• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 特許、登録しない。 H04L
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H04L
管理番号 1115801
審判番号 不服2003-21502  
総通号数 66 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2002-08-02 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2003-11-06 
確定日 2005-04-28 
事件の表示 特願2001- 7629「スタッカブルスイッチングハブ及びその制御方法」拒絶査定不服審判事件〔平成14年 8月 2日出願公開、特開2002-217935〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1.手続の経緯
本願は、平成13年1月16日の出願であって、平成15年6月30日付け拒絶理由通知が通知され、平成15年10月3日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年11月6日付けで審判請求がなされ、特許法第17条の2第1項第3号の規定により、同年12月8日付けで手続補正がなされたものである。

第2.平成15年12月8日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)について、

[補正却下の決定の結論]
平成15年12月8日付けの手続補正を却下する。

[理由]
1.補正後の本願発明
本件補正により、特許請求の範囲の請求項は、
「【請求項1】 複数のLAN端末接続用ポートと、スタック接続するための少なくとも1つのスタックポートと、を有するスタッカブルスイッチングハブにおいて、
前記複数のLAN端末接続用ポートの各々で受信したパケットを宛先に応じて前記複数のLAN端末接続用ポートおよび前記少なくとも1つのスタックポートのいずれかのポートへ転送するためのスイッチ手段と、
前記少なくとも1つのスタックポートの各々に対応する送受信手段として設けられたLVDS(Low-Voltage Differential Signaling)ドライバおよびレシーバと、
機器番号として任意の装置ID番号を使用者が設定可能な装置IDスイッチと、
を有し、
前記スイッチ手段は、
前記複数のLAN端末接続用ポートのうちの複数ポートを収容する複数のMAC(Media Access Control)スイッチと、
前記少なくとも1つのスタックポートの各々に対応する前記LVDSドライバおよびレシーバを収容するブリッジと、
前記複数のMACスイッチと前記ブリッジとを収容するクロスポイントスイッチと、
を有し、
前記装置IDスイッチに設定された装置ID番号に基づいて、前記各MACスイッチに対して対応するLANポートのアドレス情報および前記クロスポイントスイッチに対して前記各MACスイッチおよび前記スタックポートのアドレス情報を、それぞれ自動設定することを特徴とするスタッカブルスイッチングハブ。
【請求項2】 前記スタックポートに他のスタッカブルスイッチングハブが接続されているか否かを検出する手段と、
前記他のスタッカブルスイッチングハブが接続されている場合には、その装置ID番号を受信する手段と、
前記装置IDスイッチにより設定された装置ID番号と前記受信した他の装置ID番号とを比較し、重複する場合には、その旨を使用者に知らせる報知手段と、
をさらに有することを特徴とする請求項1記載のスタッカブルスイッチングハブ。
【請求項3】 複数のスタッカブルスイッチングハブをスタックポートを互いに接続することで構成したスイッチングハブシステムにおいて、
前記複数のスタッカブルスイッチングハブの各々は、
複数のLAN端末接続用ポートと、
少なくとも1つのスタックポートと、
前記複数のLAN端末接続用ポートの各々で受信したパケットを宛先に応じて前記複数のLAN端末接続用ポートおよび前記少なくとも1つのスタックポートのいずれかのポートへ転送するためのスイッチ手段と、
前記少なくとも1つのスタックポートの各々に対応する送受信手段として設けられたLVDSドライバおよびレシーバと、
機器番号として任意の装置ID番号を使用者が設定可能な装置IDスイッチと、
を有し、
前記スイッチ手段は、
前記複数のLAN端末接続用ポートのうちの複数ポートを収容する複数のMAC(Media Access Control)スイッチと、
前記少なくとも1つのスタックポートの各々に対応する前記LVDSドライバおよびレシーバを収容するブリッジと、
前記複数のMACスイッチと前記ブリッジと収容するクロスポイントスイッチと、
を有し、
前記装置IDスイッチにより他のスイッチングハブの装置ID番号と異なる値に設定された装置ID番号に基づいて、前記各MACスイッチに対して対応するLANポートのアドレス情報および前記クロスポイントスイッチに対して前記各MACスイッチおよび前記スタックポートのアドレス情報を、それぞれ自動設定することを特徴とするスイッチングハブシステム。
【請求項4】 前記複数のスタッカブルスイッチングハブの各々は、
前記スタックポートに他のスタッカブルスイッチングハブが接続されているか否かを検出する手段と、
前記他のスタッカブルスイッチングハブが接続されている場合には、その装置ID番号を受信する手段と、
前記装置IDスイッチにより設定された装置ID番号と前記受信した他の装置ID番号とを比較し、重複する場合には、その旨を使用者に知らせる報知手段と、
をさらに有することを特徴とする請求項3記載のスイッチングハブシステム。
」と補正することを含むものである。

