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審決分類 |
審判 一部申し立て 2項進歩性 H04N |
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管理番号 | 1114553 |
異議申立番号 | 異議2002-71603 |
総通号数 | 65 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 1997-07-15 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2002-06-27 |
確定日 | 2005-01-04 |
異議申立件数 | 1 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第3243404号「カラー階調制御方法」の請求項1に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 訂正を認める。 特許第3243404号の請求項1に係る特許を取り消す。 |
理由 |
1.手続の経緯 特許第3243404号の請求項1に係る発明は、平成7年12月28日に特許出願され、平成13年10月19日に特許権の設定登録がなされたところ、特許異議申立人加藤美樹雄より本件特許の請求項1に係る発明に対して特許異議の申立がなされ、当審より請求項1に対して取消理由が通知され、意見書提出指定期間内である平成15年6月3日に特許権者より意見書とともに訂正請求書が提出されたものである。 2.訂正の可否についての判断 (1)特許権者が、平成15年6月3日付訂正請求書において求めている訂正の内容は、次のとおりである。 (a) 特許請求の範囲の減縮を目的として、特許請求の範囲の請求項1に記載の「使用するプリンタに最適化されたカラーバランスと濃度特性とを自動的に設定する」を「使用するプリンタに最適化されたグレーバランスと濃度特性とを自動的に設定する」に訂正する。 (b) 明りょうでない記載の釈明を目的として、明細書の段落【0005】に記載の「カラーバランスと濃度特性の適性化条件」を「グレーバランスと濃度特性の適正化条件」に訂正する。 (c) 明りょうでない記載の釈明を目的として、明細書の段落【0051】に記載の「カラーバランスを設定できる。」を「カラーバランス(グレーバランス)を設定できる。」に訂正する。 (2)訂正の目的の適否、新規事項の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項(a)ないし(c)が許容されるべきものか否かについて検討する。 (a)については、「カラーバランス」は、カラーに偏りがない状態、即ち無彩色を表す信号を表示・出力させた場合に無彩色(最高明度の白または中間明度の灰色)となる状態を意味し、このうちの最高明度についてはホワイトバランスと、中間明度についてはグレーバランスということがあり、本件明細書の記載もこの用法に従ったものと解される。そして、本件明細書には、グレーバランスという用語も用いて説明されており、中間明度の無彩色の偏りがないようにすることも目的としていたことは明らかであるから、「カラーバランス」を下位概念の「グレーバランス」とすることは、特許請求の範囲の減縮を目的とするものということができ、その限定内容は願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内のものであって、実質的に特許請求の範囲を拡張するものとも変更するものとも認められない。 (b)及び(c)に係る点は、上記(a)の請求項1を訂正することに伴うものであって明りょうでない記載の釈明に該当し、これが願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内のものであって、実質的に特許請求の範囲を拡張するものでも変更するものでもないことは明らかである。 (3)むすび 以上のとおり、本件訂正は、特許法第120条の4第2項及び同条第3項で準用する同法第126条第2項及び第3項の規定に適合するので、本件訂正を認める。 3.特許異議の申立について (1)本件発明 特許第3243404号の請求項1に係る発明は、訂正後の特許請求の範囲の請求項1に記載された次のとおりのものと認められる(以下、この発明を「本件発明」という。)。 「 【請求項1】 カラーイメージスキャナ及びフルカラープリンタを含むカラー画像処理システムにおけるカラー階調制御方法であって、プリンタ固有のトナーによるカラーパッチを所定の階調を指定する濃度パターンとしてプリンタから出力し、該カラーパッチをカラーイメージスキャナから読みとって使用するトナー固有の出力特性を測定し、使用するプリンタに最適化されたグレーバランスと濃度特性とを自動的に設定することを特徴とするカラー階調制御方法。 」 (2)本件出願前に頒布された刊行物に記載の事項 特許異議申立人が提示し当審の取消理由に引用した各刊行物には次のような記載がある。 