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審決分類 審判 一部申し立て 2項進歩性  A61K
審判 一部申し立て 1項3号刊行物記載  A61K
管理番号 1097905
異議申立番号 異議1999-73423  
総通号数 55 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1995-11-21 
種別 異議の決定 
異議申立日 1999-09-02 
確定日 2004-03-15 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第2868433号「ケラチン表面成長体の物理特性および/または化粧品特性の保護薬剤としてバイオフラボノイド類を使用する使用方法およびその保護方法」の請求項1ないし9、14、22に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第2868433号の請求項1ないし3、11ないし13に係る特許を維持する。 
理由 1.手続の経緯
本件特許第2868433号の発明については、平成7年5月2日(パリ条約による優先権主張1994年5月5日、フランス国)に出願され、平成10年12月25日にその特許権の設定登録がなされ、その後、丹羽美喜子より特許異議の申し立てがなされ、当審により取り消しの理由が通知され、その指定期間内である平成12年8月14日に訂正請求(後日取下げ)がなされた後、再度の取消理由が通知され、その指定期間内である平成16年1月30日に訂正請求がなされたものである。

2.訂正の適否についての判断
ア.訂正の内容
特許権者が求めている訂正の内容は、以下のとおりである。
訂正事項a.
本件特許明細書の特許請求の範囲の記載を次のとおりに訂正する。
「【請求項1】式(I):
(式略)
(式中、
-Rは6-O-(6-デオキシ-α-L-マンノピラノシル)-β-D-グルコピラノシル基、2-O-(6-デオキシ-α-L-マンノピラノシル)-β-D-グルコピラノシル基、および6-デオキシ-α-L-マンノピラノシル基から選択された糖基を示し、
-Aは、水素原子または炭素数1〜4のアルコキシ基を示し、
-Bは、水素原子、ヒドロキシル基、または炭素数1〜4のアルコキシ基を示し、
-Cは、水素原子、ヒドロキシル基、または炭素数1〜4のアルコキシ基を示す)または、式(II):
(式略)
(式中、
-R1は、6-O-(6-デオキシ-α-L-マンノピラノシル)-β-D-グルコピラノシル基を示し、
-R2は、炭素数1〜4のアルコキシ基を示す)の化合物類から選択された少なくとも1つのかんきつ系のバイオフラボノイドのみからなる、引っぱり強度、破断加重、および、弾性の少なくとも1つによって定義されるケラチン表面成長体の機械的特性、および/または、もつれのほどきやすさ、スタイリングのしやすさ、および柔軟性の少なくとも1つによって定義されるケラチン表面成長体の化粧品特性の保護剤(但し、セレン化合物と一緒には使用されない。)
【請求項2】Aが、水素原子またはメトキシ基を示し、Bが、水素原子、ヒドロキシル基、またはメトキシ基を示し、Cが、水素原子、ヒドロキシル基、またはメトキシ基を示し、R2が、メトキシ基を示すことを特徴とする、請求項1に記載の保護剤。
【請求項3】式(I)の化合物が、ナリンギン、ネオヘスペリジン、ヘスペリジンおよびエリオジクチンから選択されることを特徴とする、請求項1または2に記載の保護剤。
【請求項4】式(I):
(式略)
(式中、
-Rは6-O-(6-デオキシ)-α-L-マンノピラノシル)-β-D-グルコピラノシル基、2-O-(6-デオキシ-α-L-マンノピラノシル)-β-D-グルコピラノシル基、および6-デオキシ-α-L-マンノピラノシル基から選択された糖基を示し、
-Aは、水素原子または炭素数1〜4のアルコキシ基を示し、
-Bは、水素原子、ヒドロキシル基、または炭素数1〜4のアルコキシ基を示し、
-Cは、水素原子、ヒドロキシル基、または炭素数1〜4のアルコキシ基を示す)または、式(II):
(式略)
(式中、
-R1は、6-O-(6-デオキシ-α-L-マンノピラノシル)-β-D-グルコピラノシル基を示し、
-R2は、炭素数1〜4のアルコキシ基を示す)の化合物類から選択された少なくとも1つのかんきつ系のバイオフラボノイド、並びに、システイン、エリトルビン酸、およびメタ重亜硫酸のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩類から選択された少なくとも1つの還元剤をさらに含有することを特徴とする化粧品組成物。
【請求項5】還元剤が、メタ重亜硫酸塩類およびエリトルビン酸から選択されることを特徴とする、請求項4に記載の化粧品組成物。
【請求項6】メタ重亜硫酸塩が、ナトリウムまたはカリウム塩であることを特徴とする、請求項4または5に記載の化粧品組成物。
【請求項7】組成物のpHが、6よりも小さいことを特徴とする、請求項4ないし6のいずれか1項に記載の化粧品組成物。
【請求項8】組成物のpHが、3から5までの間であることを特徴とする、請求項7に記載の化粧品組成物。
【請求項9】還元剤が、組成物の全重量に対して0.001重量%から3重量%の範囲の濃度であることを特徴とする、請求項4ないし8のいずれか1項に記載の化粧品組成物。
【請求項10】還元剤が、組成物の全重量に対して0.05重量%から1重量%の範囲の濃度であることを特徴とする、請求項9に記載の化粧品組成物。
【請求項11】かんきつ系のバイオフラボノイドが、組成物の全重量に対して0.001重量%から10重量%までの間で存在することを特徴とする、請求項4ないし10のいずれか1項に記載の化粧品組成物。
【請求項12】かんきつ系のバイオフラボノイドが、組成物の全重量に対して0.005重量%から5重量%までの間で存在することを特徴とする、請求項11に記載の化粧品組成物。
【請求項13】光等の環境成分によるダメージから、ケラチン表面成長体のケラチンを保護する保護方法において、請求項4ないし12のいずれか1項に記載の化粧品組成物を、保護されるべきケラチン表面成長体に適用することを特徴とするケラチンの保護方法。」