2.補正の適否
新たな請求項3,4は、平成15年9月8日付けの手続補正書の請求項3をもとにしているが、ひとつの請求項から複数の請求項が生まれており、これは、請求項数を増加する補正であり、特許請求の範囲の減縮に該当しない。また、誤記の訂正、明瞭でない記載の釈明とも認められないので、特許法17条の2第4項第1号ないし第4号のいずれの目的にも適合しない。

3.むすび
以上のとおり、本件補正は、特許法17条の2第4項第1号ないし第4号のいずれの目的にも適合しないので、同法159条第1項で準用する同法第53条第1項の規定により却下する。

第3.本願発明について、
平成15年12月8日付けの手続補正は前記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成15年9月8日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。

1.本願発明
「【請求項1】 複数のLAN端末接続用ポートと、スタック接続するための少なくとも1つのスタックポートと、を有するスタッカブルスイッチングハブにおいて、
前記複数のLAN端末接続用ポートの各々で受信したパケットを宛先に応じて前記複数のLAN端末接続用ポートおよび前記少なくとも1つのスタックポートのいずれかのポートへ転送するためのスイッチ手段と、
前記少なくとも1つのスタックポートの各々に対応する送受信手段として設けられたLVDS(Low-Voltage Differential Signaling)ドライバおよびレシーバと、
を有することを特徴とするスタッカブルスイッチングハブ。」

2.引用例
(1)これに対して、原審の拒絶理由において引用された特開平11-341033号公報(以下、「引用文献1」という。)には、下記の(ア)〜(ウ)の事項が記載されている。

(ア)「・・・前記スタック接続手段は、他のスタックハブとのLANデータのパケットの送受信において、前記スタック用ポートを介してスタック接続された複数のスタッカブルハブがリピータとして動作するように送受信し、」(特許請求の範囲、請求項4)

(イ)「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イーサネット等LAN(ローカルエリアネットワーク)システムに用いられるハブ(集線装置)に関し、特に複数のハブがスタック用ポートを介してスタック接続されるハブ(スタッカカブルハブ)に関する。
【0002】
【従来の技術】10BASE-Tのようなイーサネットで使用されるハブは、例えばAUI(接続ユニットインタフェース)を介して多段(カスケード)接続してLANが構成され、ハブの各ポートにツイストペア線もしくはMAU(媒体接続ユニット)を介して接続する端末間でのLAN相互接続を可能としている。
【0003】複数のハブがスタック用ポートを介してスタック接続されるスタッカブルハブは、スタック接続数が設計規定以内の場合は、同一スタック内の全てのスタッカブルハブのLANポートはIEEE802.3に規定される1台のリピータとして動作する。」(第2頁右欄20〜37行)

