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審決分類 審判 訂正 4項(134条6項)独立特許用件 訂正する G07F
審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する G07F
審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する G07F
審判 訂正 ただし書き2号誤記又は誤訳の訂正 訂正する G07F
管理番号 1103520
審判番号 訂正2004-39136  
総通号数 59 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1991-05-21 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2004-06-14 
確定日 2004-08-06 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3001591号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第3001591号に係る明細書及び図面を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び図面のとおり訂正することを認める。 
理由 1.請求の要旨
本件審判の請求の要旨は、特許第3001591号発明(平成1年9月30日特許出願、平成11年11月12日設定登録)の明細書を審判請求書に添付した訂正明細書のとおり、すなわち、下記(a)ないし(h)のとおり訂正することを求めるものである。
(a)特許請求の範囲の請求項1の末行に「を有する」とあるのを、
「を有し、
情報を送信する場合、前記ホスト制御機は、制御信号及び提供すべき情報を送信し、前記端末機の前記制御手段は該制御信号に制御されることにより、前記提供すべき情報は、前記複数の端末機の全てに送信され、または特定の端末機のみに送信され、前記蓄積再生手段に蓄積された前記複数種の情報のうち、送信された前記提供すべき情報と対応する情報がリフレッシュされる」と訂正する。
(b)特許請求の範囲の請求項3に「提供される情報が蓄積され、かつその情報を再生する蓄積再生手段と、」とあるのを、
「提供される情報が蓄積され、かつその蓄積情報を再生する蓄積再生手段と、」と訂正する。
(c)特許請求の範囲の請求項3に「前記蓄積再生手段に予め記録されている複数種の情報の識別名を表示する表示手段と、」とあるのを、
「前記蓄積再生手段に予め記録されている前記蓄積情報の識別名を表示する表示手段と、」と訂正する。
(d)特許請求の範囲の請求項3に「前記表示手段に表示された複数種の情報の中から、提供を受ける情報を選択する情報選択手段と、」とあるのを
「前記表示手段に表示された前記蓄積情報の中から、提供を受ける情報を選択する情報選択手段と、」と訂正する。
(e)特許請求の範囲の請求項3に「前記蓄積再生手段は、前記情報入力手段を介して入力された複数種の情報と、前記端末機毎に固有の情報とが蓄積され、その蓄積情報の中から前記情報選択手段にて選択された情報を再生する」とあるのを、
「前記蓄積再生手段は.前記情報入力手段を介して入力された複数種の情報と、前記端末機毎に固有の情報とが、前記蓄積情報として蓄積され、その蓄積情報の中から前記情報選択手段にて選択された情報を再生し、」と訂正する。
(f)特許請求の範囲の請求項3の末行に「ことを特徴とする情報提供装置。」とあるのを、
「前記ホスト制御機は、制御信号及び提供すべき情報を送信し、前記提供すべき情報は、前記制御信号により制御されて、前記複数の端末機の全てに送信され、または特定の端末機のみに送信されて、前記蓄積再生手段に蓄積された前記蓄積情報中の前記複数種の情報のうち、送信された前記提供すべき情報と対応する情報がリフレッシュされることを特徴とする情報提供装置。」と訂正する。
(g)本件特許公報第2頁第4欄第39行目〜第3頁第5欄第5行目に記載の「請求項1に記載の発明は、ホスト制御機と、これに接続された複数の端末機とから成り、
前記ホスト制御機は、提供される複数種の情報を各々の前記端末機に送信するものであり、
各々の前記端末機は、
前記ホスト制御機に有線又は無線にて接続された情報入力手段と、
前記情報入力手段を介して入力された複数種の情報が蓄積され、かつ、その情報を再生する蓄積再生手段と、
前記蓄積再生手段に予め記録されている複数種の情報の識別名を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示された複数種の情報の中から、提供を受ける情報を選択する情報選択手段と、
前記情報入力手段を介して前記ホスト制御機と定期的にコンタクトして、前記蓄積再生手段に蓄積されている情報をリフレッシュする制御手段と、を有することを特徴とする情報提供装置である。」とあるのを、
「請求項1に記載の発明は、ホスト制御機と、これに接続された複数の端末機とから成り、
前記ホスト制御機は、提供される複数種の情報を各々の前記端末機に送信するものであり、
各々の前記端末機は、
前記ホスト制御機に有線又は無線にて接続された情報入力手段と,
前記情報入力手段を介して入力された複数種の情報が蓄積され、かつ,その情報を再生する蓄積再生手段と、
前記蓄積再生手段に予め記録されている複数種の情報の識別名を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示された複数種の情報の中から、提供を受ける情報を選択する情報選択手段と、