イ.訂正の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否
上記の訂正事項a.のうち、請求項1〜3については、バイオフラボノイドをかんきつ系のものに限定し、セレン化合物と一緒には使用されないように限定するものであるから特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、また、特許査定時の旧請求項6〜14を削除したことも特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、さらに、特許査定時の旧請求項15〜21および22をそれぞれ、新請求項4〜10及び13とした上で、旧請求項4および5に相当する内容をそれぞれ新請求項11および12とした訂正は、明りょうでない記載の釈明を目的とするものである。
そして、上記の訂正事項は、特許明細書に記載された事項の範囲内のものであって、かつ、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。

ウ.独立特許要件
訂正後の請求項1〜3及び11〜13に係る発明は、以下に述べる理由により、また、訂正後の請求項4〜10に係る発明は還元剤と併用するものであるから以下に述べる訂正後の請求項11〜13に係る発明に対する理由と同様の理由で、いずれも特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。

エ.むすび
以上のとおりであるから、上記訂正請求は、特許法第120条の4第2項及び同条第3項で準用する第126条第2項乃至第4項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

3.特許異議の申立てについて
ア.本件発明
特許第2868433号の請求項1乃至13に係る発明は、訂正明細書に記載された上記のとおりのものである。(以下、それぞれ「本件発明1」などという。)

イ.申立の理由の概要
特許異議申立人丹波美喜子(以下、「申立人」という。)は、証拠として甲第1号証(特開平4-342516号公報)、甲第2号証(化粧品種別許可基準1993,平成5年10月14日発行、株式会社薬事日報社、第14〜15頁、第40〜43頁、第46〜47頁、第122〜123頁)、甲第3号証(化粧品原料基準外成分規格1993,平成5年10月14日発行、株式会社薬事日報社、第250〜251頁、第260〜261頁、第326〜327頁、第1250〜1251頁)、甲第4号証(THE MERCK INDEX,EIGHTH EDITION,MERCK & CO.,Inc.,1968年発行、第720頁)、甲第5号証(特許庁公報、審決取消訴訟判決集(29)(平成5年2月26日発行)、第266〜278頁、平成元年(ケ)第57号判決及び甲第6号証(一般審査基準、単一化合物の用途発明)を提出し、訂正前の本件請求項1〜9、14及び22に係る発明(以下、それぞれ、「訂正前発明1」などという。)は、甲第1または2号証に記載された発明であるから、訂正前発明1〜9、14及び22は特許法第29条第1項第3号の規定に該当し、特許を受けることができず(主張1)、また、訂正前発明1〜9,14及び22は、甲第1号証または甲第2号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に違反し特許を受けることができないので、訂正前発明の特許を取り消すべき旨主張する(主張2)。

ウ.申立人が提出した甲号証記載の発明
申立人が提出した甲第1号証は、頭髪化粧料に関するもので、その特許請求の範囲の請求項7には、「フラボノイドを頭髪化粧料の全量に対して0.0001〜1.0重量%の割合で、前記セレン化合物と共に含有することを特徴とする請求項1記載の頭髪の黄ばみ抑制用頭髪化粧料」が記載され、甲第2〜4号証は、本件特許の出願前の技術水準つまり周知技術を表わす文献として提出されたものであり、このうち、甲第2号証には、「オレンジエキス」、グレープフルーツエキス」および「レモンエキス」が、頭髪用化粧品などに配合しうる成分として記載され、甲第3号証には、「オレンジエキス」が、「オレンジ・・・の果実(生)から「プロピレングリコール」で抽出して得られるエキスである。」こと(第251頁)、「混合果実抽出液」が、オレンジ、アップル、レモン及びピーチの果実の各々の抽出液を等量の割合で混和したものであること(第260頁)、「グレープフルーツエキス」が、「グレープフルーツ・・・の果実(生)から「プロピレングリコール」又は「1,3-ブチレングリコール」、エタノール溶液にて抽出して得られるエキスである。」こと(第327頁)、「レモンエキス」が、「レモン・・・の果実(生)又は果汁から水、「プロピレングリコール」、・・・にて抽出して得られるエキスである。」こと(第1251頁)が記載され、また、甲第4号証には、「ナリンギン」がグレープフルーツの木の花の中、また果実や外皮にも存在することが記載(第720頁)されている。