刊行物1:特開昭62-299870号公報(異議申立人提示の甲第1号証) (1a) 「第1図は本発明に係るカラー画像形成装置の一実施例を示す概略構成図である。このカラー画像形成装置は、カラー原稿を光電的に読取るカラー画像読取装置100と、該カラー画像読取装置100からの信号に基づいてカラー画像を出力するカラー画像出力装置101とからなつている。」(2頁左下欄2〜7行) (1b) 「 BK=a1min(Y,M,C) Y″=Y-a2 min(Y,M,C) M″=M-a3 min(Y,M,C) ・・・(I) C″=C-a4 min(Y,M,C) ┏ ┓ ┏ ┓┏ ┓ ┃Y′┃ ┃b11 b12 b13┃┃Y″┃ ┃M′┃=┃b21 b22 b23┃┃M″┃ ・・・(II) ┃C′┃ ┃b31 b32 b33┃┃C″┃ ┗ ┛ ┗ ┛┗ ┛ ここで、min(Y,M,C)は、Y、M、Cのうち最小値をとる操作である。上記ai及びbijの各パラメーターは、カラー画像読取装置100やカラー画像出力装置l01の特性に合わせて制御される。 上記のごとく構成される補正回路7には、所定のY、M、C,BK信号をカラー画像出力装置101に出力するパターンジェネレーター14と、該パターンジェネレーター14による出力テストチャ-トをカラ-画像読取装置100にて読取り、該読取り信号と前記所定のY、M。C,BK信号とから、(I),(II)式のパラメ-ターal,bijを演算し決定する演算処理回路15とが接続されている。」(2頁右下欄17行〜3頁左上欄17行) (1c) 「本実施例に係るカラー画像形成装置では、次のようにして特性の調整が行なわれる。まず、パターンジェネレーター14により予め定められたY、M、C,BK信号をカラー画像出力装置101へ出力し、特定のテストチャートを転写紙12上に形成する。このテストチャートは、第4図に示すように、Y、M、C、BK信号を対応する色301〜356を種々の明度で出力したものである。次に、この出力チャートを原稿載置台ガラス2上の所定の位置に載置すると共に、フィルター16を結像光学系の光路上に挿入し、結像光学系の光路長を変化させる。この状態で、テストチャート上の複数の特定位置の色をカラー画像センサー6によつて読取ることにより、テストチャートの特性すなわちカラー画像出力装置101の階調特性、混色特性等を読取り、最小2乗法等周知の方法により(I)、(II)式の各係数を演算し決定する。」(3頁右上欄20行〜左下欄17行) (1d) 図面第4図にはテストチャートを示す平面図が示されている。 これらの記載によれば、刊行物1には、カラー画像読取装置とカラー画像出力装置を含むカラー画像形成装置における階調特性、混色特性等の制御を行うものであって、第4図のような種々の明度を有するテストチャートをカラー画像出力装置から出力し、このテストチャートをカラー画像読取装置で読み取りその特性をみて、この画像形成装置全体が所望の出力特性となるようにパラメータを自動的に設定するようにした階調特性、混色特性等の制御方法、の発明が開示されていると認められる。(以下、この発明を「刊行物1発明」という。) 刊行物2:特開昭63-114466号公報(異議申立人提示の甲第2号証) (2a) 「3.発明の詳細な説明 [産業上の利用分野] 本発明はカラー画像形成装置に関し、特にカラー画像形成時の、カラーバランスを安定した状態に保つカラー画像形成装置に関するものである。 [従来の技術] 従来の電子写真方式のカラー画像形成装置では、静電潜像条件あるいは露光条件、現像条件等が一定になるように制御して、常に一定のカラーバランスが得られるようにしている。しかし、このようなカラー画像形成装置でも、実際の出力画像は、例えば現像剤の経時変化等による劣化や、環境変動による帯電量の変化等の画像濃度の変動要因の為に、カラーバランスが一定にならないことがあり、これらの変動要因までも含めてカラーバランスの制御を行なうのは困難であつた。 [発明が解決しようとする問題点] 従来のカラー画像形成装置では、例えば潜像条件、露光条件あるいは現像条件等を常に一定になるように制御しても出力画像のカラーバランスが変動してしまつていた。 本発明は上記従来例に鑑みなされたもので、出力画像のカラーバランスを一定に保つことができるカラー画像形成装置を提供することを目的とする。 [発明が解決しようとする問題点] 上記目的を達成するために本発明のカラー画像形成装置は以下の様な構成からなる。即ち、カラー情報を格納する格納手段と、前記カラー情報に基づいてカラー画像を形成する像形成手段と、カラー原稿を光電的に読取つて入力する画像入力手段と、該画像入力手段により前記カラー画像を読取つて前記カラー情報との差を算出する算出手段と、前記差をもとに前記像形成素段の像形成要素の出力条件を変更する変更手段とを備える。 [作用] 以上の構成において、格納手段に格納されているカラー情報をもとに、像形成手段によりカラー画像を印刷する。次に画像入力手段によりカラー画像を読取ってデジタル情報で入力する。算出手段は、入力したデジタル情報とカラー情報との差を算出する。