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審決分類 審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  C07C
審判 全部申し立て 2項進歩性  C07C
管理番号 1077892
異議申立番号 異議2001-73522  
総通号数 43 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1993-12-03 
種別 異議の決定 
異議申立日 2001-12-28 
確定日 2003-03-26 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3182869号「ペンタフルオロエタンとペンタフルオロクロロエタンとの共沸混合物およびペンタフルオロクロロエタンの分離方法」の請求項1ないし3に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3182869号の請求項1〜3に係る特許を維持する。 
理由 I.手続の経緯
特許第3182869号の請求項1〜3に係る発明についての出願は、平成4年5月18日に出願され、平成13年4月27日にその特許の設定登録がなされ、その後、旭硝子株式会社、及び下元源之助より特許異議の申立てがなされ、取消の理由が通知され、その指定期間内である平成14年6月10日に訂正請求がなされ、さらに、取消の理由が通知されたものである。

II.訂正の適否
1.訂正事項
平成14年6月10日付の訂正請求書の訂正事項は次のとおりである。
訂正事項a
特許請求の範囲請求項1の「共沸混合物」を「最低共沸混合物」に訂正する。
訂正事項b
特許請求の範囲請求項2の「共沸混合物」を「最低共沸混合物」に訂正する。

2.訂正の目的の適否、新規事項追加の有無及び特許請求の範囲の実質上の拡張又は変更の存否
訂正事項aは、訂正前の特許請求の範囲請求項1において、「共沸混合物」を「最低共沸混合物」に訂正するものであり、訂正事項bも、訂正前の特許請求の範囲請求項2において、「共沸混合物」を「最低共沸混合物」に訂正するものであり、いずれの訂正も、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。また、この訂正は、明細書の段落番号【0004】【0006】【0014】の「最低共沸混合物」或いは「(最低)共沸混合物」という記載を根拠とするものであるから、特許明細書に記載した事項の範囲内のものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、または変更するものでもない。

3.訂正の適否の結論
以上のとおりであるから、上記訂正は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる特許法第120条の4第3項において準用する平成6年法律第116号による改正前の特許法第126条第1項ただし書、第2項及び第3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

III.特許異議申立てについての判断
1.本件発明
訂正請求書による訂正が認められるので、本件請求項1〜3に係る発明(以下、「本件発明1〜3」という)は、訂正後の請求項1〜3に記載された下記のとおりのものである。

「【請求項1】 ペンタフルオロエタンとペンタフルオロクロロエタンとの最低共沸混合物。
【請求項2】 少なくともペンタフルオロエタンおよびペンタフルオロクロロエタンを含んで成る混合物を蒸留し、ペンタフルオロエタンとペンタフルオロクロロエタンとの最低共沸混合物を留出させることを特徴とする、少なくともペンタフルオロエタンおよびペンタフルオロクロロエタンを含んで成る混合物からペンタフルオロクロロエタンを分離する方法。
【請求項3】 1〜30Kg/cm2absの操作圧力において蒸留することを特徴とする請求項2記載の方法。」

2.申立ての理由の概要
特許異議申立人旭硝子株式会社は、証拠として本件出願前に頒布されたことが明らかな刊行物である甲第1号証乃至甲第3号証を提出し、訂正前の本件請求項1〜3に係る発明の特許は以下の理由1、5、6により取消すべきものであると主張している。
[理由1]請求項1に係る発明は、甲第1号証(米国特許第3505233号明細書)(以下、「刊行物1」という。)または甲第2号証(米国特許第5087329号明細書)(以下、「刊行物2」という。)に記載されているので、特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができない。
[理由5]請求項1に係る発明は、刊行物1、および、刊行物2の記載に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
[理由6]請求項2〜3に係る発明は、刊行物1、刊行物2、および甲第3号証(欧州特許出願公開第0467531号明細書)(以下、「刊行物3」という。)の記載に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

特許異議申立人下元源之助は、証拠として本件出願前に頒布されたことが明らかな刊行物である甲第1号証乃至甲第4号証を提出し、訂正前の本件請求項1〜3に係る発明の特許は以下の理由2〜4、7、8により取消すべきものであると主張している。
[理由2]請求項1に係る発明は、甲第1号証(刊行物1と同じ)を、甲第3号証(大木、大沢、田中、千原編 「化学大辞典」株式会社東京化学同人1989年10月20日、579頁)(以下、「刊行物4」という。)および甲第4号証(塩川監修「MARUZEN カーク・オスマー化学大辞典」丸善株式会社 平成2年11月30日 331頁)(以下、「刊行物5」という。)を参酌して解すると、刊行物1に記載されているので特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができない。
[理由3]請求項2に係る発明についても、刊行物1を刊行物4および刊行物5を参酌して解すると、刊行物1に記載されているので特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができない。
[理由4]請求項3に係る発明についても、刊行物1を刊行物4および刊行物5を参酌して解すると、刊行物1に記載されているので特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができない。
[理由7]また、請求項1に係る発明は、刊行物1、甲第2号証(刊行物2と同じ)の記載に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
[理由8]請求項2、3に係る発明は、刊行物1、刊行物2の記載に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

