
ユーザーがそれぞれ使用するユーザー用機器と、各ユーザーと商談を行う立場にあるディーラーが使用するディーラー用機器とをそれぞれ通信可能とする流通支援設備、
である点で一致する。
しかしながら、刊行物2には、前者のような「構成要件C」については何ら記載がなく、またそのような構成を示唆する記載もない。

更に、刊行物3および4には、「ユーザーがそれぞれ使用するユーザー用機器と、ディーラーがそれぞれ使用するディーラー用機器と、これらディーラー用機器および前記ユーザー用機器とそれぞれ通信可能とするコンピュータシステムに、受注代行手段を具備させる」点が記載されているが、上記「構成要件C」については何ら記載がなく、またそのような構成を示唆する記載もない。

そして、訂正発明3は、上記「構成要件C」を具備することにより、上記「効果A」に加えて「価格その他の個別取引条件が加味されたユーザー別専用カタログを容易に作成することが可能になるため、ディーラーには販売促進のための強力な武器を供与することができ、また、ユーザーには大きな満足と取引の利便性を提供することができる。」(段落【0083】)という格別の効果を奏するものと認められる。

以上のとおりであるから、訂正発明3は、刊行物1ないし4に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとは認められない。

4-4.むすび
したがって、訂正発明1ないし3は、本件特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるから、本件訂正は、特許法第126条第4項の規定に適合するものである。

5.むすび
以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号および第3号の規定に適合し、かつ、同条第2項ないし第4項の規定にも適合する。
よって、結論のとおりに審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
流通支援設備
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】ユーザーがそれぞれ使用するユーザー用機器と、各ユーザーと商談を行う立場にあるディ-ラ-がそれぞれ使用するディ-ラ-用機器と、これらディーラー用機器および前記ユーザー用機器とそれぞれ通信可能なネットワークセンター用のコンピュータシステムとを利用する流通支援設備であって、
前記ネットワークセンター用のコンピュータシステムに、
前記ディーラー用機器と前記コンピュータシステムとの間の交信内容に基いて各ディーラーの各ユーザーに対する個別取引条件を特定し、ユーザー別商品データを作成するためのユーザー管理手段と、
前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに接続操作が行われた場合にユーザーおよびこのユーザーに対応するディーラーを特定し、このディーラー特有の応答信号を前記ユーザー用機器に返信する受注代行手段と、
前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに発信された発注情報に基いてユーザーが発注した商品を特定し、その商品を前記個別取引条件に見合う態様で前記ユーザーに提供できるようにするための処理を行う情報処理手段とを具備させてなることを特徴とする流通支援設備。
【請求項2】ユーザーがそれぞれ使用するユーザー用機器と、各ユーザーと商談を行う立場にあるディ-ラ-がそれぞれ使用するディ-ラ-用機器と、これらディーラー用機器および前記ユーザー用機器とそれぞれ通信可能なネットワークセンター用のコンピュータシステムとを利用する流通支援設備であって、
前記ネットワークセンター用のコンピュータシステムに、
前記ディーラー用機器と前記コンピュータシステムとの間の交信内容に基いて各ディーラーの各ユーザ-に対する個別取引条件を特定し、その個別取引条件を商品関連データに付加してユーザー別商品データを作成するためのユーザー管理手段と、
前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに接続操作が行われた場合にユーザーおよびこのユーザーに対応するディーラーを特定し、このディーラー特有の応答信号を前記ユーザー用機器に返信する受注代行手段と、
前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに発信された発注情報に基いてユーザーが発注した商品を特定し、その商品を前記個別取引条件に見合う態様で前記ユーザーに提供できるようにするための処理を行う情報処理手段とを具備させてなり、
前記受注代行手段による応答信号が、少なくとも特定ディーラーのウエルカム画面を対応するユーザー用機器のディスプレーに表示させるための信号と、対応するユーザー別商品データ等に対する商品検索用画面を前記ディスプレーに表示させるための信号を含んでいることを特徴とする流通支援設備。
【請求項3】ユーザーがそれぞれ使用するユーザー用機器と、各ユーザーと商談を行う立場にあるディ-ラ-がそれぞれ使用するディ-ラ-用機器と、これらディーラー用機器および前記ユーザー用機器とそれぞれ通信可能なネットワークセンター用のコンピュータシステムとを利用する流通支援設備であって、
前記ネットワークセンター用のコンピュータシステムに、
前記ディーラー用機器と前記コンピュータシステムとの間の交信内容に基いて各ディーラーの各ユーザ-に対する個別取引条件を特定し、その個別取引条件を商品関連データに付加してユーザー別商品データを作成するためのユーザー管理手段と、
前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに接続操作が行われた場合にユーザーおよびこのユーザーに対応するディーラーを特定し、このディーラー特有の応答信号を前記ユーザー用機器に返信する受注代行手段と、
前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに発信された発注情報に基いてユーザーが発注した商品を特定し、その商品を前記個別取引条件に見合う態様で前記ユーザーに提供できるようにするための処理を行う情報処理手段と、
前記ユーザー別商品データを利用して個別取引条件を加味したユーザー別専用カタログを編集するカタログ編集手段とを具備させてなることを特徴とする流通支援設備。
【請求項4】情報処理手段が、受注代行手段を通して受注した商品をディーラー用機器から確認し得るように開示する受注状況確認手段と、ディーラー用機器からコンピュータシステムに向けて手配指令が送信された受注商品に関しメーカー、配送会社等の商品配送組織に対して商品配送指令を出力する配送手配手段とを含んでいる請求項1、2又は3記載の流通支援設備。
【請求項5】情報処理手段が、ユーザーが購入した商品に関する経理処理をディーラーに代わって実行する会計代行手段を含んでいる請求項1、2、3、又は4記載の流通支援設備。
【請求項6】情報処理手段が、ユーザーが購入した商品に関する情報を蓄積して定番分析、売筋分析、価格分析等の情報処理を行うための購買データ管理手段を含んでいる請求項1、2、3、4又は5記載の流通支援設備。
【請求項7】コンピュータシステムが、前記ネットワークセンターが取り扱う全商品の標準情報を一元管理する商品データベースを具備してなり、この商品データベースから抽出した商品情報を利用して、各ユーザー毎にカスタマイズしたユーザー別商品データを生成するようにしている請求項1、2、3、4、5、又は6記載の流通支援設備。
【請求項8】前記商品データベースから取り出した商品情報を用いてディーラー毎にカスタマイズしたディーラー別商品データを作成するとともに、それら各ディーラー別商品データを対応する各ディーラー用機器にダウンロードし、該ディーラー用機器に移されたデータにディーラーがカスタマイズ操作を加えてユーザー別商品データを作成し、それら各ユーザー別商品データを前記コンピュータシステムにアップロードし得るように構成した請求項7記載の流通支援設備。
【請求項9】ユーザーが、会社、会社に属する事業所、部、課、個人等の複数の階層を並列的に含んだものであり、各ユーザーに割り当てられるユーザー特定用のIDが、費用請求単位、予算単位、配送単位、発注単位等の取引事情を勘案した複数の階層構造をなしたものである請求項1、2、3、4、5、6、7、又は8記載の流通支援設備。
【請求項10】特定企業に属する複数の事業所がそれぞれ異なったディーラーと取り引きを行うことを想定し、ユーザーである前記各事業所に、所属企業を特定するための部分と当該事業所を特定するための部分とを一定の形式で組み合わせてなるIDを付与するようにした請求項9記載の流通支援設備。
【請求項11】ユーザーがそれぞれ使用するユーザー用機器と、各ユーザーと商談を行う立場にあるディ-ラ-がそれぞれ使用するディ-ラ-用機器と、これらディーラー用機器および前記ユーザー用機器とそれぞれ通信可能なネットワークセンター用のコンピュータシステムとを利用する流通支援設備であって、
前記ディーラー用機器と前記コンピュータシステムとの間の交信内容に基いて少なくとも各ディーラーの各ユーザ-に対する個別取引条件を特定するユーザー管理手段と、
前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに接続操作が行われた場合にユーザーおよびこのユーザーに対応するディーラーを特定し、このディーラー特有の応答信号を前記ユーザー用機器に返信する受注代行手段と、