エ.対比・判断
(主張1について)
本件発明1〜3は、いずれもセレン化合物と一緒には使用されないことをその構成に包含するものであるところ、甲第1号証に記載された発明は、セレン化合物を頭髪化粧料に配合することにより頭髪の黄ばみを抑制するものであり、フラボノイドについてはそのセレン化合物の効果をより優れたものにする効果があることを見出したに止まるものであり、フラボノイド単独の効果を開示するものではないから、本件発明1〜3は、いずれも甲第1号証に記載された発明ではない。(なお、甲第1号証の段落番号【0009】には、従来技術として、フラボノイドが毛髪の成長を妨げる過酸化脂質の生成を抑制することが記載されているが、この従来技術を記載するものとして甲第1号証で引用した特開平3-5423号(発明の名称:フラボノイド含有過酸化脂質生成抑制剤)には、この作用はフケ、カユミ、脱毛、シラガにも有効であることが記載されているに止まるものであるから、本件発明1〜3とは別異のものである。)
本件発明11〜13は、いずれもかんきつ系のフラボノイドに加えて還元剤をさらに含有するものであるところ、甲第1号証にはこのようなことは記載されていないので、本件発明11〜13もまた、甲第1号証に記載された発明ではない。
つぎに、本件発明1〜3と、甲第2号証に記載された発明とを対比すると、前者は特定の化学構造を有するかんきつ系のバイオフラボノイドのみからなるケラチン表面成長体の化粧品特性の保護剤であるのに対して、後者は、単にオレンジエキス、グレープフルーツエキス及びレモンエキスが頭髪化粧料などに添加することができることを示すに止まり、その中に含まれる個々の成分がどのような作用を有するものであるかについては全く触れることがないので、両者を同一の発明とすることはできない。
甲第3号証は、オレンジエキス等の製造法を記載するものであり、甲第4号証はグレープフルーツにナリンギンが存在することを記載するものに過ぎず、このような周知事項は上記の判断を左右するものではない。また、両者は、上記のとおり、その構成を異にするものであるから、甲第5及び6号証は、直接関係のないものである。
また、本件発明11〜13は、いずれもかんきつ系のフラボノイドに加えて還元剤をさらに含有するものであるところ、甲第2号証にはこのようなことは記載されていないので、本件発明11〜13もまた、甲第2号証に記載された発明ではない。
(主張2について)
上述したように、甲第1号証には、特定のフラボノイドのみの効果については、従来から知られていた毛髪の成長を妨げる過酸化脂質の生成を抑制すること以外記載するところがないので、この記載事項に基づいて当業者が引っぱり強度、破断荷重、および、弾性の少なくとも1つによって定義されるケラチン表面成長体の機械的特性、および/または、もつれのほどきやすさ、スタイリングのしやすさ、および柔軟性の少なくとも1つによって定義されるケラチン表面体の化粧品特性の保護剤に関する本件発明1〜3を想到することは容易になし得たものではない。
また、上述したように、本件発明11〜13は、いずれもかんきつ系のフラボノイドに加えて還元剤をさらに含有するものであるところ、甲第1号証にはこのようなことは全く記載されていないので、甲第1号証に記載されたものに基づいて当業者が本件発明11〜13を容易に想到し得たものではない。
さらに、甲第2号証は、上述したように、特定のフラボノイドの作用について記載するものではないので、甲第2号証に記載されたものに基づいて、当業者が本件発明1〜3を容易に想到し得たものではない。
また、上述したように、本件発明11〜13は、いずれもかんきつ系のフラボノイドに加えて還元剤をさらに含有するものであるところ、甲第2号証にはこのようなことは記載されていないので、本件発明11〜13に係る発明もまた、甲第2号証に記載されたものに基づいて、当業者が容易に想到し得たものではない。
したがって、申立人の主張はいずれも妥当でない。

