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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1087829
審判番号 不服2001-13349  
総通号数 49 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2000-10-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2001-07-30 
確定日 2003-12-19 
事件の表示 特願2000- 96015「遊技機」拒絶査定に対する審判事件[平成12年10月24日出願公開、特開2000-296225]について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 [1]手続の経緯・本願発明
本願は、平成9年9月19日に出願した特願平9-308065号の一部を平成12年3月31日に新たな特許出願(特願2000-96015号)としたものであって、特許請求の範囲に記載された請求項1乃至3に係わる発明は、当該請求項に記載された以下のとおりのものと認める(以下「本願発明1乃至3」という)。
請求項1
数字や絵などの図柄が変動する変動表示ゲームが開始され、前記図柄が所定の数だけ揃って停止することによりリーチ状態になる一方、前記図柄が所定の数だけ揃わずに一旦非リーチ状態で停止した後、同一の変動表示ゲームで、停止した前記図柄の少なくとも一つ以上を変動させる再変動状態を経て、再変動後のリーチ状態に移行する遊技機において、前記変動表示ゲームで前記図柄に加えて各種映像を同時に写し出す表示部と、前記変動表示ゲームにおける前記図柄の表示および前記各種映像の写し出しを制御する中央制御部とを具備し、前記中央制御部は、前記非リーチ状態となってから前記再変動後のリーチ状に態移行する再変動状態において、リーチ移行に際して登場する特別なキャラクターを各種映像として前記表示部に表示することにより前記変動後のリーチ状態に移行させる一方、前記非リーチ状態で一旦停止する以前には前記特別なキャラクターを表示しないこと、を特徴とする遊技機
請求項2
数字や絵などの図柄が変動する変動表示ゲームが開始され、前記図柄が所定の数だけ揃って停止する事により大当り状態になる一方、前記図柄が所定の数だけ揃わずに一旦ハズレ状態で停止した後、同一の変動表示ゲームで、停止した前記図柄の少なくとも一つ以上を変動させる再変動状態を経て、再変動後の大当り状態に移行する遊技機において、前記変動表示ゲームで前記図柄に加えて各種映像を同時に写し出す表示部と、前記変動表示ゲームにおける前記図柄の表示および前記各種映像の写し出しを制御する中央制御部とを具備し、前記中央制御部は、前記ハズレ状態となってから前記再変動後の大当り状態に移行する再変動状態において、大当り移行に際して登場する特別なキャラクターを各種映像として前記表示部に表示することにより前記再変動後の大当り状態に移行させる一方、前記ハズレ状態で一旦停止する以前には前記特別なキャラクターを表示しないこと、を特徴とする遊技機。
請求項3
数字や絵などの図柄が変動する変動表示ゲームが開始され、前記図柄が所定の数だけ揃って停止する事によりリーチ状態になる一方、前記図柄が所定の数だけ揃わずに一旦非リーチ状態で停止した後、同一の変動表示ゲームで、停止した前記図柄の少なくとも一つ以上を変動させる再変動状態を経て、再変動後のリーチ状態に移行し、及び、前記図柄が所定の数だけ揃って停止する事により大当り状態になる一方、前記図柄が所定の数だけ揃わずに一旦ハズレ状態で停止した後、同一の変動表示ゲームで、停止した前記図柄の少なくとも一つ以上を変動させる再変動状態を経て、再変動後の大当り状態に移行する遊技機において、前記変動表示ゲームで前記図柄に加えて各種映像を同時に写し出す表示部と、前記変動表示ゲームにおける前記図柄の表示および前記各種映像の写し出しを制御する中央制御部とを具備し、前記中央制御部は、前記非リーチ状態となってから前記再変動後のリーチ状態に移行する再変動状態において、リーチ移行に際して登場する特別なキャラクターを各種映像として前記表示部に表示することにより前記再変動後のリーチ状態に移行させる一方、前記非リーチ状態で一旦停止する以前には前記特別なキャラクターを表示しないこと、又は、前記ハズレ状態となってから前記再変動後の大当り状態に移行する再変動状態において、大当り移行に際して登場する特別なキャラクターを各種映像として前記表示部に表示することにより前記再変動後の大当り状態に移行させる一方、前記ハズレ状態で一旦停止する以前には前記特別なキャラクターを表示しないこと、を特徴とする遊技機。
