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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G10L |
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管理番号 | 1120413 |
審判番号 | 不服2004-14892 |
総通号数 | 69 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 1995-10-20 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2004-07-15 |
確定日 | 2005-08-16 |
事件の表示 | 平成 6年特許願第 65227号「音声復号装置」拒絶査定不服審判事件〔平成 7年10月20日出願公開、特開平 7-271391、請求項の数(1)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
1.経緯(手続・本願発明・査定) (1)手続 本願は、平成6年4月1日の出願である。 本件は、平成16年7月15日の請求であり、平成16年8月16日付けで手続補正書(請求の日から30日以内にする補正)の提出があった。 (2)査定 原査定の理由(平成15年10月7日付け拒絶理由通知書)は、概略、下記のとおりである。 記(査定の理由) 本願各発明は、下記刊行物に記載された各発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。 記 刊行物1:特開昭62-117422号公報 刊行物2:特開平3-51900号公報 刊行物3:特開昭60-67999号公報 刊行物4:特開平4-30200号公報 2.補正の適合性 平成16年8月16日付けの補正は、特許法第17条の2第2項(同項で準用する第17条第2項)、第17条の2第3項及び第17条の2第4項(同項で読み替えて準用する第126条第3項)の各規定に適合する。詳細は、以下のとおりである。 (1)補正の内容 (a)請求項1(補正前)および請求項2(補正前)を削除する・ (b)請求項3(補正前)を請求項1(補正後)とし、「前記記憶手段から読み出された過去の複数の単位区間にわたる音声符号化パラメータのうち、最も信頼性の高い音声符号化パラメータを選択する選択手段」(補正前)とあったのを、「前記記憶手段から読み出された過去の複数の単位区間にわたる音声符号化パラメータのうち、過去の音声符号化パラメータに含まれる電力係数からの変化がより滑らかに変化する電力係数を含む音声符号化パラメータほど信頼性が高いものとして判定して最も信頼性の高い音声符号化パラメータを選択する選択手段」(補正後)と補正する。 (2)補正の適合性 (2-1)補正の範囲(第17条の2第2項) 補正事項(b)については、願書に最初に添付した明細書の段落0032にその記載がある。上記補正は、願書に最初に添付した明細書及び図面に記載した事項の範囲内においてする補正である。 (2-2)補正の目的(第17条の2第3項) 上記補正は、特許請求の範囲についてする補正である。補正事項(a)は請求項の削除に該当する。補正事項(b)は、補正前に記載のあった「最も信頼性の高い音声符号化パラメータ」につき「電力係数からの変化がより滑らかに変化する電力係数を含む音声符号化パラメータ」と更に限定するものであり、しかも、補正の前後において、産業上の利用分野及び解決しようとする課題は同一であるから、特許請求の範囲の減縮に該当する。 (2-3)独立特許要件(第17条の2第4項) 補正事項(b)は特許請求の範囲の減縮を目的とするので、以下、その独立特許要件について検討する。 (a)補正後発明 補正後(請求項の数:1)の請求項1に係る発明(以下、補正後発明という)は、下記のとおりである。 記(補正後発明) 単位区間毎に入力される音声符号化パラメータに基づいて復号を行って音声信号を再生する音声復号装置において、 前記入力される音声符号化パラメータの誤りを検出する誤り検出手段と、 前記入力される音声符号化パラメータの少なくとも1組を前記誤り検出手段により誤りが検出されない複数の単位区間にわたり記憶する記憶手段と、 前記記憶手段から読み出された過去の複数の単位区間にわたる音声符号化パラメータのうち、過去の音声符号化パラメータに含まれる電力係数からの変化がより滑らかに変化する電力係数を含む音声符号化パラメータほど信頼性が高いものとして判定して最も信頼性の高い音声符号化パラメータを選択する選択手段と、 前記誤り検出手段により誤りが検出されない単位区間については前記入力される音声符号化パラメータに基づいて音声信号を再生し、前記誤り検出手段により誤りが検出された単位区間については前記選択手段により選択された音声符号化パラメータに基づいて音声信号を再生する再生手段とを備えたことを特徴とする音声復号装置。 (b)補正後発明が備える主要構成 (b1)査定で引用された各刊行物のいずれにも、補正後発明が備える下記の構成(主要構成)は記載されていない。また、上記各引用例を組み合わせても、主要構成を導くことはできない。 