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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1118944
審判番号 不服2001-2475  
総通号数 68 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1999-11-02 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2001-02-20 
確定日 2005-06-22 
事件の表示 平成10年特許願第111666号「パチンコ機の盤面部品及びその部品の取付方法」拒絶査定不服審判事件〔平成11年11月 2日出願公開、特開平11-299975〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成10年4月22日の出願であって、平成12年8月29日付の拒絶理由に対し同年10月11日付で特許請求の範囲に係る手続補正がなされ、平成13年1月22日付で拒絶査定がなされ、これに対し同年2月20日に拒絶査定に対する審判請求がなされるとともに、同日付で手続補正がなされたものである。

2.平成13年2月20日付の手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成13年2月20日付の手続補正を却下する。
[理由]
(1)補正後の本願発明
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1は、
「【請求項1】 遊技盤の遊技領域に設けられた嵌合孔に挿入される位置決め用ボスと、遊技盤に締め付けるための締付け部材を通す透孔とを遊技盤に固定される取付板の裏面に設けたパチンコ機の盤面部品であって、前記透孔を中心位置に形成した複数個の位置決め用ボスが前記取付板の裏面に設けられていることを特徴とするパチンコ機の盤面部品。」
と補正された。
上記補正は、請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「締付け部材」について「遊技盤に締め付けるための」との限定を付加するものであって、特許法第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の前記請求項1に記載された発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成15年改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第4項の規定に適合するか)について以下に検討する。

(2)引用例
原査定の拒絶の理由に引用された特開平10-43394号公報(以下「引用例1」という)には、図面とともに以下の記載がある。
(a)「【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、遊技機用部品及び遊技機に関するものである。」
(b)「【0019】遊技盤6 はベニヤ板等を略正方形状に切断したものであって、図2に示すように、発射手段10により発射された遊技球を案内するガイドレール12が設けられると共に、このガイドレール12の内部側に・・・中央入球口16、・・・等の各遊技部品が配置され・・・ている。
【0021】中央入球口16は、遊技盤6 に沿って落下する遊技球を受けて裏側に案内するためのもので、図3乃至図5に示すように、入球口本体30と、入球口本体30の左右両端の裏面側から後方に突出する取り付け用の一対の圧入ピン31とを備えている。
【0022】圧入ピン31は、入球口本体30に左右両側から後方に突出するように、入球口本体30の前側から挿入し螺合されたタッピングネジ等のネジ32により、位置決め係合部33と被係合部34とを入球口本体30の裏面側に着脱自在に固定されている。そして、中央入球口16は、入球口本体30を遊技盤6 の装着孔35に対応させた状態で、一対の圧入ピン31を遊技盤6 の圧入孔36に圧入することにより遊技盤6 に着脱自在に固定されている。
【0023】入球口本体30は上側及び後側とが開口する形状であって、後端側の外周に取り付けベース37が一体に形成されている。取り付けベース37には、裏側に突出する位置決め係合部33と、この位置決め係合部33の中心を前後に貫通するネジ32用の挿入孔38とが入球口本体30の左右両側に設けられている。」
(c)「【0046】遊技盤6 に各遊技部品を組み付けた後、例えば中央入球口16を故障等で交換する場合には、次のように行う。即ち、図6に示すように、取り付けベース37の左右のネジ32に合わせてドライバーをセットして、ドライバーにより各ネジ32を緩み方向に廻して、左右のネジ32を取り外す。するとネジ32による取り付けベース37と圧入ピン31との結合を解除でき、図6に示すように、圧入ピン31が遊技盤6の圧入孔36内に残った状態のままで、その入球口本体30を遊技盤6 から取り外すことができる。
【0047】次に、故障した古い入球口本体30を取り外した後、別の新しい入球口本体30と交換してネジ32で固定する。この場合、取り付けベース37の左右の位置決め係合部33を各圧入ピン31に合わせると、その位置決め係合部33の突条44の先端が楔状になっているので、突条44が被係合部34の係合溝45に前側から嵌合する。
【0048】そして、取り付けベース37側の挿入孔38からネジ32を挿入した後、このネジ32を圧入ピン31側の螺合孔43に螺合し締め付けて行くと、位置決め係合部33と被係合部34とが圧入ピン31の軸心と一致し、この位置決め係合部33と被係合部34とを介して取り付けベース37を圧入孔36内の圧入ピン31に固定できる。」
図5等を参照すると、位置決め係合部33は、遊技盤6に固定される取り付けベース37の裏面に設けられているとともに、挿入孔38は位置決め係合部33の中心位置に形成されていることも、当業者にとって明らかである。
また、上記(c)の記載及び図6を参照すると、遊技部品の交換時において、古い遊技部品を取り外したときに、遊技盤6に前記古い遊技部品の位置決め係合部33が嵌合していた凹部が存在し、新しい遊技部品の位置決め係合部33は、前記凹部に挿入されることは、当業者にとって明らかである。そして、前記凹部は、遊技領域内に存在していることも、当業者にとって明らかである。