変更手段はこの差をもとに像形成素段の像形成要素の出力条件を変更するように動作する。」(1頁右下欄1行〜2頁右上欄18行) (2b) 「[カラーバランス処理の説明(第2図〜第5図)] 以下、本実施例のカラーバランス処理について説明する。 まずプリンタ部6の内部パターンジェネレータ40より、イエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3色及びブルー(B)、グリーン(G)、レッド(R)と3色重ねの黒から成るカラーチャートを印刷部9に出力し、第4図に示した様なカラーチャートを得る。 第4図のカラーチャートは16階調のパターンがY、M、C,B、G、Rの各色と3色重ねBK(黒)について出力されており、上段より下へ濃度レベルが変化しており、上段が高濃度部となつている。16階調の濃度レベルはすべて読込まれるわけではなく、特定の濃度について各色とも、例えば4点ずつ(計28点)入力され、予め入力された濃度データと比較される。」(3頁右下欄7行〜4頁左上欄8行) (2c) 「次に、このカラーチャートをリーダ部1の画像読取部2より読取り、このカラーチャートの各色とリーダ部1のROM19に格納されている標準カラーチャートの濃度との差が計算される。計算により求められた濃度差に基づいて、帯電、露光、現像に関する項目、即ち一次高圧電圧、レーザ露光量、現像バイアス、デイザパターン等の選択及び調整の指示がプリンタ部6に与えられる。」(4頁左上欄13行〜右上欄5行) (2d) 「以上説明した如く本実施例によれば、プリンタ部6により印刷したカラーチャートをリーダ部1により読取つて入力し、標準濃度値との差を演算処理し、その差に応じて画像形成要素を選択して調整することにより、画像形成装置のカラーバランスを一定に保つことができるという効果がある。」(5頁左上欄5〜11行) (2e) 図面第4図として,カラーチャートの出力例が示されている。 これらの記載によれば、刊行物2には、カラー画像入力手段と、カラー画像出力手段とを含むカラー画像形成装置におけるカラーバランスの制御方法であって、複数階調のカラーチャートをカラー画像出力手段から出力し、このカラーチャートをカラー画像入力手段で読み取りそのその出力と元の情報との差を算出しその差に応じて画像形成要素を選択して調整することにより、カラー画像形成装置のカラーバランスを一定に保つカラーバランスの制御方法、の発明が開示されていると認められる。(以下、この発明を「刊行物2発明」という。) (3)本件発明と前記刊行物に開示の発明との対比・判断 本件発明と刊行物1発明とを対比・判断する。 本件発明と刊行物1発明とを対比すると、まず、刊行物1発明の「カラー画像読取装置」、「カラー画像出力装置」及び「カラー画像形成装置」がそれぞれ本件発明の「カラーイメージスキャナ」、「フルカラープリンタ」及び「カラー画像処理システム」に相当することは明らかである。刊行物1発明は、カラー画像形成装置の階調特性、混色特性等を制御するものであるから、その過程は本件発明と同じく「カラー階調制御方法」といえることも明らかである。 刊行物1発明の第4図のような種々の明度を有するテストチャートは、複数のカラーについて濃度を異ならせたパターンとなっているから、本件発明の「カラーパッチ」に対応するということができる。 刊行物1発明では、このテストチャートをカラー画像読取装置で読み取りその特性をみて、この画像形成装置全体が所望の出力特性(階調特性、混色特性等)となるようにパラメータを自動的に設定するようにしているから、カラーパッチを所定の階調を指定する濃度パターンとしてプリンタから出力し、該カラーパッチをカラーイメージスキャナから読みとってプリンタ等の出力特性を測定し、使用するプリンタに最適化された濃度特性を自動的に設定するようにしているということができる。 従って、本件発明と刊行物1発明とは、 「カラーイメージスキャナ及びフルカラープリンタを含むカラー画像処理システムにおけるカラー階調制御方法であって、カラーパッチを所定の階調を指定する濃度パターンとしてプリンタから出力し、該カラーパッチをカラーイメージスキャナから読みとってその出力特性を測定し、最適化された濃度特性を自動的に設定することを特徴とするカラー階調制御方法。」 の点で一致し、次の2点で相違する。 (a)本件発明が、プリンタに使用するトナーによって決まる出力特性に基づいて使用するプリンタに最適化された濃度特性等となるようにしているのに対して、刊行物1発明が、カラー画像出力装置から出力されたテストチャートの出力特性に基づいて、画像形成装置全体として最適化された濃度特性等となるようにしている点。 (b)最適化されるように自動的に設定する事項を、本件発明が、グレーバランスと濃度特性と限定しているのに対して、刊行物1発明が、階調特性と混色特性としていて、濃度特性については階調特性に包含されるから刊行物1発明に含んでいるといえるが、グレーバランスについてはこれを明示していない点。 そこでこれらの相違点について検討する。 (a)については、刊行物1発明においても、画像形成装置全体として最適化された濃度特性等となるようにしている。