前記情報入力手段を介して前記ホスト制御機と定期的にコンタクトして、前記蓄積再生手段に蓄積されている情報をリフレッシュする制御手段と、
を有し、
情報を送信する場合、前記ホスト制御機は、制御信号及び提供すべき情報を送信し、前記端末機の前記制御手段は該制御信号に制御されることにより、前記提供すべき情報は、前記複数の端末機の全てに送信され、または特定の端末機のみに送信され、前記蓄積再生手段に蓄積された前記複数種の情報のうち、送信された前記提供すべき情報と対応する情報がリフレッシュされることを特徴とする情報提供装置である。」と訂正する。
(h)本件特許公報第3頁第5欄第13行目〜第31行目に「請求項3に記載の発明は、ホスト制御機と、これに接続された複数の端末機とから成り、
前記ホスト制御機は、提供される複数種の情報を各々の前記端末機に送信するものであり、
各々の前記端末機は、前記ホスト制御機に有線又は無線にて接続された情報入力手段と、提供される情報が蓄積され、かつその情報を再生する蓄積再生手段と、
前記蓄積再生手段に予め記録されている複数種の情報の識別名を表示する表示手段と、前記表示手段に表示された複数種の情報の中から、提供を受ける情報を選択する情報選択手段と、
を有し、
前記蓄積再生手段は、前記情報入力手段を介して入力された複数種の情報と、前記端末機毎に固有の情報とが蓄積され、その蓄積情報の中から前記情報選択手段にて選択された情報を再生することを特徴とする情報提供装置である。」とあるのを、
「請求項3に記載の発明は,ホスト制御機と、これに接続された複数の端末機とから成り、
前記ホスト制御機は、提供される複数種の情報を各々の前記端末機に送信するものであり、
各々の前記端末機は、
前記ホスト制御機に有線又は無線にて接続された情報入力手段と、
提供される情報が蓄積され、かつその蓄積情報を再生する蓄積再生手段と、
前記蓄積再生手段に予め記録されている前記蓄積情報の識別名を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示された前記蓄積情報の中から、提供を受ける情報を選択する情報選択手段と、
を有し、
前記蓄積再生手段は、前記情報入力手段を介して入力された複数種の情報と、前記端末機毎に固有の情報とが、前記蓄積情報として蓄積され、その蓄積情報の中から前記情報選択手段にて選択された情報を再生し、
前記ホスト制御機は、制御信号及び提供すべき情報を送信し、前記提供すべき情報は、前記制御信号により制御されて、前記複数の端末機の全てに送信され、または特定の端末機のみに送信されて、前記蓄積再生手段に蓄積された前記蓄積情報中の前記複数種の情報のうち、送信された前記提供すべき情報と対応する情報がリフレッシュされることを特徴とする情報提供装置である。」と訂正する。

2.当審の判断
そこでこれらの訂正事項について検討する。
2-1.訂正の目的、新規事項の有無、及び拡張・変更について
2-1-1.訂正事項(a)
訂正事項(a)において、「情報を送信する場合、前記ホスト制御機は、制御信号及び提供すべき情報を送信し、前記端末機の前記制御手段は該制御信号に制御されることにより」は、ホスト制御機と端末機の送信の動作を限定し、「前記提供すべき情報は、前記複数の端末機の全てに送信され、または特定の端末機のみに送信され」は、ホスト端末からの情報の送信先を限定し、「前記蓄積再生手段に蓄積された前記複数種の情報のうち、送信された前記提供すべき情報と対応する情報がリフレッシュされる」は、ホスト制御機と定期的にコンタクトして、前記蓄積手段に蓄積されている情報が如何にしてリフレッシュされるかを限定したものであるから、訂正事項(a)は特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、かつ、この訂正に係る事項は、願書に添付した明細書又は図面に記載された事項の範囲内のものである(特許公報第6欄第1〜12行目、第7欄第40〜46行目参照)。

2-1-2.訂正事項(b)
「その情報を再生する」とあったのを、「その蓄積情報を再生する」と訂正することは、提供されて蓄積される蓄積再生手段の情報を、蓄積情報と明確にしたものであるから、明りょうでない記載の釈明を目的とするものであり、かつ、この訂正に係る事項は、願書に添付した明細書又は図面に記載された事項の範囲内のものである。

2-1-3.訂正事項(c)、(d)
請求項3の後段の記載に、「前記蓄積再生手段は、前記情報入力手段を介して入力された複数種の情報と、前記端機末毎に固有の情報とが蓄積され」るとあることからして、蓄積再生手段には、複数種の情報と端末機毎に固有の情報とが記録され、それに対応して、表示手段にも複数種の情報と端末機毎の固有の情報との識別名が表示されるべきであることからして、訂正事項(c)及び(d)において、「複数種の情報」とあったのを、「前記蓄積情報」と訂正することは、誤記の訂正を目的とするものであり、かつ、この訂正に係る事項は、願書に添付した明細書又は図面に記載された事項の範囲内のものである(特許公報第6欄第1〜3行目、第7欄第29〜40行目)。

2-1-4.訂正事項(e)
「蓄積され」とあったのを、「前記蓄積情報として蓄積され」と訂正することは、蓄積される蓄積再生手段の情報には、「前記情報入力手段を介して入力された複数種の情報と、前記端機末毎に固有の情報」とがあり、これらの情報を蓄積情報と明確にしたものであるから、明りょうでない記載の釈明を目的とするものであり、かつ、この訂正に係る事項は、願書に添付した明細書又は図面に記載された事項の範囲内のものである。

