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審決分類 審判 訂正 4項3号特許請求の範囲における誤記の訂正 訂正する E05B
管理番号 1087165
審判番号 訂正2003-39154  
総通号数 49 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1996-05-14 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2003-07-31 
確定日 2003-10-09 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3110264号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第3110264号に係る明細書を本件審判請求書に添付された訂正明細書のとおり訂正することを認める。 
理由 【1】請求の要旨
特許3110264号に関する本件審判請求の要旨は、明細書を審判請求書に添付した訂正明細書のとおりに訂正しようとするものである。
【2】訂正事項
(1)特許請求の範囲の訂正は、誤記の訂正を目的として「判定禁止手段」に関して、
(a)訂正前の請求項1に記載されていた、
「前記減算手段で演算された演算減算結果と前記第2の記憶手段に記憶されている記憶減算結果とが一致しているか否かを判定し、所定時間内に不一致が 所定回数以上発生したときは前記判定手段の動作を禁止する判定禁止手段」を、
「前記減算手段で演算された演算減算結果と前記第2の記憶手段に記憶されている記憶減算結果とが一致しているか否かを判定し、所定時間内に一 致 が 所定回数以上発生したときは前記判定手段の動作を禁止する判定禁止手段」に訂正し、
(b)訂正前の請求項2に記載されていた、
「前記時間間隔演算手段で演算された時間間隔と前記第2の記憶手段に記憶されている記憶時間間隔とが所定の誤差の範囲で一致しているか否かを判定し、所定時間内に 一致していないと 判定された回数が所定のしきい値以上であるときは前記判定手段の動作を禁止する判定禁止手段」を、
「前記時間間隔演算手段で演算された時間間隔と前記第2の記憶手段に記憶されている記憶時間間隔とが所定の誤差の範囲で一致しているか否かを判定し、所定時間内に 一致してい る と 判定された回数が所定のしきい値以上であるときは前記判定手段の動作を禁止する判定禁止手段」に訂正するものである。

(2)発明の詳細な説明の訂正は、誤記の訂正を目的として、
上記(a)に対応するものとして、
(c)段落【0007】(公報4欄35行)の「不一致」を「一致」に訂正し、
上記(b)に対応するものとして、
(d)段落【0008】(公報5欄3行)の「一致していない」を「一致している」に訂正するものである。

【3】訂正の適否
(1)特許請求の範囲の訂正
特許明細書には、以下の記載がある。
「【0001】
【産業上の利用分野】本発明は認識コードの認識装置に係わり、特に誤動作を防止することのできる認識コードの認識装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年例えば自動車の施錠装置として、送信機内に認識コードを送信する送信器を組み込むとともに受信機側に受信した認識コードが自分自身を表す自身認識コードであると認識したときに特定の動作(例えば開錠)を実行する認識装置が使用される。
【0003】そしてこの認識装置にあっては、耐盗難性を向上させるために誤った認識コードを複数回受信した場合には一定時間特定動作を禁止するアンチスキャン機能を装備することが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のアンチスキャン機能にあっては、他者の送信機から送信される他者認識コードを複数回受信した場合に作為的に自身認識コードを探索する行為と区別することができず、アンチスキャン機能が誤動作することを回避することができなかった。
【0005】例えば駐車場においてキーレスエントリ装置を装備した自動車が多数台駐車している場合には、他のユーザがその者の自動車を開錠するために送信した認識コードを受信し誤った認識コードを所定回以上受信したものと判断してアンチスキャン機能を動作させるため、正しい認識コードを送信しても開錠できないという課題が生じる。
【0006】本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、アンチスキャン機能の誤動作を抑制することの可能な認識装置を提供することを目的とする。」
「【0010】
