• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 B21D
管理番号 1087264
審判番号 不服2002-5016  
総通号数 49 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1996-11-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2002-03-22 
確定日 2003-11-13 
事件の表示 平成7年特許願第114987号「缶蓋」拒絶査定に対する審判事件[平成8年11月26日出願公開、特開平8-309464]について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯・本願発明
本願は、平成7年5月12日の出願であって、その請求項1、2に係る発明(以下それぞれを、「本願発明1」、「本願発明2」という。)は、平成12年10月31日付け手続補正書により補正された明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1、2に記載されたとおりのものと認められるところ、本願発明1は次のとおりのものである。
「内容物名称表示を施したことを特徴とする缶蓋。」

2.刊行物記載の発明
原査定の拒絶の理由に引用され、本願の出願前に国内で頒布された刊行物である実公昭39-26438号公報(以下「刊行物」という。)には、
「本案は・・・天蓋5に内容物を表示する記号6を刻印し、・・・缶詰缶の外観を仕上げて成る缶詰缶である。」(第1頁左欄28行〜同頁右欄1行)と記載されている。
上記の記載及び第1、2図の記載からみて、刊行物には、
「記号6による内容物表示を施した缶詰缶の天蓋5」の発明(以下、「刊行物記載の発明」という。)が記載されているものと認められる。

3.対比・判断
本願発明1と上記の刊行物記載の発明とを対比すると、後者の「缶詰缶の天蓋5」が前者の「缶蓋」に相当することは明らかであるから、両者は、「内容物表示を施した缶蓋」で一致し、以下の点で相違する。
〈相違点〉内容物表示が、前者は内容物の名称によるものであるのに対して、後者は記号によるものである点。
そこで、上記相違点につき検討するに、容器の蓋に内容物の名称による内容物表示を施すことは、本願の出願前において周知の事項である(例えば、実願昭57-35501号(実開昭58-137991号)のマイクロフィルム、実願平4-85842号(実開平6-42678号)のCD-ROM、実願平5-36997号(実開平7-8228号)のCD-ROM、実願平3-108642号(実開平5-49641号)のCD-ROM、実願昭59-85595号(実開昭61-3224号)のマイクロフィルム等を参照)。
ところで、上記周知の事項と刊行物記載の発明とは、「容器の蓋」という同一の技術分野に属するものであって、しかも、両者を組み合わせることを妨げる事情を見出せないことからみると、刊行物記載の発明に上記周知の事項を組み合わせ、刊行物記載の発明の相違点に係る構成を本願発明1のものとすることは、当業者が容易になし得ることである。
そして、本願発明1の作用効果は、刊行物記載の発明及び上記周知の事項から当業者が予測可能な範囲内のものであって格別のものではない。

4.むすび
以上のとおりであるから、本願発明1は刊行物記載の発明及び上記周知の事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願発明2について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2003-09-09 
結審通知日 2003-09-17 
審決日 2003-09-30 
出願番号 特願平7-114987
審決分類 P 1 8・ 121- Z (B21D)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 福島 和幸  
特許庁審判長 西川 恵雄
特許庁審判官 宮崎 侑久
林 茂樹
発明の名称 缶蓋  
代理人 志賀 正武  
代理人 渡邊 隆  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