2-1-5.訂正事項(f)
訂正事項(f)において、「前記ホスト制御機は、制御信号及び提供すべき情報を送信し、前記提供すべき情報は、前記制御信号により制御されて、前記複数の端末機の全てに送信され、または特定の端末機のみに送信されて」は、ホスト制御機と端末機の送信の動作を、そしてホスト端末からの情報の送信先を限定し、「前記蓄積再生手段に蓄積された前記蓄積情報中の前記複数種の情報のうち、送信された前記提供すべき情報と対応する情報がリフレッシュされる」は、蓄積手段に蓄積されている情報が如何にしてリフレッシュされるかを限定したものであるから、訂正事項(f)は特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、かつ、この訂正に係る事項は、願書に添付した明細書又は図面に記載された事項の範囲内のものである(特許公報第6欄第1〜33行目、第7欄第40〜46行目、第7欄第48行目〜第8欄第1行目参照)。

2-1-6.訂正事項(g)、(h)
訂正事項(g)は、上記訂正事項(a)と整合を図るものであり、訂正事項(h)は、上記訂正事項(b)〜(f)と整合を図るものであるから、明りょうでない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当し、かつ、この訂正に係る事項は、願書に添付した明細書又は図面に記載された事項の範囲内のものである。

そして、訂正事項(a)ないし(h)は、いずれも実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。

2-2.独立特許要件について
請求項1に係る発明の上記訂正事項(a)、請求項3に係る発明の訂正事項(f)は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、独立要件について検討する。
なお、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明を引用しているので訂正がなされており、その訂正は特許請求の範囲の減縮を目的としたものであるので、請求項2に係る発明についても検討する。

2-2-1.訂正明細書の発明
訂正明細書の請求項1〜3に係る発明は、訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1〜3に特定される次のとおりのものと認められる。
「【請求項1】
ホスト制御機と、これに接続された複数の端末機とから成り、
前記ホスト制御機は、提供される複数種の情報を各々の前記端末機に送信するものであり、
各々の前記端末機は、
前記ホスト制御機に有線又は無線にて接続された情報入力手段と,
前記情報入力手段を介して入力された複数種の情報が蓄積され、かつ,その情報を再生する蓄積再生手段と、
前記蓄積再生手段に予め記録されている複数種の情報の識別名を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示された複数種の情報の中から、提供を受ける情報を選択する情報選択手段と、
前記情報入力手段を介して前記ホスト制御機と定期的にコンタクトして、前記蓄積再生手段に蓄積されている情報をリフレッシュする制御手段と、
を有し、
情報を送信する場合、前記ホスト制御機は、制御信号及び提供すべき情報を送信し、前記端末機の前記制御手段は該制御信号に制御されることにより、前記提供すべき情報は、前記複数の端末機の全てに送信され、または特定の端末機のみに送信され、前記蓄積再生手段に蓄積された前記複数種の情報のうち、送信された前記提供すべき情報と対応する情報がリフレッシュされることを特徴とする情報提供装置」(以下、「訂正明細書の発明1」という。)
「【請求項2】
請求項1において、提供される情報を記録するための情報記録媒体が挿入され、前記情報の記録後に前記情報記録媒体が排出される挿入排出口と、前記蓄積再生手段にて再生された情報を、前記情報記録媒体にダビングするダビング手段と、をさらに有することを特徴とする情報提供装置。」(以下、「訂正明細書の発明2」という。)
「【請求項3】
ホスト制御機と、これに接続された複数の端末機とから成り、
前記ホスト制御機は、提供される複数種の情報を各々の前記端末機に送信するものであり、
各々の前記端末機は、
前記ホスト制御機に有線又は無線にて接続された情報入力手段と、
提供される情報が蓄積され、かつその蓄積情報を再生する蓄積再生手段と、
前記蓄積再生手段に予め記録されている前記蓄積情報の識別名を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示された前記蓄積情報の中から、提供を受ける情報を選択する情報選択手段と、
を有し、
前記蓄積再生手段は、前記情報入力手段を介して入力された複数種の情報と、前記端末機毎に固有の情報とが、前記蓄積情報として蓄積され、その蓄積情報の中から前記情報選択手段にて選択された情報を再生し、
前記ホスト制御機は、制御信号及び提供すべき情報を送信し、前記提供すべき情報は、前記制御信号により制御されて、前記複数の端末機の全てに送信され、または特定の端末機のみに送信されて、前記蓄積再生手段に蓄積された前記蓄積情報中の前記複数種の情報のうち、送信された前記提供すべき情報と対応する情報がリフレッシュされることを特徴とする情報提供装置」(以下、「訂正明細書の発明3」という。)