3.取消理由の概要
当審において通知した1回目の取消理由通知の趣旨は、訂正前の本件請求項1に係る発明は刊行物1、刊行物2に記載されているので、特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができないものであり(上記[理由1][理由2]に同じ)、同本件請求項2に係る発明も刊行物1に記載されているので特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができないものであり(上記[理由3]に同じ)、さらに、同本件請求項2、3に係る発明は刊行物1〜4の記載に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないというものである。

また、当審において通知した2回目の取消理由通知の趣旨は、本件発明1は刊行物1の記載に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないというものであり、さらに、本件発明2は刊行物1〜4、および新たに追加した刊行物6の記載に基づいて、本件発明3は刊行物1〜6の記載に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないというものである。

(刊行物一覧)
刊行物1:米国特許第3505233号明細書(特許異議申立人旭硝子株式 会社の提出した甲第1号証、特許異議申立人下元源之助の提出し た甲第1号証)
刊行物2:米国特許第5087329号明細書(特許異議申立人旭硝子株式 会社の提出した甲第2号証、特許異議申立人下元源之助の提出し た甲第2号証)
刊行物3:欧州特許出願公開第0467531号明細書(特許異議申立人 旭硝子株式会社の提出した甲第3号証)
刊行物4:「化学大辞典」株式会社東京化学同人1989年10月20日 発行、第579頁、「共沸混合物」の項 (特許異議申立人下元 源之助の提出した甲第3号証)
刊行物5:「MARUZEN カーク・オスマー化学大辞典」丸善株式会社 平成2年11月30日発行 331〜332頁「共沸蒸留」の項 (特許異議申立人下元源之助の提出した甲第4号証)
刊行物6:八田四郎次、前田四郎著「化学工学概論 新版」共立出版株式会 社 昭和56年12月20日発行 152〜153頁 (3) 「揮発度異常大の場合と最低共沸混合物」の項

(各刊行物に記載されている事項)
刊行物1
刊1-1
「1.約17.85〜約24.15重量部のクロロペンタフルオロエタンおよび約67.15〜約90.85重量部のペンタフルオロエタンから本質的になる共沸組成物(原文:azeotropic composition)。
2.約19.5〜約22.5重量部のクロロペンタフルオロエタンおよび約75.05〜約82.95重量部のペンタフルオロエタンから本質的になる共沸組成物。
3.約21重量部のクロロペンタフルオロエタンおよび79重量部のペンタフルオロエタンからなり、水銀760mm圧力下での沸点が-48℃である共沸組成物。」(第3欄1〜13行 特許請求の範囲)
刊1-2
「本発明は、冷媒組成物、特に、冷媒に使用のペンタフルオロエタンとクロロペンタフルオロエタンの共沸組成物(原文:azeotropic composition)に関する。」(第1欄第23〜26行)
刊1-3
「上記及び他の目的は、沸点-48℃、760mmHg下の約21重量%のクロロペンタフルオロエタンと約79重量%のペンタフルオロエタンの混合物からなる本発明の新規な共沸組成物(原文:azeotropic composition)により達成される。」(第1欄第61〜66行)
刊1-4
「この共沸混合物(原文:azeotropic mixture)の低い沸点はこれを有効な冷媒とする」(第1欄66〜68行)
刊1-5
「クロロペンタフルオロエタンとペンタフルオロエタンは上記割合で混合されたとき、一定の温度で蒸発し、平衡状態の液相と気相とが同じ組成をなす共沸混合物(原文:azeotrope)を形成することを見出した。」(第1欄第71行〜第2欄第2行)
刊1-6
「本発明の共沸組成物(原文:azeotropic composition)は、68.6重量%のペンタフルオロエタンと31.4重量%のクロロペンタフルオロエタンを蒸留して得る。およそ66gのその混合物を実験用蒸留器に装填し………-48℃、1気圧下の21重量%のクロロペンタフルオロエタンと79重量%からなる共沸混合物(原文:azeotrope)が留去された。」(第2欄第6〜20行)
刊1-7
「発明の複数の共沸混合物(原文:azeotropes)が大気圧以下から大気圧以上迄の圧力範囲で得られ、この圧力範囲で得られる各々の一定の沸騰混合物の組成は設定圧力毎に変るけれども、共沸混合物(原文:azeotrope)は決まった成分比を常に有する沸騰混合物である。例えば、770mmHg下で共沸混合物(原文:azeotrope)を得ると、それらの成分比は固有のもので、その混合物は一定の沸点を有するが、760mmHg下での混合物の成分比とは異なり、さらに高圧のものとも、また、低圧のものとも異なるけれども、その成分比および沸点は常に一定である。これらの理由により、本発明の共沸混合物(原文:azeotrope)は、約21重量部±約15%、特に±約5%のクロロペンタフルオロエタン、および、約79重量部±約15%、特に±約5%ののペンタフルオロエタンからなる組成となる。」(第2欄42〜62行)