【作用】第1の発明にかかる認識装置にあっては、一定値毎に増減する誤った認識コードが所定時間内に所定回数以上検出された場合には盗難者がコードスキャナにより盗難を試みているものとしてアンチスキャン機能を作動させて盗難を予防する。
【0011】第2の発明にかかる認識装置にあっては、ほぼ一定時間間隔毎に誤った認識コードが検出された場合には盗難者がコードスキャナにより盗難を試みているものとしてアンチスキャン機能を作動させて盗難を予防する。……。」
「【0012】
【実施例】図1は本発明にかかる認識装置を自動車のキーレスエントリシステムに適用した場合の構成図であって、キー11に設置される送信スイッチ111を押すことによりキー11に内蔵された送信機から自車認識コードICODEが送信される。
【0013】キー11から送信された自車認識コードICODEは、一般的にはウインドデフォッガと共用されるアンテナ12で受信され、受信機13で復調されてマイクロコンピュータ14に入力される。なおこの受信機13では他の送信機から送信される認識コードCODEが受信される場合もある。
【0014】マイクロコンピュータ14はバス141を中心としてCPU142、メモリ143、入力インターフェイス144および出力インターフェイス145から構成される。マイクロコンピュータ14の出力インターフェイス145には錠開閉を行うモータ15が接続され、入力インターフェイス144には錠開閉状態をフィードバックするためのマイクロスイッチ16が接続される。
【0015】なお受信機13で復調された認識コードCODEは入力インターフェイス144を介してマイクロコンピュータに入力される。第1の発明は盗難者が盗難を試みる場合には、コードスキャナから一定値毎に増減する認識コードを送信する場合が多いことの(注:「ことに」の明白な誤記と認める。)鑑みなされたものである。図2はCPU142で実行される第1の認識ルーチンのフローチャートであって、認識コードを受信する度に割り込み処理される。
【0016】ステップ21において受信機13で受信された認識コードCODEが自車認識コードICODEであるか否かを判定し、肯定判定された場合は直接このルーチンを終了する。ステップ21で否定判定された場合はステップ22に進み、認識コードCODEとメモリ142の第1の所定番地に記憶されている記憶コードMCODEとの減算値Dを演算する。
【0017】次にステップ23において減算値Dがメモリ142の第2の所定番地に記憶されている記憶減算値MDと一致するか否かを判定する。そして否定判定された場合はステップ24に進み、認識コードCODEを記憶コードMCODEとしてメモリ142の第1の所定番地に、現在値Dを記憶減算値MDとしてメモリ142の第2の所定番地に記憶してこのルーチンを終了する。
【0018】ステップ23において肯定判定された場合は、ステップ25において自動車の盗難者がコードスキャン装置によって盗難を試みているものと判断してステップ23で肯定判定された回数nをインクリメントする。次にステップ26で回数nが所定回数N以上となったか否かを判定し、肯定判定された場合はステップ27で盗難を防止するためにアンチスキャン機能を動作状態に設定してこのルーチンを終了する。
【0019】なおステップ26で否定判定された場合は直接このルーチンを終了する。
図3はリセットルーチンのフローチャートであって、所定時間(例えば30分)毎に実行される。ステップ31においてステップ23で肯定判定された回数nをゼロにリセットし、ステップ32においてアンチスキャン機能を解除してこのルーチンを終了する。
【0020】即ち第1の発明による認識装置によれば、一定値で増減する誤った認識コードを所定時間内に所定回数受信した場合にはアンチスキャン機能が作動して盗難が防止される。第2の発明は盗難者が盗難を試みる場合には、コードスキャナから一定時間間隔毎に認識コードを送信する場合が多いことに鑑みなされたものである。
【0021】図4はCPU142で実行される第2の認識ルーチンのフローチャートであって、認識コードを受信する度に割り込み処理される。ステップ41において受信機13で受信された認識コードCODEが自車認識コードICODEであるか否かを判定し、肯定判定された場合は直接このルーチンを終了する。
【0022】ステップ41で否定判定された場合はステップ42に進み、リアルタイマ(図示せず。)から現在時刻TRを読み込む。次にステップ43において現在時刻TRとメモリ142の第3の所定番地に記憶されている記憶時刻TMとの時間差DTを演算する。さらにステップ44において時間差DTがメモリ142の第4の所定番地に記憶されている記憶時間差DTMとの差の絶対値が所定の誤差εで一致するか否か、を判定する。
