• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 E04D
管理番号 1105362
審判番号 不服2004-657  
総通号数 60 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2000-01-11 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2004-01-08 
確定日 2004-10-21 
事件の表示 平成11年特許願第108626号「鼻隠し部材」拒絶査定不服審判事件〔平成12年 1月11日出願公開、特開2000- 8565〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯・本願発明
本願は、平成11年4月15日(優先権主張平成10年4月23日)の出願であって、平成15年9月29日付けの手続補正書により補正された請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、その特許請求の範囲の請求項1に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。
「【請求項1】 鼻板部に、軒樋吊具を取り付ける軒樋吊具取付け部を一体に設けると共に、鼻板部の下端部を延出させて野縁及び軒天井の端部をそれぞれ差し込んで同時に支持できるように、上横片と縦片と下横片とで断面略コ字状に構成した軒天井支持部を一体に設けて成ることを特徴とする鼻隠し部材。」

2.引用例
原査定の拒絶の理由に引用され、本願出願前に日本国内において頒布された刊行物である実願平3-14958号(実開平4-111830号)のマイクロフィルム(以下、「引用例1」という。)には、以下の記載がある。
「軒先部材Bは屋根下地3の前面を隠すとともに屋根下地3に取付けられる鼻板片5と、軒樋8を支持する支持金具9を係止保持する金具保持部10と、軒天井板11の屋外側端部が挿入保持される軒天受部12とから構成されている。」(5頁20〜23行)
「そして軒樋8における耳部15を支持金具9にて支持し、この支持金具9におけるコ字型の抱持部16を鼻板片5から屋外側に突設されている金具保持部10に抱持させ、長尺な軒樋8を軒先部材Bに取付けるのである。また、軒天井板11の屋外側端部を軒先部材Bに形成された軒天受部12に挿通支持させるのである。」(6頁1〜5行)
また、図1には、軒天受部12が、鼻板片5の下端部を延出させて、軒天井板11の端部を差し込んで支持できるように上横片と縦片と下横片とで断面略コ字状に構成した点が示されている。
これらの記載からみて、引用例1には以下の発明が記載されていると認められる。
「鼻板片5に、軒樋8を支持する支持金具9を取り付ける金具保持部10を一体に設けると共に、鼻板片5の下端部を延出させて軒天井板11の端部を差し込んで支持できるように、上横片と縦片と下横片とで断面略コ字状に構成した軒天受部12を一体に設けて成る軒先部材B。」

同じく、原査定の拒絶の理由に引用され、本願出願前に日本国内において頒布された刊行物である特開平6-346562号公報(以下、「引用例2」という。)には、図1とともに、以下の記載がある。
「図1は、本発明の一実施例に係る鼻隠しを用いる軒の断面図であり、この鼻隠し1は、垂木2、野地板3、野縁4、軒裏5などの端部などを隠すために、垂木2に補強材6を介して釘打ち、ビス止めなどによって固定される。」(4頁6欄36〜40行)

3.対比
本願発明と、引用例1記載の発明とを対比すると、引用例1記載の発明の「鼻板片5」、「軒樋8を支持する支持金具9を取り付ける金具保持部10」、「軒天井板11」、「軒天受部12」、「軒先部材B」は、それぞれ、本願発明の「鼻板部」、「軒樋吊具を取り付ける軒樋吊具取付け部」、「軒天井」、「軒天井支持部」、「鼻隠し部材」に相当するから、両者は、「鼻板部に、軒樋吊具を取り付ける軒樋吊具取付け部を一体に設けると共に、鼻板部の下端部を延出させて軒天井の端部を差し込んで支持できるように、上横片と縦片と下横片とで断面略コ字状に構成した軒天井支持部を一体に設けて成る鼻隠し部材。」である点で一致し、次の点で相違する。

相違点:軒天井支持部に関して、本願発明は、野縁及び軒天井の端部をそれぞれ差し込んで同時に支持できるようにしたのに対し、引用例1記載の発明は、軒天井のみの端部を差し込んで支持できるようにした点。(引用例1には、野縁又は野縁に相当する部材の記載はない。)

4.判断
上記相違点について検討すると、引用例2には、鼻隠しの裏側に野縁及び軒裏(本願発明の「軒天井」に相当する。)の端部を配して鼻隠しで野縁及び軒裏を隠す構造が記載されており、引用例2のような軒天井の裏に野縁を配する構造であれば、引用例1記載の発明において、軒天井支持部に軒天井の端部を差し込むときに、軒天井とともに野縁も差し込んで同時に支持できるようにして本願発明の相違点に係る構成とすることは当業者が容易に想到できたことといえる。そして、本願発明が奏する効果も、引用例1及び2記載の発明から当然予測される程度のものであって格別顕著なものとはいえない。

5.むすび
したがって、本願発明は、引用例1及び2記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2004-08-18 
結審通知日 2004-08-24 
審決日 2004-09-06 
出願番号 特願平11-108626
審決分類 P 1 8・ 121- Z (E04D)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 南澤 弘明  
特許庁審判長 田中 弘満
特許庁審判官 新井 夕起子
伊波 猛
発明の名称 鼻隠し部材  
代理人 森 厚夫  
代理人 西川 惠清  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