刊行物2
刊2-1
「本発明は、抽出蒸留により、ペンタフルオロエタン(HFC-125)とクロロペンタフルオロエタン(CFC-115)の混合物からペンタフルオロエタンを分離する方法に関する。」(第1欄9〜12行)
刊2-2
「不幸なことには、ペンタフルオロエタンとクロロペンタフルオロエタンの混合物は、共沸混合物類似のものを形成する。ペンタフルオロエタン-48.5℃、クロロペンタフルオロエタン-38.7℃とハロゲン化炭化水素の沸点が非常に接近し、しかも、比揮発度が、87.5モル%以上のペンタフルオロエタン濃度で1.1、95モル%濃度以上で1.01以下である。このような沸点及び比揮発度であるということは、単純な蒸留によって純粋なペンタフルオロエタンを回収することは不可能ではないとしても極めて困難であることを示している。このため、抽出蒸留は、使用可能な代わりの手段となる。」(第1欄第34〜46行)
刊2-3
「本発明は、ペンタフルオロエタンとクロロペンタフルオロエタンの第一の混合物からペンタフルオロエタンを分離する方法であって、前記第一の混合物に1〜4個の炭素原子を有し、水素及び/又は塩素を含有し、沸点-39℃以上、好ましくは-12℃以上かつ約50℃以下を有するフッ化炭素を加え、第2の混合物を形成し、この混合物を抽出蒸留ゾーンで抽出蒸留を行うことによって、クロロペンタフルオロエタンを含まないペンタフルオロエタンをオーバヘッド生成物として回収することを特徴とする方法に関する。」(第2欄第5〜20行)
刊2-4
「代表的なフッ化炭素剤………そのようなフッ化炭素剤の具体例として………2-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロエタン(HCFC-124)、2,2-ジクロロ-1,1,1-トリフルオロエタン(HCFC-123)…が挙げられる。」(第2欄第30〜40行)
刊2-5
「・・・抽出剤・・・は、蒸留塔の上方供給点に供給され、分離すべき混合物、すなわちペンタフルオロエタンとクロロペンタフルオロエタンは、塔の下方供給点に供給される。・・・クロロペンタフルオロエタンよりさらに揮発性のペンタフルオロエタンは、凝縮が行われる塔頂から実質的にクロロペンタフルオロエタンのない状態で通され、部分的に還流として戻され、残りは回収される。実質的に純粋なペンタフルオロエタンを得るために、しばしば、塔頂物からのヘキサフルオロエタンの実質量の分離が行われる。このようなヘキサフルオロエタンの分離および実質的に純粋なペンタフルオロエタンの回収は、単純な蒸留により行われる。・・・」(第3欄45行〜第4欄5行)
刊2-6
実施例1として「ペンタフルオロエタンとクロロペンタフルオロエタンの混合物からペンタフルオロエタンの分離を次のようにして達成するもので、それには抽出蒸留カラムが使用され………カラムの圧力は150psia(1034Kpa)であった。………温度20℃………」(第4欄第17〜41行)

刊行物3
刊3-1
「特許請求の範囲
1.1,1,1,2-テトラフルオロエタン(HFA134a)を、HFA134aリッチなHFおよび/または1-クロロ-2,2-ジフルオロエチレン(CFC1122)との混合物から分離する方法であって、該混合物を蒸留塔に通し、それにより、実質的に純粋なHFA134aからなる残留物から、HFA134aとHFおよび/またはCFC1122との共沸混合物もしくは共沸様混合物を分離し、蒸留塔から該残留物を集めることを特徴とする方法。
・・・
9.前記蒸留塔または第1蒸留塔が0.5〜36バールの絶対圧力で操作される前記クレイムのいずれかに記載の方法。
10.2個の蒸留塔を用い、第2蒸留塔が0.4〜8バールの絶対圧力で操作されるクレイム9に記載の方法。」(第6頁〜第7頁 特許請求の範囲)