【0023】即ち盗難者が盗難を試みる場合はほぼ一定時間ごとにコードを送信する場合がおおいことに鑑み上記の判定を実行する。そして否定判定された場合はステップ45に進み、現在時刻TRを記憶時TMとしてメモリ142の第3の所定番地に、時間差DTを記憶時間差DTMとしてメモリ142の第4の所定番地に記憶してこのルーチンを終了する。
【0024】ステップ44において肯定判定された場合は、ステップ46において自動車の盗難者がコードスキャン装置によって盗難を試みているものと判断してステップ44で肯定判定された回数nをインクリメントする。次にステップ47で回数nが所定回数N以上となったか否かを判定し、肯定判定された場合はステップ48で盗難を防止するためにアンチスキャン機能を動作状態に設定してこのルーチンを終了する。
【0025】なおステップ47で否定判定された場合は直接このルーチンを終了する。またリセットルーチンは図3に示すものと同一である。即ち第2の発明による認識装置は、一定時間間隔毎に誤った認識コードを所定時間内に所定回数受信した場合にはアンチスキャン機能が作動して盗難が防止される。」

上記段落【0012】〜【0019】に記載された実施例によれば、本件特許の「第1の発明」(注:「請求項1に係る発明」)は、段落【0010】等に記載されているように「一定値毎に増減する誤った認識コードが所定時間内に所定回数以上検出された場合には盗難者がコードスキャナにより盗難を試みているものとしてアンチスキャン機能を作動させて盗難を予防する」ようにした「認識装置」であり、
該装置を構成する「判定禁止手段」が「減算手段で演算された演算減算結果と第2の記憶手段に記憶されている記憶減算結果とが一致しているか否かを判定し、所定時間内に一致が所定回数以上発生したとき、判定手段の動作を禁止する」ものであり、それ以外のものについては何ら記載されていない。
また、段落【0021】〜【0025】に記載された実施例によれば、本件特許の「第2の発明」(注:「請求項2に係る発明」)は、段落【0011】等に記載されているように「ほぼ一定時間間隔毎に誤った認識コードが検出された場合には盗難者がコードスキャナにより盗難を試みているものとしてアンチスキャン機能を作動させて盗難を予防する」ようにした「認識装置」であり、
該装置を構成する「判定禁止手段」が「時間間隔演算手段で演算された時間間隔と第2の記憶手段に記憶されている記憶時間間隔とが所定の誤差の範囲で一致しているか否かを判定し、所定時間内に一致していると判定された回数が所定のしきい値以上であるときは判定手段の動作を禁止する」ものであり、それ以外のものについては何ら記載されていない。

したがって、訂正前の請求項1の、
「所定時間内に 不一致が 所定回数以上発生したときは前記判定手段の動作を禁止する判定禁止手段」は、
「所定時間内に 一 致 が 所定回数以上発生したときは前記判定手段の動作を禁止する判定禁止手段」の明白な誤記と認められ、
また、訂正前の請求項2の、
「所定時間内に 一致していないと 判定された回数が所定のしきい値以上であるときは前記判定手段の動作を禁止する判定禁止手段」は、
「所定時間内に 一致してい る と 判定された回数が所定のしきい値以上であるときは前記判定手段の動作を禁止する判定禁止手段」の明白な誤記と認められる。
そして、本件の明細書及び図面は、出願から特許査定に至るまで何ら補正されていないから、これらの訂正は、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてなされ、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものでもない。

(2)発明の詳細な説明の訂正
上記【2】(2)(c)の訂正は、【2】(1)(a)に対応するものであり、
また、【2】(2)(d)の訂正は、【2】(1)(b)に対応するものであるから、
上記同様、いずれも誤記の訂正を目的とするものと認められる。

【4】むすび
以上のとおり、本件審判請求は、特許法第126条第1項第2号に掲げる「誤記の訂正」を目的とし、かつ、同条第2,3項の規定に適合する。更に特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるから、同条第4項の規定に適合する。
よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
認識装置
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 記憶コードを記憶する第1の記憶手段と、
記憶減算結果を記憶する第2の記憶手段と、