2-2-2.文献の記載
請求人は、本件特許後に先行技術調査を行い、審査時に発見されなかった次の文献を提出した。
文献1:特開昭62-277681号公報(甲第1号証)
文献2:実願昭60-123297号(実開昭62-32493号公報)のマイクロフィルム(甲第2号証)
文献3:特開昭62-86986号公報(甲第3号証)
文献4:特開昭62-113295号公報(甲第4号証)
文献5:特開昭60-253082号公報(甲第5号証)
文献6:特開平1-97028号公報(甲第6号証)
文献7:特開昭63-18388号公報(甲第7号証)

文献1には、
「蓄積された情報群の中から所望の情報を選択できるようになし、この情報を、外部装置を用いて再生可能な記録媒体にダビングするようにしたものである。」(第2頁左上欄第4〜7行目)、
「第1図はこのラジオ番組自動販売機の内部構成ブロック図であり、この自動販売機は、ラジオ放送局からの電波を受信するラジオ受信機9と、このラジオ受信機9によって復調されるラジオ番組のマルチ録音部10での録音を予約する予約タイマ11と、第2図に示したダビング番組選択ボタン4-1〜4-nの押圧信号を受けて、マルチ録音部10に録音保管された所定のラジオ番組を選択するセレクタ12と、このセレクタ12によって選択されたラジオ番組をユーザ持参のカセットテープ13に転写する高速ダビング機14とを有している。」(第2頁右上欄第2〜13行目)、
「ニュース番組やスポーツ番組のような毎日その内容が変わる番組は対応するマスタテープに毎日自動的に更新して録音され、これに対して定期的に放送される連続番組等は、対応するマスタテープに定期的に更新録音するようになっている。」(第2頁左下欄第4〜9行目)、
「さらに販売する番組はテレビ番組、ラジオ番組に限ることはなく、観光案内や買物情報等の固定的な情報番組であつてもよい。この場合、自販機への情報入力は、マスタとなる磁気テープあるいは磁気ディスクを直接セットすればよく、この場合電波受信機等を必要としないことは言うまでもない。」(第3頁左下欄第7〜13行目)、
と記載されている。
文献2には、
「本考案のソフトウエア販売装置は、複数のプログラムをマスターテープ等の形として予め記録媒体に記録しておき、ユーザーが選択したプログラムのみをカセットテープ等の記録媒体に自動的に記録し、その際に適当な対価を支払わせるようにしたものである。」(第2頁第18行目〜第3頁第3行目)、
「この販売装置は各店舗内等に端末機として設置されるもので、これらの販売装置を統轄して管理する中央処理装置16とは電話回線17を介して接続される。しかして、中央処理装置は16は定期的に各販売装置に対して新しい曲のデータを電話回線17を介して送出する。このデータは電話回線接続部15を介して制御部11に与えられるもので、制御部11は与えられたデータをマスターレコーダ8に送出し、マスターテープ7に記憶させる。」(第4頁第17行目〜第5頁第6行目)、
「制御部11は転送記録が行われるごとにその曲名を中央処理装置16に伝送し、中央処理装置16はそのデータを集計する。」(第6頁第17〜19行目)、
と記載されている。
文献3には、「本発明は、必要なキャプテン画面をフロッピーディスク等の画面メモリに記憶し、定期的に情報センターから所望のキャプテン画面を順次アクセスして受信し、その受信内容と上記画面メモリの記憶内容を比較し、変わっていた場合にその情報を書換えるようにしたものである。」(第2頁左上欄第9〜14行目)と記載されている。
文献4には、
「記憶手段M1に記憶された複数のソフトウェア中より顧客が選択したソフトウェアを所定の外部記憶媒体にダビングするソフトウェア販売機M2が、通信回線M3を介して複数接続されたソフトウェア販売機の管理装置であって、
上記通信回線M3を介して、上記複数のソフトウェア販売機M2と情報を通信する通信手段M4と、1以上のソフトウェアを記録したソフトウェア記憶手段M5と、上記通信回線M3を介して、上記各ソフトウェア販売機M2におけるソフトウェア毎のダビング頻度検出するダビング頻度検出手段M6と、上記通信回線M3を介して、上記各ソフトウェア販売機の記憶手段M1に記憶された複数のソフトウェアの中より所定期間内における上記ダビング頻度に基づいて選択されたソフトウェアを、上記ソフトウェア記憶手段M5に記憶されたソフトウエェアに更新するソフトウェア更新手段M7と、を備えたソフトウェア販売機の管理装置の構成」(第2頁右上欄第15行目〜左下欄第13行目)
と記載されている。
文献5には、
「この発明は、音楽の配給者である親局と、利用者である複数の子局とで構成される。親局及び子局はそれぞれ電子計算機を有し、これらの電子計算機は、それぞれインターフェースを含む通信端末機を介し通信回線で結合されている。
親局の電子計算機には、音楽データファイルと記憶器とプリンタとが附属し、音楽データファイルには数1000曲以上の膨大な数の楽曲が、例えば磁気ディスク等に、楽譜記号を符号化したような形で記憶されている。その電子計算機は、子局からリクエストがあった際に、該当する曲目の音楽情報をデータファイルから読み出して当該子局へ転送し、子局から演奏曲目や演奏回数についての利用情報が入来した際にこれらを各子局ごとに区分して記憶部に累積記憶させ、随時これらの各子局の利用状況を示す累積記憶情報をプリンタでプリントアウトさせる、