前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに発信された発注情報に基いてユーザーが発注した役務を特定し、その役務を前記個別取引条件に見合う態様で前記ユーザーに提供できるようにするための処理を行う情報処理手段とを具備してなることを特徴とする流通支援設備。
【請求項12】情報処理手段が、受注代行手段を通して受注した役務をディーラー用機器から確認し得るように開示する受注状況確認手段と、ディーラー用機器からコンピュータシステムに向けて手配指令が送信された受注役務に関し役務提供部門に対して役務提供指令を出力する手配手段とを含んでいる請求項11記載の流通支援設備。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信手段を介して相互に接続可能なユーザー用機器、ディーラー用機器、及びネットワークセンター用のコンピュータシステムを利用して構成される流通支援設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近時、インターネットの一般利用が容易になり、WWWサ-バ等を備えたコンピュータシステムと、エンドユーザーが所有しているパーソナルコンピュータとを利用したオンラインショッピングが盛んになりつつある。
しかしながら、この種のオンラインショッピングは、従来の流通システムとは全く独立した形態で企画されたものが多く、ユーザーと直結している一般小売店や特約店等のディーラーの存在を無視したものや、ディーラーの活動と不当に競合するものが少なくない。
【0003】
このような不具合を意識して開発されたものとしては、例えば、各ディーラーに集約されたユーザーを主な会員とし、その会員の所有するパーソナルコンピュータ等のユーザー用機器と、ネットワークセンター用のコンピュータシステムとを利用してカタログ販売的なオンラインショッピングを行い得るようにした流通支援設備も知られている。すなわち、この流通支援設備は、各ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに送られる注文を受け付ける受注手段と、受注した商品をユーザーに直送すべく手配する配送手配手段と、受注した商品の価格を集計してユーザーに請求すべき金額を算出する請求額算出手段と、受注した商品データに基いて対応するディーラーの定率マージンを算出するマージン算出手段等を具備してなるもので、各ユーザーは、共通の紙カタログ、又は、オンラインカタログに基いてネットワークセンターに注文を出すようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の流通支援設備によれば、商品の直送等による合理化により、ディーラーに対するマージンを低下させることなしに各ユーザーに対する一律値下げが可能になる余地はあるが、実際の商売に適用し難い面が多く、限られた取引にしか使用することができないという問題がある。
【0005】
すなわち、実際の商活動においては、各ディーラーが種々の取引条件を提示して個別ユーザーに商談を持ちかけるのが一般的であり、取引量等に応じて値引率なども種々異なったものになるのが通常である。また、特定のユーザーに対して複数のディーラーが入札を行う場合には、各ディーラーの取引条件がそれぞれ異なったものになるのは当然のことである。
【0006】
しかしながら、前述した従来の流通支援設備を使用した場合には、全てのユーザーが対等に扱われ、各ディーラーにも定率のマージンが支払われることになるため、各ディーラーが適性に競争することが不可能になり、以上説明したような種々の商業活動に対処することができないという問題が生じる。
また、このような流通支援設備を用いると、各ユーザーとディーラーとが直接商談する必要性もなくなり、各ユーザーはディーラーの存在を意識することなしに必要な物品を購入することが可能になる。そのため、ディーラーは単なる紹介者としての地位に脱落することになり、会員獲得競争が一段落した段階でディーラーの活力が急速に減退するおそれもある。
【0007】
本発明は、以上のような従来の不具合をことごとく解消することができ、ユーザー、ディーラー、及びネットワークセンターのそれぞれに種々の現実的メリットを享受してもらうことができ、ひいては、前記ネットワークセンターに直接又は間接的に関係するメーカーや配送会社等にも、製造管理や在庫管理等に関する貴重な情報を迅速かつ継続的に提供することが容易になる実用性の高い流通支援設備を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上のような目的を達成するために、ユーザーがそれぞれ使用するユーザー用機器と、各ユーザーと商談を行う立場にあるディ-ラ-がそれぞれ使用するディ-ラ-用機器と、これらディーラー用機器および前記ユーザー用機器とそれぞれ通信可能なネットワークセンター用のコンピュータシステムとを利用する。そして、前記ネットワークセンター用のコンピュータシステムに、前記ディーラー用機器と前記コンピュータシステムとの間の交信内容に基いて各ディーラーの各ユーザ-に対する個別取引条件を特定し、ユーザー別商品データを作成するためのユーザー管理手段と、前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに接続操作が行われた場合にユーザーおよびこのユーザーに対応するディーラーを特定し、このディーラー特有の応答信号を前記ユーザー用機器に返信する受注代行手段と、前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに発信された発注情報に基いてユーザーが発注した商品を特定し、その商品を前記個別取引条件に見合う態様で前記ユーザーに提供できるようにするための処理を行う情報処理手段とを具備させてなるものとする。
【0009】
ユーザー管理手段は、ディ-ラ-とユーザーとの商談等により取り決められた個別取引条件で取引を成立させるために、少なくともその条件を特定するためのものである。特定した個別取引条件を流通の運用全般に亘り円滑に反映させるには、その個別取引条件を商品関連データに付加してユーザー別商品データを作成しておくのが望ましい。なお、ユーザー別商品データは、予め作成しておいてもよいが、必要に応じて逐次生成するようにしてもよい。また、ユーザー別商品データは必ずしも全てのユーザーに1対1で対応させる必要はない。
【0010】
受注代行手段は、実際にはネットワークセンターとコンタクトをとっているユーザーに、あたかも商談を行ったディーラーと直接取引しているかのような感覚を与えるためのものであり、この受注代行手段により、ディーラーの存在をユーザーに継続的に認識させることが可能となる。そして、ディーラーの活力を低下させることなしに、実質的な購買データをネットワークセンターに効率よく集めることが可能となる。
【0011】
情報処理手段は、ユーザーがユーザー用機器を用いて発注した商品を前記個別取引条件に見合う態様でそのユーザーに提供できるようにするためのものであり、この情報処理手段の存在により、ネットワークセンターに購買データが効率よく集中し得る取引形態を採っているにも拘らず、各取引にはユーザーとディーラーとの間で交わされた商談の内容が反映されることになる。
【0012】
しかして、ユーザー管理機能は、実質的にはディーラーが掌握してしかるべきものであるが、本発明は、かかる原則を崩すことなしに、ディーラーにおける受発注作業に係る労力や商品データベースの維持管理に要する労力を除去することができるように構成しており、しかも、取り引きに際しては、常にそのディーラーの存在をユーザーに意識させることができるようにしている点に特徴を有している。
【0013】
また、本発明は、ユーザーである企業の各事業所がそれぞれ異なったディーラーと取り引きしている場合においても、ネットワーク管理者が集合体としてのユーザー企業単位でデータ管理を行うことができるようにするために、ユーザーに付与するIDに工夫をこらした点にも特徴を有している。
さらに、本発明は、ディーラーが掌握しているユーザー管理データを有効に活用して、各ユーザー専用の紙カタログを簡単に作成することができるようにするために、ユーザー、ディーラー、及びネットワークセンター間のデータの授受に工夫をこらした点にも特徴を有するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明に係る流通支援設備は、図1に示すようにユーザーがそれぞれ使用するパーソナルコンピュータやファクシミリ等のユーザー用機器1と、各ユーザーと商談を行う立場にあるディ-ラ-がそれぞれ使用するパ-ソナルコンピュータ等のディ-ラ-用機器2と、これらディーラー用機器2および前記ユーザー用機器1とそれぞれ一般の電話回線やインターネットあるいは専用線等を介して通信可能なネットワークセンター用のコンピュータシステム3とを利用するものである。
【0015】
ここでユーザーとは、企業、企業に属する事業所、部、課、個人の全部または一部を含む概念である。ディーラーとは、ユーザーと商談を行う立場にある個人または法人を含むものであり、現存する一般小売店や特約店等がその典型である。ネットワークセンターは、必ずしも一定場所に存在する現存組織でなくてもよく、前記コンピュータシステム3が分散配置されている場合には、コンピュータネットワーク内に構築された仮想的な組織となることもある。また、ネットワークセンターは、特定のメーカーに属するものであってもよいし、あるいは、メーカーから独立したものであってもよい。
【0016】
