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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 H01L 審判 査定不服 判示事項別分類コード:181 取り消して特許、登録 H01L 審判 査定不服 1項3号刊行物記載 取り消して特許、登録 H01L |
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管理番号 | 1117318 |
審判番号 | 不服2003-10134 |
総通号数 | 67 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2002-12-13 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2003-06-05 |
確定日 | 2005-06-14 |
事件の表示 | 特願2001-163787「半導体装置の製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成14年12月13日出願公開、特開2002-359241、請求項の数(8)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
1.本願発明 本願は、平成13年5月31日の出願であって、その請求項1〜8に係る発明は、当審での平成17年1月11日付の拒絶の理由に対する平成17年3月4日付の手続補正書により補正された明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1〜8に記載された事項により特定される次のとおりのものである。 「【請求項1】 半導体基板の選択された領域に減圧CVD法を用いて絶縁膜を形成する工程を含む半導体装置の製造方法であって、 前記絶縁膜層の形成工程は、前記絶縁膜層を成長させるべき前記半導体基板が配置された減圧CVD装置の反応室に、原料ガスとして、ヘキサメチルジシロキサン((CH3)3SiOSi(CH3)3)を供給しかつ添加ガスとして酸素を供給し、前記半導体基板に真空紫外光を照射した状態で前記絶縁膜層を成長させることを特徴とする、半導体装置の製造方法。 【請求項2】 請求項1記載の方法であって、前記半導体基板上には、有機成分を含むフォトレジスト材料または導電性材料により、突起部が形成されており、前記半導体基板上の前記突起部を除く領域に前記絶縁膜層が選択的に成長することを特徴とする、半導体装置の製造方法。 【請求項3】 請求項1記載の方法であって、前記半導体基板上に導電性材料からなる導電部を形成すること、該導電部が形成された前記半導体基板上の前記導電部を除く領域に、前記CVD法を用いて前記導電部とほぼ同一の高さ位置まで前記絶縁膜層を成長させること、前記絶縁膜層および該絶縁膜層から露出する前記導電部の表面を覆うべく、絶縁材料を堆積させることを特徴とする、半導体装置の製造方法。 【請求項4】 請求項1記載の方法であって、前記半導体基板に絶縁膜を形成し、該絶縁膜上に有機成分を含むフォトレジスト材料からなる突起部を形成すること、該突起部が形成された前記半導体基板における前記突起部を除く領域に、前記CVD法を用いて前記突起部とほぼ同一の高さ位置まで前記絶縁膜層を成長させること、前記フォトレジスト材料からなる前記突起部を除去すること、該突起部の除去により前記絶縁膜層により規定される凹所内を導電部のための導電性材料で埋め込むことを特徴とする、半導体装置の製造方法。 【請求項5】 請求項1記載の方法であって、前記半導体基板上に導電性材料からなる導電部を形成すること、該導電部上にフォトレジスト材料からなる柱部を形成すること、該柱部が形成された前記半導体基板上における前記柱部を除く領域に、前記CVD法を用いて前記柱部とほぼ同一の高さ位置まで絶縁膜層を成長させること、前記柱部の頂面から前記絶縁膜層上に伸びる前記フォトレジスト材料からなる突起部を形成すること、前記絶縁膜層上の前記突起部から露出する領域に、前記CVD法を用いて前記突起部とほぼ同一の高さ位置まで新たに前記絶縁膜層を成長させること、前記フォトレジスト材料からなる前記突起部および前記柱部を除去すること、前記突起部および前記柱部の除去により前記両絶縁膜層により定義される凹所内を導電性材料で埋め込むことを特徴とする、半導体装置の製造方法。 【請求項6】 請求項4記載の方法であって、前記絶縁膜はゲート酸化膜であり、前記導電部はゲートであることを特徴とする、半導体装置の製造方法。 【請求項7】 請求項3記載の方法であって、前記導電部は電界効果型トランジスタのソース・ドレインに至る導電部であることを特徴とする、半導体装置の製造方法。 【請求項8】 請求項4記載の方法であって、前記導電部はメモリセルのキャパシタを構成する一方の電極であることを特徴とする、半導体装置の製造方法。」 2.原査定の理由及び前置審査の概要 原査定の拒絶の理由は、本願の請求項9、10に係る発明は、本願の出願前に頒布された刊行物である特開昭60-249334号公報に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとし、前置審査においては、本願の請求項9、10に係る発明は、下記刊行物に記載された発明であり、又下記先願明細書に記載された発明と同一である旨報告をしている。 記 刊行物1:歳川清彦外「添加ガスによる真空紫外光CVD-SiO2膜の品質向上」(社)電子情報通信学会、2000年総合大会講演論文集、エレクトロニクス 2、2000年3月31日、第84頁 先願明細書:特願2000-87478号の願書に最初に添付した明細書及び図面(特開2001-274155号公報参照) 3.当審の判断 そこで、当審において、本願の請求項9、10に係る発明は、本願の出願前に頒布された上記刊行物に記載された発明であり、特許法第29条第1項第3号に該当し特許を受けることができず、又本願の請求項9、10に係る発明は、その出願の日前の特許出願であって、その出願後に出願公開がされた上記先願明細書に記載された発明と同一であり、しかも、この出願の発明者がその出願前の特許出願に係る上記の発明をした者と同一ではなく、またこの出願の時において、その出願人が上記特許出願の出願人と同一でもないので、特許法第29条の2の規定により特許を受けることができない旨の拒絶の理由を通知した。 これに対して、審判請求人は、上記手続補正書により請求項9、10を削除する補正をした。 よって、本願については、原査定及び当審における拒絶の理由は解消した。 4.むすび 以上のとおりであるから、本願については、原査定の理由及び当審における平成17年1月11日付で通知した理由によっては拒絶すべきものとすることはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2005-06-01 |
出願番号 | 特願2001-163787(P2001-163787) |
審決分類 |
P
1
8・
181-
WY
(H01L)
P 1 8・ 121- WY (H01L) P 1 8・ 113- WY (H01L) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 和瀬田 芳正、加藤 浩一 |
特許庁審判長 |
城所 宏 |
特許庁審判官 |
市川 裕司 瀬良 聡機 |
発明の名称 | 半導体装置の製造方法 |
代理人 | 大西 健治 |
代理人 | 大西 健治 |
代理人 | 大西 健治 |