そして、フルカラープリンタが色材としてトナーを用いるものは、普通にみられるものであって、出力装置の色材にトナーを用いるものであれば、使用するトナーによって決まる出力特性に基づいて使用する出力装置に最適化された濃度特性等となるようにしているともいえることは明らかである。従って、本件発明の、プリンタに使用するトナーによって決まる出力特性に基づいて、と限定した点に格別の技術的意義は認められない。 (b)については、刊行物1発明における混色特性は、明細書及び図面全体の記載からみて、どのように修正するようにしているのか明記されておらず明らかでないが、BK(黒)についても濃度が他のカラーの濃度と同様に変わるパッチを設けているから、グレーについても少なくとも濃度については最適化することを想定していることは明らかである。 ところが、カラーイメージスキャナ及びフルカラープリンタを含むカラー画像処理システムにおいてグレーバランスを制御するために、使用するプリンタによるグレーパッチを所定の階調を指定する濃度パターンとしてプリンタから出力し、該グレーパッチをカラーイメージスキャナから読みとって使用するプリンタ固有の出力特性を測定し、使用するプリンタに最適化されたグレーバランスを自動的に設定するグレーバランス制御方法は、本件明細書においても先行技術文献として引用されている特開平2-76760号公報にも記載されているように当業者に周知のものであり、この場合にフルカラープリンタが色材としてトナーを用いるものであるときは、使用するトナー固有の出力特性も含めた出力特性で出力されることは明らかである。(特開平2-76760号公報には、「グレーバランス」という用語を使って説明されてはいないが、コピーの色調や階調のずれなどを精度よく修正するという説明がなされており、グレースケールのみのパッチで色調のずれを修正することは、グレーバランスの修正を意味していることは明らかである。なお、カラー画像形成装置のグレースケールを調整することは、特開平7-245713号公報にも記載されている。) 従って、本件発明は、グレーバランスについて特段配慮していない刊行物1に記載された発明にこの周知技術を適用したものに相当するということができ、刊行物1に記載された発明にこの周知技術を適用することを妨げるような特段の事情も見当たらないから、本件発明は、刊行物1に記載された発明にこの周知技術を適用することにより、当業者が容易になし得たものと認められる。 また、刊行物2にも、刊行物1発明と同様の発明が開示されているから、本件発明は、刊行物2に記載された発明にこの周知技術を適用することによっても、当業者が容易になし得る程度のものと認められる。 4.むすび 以上のとおり、本件請求項1に係る発明は、刊行物1に記載された発明に周知技術を適用することによっても、刊行物2に記載された発明に周知技術を適用することによっても当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件請求項1に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであって、特許法第113条第2号に該当するから、取り消されるべきである。 よって、結論のとおり決定する。 |
発明の名称 |
(54)【発明の名称】 カラー階調制御方法 (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 カラーイメージスキャナ及びフルカラープリンタを含むカラー画像処理システムにおけるカラー階調制御方法であって、プリンタ固有のトナーによるカラーパッチを所定の階調を指定する濃度パターンとしてプリンタから出力し、該カラーパッチをカラーイメージスキャナから読みとって使用するトナー固有の出力特性を測定し、使用するプリンタに最適化されたグレーバランスと濃度特性とを自動的に設定することを特徴とするカラー階調制御方法。 【請求項2】 請求項1記載のカラー階調制御方法において、グレーバランスを維持するため各色のトナー濃度指示値を補正するための補正曲線あるいはそのパラメータを設定する第1の行程と、色相に関係なく濃度特性を規定するための濃度補正曲線あるいはそのパラメータを設定する第2の工程を含むことを特徴とするカラー階調制御方法。 【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は、デジタルカラー複写機などのカラー画像処理システムにおいて、画像出力装置(プリンタ)のカラーバランスと濃度特性を独立して補正するカラー濃度制御方法に関する。 【0002】 【従来の技術】 従来技術としては、例えば特開平2-76760号公報に記載のように、装置に内蔵するグレースケール信号を用いてプリンタよりグレースケール画像を出力し、それをスキャナにより読み取り、プリンタの特性の初期値からのずれを検出し、カラー画像信号に補正を与える出力トーン変換回路の特性(テーブル)を修正する方法がある。これはグレースケール画像のみを利用する方法であるため、各色トナー固有の特性や単色の画像形成特性の変動を検出し補正することが困難である。