そして、この流通支援設備は、前記ディーラー用機器2と前記コンピュータシステム3との間の交信内容に基いて各ディーラーの各ユーザーに対する個別取引条件を特定するユーザー管理手段aと、前記ユーザー用機器1から前記コンピュータシステム3に接続操作が行われた場合にユーザーおよびこのユーザーに対応するディーラーを特定し、このディーラー特有の応答信号を前記ユーザー用機器1に返信する受注代行手段bと、前記ユーザー用機器1から前記コンピュータシステム3に発信された発注情報に基いてユーザーが発注した商品を特定し、その商品を前記個別取引条件に見合う態様で前記ユーザーに提供できるようにするための処理を行う情報処理手段cとを具備してなることを特徴としている。
【0017】
通常は、前記コンピュータシステム3を構成するハードウエアとソフトウエアとに、これらユーザー管理手段a、受注代行手段b、及び情報処理手段cとしての役割を担わせるのがよいが、これら機能要素の一部をハード的な専用回路により構成してもよいのは勿論である。
より具体的には、本発明の流通支援設備は、ディーラー用機器2とコンピュータシステム3との間の交信内容に基いて各ディーラーの各ユーザ-に対する個別取引条件を特定し、その個別取引条件を商品関連データに付加してユーザー別商品データnを作成するユーザー管理手段aと、前記ユーザー用機器1から前記コンピュータシステム3に接続操作が行われた場合にユーザーおよびこのユーザーに対応するディーラーを特定し、このディーラー特有の応答信号dを前記ユーザー用機器1に返信する受注代行手段bと、前記ユーザー用機器1から前記コンピュータシステム3に発信された発注情報に基いてユーザーが発注した商品を特定し、その商品を前記個別取引条件に見合う態様で前記ユーザーに提供できるようにするための処理を行う情報処理手段cとを具備してなり、前記受注代行手段bによる応答信号dが、少なくとも特定ディーラーのウエルカム画面1300を対応するユーザー用機器1のディスプレーに表示させるための信号と、対応するユーザー別商品データnに対する商品検索用画面1500、1600、1700を前記ディスプレーに表示させるための信号を含んでいることを特徴としている。
【0018】
この発明は、例えば、前記コンピュータシステム3中にWWWサーバを配備し、パーソナルコンピュータ等のユーザー用機器1からインターネットを通して前記コンピュータシステム3にログインするような形態で実施される。すなわち、ユーザー用機器1からコンピュータシステム3にユーザ-IDやパスワードを使用してログインすると、商談を行った特定ディーラーのウエルカム画面1300が表示されることになり、ユーザーをしてあたかも当該ディーラーの店先に到着したかのような感覚を味わせることになる。このウエルカム画面1300を起点にしてリンク等を辿ることによって、ユーザーはユーザー別商品データn等に対する商品検索用画面1500,1600,1700に到達することができ、自分用にカスタマイズされた商品情報を閲覧した上で、発注すべき商品を選択することが可能となる。特に取引量の多いユーザー等に対しては、さらに特定ユーザー専用画面を用意しておき、特別な値引きキャンペーン情報等を提供するようにしてもよい。
【0019】
ユーザーに対する利便性をさらに高めたい場合には、前述したユーザー管理手段a、受注代行手段b、及び、情報処理手段cに加えて、前記ユーザー別商品データnを利用して個別取引条件を加味したユーザー別専用カタログを編集するカタログ編集手段gを設けるのが望ましい。カタログ編集手段gによる編集結果は、コンピュータシステム3内に構築するオンラインカタログに反映させるだけでなく、書籍状をなす紙のカタログに反映させてもよい。このようにすれば、ユーザー特有の専用カタログを比較的容易に作成することが可能となる。
【0020】
情報処理手段cの具体的態様としては、受注代行手段bを通して受注した商品をディーラー用機器2から確認し得るように開示する受注状況確認手段hと、ディーラー用機器2からコンピュータシステム3に向けて手配指令が送信された受注商品に関しメーカー、配送会社等の商品配送組織に対して商品配送指令を出力する配送手配手段iとを含んだものを挙げることができる。このような構成によれば、ディーラーが受注状況を所望の時期に適宜確認することができるだけでなく、ディーラーが、コンピュータセンター3を通して受注商品をユーザーに提供する配送ルートや、ディーラー自らの在庫商品をユーザーに届ける配送ルート等を適宜選択することが可能となり、自由度の高い販売活動が可能となる。
【0021】
ディーラー側の事務処理負担をより軽減するには、情報処理手段cが、ユーザーが購入した商品に関する経理処理をディーラーに代わって実行する会計代行手段jを含んでいることが望ましい。会計代行手段jが行う経理処理としては、納品書や請求書の発行、あるいは、料金回収のための事務処理等が挙げられる。
コンピュータセンター3に直接、又は間接的に関わっているメーカー等の利便性を向上させたり、ユーザーに対する提案活動の高度化を図るには、情報処理手段cが、ユーザーが購入した商品に関する情報を蓄積して定番分析、売筋分析、あるいは価格分析等の情報処理を行うための購買データ管理手段kを含んでいることが望ましい。
【0022】
以上説明した各種の情報処理を円滑に行うには、コンピュータシステム3が、前記ネットワークセンターが取り扱う全商品の標準情報を一元管理する商品データベースmを具備してなり、この商品データベースmから抽出した商品情報を利用して,各ユーザー毎にカスタマイズしたユーザー別商品データnを生成するようにしておくのがよい。
【0023】
ユーザー別商品データnはどのような手法により作成してもよいが、特に効率的に生成させるには、前記商品データベースmから取り出した商品情報を用いてディーラー毎にカスタマイズしたディーラー別商品データpを作成するとともに、それら各ディーラー別商品データpを対応する各ディーラー用機器2にダウンロードし、該ディーラー用機器2に移されたデータにディーラーがカスタマイズ操作を加えてユーザー別商品データnを作成し、それら各ユーザー別商品データnを前記コンピュータシステム3にアップロードするのがよい。
【0024】
また、ユーザーが、会社、会社に属する事業所、部、課、個人等の複数の階層を並列的に含んだものである状況下において、ディーラーによるユーザー管理の最適化、ひいてはユーザーに対する提案活動の精度向上等を目指すには、各ユーザー用機器1からコンピュータシステム3にログインする際等にその一部が使用されるユーザー特定用のIDを、費用請求単位、予算単位、配送単位、発注単位等の取引事情を勘案した複数の階層構造をなしたものにしておくのがよい。すなわち、このようにしておけば、例えば、特定の会社に属する複数のユーザー(事業所、部、課、個人)を相互に関連付けて費用請求等を一元化したり、商品発送指令に地域情報を付加して在庫手配の高度化を図るようなこともより容易になる。特に、特定企業に属する複数の事業所がそれぞれ異なったディーラーと取り引きを行うことがあっても、ネットワーク管理者が集合体としてのユーザー企業を1つの単位としてデータ管理を行うことができるようにしたい場合には、ユーザーである前記各事業所に、所属企業を特定するための部分と当該事業所を特定するための部分とを一定の形式で組み合わせてなるIDを付与しておくのが望ましい。
【0025】
以上説明した流通支援設備は、商品の販売に関するものであったが、商品の授受を伴わない純粋な役務(サービス)を提供する業務、例えば、清掃業や老人介護業等にも前記流通支援設備に準じた設備を適用することができる。すなわち、この場合の流通支援設備は、ユーザーがそれぞれ使用するユーザー用機器と、各ユーザーと商談を行う立場にあるディ-ラ-がそれぞれ使用するディ-ラ-用機器と、これらディーラー用機器および前記ユーザー用機器とそれぞれ通信可能なネットワークセンター用のコンピュータシステムとを利用するものであって、前記ディーラー用機器と前記コンピュータシステムとの間の交信内容に基いて各ディーラーの各ユーザーに対する個別取引条件を特定するユーザー管理手段と、前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに接続操作が行われた場合にユーザーおよびこのユーザーに対応するディーラーを特定し、このディーラー特有の応答信号を前記ユーザー用機器に返信する受注代行手段と、前記ユーザー用機器から前記コンピュータシステムに発信された発注情報に基いてユーザーが発注した役務を特定し、その役務を前記個別取引条件に見合う態様で前記ユーザーに提供できるようにするための処理を行う情報処理手段とを具備してなる。
【0026】
この場合には、前記情報処理手段が、受注代行手段を通して受注した役務をディーラー用機器から確認し得るように開示する受注状況確認手段と、ディーラー用機器からコンピュータシステムに向けて手配指令が送信された受注役務に関し役務提供部門に対して役務提供指令を出力する手配手段とを含んでいるのが望ましい。
【0027】
【実施例】
以下本発明の一実施例を、図2から図27を参照して説明する。
本実施例による流通支援設備は、図2に示すようにディーラーとの商談やカタログ等を参照してユーザーが商品を発注し、これを受注したメーカーあるいは商社等の商品配送組織を介してそのユーザーに商品を配送するに至る流通システムに好適に使用されるものである。具体的には、本流通支援設備は、各ユーザー側に設けられたユーザー用機器1と、各ディーラー側に設けられたディーラー用機器2と、これらユーザー用機器1、ディーラー用機器2とそれぞれ通信可能なネットワークセンター用のコンピュータシステム3とを利用し、これらのオンラインネットワークを介して商品の流通を支援促進するものである。
【0028】