刊行物4
共沸混合物に関して「平衡にある液相と気相とで、化学的組成が等しいとき、この混合液体を共沸混合物という。・・・水とエタノールの混合物の沸点図では、水の含有量が4.0wt%のとき極小沸点(78.17℃)を示し、共沸混合物となる。」と記載され(579頁右欄 17〜23行)、極小沸点の場合の沸点図が記載されている(579頁右欄)。

刊行物5
共沸混合物に関して「共沸混合物とは、その混合物の各成分の沸点に比べて最大または最小の沸点を示し、かつ組成が変化することなく留出する液体混合物である。」と記載されている。(331頁左欄 「共沸蒸留および抽出蒸留」の項5〜8行)

刊行物6
最低共沸混合物に関して「沸点曲線は図6.12のように,最低沸点の共沸混合物が現われる。・・・この場合にはいかなる組成の液を精留しても留出物は共沸混合物Sに近づくのである。もし原液がS’よりも低沸点成分に富めば低沸点成分が缶出物となり,反対ならば高沸点成分が缶出物となるのである。」と記載されている。(152頁15〜19行)

4.対比・判断
(1)特許法第29条第1項第3号について
(A)本件発明1について([理由1][理由2])
(イ)刊行物1について
刊行物1の発明は、刊行物1の下記記載、「各種の目的が、沸点-48℃の760mmHg下で約21重量%のペンタフルオロクロロエタンと約79重量%のペンタフルオロエタンの混合物からなる本発明の新規な共沸組成物により達成される」(摘記事項「刊1-3」参照)、「クロロペンタフルオロエタンとペンタフルオロエタンは上記割合で混合されたとき、一定の温度で蒸発し、平衡状態の液相と気相とが同じ組成をなす共沸混合物を形成することを見出した」(摘記事項「刊1-5」参照)、及び、「本発明の共沸組成物は、68.6重量%のペンタフルオロエタンと31.4重量%のペンタフルオロクロロエタンを蒸留して得る。およそ66gのその混合物を実験用蒸留器に装填し………-48℃、1気圧下、21重量%のペンタフルオロクロロエタンと79重量%からなるペンタフルオロエタン共沸混合物が留去された。」(摘記事項「刊1-6」参照)からすると、刊行物1の請求項3に記載される「約21重量部のクロロペンタフルオロエタンおよび79重量部のペンタフルオロエタンからなり、水銀760mm圧力下での沸点が-48℃である共沸組成物」(摘記事項「刊1-1」参照)が見出され、さらに、その共沸混合物に対して、その組成が設定圧力毎に変ること(摘記事項「刊1-7」参照)を考慮して「これらの理由により、本発明の共沸混合物は、約21重量部±約15%・・・のクロロペンタフルオロエタン、および、79重量部±約15%・・・のペンタフルオロエタンからなる組成となる。」(摘記事項「刊1-7」参照)と記載されるように±15%の数値範囲を設定し、その請求項1に記載されるとおりの「約17.85〜約24.15重量部のクロロペンタフルオロエタンおよび約67.15〜約90.85重量部のペンタフルオロエタンから本質的になる共沸組成物。」(摘記事項「刊1-1」参照)としたものであると解される。
一方、本件発明1は、本件特許明細書の段落【0004】の「本発明はR-125(注:ペンタフルオロエチレン)とR-115(注:クロロペンタフルオロエチレン)との共沸混合物を提供する。R-125の沸点は、大気圧下において-48.5℃であり、R-115の沸点は大気圧下において-38.7℃である。この共沸混合物の沸点は、大気圧下において、約-55℃であり、従って、最低共沸することとなる。その時の共沸組成は、R-125が約85モル%、R-115が約15モル%である。また、他の圧力、例えば10Kg/cm2absにおいて、沸点は約11.5℃であり、共沸組成は、R-125が約93モル%、R-115が約7モル%である」という記載、及び、段落【0006】の「この組成比の液相は平衡状態にある気相の組成比と同一となる。」という記載によれば、圧力により変わるものであっても、大気圧下では上記したようにペンタフルオロエタンが約85モル%、クロロペンタフルオロエタンが約15モル%で、共沸温度を-55℃とする共沸混合物である。
ここで、本件発明1と刊行物1の発明とを比較すると、本件発明1の最低共沸混合物の中に包含される大気圧下での共沸混合物は組成比がペンタフルオロエタン約85モル%、クロロペンタフルオロエタン約15モル%で沸点-55℃のものであるのに対し、刊行物1に記載される共沸混合物は1気圧下で組成比がペンタフルオロエタン79重量%(換算値:82.5モル%)、クロロペンタフルオロエタン21重量%(換算値:17.5モル%)で沸点-48℃の混合物であることから両者は異なる組成及び沸点を有する混合物である。
そうしてみると、異なる組成のものに±15%の数値範囲を設定したにすぎない刊行物1の発明は本件発明1と相違するものと言わざるを得ない。
したがって、本件発明1は、刊行物1に記載された発明であるとすることはできない。
なお、異議申立人下元源之助は、刊行物1に刊行物4、5に記載されている事項を参酌すると、本件発明1は刊行物1に記載された発明であると主張している。しかし、刊行物4、5に記載される、共沸混合物は共沸状態の時液相と気相との組成比が同じであるという事項は周知の技術事項で、上記の判断をするに当たって既に前提としていることであるから、刊行物4、5の記載を参酌したとしても上記結論は変わるものでない。