複数の送信手段から送信される認識コードを受信することが可能な受信手段と、
前記受信手段によって受信された認識コードが自身であることを示す自身認識コードであるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段で認識コードが自身認識コードとは異なる他者認識コードであると判定されたときに他者認識コードと前記第1の記憶手段に記憶されている記憶コードとの演算減算結果を演算する減算手段と、
前記減算手段で演算された演算減算結果と前記第2の記憶手段に記憶されている記憶減算結果とが一致しているか否かを判定し、所定時間内に一致が所定回数以上発生したときは前記判定手段の動作を禁止する判定禁止手段と、
前記判定手段で認識コードが自身認識コードでないと判定されたときに他者認識コードを記憶コードとして前記第1の記憶手段に、前記減算部で演算された演算減算結果を記憶減算結果として前記第2の記憶手段に記憶する記憶更新手段と、を具備する認識装置。
【請求項2】 記憶受信時刻を記憶する第1の記憶手段と、
記憶時間間隔を記憶する第2の記憶手段と、
複数の送信手段から送信される認識コードを受信することが可能な受信手段と、
前記受信手段によって受信された認識コードが自身であることを示す自身認識コードであるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段で認識コードが自身認識コードとは異なる他者認識コードであると判定されたときに他者認識コードの受信時刻と前記第1の記憶手段に記憶されている記憶受信時刻との時間間隔を演算する時間間隔演算手段と、
前記時間間隔演算手段で演算された時間間隔と前記第2の記憶手段に記憶されている記憶時間間隔とが所定の誤差の範囲で一致しているか否かを判定し、所定時間内に一致していると判定された回数が所定のしきい値以上であるときは前記判定手段の動作を禁止する判定禁止手段と、
前記判定手段で認識コードが自身認識コードでないと判定されたときに他者認識コードの受信時刻を記憶受信時刻として前記第1の記憶手段に、前記時間間隔演算部で演算された時間間隔を記憶時間間隔として前記第2の記憶手段に記憶する記憶更新手段と、を具備する認識装置。
【請求項3】 記憶受信時刻を記憶する第1の記憶手段と、
同一の自身認識コードを所定送信時間内に複数回送信する自身送信手段と、
前記自身送信手段および自身送信手段以外の他送信部から送信される認識コードを受信することの可能な受信手段と、
前記受信部によって受信された認識コードが自身認識コードであるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段で認識コードが自身認識コードでない他者認識コードであると判定されたときに他者認識コードの受信時刻と前記第1の記憶手段に記憶されている記憶受信時刻との時間間隔を演算する時間間隔演算部と、
前記時間間隔演算部で演算された時間間隔が前記自身送信手段の所定送信時間より短いか否かを判定し、短いと判定された回数が所定のしきい値以上であるときは前記判定手段の動作を禁止する判定禁止手段と、
前記判定手段で他者認識コードであると判定されたときに他者認識コードの受信時刻を記憶受信時刻として前記第1の記憶手段に記憶する記憶更新手段と、を具備する認識装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は認識コードの認識装置に係わり、特に誤動作を防止することのできる認識コードの認識装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年例えば自動車の施錠装置として、送信機内に認識コードを送信する送信器を組み込むとともに受信機側に受信した認識コードが自分自身を表す自身認識コードであると認識したときに特定の動作(例えば開錠)を実行する認識装置が使用される。
【0003】
そしてこの認識装置にあっては、耐盗難性を向上させるために誤った認識コードを複数回受信した場合には一定時間特定動作を禁止するアンチスキャン機能を装備することが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記のアンチスキャン機能にあっては、他者の送信機から送信される他者認識コードを複数回受信した場合に作為的に自身認識コードを探索する行為と区別することができず、アンチスキャン機能が誤動作することを回避することができなかった。
【0005】