[2]刊行物記載事項
当審が平成14年5月2日付で通知した拒絶理由に引用した、(1)特開平9-122313号公報(以下「刊行物1」という)、(2)特開平7-155438号公報(平成7年6月20日公開)(以下「刊行物2」という)には、以下の事項が記載されている。
なお、拒絶理由に記載された、特開平9-122323号公報が、特開平9-122313号公報の誤記である点については了解済である。
(1)特開平9-122313号公報
【0001】【発明の属する技術分野】の欄に「本件発明は、パチンコ遊技機やコイン遊技機あるいはスロットマシンなどで代表される遊技機に関し、詳しくは、複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示部を複数有する可変表示装置を含み、前記複数の可変表示部の表示結果が導出表示され該表示結果が特定の識別情報の組合せとなった場合に遊技状態が遊技者に有利な状態となる遊技機に関する」と記載され、
【0002】【従来の技術】の欄に「・・・そこで、従来の遊技機においては、たとえば、可変表示装置の表示結果が前記特定の識別情報の組合せとならなかった場合には前記時期を異ならせて表示結果を導出表示した可変表示部のうち、最後に表示結果を導出表示した可変表示部が再度可変表示される場合が生ずるように構成されていた。このような再可変表示制御がなされることで・・・。」(第2欄第3〜9行)と記載され、
【0011】の欄に「請求項3に記載の本発明によれば請求項1に記載の発明の作用に加えて、前記可変表示制御手段の働きにより、前記再可変表示制御が行われた結果、前記可変表示部にリーチ状態を表示させるリーチ表示制御がなされる。」と記載され、
【0015】の欄に「始動口スイッチ11の検出信号に基づき、可変表示装置3の回転ドラム4a,4b、4c上に構成される各図柄表示部が可変開始される。」(第4欄5〜7行)と記載され、
【0045】の欄に「・・・。このうち、図7〜図9は可変表示装置3の可変表示部4における図柄の変動状況を説明するための図である。」(第10欄第43〜45行)と記載され、図7、図8の変動に関しては、各々以下のように記載されている。
(A).図7の変動に関する記載として、
「左可変表示部及び右可変表示部にそれぞれ「キング」の図柄が停止表示されたことでリーチが成立する。リーチが成立することに伴って、既に停止表示されている左可変表示部の図柄及び一旦停止表示された右可変表示部の図柄が同時刻t3において変動パターンEにより振動し始める。この可変表示状態が図7の(a)に示されている。」(同第11欄第27〜33行)、
「次に時刻t4において中可変表示部の図柄が停止表示されると共に左可変表示部および右可変表示部における図柄の振動が停止する。この表示状態が図7(b)に示されている。すなわち、中可変表示部に「クイーン」の図柄が停止表示され、いわゆる外れの停止表示結果となっている。」(同第11欄第46行〜第12欄第1行)、
「左可変表示部において再可変表示が開始された後、時刻t7において左可変表示部の変動パターンがCからDに変化する。そして時刻t8において、左可変表示部の図柄が停止表示されるとともに、右可変表示部における図柄の再可変表示が開始する。この状態を図7(e)に示す。」(同第13欄第6〜11行)、
「右可変表示部で図柄の再可変表示が開始された後、時刻t9の時点において、その変動パターンがDに変化する。そして、時刻t10において右可変表示部の可変表示が停止するとともに、中可変表示部の変動パターンがEからCに変化する。この状態を図7(f)に示す。」(同第13欄第16〜21行)、