各子局の電子計算機にも音楽データファイル及び記憶部が附属する他、音楽復調器及びスピーカを含む演奏設備がこれに接続されている。その電子計算機には、必要時に希望曲目を示すリクエスト情報を親局に送り、親局から送られて来た音楽情報を自己の音楽データファイルに記憶し、そのデータファイル中から選出された曲目の音楽情報を演奏情報に変換して音楽復調器与え、上記リクエスト情報を行う際に自局における演奏曲目と演奏回数とを示す利用情報を親局へ送る。」(第2頁右上欄第2行目〜左下欄第8行目)、と記載されている。
文献6には、
「この発明は、複数の情報を各情報毎にコードを付して順次送信するセンタと、
前記センタが送信する情報を受信する受信手段、コードの入力を受け付ける入力手段、および、受信手段で受信した情報のうち入力手段から入力されたコードで識別される情報を表示する表示手段、を有する携帯端末装置と、
からなる情報送受信システムを設けたことを特徴とする。」(第2頁左上欄第11〜19行目)
と記載されている。
文献7には、表示装置に表示された情報を、表示可能なディスプレイカードで表示できるようにした情報表示装置が記載されている。

2-2-3.対比・判断
訂正明細書の発明1〜3と文献1〜7に記載された事項とを対比する。
訂正明細書の発明1を特定する事項である「情報を送信する場合、前記ホスト制御機は、制御信号及び提供すべき情報を送信し、前記端末機の前記制御手段は該制御信号に制御されることにより、前記提供すべき情報は、前記複数の端末機の全てに送信され、または特定の端末機のみに送信され」なる事項は、また訂正明細書の発明3を特定する事項である「前記ホスト制御機は、制御信号及び提供すべき情報を送信し、前記提供すべき情報は、前記制御信号により制御されて、前記複数の端末機の全てに送信され、または特定の端末機のみに送信されて」なる事項は、文献1〜7には、記載されていない。したがって訂正明細書の発明1、3は、文献1〜7に記載された事項から当業者が容易に発明をなし得たものと認められない。また訂正明細書の発明2は、訂正明細書の発明1を引用しているので、上記と同様な理由で文献1〜7に記載された事項から当業者が容易に発明をなし得たものと認められない。
また、その他に、本件訂正明細書の発明1〜3について、特許出願の際に独立して特許を受けることができないとする理由は見当たらない。

3.むすび
以上のとおりであるから、本件審判請求による訂正は、平成6年改正前特許法第126条第1項ないし第3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。
よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
情報提供装置
(57)【特許請求の範囲】
(1)ホスト制御機と、これに接続された複数の端末機とから成り、
前記ホスト制御機は、提供される複数種の情報を各々の前記端末機に送信するものであり、
各々の前記端末機は、
前記ホスト制御機に有線又は無線にて接続された情報入力手段と、
前記情報入力手段を介して入力された複数種の情報が蓄積され、かつ、その情報を再生する蓄積再生手段と、
前記蓄積再生手段に予め記録されている複数種の情報の識別名を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示された複数種の情報の中から、提供を受ける情報を選択する情報選択手段と、
前記情報入力手段を介して前記ホスト制御機と定期的にコンタクトして、前記蓄積再生手段に蓄積されている情報をリフレッシュする制御手段と、
を有し、
情報を送信する場合、前記ホスト制御機は、制御信号及び提供すべき情報を送信し、前記端末機の前記制御手段は該制御信号に制御されることにより、前記提供すべき情報は、前記複数の端末機の全てに送信され、または特定の端末機のみに送信され、前記蓄積再生手段に蓄積された前記複数種の情報のうち、送信された前記提供すべき情報と対応する情報がリフレッシュされることを特徴とする情報提供装置。
(2)請求項1において、提供される情報を記録するための情報記録媒体が挿入され、前記情報の記録後に前記情報記録媒体が排出される挿入排出口と、前記蓄積再生手段にて再生された情報を、前記情報記録媒体にダビングするダビング手段と、をさらに有することを特徴とする情報提供装置。
(3)ホスト制御機と、これに接続された複数の端末機とから成り、
前記ホスト制御機は、提供される複数種の情報を各々の前記端末機に送信するものであり、
各々の前記端末機は、
前記ホスト制御機に有線又は無線にて接続された情報入力手段と、
提供される情報が蓄積され、かつその蓄積情報を再生する蓄積再生手段と、
前記蓄積再生手段に予め記録されている前記蓄積情報の識別名を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示された前記蓄積情報の中から、提供を受ける情報を選択する情報選択手段と、
を有し、
前記蓄積再生手段は、前記情報入力手段を介して入力された複数種の情報と、前記端末機毎に固有の情報とが、前記蓄積情報として蓄積され、その蓄積情報の中から前記情報選択手段にて選択された情報を再生し、
前記ホスト制御機は、制御信号及び提供すべき情報を送信し、前記提供すべき情報は、前記制御信号により制御されて、前記複数の端末機の全てに送信され、または特定の端末機のみに送信されて、前記蓄積再生手段に蓄積された前記蓄積情報中の前記複数種の情報のうち、送信された前記提供すべき情報と対応する情報がリフレッシュされることを特徴とする情報提供装置。
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は、ニュース、天気予報、スポーツ情報、音楽、学習情報、各種ガイド等の情報を安価に、迅速に提供する情報提供装置に関するものである。