また、他に、特開平4-277974号公報に記載のように、白(媒体そのもの)と黒インクのパターンを走査して、走査システムのダイナミックレンジと非線形性を補正し、使用インクのパターンを走査して各インクの色成分比からグレーバランス条件を求めて補正パラメータを設定する方法がある。これはインク固有の特性のみ注目してバランス条件を設定するので、出力装置固有の特性(すなわち色毎の出力特性や合成色の出力特性)が反映されない。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】 本発明が解決しようとする課題は、デジタルカラー複写機等のトナー(インク)固有の特性と経時変化する出力装置固有の特性に応じたカラーバランスの自動設定(カラーバランスを保証するための補正曲線の生成)と濃度特性の補正(濃度補正曲線の生成)を同時に実現することにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】 本発明は、使用する各色トナーを用いて複数の濃度レベルからなるテスト用のカラーパッチをディザパターンとしてプリンタから出力し、そのカラーパッチをスキャナにかけて3色分解したR,G,B信号として読みとり、トナー固有の特性とカラーパッチ出力時のプリンタの出力特性を検出してカラーバランス条件を算出し、画像読み取り信号に対する補正曲線(パラメータ)を設定してプリンタ出力のための画像信号を補正する。 【0005】 具体的には、請求項1記載の発明では、カラー階調画像を出力する際に使用する所定の階調を指定する濃度パターンでカラーパッチをプリント出力し、それをイメージスキャナにより読み取り、グレーバランスと濃度特性の適正化条件を演算により求めて補正回路などに設定する。請求項2記載の発明では、カラーパッチの読み取り値からグレーバランスを維持する条件を演算により求めて、グレーバランスを維持するため補正曲線を設定することと、階調の調子(トーン)を整えるためのγ補正曲線(濃度補正曲線)の設定とを独立に行なう。 【0006】 【発明の実施の形態】 以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳述する。 【0007】 〈カラーパッチ〉 システムが内蔵するカラーパッチ出力のためのデータはトナー濃度指示値であり、出力されたカラーパッチの濃度(付着トナー量に対応する)はプリンタの状況によって変動するが、スキャナの読み取り値から検出できる。 【0008】 図1と図2に、プリンタから出力される複数のカラーパッチからなるテストシートの構成例を示す。 【0009】 図1のテストシート100は、濃度レベルがn+1段階の、C,M,Y,Kトナー単色の各パッチ111,112,113,114と、C,M,Yの3色重ね(3K)120パッチで構成されている例である。濃度レベル0〜nに対して、適当な濃度指示値が付与され、横方向のパッチは同一濃度指示値によるもので統一されている。 【0010】 図2のテストシート200は、紙の上に2セットのパッチ210、220が出力された例である。カラーパッチを出力する際に使用するディザパターンにより、プリンタの出力特性は異なるので、厳密にカラーバランスを設定するには、使用するディザパターン毎に設定条件を切替える必要がある。該テストシート200の中の“Type1”,“Type2”はディザパターンの種類に対応している。また、該テストシート200上には、オペレータが容易に操作ができるよう説明文230が印刷されており、さらに、2箇所の“+”マーク241,242は、後述のスキャナで読み取る時の位置合わせ(ソフトスキュー補正)が実施できるよう配慮したものである。 【0011】 〈表色系の変換〉 スキャナによるカラーパッチの読み取り信号は3原色R,G,Bによる加法混色系を用いているが、プリンタ側はトナー色の3原色C,M,Yによる減法混色系を用いており、まずその表色系の変換が必要である。 【0012】 スキャナでは、標準白に対してR=G=B=1、基準黒に対してR=G=B=0に正規化され、かつ、無彩色に対してはR=G=Bが保証されてグレーバランスが保たれていることが前提となる。 【0013】 赤(R)の信号からは赤の補色(純シアン;Cp)濃度が、緑(G)の信号からは緑の補色(純マゼンタ;Mp)濃度が、青(B)の信号からは青の補色(純イエロー;Yp)濃度が求まり、次の(1)、(2)、(3)式で表すことができる。 【0014】 【数1】 1-R=Cp (1) 1-G=Mp (2) 1-B=Yp (3) 【0015】 一方、トナー色C,M,Yは純色ではなく、各トナーはそれぞれに自トナーの色吸収成分(主吸収成分)のほかに、他のトナーが分担すべき色吸収成分(副吸収成分)が含まれている。図3乃至図5に、C,M,Yトナー特性の具体的測定結果を示す。例えば、図3のシアントナーのCMY特性に着目するに、シアンの成分(主吸収成分)のほかにマゼンタ、イエローの成分(副吸収成分)が含まれていることが分かる。図4のマゼンタトナーのCMY特性、図5のイエロートナーのCMY特性についても同様である。