「そして、時刻t12の時点において、中可変表示部の図柄が停止表示されてすべての可変表示が終了する。この状態を図7(g)に示す。すなわち、中可変表示部に停止図柄(クィーン)が表示されることにより、大当たりが成立している。」(同第13欄第30〜36行)と記載されている。
してみると、
図7には、左、中、右可変表示部を備えた可変表示装置において、左、中、右可変表示部の図柄が揃うことで大当たり状態になる遊技機において、前記左、右の2可変表示部の図柄が停止してリーチ状態後、最後の可変表示部の図柄が停止して外れ状態になった場合に、同一の変動表示ゲームで前記停止した図柄の全てを再び変動させて大当たり状態にすることが記載されている。
(B)図8の変動に関する記載として、
「t2の時点における可変表示状態が図8の(a)に示されている。すなわち、左可変表示部に「キング」の図柄が停止表示され、右可変表示部および中可変表示部は引き続き可変表示中である」(同第13欄第46〜50行)、
「次に時刻t3において右可変表示部に「クィーン」の図柄が停止されるとともに、左可変表示部で図柄の再可変表示制御(再変動)が開始される。つまり、左可変表示部に「キング」の図柄が停止表示された状態で右可変表示部に「クィーン」の図柄が停止表示されればリーチは不成立となる。しかしながら、左可変表示部に停止表示されていた図柄は再変動図柄であるため再度リーチの成立の機会を付与すべく、左可変表示部の図柄が再変動されるのであるこの時刻t3における図柄の変動状況が図8(b)に示されている。」(同第14欄第1〜10行)、
「この可変表示状態が図8(c)に示されている。すなわち、左可変表示部に「クィーン」の図柄が停止表示されることにより、リーチが成立している。」(同第14欄第25〜28行)
「この可変表示状態が図8(d)に示されている。すなわち、中可変表示部に「キング」が停止表示されることにより、可変表示結果が「外れ」となる。」(同第14欄第31〜33行)、
「次に時刻t7において全可変表示部の振動表示が停止されるとともに中可変表示部において図柄の再可変表示制御がなされる。このとき、再可変表示は、変動パターンCによる逆転表示が行われる。この表示状態が図8(e)に示されている。」(同第14欄第41〜45行)、
「この状態が図8(f)に示されている。すなわち、図柄の再変動がなされた結果、「クィーン」が停止表示されて大当たりが成立している。」(同第15欄第2〜5行)との記載が認められる。
してみると、
図8には、左、中、右可変表示部を備えた可変表示装置において、左、右可変表示部の図柄が揃うことでリーチ状態となり、さらに最後の図柄が揃うことで大当たり状態になる遊技機において、左、右可変表示部の図柄が停止してリーチ状態にならなかった後、同一の変動表示ゲームで前記停止した図柄の1を再び変動させてリーチ状態にし、左、中、右可変表示部の図柄が全て停止して外れ状態になった後、前記停止した図柄の内、中可変表示部を再び変動させて大当たり状態とすることが記載されている。
【0066】欄に「次に図9および図12を参照して、可変表示装置の表示結果がリーチすら成立することなく外れになった場合の可変表示装置3の可変表示動作の一例を説明する」(第15欄第39〜42行)と記載されている。
(C)図9の変動に関する記載として、
「この可変表示状態が図9(a)に示されている。すなわち、左可変表示部に「エース」の図柄が停止表示され、右可変表示部に「F」の図柄が停止表示されている。この停止表示状態より、リーチが成立しなかったことが遊技者に把握される。」(第16欄第4〜8行)、
「次に時刻T4において、中可変表示部の図柄が停止表示されてこれによりすべての可変表示部が停止表示される。この表示状態が図9(b)に示されている。すなわち、中可変表示部に「クイーン」の図柄が停止表示され、外れの停止表示結果となっている。」第16欄第12〜16行)、
「時刻T4から所定時間経過した時刻T5において、すべての可変表示部で図柄の再変動が一斉に開始される」(第16欄第20〜22行)、
「次に時刻t7において、各可変表示部における図柄が一斉に停止表示される。この表示状態が図9(d)に示されている。すなわち、すべての可変表示部に「クィーン」の図柄が停止表示されることにより、大当りが成立している。」(第17欄第22〜26行)等が認められる。
してみると、
