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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G05D |
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管理番号 | 1077486 |
審判番号 | 不服2002-766 |
総通号数 | 43 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 1999-11-16 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2002-01-16 |
確定日 | 2003-06-17 |
事件の表示 | 平成11年特許願第 55887号「ゴルフカートの誘導装置」拒絶査定に対する審判事件〔平成11年11月16日出願公開、特開平11-316605、請求項の数(2)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
1.手続の経緯・本願発明 本願は、平成 6年 4月11日に出願した特願平6-72299号の一部を平成11年 3月 3日に新たな特許出願としたものであって、その請求項1ないし2に係る発明は、平成13年10月31日付手続補正書によって補正された明細書における特許請求の範囲の請求項1ないし2に記載された次のとおりのものと認める。(以下、「本願発明1」ないし「本願発明2」という。) 「 【請求項1】 誘導標識及び走行標識が設置された走行路上に、前記誘導標識の検出に応じた操向を行い、前記走行標識の検出に応じた速度を保ってゴルフカートを誘導走行せしめる装置において、前記走行標識は、通常走行時の速度よりも低い速度での走行を指示する低速度標識と、前記通常走行時の速度よりも高い速度での走行を指示する高速度標識とを設け、該低速度標識、或いは高速度標識を検出してから所定量走行したとき、前記低速度標識或いは前記高速度標識による指示を解除して前記通常走行時の速度での走行に復帰し、前記低速度標識或いは前記高速度標識による指示を解除するまでに前記走行標識を検出したとき、その走行標識の検出に応じた走行を行い、前記所定量は、前記低速度標識による所定量よりも高速度標識による所定量を長くしたことを特徴とするゴルフカートの誘導装置。 【請求項2】 前記低速度標識或いは前記高速度標識による指示を解除するまでに検出される前記走行標識は、前記低速度標識、或いは高速度標識を解除する標識であることを特徴とする請求項1記載のゴルフカートの誘導装置。」 2.引用例 原査定においては、本願の出願の日前である昭和62年 2月25日に頒布された「特公昭62-8802号公報」(以下、「引用例1」という。),同じく平成 5年10月19日に頒布された「特公平5-74842号公報」(以下、「引用例2」という。)を拒絶の理由に引用した。 3.対比・判断 (1)本願発明1について 本願発明1と、引用例1ないし2に記載された各発明とを対比すると、後者のいずれにも、本願発明1の構成の一部である「低速度標識、或いは高速度標識を検出してから所定量走行したとき、前記低速度標識或いは前記高速度標識による指示を解除して通常走行時の速度での走行に復帰」する点は具備されていない。 そして、本願発明1は、前記構成を備えたことから、「高速度標識の検出に応じた走行により、離れた位置からの利用者の発進操作がなされた場合に、所望位置への到着までの時間を大幅短縮することができ、利用者の待ち時間を低減すると共に、カート路上でのゴルフカートの停滞の発生を緩和することができる。」との明細書記載の作用効果を奏するものと認める。 したがって、本願発明1は、引用例1ないし2に記載された各発明と同一であるとも、また、その記載に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとも認めることはできない。 (2)本願発明2について 本願発明2と、引用例1ないし2に記載された各発明とを対比すると、請求項2が請求項1を引用するものであるから、本願発明2は、上記本願発明1の構成の一部と共通の構成を備えているものとなる。 したがって、上記(1)と同じ理由により、本願発明2は、引用例1ないし2に記載された各発明と同一であるとも、また、その記載に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとも認めることはできない。 4.むすび 以上のとおり、本願については、原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶するべきものとすることはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2003-06-03 |
出願番号 | 特願平11-55887 |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WY
(G05D)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 森林 克郎 |
特許庁審判長 |
大野 覚美 |
特許庁審判官 |
三友 英二 牧 初 |
発明の名称 | ゴルフカートの誘導装置 |
代理人 | 芝野 正雅 |