また、図6に、C,M,Yの3色重ね(3K)の具体的測定結果を示す。 【0016】 いま、C,M,Yトナーの純色成分Cp、Mp、Ypの構成比率がそれぞれ{cc,mc,yc}、{cm,mm,ym}、{cy,my,yy}で対応づけられるとすると、任意のカラーパッチ(テストシート)のスキャナによる読みとり値とパッチ生成時のトナー濃度指示値(C,M,Yで表すものとする)に関して次の(4)式が成り立つ。 【0017】 【数2】 【0018】 これの逆行列の次の(5)式によりスキャナ読み取り値からトナー色系への変換ができることになる。 【0019】 【数3】 【0020】 本発明は、基本的にこの変換式であるマトリクスのパラメータを求めるものである。 【0021】 〈ダイナミックレンジの設定〉 飽和領域でのカラーバランスは保証できないので、カラーバランスの設定に先立ちプリンタの出力特性を調べ、トナー濃度指示値は非飽和領域に収まる範囲にマッピングする必要がある。 【0022】 プリンタの出力特性は、図3乃至図5に示した如く、トナー毎に複数濃度の単色カラーパッチをスキャナから読取ることにより測定でき、その測定値をもとに非飽和領域(トナーの濃度可変領域)が最大限利用できるようダイナミックレンジを設定する。 【0023】 〈カラーバランス設定〉 カラーバランスの基本はグレーバランスであり、標準状態では無彩色(グレー)の画像をスキャナで読み取り再現画像をプリンタから出力すると、無彩色で再現されることが最も重要である。 【0024】 そのためには、R=G=Bが成立する場合には(5)式により得られるC,M,Y(C≠M≠Y≠C)値はその時のプリンタの出力特性にあわせて補正されていて、無彩色の再現が保証されていることが必要である。 【0025】 相互の関連を単純化するため、これよりシアントナーを基準に相対的なバランスを考えていくことにする。 【0026】 スキャナにより読みとった任意の合成色(図6:3色重ねパッチ)のCp,Mp,Ypの値を{c0,m0,y0}、そのパッチを出力した際のトナー濃度指示値はC0,M0,Y0(ただしC0=M0=Y0)とし、同一トナー濃度指示値による各単色パッチのCp,Mp,Ypの値がシアントナーのパッチに対しては{cc0,mc0,yc0}、マゼンタトナーのパッチに対しては{cm0,mm0,ym0}、イエロートナーパッチに対しては{cy0,my0,yy0}であったとする。 【0027】 ここでシアントナー基準のマゼンタトナー、イエロートナーに対するマスク係数am、ayを導入して次の(6)式に関連づける。マスク係数とは単色出力時を基準として、合成色を出力する際のそのトナー成分の実効係数とみてよい。 【0028】 【数4】 【0029】 この(6)式は、am,ayのみが未知数の連立方程式であり、am,ayは一意に求まる。この(6)式より求めたマスク係数am,ayをもとにマトリクスのパラメータを補正すると共に、ここで新たにシアントナー基準のグレーバランス係数bm,byを導入して次の(7),(8)式よりその値を求める。(7)式も、(8)式の条件を導入することにより、bm,byのみが未知数の連立方程式であり、bm,byは一意に求まる。ここで、シアンを基準とする必然性はないが、最高濃度の最も低いトナーを基準とするのが好都合であり、図6より、この例ではシアンがそれに該当したにすぎない。図7に、シアントナーのCMY成分比の具体例を示す。 【0030】 グレーバランス係数とは、先のマスク係数am,ayを考慮した上でグレーを再現するためのトナー濃度指示値の比率に相当する。 【0031】 【数5】 【0032】 ここで求まったグレーバランス係数をもとに、先の変換式(4)、(5)のパラメータは次の(9)式に関連づけられる。 【0033】 【数6】 【0034】 簡易的には、非飽和領域にある代表指示値に対してグレーバランスが成り立つための全ての係数を求め、これを全域に適用してもよいが、厳密には全域にわたる係数を変数(関数形)として設定するのが好ましい。なお、関数形で設定するにはMB曲線(拡張ベジエ曲線)を利用すると都合がよい(例えば、特開平2-222264号公報参照)。MB曲線は次の(10)式で表わされる。 【0035】 【数7】 MB(t)=P0(1-t)3+{cP1-(c-3)P0}(1-t)2t+{dP2-(d-3)P3}(1-t)t2+P3t3 (10) P0:始点 c:膨らみ制御パラメータ(始点側) P1:接線制御点(始点側) d:膨らみ制御パラメータ(終点側) P2:接線制御点(終点側) P3:終点 【0036】 図8にMB曲線の一例を示す。図8より、制御点P0〜P3はそのままにして、膨らみ制御パラメータc、dを大きくすると曲線の膨らみは大きくなり、逆に小さくすると曲線の膨らみは小さくなる。また、その値は任意にとることができ、負の場合は膨らみの方向が逆方向となる。これを利用することで任意の曲線を生成できる。 【0037】 一方、簡易的になり過ぎず、厳密にもなり過ぎない簡便な補正方法もある。