(ロ)刊行物2について
刊行物2には、ペンタフルオロエタンとクロロペンタフルオロエタンの混合物は、共沸混合物類似のものを形成し、ペンタフルオロエタンの沸点は-48.5℃で、クロロペンタフルオロエタンの沸点は-38.7℃と非常に接近し、しかも、比揮発度もペンタフルオロエタン濃度が87.5モル%以上だと1.1であり、95モル%以上では1.01以下であるため、クロロペンタフルオロエタンとペンタフルオロエタンとの混合物からは単純な蒸留によってはペンタフルオロエタンは回収できないため抽出剤を用いて抽出蒸留して回収する旨のことが記載されている(摘記事項「刊2-2」参照)。
しかしながら、刊行物2には、抽出蒸留によらざるを得ない理由として、上記したように沸点が近接していることと、比揮発度のことが記載されているだけで、本件特許明細書の段落【0006】に記載される「(最低)共沸状態」すなわち「液相は平衡状態にある気相の組成比と同一となる」ためとは記載されていない。また、蒸留温度がペンタフルオロエタンの沸点である-48.5℃、および、クロロペンタフルオロエタンの沸点である-38.7℃よりも低いことも記載されていないので、刊行物2の共沸混合物類似のものは、本件の最低共沸と同一のものとは断定できない。
したがって、刊行物2には、ペンタフルオロエタンとクロロペンタフルオロエタンとが最低共沸混合物を形成することが記載も示唆もされていないから、本件発明1は刊行物2に記載された発明であるとすることはできない。

(B)本件発明2について([理由3])
刊行物1には、「68.6重量%のペンタフロオロエタンと31.4 重量%のクロロペンタフルオロエタンを蒸留して、21重量%のクロロペンタフルオロエタンと79重量%のペンタフルオロエタンからなる共沸混合物が留去された。」と記載されている(摘記事項「刊1-6」参照、以下、「刊行物1の混合物留去方法発明」という。)。
本件発明2と、刊行物1の混合物留去方法発明とを対比する。
刊行物1の混合物留去方法発明の「68.6重量%のペンタフロオロエタンと31.4 重量%のクロロペンタフルオロエタン」は、本件発明2の「少なくともペンタフルオロエタンおよびペンタフルオロクロロエタンを含んで成る混合物」に相当する。また、両発明とも蒸留により留去されるものが、クロロペンタフルオロエタンとペンタフルオロエタンからなる混合物である点も同じである。さらに、刊行物1の混合物留去方法発明は、蒸留に供されるのが68.6重量%のペンタフロオロエタンと31.4重量%のクロロペンタフルオロエタン組成比のものであるのに、留去された共沸混合物の組成比は21重量%のクロロペンタフルオロエタンと79重量%のペンタフルオロエタンとでクロロペンタフルオロエタン濃度の低くなった共沸物となり、その分クロロペンタフルオロエタンの濃度の高くなった蒸留残査とになるので、この蒸留による留去操作はクロロペンタフルオロエタンを分離する方法と言い得るものであるから、刊行物1の混合物留去方法発明の「21重量%のクロロペンタフルオロエタンと79重量%のペンタフルオロエタンからなる共沸混合物が留去された。」は、本件発明2の「少なくともペンタフロオロエタンおよびペンタフルオロクロロエタンを含んで成る混合物からペンタフルオロクロロエタンを分離する」に相当する。
そうすると、本件発明2と刊行物1の混合物留去方法発明とは「ペンタフルオロエタンおよびクロロペンタフルオロエタンを含んで成る混合物を蒸留し、ペンタフルオロエタンとクロロペンタフルオロエタンとの混合物を留出させることを特徴とする、ペンタフルオロエタンおよびクロロペンタフルオロエタンを含んで成る混合物からクロロペンタフルオロエタンを分離する方法」で一致し、留去させる混合物が、本件発明1では「最低共沸混合物」であるのに対し、刊行物1の混合物留去方法発明では、21重量%(換算値:17.5モル%)のクロロペンタフルオロエタンと79重量%(換算値:82.5モル%)のペンタフルオロエタンからなる共沸混合物である点で相違する。
しかしながら、刊行物1の混合物留去方法発明における留出物は、上記(A)(イ)の項で述べたように本件発明1における最低共沸混合物とは異なるものであるから、本件発明2と刊行物1の混合物留去方法発明とはこの点で相違し、本件発明2は刊行物1の混合物留去方法発明と同一ではない。
したがって、本件発明2は刊行物1に記載された発明ではない。

