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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 H04N
管理番号 1111866
審判番号 不服2004-3918  
総通号数 64 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1994-04-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2004-02-26 
確定日 2005-03-01 
事件の表示 平成 4年特許願第293745号「撮像装置」拒絶査定不服審判事件〔平成 6年 4月28日出願公開、特開平 6-121322、請求項の数(2)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 1.【手続の経緯、本願発明】
本願は、平成4年10月7日の出願であって、その請求項1及び2に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成11年9月10日付け、平成13年10月18日付け、平成15年8月29日付け、平成16年3月29日付け及び平成17年2月7日付けの各手続補正書により補正された明細書の記載からみて、次に掲げるものである。

「【請求項1】被写体を通過した透過光を電気信号に変換して出力する撮像手段と、
前記撮像手段の出力を映像信号として記憶するためのメモリと、
前記撮像手段の出力を前記メモリを経由することなく映像信号として表示手段に出力するための第1の出力手段と、
前記メモリに記憶された映像信号を記録媒体に出力するための第2の出力手段と、
前記メモリに順次記憶されていく映像信号をスルーで前記第2の出力手段に供給する処理と、前記メモリでの順次記憶を停止した状態で該メモリ上の映像信号を前記第2の出力手段に供給することによって前記被写体を交換する場合に当該交換している状態が前記記録媒体に記録されないようにする処理とを切換える切換手段と、
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】 請求項1において、前記撮像手段の出力をネガポジ反転するネガポジ反転手段を有することを特徴とする撮像装置。」

2.【原査定の理由】
原査定の理由は、概略、下記のとおりである。
記(原査定の理由)
本願発明は、下記刊行物1及び2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。

刊行物1:特開昭62-181022号公報
刊行物2:特開昭62- 62676号公報

3.【当審の判断】
(1)刊行物
原査定で引用された刊行物1及び2には、下記(ア)ないし(ケ)のとおりの記載がある。
[刊行物1]
(ア)「モニタ画面上で被写体の画像をリアルタイムで動画表示しておき、必要に応じてモニタ画面をフリーズして静止画を表示する内視鏡装置において、高周波電気メス、レーザメス、マイクロ波等を用いた各種処置を行なう際に画面をフリーズしても十分な安全性を確保することをその目的とする。」(2頁左上欄18行-右上欄4行)
(イ)「内視鏡本体1の操作部にはフリーズスイッチ6,レリーズスイッチ24が設けられる。内視鏡本体1のコネクタ部はビデオプロセッサ7へ接続され、ビデオプロセッサ7の出力信号がモニタ装置8で表示される。静止画撮影は図示しないカラーイメージレコーダ等の写真撮影装置により光学的に行われたり、光ディスク装置や磁気ディスク装置により電気的に行われる。」(2頁左下欄9-17行)
(ウ)「高速半導体スイッチ19は親子表示画面の時は1水平走査期間にメモリA17とメモリB18とを切換える。メモリA17は親画面用メモリ、メモリB18は子画面用メモリである。」(3頁左上欄6-10行)
(エ)「通常は、CCD11からのR、G、Bの色成分信号がメモリA17、メモリB18のいずれにも書込まれる。ここで、メモリB18は書込み専用であるが、メモリA17は書込み/読出しを同時に行なっている。高速半導体スイッチ19はメモリA17を選択していて、モニタ画面は親画面9のみとされ、画面全体でリアルタイムの動画像が表示される。」(3頁左上欄11-18行)
(オ)「被写体のフレーム確認等のために、フリーズスイッチ6をオンする。フリーズスイッチ6がオンされると(第4図(a))、メモリA17は書込み/読出し動作から読出し動作のみに切換えられ、親画面9をフリーズする(第4図(c))。メモリB18は書込み動作から書込み/読出し動作に切換えられ、子画面10にリアルタイムの動画像を表示する(第4図(d))。」(3頁右上欄1-9行)
(カ)「レリーズスイッチ24がオンされると(第4図(b))、メモリA17は読出しのみの動作を継続し、親画面9はフリーズのままである(第4図(c))。メモリB18は書込み/読出し動作から書込み動作に切換えられ、子画面10によるリアルタイムの動画表示を停止する(第4図(d))。そして、高速半導体スイッチ19はメモリAのみを選択する。この結果、モニタ画面全体がフリーズされ、この静止画が撮影される。」(3頁左下欄4-12行)
[刊行物2]
(キ)「フレームメモリ7は揮発性のDRAMが適しており、そのためA/Dコンバータ8とフレームメモリ7との間には切換えスイッチ8が設けられ、入来する画像信号をフレームメモリ7につぎつぎと記録しているときは接点aを”オン”、一旦記録した信号をそのまま保持する必要があるときは接点bを”オン”として記録された信号を循環させるようにする。
9はD/Aコンバータで、フレームメモリ7上からよみ出されたディジタル化された画像信号をアナログ信号に変換する。
10はモニターで、画像信号を可視像として表示する。
11は第2の切換えスイッチで、接点aを”オン”としたときは、撮像素子4で撮像され信号処理回路5を介してつぎつぎと送られてくる”生”の画像信号をモニター10に送り表示するようにする。このときはモニター10はカメラのファインダーの機能を果たす。
一方、接点bを”オン”としたときは、フレームメモリ7の画像信号はD/Aコンバータ9を介してモニター10に送り込まれ、モニター10上に表示される。」(2頁右下欄12-3頁左上欄14行)
(ク)「ディスク記録部2において、19は記録信号処理回路で、フレームメモリ7上の画像信号をD/Aコンバータでアナログ信号としたものを後述する記録ディスクに供給するための信号処理をする。」(3頁右上欄11-15行)
(ケ)「ここで、ステップ#3としてレリーズスイッチ15を”オン”とすると、システムコントローラ14が駆動され、垂直同期信号VDが切換スイッチ8及び第2の切換スイッチ11に供給される。ここで、垂直同期信号VDが立ち下がったとき(ステップ#4)、切換スイッチ8と第2の切換スイッチ11は、その接点がb側に切り換わる(ステップ#5)。そうすると、フレームメモリ7上の信号データは接点bを介して循環するようになり、画像は固定し、いわゆる画像のフリーズ(凍結)の状態となる。この凍結された画像は第2の切換スイッチ11の接点bを経てモニター10に供給される。
同時にD/Aコンバータ8を経てディスク記録部2に送られ、この1フレーム分の凍結された画像は記録ディスク20上に記録される。」(4頁左下欄7行-右下欄2行)

