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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A61B
管理番号 1089583
審判番号 不服2001-16317  
総通号数 50 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2000-05-23 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2001-09-13 
確定日 2004-01-05 
事件の表示 平成11年特許願第213414号「MRI用磁界発生装置」拒絶査定に対する審判事件[平成12年5月23日出願公開、特開2000-139874]について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯、本願発明
本願は、平成11年7月28日(優先権主張:平成10年9月2日、日本)の出願であって、その請求項1ないし7に係る発明は、平成13年7月19日付手続補正書により補正された内容を含む明細書及び図面の記載からみて、特許請求の範囲の請求項1ないし7に記載された事項によって特定されるものであるところ、そのうち請求項1に係る発明は請求項1に記載された次の事項によって特定されるとおりのものである。
「【請求項1】 空隙を形成して対向配置される一対の板状継鉄、前記一対の板状継鉄のそれぞれの対向面側に配置される磁石、前記一対の板状継鉄間を磁気的に結合するために前記一対の板状継鉄に接続される支持継鉄、前記板状継鉄と前記支持継鉄との接続部内面側に形成される補強部材、ならびに前記補強部材を前記板状継鉄および前記支持継鉄の少なくともいずれか一方に固定するための固定ボルトを備える、MRI用磁界発生装置。」

2.引用例記載の発明
これに対して、原審において拒絶の理由に引用された刊行物1:特開平7-171131号公報には、MRIに用いられる磁石に関して記載されており、発明の詳細な説明および図4の記載から、空隙を形成して対向配置される一対の板状継鉄、前記一対の板状継鉄のそれぞれの対向面側に配置される磁石、前記一対の板状継鉄間を磁気的に結合するために前記一対の板状継鉄に接続される支持継鉄、前記板状継鉄と前記支持継鉄との接続部内面側に形成される補強部材、を備える、MRI用磁界発生装置、の構成が把握される。

3.対比・判断
本願請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)と刊行物1に記載の発明(以下、「引用発明」という。)とを対比すると、
両者は「空隙を形成して対向配置される一対の板状継鉄、前記一対の板状継鉄のそれぞれの対向面側に配置される磁石、前記一対の板状継鉄間を磁気的に結合するために前記一対の板状継鉄に接続される支持継鉄、前記板状継鉄と前記支持継鉄との接続部内面側に形成される補強部材、を備える、MRI用磁界発生装置。」の構成で一致し、以下の点で相違する。
相違点(a):本願発明では、前記補強部材を前記板状継鉄および前記支持継鉄の少なくともいずれか一方に固定するための固定ボルトを備えるのに対し、引用発明では、補強部材の固定手段については明記されていない点。

前記相違点について検討すると、
一般的に、複数の構成部材を固定ボルトで固定することは周知の技術であり、設計条件等の必要に応じて適宜選択使用されることである。してみると、引用発明においても、補強部材を板状継鉄および支持継鉄に固定するに際して、固定ボルトを排除すべき根拠が認められないから、板状継鉄および支持継鉄の少なくともいずれか一方を固定ボルトによって固定することは必要に応じて適宜選択される単なる構成の変更にすぎない。
そして、本願明細書に記載の本願発明の奏する効果も、補強部材を有することによって得られるものであって、固定ボルトによって固定したことによる格別の効果を認めることはできないから、刊行物1の記載から容易に予測できた程度のものにすぎない。

4.むすび
以上のとおりであるから、本願の請求項1に係る発明は、刊行物1に記載された発明および周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものと認められるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2003-10-23 
結審通知日 2003-10-28 
審決日 2003-11-10 
出願番号 特願平11-213414
審決分類 P 1 8・ 121- Z (A61B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 神谷 直慈  
特許庁審判長 渡部 利行
特許庁審判官 水垣 親房
河原 正
発明の名称 MRI用磁界発生装置  
代理人 辰巳 忠宏  

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