図9には、一旦ハズレ状態で停止した後、図柄の再変動が行われ、大当りが成立することが記載されている。

(2)特開平7-155438号公報
【0062】の欄に「そして、可変表示ゲームを絵柄として表示する特別図柄表示装置10においては、例えば、図6に示すように、LCD12の表示画面12aの特別図柄d・・・を表示する複数の領域(ここでは、3つの領域)a、b、cに、それぞれ各領域同士で略同じパターンの十数種類の特別図柄(ここでは数字)d・・・を表示できるようになっており、可変表示ゲーム開始とともに、上記各領域において、十数種類の特別図柄d・・・をスクロール表示させるようになっている。」、
【0063】の欄に「また、表示画面12aには、上記特別図柄d・・・の背景として、様々なキャラクタ(ここでは犬)eが表示されるようになっている。なお、特別図柄のd・・・の背景としては、複数の色を用いて多彩なものが描かれるが、図6ないし図8においては、図面が煩雑なものとならないように、実際に表示される絵柄より簡略化した絵柄とした。そして、これらの特別図柄d・・・及びその背景の画像データは、可変表示ゲーム開始段階において、上記EEPROM16eに記憶された画像データがVDCを17を介してLCD12に、映像信号として出力されるようになっている。」、
【0072】の欄に「そして、上述のように2つの同じ図柄の特別図柄d・・・が停止した後に、図7及び図8に示す補助記憶装置18bに記憶された3DCG化されたキャラクタe´が、図6の平面的なキャラクタeに代えて表示されることになる。」(同第16欄第26〜30行)、
【0075】の欄に「そして、上述のように平面的に表示された特別図柄d・・・や背景のキャラクタeから3DCGの画像に切り換えることにより、特別図柄d´・・・やキャラクタeが画面から飛び出したような印象や、画面内部に奥行きができたような印象を与えることができ、大当たり時やリーチに遊技者の注目を集め、その興趣を高めることができる」と、各々記載されている。
してみると、
刊行物2には、可変表示ゲームにおける表示事項として、変動する数字などの図柄に加えて、様々なキャラクタとして、犬などの背景映像を同時に写し出すこと及び、リーチ時、大当たり時には、前記背景映像と相違する映像を表示することが記載されていることとなる。

[3]対比(本願発明1)
刊行物1に記載された発明と本願発明1とを対比する前に、本願発明に記載されている「一旦非リーチ状態で停止した後」または「非リーチ状態で一旦停止する」との意義を明らかにしておく。
本願の詳細な説明には、「非リーチ状態」に関して「図6(A)ないし図6(C)は、図5における図5(A)ないし図5(C)と全く同じ経過を辿っているので説明を省略するが、図6(D)は、左ドラム表示部12a及び中ドラム表示部12bが停止して、それらの数字が揃わない非リーチ状態(図6(C)参照)から、同一の変動表示ゲーム中で更に中ドラム表示部12bが回転し(図6(D)参照)、左ドラム表示部12aと同一数字「7」となってリーチ状態(図6(E)参照)となったことを示している。」旨の記載が認められ、当該記載を参照すると、「3つのドラム中2つが停止し、その2つのドラムの表示する数字が相違している状態」を指すものと解される。
してみると、
前者における「可変表示装置3の回転ドラム4a,4b、4c上に構成される各図柄表示部が可変開始される」ことは、後者における「変動表示ゲームが開始され」ることに相当し、前者における「可変表示部の表示結果が導出表示され該表示結果が特定の識別情報の組合せとなった場合に遊技状態が遊技者に有利な状態となる遊技機」は、その可変表示部で図柄が表示されること、特定の識別情報の組合が図柄の揃うこと、その揃い方の状態がリーチ状態、大当たり状態であることから、後者の「図柄が所定の数だけ揃うことによりリーチ状態に変化する」遊技機に相当し、前者における「再可変表示の開始」に伴う動作が、後者における「再変動」に相当し、さらに、図柄が所定の数だけ停止してリーチ状態にならない場合、すなわち、非リーチ状態で一旦停止した後、再変動してリーチ状態に移行することは、図8に記載されている。
したがって、
両者は、以下の点で相違し、その余の点で一致する。
相違点(1)