(2)本願発明と刊行物1及び2に記載された発明との対比・検討
(a)上記記載(ア)ないし(カ)によれば、刊行物1に記載された発明は、メモリAに順次記憶されていく映像信号をスルーで表示装置に供給表示する処理と、メモリAでの順次記憶を停止した状態でメモリA上の映像信号とメモリBに順次記憶されスルーした映像信号とを合成して表示装置に供給表示する処理とをフリーズスイッチにより切り換えるものであって、メモリを経由することなく表示手段に出力するものではない。
上記記載(キ)ないし(ケ)によれば、刊行物2に記載された発明は、フレームメモリに順次記憶されていく映像信号を記録している間は、映像信号は表示装置にメモリを介さず供給表示されるが、レリーズスイッチによりフリーズさせ、映像を記録媒体に記録する場合は、表示装置にはフレームメモリに記憶された映像信号が供給表示されるものである。
(b)原査定で引用された上記刊行物1及び2は、本願発明が備える下記の構成を開示しもしくは示唆するものではない。
記(本願発明が備える構成)
被写体を通過した透過光を電気信号に変換して記録媒体に記録する撮像装置において、メモリに順次記憶されていく映像信号をスルーで第2の出力手段に供給する処理と、メモリでの順次記憶を停止した状態で該メモリ上の映像信号を第2の出力手段に供給することによって前記被写体を交換する場合に当該交換している状態が前記記録媒体に記録されないようにする処理とを切換える切換手段を設けること。
(c)そして、本願発明は前記構成により、被写体を交換している状態がVTRにより記録されることを防止することができ、撮像手段から直接出力された画像をモニタできるとの効果を奏するものである。
(d)したがって、本願発明は、上記刊行物1及び2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるということはできない。

4.【むすび】
以上のとおりであるから、本願発明が特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものとする原査定の理由によっては本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって結論のとおり審決する。
 
審決日 2005-02-16 
出願番号 特願平4-293745
審決分類 P 1 8・ 121- WY (H04N)
最終処分 成立  
前審関与審査官 井上 健一  
特許庁審判長 新宮 佳典
特許庁審判官 高瀬 勤
原 光明
発明の名称 撮像装置  
代理人 渡部 敏彦  

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