なお、取消理由で刊行物1として引用した特公平4-71885号公報に記載の「ライム」は、「ライム[菩提樹]」と記載(公報第2頁左欄第19行)されているように、かんきつ系のものではないので、該刊行物1は本件発明とは直接関係のないものであり、刊行物2として引用した特開平2-40317号公報は多価金属塩とフラボノイド配糖体との組み合わせに特徴を有するものを開示するので、該刊行物2に記載されたものから、特定のフラボノイド配糖体のみからなる本件発明が容易であるということはできず、刊行物3は、上記異議申立の項における刊行物1と同じ文献であるから、上で述べたのと同様の理由で、本件発明が該刊行物3に記載された発明であるということも、それから当業者が容易に想到し得たものであるということもできない。また、刊行物4として引用した「フレグランスジャーナル臨時増刊,No.6(1986)、44〜47頁」は、単にフラボノイドが色素として記載されているにすぎないものであるから、これまたケラチン表面成長体の化粧品特性の保護剤に関する本件発明とは直接関係のないものである。
記載不備については、上記訂正により、その不備が解消されたものである。

カ.むすび
以上のとおりであるので、本件発明1〜3及び11〜13の特許は、特許異議申立ての理由及び証拠によっては取り消すことができない。
また、他に本件発明の特許を取り消すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
ケラチン表面成長体の物理特性および/または化粧品特性の保護薬剤としてバイオフラボノイド類を使用する使用方法およびその保護方法
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 式(I):
【化1】

(式中、
-Rは6-0-(6-デオキシ-α-L-マンノピラノシル)-β-D-グルコピラノシル基、2-0-(6-デオキシ-α-L-マンノピラノシル)-β-D-グルコピラノシル基、および6-デオキシ-α-L-マンノピラノシル基から選択された糖基を示し、
-Aは、水素原子または炭素数1〜4のアルコキシ基を示し、
-Bは、水素原子、ヒドロキシル基、または炭素数1〜4のアルコキシ基を示し、
-Cは、水素原子、ヒドロキシル基、または炭素数1〜4のアルコキシ基を示す)または、式(II):
【化2】

(式中、
-R1は、6-0-(6-デオキシ-α-L-マンノピラノシル)-β-D-グルコピラノシル基を示し、
-R2は、炭素数1〜4のアルコキシ基を示す)の化合物類から選択された少なくとも1つのかんきつ系のバイオフラボノイドのみからなる、引っぱり強度、破断荷重、および、弾性の少なくとも1つによって定義されるケラチン表面成長体の機械的特性、および/または、もつれのほどきやすさ、スタイリングのしやすさ、および柔軟性の少なくとも1つによって定義されるケラチン表面成長体の化粧品特性の保護剤(但し、セレン化合物と一緒には使用されない)。
【請求項2】 Aが、水素原子またはメトキシ基を示し、Bが、水素原子、ヒドロキシル基、またはメトキシ基を示し、Cが、水素原子、ヒドロキシル基、またはメトキシ基を示し、R2が、メトキシ基を示すことを特徴とする、請求項1に記載の保護剤。
【請求項3】 式(I)の化合物が、ナリンギン、ネオヘスペリジン、ヘス ペリジンおよびエリオジクチンから選択されることを特徴とする、請求項1または2に記載の保護剤。
【請求項4】 式(I):
【化3】

(式中、
-Rは6-0-(6-デオキシ-α-L-マンノピラノシル)-β-D-グルコピラノシル基、2-0-(6-デオキシ-α-L-マンノピラノシル)-β-D-グルコピラノシル基、および6-デオキシ-α-L-マンノピラノシル基から選択された糖基を示し、
-Aは、水素原子または炭素数1〜4のアルコキシ基を示し、
-Bは、水素原子、ヒドロキシル基、または炭素数1〜4のアルコキシ基を示し、
-Cは、水素原子、ヒドロキシル基、または炭素数1〜4のアルコキシ基を示す)または、式(II):
【化4】