本願発明1では、表示部に表示される表示事項として、変動する図柄に加えて各種映像を同時に写し出しているのに対し、刊行物1に記載された発明では、変動する図柄は記載されているが各種映像を同時に写し出すことは記載されていない点。
相違点(2)
本願発明1では、再変動状態において、リーチ移行に際して特別なキャラクターを各種映像として表示部に表示するのに対し、刊行物1に記載された発明では、前記【0011】に記載されるように、再変動によるリーチ状態を表示させる点は記載されているが、当該表示がリーチ状態に移行させる際であるか否かについては明記されていない点、及び、当該表示が、特別なキャラクターであるか否かについても明記されていない点。

[3-1]相違点の検討
相違点(1)について、
可変表示ゲームの表示事項として、変動する図柄に加えてキャラクター等の各種映像を同時に写し出すことは、刊行物2に記載されているので、当該表示態様を採用することは当業者が容易になし得ることであり、当該採用による効果も予測の範囲内のものである。
したがって、当該相違点は格別のものではない。
相違点(2)について、
可変表示ゲームにおいて、リーチ状態に移行させる、すなわち、リーチ状態に先立ってキャラクターを可変表示装置(特別図柄表示装置)に表示させることは、例えば特開平9-75521号公報、特開昭9-56896号公報、特開平8-206313号公報、に示されているように周知の表示手段であるから、刊行物1において、再変動によるリーチ表示として、前記周知の表示手段を採用することは当業者ならば容易になし得ることであり、当該手段の採用による効果も予測の範囲内のものである。
したがって、当該相違点も格別のものではない。

[3-2]請求人の主張
一方、審判請求人は、引用刊行物1及び周知事項の両者を組み合わせることは可能であるが、両者には「予告キャラクター表示の区間限定または区間選択」という技術思想の開示や示唆が一切ないので、本願発明1のように構成することは当業者と雖も不可能である旨主張する。
しかしながら、
リーチ状態に先立ってキャラクターを可変表示装置に表示する技術思想を刊行物1に記載された発明に適用するならば、変動ゲーム開始から非リーチ状態で一旦停止するまで、すなわち、開始〜一旦停止迄の区間では、非リーチ状態であるからリーチ状態に先立つキャラクター表示が行われないことは明らかである。
また、前記開始〜一旦停止迄の区間において、所定の数のドラムが一旦停止して、リーチ状態になる場合については、本願発明1では、リーチ状態に先立ってキャラクターを可変表示装置に表示させるか否かについては明記されておらず、しかも、リーチ状態に先立ってキャラクター表示を行うこと、又は、行わないことも、各々刊行物1、又は刊行物2、前記周知例に記載されているように既に行われていることを勘案すれば、リーチ状態に先立ってキャラクター表示を行うか否か、如何なる区間で行うかは当業者が容易に為しえる程度の事項である認められるので、請求人の当該主張は理由がない。

[3-3]むすび
以上のように、各相違点は格別のものとは認められないものであるから、本願発明1は、引用刊行物1,2に記載された発明、および周知事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたもので、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、さらに本願発明2,3を検討する必要は認められないので、結論のとおり審決する。

なお、「前記図柄が所定の数だけ揃って停止する事により大当り状態になる一方、前記図柄が所定の数だけ揃わずに一旦ハズレ状態で停止した後」再変動させることは、刊行物1、図9に記載されている。
 
審理終結日 2002-07-23 
結審通知日 2002-07-24 
審決日 2002-08-06 
出願番号 特願2000-96015(P2000-96015)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 塩崎 進神 悦彦  
特許庁審判長 中村 和夫
特許庁審判官 鈴木 寛治
村山 隆
発明の名称 遊技機  

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