よって、これらの記載によれば、引用例1には、次の発明が記載されていると認められる。
「遊技盤6の遊技領域内の凹部に挿入される位置決め係合部33と、ネジ32を貫通させる挿入孔38とを遊技盤6に固定される取り付けベース37の裏面に設けた遊技部品であって、前記挿入孔38を中心位置に形成した複数個の位置決め係合部33が前記取り付けベース37の裏面に設けられている遊技部品。」

(3)対比
そこで、本願補正発明と引用例1に記載された発明とを対比する。
引用例1に記載された発明の「ネジ32」は、締付けによって固定する部材あるから、本願補正発明の「締付け部材」に相当する。
また、引用例1に記載された発明の「遊技領域内の凹部」、「位置決め係合部33」、「貫通させる」、「挿入孔38」、「取り付けベース37」、及び「遊技部品」は、それぞれ、本願補正発明の「遊技領域に設けられた嵌合孔」、「位置決め用ボス」、「通す」、「透孔」、「取付板」、及び「盤面部品」に相当する。

よって、両者は、
「遊技盤の遊技領域に設けられた嵌合孔に挿入される位置決め用ボスと、締付け部材を通す透孔とを遊技盤に固定される取付板の裏面に設けたパチンコ機の盤面部品であって、前記透孔を中心位置に形成した複数個の位置決め用ボスが前記取付板の裏面に設けられていることを特徴とするパチンコ機の盤面部品。」
である点で一致し、以下の点で相違する。

相違点:
締付け部材が、本願補正発明では、「遊技盤に締め付けるための」ものであるのに対して、引用例1に記載された発明では、遊技盤に直接締め付けるためのものではない点。

(4)判断
上記相違点について検討する。
引用例1に記載された発明のネジ32は、圧入ピン31を介しているが、遊技部品を遊技盤に締め付ける(取り付ける)ものであり、広い意味では、遊技盤に締め付けるための締付け部材ということができ、また、圧入ピン31を介して遊技盤に取り付ける構成に代えて、直接遊技盤に螺合して取り付ける構成を採用することは、当業者であれば容易に想到しうる程度のものである。

さらに、本願補正発明の作用効果も、引用例1に記載された発明に基づき、当業者が予測できる範囲のものである。

よって、本願補正発明は、引用例1に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

(5)むすび
以上のとおり、本件補正は、平成15年改正前特許法第17条の2第5項で準用する同法第126条第4項の規定に違反するものであり、特許法第159条第1項で読み替えて準用する特許法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。

3.本願発明について
(1)本願発明
平成13年2月20日付の手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成12年10月11日付手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。
「【請求項1】 遊技盤の遊技領域に設けられた嵌合孔に挿入される位置決め用ボスと、締付け部材を通す透孔とを遊技盤に固定される取付板の裏面に設けたパチンコ機の盤面部品であって、前記透孔を中心位置に形成した複数個の位置決め用ボスが前記取付板の裏面に設けられていることを特徴とするパチンコ機の盤面部品。」

(2)引用例
原査定の拒絶の理由に引用された引用例、及び、その記載事項は、前記「2.(2)」に記載したとおりである。

(3)対比・判断
本願発明は、実質的に、前記2.で検討した本願補正発明から、「締付け部材」の限定事項である「遊技盤に締め付けるための」との構成を省いたものである。
そうすると、本願発明の構成要件を全て含み、さらに他の構成要件を付加したものに相当する本願補正発明が、前記「2.(4)」に記載したとおり、引用例1に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、引用例1に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

(4)むすび
以上のとおり、本願発明は、引用例1に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができず、本願の他の請求項に係る発明を検討するまでもなく本願は拒絶すべきものである。
よって結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2005-04-01 
結審通知日 2005-04-12 
審決日 2005-04-25 
出願番号 特願平10-111666
審決分類 P 1 8・ 575- Z (A63F)
P 1 8・ 121- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 土屋 保光  
特許庁審判長 藤井 俊二
特許庁審判官 高橋 祐介
林 晴男
発明の名称 パチンコ機の盤面部品及びその部品の取付方法  
代理人 三宅 始  
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