例えば駐車場においてキーレスエントリ装置を装備した自動車が多数台駐車している場合には、他のユーザがその者の自動車を開錠するために送信した認識コードを受信し誤った認識コードを所定回以上受信したものと判断してアンチスキャン機能を動作させるため、正しい認識コードを送信しても開錠できないという課題が生じる。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、アンチスキャン機能の誤動作を抑制することの可能な認識装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明にかかる認識装置は、記憶コードを記憶する第1の記憶手段と、記憶減算結果を記憶する第2の記憶手段と、複数の送信手段から送信される認識コードを受信することが可能な受信手段と、受信手段によって受信された認識コードが自身であることを示す自身認識コードであるか否かを判定する判定手段と、判定手段で認識コードが自身認識コードとは異なる他者認識コードであると判定されたときに他者認識コードと第1の記憶手段に記憶されている記憶コードとの演算減算結果を演算する減算手段と、減算手段で演算された演算減算結果と第2の記憶手段に記憶されている記憶減算結果とが一致しているか否かを判定し所定時間内に一致が所定回数以上発生したときは判定手段の動作を禁止する判定禁止手段と、判定手段で認識コードが自身認識コードでないと判定されたときに他者認識コードを記憶コードとして第1の記憶手段に減算部で演算された演算減算結果を記憶減算結果として第2の記憶手段に記憶する記憶更新手段と、を具備する。
【0008】
第2の発明にかかる認識装置は、記憶受信時刻を記憶する第1の記憶手段と、記憶時間間隔を記憶する第2の記憶手段と、複数の送信手段から送信される認識コードを受信することが可能な受信手段と、受信手段によって受信された認識コードが自身であることを示す自身認識コードであるか否かを判定する判定手段と、判定手段で認識コードが自身認識コードとは異なる他者認識コードであると判定されたときに他者認識コードの受信時刻と第1の記憶手段に記憶されている記憶受信時刻との時間間隔を演算する時間間隔演算手段と、時間間隔演算手段で演算された時間間隔と第2の記憶手段に記憶されている記憶時間間隔とが所定の誤差の範囲で一致しているか否かを判定し所定時間内に一致していると判定された回数が所定のしきい値以上であるときは判定手段の動作を禁止する判定禁止手段と、判定手段で認識コードが自身認識コードでないと判定されたときに他者認識コードの受信時刻を記憶受信時刻として第1の記憶手段に時間間隔演算部で演算された時間間隔を記憶時間間隔として第2の記憶手段に記憶する記憶更新手段と、を具備する。
【0009】
第3の発明にかかる認識装置は、記憶受信時刻を記憶する第1の記憶手段と、同一の自身認識コードを所定送信時間内に複数回送信する自身送信手段と、自身送信手段および自身送信手段以外の他送信部から送信される認識コードを受信することの可能な受信手段と、受信部によって受信された認識コードが自身認識コードであるか否かを判定する判定手段と、判定手段で認識コードが自身認識コードでない他者認識コードであると判定されたときに他者認識コードの受信時刻と第1の記憶手段に記憶されている記憶受信時刻との時間間隔を演算する時間間隔演算部と、時間間隔演算部で演算された時間間隔が自身送信手段の所定送信時間より短いか否かを判定し短いと判定された回数が所定のしきい値以上であるときは判定手段の動作を禁止する判定禁止手段と、判定手段で他者認識コードであると判定されたときに他者認識コードの受信時刻を記憶受信時刻として第1の記憶手段に記憶する記憶更新手段と、を具備する。
【0010】
【作用】
第1の発明にかかる認識装置にあっては、一定値毎に増減する誤った認識コードが所定時間内に所定回数以上検出された場合には盗難者がコードスキャナにより盗難を試みているものとしてアンチスキャン機能を作動させて盗難を予防する。
【0011】
第2の発明にかかる認識装置にあっては、ほぼ一定時間間隔毎に誤った認識コードが検出された場合には盗難者がコードスキャナにより盗難を試みているものとしてアンチスキャン機能を作動させて盗難を予防する。
第3の発明にかかる認識装置にあっては、所定時間内に誤った認識コードが所定回数以上検出された場合には盗難者がコードスキャナにより盗難を試みているものとしてアンチスキャン機能を作動させて盗難を予防する。
【0012】
【実施例】
図1は本発明にかかる認識装置を自動車のキーレスエントリシステムに適用した場合の構成図であって、キー11に設置される送信スイッチ111を押すことによりキー11に内蔵された送信機から自車認識コードICODEが送信される。
【0013】