本発明に係るユーザー用機器1およびディーラー用機器2には、いわゆるパーソナルコンピュータのみならず、ファクシミリ装置等も含まれており、実施に際しては、これらの機器が併用されることもあるが、本実施例の以下の説明においてはユーザー用機器1およびディーラー用機器2がそれぞれWWWブラウザを搭載したパーソナルコンピュータである場合について説明する。しかしてこの実施例におけるコンピュータシステム3は、図2に示すようにデータベース装置4とWWWサーバ51やFTPサーバ52等を備えたコンピュータ本体組織5とを主体に構成されたもので、外部との通信機能を有しており、ネットワークセンター上に設けらている。ここでいう外部とはユーザー用機器1、ディーラー用機器2、商品配送組織8、メーカー等が所有する外部コンピュータシステム9、印刷会社10等を示すものである。本実施例では例えば、ユーザー用機器1およびディーラー用機器2との通信はファイヤーウォール6を介してインターネット7を利用して行い、その他との通信は、一般の電話回線や専用回線を用いて行う。
【0029】
データベース装置4は、取り扱う全商品の商品データベースmや、これらから派生して生成される種々のデータ、例えばユーザー別商品データn,ディーラー別商品データp等を蓄積するものである。ここでいう全商品データベースmとは、各商品の商品名や標準小売価格はもちろんのこと、商品毎にネットワークセンターの定めた品番(以降NNC品番と称する)や、メーカー名、カテゴリ別検索キー、機能別検索キー等を含んで設定された標準形式で一元的に管理されている標準情報のことである。したがって、外部コンピュータシステム9のデータベースから追加されるような新商品データ等は全てこの形式に変換され、標準情報として商品データベースmに追加して保管されるようにしている。
【0030】
本論に戻って、上述の機器類を利用して構築した本実施例による流通支援設備について以下に詳述する。
本流通支援設備は、ネットワーク上で動作するアプリケーションソフトウェアによって実現するようにしたユーザー管理手段a、受注代行手段b、情報処理手段c、カタログ編集手段gおよび図示しないディーラー管理手段等を具備してなる。そして、各ユーザーやディーラーは本流通支援設備に係るアプリケーションソフトウェアを利用して、商品の価格設定および商品の受発注、配送手配等を行う。このアプリケーションソフトウェアについて商品の価格設定および商品の受発注、配送手配の流れに沿って以下に説明する。
【0031】
まず、本流通支援設備を、ユーザーやディーラー、あるいはシステム管理者が使用するに先立っては、ID番号、パスワードを予め登録しておき、ログイン画面1200(図12)の表示されるアプリケーションにおいては、この登録したID番号、パスワードを入力しなければならないようにしている。これは、セキュリティを確保するだけでなく、各使用者の特定を行いその後のシステム運用を円滑にするためである。具体的には、ユーザー用としては例えば、事業所ID121、ユーザーID122、およびパスワード123を登録する必要があるようにしている。また、ディーラー用としてはディーラーID124およびパスワード125、システム管理者用としてはシステム管理者ID126(図中NNCIDと表示している)およびパスワード127を登録する必要があるようにしている。このうち事業所ID121は、例えば、企業を示す上5桁の企業IDと事業所を示す下3桁の数字との合計8桁からなるもので、企業IDはシステム管理者により割り付けられ、下3桁の数字は連番で自動採番され、最終的にディーラーにより登録されるようにしている。また、ユーザーID121およびパスワード123はユーザーの申請に基づきディーラーにより登録され、ディーラーID124、およびNNCID126は、システム管理者により登録されるようにしている。
【0032】
次に、商品価格設定に用いられるアプリケーションソフトウェアについて説明する。ここで用いられるアプリケーションソフトウェアは、ディーラーカスタマイズプログラム、およびユーザーカスタマイズプログラムと称し、ディーラーカスタマイズプログラムは前述のディーラー管理手段の機能を担い、ユーザーカスタマイズプログラムはユーザー管理手段aの機能と、カタログ編集手段gの部機能を担うものである。
【0033】
すなわち、ディーラーカスタマイズプログラムは、図示しないが、ネットワークセンターのデータベース装置4に保存されている商品データベースmから抽出した商品情報に、メーカー等の指令による変換、追加等を付加し、各ディーラー毎の仕入商品の仕入価格等を含んだディーラー別商品データpを生成する機能を有する。もちろん、この商品データベースmやメーカー等の指令が変更された場合には、その都度ディーラー別商品データpが自動的に変更されるようにしている。なお、このディーラーカスタマイズプログラムの管理は、システム管理者がメーカ等の許諾を得て行うのが通常である。
【0034】
ユーザーカスタマイズプログラムは、このように設定されたディーラー別商品データpに基づいて、ディーラーが、各ユーザー毎の商品の提供価格等を設定し、ユーザー毎のユーザー別商品データnを生成する際に主に利用するものである。このユーザーカスタマイズプログラムは、例えばディーラー用機器2上にインストールされており、概略的には図3に示すような画面フローにしたがって作動するものである。
【0035】
具体的には、最初に図4に示すように“ユーザーカスタマイズ”ボタン401、“新マスタデータ取込”ボタン402、“新マスタデータ更新”ボタン403を含んだメイン画面400を表示する。これらボタンのうち、“新マスタデータ取込”ボタン402、“新マスタデータ更新”ボタン403をクリックすると、新マスタデータ取込画面500(図5)あるいは新マスタデータ更新画面600(図6)に移行する。ここで、“続行”ボタン501、601をクリックすると、ネットワークセンターのデータベース装置4に保存されている最新のディーラー別商品データpを、回線を介してディーラー用機器2に取り込むようにしている。また、メイン画面400上で“ユーザーカスタマイズ”ボタン401をクリックすると、カタログ設定画面700(図7)、カタログのコピー画面800(図8)、商品カテゴリー別価格一律設定画面900(図9)のいずれかを選択する画面(図示しない)を表示する。ここでディーラーの選択動作により、上記いずれかの画面に移行する。
【0036】
カタログ設定画面700では、ユーザーの商品購買状況などから、ディーラーが各ユーザー毎に必要と思われる商品について、そのピックアップ商品から構成した各ユーザー別のカタログデータを生成する。具体的には、図7に示すように、ディーラーが、ユーザーの事業所ID、事業所名を画面上部の欄704、705にそれぞれプルダウン入力する。そして、スクロール可能な品名表701中、その事業所で必要と思われる商品に該当するオンラインカタログチェック欄702にチェックXを入れ、さらにこれら商品の中から紙カタログが必要と思われる商品に該当する紙カタログチェック欄703にチェックXを入れる。そして、“登録”ボタン706をクリックすると、チェックした商品を、自動的にコンピュータシステム5にアップロードし、当該ユーザー別商品データnを生成する。本実施例ではこのユーザー別商品データnからさらにユーザー別のカタログデータを生成する。
【0037】
カタログコピー画面800では、図8に示すようにディーラーが、事業所ID、事業所名を画面上部の欄804、805にそれぞれプルダウン入力した後、登録済みのカタログデータのうちから、コピーしたいカタログデータを、カタログ登録済事業所一覧表803より選び、コピーボタン802をクリックする。その結果、そのカタログデータが参照カタログとしてコピー設定される。然る後ディーラが“登録”ボタン806をクリックすると、そのカタログデータを入力した事業所のカタログデータとして自動的に登録できる。
【0038】
商品カテゴリー別価格一律設定画面900では、ディーラーが各ユーザー毎のカテゴリー別の商品提供価格を設定できる。具体的には、図9に示すように、ディーラーが、事業所ID、事業所名を画面上部の欄904、905にそれぞれプルダウン入力する。そして、その下部に設けた表901中、カテゴリー902(図中品群がカテゴリーに相当する)毎に、欄903、908に仕入価格からのアップ率、あるいは標準小売価格からのダウン率を入力することにより、商品の提供価格をディーラーが事業所単位で設定できるようにしている。なお、本実施例では、表906に一括して仕入価格からのアップ率、あるいは標準小売価格からのダウン率を入力することもできるようにしている。そして、この画面で“登録”ボタン907をクリックすると自動的に品目別価格設定画面1000に移行する。
【0039】
品目別価格設定画面1000では、ディーラーがユーザー別に商品毎の商品提供価格を設定できる。具体的には、図10に示すように、商品カテゴリー別価格一律設定画面同様、ディーラーが、事業所ID、事業所名を画面上部の欄1004、1005にそれぞれプルダウン入力する。そして表1001の欄1002、1003に商品毎の仕入価格からのアップ率、あるいは標準小売価格からのダウン率を入力することにより、提供価格をディーラーが事業所単位で設定する。その後“登録”ボタンをクリックすると、ユーザー毎に設定した提供価格データを、自動的にコンピュータシステムにアップロードし、前述のユーザー別商品データnにこの提供価格データを付加して保存する。
【0040】
なお上述中、全ての画面のユーザー単位は事業所単位であったが、もちろん個人単位、あるいは企業単位に変更しても差し支えない。
次にユーザーが商品を発注するのに用いるアプリケーションソフトウェアについて説明する。ここで用いるアプリケーションソフトウェアは、ユーザー発注プログラムと称し、前述の受注代行手段の機能を担うものである。このユーザー発注プログラムは、概略的には図11に示すような画面フローにしたがって作動するものである。
【0041】