(式中、
-R1は、6-0-(6-デオキシ-α-L-マンノピラノシル)-β-D-グルコピラノシル基を示し、
-R2は、炭素数1〜4のアルコキシ基を示す)の化合物類から選択された少なくとも1つのかんきつ系のバイオフラボノイド、並びに、
システイン、エリトルビン酸、およびメタ重亜硫酸のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩類から選択された少なくとも1つの還元剤をさらに含有することを特徴とする化粧品組成物。
【請求項5】 還元剤が、メタ重亜硫酸塩類およびエリトルビン酸から選択されることを特徴とする、請求項4に記載の化粧品組成物。
【請求項6】 メタ重亜硫酸塩類が、ナトリウムまたはカリウム塩であることを特徴とする、請求項4または5に記載の化粧品組成物。
【請求項7】 組成物のpHが、6よりも小さいことを特徴とする、請求項4ないし6のいずれか1項に記載の化粧品組成物。
【請求項8】 組成物のpHが、3から5までの間であることを特徴とする、請求項7に記載の化粧品組成物。
【請求項9】 還元剤が、組成物の全重量に対して0.001重量%から3重量%の範囲の濃度であることを特徴とする、請求項4ないし8のいずれか1項に記載の化粧品組成物。
【請求項10】 還元剤が、組成物の全重量に対して0.05重量%から1重量%の範囲の濃度であることを特徴とする、請求項9に記載の化粧品組成物。
【請求項11】 かんきつ系のバイオフラボノイドが、組成物の全重量に対して0.001重量%から10重量%までの間で存在することを特徴とする、請求項4ないし10のいずれか1項に記載の化粧品組成物。
【請求項12】 かんきつ系のバイオフラボノイドが、組成物の全重量に対して0.005重量%から5重量%までの間で存在することを特徴とする、請求項11に記載の化粧品組成物。
【請求項13】 光等の環境成分によるダメージから、ケラチン表面成長体のケラチンを保護する保護方法において、請求項4ないし12のいずれか1項に記載の化粧品組成物を、保護されるべきケラチン表面成長体に適用することを特徴とするケラチンの保護方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ケラチン表面成長体、たとえば、特に髪、まつげおよび爪を保護する目的で、化粧品組成物中に、ある種のバイオフラボノイド類を処理剤類として使用するバイオフラボノイド類の用途に関する。本発明の主題はまた、特に環境要因によるダメージから引き起こされる可能性のある種々の劣化から、ケラチン表面成長体のケラチンを保護するケラチンの保護方法に関する。本発明はまた、バイオフラボノイド類を含有する安定な組成物に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
パーマネントウエーブ処理、ヘアーストレート処理、染色処理、脱色処理、および、洗浄等の種々の幾分攻撃的な髪処理を繰り返すことにより、および、環境成分および光の作用によって、髪、まつげ、または爪等のケラチン表面成長体が、種々の度合で過敏になる、または弱くなることが良く知られている。髪は、この場合、粗い感じとなり、もつれをほどきにくく、スタイリングしにくいものである。さらに、ケラチン表面成長体の、引っ張り強度、破断荷重、および弾性等の機械的特性は、長い間に損なわれる。
【0003】
光による髪ケラチンの劣化に対抗するために、光線を遮へい可能なある物質類、たとえば2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸またはその塩類(FR-A-2,627,085)または4-(2-オキソ-3-ボルニリデンメチル)ベンゼンスルホン酸またはその塩類(EP-A-329,032)、またはラクトフェリン(FR-A-2,673,839)を使用することが既に提案されている。さらに、FR-A-2,687,752に記載されているように、あるフラボノイド類は、一重項酸素に対して皮膚および/またはケラチン表面成長体を保護するための薬剤として、化粧品組成物に使用されることが知られている。しかしながら、該フラボノイド類は、本発明に使用されるものと異なるばかりでなく、髪、まつげ、または爪に対して前記フラボノイド類を適用することによって得られるであろう特別な効果については言及していない。
【0004】
しかしながら、本出願人は、予想外で驚くべきことに、以下に示すような、ある特別なフラボノイド類が、ケラチン表面成長体のケラチンに対して強化作用を有し、光によるケラチン表面成長体の劣化に対して保護効果を有することを見い出した。さらに、該フラボノイド類は、特に、もつれのほどきやすさ、および/または、スタイリングのしやすさ、および/または、柔軟性を改善する等の優れた化粧品特性を、ケラチン表面成長体に付与するものである。本出願人は、バイオフラボノイド類を含有する組成物が不安定であることに気付いた。実際、該組成物は、色が変化し、すなわち黄色または茶色に変色し、その効能もまた減少する可能性がある。本出願人は、特別な還元剤を用いると、バイオフラボノイド類を含有する組成物が安定であり、上記欠点を有さないことを見い出した。
該発見が本発明のもととなるものである。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用】
本発明の主題は、化粧品組成物において、ケラチン表面成長体の化粧品特性および/または機械的特性に代表される物理特性を保持または改善するための処理剤として、少なくとも1つのかんきつ系バイオフラボノイドを使用するバイオフラボノイド類の用途であり、バイオフラボノイド類を用いて調製された化粧品組成物を提供することにある。改善された機械特性は、より詳細には引っ張り強度、破断荷重、および弾性である。改善された化粧品特性は、特に、もつれのほどきやすさ、および/または、スタイリングのしやすさ、および/または、柔軟性である。
【0006】
表面成長体とは、特に、髪、まつげ、眉毛、および爪を意味する。本発明による使用方法は特に、髪に対するものである。
かんきつ系バイオフラボノイド類は、レモン、オレンジ、マンダリン、またはグレープフルーツ等のかんきつ系果物の果皮に存在するものである。該フラボノイド類はまた、毛細血管の透水性およびもろさを減少させることによって、良好な状態に血管を保持することが可能であるとして知られている(メルクインデックス;1989;1243ページ)。
本発明によれば、本発明において使用可能なバイオフラボノイド類は、
式(I);
【0007】
【化5】