キー11から送信された自車認識コードICODEは、一般的にはウインドデフォッガと共用されるアンテナ12で受信され、受信機13で復調されてマイクロコンピュータ14に入力される。
なおこの受信機13では他の送信機から送信される認識コードCODEが受信される場合もある。
【0014】
マイクロコンピュータ14はバス141を中心としてCPU142、メモリ143、入力インターフェイス144および出力インターフェイス145から構成される。
マイクロコンピュータ14の出力インターフェイス145には錠開閉を行うモータ15が接続され、入力インターフェイス144には錠開閉状態をフィードバックするためのマイクロスイッチ16が接続される。
【0015】
なお受信機13で復調された認識コードCODEは入力インターフェイス144を介してマイクロコンピュータに入力される。
第1の発明は盗難者が盗難を試みる場合には、コードスキャナから一定値毎に増減する認識コードを送信する場合が多いことの鑑みなされたものである。
図2はCPU142で実行される第1の認識ルーチンのフローチャートであって、認識コードを受信する度に割り込み処理される。
【0016】
ステップ21において受信機13で受信された認識コードCODEが自車認識コードICODEであるか否かを判定し、肯定判定された場合は直接このルーチンを終了する。
ステップ21で否定判定された場合はステップ22に進み、認識コードCODEとメモリ142の第1の所定番地に記憶されている記憶コードMCODEとの減算値Dを演算する。
【0017】
次にステップ23において減算値Dがメモリ142の第2の所定番地に記憶されている記憶減算値MDと一致するか否かを判定する。
そして否定判定された場合はステップ24に進み、認識コードCODEを記憶コードMCODEとしてメモリ142の第1の所定番地に、現在値Dを記憶減算値MDとしてメモリ142の第2の所定番地に記憶してこのルーチンを終了する。
【0018】
ステップ23において肯定判定された場合は、ステップ25において自動車の盗難者がコードスキャン装置によって盗難を試みているものと判断してステップ23で肯定判定された回数nをインクリメントする。
次にステップ26で回数nが所定回数N以上となったか否かを判定し、肯定判定された場合はステップ27で盗難を防止するためにアンチスキャン機能を動作状態に設定してこのルーチンを終了する。
【0019】
なおステップ26で否定判定された場合は直接このルーチンを終了する。
図3はリセットルーチンのフローチャートであって、所定時間(例えば30分)毎に実行される。
ステップ31においてステップ23で肯定判定された回数nをゼロにリセットし、ステップ32においてアンチスキャン機能を解除してこのルーチンを終了する。
【0020】
即ち第1の発明による認識装置によれば、一定値で増減する誤った認識コードを所定時間内に所定回数受信した場合にはアンチスキャン機能が作動して盗難が防止される。
第2の発明は盗難者が盗難を試みる場合には、コードスキャナから一定時間間隔毎に認識コードを送信する場合が多いことに鑑みなされたものである。
【0021】
図4はCPU142で実行される第2の認識ルーチンのフローチャートであって、認識コードを受信する度に割り込み処理される。
ステップ41において受信機13で受信された認識コードCODEが自車認識コードICODEであるか否かを判定し、肯定判定された場合は直接このルーチンを終了する。
【0022】
ステップ41で否定判定された場合はステップ42に進み、リアルタイマ(図示せず。)から現在時刻TRを読み込む。
次にステップ43において現在時刻TRとメモリ142の第3の所定番地に記憶されている記憶時刻TMとの時間差DTを演算する。
さらにステップ44において時間差DTがメモリ142の第4の所定番地に記憶されている記憶時間差DTMとの差の絶対値が所定の誤差εで一致するか否か、を判定する。
【0023】
即ち盗難者が盗難を試みる場合はほぼ一定時間ごとにコードを送信する場合がおおいことに鑑み上記の判定を実行する。
そして否定判定された場合はステップ45に進み、現在時刻TRを記憶時TMとしてメモリ142の第3の所定番地に、時間差DTを記憶時間差DTMとしてメモリ142の第4の所定番地に記憶してこのルーチンを終了する。
【0024】
ステップ44において肯定判定された場合は、ステップ46において自動車の盗難者がコードスキャン装置によって盗難を試みているものと判断してステップ44で肯定判定された回数nをインクリメントする。
次にステップ47で回数nが所定回数N以上となったか否かを判定し、肯定判定された場合はステップ48で盗難を防止するためにアンチスキャン機能を動作状態に設定してこのルーチンを終了する。
【0025】