詳述すると、このプログラムは、ユーザーがまずユーザー用機器1でコンピュータシステムに接続(アクセス)し、引き続いてユーザー用機器1のディスプレイに表示されるログイン画面1200(図12)上で、ユーザーが事業所ID121、自分のユーザーID122およびパスワード123を入力することにより作動する。
【0042】
このプログラムはまず最初に、ログインしたユーザーに対し、応答信号dを発し、対応するディーラーの名称等を表示したウェルカム画面1300(図13)を表示する。なお、このプログラムにおいて、画面のすべてには、上部に図示しない“進む”、“戻る”等のWWWブラウザ特有のボタンが設けられており、過去に表示した画面についてこれら“進む”、“戻る”ボタン等により、自由に画面を切り替えることができるようになっている。
【0043】
本論に戻って、ユーザーがこのウェルカム画面上でOKボタン1301をクリックして先に進むと、メイン画面1400(図14)が表示される。このメイン画面1400では、ディーラーからの簡単なお知らせ欄1401と、次に進むべき画面を選択する複数のアイコンとを表示する。具体的には、これらアイコンは、商品カテゴリ検索アイコン1402、商品条件検索アイコン1403、商品機能別検索アイコン1404、オーダーエクスプレスアイコン1405、値引きキャンペーン情報アイコン1406、サービスメニューアイコン1407、ご意見箱アイコン1408、発注履歴参照アイコン1409、パスワード変更アイコン1410、およびEXITアイコン1411から構成している。なお、これらアイコンの名称が次に進む画面名称を示している。ここで、ユーザーが所望の商品を検索する場合には、商品カテゴリ検索アイコン1402、商品条件検索アイコン1403、商品機能別検索アイコン1404のいずれかを選択し、その画面に移行する。
【0044】
商品カテゴリ検索画面1500では、ユーザーが図15に示すように大きく分類された商品カテゴリ欄1501に示されたカテゴリを選んで、徐々に小さなカテゴリ欄1502、1503に遷移させていくことにより所望商品をユーザー別商品データnに登録してある商品の中から検索できる。
商品条件検索画面1600では、図16に示すように商品条件を特定する商品名欄1601、メーカー品番欄1602、メーカー名欄1603、仕様欄1604および内容入力欄1605に入力する2つの項目欄1609、1610が設けてあり、この2つの項目欄1609、1610のAND条件で特定した所望の商品をユーザー別商品データnに登録してある商品の中から絞り込むことができる。そして、該当商品は結果欄1611に表示されるので、ユーザーはその中から所望の商品を検索できる。
【0045】
商品機能別検索画面1700では、図17に示すように大きく分類された商品機能欄1701に示された商品機能を選んで、徐々に小さな商品機能欄1702、1703に遷移させていくことより所望商品をユーザー別商品データnに登録してある商品の中から検索できる。
これらの画面1500、1600、1700には、いずれも最終的に絞り込まれた商品のうち、“単品表示”ボタン1504、1606、1704あるいは“複数比較”ボタン1505、1607、1705を表示している。ユーザーが、このいずれかをクリックすると、その選択にしたがって複数商品比較画面1800、あるいは単品表示画面1900に移行する。
【0046】
複数商品比較画面1800では、図18に示すように、一画面内にJPEG形式で表示された該当商品群の写真画面と、その商品名、メーカー品番、標準小売価格、そのユーザーに対する提供価格(実売価格)の情報を最大6つ、欄1801に表示する。もちろん選択した商品が6つ以上の場合は、“前へ”ボタン1802あるいは“次へ”ボタン1803で次々画面を切り替えることができる。そしてユーザーが、この複数商品比較画面1800上で、所望の商品を表示する写真画面をクリックすると当該商品の単品表示画面1900に移行する。なお、前述の各検索画面1500、1600、1700上で単品表示ボタン1504、1606、1704を選んだ場合も、単品表示画面1900に移行することになる。
【0047】
単品表示画面1900では、図19に示すように、JPEG形式で表示された商品の写真画面を欄1901に表示し、商品名、メーカー品番、商品説明を欄1902に、さらに、NNC品番、標準小売価格、提供価格、値引率を欄1905に表示する。その他にも画面下部の欄1909にクロスプロモーション商品を写真表示する。そして、“バスケットに入れる”ボタン1906、“関連商品表示”ボタン1907、“オーダーエクスプレス登録”ボタン1908のうち、ユーザーが選択したボタンに応じて処理を行う。すなわち“バスケットに入れる”ボタン1906をクリックすると、数量入力画面(図示しない)を表示した後、バスケット画面2000に移行する。また、“関連商品表示”ボタン1907をクリッすると、この商品に関連する商品を表示する関連商品表示画面(複数表示画面と同様の画面なので詳細画面図は省略する)に移行する。そして“オーダーエクスプレス登録”ボタン1908をクリックすると、この商品をオーダーエクスプレス登録する。なお、オーダーエクスプレス登録については後述する。
【0048】
バスケット画面2000では、種々の商品の各単品表示画面1900において、過去に“バスケットに入れる”ボタンを押された商品を表示する。具体的には、図20に示すように各商品毎に数量、提供価格、小計価格等を示す表2001と、これら商品の合計価格、および特別割引、配送料を含んだ価格表2002とを表示するものである。このような画面を設けて、所望の商品が一定量貯まった時点で、実際に発注することができるようにしている。この時“発注処理へ”ボタン2004をクリックすると発注画面2100へ移行する。なお、この画面上にはこの他のボタンとして、この画面上で数量を変更した時に再計算させる“再計算”ボタン2003、単品表示画面1900に戻る“単品表示”ボタン2005、表上の一部または全部の商品を削除する“明細削除”ボタン2006、および“全てクリア”ボタン2007を設けている。
【0049】
発注画面2100では、図21に示すように商品の直送先、代金請求先等を入力する表2101、2102と、バスケット画面2000において表示していた発注商品毎の数量、提供価格、小計価格等を示す表2103と、これら商品の合計価格、および特別割引、配送料を含んだ価格合計とを示す表2104とを表示する。ここでユーザーが商品の直送先、代金請求先等を入力し、商品の確認をして“続行”ボタンをクリックすると、図22に示す最終確認画面2200および発注了承画面2210に移行する。なお直送先、代金請求先のそれぞれに直送先ID、代金請求先IDを入力する欄2105、2106を表示している。この直送先IDおよび代金請求先IDは、ユーザー毎にディーラーが予め登録するIDで、配送や、代金請求時にこのIDをキーにして迅速に処理できるようにするためのものである。また、欄2107に予算管理単位を入力する欄2107を設けているが、この予算管理単位については後述する。
【0050】
最終確認画面2200では、図22に示すように発注確認メッセージ2202を表示する。そしてユーザーがその下部の“OK”ボタン2201をクリックすると、発注了承画面2210に移行し、受領確認メッセージ2213と発注番号を欄2211に表示するとともに、ネットワークセンターに商品の発注データをオンラインで送りつける。そして、この画面上で“OK”ボタン2212をクリックすると、このユーザー発注プログラムは終了する。このように発注された商品データは、その発注日時、発注番号、ユーザー名称などのデータと共に、ネットワークセンターのデータベース装置4内に受注明細テーブルデータとして一旦貯えられる。
【0051】
このようなユーザー発注プログラムを利用して、ユーザーは商品発注作業を行うことができる。なお、この上記説明中に触れなかったユーザー発注プログラムの他の機能について若干の補足説明を加えておく。
最初のメイン画面1400上で、発注履歴参照アイコン1409をクリックすると、発注した商品の履歴確認や発注取り消しを行う画面を表示する。詳細画面図は省略するが、この画面では、発注番号単位で過去の発注履歴と、後述するディーラーの配送手配が済んでいるか否かを表示する。そして、発注取り消し画面において、ディーラーの配送手配が済んでいないものについて、バスケット発注した単位で発注を取り消す旨をユーザーが入力すると、発注取り消しを行う。
【0052】
またメイン画面1400上で、オーダーエキスプレスアイコン1405をクリックすると、図23に示すオーダーエキスプレス画面2300を表示する。
オーダーエキスプレス画面2300では、図23に示すように、一番上の行にNNC品番若しくはメーカー品番と数量を手入力する欄2301があり、ユーザーが手入力後チェックボタン2302、2303をクリックすると、その下にある表2304に当該商品の品名や小売価格提供価格等が自動的に付加されて加入するようにしてある。然る後、発注すべき商品に対応する画面左端に設けたチェックボックス2305を選択し、画面下部の“バスケットへ入れる”ボタン2306をクリックすることにより、バスケット画面2000に移行する。この後は、前述と同様の画面フローにしたがって商品が発注される。このオーダーエキスプレス画面2300は、オーダーエキスプレス登録されている商品はすべて表示するようにして、例えば、頻繁に発注する商品を登録することにより、商品検索画面1500、1600、1700によりいちいち検索せずとも、このオーダーエキスプレス画面2300を介して迅速に発注できるようにするために設けている。なお、オーダーエキスプレス登録は、この画面上の“オーダーエキスプレス変更”ボタン2307をクリックし、図示しないオーダーエキスプレス商品登録・変更画面に移行して行うか、若しくは、前述した単品表示画面1900上に設けた“オーダーエキスプレス商品登録”ボタン1908をクリックして行ってもよい。