【0008】
(式中、
-Rは、6-0-(6-デオキシ-α-L-マンノピラノシル)-β-D-グルコピラノシル基、2-0-(6-デオキシ-α-L-マンノピラノシル)-β-D-グルコピラノシル基、または6-デオキシ-α-L-マンノピラノシル基を示し、
-Aは、水素原子または炭素数約1〜4のアルコキシ基を示し、
-Bは、水素原子、ヒドロキシル基、または炭素数約1〜4のアルコキシ基を示し、
-Cは、水素原子、ヒドロキシル基、または炭素数約1〜4のアルコキシ基を示す)
または、式(II):
【0009】
【化6】

【0010】
(式中、
-R1は、6-0-(6-デオキシ-α-L-マンノピラノシル)-β-D-グルコピラノシル基を示し、
-R2は、炭素数約1〜4のアルコキシ基を示す)
の化合物類から選択される。
【0011】
本発明はまた、化粧品組成物において、上記式(I)または(II)で定められた少なくとも1つのバイオフラボノイドを、ケラチン表面成長体の化粧品特性および/または機械特性等の物理特性を改善または保護するための処理剤として使用する、バイオフラボノイドの用途に関する。改善された機械特性は、より詳細には引っ張り強度、破断荷重、および弾性である。改善された化粧品特性は、特に、もつれのほどきやすさ、および/または、スタイリングのしやすさ、および/または、柔軟性である。
【0012】
本発明の主題はまた、上記式(I)または(II)で定められた少なくとも1つのバイオフラボノイドおよび/または少なくとも1つのかんきつ系バイオフラボノイドと、システイン、エリトルビン酸、およびメタ重亜硫酸(metabisulphite)のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩類から選択された少なくとも1つの還元剤とを含有する化粧品組成物に関する。
【0013】
本発明においては、Aは好ましくは、水素原子またはメトキシ基を示し、BおよびCは各々独立に、好ましくは、水素原子、ヒドロキシル基、またはメトキシ基を示し、R2は好ましくは、メトキシ基を示す。より好ましい式(I)の化合物は、ナリンギン、ネオヘスペリジン、ヘスペリジンおよびエリオジクチンから選択される。
【0014】
式(I)および(II)の化合物類は、植物から抽出されたバイオフラボノイド類であり、文献:”The Flavonoids”,Harbone J.B.,Mabry T.J.,Helga Mabry,1975に記載された方法にしたがって得ることもできる。本発明により使用されたバイオフラボノイド類は、ケラチン表面成長体に対して良好な親和性を有する。該バイオフラボノイド類は、特に光による劣化に対するケラチン表面成長体の物理特性を強化するものであり、特に引っ張り強度、弾性、および水性媒体における膨潤率等の、ケラチン表面成長体の機械的特性を保持するものである。このように処理された髪は、容易にもつれをほどくことができる点で、特に良好な化粧品特性を有している。また、爪の場合には、割れにくい。
【0015】
式(I)および(II)の化合物類は、かんきつ系果物、特にレモンの抽出物に存在する。該抽出物類は、特に、”シトラス バイオフラボノイド コンプレックス 45%”、”レモン バイオフラボノイド コンプレックス 50%”、”グレープフルーツ バイオフラボノイド コンプレックス 25%”、および”オレンジ バイオフラボノイド コンプレックス 25%”の商品名で、インターケミカル社から販売されている。本発明による組成物においては、式(I)および(II)の化合物類および/またはシトラスバイオフラボノイド類は一般的には、組成物の全重量に対して、0.001重量%から10重量%までの間、好ましくは0.005重量%から5重量%までの間で存在するものである。
【0016】
還元剤は好ましくは、メタ重亜硫酸塩類およびエリトルビン酸から選択される。メタ重亜硫酸塩類は、ナトリウムもしくはカリウム塩が好ましい。本発明による組成物において、還元剤は一般的には、組成物の全重量に対して0.001重量%から3重量%の範囲の濃度、好ましくは0.05重量%から1重量%の範囲の濃度である。組成物が、単相または多相の水性または水-アルコール性ローション、単相または多相ゲル、クリーム、エマルション、小胞性分散物、フォーム、またはスプレーの形態で提供可能である。
【0017】
本発明により使用される化粧品組成物は、たとえばリンス-オフまたはリーブ-イン ヘアー組成物、眉毛またはまつげ用トリートメントおよび/またはメークアップ組成物、たとえばマスカラ類、爪用トリートメント組成物、またはネイルラッカーである。ヘアー組成物は、シャンプー、リンス-オフまたはリーブ-イン コンディショナー、スタイリングフォーム、パーマネントウエーブ用、ヘアーストレート用、染色または脱色用組成物の形態で、または、染色処理、パーマネントウエーブ処理、またはヘアーストレート処理の前後に、または、パーマネントウエーブ処理またはヘアーストレート処理の2段階の間に適用されるリンス-オフ組成物の形態提供可能である。