(C)本件発明3について([理由4])
本件発明3は、本件発明2の構成要件に、さらに「蒸留」の操作圧力を「1〜30Kg/cm2abs」と特定して加えるものである。
しかしながら、(B)の項で述べたように、本件発明2が刊行物1の混合物留去方法発明と同一ではないことから、本件発明2の「蒸留」の操作圧力を「1〜30Kg/cm2abs」と特定して加えたものも同一でないことは明らかである。
したがって、本件発明3は刊行物1に記載された発明ではない。

(2)特許法第29条第2項について
(A)本件発明1について([理由5][理由7])
本件発明1と、上記刊行物1に記載された発明とを対比すると、(1)(A)(イ)の項に記載したように、1気圧における組成、沸点が相違する。
上記相違について考える。
刊行物2にはクロロペンタフルオロエタンの沸点は-38.7℃でペンタフルオロエタンの沸点は-48.5℃と記載されている(摘記事項「刊2-2」参照)。
一方、刊行物1には水銀760mmの圧力下での共沸混合物の共沸温度は-48℃であると記載されている。
そして、刊行物4〜6にも記載されるように、最低共沸混合物はその混合物の各成分の沸点に比べてさらに低い沸点を示しかつ組成が変化することなく留出する液体混合物であることは周知であり、クロロペンタフルオロエタンとペンタフルオロエタンとが最低共沸混合物であるならば、その温度は-38.7℃および-48.5℃のいずれよりも低いものと当業者なら当然考えるはずである。
にもかかわらず、刊行物1に記載される共沸温度はペンタフルオロエタンの沸点-48.5℃よりも低いものではないから、刊行物1の記載から最低共沸混合物を形成することを当業者が着想することは容易ではない。
また、刊行物2にも、上記(1)(A)(ロ)に既述したように、クロロペンタフルオロエタンおよびペンタフルオロエタンの分離は抽出蒸留によらざるを得ない理由として、沸点が近接していることと、比揮発度のことが記載されているだけで、本件特許明細書の段落【0006】に記載される「(最低)共沸」の状態、すなわち「液相は平衡状態にある気相の組成比と同一となる。」に相当する状態になることは記載されておらず、ましてその際の温度についても記載されていないので、刊行物2の「共沸混合物類似のもの」からも最低共沸混合物の形成を着想することは容易にできることではない。
したがって、本件発明1は、刊行物1に記載される発明に、刊行物2、4〜6に記載される事項を併せ考えても当業者が容易に着想できるものでないから、本件発明1は当業者が刊行物1、2、4〜6に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものとすることはできない。

(B)本件発明2について([理由6][理由8])
本件発明2と、上記刊行物1の混合物留去方法発明とを対比すると、(1)(B)の項に記載したように、両者は留去させる混合物が、本件発明1では「最低共沸混合物」であるのに対し、刊行物1の混合物留去方法発明では、21重量%(換算値:17.5モル%)のクロロペンタフルオロエタンと79重量%(換算値:82.5モル%)のペンタフルオロエタンからなる共沸混合物である点で相違する。
しかし、上記相違は、上記(2)(A)の項で述べたように、刊行物1に記載される発明に、刊行物2、4〜6に記載される事項を併せ考えても当業者が容易に着想できるものでない。
また、刊行物3にも、ペンタフルオロエタンおよびクロロペンタフルオロエタン混合物とは異なるハロゲン化炭化水素混合物の分離方法が記載されるだけで、ペンタフルオロエタンとクロロペンタフルオロエタンとが最低共沸混合物を形成する記載も、形成することを示唆する記載もない。
以上から、上記相違は、刊行物1に記載される発明に、刊行物2〜6に記載される事項を併せ考えても当業者が容易に着想できるものでないから、本件発明2は、当業者が刊行物1〜6に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものとすることはできない。