【0053】
その他、最初のメイン画面1400上で、値引きキャンペーン情報アイコン1406をクリックすると、図示しない値引きキャンペーン画面が表示され、そのユーザーに提供される値引きキャンペーン、ボリュームキャンペーン情報等が閲覧できる。また、サービスメニューアイコン1407、ご意見箱アイコン1408をクリックすると、そのユーザーに提供されるホワイトボード清掃やキーボード清掃等のサービス画面や、ユーザーの要望、カタログ外品番の問い合わせ等ができる画面に移行する。更にパスワード変更アイコン1410でパスワード変更もできる。
【0054】
次に、上述の発注システムにより発注された商品が実際に配送手配されるまでに用いられるアプリケーションソフトウェアについて説明する。本実施例では発注された全ての商品は、担当ディーラーの確認、許可を得た後、実際の配送手配が行われる。ここで用いられるアプリケーションソフトウェアは、その際にディーラーが利用するもので、ディーラー受注プログラムと称し、前述の情報処理手段のうち受注状況確認手段の機能を担うものである。このディーラー受注プログラムは、概略的には図24に示すような画面フローにしたがって作動するものである。
【0055】
具体的には、ディーラーがまずディーラー用機器2でコンピュータシステムに接続(アクセス)する。その結果、発注システムで述べたのと同様のログイン画面(図12)がディーラー用機器2のディスプレイに表示されるので、この画面上でディーラーは、自分のディーラーID124およびパスワード125を入力する。その後、図25に示すメイン画面2500が表示され、ディーラーが、この画面に設けられた“受注状況確認”ボタン2501をクリックすると受注状況確認画面2600に移行する。なお、このメイン画面2500には、その他に“受注履歴詳細”ボタン2502や“ご意見箱参照”ボタン2503、あるいは各情報の登録、変更、削除を行う画面に移行する種々のボタンが配置してある欄2504が設けられているがこれらについては後述する。
【0056】
受注状況確認画面2600では、図26に示すように、ユーザーのバスケット発注単位を一行として、発注番号と、発注日、発注時刻、発注したユーザー名、および手配済みかどうかを示すステータスを表したデータ表2601を表示する。また、それぞれの行毎にチェックボックス2602を表示し、画面下部には“手配”ボタン2603等を配置している。ディーラーは、ステータスを見て手配済みでないバスケット発注商品のチェックボックス2602を選択し、さらに“手配”ボタン2603をクリックすることにより、受注手配画面2700に移行する。
【0057】
受注手配画面2700は、図27に示すように、前述した受注状況確認画面2600上でチェックしたバスケット発注商品の具体的な品名や数量を表示するもので、発注番号、発注日、時刻、ユーザー名称を示す欄2701や、各商品毎にディーラーが配送ルートを設定できる欄2705を含んだ表2702が設けられている。この配送ルートは、例えば、ネットワークセンターを介して、商品配送組織から商品を配送するルートと、ディーラー自らが自社配送手配するルートとの2つを選択できるもので、前者の場合には、ユーザー直送か若しくはディーラーに一旦配送するルートをさらに選択できるようにしている。これは、既存にディーラーが確立していた独自の商品配送ルートとの並存を図れるようにするためである。具体的には、例えば、ディーラーが自己の在庫をユーザーへの商品配送にあてたい場合には、ディーラー自らが自社配送手配するルートを選択すればよい。このようにすれば、ディーラーは独自の商品配送ルートを活用することができる。また、ディーラーに一旦配送するルートをボタン2703により選択して、商品をディーラー側で受け取りそこから独自の商品配送ルートでユーザーに配送することもできる。もちろん、ユーザー配送先によっては、ユーザー直送ルートを選択してもよい。このように、柔軟にディーラーが配送ルートを指定できるので、本流通支援設備を利用しつつも独自の商品配送ルートとの並存を図れるわけである。そして、”OK”ボタン2704をクリックすると、ネットワークセンタに設定情報が送られ、商品手配が実際に行われる。
【0058】
このように上述のディーラー受注プログラムを利用して、ディーラーはユーザーによる発注データを確認し、配送ルートを設定する。本実施例では、配送ルートがユーザー直送か若しくはディーラーに一旦配送するルートに設定された商品について、図示しない配送手配手段iを通じて商品配送組織8に配送指令として送るようにしている。そして、図1に示すようにこの配送指令を受け取った商品配送組織が、最終的にユーザーに商品を配送することになる。
【0059】
なお、この上記説明中に触れなかったディーラー受注プログラムの他の機能について若干の補足説明を加えておく。
最初のメイン画面2500に表示された“受注履歴詳細”ボタン2502をクリックすると、受注履歴詳細画面(詳細画面図は表示しない)に移行する。この受注履歴詳細画面では、発注のなされた日付順に、商品毎の発注番号や、発注ユーザー名、手配状況等を表示する。また、“ご意見箱参照”ボタン2503をクリックすると、ご意見箱参照画面(詳細画面図は表示しない)に移行する。この画面では日付順にユーザーから寄せられた要望やカタログ外品番問い合わせ等を表示する。
【0060】
また、前述したように最初のメイン画面2500の欄2504には、あるいは各情報の登録、変更、削除を行う画面に移行する種々のボタンを設けている。そして、これらのボタンをクリックすることにより、ディーラーはユーザー情報やユーザー毎の商品請求先、直送先、予算管理単位の登録、削除、変更を行うことができる。
【0061】
ここでいうユーザー情報とは、ユーザーIDや事業所ID、名称、地区コード、住所、担当者、電話番号等の情報である。また、請求先とは請求先IDや請求先名、地区コード、住所、電話番号等の情報である。直送先とは直送先IDや直送先名、地区コード、住所、電話番号等の情報である。予算管理単位とは予算管理単位ID、予算管理単位名などである。このような情報を登録しておくのは、各ID番号をキーにして検索や入力を簡易にさせるためだけではなく、これらIDの組み合わせによって、種々の分類形式で商品データベースm等からのデータ抽出、変換を行えるようにするためである。
【0062】
この他にも、メイン画面2500の欄2504の他のボタンで、値引きキャンペーンやクロスプロモーション商品の登録、変更、削除や、ご意見箱(ユーザーの声)の参照などができる。
さらに、本流通支援設備は、上記プログラムの他に、カタログ編集手段gの機能を前述のユーザーカスタマイズプログラムとともに担うカタログ編集プログラムと、情報処理手段cのうち、会計代行手段jの機能を担う会計代行プログラム、購買データ管理手段kの機能を担う購買データ管理プログラムとを具備してなる。
【0063】
カタログ編集プログラムは、図示しないが、ユーザーカスタマイズプログラムのカタログ設定画面700中で、ディーラーが各ユーザー毎にピックアップした商品により構成したカタログデータを編集して、オンラインカタログや、書籍状をなす紙カタログに反映させるものである。本実施例では、オンラインカタログには、ユーザー別商品データnにある商品がすべて掲載されるようにし、ユーザーが随時閲覧できる形でデータベース装置4内に保存する。また、上記カタログ設定画面700中で、ディーラーが各ユーザー毎にピックアップした商品のうち、特に紙カタログ用にピックアップした商品について、その商品データをオンラインで図1に示す印刷会社10に送りつける機能も有する。
【0064】
購買データ管理プログラムは、図示しないが、請求先別期間別利用高算出や、事業所別多頻度品目提案、予算単位別実績管理等のデータを出力するものであり、例えばネットワークセンター内の端末で作動し、システム管理者が利用するものである。請求先別期間別利用高算出とは、各ディーラーについて、指定した期間内での、ユーザー毎の利用高、すなわち購買実績データ等を出力あるいは表示するものである。また、事業所別多頻度品目提案とは、各ディーラーについて、指定した期間内にユーザーが購買した商品のうち、ユーザー毎に購買頻度の高い商品をその頻度と共に順に出力あるいは表示するものである。予算単位別実績管理とは、各ディーラーについて、指定した期間内でのユーザー毎の予算管理単位別に、予算実績を表示するものである。
【0065】
会計代行プログラムは、図示しないが、ユーザーが購入した商品に関する会計処理を、前述した受注明細テーブルデータ等を基礎に、一括して行うものである。もちろん、処理結果を種々の形式で出力することも可能にしている。
したがって、本実施例による流通支援設備を利用すれば、次のような効果が得られる。
【0066】
まず、ユーザー側から見れば、発注を行う際に、最初に担当ディーラーのウェルカム画面が表示されるうえ、その商品は、商談等により取り決めた個別取引条件が反映されており、そのディーラーと直接取引を行っていると同様な感覚で発注を行うことができる。そして、発注にあたっては、バスケット発注方式を採用しているため、ユーザーの望む商品単位で発注でき、発注の効率が向上する。さらに、商品検索に際して、種々の検索方法が用意されており、所望の商品を迅速に探し出せる。そのうえ、過去の発注履歴を参照したり、サービス、値引き情報や、関連商品、クロスプロモーション商品等を参照しながら検索を行えるので、ディーラーの店先に頻繁に出向いたり、該ディーラーを呼び付けたりすることもなく、発注抜け等も有効に防止できる。さらに各ユーザーは、上述したディーラー独自の極め細やかなサービスの恩恵をうけつつも、実際の注文情報がネットワークセンターに集められ処理されるという効率向上により価格の低下、あるいは納期の短縮等の種々の恩恵を受けることもできる。