記(補正後発明が備える主要構成) 記憶手段から読み出された過去の複数の単位区間にわたる音声符号化パラメータのうち、過去の音声符号化パラメータに含まれる電力係数からの変化がより滑らかに変化する電力係数を含む音声符号化パラメータほど信頼性が高いものとして判定して最も信頼性の高い音声符号化パラメータを選択する選択手段。 (b2)そして、補正後発明は、上記主要構成を備えることにより、「誤りが検出されたフレームの音声符号化パラメータについては、複数の記憶回路104,105に記憶保持されている誤りが検出されなかったときの音声符号化パラメータのうち信頼性の最も高いパラメータを選択して音声の再生に用いることにより、符号誤りが生じたフレームの再生音声の音質劣化を防止することができる。」(補正後の明細書の段落0033)等の顕著な効果を奏するものと認められる。 (b3)以上によれば、補正後発明は、上記各刊行物に記載された各発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとすることはできない。 (c)刊行物の記載等 上記主要構成は、換言すれば、「単位区間」毎の「過去の電力係数からの(電力係数の)変化」に基づいて、「(最も信頼性の高い音声符号化パラメータを)選択する」ものである。以下、この点を中心に、上記刊行物の記載等について検討する。 (c1)刊行物1(特開昭62-117422号公報) 刊行物1には、「音声符号化方式」に関し、図面と共に次に掲げる事項(ア)、(イ)が記載されている。 (ア)「本発明では復号器入力符号系列の信頼度が上述の誤り訂正符号の能力を超える程度にまで低下したことを検出し、復号器出力音声レベルを小音量に抑えるか(スケルチ法)か、あるいは音声の復号に用いるパラメータの値を前後のフレームにおける値から得られる推定値に置き換える(補正法)ことによって、これらの雑音や歪の軽減を図っている。」(公報3頁左下欄10行〜17行) (イ)「後者の補正法には、前値保持、中間値補間、線形予測による補間、カルマンフィルタを用いる補間等があり、いずれも音声の冗長性を利用して、誤りの多いフレームにおけるパラメータの値を誤りの少ない前後のフレームにおける値から予測・推定するというもので、復号音声の連続性がかなり保てるので、自然な感じの復号音声出力が得られる。」(公報3頁右下欄3行〜10行) 上記記載によれば、刊行物1記載の補正手段(本願発明の選択手段に対応する)は、誤りのあるフレームのパラメータ値を、誤りの少ない前後のフレームのパラメータ値から得られる推定値に置き換えるものであり、その推定値は、「前値保持」、「中間値補間」、「線形予測による補間」、「カルマンフイルタを用いる補間」により得るものである。 「過去の複数のフレームにわたる符号化パラメータのうち」(補正後発明)から選択するものでも、「過去の電力係数からの変化」(同)に基づいて選択するものでもない。上記主要構成を示唆するものではない。 (c2)刊行物2(特開平3-51900号公報) 刊行物2には、「エラー処理方式」に関し、図面と共に次に掲げる事項(ウ)〜(オ)が記載されている。 (ウ)「本発明はこのような従来技術の課題を解決しようとするものであって、音声の高能率符号化方式の復号器において、受信された符号語に誤りが検出されたフレームに対してエラー処理を行なう際に、再生されたフレームの不自然さが少なく、聴感を向上できるエラー処理方式を提供することを目的としている。」(2頁左下欄12行〜18行) (エ)「いま、iフレームの符号語にmビットの誤りが検出されたとする。候補係数生成部12は、誤りのない符号語に対して、受信符号語を含むビット数mによって定まる距離の範囲内の、候補となる符号語群C1、C2、・・・、Cmm(mm=2m)に対する、LPC合成用係数を生成する。合成部13はこの候補符号語の係数を用いて、再生波形の候補S1、S2、・・・、Smmを合成する。一方、バッファ14には前フレームの再生画像が参照波形として記憶されている。バッファ14から、送信側から伝送されたピッチ位置の情報に応じて、参照波形を読みだす。」(3頁右下欄4行〜14行) (オ)「この参照波形のピッチ位置と候補波形におけるピッチ位置とを合わせるようにして、1ピッチ周期分の波形のマッチングを行って差を求める。評価部15は、参照波形に一番近い候補波形をエラーフレームの波形候補頁として選択する。選択された波形は再生音として出力される。」(3頁右下欄15行〜20行) 上記記載によれば、刊行物2では、誤りが検出されたフレーム(エラーフレーム)を訂正する際に訂正の候補となる符号語群を生成し、これら符号語群から候補となる候補波形群を合成し、これら候補波形群から1フレーム前の再生波形に一番近い候補波形をエラーフレームの波形候補として選択する。 「過去の複数のフレームにわたる符号化パラメータのうち」(補正後発明)から選択するものでも、「過去の電力係数からの変化」(同)に基づいて選択するものでもない。上記主要構成を示唆するものではない。 (c3)刊行物3(特開昭60-67999号公報) 刊行物3には、「音声分析合成装置」(発明の名称)に関し、図面と共に次に掲げる事項(カ)〜(コ)が記載されている。 (カ)「本発明は分析側と合成側との各々に別個に備えられた時間的に隣接するフレーム間の特徴パラメータを用いたフレーム間距離を算出する手段を有し、且つ前記距離に基づいた検査ビットを付加する手段を分析側に有し、更に分析側よシ伝送された検査ビットと前記合成側で算出した距離とを照合する手段と、前記照合結果に基づき時間的に隣接する過去のフレームの特徴パラメータを外挿し、現フレームの特徴パラメータを代替使用する機能を制御する手段とを合成側に有して構成されている。」(公報2頁左上欄14行〜同頁右上欄3行) (キ)「スペクトル分析器4は供給された音声を線形予測分析等の手段を用いて分析しスペクトル包絡に係る特徴パラメータ、即ちスペクトル包絡パラメータ例えばKパラメータを抽出する。・・・音源分析器5は・・・音声の電力、ピッチ周期と有声/無声情報からなる音源情報を分析し・・・距離算出器1、8は・・・現フレームのKパラメータと・・・現フレームの音源情報と・・・前フレームのKパラメータと・・・前フレームの音源情報とを用いて下記(1)式に示すフレーム間距離を算出する。・・・量子化・多重化器12は・・・Kパラメータと・・・音源情報と・・・フレーム間距離情報・・・の量子化データを多重化し伝送路200を介して合成側300へ出力する。」(2頁左下欄3行〜3頁左上欄11行) (ク)「照合制御器22は・・・合成側で復号化されたフレーム間距離と合成側にて算出されたフレーム間距離とを照合し、前記2種のフレーム間距離が一致しているか、差が僅少の場合にはスイッチ23を端子231、233側へ接続する制御信号を、前記2種のフレーム間距離の差が大きい場合にはスイッチ23を端子232、234側へ接続する制御信号を発生し制御ライン27を介してスイッチ23を制御する。スイッチ23は照合制御器22により制御され、現フレーム又は前フレームの復号化されたKパラメータを合成フィルタ28へ出力する。スイッチ23は更に、現フレーム又は前フレームの複合化された音源情報を音源発生器29へ出力する。」(3頁左下欄5行〜20行) (ケ)「又、フレーム間距離を電力、ピッチ周期、Kパラメータを一括して扱い算出しているが、各各独立に算出して用いても本発明の主旨を損うものではない。」(3頁右下欄15行〜18行) (コ)「本実施例では合成側に於ける過去フレームの特徴パラメータを外挿手段として、過去フレームの特徴パラメータの単純な保持を行なっているが、一次(線形)、二次近似等の外挿を行なうことも可能である。」(4頁左上欄7行〜11行) 上記記載によれば、刊行物3は、2種のフレーム間距離(分析側より伝送されたもの、合成側にて算出されたもの)を照合し、距離差が僅少(一致)の場合は現フレームの特徴パラメータを使用し、距離差が大きい場合は前フレームの特徴パラメータを代替使用するものである。また、過去フレームの特徴パラメータを外挿する手段も、「単純な保持」又は「一次、二次近似等の外挿」であり、選択をするものではない。 フレーム間距離の算出式(1)中の音声の「電力の差」は、補正後発明にいう「過去の電力係数からの変化」に対応し、フレーム間の滑らかさを示す指標として見ることができる。しかし、2種の「電力の差」の照合結果を評価値として「伝送路の誤りを検出する」ものであり、「電力の差」そのものを評価値として特定のフレームを「選択する」ようなものではない。 「過去の複数のフレームにわたる符号化パラメータのうち」(補正後発明)から選択するものでも、「過去の電力係数からの変化」(同)に基づいて選択するものでもない。上記主要構成を示唆するものではない。 (c4)刊行物4(特開平4-30200号公報) 刊行物4には、「音声復号化方式」(発明の名称)に関し、図面と共に次に掲げる事項(サ)が記載されている。 (サ)「受信した符号に訂正不可能な伝送路誤りを検出したときは、前記パラメータの少なくとも一つに関して過去の正しいフレームにおけるパラメータと未来の正しいフレームにおけるパラメータとの間で補間を行って現フレームのパラメータを復元し音声を再生することを特徴とする。」(2頁右下欄5行〜10行) 上記記載によれば、刊行物4は、過去の正しいフレームにおけるパラメータと未来の正しいフレームにおけるパラメータとの間で補間を行って現フレームのパラメータを復元し音声を再生するものである。 「過去の複数のフレームにわたる符号化パラメータのうち」(補正後発明)から選択するものでも、「過去の電力係数からの変化」(同)に基づいて選択するものでもない。上記主要構成を示唆するものではない。 (c5)第1回拒絶理由通知書(特開昭62-285541号公報) 平成15年7月1日付け拒絶理由通知書で引用された「特開昭62-285541号公報」(以下、文献1)には、「ボコーダ方式の音声ディジタル伝送における誤り制御方法」に関し、図面と共に次に掲げる事項(シ)が記載されている。 (シ)「受信側復号回路では受信データの1フレームごとに誤りの有無を検出し、誤りが検出された場合はそのフレームのデータを直前のフレームのデータで置換えて復号処理を行うことを特徴とするボコーダ方式の音声ディジタル伝送における誤り制御方法。」(特許請求の範囲) 上記記載によれば、文献1は、直前のフレームのデータで置換えるものである。 「過去の複数のフレームにわたる符号化パラメータのうち」(本願発明)から選択するものでも、「過去の電力係数からの変化」(同)に基づいて選択するものでもない。上記主要構成を示唆するものではない。 (c6)前置報告書(特開平4-373333号公報) 報告書は、以下のとおり報告をする。 刊行物1に記載された「前後のフレームから予測・推定する点」および刊行物3に記載された「複数の過去フレームにおける特徴パラメータの外挿により求める点」から「複数の正しい過去フレームにおける特徴パラメータの外挿することにより求める」ことは当業者が容易になし得るところ、「複数の正しい過去フレームにおける特徴パラメータの外挿する」ことは、「複数の正しい過去フレームにおけるパラメータのうち、一つのパラメータを選択する」ことを含むものであり、どちらを採用するかは当業者が適宜決定すべき事項である。(以上報告書) しかし、刊行物1の推定の実際は「前値保持」、「中間値補間」、「線形予測による補間」、「カルマンフイルタを用いる補間」であり、刊行物3の外挿の実際は「単純な保持」又は「一次、二次近似等の外挿」である。これらが「選択する」ことに当たらないことは前記のとおりである。 報告書は、さらに、以下のとおり報告をする。 電力係数等の「パラメータの短時間における事変性は緩やかであること」は、例えば「特開平4-373333号公報」(以下、文献2)にも記載されているように周知の事項であるから、上記「複数の正しい過去フレームにおけるパラメータのうち、一つのパラメータを選択する」際に、より自然な合成音を生成するため、過去フレームのパラメータとの変化が緩やかになるようなパラメータを選択することは、当業者であれば当然考慮されるべき事項である。(以上報告書) 文献2には、「音声通信装置」(発明の名称)に関し、図面と共に次に掲げる事項(ス)〜(ソ)が記載されている。 (ス)「サンプルデータ器25は、過去数分析フレーム分の複合化情報を絶えず更新しつつサンプルデータとして保有し、回線誤り検出器24の制御信号が回線誤りを指定するときは、回線誤りを生じた特定分析フレームに対してサンプルデータを音声合成器22に供給する。」(段落0020) (セ)「受信部側でこれを数分析フレーム前の分析データとしてのサンプルデータを置換することにより、回線誤りを受けた情報を修復して安定した合成音声を生成することができる。」(段落0022) (ソ)「音声の分析および合成においては、分析単位としての分析フレームの何個分づつかを原音声から切り出して処理単位としており、従って分析フレーム内に発生する回線誤りに対しては、過去の数分析フレーム分の情報から容易にデータ補正の設定ができる。このことは、音声の短時間における時変性が比較的緩やかであることからも明らかである。」(段落0019) 上記記載ス、セによれば、文献2には、過去のサンプルデータ(数フレーム分)を更新しつつ保有し、サンプルデータにより「置換する」ことが記載されている。しかし、保有する中のどれを「置換する」のかその手法について記載はない。 「パラメータの短時間における事変性は緩やかである」(記載ソ)が周知であること、過去フレームとの変化が緩やかになるようにそのパラメータ選択することは当業者が当然考慮する事項であること、以上はそのとおりであると認められる。しかし、補正後発明は、その当業者が当然考慮する「過去との変化を緩やかにする」ための意義のある構成を提供したものである。その「過去の電力係数からの変化」に基づいて選択する構成は、単なる当業者が当然考慮する事項であるとすることはできない。 (d)小括(独立特許要件) 以上、補正後発明は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるところ、特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。 3.本願発明 本願(請求項の数:1)に係る発明は、本願明細書及び図面(平成15年9月8日付け及び平成16年8月16日付けの各手続補正書により補正された明細書及び図面)の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1に記載した事項により特定されるものである(上記補正後発明と同じ、以下、本願発明という)。 4.査定の検討 本願発明は、補正後発明の独立特許要件についてした判断での上記理由と同じ理由により、上記各刊行物に記載された各発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとすることはできない。 5.むすび 以上のとおりであるから、請求項1に係る発明が刊行物1から刊行物4までに記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたという原査定の理由によっては本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2005-08-03 |
出願番号 | 特願平6-65227 |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WY
(G10L)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 菊池 智紀、西山 昇、山下 剛史 |
特許庁審判長 |
新宮 佳典 |
特許庁審判官 |
北岡 浩 堀井 啓明 |
発明の名称 | 音声復号装置 |
代理人 | 鈴江 武彦 |