これは、非飽和領域にある代表指示値に対してグレーバランスが成り立つための係数、すなわち(9)式左辺の9つのパラメータを求め、これを全域にわたり適用する定数のパラメータとして(4)、(5)式に代入してトナー濃度指示値をC″、M″、Y″として求め、あらかじめ設定しておいたバランス係数の変動率βmβyで指示値を補正するものである。 【0038】 この変動率βmβyは、グレーバランスが成り立つための係数の内、グレーバランス係数bm、byのみが濃度によって変化するものと仮定し、1/bm、1/byの代表指示値に対して、求めた濃度値に対する比率に相当し、最終的なトナー濃度指示値は次の(11)式となる。 【0039】 【数8】 【0040】 〈トーンγ設定〉 階調画像の調子(トーン)は好みにより、あるいは対象とする画像データにより異なった特性が要求されるが、基本的にはプリンタの出力特性を最大限に活かして設定する。 【0041】 基本γ特性(濃度特性)の設定は先に述べたダイナミックレンジの設定と兼ねて行なうのがよく、リニアーな特性にしておくのが一般的である。また、特別なトーンを実現するには別途γ曲線を設定する必要があるが、MB曲線を用いるとよい。通常は全トナー色に対して同一の補正曲線を適用すればよいが、色調を変える場合にはトナー色毎に設定することになる。 【0042】 〈UCRとBG〉 カラーバランスと直接は関係ないが、4色プリントの場合はUCR(Under Color Removal)と(Black Generation)の処理を行ない、黒の部分の濃度低下を防ぐとともに高濃度の混色による不安定な出力領域の使用を避ける。 【0043】 UCRは先のCp,Mp,Ypの内の最小値Uを基準に行なわれ、UCRパラメータをnとするとカラーバランスの対象になるのはCp-nU,Mp-nU,Yp-nUとなり、これらに対応したC,M,Yトナー濃度指示値を求めることになる。また、BGはK=nUとして黒トナー濃度指示値が与えられることになるが、通常は黒トナー専用のγ補正が施される。なお、nの値は経験的に設定される。 【0044】 〈カラー画像処理システム〉 図9に、本発明が適用されるカラー画像処理システムの一実施例の機能ブロック図を示す。本システムはデジタルカラー複写機の例で、イメージスキャナ900、スキャナγ(濃度)設定ユニット901、表色系変換ユニット902、グレーγ設定ユニット903、トーンγ設定ユニット904、切替スイッチ905、ディザ処理ユニット906、レーザプリンタ920、演算処理ユニット930及びカラーパッチ発生器940からなる。また、図9は、R,G,B系もしくはC,M,Y,(K)系での画像信号の外部とのインタフェースも可能なシステムとなっている。図9の構成のうち、901〜906はまとめてイメージ処理ユニット(IPU)910とも呼ばれる。なお、グレーγ設定ユニット903とトーン設定ユニット904の配置関係は逆でもよい。 【0045】 通常のコピーモードでは、切替スイッチ905は図の状態にセットされている。イメージスキャナ900にセットされた原稿は、R,G,Bの3原色に色分解された画像信号として読みとられ、まず、スキャナγ設定ユニット901で、グレーバランスの保証と出力特性が適正となるように、γ補正(濃度補正)が行われる。次の表色系変換ユニット902では、R,G,Bの補色濃度(Cp,Mp,Yp)への変換が行われるとともに、演算処理ユニット930が前もってプリンタ920の状態に合わせてセットしたダイナミックレンジに調整される。次のグレーγ設定ユニット903では、これも前もってプリンタ920の状態に合わせて演算処理ユニット930がセットしたパラメータにより、グレーバランスを保証したγ補正が行われるとともに、トナー色(トナー濃度指示値)への変換が行われる。次のトーンγ設定ユニット904は、階調の調子を整えるためのγ補正を行うのが主たる目的であるが、場合によっては、色調を変えるためのγ補正も、ここで実施される。その後、ディザ処理ユニット906において、画像データ処理の最終段階として、指定のディザテーブルに従ったディザ処理が実施され、該処理結果(これはレーザビームの変調レベルに相当する)がレーザプリンタ920に入力される。ただし、指定によっては、ディザ処理を行わずに出力することもある。 【0046】 一方、カラーバランス設定・調整モードでは、切替スイッチ905は下側(カラーパッチ発生器側)に接続される。カラーバランス設定のプロセスは、カラーパッチ発生器940が、C,M,Y,Kの各単色のトナーおよび3色混合(3K)を指定して、トナー濃度指示値(例えば8、16、32、48、64、96、128、198、255の9階調)の、カラーパッチ出力用のデータを繰り返し出力することで開始する。当該データに従って、ディザ処理ユニット906にてディザ処理され、レーザプリンタ920からテストシート100として出力される。このテストシート100のカラーパッチをイメージスキャナ900から読み取る。カラーパッチの読みとりデータは、スキャナγ設定ユニット901でコピーモードの時と同一条件で整えられたR,G,B信号として演算処理ユニット930に取り込まれる。