【0067】
また、ディーラーにとっては、ユーザー毎に取引条件を変えることが可能になるため、商取引の自由度が高くなり、例えば、競争入札により獲得したユーザーに対してもこの流通支援設備を不具合なく使用することができる。しかも、ユーザーとネットワークセンターとの間で通信が行われる際には、ディーラー特有のウェルカム画面1300が表示される上に、ディーラーが各ユーザー毎に設定、登録した提供価格、サービス、値引き、クロスプロモーション商品等が表示されるので、ディーラーが常に両者の間に仮想的に介在することになる。したがって、ディーラーは各ユーザーと頻繁に事務的コンタクトをとること無しに親密な関係を維持することが可能となり、各ユーザーに対して極め細やかなサービスをも提供できる。そのうえ、それにより節約できた時間をユーザーに対する実質的なサービス向上に振り向けることができる。また、実際の商品配送はすべてディーラーの確認を得て行うようにしていることも含め、ディーラーがこのような価格設定や、サービス等を自ら行えるので、ディーラーにとっても、自己の商談や販売努力が利益に反映されることになり、活力ある事業展開を行うことができる。
【0068】
ネットワークセンターにとっては、各ユーザーとダイレクトパスを構築することができるため、ディーラーに事務的な負担をかけること無しに、全ての購買データを正確且つ迅速に収集し処理することができる。そのため、効率のよい配送手配を行うことが可能になるだけでなく、購買データ管理プログラムや会計代行プログラム等により、各ユーザー毎の購買データや、ディーラー毎の販売実績を分析したり、マクロ的に全体の購買状況を分析することができる。そのためこれら処理結果を利用して、ディーラーやネットワークセンターに関係しているメーカー等に対して販売促進や、製造あるいは在庫管理の効率を向上させるようなデータを提供できる。
【0069】
また、ユーザー情報やユーザー毎の商品請求先、直送先、予算管理単位等について、それぞれにID番号を与えこれをキーにしているので、検索や入力が簡易にできるだけではなく、種々の分類形式で標準データ等からのデータ抽出、変換を行え、配送手配や会計処理、データ分析等に役立たせることができる。
さらに、本流通支援設備は、オンラインネットワークを介したものであるため、ネットワークセンターや、ユーザー、ディーラーの場所を制限しない。つまり、分散させたり集中させたりすることができるため、見かけ上異なった種々の形態をとることが可能となる。例えばネットワークセンターをメーカー、総括店、あるいは配送会社等のいずれかに集中させたり分散させたりすることによって流通支援設備全体としての効率化を図ることもできる。特にユーザーやディーラーと、ネットワークセンターとは、インターネットで接続しているため、ユーザーやディーラーの店舗移転等にもすぐに対応できる。
【0070】
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく種々の変形が可能である。
例えば、ユーザー用機器としてファックスを用いる場合は、ファックスで発注された商品について、一旦このファックス情報を画面に入力し、この入力したデータを受注明細テーブルデータ等に保存させるファックス入力プログラムを構築しておけばよい。このようにすれば、ユーザーは商品の発注こそ、ファックスを介したものになるが、そのデータは、パーソナルコンピュータによるものとまったく同等に扱われ、基本的に上述した種々の効果を同様に奏するものとなる。この場合の応答信号としてはユーザー用機器にディーラー特有の受領書を返送するための信号等が考えられる。
【0071】
また、商品の代わりにサービス等の役務を対象として実施例と同様のハードウェア構成を有する本流通支援設備を利用してもよいのはもちろんである。この場合は商品配送の代わりに役務提供が行われる。
さらに、カタログ編集手段gに関連した他の実施例として、ユーザー別の紙カタログの自動作成および編集のみに着目すれば、例えば図28に示すような装置構成例も考えられる。この説明中実施例と同様のものについては同一の符号を付すことにする。また、図28中、各装置間を結ぶ線のうち、実線はオンラインによるデータのやり取りを示し、破線はオンラインまたはオフラインのいずれかによるデータのやり取りを示す。
【0072】
図28では、ユーザーが紙カタログに掲載したい品目を指定する入力検索装置A1と、商品のスペックや画像等を含むカタログ体裁ルールを記憶しておく第1の記憶装置A2と、カタログレイアウトを自動作成する処理装置A3と、自動作成されたカタログレイアウトを手動編集できる編集装置A4と、処理装置A3や編集装置A4で作成されたカタログレイアウトデータを記憶しておく第2の記憶装置A5と、この第2の記憶装置A5に記憶されたカタログレイアウトデータから紙カタログを作成する出力装置A6とから構成している。
【0073】
具体的には、入力検索装置A1は、上述した実施例中のユーザー用機器1にその機能を担わせたもので、例えばカタログ設定画面700でディーラーが設定したユーザー別商品データnの情報を図示しない画面に表示させておき、この中からユーザーが自分用の紙カタログに掲載したい商品を種々の方法で検索、指定できるようにしている。この場合では、後述するユーザー別商品データnに含まれる全商品の紙カタログに記載されたバーコードや掲載頁の入力によっても商品の検索や指定ができるようにしている。このユーザー別商品データnはオンラインで提供してもよいし、MO等のメディアで提供してもよい。また、実施例同様ディーラー用機器2に入力検索装置A1の機能を担わせ、ディーラーが紙カタログに掲載したい商品の指定を行うようにしてもよい。そしてここで指定された商品はオンラインで処理装置A3に送られる。
【0074】
第1の記憶装置A2は、ユーザー別商品データnや、商品のスペック、画像等を含むカタログ体裁ルールを記憶しておくもので、ネットワークセンターに配設する場合においてはデータベース装置4がその機能を担うことになる。
処理装置A3は、前述のカタログ体裁ルールにしたがって、ユーザーの指定した商品の品番等と商品データベースmとの内容から品目カテゴリ別にカタログ掲載必要項目を指定し、商品画像と組み合わせて自動レイアウトし、ユーザー毎のカタログレイアウトデータを作成するものである。もちろんこの商品画像が複数ある場合でも、適切な順番で自動編集するようになっている。そして、作成したユーザー毎のカタログレイアウトデータは第2の記憶装置A5に記憶される。
【0075】
編集装置A4は、処理装置A3により自動レイアウトされたカタログレイアウトデータの内容、すなわちカタログレイアウトの一部を手動により変更できる機能を有するものである。
第2の記憶装置A5は、上述したようにカタログレイアウトデータを保存するもので、ネットワークセンターに配設する場合においてはデータベース装置4がその機能を担うことになる。
【0076】
出力装置A6は、ユーザー毎のカタログレイアウトデータを紙カタログとして出力するもので、その紙カタログの数量や印刷、張合、製本方法を選択できる機能を有し、その選択に応じた形態で紙カタログを出力する。また、ユーザー別商品データnの全品目を紙カタログとして出力することもできる。
このような構成によれば、ディーラーが掌握しているユーザー別商品データnを有効に利用し、カタログレイアウトの自由度を若干犠牲にしつつも自動的にレイアウトを行うことができるようにしているので、カタログ作成コストを大幅に削減でき、低部数でもコストパーフォーマンスの合うカタログ作成が可能となる。したがって、従来の紙カタログ作成方法ではできなかった低コストでのユーザー別紙カタログが作成できることになる。もちろん、編集装置A4によって、手動で部分的なカタログレイアウトの簡易編集もできるようにしているので、ユーザーの希望により合致したカタログを作成することもできる。
【0077】
なお、これらの装置A1〜A6は、オンラインで接続されているわけであるから、その設置場所が限定されるものではないし、また、それら機能を実施例中の機器に担わせてもよい。例えば、第1、第2の記憶装置A2、A5は、データベース装置4にその機能を担わせてもよいし、また処理装置A3や編集装置A4は、WWWサーバー51等にその機能を担わせてもよい。そしてこのようにすれば、印刷会社を介することなくカタログ製本までがネットワークセンター内で行えることになる。この逆に、装置A1〜A6を別に設け、実施例中の機器とオンラインで接続してもよいのは言うまでもない。もちろん印刷会社に出力装置A6を含む一部装置を配置し、従来どおり印刷会社でカタログ製本を行うようにしてもよい。また、編集装置A4の機能をディーラー用機器2に担わせ、ディーラーが紙カタログの校正と最終チェックを行うようにしてもよいし、あるいはユーザー用機器1に担わせ、ユーザーが自分で紙カタログを最終校正できるようにしてもよい。
【0078】
その他、各部の構成は図示例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0079】
【発明の効果】
本発明は、以上のような構成であるため、ユーザー、ディーラー、及びネットワークセンターのそれぞれに、下記のような現実的メリットを提供することができ、ひいては、前記ネットワークセンターに直接又は間接的に関係するメーカーや配送会社等にも、製造管理や在庫管理等に関する貴重な情報を迅速かつ継続的に提供することが容易になる実用性の高い流通支援設備を提供できるものである。すなわち、この流通支援設備を使用すれば、各ユーザーは、好みのディーラーと直接に取引を行っているのと同様な感覚で適宜注文を出すことができ、また、商談等により取り決めた個別取引条件が反映された態様で注文した商品を受け取ることが可能になる。しかも、実際の注文情報は、コンピュータセンターに集められ処理されるため効率的であり、その効率向上により注文操作の簡略化や価格の低下、あるいは納期の短縮等、種々の恩恵を受けることができる。