(ウ)「【0020】LAN間中継処理部6は、スタック接続管理部1を介して、LAN通信部7がLANポート10から受信したパケットの宛先と送信元の物理アドレスを認識し、スタック接続機構8またはLAN通信部7からのパケットであるか判別し、その送信元物理アドレスをテーブルに記憶する。また受信したパケットの宛先物理アドレスと、テーブルにある物理アドレスとを比較し、これらが一致した場合、該物理アドレスがLAN通信部7からのものである場合には、該パケットの中継処理を行わず、パケットを廃棄する。すなわち他のLANセグメントに不要なパケットを流さない。
【0021】一方、スタック接続機構8からの物理アドレスと一致した場合には、該パケットをスタック接続機構8へ中継する。また、パケットの宛先物理アドレスがテーブルに無い場合、LAN通信部7からのパケットは、スタック接続機構8へ中継し、スタック接続機構8からのパケットは、LAN通信部7へ中継する。
【0022】LAN通信部7は、IEEE802.3で規定されているリピータの機能を有し、ハブに接続した端末12からのパケットは全ての端末12へパケットを送信する。」(第4頁左欄3〜23行)

ここで、スタック接続手段は、スタック用ポートを介してスタック接続された複数のスタッカブルハブがリピータとして動作するように送受信するから、少なくとも1つのスタック用ポートに対応する送受信手段があることは自明である。
つまり、前記記載並びに当該技術分野の技術常識を考慮すると、引用文献1には、次の発明が記載されている。(以下、「引用発明1」という。)

[引用発明1]
「複数のLANポートと、スタック接続するための少なくとも1つのスタック用ポートと、を有するスタッカブルハブにおいて、
前記複数のLANポートの各々で受信したパケットを宛先に応じて前記複数のLANポートおよび前記少なくとも1つのスタック用ポートのいずれかのポートへ転送するためのLAN通信部と、
前記少なくとも1つのスタック用ポートに対応する送受信手段と、
を有することを特徴とするスタッカブルハブ。」

(2)例えば、「LAN TIMES 1998/10」、ソフトバンク株式会社、1998年10月1日、p.54〜p.81(以下、「周知文献1」という。)には、次の事項(ア)、(イ)が記載されている。

(ア)「表2 2層スイッチングハブ22機種のSmartBitsによる基本性能テストの結果
製品名 テストポート
・・・ 10Mbps 100Mbps ・・・
・・・
10Mbps専用ポートなし
・・・
BayStack 450 9
・・・・
」(第60頁 表2)

(イ)
「BayStack450
・・・
フロー制御機能 なし
スタッカブル機能 あり
トランキング機能 あり
モニターポート あり(コンソール)
」(第75頁 中段の中欄)

つまり、上記記載及び当該技術分野の常識を勘案すると、周知文献1には、「スタッカブルハブとして、スタッカブルスイッチングハブ」が記載されており、係る技術は本願出願前周知の技術である(以下、「周知技術1」という。)。

(3)例えば、「トランジスタ技術 1997/7」、CQ出版株式会社、1997年7月1日、p.280〜p.308(以下、「周知文献2」という。)には、次の(ア)〜(オ)の事項が記載されている。

(ア)「LVDSの接続形態
●1対1接続
TIA/EIA-644の接続形態は,原則的に1対1の接続形態です.接続方法はTIA/EIA-422の形態と同じです(図13).」(第280頁右欄第6〜10行)

(イ)「LVDSのドライバとレシーバの1対1の接続形態」が記載されている。(第280頁図13)

(ウ)「高速LVDSのトレンド
すでに他の章で紹介されているように, LVDS はIEEE-1596.3で規定されている大型コンピュータ用のデータ・チャネルとしてのSCI(Scalable Coherent Interface,最大500 Mbps)をはじめ,ANSI/TIA/EIA-644で最大655 Mbpsが定義されるなど高速化が進んでおり,ナショナルセミコンダクター(NS)社などから多くのデバイスが出そろってきています. また, LSIロジック社から1Gbps の製品が発表されるなど,近い将来には1差動ペアとしてGbps以上,1本のケーブル・ハーネスとしては数Gbpsのデータ・チャネルが構成可能という,光インターコネクトに匹敵するような大容量データ伝送が実現する見込みです.
参考ですが, ECLなどのCMOS以外のデバイスでも,従来特定用途向けだった低電圧差動系高速ドライバが汎用化する傾向にあります.例としては,ディジタル画像信号シリアル化デバイスCXB1451Q/1452Q(ソニー)のような,差動部分が1.5 Gbps以上の製品も登場しており,高速化に拍車をかけています.」(第293頁左欄第2〜22行)