[発明の概要]
本発明は一例としてニュース、天気予報、ナイターの結果等のスポーツ情報、株式市場の動向、観光ガイド等を音声で知りたいと思うとき、例えば、手持ちのカセットテープを情報提供装置にセットし、コイン、カード、使用度数管理等の決済処理をする事により前記情報提供装置を介して前記最新情報が前記テープにダビングされる。これを該情報提供装置の排出口から取り出し、携帯小型テープレコーダー等にて再生して、情報を入手できるものである。また、情報提供装置の管理者側からすれば、電波、電話回線にて近くは勿論、遠隔地へも容易に伝送し、情報提供装置に入力、記録でき、さらに、決済も可能なため、複数の装置を中央管理可能となり、極めて安価に、迅速に情報提供可能となる。
[従来の技術]
今日、テープレコーダー、VTR等音声、映像を用いた情報機器が普及している。しかし、これらに用いられるソフトは一般に、市販されている比較的古い情報や、日々の変化のないものが殆どであった。したがって、使用者や使用方法も限定されてしまっていた。
また、情報の媒体として新聞、テレビ、ラジオ等の手段もあった。
[発明が解決しようとする課題及び目的]
しかし、これらの媒体には欠点があった。例えば、新聞は繰り返して読むことができる反面、視力の弱い人には苦労も多く、また、ビジネスマンにとっては、毎朝、新聞、テレビ、ラジオ等をゆっくり視聴する時間がなかったり、あっても、必要なときに、必要な情報がタイムリーに入手できるとは限らず、不便であった。さらに、例えば、高速道路を走行中、その高速道路の交通情報を知りたいと思っても手軽に入手できなかったり、または、観光地を訪れたときにも、ガイド用のパンフレットを読みながら見物するのは不便でもあり、また、交通の危険さえあった。
ここで、この種の情報を提供する装置に関する種々の提案がなされている。特開昭59-226993、62-115948号公報には、ソフトウェア販売装置あるいはソフトウェアダビング装置が開示され、フロッピーディスク、磁気記録テープあるいはROMカートリッジ等の記録媒体に提供すべきソフトウェアを記録して出力している。
しかし、上述の各公報では、ホスト-端末間で、提供すべき情報を送信しているが、端末での情報選択操作の度に上述の送信を実施しており、情報提供に要する時間が長くなるばかりか、有料回線を利用した場合に送信費用がその度に発生し、これが情報提供料にさらに上乗せされる。
また、ソフトウェアが記録される多数の記録媒体は、販売装置内部に予め収容されており、この記録媒体の収容スペースに加えて、これを取り出し搬送する手段のスペースが販売装置内に確保されなければ成らず、販売装置が大型化、複雑化、高価格化するという問題もある。さらに、記録媒体をも販売する必要があり、その分が情報提供料に上乗せされ、情報提供料のコストダウンの障害となっている。
特に上述した従来装置では、時間と共に陳腐化する情報例えばニュース、スポーツ情報などを安価にかつ簡易に提供するには適していない。あるいは、時間と共に陳腐化しない情報は、わざわざホスト制御機から送信すると、その通信費が増大し、この種の情報も安価に提供できない。
そこで、本発明の目的は、時間と共に陳腐化する情報を安価に提供することができる情報提供装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、ホスト制御機より送られる情報と、例えば端末装置が設置される地域の情報等の端末装置固有の情報とを、一台の端末装置にて選択して情報提供することが可能な情報提供装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段]
請求項1に記載の発明は、ホスト制御機と、これに接続された複数の端末機とから成り、
前記ホスト制御機は、提供される複数種の情報を各々の前記端末機に送信するものであり、
各々の前記端末機は、
前記ホスト制御機に有線又は無線にて接続された情報入力手段と、
前記情報入力手段を介して入力された複数種の情報が蓄積され、かつ、その情報を再生する蓄積再生手段と、
前記蓄積再生手段に予め記録されている複数種の情報の識別名を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示された複数種の情報の中から、提供を受ける情報を選択する情報選択手段と、
前記情報入力手段を介して前記ホスト制御機と定期的にコンタクトして、前記蓄積再生手段に蓄積されている情報をリフレッシュする制御手段と、
を有し、
情報を送信する場合、前記ホスト制御機は、制御信号及び提供すべき情報を送信し、前記端末機の前記制御手段は該制御信号に制御されることにより、前記提供すべき情報は、前記複数の端末機の全てに送信され、または特定の端末機のみに送信され、前記蓄積再生手段に蓄積された前記複数種の情報のうち、送信された前記提供すべき情報と対応する情報がリフレッシュされることを特徴とする情報提供装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、
提供される情報を記録するための情報記録媒体が挿入され、前記情報の記録後に前記情報記録媒体が排出される挿入排出口と、
前記蓄積再生手段にて再生された情報を、前記情報記録媒体にダビングするダビング手段と、
をさらに有することを特徴とする情報提供装置である。
請求項3に記載の発明は、ホスト制御機と、これに接続された複数の端末機とから成り、