【0080】
また、ディーラーにとっては、ユーザー毎に取引条件を変えることが可能になるため、商取引の自由度が高くなり、例えば、競争入札により獲得したユーザーに対してもこの流通支援設備を不具合なく使用することができる。しかも、ユーザーとネットワークセンターとの間で通信が行われる際には、その間に常にディーラーが仮想的に介在することになるため、ディーラーは各ユーザーと頻繁に事務的コンタクトをとることなしに親密な関係を維持することが可能となり、それにより節約できた時間をユーザーに対する実質的なサービス向上等に振り向けることができる。さらに、ディーラーはディーラー用機器を用いてネットワークセンターのコンピュータシステムにアクセスすることができるため、後述するような種々の情報交換を行うことができ、より付加価値の高い販売活動を効率良く展開することができる。
【0081】
さらに、ネットワークセンターは、各ユーザーとダイレクトパスを構築することができるため、ディーラーに事務的負担をかけることなしに全ての購買データを正確かつ迅速に収集し処理することができる。そのため、効率のよい配送手配を行うことが可能になるだけでなく、後述するような貴重な情報を生成し蓄積することができ、その情報を必要に応じてディーラーやユーザーに提供することも容易になる。
【0082】
また、請求項2に係る発明によれば、さらに、ユーザーがディーラーのコンピュータに直接にアクセスしているのと同様な感覚で商品の物色を開始することができ、自らのためにカスタマイズされた各種表示を参照しながら所望の商品を注文するようなことも可能になる。そのため、ディーラーを常に意識しつつも、該ディーラーの店先に頻繁に出向いたり該ディーラーを度々呼び付けるようなことなしに、手軽に種々の商品を注文することが可能になる。
【0083】
そして、請求項3に係る発明によれば、さらに、価格その他の個別取引条件が加味されたユーザー別専用カタログを容易に作成することが可能になるため、ディーラーには販売促進のための強力な武器を供与することができ、また、ユーザーには大きな満足と取引の利便性を提供することができる。
また、請求項4に係る発明によれば、さらに、ディーラーが受注状況を所望の時期に適宜確認することができるだけでなく、確認した各商品の配送をネットワークセンターに直結した配送ルートに委ねるか否かの選択を行うことができる。そのため、ディーラーは、商品取引に関する主導権を確保することができる上に、販売活動に関するより高い自由度を獲得することができ、活力のある事業展開を継続して行うことが可能となる。また、ネットワークセンター側で商品配送の代行を行うことによって納期を早めることができ、ユーザーに対する利便性を向上させることができる。
【0084】
さらに、請求項5に係る発明によれば、さらに、ユーザーが購入した商品に関する会計処理をネットワークセンター側で一括して効率よく行うことが可能となる。そのため、ディーラーの事務処理に要する労力を大幅に軽減することができる上に、その会計処理の結果を蓄積して予算実績など有益な情報をユーザー等に提供することも可能になる。
【0085】
また、請求項6に係る発明によれば、さらに、前述した会計処理の結果やその他の購買データを用いることによって、定番分析、売筋分析、価格分析等の情報処理結果を得ることができる。そのため、ディーラーやネットワークセンターに関係しているメーカー等に対して、販売促進や製造管理あるいは在庫管理等に関する貴重な情報を提供できることになる。
【0086】
また、請求項7に係る発明によれば、ネットワークセンターが取り扱う全商品の標準情報が一元管理されるため、カテゴリー別、機能別、メーカー別等の抽出も全商品を対象にして迅速に行うことができ、各種の分析や商品データの更新も円滑に行うことができる。そして、この商品データベースを基準にしてユーザー別商品データを生成するようにしておけば、ユーザー別商品データを個別に作成しメンテナンスする場合よりも遥かに少ない手間で正確なデータ登録あるいはデータ更新を行うことが可能となる。
【0087】
特に、請求項8に係る発明のように、前記商品データベースから取り出した商品情報を用いてディーラー別商品データを作成し、それら各ディーラー別商品データを対応する各ディーラー用機器にダウンロードし、該ディーラー用機器に移されたデータにディーラーがカスタマイズ操作を加えてユーザー別商品データを作成し、それら各ユーザー別商品データを前記コンピュータシステムにアップロードするようにしておけば、コンピュータシステムとそれぞれのディーラー用機器とを長時間接続状態にしてユーザー別商品データを作成する場合に比べて能率的であり、多数のユーザー別商品データを迅速に作成し適性に維持することができる。
【0088】
また、請求項9に係る発明によれば、最初にユーザーに付与するIDを階層的に決定しておきさえすれば、各ユーザーの購買データを蓄積して利用する場合等において、新たに手間をかけることなしにユーザー相互の関連付けを種々の態様で行うことが可能になる。そのため、会計処理や分析処理の結果をユーザー企業の事情に応じて適宜提出することが容易になり、また、地区情報などをユーザーIDに反映させておけば、配送処理の合理化にも役立つ。
【0089】
特に、請求項10に係る発明のように、企業を特定する部分と、その企業に属する事業所を特定する部分とを一定の形式に基づき合体させてなるIDを各ユーザーに付与しておけば、同一の企業に属する複数の事業所が異なったディーラーとそれぞれ取り引きしている場合であっても、ネットワーク管理者が、集合体としてのユーザー企業単位のデータ管理を行うことが可能になる。
【0090】
一方、請求項11及び請求項12に係る発明によれば、商品を扱わない純粋な役務(サービス)提供業務にも、以上説明した効果に準じた効果をもたらすことが可能となり、清掃業をはじめ種々のサービス業における情報流通の合理化に貢献し得るものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の実施形態を説明するための説明図。
【図2】
本発明の一実施例を模式的に示す概略構成説明図。
【図3】
同実施例のユーザーカスタマイズプログラムの画面フロー図。
【図4】
同ユーザーカスタマイズプログラムのメイン画面詳細図。
【図5】
同ユーザーカスタマイズプログラムの新マスタデータ取込画面詳細図。
【図6】
同ユーザーカスタマイズプログラムの新マスタデータ更新画面詳細図。
【図7】
同ユーザーカスタマイズプログラムのカタログ設定画面詳細図。
【図8】
同ユーザーカスタマイズプログラムのカタログのコピー画面詳細図。
【図9】
同ユーザーカスタマイズプログラムの商品カテゴリー別価格一律設定画面詳細図。
【図10】
同ユーザーカスタマイズプログラムの品目別価格設定画面詳細図。
【図11】
同実施例のユーザー発注プログラムの画面フロー図。
【図12】
同実施例のログイン画面詳細図。
【図13】
同ユーザー発注プログラムのウェルカム画面詳細図。
【図14】
同ユーザー発注プログラムのメイン画面詳細図。
【図15】
同ユーザー発注プログラムの商品カテゴリ検索画面詳細図。
【図16】
同ユーザー発注プログラムの商品条件検索画面詳細図。
【図17】
同ユーザー発注プログラムの商品機能別検索画面詳細図。
【図18】
同ユーザー発注プログラムの複数商品比較画面詳細図。
【図19】
同ユーザー発注プログラムの単品表示画面詳細図。
【図20】
同ユーザー発注プログラムのバスケット画面詳細図。
【図21】
同ユーザー発注プログラムの発注画面詳細図。
【図22】
同ユーザー発注プログラムの最終確認画面および発注了承画面詳細図。
【図23】
同ユーザー発注プログラムのオーダーエキスプレス画面詳細図。
【図24】
同実施例におけるディーラー受注プログラムの画面フロー図。
【図25】
同ディーラー受注プログラムのメイン画面詳細図。
【図26】
同ディーラー受注プログラムの受注状況確認画面詳細図。
【図27】
同ディーラー受注プログラムの受注手配画面詳細図。
【図28】
カタログ編集手段に関連した他の実施例を模式的に示す概略構成説明図。
【符号の説明】
1・・・ユーザー用機器
2・・・ディ-ラ-機器
3・・・コンピュータシステム
8・・・商品配送組織
a・・・ユーザー管理手段
b・・・受注代行手段
c・・・情報処理手段
d・・・応答信号
h・・・受注状況確認手段
i・・・配送手配手段
j・・・会計代行手段
k・・・購買データ管理手段
m・・・商品データベース
n・・・ユーザー別商品データ
p・・・ディーラー別商品データ
 
訂正の要旨 訂正の要旨
審決(決定)の【理由】欄参照。
審決日 2003-02-06 
出願番号 特願平9-188687
審決分類 P 1 41・ 856- Y (G06F)
P 1 41・ 853- Y (G06F)
P 1 41・ 121- Y (G06F)
P 1 41・ 851- Y (G06F)
最終処分 成立  
前審関与審査官 金子 幸一  
特許庁審判長 佐藤 荘助
特許庁審判官 岡 千代子
久保田 健
登録日 1999-07-23 
登録番号 特許第2956661号(P2956661)
発明の名称 流通支援設備  
代理人 赤澤 一博  
代理人 井上 敬子  
代理人 井上 敬子  
代理人 赤澤 一博  

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