(エ)「各種機器での応用例
●大型機器のユニットや基板間の接続
大型通信機器や大型コンピュータなどの大型機器においては,装置が多数の基板によって構成されており,装置全体が本棚のようなバス・ラック・システムによって構成されることが多くなっています.
したがってコネクタ・システムも,このバス・ラックを構成するバック・ボード用コネクタとカード用コネクタ,それとこのバス・ラック間を接続するバック・ハーネス・システムといった形ですでに決定していることが多くなっており,コネクタを最適化するという意味での工夫の余地はかなり低くなっています.
代表的なバス・ラック・システム用コネクタを表1に示します. この分野におけるもっとも有効な対策方法は,規格のコネクタを使って,ケーブルだけツイナックス化した「ツイナックス・ハーネス」を使用することです.
大型機器でのツイナックス・ハーネス使用例を写真4に, DINシステムに適合しやすい2.54 mmピッチMILコネクタのツイナックス・ハーネスの例(110xx-FGxx-xxx,住友スリーエム)を写真5に,またメトリック用ツイナックス・ハーネスの例(23010-1xxx,同)を写真6に示します.なお,大型機器でも,MDRなどの汎用外部インターフェース・コネクタを使用できる場合には,このあとの「中小型機器外部接続」と同様の対策が施せます.」(第304頁右欄第3行〜第305頁左欄第15行)

(オ)「●中小型機器の外部接続(デスクトップPCと液晶モニタなど)
将来の高速LVDSアプリケーションのかなりの部分を占めると思われる中小型機器の外部接続は次のような特徴をもっており,高速LVDSの伝送としてはもっともシビアな条件であるといえます.
(1)伝送距離が比較的長い(2〜10m以上)
(2)伝送スピードが速い(1 Gbpsは想定する必要あり)
(3)放射ノイズ制限がとくに厳しい
(4)ドライバ/レシーバが別電源/別グラウンド上で動作する
(5)ケーブル外見(外径やしなやかさ)への要求が強い
(6)機器のグラウンド容量が小さいためノイズの影響を受けやすい
これらの条件への対策は,上述の「ツイナックス線」,「MDR SMTリセプタクル」,「理想の基板パターン」の組み合わせがベストマッチとなります.とくに現在もっとも速いLVDSが実用化されている「デスクトップPCと液晶モニタ」の組み合わせでは,ほとんどの事例でこの組み合わせが使われています(写真8).」(第306頁左欄第9行〜第307頁左欄第6行)

つまり、周知文献2には、LVDSのインターフェイス技術として、「LVDSの接続形態は、1対1接続が原則である」ことが記載されており、係る技術は本願出願前周知の技術である(以下、「周知技術2-1」という。)。また、「高速なデジタル伝送に、LVDS(Low-Voltage Differential Signaling)ドライバおよびレシーバを用いる」ことが記載されており、係る技術は本願出願前周知の技術である(以下、「周知技術2-2」という。)

(2)対比
本願発明と引用例1に記載された発明とを対比すると、
(a)引用発明1の「LANポート」は、LAN端末を接続するためのポートであるから、本願発明の「LAN端末接続用ポート」に相当する。
(b)引用発明1の「スタック用ポート」は、明らかに、本願発明の「スタックポート」に相当する。
(c)本願発明の「スタッカブルスイッチングハブ」と、引用発明1の「スタッカブルハブ」とは、「スタッカブルハブ」で一致する。
(d)本願発明の「スイッチ手段」と、引用発明1の「LAN通信部」とは、「通信手段」で一致する。
(e)本願発明の「スタックポートの各々に対応する送受信手段」と、引用発明1の「スタック用ポートに対応する送受信手段」とは、前記(b)を考慮して「スタックポートに対応する送受信手段」で一致する。
(f)本願発明の「送受信手段として設けられたLVDS(Low-Voltage Differential Signaling)ドライバおよびレシーバ」と、引用発明1の「送受信手段」とは、「送受信手段」で一致する。