(C)本件発明3について([理由6][理由8])
本件発明3は、本件発明2の操作圧力を更に特定の数値範囲に限定したものであり、本件発明2が刊行物1〜6に記載された発明から容易に着想することができない以上、本件発明3も同様に容易に着想することはできない。
したがって、本件発明3は、当業者が刊行物1〜6に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものとすることはできない。

IV.むすび
以上のとおりであるから、特許異議申立ての理由及び証拠によっては本件発明1〜3に係る発明の特許を取消すことはできない。
また、他に本件発明1〜3に係る発明の特許を取消すべき理由を発見しない。
したがって、本件発明1〜3についての特許は拒絶の査定をしなければならない特許出願に対してされたものと認めない。
よって結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
ペンタフルオロエタンとペンタフルオロクロロエタンとの共沸混合物およびペンタフルオロクロロエタンの分離方法
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 ペンタフルオロエタンとペンタフルオロクロロエタンとの最低共沸混合物。
【請求項2】 少なくともペンタフルオロエタンおよびペンタフルオロクロロエタンを含んで成る混合物を蒸留し、ペンタフルオロエタンとペンタフルオロクロロエタンとの最低共沸混合物を留出させることを特徴とする、少なくともペンタフルオロエタンおよびペンタフルオロクロロエタンを含んで成る混合物からペンタフルオロクロロエタンを分離する方法。
【請求項3】 1〜30Kg/cm2absの操作圧力において蒸留することを特徴とする請求項2記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ペンタフルオロエタン(以下、R-125と称する。)とペンタフルオロクロロエタン(以下、R-115と称す。)の共沸混合物、および、R-125およびR-115を含んで成る混合物からR-115を分離する方法に関する。
R-125は、クロロジフルオロメタンの代替冷媒として着目されている。
【0002】
【従来の技術および発明が解決すべき課題】
R-125は、通常、テトラクロロエチレンなどの塩化炭素とフッ化水素(HF)を反応させることにより製造される。この際に、副生するR-115はオゾンを破壊する物質であるため除去しなければならない。しかし、これまでにR-125およびR-115を含んで成る混合物からR-115を分離する方法はいかなる文献にも記載されていない。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、R-125およびR-115を含んで成る混合物からR-115を除去する方法について研究を重ねた結果、R-125とR-115は最低共沸混合物を形成することを見いだし、本発明を完成した。この共沸混合物は、R-125とR-115を含んで成る混合物からR-115を除去する際の蒸留操作の還流として使用することができ、それにより有効な分離が可能となる。
【0004】
従って、第1の要旨において、本発明はR-125とR-115との共沸混合物を提供する。R-125の沸点は、大気圧下において-48.5℃であり、R-115の沸点は大気圧下において-38.7℃である。この共沸混合物の沸点は、大気圧下において、約-55℃であり、従って、最低共沸することとなる。その時の共沸組成は、R-125が約85モル%、R-115が約15モル%である。また、他の圧力、例えば10Kg/cm2absにおいて、沸点は約11.5℃であり、共沸組成は、R-125が約93モル%、R-115が約7モル%である。
【0005】
第2の要旨において、本発明は、R-125およびR-115の混合物を蒸留することにより、R-115をR-125との共沸混合物として留出させて除去し、実質的にR-115を含まないR-125得ることを特徴とする、R-125およびR-115の混合物からR-115を分離する方法を提供する。
【0006】
前述のごとく、R-125とR-115の2成分系には(最低)共沸混合物が存在する。この共沸混合物は、本発明者らが初めて見いだした。
R-125とR-115との混合物を例えば大気圧下で蒸留すると、R-125/R-115のモル比で約85/15以上にR-125を濃縮することはできないことが見いだされた。言い替えると、この組成比の液相は平衡状態にある気相の組成比と同一となる。
【0007】
R-125とR-115は共沸混合物を形成することが見いだされているので、R-125およびR-115の混合物中のR-115の組成が、共沸組成より小さい場合、R-125とR-115の共沸混合物を還流として用いる蒸留操作により、塔頂から共沸組成物を留出させると共に、塔底からR-115を実質的に含まないR-125を効率的に得ることができる。
【0008】
