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審決分類 |
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない。 H03K 審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 特許、登録しない。 H03K |
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管理番号 | 1120871 |
審判番号 | 不服2003-10420 |
総通号数 | 69 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2001-04-20 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2003-05-03 |
確定日 | 2005-08-09 |
事件の表示 | 平成11年特許願第324536号「電子回路の新しい制御理論」拒絶査定不服審判事件〔平成13年4月20日出願公開、特開2001-111414〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1.手続の経緯と本願発明 本願は、平成11年10月7日の出願であって、特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、出願時の明細書及び図面ならびに平成11年12月21日付け手続補正書により補正された明細書の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1に記載された以下のとおりのものと認める。 なお、平成12年7月7日付けの手続補正および平成13年2月26日付けの手続補正は補正指令に対し指定期間内に手続きの補正がなされなかったという理由により却下されている。 「【請求項1】 図にある全ての電子回路論」 2.原審の拒絶理由 上記本願発明に対する原審の拒絶理由(平成14年9月2日付け)の概要は以下のとおりである。 「A.(・・・省略・・・) B.この出願は、発明の詳細な説明の記載が下記の点で、特許法第36条第4項及び第6項第2号に規定する要件を満たしていない。 記 理由Aに関して (・・・省略・・・) 理由Bに関して ・特許法第36条第4項に関して 特許法第36条第4項には、発明の詳細な説明にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者がその実施をできる程度に明確かつ十分に記載しなければならないと規定されています。この趣旨はその発明の属する技術分野において研究開発のための通常の技術的手段や技術常識を用いて請求項に係る発明を実施することができる程度に発明の詳細な説明を記載しなければならないことを意味しています。 本願の発明の詳細な説明及び図面を見ても図1、2の回路動作の説明が記載されておらず段落0007の「スイッチ」の意味や表の見方も不明です。また、段落0004の「新しい理論」がどういう理論か説明が記載されておらず、段落0008の「少し変わった形で制御できる。」とはどのような制御をしているのかも不明です。 ・特許法第36条第6項第2号に関して 特許請求の範囲の記載は、これに基づいて新規性・進歩性等の特許要件の判断がなされ、これに基づいて特許発明の技術的範囲が定められるという点において重要な意義を有するものです。請求項の記載事項から発明が明確に把握されることが必要です。本願の特許請求の範囲には「図にある全ての電子回路論」と記載されているのみなので発明を特定することができません。」 3.当審の判断 上記拒絶理由に対し、審判請求人(出願人)は手続補正を行うことなく、以下の内容の意見書を提出した。 「【意見の内容】 (【証拠方法】) 図1で負荷がかかるのは。論であるがためであって図2の回路のようにつかうものである。1度ソニーや、パナソニックに売ろうとしたこともあり、パナソニックは任天堂と提携してゲームキューブをつくりソニーはプレイステーションシリーズを一新し、ソフトさえも一新しているようだ。」 そこで検討するに、上記意見の内容を参酌しても、図1、2に記載された回路の動作、段落0007の「スイッチ」の意味や表の見方、段落0004の「新しい理論」の内容、段落0008の「少し変わった形で制御できる」の内容等は不明のままであり、また特許請求の範囲に記載された「図にある全ての電子回路論」がどのような発明を特定しているのかも不明のままである。 したがって、明細書の発明の詳細な説明及び特許請求の範囲の記載に基づく本願発明の構成は依然として明確でないと判断せざるを得ない。 4.むすび 以上のとおり、本願の出願は、明細書の記載が特許法第36条第4項および第6項第2号に規定する要件を満たしていないから、特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2005-06-02 |
結審通知日 | 2005-06-07 |
審決日 | 2005-06-20 |
出願番号 | 特願平11-324536 |
審決分類 |
P
1
8・
537-
Z
(H03K)
P 1 8・ 536- Z (H03K) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 江嶋 清仁 |
特許庁審判長 |
山本 春樹 |
特許庁審判官 |
浜野 友茂 野元 久道 |
発明の名称 | 電子回路の新しい制御理論 |