そうしてみると、本願発明と引用発明1とは、
「複数のLAN端末接続用ポートと、スタック接続するための少なくとも1つのスタックポートと、を有するスタッカブルハブにおいて、
前記複数のLAN端末接続用ポートの各々で受信したパケットを宛先に応じて前記複数のLAN端末接続用ポートおよび前記少なくとも1つのスタックポートのいずれかのポートへ転送するための通信手段と、
前記少なくとも1つのスタックポートに対応する送受信手段と、
を有することを特徴とするスタッカブルハブ。
」で一致し、

(相違点1)
「スタッカブルハブ」に関して、本願発明は「スタッカブルスイッチングハブ」であるのに対して、引用発明1では「スタッカブルハブ」である点、
(相違点2)
「通信手段」に関して、本願発明は「スイッチ手段」であるのに対して、引用発明1では「LAN通信部」である点、
(相違点3)
「スタックポートに対応する送受信手段」に関して、本願発明は「スタックポートの各々に対応する送受信手段」であるのに対して、引用発明1の「スタックポートに対応する送受信手段」である点、
(相違点4)
「送受信手段」に関して、本願発明は「送受信手段として設けられたLVDS(Low-Voltage Differential Signaling)ドライバおよびレシーバ」であるのに対して、引用発明1では「送受信手段」である点、
で相違する。

(3)判断
上記(相違点1)(相違点2)について、検討する。
周知技術1として示したように、「スタッカブルハブとして、スタッカブルスイッチングハブ」は本願出願前周知であるから、引用発明1の「スタッカブルハブ」を「スタッカブルスイッチングハブ」とすることは、当業者が容易になし得たことである。(相違点1)
そして、その際、前記「スイッチングハブ」とは、パケットの通信制御をする通信手段が、スイッチ動作することであるから、引用発明1の「通信手段」を「スイッチ手段」とすることは、当業者が当然になし得たことである。(相違点2)

上記(相違点3)(相違点4)について、検討する。
周知技術2-2として示したように、「高速なデジタル伝送に、LVDS(Low-Voltage Differential Signaling)ドライバおよびレシーバを用いる」ことは本願出願前周知であり、これを引用発明1に適用することに格別の阻害要因が認められないから、引用発明1の「送受信手段」を「送受信手段として設けられたLVDS(Low-Voltage Differential Signaling)ドライバおよびレシーバ」とすることは、当業者が容易になし得たことである。(相違点4)
そして、その際、周知技術2-1として示したように、「LVDSの接続形態は、1対1接続が原則である」ことは本願出願前周知であるから、複数のハブのスタックポート間で1対1に接続にするために、引用発明1の「スタックポートに対応する送受信手段」を「スタックポートの各々に対応する送受信手段」とするこは当業者の設計事項である。(相違点3)
また、本願発明の奏する効果も当業者が引用発明1および周知技術1、2-1、2-2から予測できる範囲内のものである。

以上のとおり、本願発明は、引用発明1、および、周知技術1、2-1、2-2に基づいて当業者が容易に発明することができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2005-02-15 
結審通知日 2005-02-22 
審決日 2005-03-15 
出願番号 特願2001-7629(P2001-7629)
審決分類 P 1 8・ 572- Z (H04L)
P 1 8・ 121- Z (H04L)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 中木 努  
特許庁審判長 武井 袈裟彦
特許庁審判官 野元 久道
望月 章俊
発明の名称 スタッカブルスイッチングハブ及びその制御方法  
代理人 桂木 雄二  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