演算処理ユニット930では、カラーパッチデータを出力した際のC,M,Y各トナー濃度指示値をカラーパッチ発生器940から取り込み、上記スキャナγ設定ユニット901からの対応するパッチのR,G,B値との関連から、トナーの特性値とプリンタ920の出力特性を求め、表色系変換ユニット902、グレーγ設定ユニット903、トーンγ設定ユニット904の各パラメータ(濃度補正)を設定する。 【0047】 〈他のシステムへの適用例〉 図10に、本発明が適用されるカラー画像処理システムの他の実施例の機能ブロック図を示す。図9との違いは、まず、フィルタユニット907を有し、より一般的な構成となっていることである。さらに、下色除去ならびに墨版生成ユニット908を有し、4色プリントに対応できる構成となっている。また、スキャナγ設定ユニット901のγ設定値の変更も可能なシステムとなっている。スキャナγの設定(変更)を行なう場合、テストシートの中の黒トナーパッチを利用してスキャナのグレーバランスを設定する。 【0048】 〈カラーバランス設定フロー〉 図11に、カラーバランス設定のための処理フローを示す。これは、図9や図10のシステム中の演算処理ユニット930で実行される。 【0049】 C,M,Y,Kの各単色トナーのカラーパッチデータをそれぞれ平均化した後(ステップ1101)、CパッチデータについてはMB曲線で補完し、その特性曲線の逆関数を求めておく(ステップ1102)。一方、C,M,Y,Kパッチデータを用いて、まず、(6)式により、Cトナー基準のMトナー、Yトナーに対するマスク係数am,ayを求める(ステップ1103)。次に、この求めたマスク係数am,ayをもとに、(7)および(8)式により、Cトナー基準のMトナー、Yトナーに対するグレーバランス係数bm,byを求める(ステップ1104)。このステップ1103,1104を各トナー濃度指示値(例えば8、16、32、48、64、96、128、196、255の各階調)について繰り返す(ステップ1105)。なお、簡便法として、非飽和領域の或る代表指示値(例えば指示値196)のみを使用する場合には、ステップ1105の判定は不要である。次に、ステップ1102で求めておいたCトナーの特性曲線の逆関数を、それぞれbm倍、by倍して、Mトナー、Yトナーの補正曲線(カラーバランス曲線)とする(ステップ1106)。なお、ブラックトナーはCトナーと同じにする。 【0050】 ステップ1106で求めたカラーバランス曲線でほぼ濃度リニアになるが、ハイライト、ミドル、シャドウなどの濃度を変更する場合は、そのための濃度補正曲線が必要であるが、これもMB曲線で可能である。濃度補正曲線は4色(CMYK)共通である。 【0051】 【発明の効果】 請求項1記載の発明によれば、使用するトナーの特性が変わった場合や、プリンタの出力特性が(経時的に)変動した場合などにも、特別な知識や経験がなくとも容易に(ほぼ自動的に)カラーバランス(グレーバランス)を設定できる。 請求項2記載の発明によれば、濃度やトーンの設定がカラーバランスの設定と独立して実施できるので、色相のづれを心配することなく、濃度調整やトーンの変更が実施できる。 【図面の簡単な説明】 【図1】 カラーパッチ・テストシートの構成例である。 【図2】 カラーパッチ・テストシートの他の構成例である。 【図3】 シアントナーのCMY特性の具体例である。 【図4】 マゼンタトナーのCMY特性の具体例である。 【図5】 イエロートナーのCMY特性の具体例である。 【図6】 3色重ねのCMY特性の具体例である。 【図7】 シアントナーのCMY成分比の具体例である。 【図8】 拡張ベジェ曲線(MB曲線)の一例である。 【図9】 本発明が適用されるカラー画像処理システムの構成例を示す図である。 【図10】 本発明が適用されるカラー画像処理システムの他の構成例を示す図である。 【図11】 本発明によるカラーバランス設定のための処理フローの一例である。 【符号の説明】 100,200 テストシート 111〜114,120 パッチ 900 イメージスキャナ 901 スキャナγ設定ユニット 902 表色系変換ユニット 903 グレーγ設定ユニット 904 トーンγ設定ユニット 905 切替スイッチ 906 ディザ処理ユニット 910 イメージ処理ユニット 920 レーザプリンタ 930 演算処理ユニット 940 カラーパッチ発生器 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
異議決定日 | 2004-11-12 |
出願番号 | 特願平7-344215 |
審決分類 |
P
1
652・
121-
ZA
(H04N)
|
最終処分 | 取消 |
前審関与審査官 | 橋爪 正樹 |
特許庁審判長 |
小川 謙 |
特許庁審判官 |
深沢 正志 江頭 信彦 |
登録日 | 2001-10-19 |
登録番号 | 特許第3243404号(P3243404) |
権利者 | 株式会社リコー |
発明の名称 | カラー階調制御方法 |
代理人 | 鈴木 誠 |
代理人 | 鈴木 誠 |