【0018】
組成物は、脂肪物質類、有機溶媒類、シリコーン類、増粘剤類、緩和剤類、界面活性剤類、アニオン性、カチオン性、非イオン性または両性ポリマー類、消泡剤類、調節剤類、たとえば、タンパク質類、ビタミン類、トリートメント剤類(抜け毛防止剤類、抗ふけ剤類)、EP-A-500437に記載されているようなセラミド類、着色剤類、真珠光沢剤類、サンスクリーン剤類、特にスルホン酸遮へい剤類、香料類、防腐剤、抗微生物剤類、電解質類、安定化剤類、たとえばエリトルビン酸およびメタ重亜硫酸ナトリウム、金属イオン封止剤類、および推進剤類から選択される、従来の化粧品添加物を含有可能である。より詳細には、脂肪物質類としては、オイルまたはワックスまたはこれらの混合物、脂肪酸類、脂肪アルコール類、脂肪酸エステル類、たとえばC6〜C18脂肪酸のトリグリセリド類、鉱油、パラフィン、ラノリン、水素化またはアセチル化ラノリンが使用可能である。
【0019】
オイル類としては、鉱油類、動物油類、植物油類、または合成油類、特に液体パラフィン、パラフィン油、ヒマシ油、ホウホウバ油、ゴマ油、シリコーンオイル類およびゴム類、イソパラフィン類および沸化または過沸化油類が挙げられる。ワックス類としては、動物性ワックス類、植物性ワックス類、鉱物性ワックス類または合成ワックス類、特に蜜ろう、カンデリラろう、オゾケライト類、マイクロクリスタリンワックス類、シリコーンワックス類および樹脂類が挙げられる。
【0020】
化粧品組成物において通常使用される有機溶媒類としては、特に、低級C1〜C6モノアルコール類またはポリアルコール類、たとえばエタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール等が挙げられる。増粘剤類は、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、セルロース誘導体、たとえば、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピル=メチル=セルロース、グアガムまたはその誘導体、キサンタンゴム、スクレログルカン類、架橋ポリアクリル酸類から、特に選択可能である。
【0021】
界面活性剤類およびポリマー類としては、特に髪組成物用に使用されるものとして従来から良く知られているもの、全てが使用可能である。無論、当業者は、該添加物類により、組成物の特性が損なわれない、または実質的に損なわれないように、任意に添加物類を選択する必要がある。組成物は、イオン性または非イオン性の両親媒性脂質の小胞性分散物の形態で供給可能である。この場合、本出願人による特許:FR-A-2,416,008およびFR-A-2,315,991、または、文献:STANDISH & WATKINS,J.Mol.Biol.,13,238(1965)に記載されているように、水性媒体に分散された小球体を形成するために水溶液中で脂質を膨潤することにより、特に調製されるものである。種々の異なったタイプの調製方法は、文献:”Les liposomes en biologie cellulaire et pharmacologie(Liposomes in cell biology and pharmacology)”,Edition INSERM/John Libery Eurotext,1987,pp.6〜18に記載されている。
【0022】
本発明による組成物のpHは、一般的には6よりも小さく、特に3から5までの間である。式(I)および(II)の化合物類は、組成物に、使用の直前に添加してもよく、この場合、該化合物類は、組成物の他の成分とは別に容器に入れられる。
【0023】
本発明の主題はまた、環境成分、特に光によるダメージから、ケラチン表面成長体のケラチンを保護する保護方法であって、化粧品として許容されるキャリアにおける上記式(I)および/または(II)の、および/または、かんきつ系バイオフラボノイドの少なくとも1つの化合物を有効量、保護されるべきケラチン表面成長体に適用し、次いで任意に水で洗い流すことからなる保護方法である。
本発明によるいくつかの実施例を以下に示すが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0024】
【実施例】
実施例1
以下の組成のコンディショナーを調製した:
-セチルステアリルアルコール 2.8g
-グリセロール=モノ-およびジステアラート 0.5g
-ラノリン 0.5g
-”アークアド(ARQUAD)16-25”の商品名でアクゾ社から販売されている、塩化セチルトリメチルアンモニウムの25%水溶液
0.55g(活性成分)
-”グレープフルーツ バイオフラボノイド コンプレックス25%”の商品名でインターケミカル社から販売されているバイオフラボノイド類混合物(1)