このような蒸留操作に使用する蒸留装置は、通常の蒸留に必要な機能を備えていればどのようなものでも使用可能である。棚段塔や、充填塔などの精留装置を使用する場合が特に好ましい結果となる。また、バッチ蒸留または連続蒸留のいずれでも実施可能である。
【0009】
蒸留の操作条件は、ユーティリティの問題、要求される分離度などにより種々の態様が可能であり、限定的なものではない。蒸留塔の塔頂温度が低く成り過ぎないことを考慮すると、操作圧力は、特に約1〜30Kg/cm2abs、より好ましくは、約5〜15Kg/cm2absとすることが好ましい。この場合、塔頂温度は、それぞれ約-55〜60℃、約-10〜30℃となる。
【0010】
本発明は、特に、テトラクロロエチレンを、触媒の存在下、気相でフッ化水素(HF)によりフッ素化して得られるR-125と副生するR-115を含む混合物からR-115を除去するのに有効である。
【0011】
次に、本発明の最も好ましい実施態様を以下に示す。
本発明の方法に用いられる分離装置の一例をフローシートにて図1に示す。通常、前記の反応では生成物を気相で抜き出す。得られる混合物中にはR-125、1,1,1,2-テトラフルオロクロロエタン(R-124)、1,1,1-トリフルオロジクロロエタン(R-123)、HFおよび塩化水素の他に少量のR-115等の有機物が含まれている。この反応生成物である混合物から塩化水素及びHFを常套の方法、例えば水洗及び分液、共沸蒸留により除去した、R-125、R-124、R-123および少量のR-115等の有機物を含む混合物1は、蒸留装置2に導かれる。
【0012】
この蒸留装置2において、塔頂よりR-125と共沸するR-115の一部を留出物3として取り出し、一部を還流4として蒸留装置の塔頂に戻す。蒸留装置1の塔底部からは実質的にR-115を含まないR-125、R-124、R-123および沸点がR-125より高い少量の有機物の混合物を缶出物5として抜き出す。このようにして、前記混合物中より、R-115を効率的に除去することが出来る。
このような操作は、バッチ式に行うことも可能であるが、連続操作により行うことが好ましい。
【0013】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
実施例1
真空ジャケット付きオルダーショウ蒸留塔(直径:25mm、15段)の塔底のフラスコにR-125を240g(2mol)およびR-115を30.9g(0.2mol)仕込み、大気圧下、全還流で蒸留を開始した。塔頂温度が約-55℃となった時に留出液をサンプリングした。このサンプルを分析すると、R-125/R-115のモル比は約85/15であった。
【0014】
この分析結果から、R-125より高い沸点を有するR-115(R-125の常圧沸点-48.5℃<R-115の常圧沸点-38.7℃)が塔頂部に濃縮されることが明らかとなり、R-125とR-115は最低共沸混合物を形成することが確認された。
【0015】
実施例2
実施例1と同じ装置を用いて同様に、R-125を360g(3mol)およびR-115を15.5g(0.1mol)仕込み、大気圧下で全還流にて蒸留塔を安定させた。安定後、塔頂からの流出液を徐々に抜き出して行くと、塔頂温度が徐々に上昇し、塔頂温度がスチル温度(-55℃)と同じになった時に加熱を停止した。塔頂から抜き出した液量は、約210gとなり、スチルからはR-115約30ppmを含むR-125約150gを得た。
【0016】
この結果から、R-125およびR-115の混合物を蒸留して、R-125およびR-115の共沸現象を利用することにより、R-125およびR-115の混合物からR-115を分離できることが判る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を用いた、ペンタフルオロクロロエタンの除去装置の一例のフローシートである。
【符号の説明】
1…仕込液、2…蒸留装置、3…留出物、4…還流、5…缶出物。
 
訂正の要旨 a.原請求項1の「共沸」を「最低共沸」と訂正する。
b.原請求項2の「共沸」を「最低共沸」と訂正する。
異議決定日 2003-03-06 
出願番号 特願平4-124608
審決分類 P 1 651・ 113- YA (C07C)
P 1 651・ 121- YA (C07C)
最終処分 維持  
前審関与審査官 藤森 知郎  
特許庁審判長 板橋 一隆
特許庁審判官 後藤 圭次
鈴木 紀子
登録日 2001-04-27 
登録番号 特許第3182869号(P3182869)
権利者 ダイキン工業株式会社
発明の名称 ペンタフルオロエタンとペンタフルオロクロロエタンとの共沸混合物およびペンタフルオロクロロエタンの分離方法  
代理人 磯野 道造  
代理人 青山 葆  
代理人 青山 葆  
代理人 鮫島 睦  
代理人 鮫島 睦  
代理人 玄番 佐奈恵  
代理人 玄番 佐奈恵  

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