なおステップ47で否定判定された場合は直接このルーチンを終了する。
またリセットルーチンは図3に示すものと同一である。
即ち第2の発明による認識装置は、一定時間間隔毎に誤った認識コードを所定時間内に所定回数受信した場合にはアンチスキャン機能が作動して盗難が防止される。
【0026】
第3の発明は、キーレスエントリシステムにおいて認識コードを送信する送信機が同一認識コードを複数回送信するものが多いことに鑑みなされたものである。
図5はCPU142で実行される第3の認識ルーチンのフローチャートであって、認識コードを受信する度に割り込み処理される。
【0027】
ステップ51において受信機13で受信された認識コードCODEが自車認識コードICODEであるか否かを判定し、肯定判定された場合は直接このルーチンを終了する。
ステップ51で否定判定された場合はステップ52に進み、リアルタイマ(図示せず。)から現在時刻TRを読み込む。
【0028】
次にステップ53において現在時刻TRとメモリ142の第5の所定番地に記憶されている記憶時刻TMとの時間差DTを演算する。
そしてステップ54において時間差DTが所定時間差TT以下であるか否かを判定する。ここで所定時間差TTは送信機が同一認識コードを複数回送信するのに要する時間である。
【0029】
ステップ54で否定判定された場合はステップ55に進み、現在時刻TRを記憶時TMとしてメモリ142の第5の所定番地に記憶してこのルーチンを終了する。
ステップ54において肯定判定された場合は、ステップ56において自動車の盗難者がコードスキャン装置によって盗難を試みているものと判断してステップ46で肯定判定された回数nをインクリメントする。
【0030】
次にステップ57で回数nが所定回数N以上となったか否かを判定し、肯定判定された場合はステップ58で盗難を防止するためにアンチスキャン機能を動作状態に設定してこのルーチンを終了する。
なおステップ57で否定判定された場合は直接このルーチンを終了する。
またリセットルーチンは図3に示すものと同一である。
【0031】
即ち第3の発明にかかる認識装置によれば、誤った認識コードを所定時間内に所定回数以上受信した場合にはアンチスキャン機能が作動して盗難が防止される。
【0032】
【発明の効果】
第1の発明にかかる認識装置によれば、一定値毎に増減する誤った認識コードが所定時間内に所定回数以上検出された場合には盗難者がコードスキャナにより盗難を試みているものとしてアンチスキャン機能を作動させることによって盗難を予防することが可能となる。
【0033】
第2の発明にかかる認識装置によれば、ほぼ一定時間間隔毎に誤った認識コードが検出された場合には盗難者がコードスキャナにより盗難を試みているものとしてアンチスキャン機能を作動させることによって盗難を予防することが可能となる。
第3の発明にかかる認識装置によれば、所定時間内に誤った認識コードが所定回数以上検出された場合には盗難者がコードスキャナにより盗難を試みているものとしてアンチスキャン機能を作動させることにより盗難を予防することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
キーレスエントリシステムの構成図である。
【図2】
第1の認識ルーチンのフローチャートである。
【図3】
リセットルーチンのフローチャートである。
【図4】
第2の認識ルーチンのフローチャートである。
【図5】
第3の認識ルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
11…キー
111…送信スイッチ
12…アンテナ
13…受信機
14…マイクロコンピュータ
15…モータ
16…マイクロスイッチ
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2003-09-10 
結審通知日 2003-09-16 
審決日 2003-09-29 
出願番号 特願平6-263817
審決分類 P 1 41・ 573- Y (E05B)
最終処分 成立  
前審関与審査官 辻野 安人  
特許庁審判長 山田 忠夫
特許庁審判官 新井夕起子
田中 弘満
登録日 2000-09-14 
登録番号 特許第3110264号(P3110264)
発明の名称 認識装置  
代理人 島田 哲郎  
代理人 青木 篤  
代理人 鶴田 準一  
代理人 鶴田 準一  
代理人 青木 篤  
代理人 土屋 繁  
代理人 西山 雅也  
代理人 島田 哲郎  
代理人 西山 雅也  
代理人 土屋 繁  

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