前記ホスト制御機は、提供される複数種の情報を各々の前記端末機に送信するものであり、
各々の前記端末機は、
前記ホスト制御機に有線又は無線にて接続された情報入力手段と、
提供される情報が蓄積され、かつその蓄積情報を再生する蓄積再生手段と、
前記蓄積再生手段に予め記録されている前記蓄積情報の識別名を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示された前記蓄積情報の中から、提供を受ける情報を選択する情報選択手段と、
を有し、
前記蓄積再生手段は、前記情報入力手段を介して入力された複数種の情報と、前記端末機毎に固有の情報とが、前記蓄積情報として蓄積され、その蓄積情報の中から前記情報選択手段にて選択された情報を再生し、
前記ホスト制御機は、制御信号及び提供すべき情報を送信し、前記提供すべき情報は、前記制御信号により制御されて、前記複数の端末機の全てに送信され、または特定の端末機のみに送信されて、前記蓄積再生手段に蓄積された前記蓄積情報中の前記複数種の情報のうち、送信された前記提供すべき情報と対応する情報がリフレッシュされることを特徴とする情報提供装置である。
[実施例]
本発明の一実施例について図をもって説明する。第1図は本発明の一実施例を示す情報提供装置の外観斜視図、第2図は、前記情報提供装置を構成する各手段のブロック図。第3図は、複数の前記情報提供装置群と制御機の構成を示す配置図。
全図中、1はケース、2は情報記録媒体、例えば、カセットテープ等の挿入、排出口、3はコイン、カード等の挿入、排出口、4は、後述の蓄積、再生手段8に蓄積された情報名の表示手段であり、または、前記制御機が保有している情報名の表示手段であっても良い。5は後述の制御手段14に連結し、また、前記表示手段4に対応した選択ボタン、6は制御機、7は情報入力手段、8は前記蓄積再生手段、9は電波、10は電話回線、11は前記コイン、カード等に依るか、または周知の使用度数管理機能を有する決済手段、12は情報提供装置群、13はカセットテープ等の情報記録媒体、14は制御手段、15は情報を、前記情報記録媒体13に記録するダビング手段。
作用について、説明する。
まず、情報提供装置の管理者は、情報提供装置群12へ向けて送信する各種情報を電波9または電話回線10を介して制御機6から送信する。
この場合、情報提供装置群の全てに同一の情報を一度に送信することも、特定の装置にのみ送信することも可能である。これは、前記情報とともに前記各情報提供装置の制御手段14に制御信号を入力することで達成される。情報提供装置のそれぞれは、前記制御信号により制御され、蓄積再生手段8に必要に応じて前記情報を蓄積する。該情報のタイトルが表示手段4に表示される。これらの情報が前記したニュースであり、スポーツ情報である。
利用者は、情報が必要なとき、手持ちのカセットテープ等の情報記録媒体13を最寄りの情報提供装置の挿入、排出口2へ挿入し、コインまたはカードを挿入口3へ挿入する。これを前記決済手段11がチェックし確認されれば自分の欲しい情報名に相当する選択ボタン5を押す。これらの動作が、前記制御手段14に印加され、確認されれば、周知の、高速ダビング等の手段により前記選択された情報名の蓄積再生手段8が動作し、ダビング手段15により前記情報記録媒体13に記録される。以上の説明は、個別の情報提供装置に事前に蓄積されている情報を記録媒体13に記録することを記載したが、これに限ったものでなく、前記選択ボタン5が押されたとき、前記制御手段14を介して9、10により前記制御機6に接続してONラインにて該制御機6の保有する情報を引き出し、該情報を、前記蓄積再生手段8または、記録のためのダビング手段15に送り、前記情報記録媒体13に記録する方法でも、または、前記の方法との併用であっても良い。
利用者は、該情報記録媒体13を挿入、排出口2から取り出し、該情報記録媒体13を手持ちの携帯用小型テープレコーダー等にセットすれば欲しい最新情報がいつでも、何処でも、迅速に入手できる。
また、使用者が、手持ちのカセットテープ等の持ち合わせがない場合、あるいは、前記、選択ボタン5を操作した後、短時間で、前記記録済みのカセットテープを入手したい場合は、前記情報提供装置の内部に内蔵されている、または、内蔵されており、かつ、前記選択ボタン5を操作する前に既に、前記ダビング済みのカセットテープを利用することも可能である。本発明の、一実施例において、6の制御機は各情報提供装置の前記制御手段14へ前記制御信号、前記情報を送信する有線、または、無線の通信機能を有し、7の情報入力手段も、有線、無線による通信機能を有し、8の蓄積、再生手段は例えば、磁気ヘッドを用いたいわゆるテープレコーダー的機能、構造、もしくは、ICメモリー、FDD,HDD,ODD,CDプレイヤー等周知の技術で達成でき、11の決済手段は、周知の、金銭登録機能、または時間管理等の使用度数管理機能であっても良い。14の制御手段は、周知の論理回路に依り構成可能である。15のダビング手段は、前記情報記録媒体の種類に依って異なるが、前記テープレコーダー、FDD,HDD,ODD,CDプレイヤー、等の磁気ヘッド、光学的ヘッド、または、ICメモリーへの電気的な接続手段等の記録手段であっても良い。これらは、それぞれ特殊構造ではなく、周知構造により達成可能であり、本発明の一実施例による情報提供装置はこれらを効果的に結び付けることにより前述した幾多の効果を生み出すことが出来る。本発明の一実施例を説明したが、本発明は、以下の構造を採用することにより、さらに利用しやすいものとなる。前記ケース1に少なくとも、前記情報記録媒体13の挿入、排出口2、および、コイン、カード等の挿入、排出口3、蓄積再生手段8、ダビング手段15を複数個設けていること。こうすることにより、前記ダビング時に複数個の情報記録媒体に対して同時に作用することが出来、利用者を待たせることが少なくなるほか、情報提供装置のあらゆる方向からこれを利用可能となる。さらに、前記情報記録媒体13として、周知のDAT(デジタルオーデイオテープ)等を用いたデジタル方式の記録の場合には、前記、制御機6との交信時間、および前記ダビング時間が短縮できる他、ノイズの発生を抑えることも可能である。