0.5g
-防腐剤 適量
-香料類 適量
-水 合計 100g
自己pH:4.6
(1):該抽出物は、21.5重量%のナリンギン、0.7重量%のヘスペリジン、および0.7重量%のネオヘスペリジンを含有する。該コンディショナーを、1回シャンプーした後の濡れた髪に適用し、水で洗い流した後、次いで乾燥させたところ、髪はスムーズで、もつれをほどきやすく、非常に柔軟であった。
【0025】
実施例2
以下の組成のリーブ-イン トリートメント ヘアー組成物を調製した:
-”セピゲル(SEPIGEL)305”の商品名でセピック(SEPPIC)社から販売されている、イソパラフィン/水混合物中における、40%逆行エマルションの、アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホンのスルホン塩(the sulponic salt of acrylamido-2-methylpropanesulphonic)およびアクリルアミドのコポリマー
1.2g(活性成分)
-”Q21401”の商品名でダウコーニング社から販売されている、α,ω-ジヒドロキシル化ポリジメチルシロキサン、シクロテトラジメチルシロキサンおよびシクロペンタジメチルシロキサンの混合物
20g
-”シトラス バイオフラボノイド コンプレックス 45%”の商品名でインターケミカル社から販売されているバイオフラボノイド類混合物(2)
0.1g
-防腐剤 適量
-香料類 適量
-水 合計 100g
自己pH:6.3
(2):該抽出物は、23.95重量%のナリンギン、11.45重量%のネオヘスペリジン、1.24重量%のジオスミン、および0.40重量%のヘスペリジンを含有する。該トリートメント組成物を、洗浄した髪に適用し、洗い流さずに乾燥させたところ、髪は、もつれをほどきやすく、非常に良好なスタイルを有した。
【0026】
実施例3
以下の組成のシャンプーを調製した:
-”エンピコール(EMPICOL)BSD”の商品名でアルブライト・アンド・ウイルソン社から販売されている、2.2モルのエチレンオキシド含有の、オキシエチレン化ラウリルエーテルスルホン酸ナトリウムおよびマグネシウム(80/20)の26重量%水溶液
10g(活性成分)
-30%の活性成分の”テゴベタイン(TEGOBETAINE)HS”の商品名でゴールドシュミット(GOLDSCHMIDT)社から販売されている、ココイルアミドプロピルベタイン/グリセロール=モノラウラート混合物 (25/5)
5g(活性成分)
-”シトラス バイオフラボノイド コンプレックス 45%”の商品名でインターケミカル社から販売されているバイオフラボノイド類混合物
0.5g
-エリトルビン酸 0.5g
-香料類 適量
-防腐剤 適量
-水 合計 100g
該シャンプーを、濡れた髪に適用した。該シャンプーは、良好な泡立ち特性を示し、髪を光の作用から効果的に保護可能である。
【0027】
実施例4
本発明による、以下の組成のマスカラを調製した:
相A:
-蜜ろう 6.9g
-カルナウバろう 4.16g
-パラフィン 11.4g
-ステアリン酸 7.7g
相B:
-鉄黒 5.55g
相C:
-”シトラス バイオフラボノイド コンプレックス 45%”の商品名でインターケミカル社から販売されているバイオフラボノイド類混合物
0.1g
-トリエタノールアミン 3.8g
-アラビアゴム 4.5g
-ヒドロキシエチルセルロース 0.16g
-防腐剤類 適量
-脱イオン水 合計100g
相Aの成分を80℃で溶融し、次いで相Bの成分を添加して、ホモジナイザーを用いて30分間分散する。相Cは、相Cの成分の最初の3成分を、75℃に保持した水中に添加することによって調製する。エマルションは、相Cを、相A+Bと混合することによって調製する。該マスカラ組成物を、まつげに適用する。まつげは良好に保持される。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2004-02-25 
出願番号 特願平7-108623
審決分類 P 1 652・ 113- YA (A61K)
P 1 652・ 121- YA (A61K)
最終処分 維持  
前審関与審査官 齋藤 恵  
特許庁審判長 竹林 則幸
特許庁審判官 渕野 留香
深津 弘
登録日 1998-12-25 
登録番号 特許第2868433号(P2868433)
権利者 ロレアル
発明の名称 ケラチン表面成長体の物理特性および/または化粧品特性の保護薬剤としてバイオフラボノイド類を使用する使用方法およびその保護方法  
代理人 成瀬 重雄  
代理人 渡邊 隆  
代理人 志賀 正武  
代理人 志賀 正武  
代理人 成瀬 重雄  
代理人 渡辺 隆  

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