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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H02G
管理番号 1082185
審判番号 不服2001-8383  
総通号数 46 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1997-04-04 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2001-05-18 
確定日 2003-08-14 
事件の表示 平成7年特許願第249234号「フリーアクセスフロア用ケーブル保護ブッシング」拒絶査定に対する審判事件[平成9年4月4日出願公開、特開平9-93761]について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 イ.本願は、平成7年9月27日の出願であって、その請求項1ないし7に係る発明は、平成13年6月8日付け手続補正書により補正された明細書の特許請求の範囲の各請求項に記載された事項により特定されるものであるところ、これに対して、本件審判の請求後の前置審査において平成13年12月11日付けで拒絶理由が通知され、期間を指定して意見書を提出する機会が与られたが、請求人からは何らの応答もなかった。

ロ.その拒絶理由の概要は次のとおりである。
「この出願の請求項1ないし7に係る発明は、その出願前日本国内又は外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

(1) 実願昭58-068298号(実開昭59-173421号)のマイクロフィルム
(2) 実公昭29-003760号公報
(3) 特開平04-222413号公報
(4) 実願平04-027940号(実開平05-080119号)のマイクロフィルム 」

ハ.ちなみに、本願の請求項2に係る発明は、次のとおりのものである(以下、「本願発明2」という。)。
「【請求項2】 第一のブッシングと第二のブッシングとを係合させて成るフリーアクセスフロア用ケーブル保護ブッシングであって、第二のブッシングは、両端を開口した第二の外筒部と、該第二の外筒部の一端を拡径した第二の抜け止め部とを有しており、第一のブッシングは、底面と一側面とに開口部を有する中空物である本体部と、該本体部の一端を拡径した第一の抜け止め部と、本体部の内部に設けられ前記第二の外筒部と係合する係合部とを有することを特徴とするフリーアクセスフロア用ケーブル保護ブッシング。」

ニ.前記拒絶理由に引用された上記刊行物2(実公昭29-003760号公報)には、フロアボックスの上面に装着しこれより電線を引き出す金具の改良について、「1はフロアボックスの蓋、2は其螺糸口3に螺合する座盤にして其中央には円口4を有し該円口に支筒5が挿入せられ該支筒の下端は座盤2の裏面に接触すべき突縁6を形成し外周面7は螺糸切られ上端面には直径方向に凹所8,8を有す、9は中間承筒にして支筒の外周面螺糸に螺合する円筒部分と其上端に於て外方に一体に結合する水平の円盤状部分10と該円盤状部分の外周縁に於て下方に屈曲する遮蔽部分11とより形成せられ而も此承筒は比較的低く形成せられるものとす、而して円盤状部分10の周縁には同一間隔にて円形切欠12を有し該切欠に護謨又は合成樹脂より成る環13が充填され切欠12は遮蔽部11の引出口14と連通するものである。尚円盤状部分10の周面は螺糸15切られ該螺糸に蓋16の下端内面が螺合するものである。」と記載され(1頁左欄8〜24行)、フロアボックス中の電線を支筒5より導出し円盤状部分10と蓋16との間より環13を通し、更に引出口14より外部へ導くものである(1頁右欄7〜10行)。
また、第1図には、「支筒5」の下端が拡径して座盤2の裏面に係止して抜け止め部を構成し、「承筒9」の下端も拡径して「支筒5」の下端の拡径部と共に座盤2を挟む抜け止め部を構成していることが図示されている。
そして、刊行物2の「承筒9」と「支筒5」とは、それぞれ保護ブッシングの第一のブッシングと第二のブッシングに相当するから、本願発明2と刊行物2に記載された発明を対比すると、両者は、
(一致点)
「第一のブッシングと第二のブッシングとを係合させて成る導電線保護ブッシングであって、第二のブッシングは、両端を開口した第二の外筒部と、該第二の外筒部の一端を拡径した第二の抜け止め部とを有しており、第一のブッシングは、底面とその他の面とに開口部を有する中空部を形成する本体部と、該本体部の一端を拡径した第一の抜け止め部と、本体部の内部に設けられ前記第二の外筒部と係合する係合部とを有する導電線保護ブッシング。」
である点で一致するが、次の点で相違する。
(相違点1)
導電線保護ブッシングの対象となる導電線が、本願発明2では、フリーアクセスフロア用ケーブルであるのに対し、刊行物2記載の発明では、フロアボックスからの電線である点。
(相違点2)
第一のブッシングの本体部が、本願発明2では、「底面と一側面とに開口部を有する中空物」であるのに対し、刊行物2記載の発明では、螺合された蓋16と共に中空物を形成し、筒状部の下端である底面の開口部の他に、その上端で外方に延設された水平の円盤状部分の周縁に設けられた円形切欠である中空物から電線を導出する開口部を有する点。

しかしながら、フリーアクセスフロア用ケーブルも、フロアボックスからの電線同様、フロア下方からフロア面を超えて導出されるものであって、踏みつけから保護されなければならないことは、当然のことであり、フリーアクセスフロア用ケーブル用保護ブッシングに対して、フロアボックスからの電線の保護ブッシング技術を適用することに格別の阻害要因はない。そして、アンダーカーペットケーブルについてではあるが、ケーブルをその中を通してフロア面から引き出すためにフロア面に設置する保護用器具を2つの部材を重ね合わせて構成することも、上記刊行物1に記載された事項である。
そうすると、第二のブッシングの両端を開口した第二の外筒部を通してフロア面から上方に引き出された導電線を側方に導くために、第一のブッシングと別体の螺合する蓋とで形成された中空物内部空間を通り、第一のブッシングの水平円盤状部分の周縁の円形切欠により再び下方へ方向転換させた後、側方へ導電線を引き出すという刊行物2記載の導電線の引き出し方法に代えて、単純に、第一のブッシングを底面の開口部の他に一側面に開口部を有する中空部からなる一体的な本体部を有するものとして形成し、第一と第二のブッシングの2つの部材を重ね合わせ係合し保護ブッシングを構成し、第二のブッシングの両端を開口した第二の外筒部を通してフロア面から上方に引き出されたケーブルを、第一のブッシングの中空物内部を通り一側面の開口部から側方に導くように変更することは、当業者であれば容易になし得る設計変更にすぎない。
したがって、本願発明2は、刊行物1および刊行物2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるので、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

ホ.以上のとおり、上記の拒絶理由は妥当なものと認められるので、本願は、この拒絶理由によって拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2003-06-12 
結審通知日 2003-06-17 
審決日 2003-06-30 
出願番号 特願平7-249234
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (H02G)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 山下 弘綱立川 功和田 財太  
特許庁審判長 後藤 千恵子
特許庁審判官 河原 正
水垣 親房
発明の名称 フリーアクセスフロア用ケーブル保護ブッシング  
代理人 荒川 伸夫  
代理人 安藤 淳二  

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