以上の説明は、不特定多数の人に利用してもらうタイプの情報提供装置を説明したが、これに限ったものではなく、家庭用として、設置可能でもある。たとえば、新聞代わりに、家庭用の提供装置を設置しておき、毎日、一定時刻にニュース、スポーツ情報等を入手できるようにしておく。操作は前述の方法と同一とする事でよい。こうすることにより、新聞代わりに、前記情報記録媒体13を再生手段にセットして、電車の中、自動車の中等で必要な情報を入手できる。また、たとえば、観光地などでは、観光者用のガイド情報をカセットテープ等に記録し、これを、前記情報提供装置の蓄積、再生手段8にセットしておき、該蓄積、再生手段が前記選択ボタン5により選択されたとき、該蓄積、再生手段8、および、これに連絡する前記ダビング手段15を動作させ、利用者のカセットテープ等にダビングし、記録するように構成すれば、前記制御機6からの情報だけでなく、各情報提供装置個有の情報も、保有できることとなり、便利である。この場合にも、この使用度数は前記制御機6に印加する構造としておくことが前記構造から可能なため、決済業務には支障ない。また、ニュース、スポーツ情報は一定時間ごとにその情報をリフレッシュした方が有利な場合もあるため、例えば、前記制御機6と各情報提供装置とは一定時間間隔でコンタクトし、前記情報提供装置内の保有情報をリフレッシュすることも可能であり、さらに、前記情報提供装置に内蔵のカセットテープ等に事前記録されている情報も、一定時間間隔でリフレッシュする事が必要であり、本発明では、前記構造によりこれらが達成可能である。本 発明は、このような幾多の組み合わせ、応用が可能であり、どのように組み合わせ、機能させたとしても本発明の主旨を逸脱するものではない。
[発明の効果]
以上、本発明の一実施例について詳細に説明したが、本発明の一実施例に依れば、個人用として普及している小型テープレコーダー、またはカーステレオ等を使用することにより、さらには、利用者の、手持ちのカセットテープ、ビデオテープ等を使用して極めて安価に且つ、スピーデイーに使用者の欲している情報のみを選択して提供することが可能に成る。これらの情報は音声、映像またはこれらの併用であってもよく、新聞等の、活字を読むのとは、違って、多少の振動のあるところでも、暗いところでも疲れることなく快適に情報を得ることが可能である。
また、情報提供装置の管理者側の利点とすれば、新聞のような印刷、配送の時間が省けるため、情報のリフレッシュが早く、しかも、人手をほとんど使わずにほぼ、自動的に低コストで情報提供可能である。さらには、制御機6は1台程度で情報提供装置群のみ全国に張り巡らして置くだけで、全国の使用者に利用してもらうことが出来る。また、本発明の一実施例として、情報記録媒体13は市場に普及している標準品としてのカセットテープを例として説明したが、これが大きな特徴の一つである。標準品を使用すれば前記したとおり、使用者側の再生装置も普及品をそのまま使用可能であり、使用者への負担を軽くすることが可能なため、本システムの発展に役立つ。また、該情報記録媒体13はカセットテープだけに限ったものではなく、標準品のビデオテープ、CDデイスク、光デイスク、光学式カード等いかなる手段であっても良い。さらには、標準品でないそれらであっても良い。情報記録媒体13が前記標準品の場合には、使用者が前記情報を確認した後は、該情報記録媒体13をふたたび一般的な使用方法で使用可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例を示す情報提供装置の外観斜視図。第2図は、前記情報提供装置を構成する各手段のブロック図。第3図は、複数の前記情報提供装置群と制御機の構成を示す配置図。
全図中
1:ケース
2:情報記録媒体の挿入、排出口
4:情報名の表示手段
5:選択ボタン
6:制御機
7:情報入力手段
8:蓄積再生手段
11:決済手段
12:情報提供装置群
13:情報記録媒体
14:制御手段
15:ダビング手段
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審決日 2004-07-27 
出願番号 特願平1-256825
審決分類 P 1 41・ 852- Y (G07F)
P 1 41・ 856- Y (G07F)
P 1 41・ 853- Y (G07F)
P 1 41・ 851- Y (G07F)
最終処分 成立  
前審関与審査官 加藤 昌人二ッ谷 裕子  
特許庁審判長 橋本 康重
特許庁審判官 長浜 義憲
今井 義男
登録日 1999-11-12 
登録番号 特許第3001591号(P3001591)
発明の名称 情報提供装置  
代理人 布施 行夫  
代理人 布施 行夫  
代理人 井上 一  
代理人 井上 一  
代理人 大渕 美千栄  
代理人 大渕 美千栄  

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