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審決分類 審判 全部申し立て 出願日、優先日、請求日  A63F
審判 全部申し立て 発明同一  A63F
審判 全部申し立て 特36 条4項詳細な説明の記載不備  A63F
審判 全部申し立て 5項1、2号及び6項 請求の範囲の記載不備  A63F
審判 全部申し立て 2項進歩性  A63F
管理番号 1122899
異議申立番号 異議2003-72852  
総通号数 70 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2001-12-18 
種別 異議の決定 
異議申立日 2003-11-21 
確定日 2005-07-06 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3449479号「遊技機」の請求項1に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3449479号の請求項1に係る特許を維持する。 
理由 1.手続の経緯
本件特許第3449479号の請求項1に係る発明についての出願は、平成4年8月28日に特許出願された特願平4-254095号出願の一部を平成13年4月9日に新たな特許出願としたものであり、平成15年7月11日にその発明について特許権の設定登録がなされ、この特許に対し、小林澄(以下、「異議申立人A」という。)及び座間正行(以下、「異議申立人B」という。)よりそれぞれ特許異議の申立てがなされ、取消し理由を通知したところ、平成17年5月31日に特許異議意見書とともに訂正請求書が提出されたものである。

2.訂正請求について
2-1.訂正の内容
特許権者が求めている訂正の内容は、次のとおりである(下線部分が訂正個所である)。
(1)訂正事項(a)
平成14年8月26日に提出した手続補正書で補正した明細書(以下、「特許明細書」という)の特許請求の範囲の請求項1に記載された「カード挿入口を備えた球貸機と隣接し、
前面に設けた供給皿に賞球または貸球に関わる球を排出する制御を行う球排出制御装置と、
前記供給皿から供給された球を遊技盤の遊技領域に発射する発射装置と、
前記遊技盤に設けられた作動部等を制御すると共に、賞球排出に関わる賞球数を球排出制御装置へ送信する役物制御装置と、
を備えた遊技機において、
当該遊技機の球排出制御装置と球貸機とを相互に送受信可能な状態で接続すると共に、球貸機により制御される、球貸を行うときに用いられる貸出スイッチ、
挿入されているカードの返却を行うための返却スイッチ、カードの残高表示を行うための度数表示器、貸出スイッチの操作が可能である旨を表示する貸出可能表示器、を遊技機の前面に設け、
前記球貸機は、
貸出スイッチの操作に基づき挿入されたカードの残高から所定数の貸球に変換する変換要求を行う場合に、前記球排出制御装置へ球貸信号を送信すると共に、
所定個数分の排出を要求する所定個数要求信号を送信し、
前記球排出制御装置は、
前記球貸信号、前記所定個数要求信号、及び、所定個数分の貸球の排出が完了したことを示す所定個数排出完了信号をフォトカプラを介して送受信可能に構成され、
前記球貸機から供給される電源をフォトカプラを介して監視することによって、前記各信号に対応するフォトカプラの接続状態が前記球貸機と送受信可能な状態か否かを判断し、
送受信可能な状態で接続されていない場合には前記発射装置を発射停止とする一方、送受信可能な状態で接続されている場合には前記球貸機から送信される前記球貸信号の入力を条件に前記所定個数要求信号の入力を受け付けて、所定個数分の貸球を排出する制御を行い、
該所定個数分の貸球の排出が完了した場合に前記所定個数排出完了信号を前記球貸機へ送信して成り、
当該遊技機の裏面に、前記球貸機と接続するインターフェイス基板を設け、
前記インターフェイス基板には、
球貸機からの配線を接続する第1のコネクタと、
球排出制御装置からの配線を接続する第2のコネクタと、
前記貸出スイッチ、返却スイッチ、度数表示器および貸出可能表示器が設けられた球貸操作部からの配線を接続する第3のコネクタと、
前記フォトカプラと、を配設したことを特徴とする遊技機。」を、
「カード挿入口を備えた球貸機と隣接し、
前面に設けた供給皿に賞球または貸球に関わる球を排出する制御を行う球排出制御装置と、
前記供給皿から供給された球を遊技盤の遊技領域に発射する発射装置と、
前記遊技盤に設けられた作動部等を制御すると共に、賞球排出に関わる賞球数を球排出制御装置へ送信する役物制御装置と、
を備えた遊技機において、
当該遊技機の球排出制御装置と球貸機とを相互に送受信可能な状態で接続すると共に、球貸機により制御される、球貸を行うときに用いられる貸出スイッチ、挿入されているカードの返却を行うための返却スイッチ、カードの残高表示を行うための度数表示器、貸出スイッチの操作が可能である旨を表示する貸出可能表示器、を遊技機の前面に設け、
前記球貸機は、
貸出スイッチの操作に基づき挿入されたカードの残高から所定数の貸球に変換する変換要求を行う場合に、前記球排出制御装置へ球貸信号を送信すると共に、所定個数分の排出を要求する所定個数要求信号を送信し、
前記球排出制御装置は、
前記球貸信号、前記所定個数要求信号、及び、所定個数分の貸球の排出が完了したことを示す所定個数排出完了信号を信号用フォトカプラを介して送受信可能に構成され、
前記球貸機から供給される電源を電源用フォトカプラを介して監視することによって、前記各信号に対応する信号用フォトカプラの接続状態が前記球貸機と送受信可能な状態か否かを判断し、
送受信可能な状態で接続されていない場合には前記発射装置を発射停止とする一方、送受信可能な状態で接続されている場合には前記球貸機から送信される前記球貸信号の入力を条件に前記所定個数要求信号の入力を受け付けて、所定個数分の貸球を排出する制御を行い、
該所定個数分の貸球の排出が完了した場合に前記所定個数排出完了信号を前記球貸機へ送信して成り、
当該遊技機の裏面に、前記球貸機と接続するインターフェイス基板を設け、
前記インターフェイス基板には、
球貸機からの配線を接続する第1のコネクタと、
球排出制御装置からの配線を接続する第2のコネクタと、
前記貸出スイッチ、返却スイッチ、度数表示器および貸出可能表示器が設けられた球貸操作部からの配線を接続する第3のコネクタと、
前記信号用フォトカプラと、
前記電源用フォトカプラと、を配設したことを特徴とする遊技機。」と訂正する。
(2)訂正事項(b)
特許明細書の段落【0005】の記載を、
「【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、
カード挿入口を備えた球貸機と隣接し、
前面に設けた供給皿に賞球または貸球に関わる球を排出する制御を行う球排出制御装置と、
前記供給皿から供給された球を遊技盤の遊技領域に発射する発射装置と、
前記遊技盤に設けられた作動部等を制御すると共に、賞球排出に関わる賞球数を球排出制御装置へ送信する役物制御装置と、
を備えた遊技機において、
当該遊技機の球排出制御装置と球貸機とを相互に送受信可能な状態で接続すると共に、球貸機により制御される、球貸を行うときに用いられる貸出スイッチ、挿入されているカードの返却を行うための返却スイッチ、カードの残高表示を行うための度数表示器、貸出スイッチの操作が可能である旨を表示する貸出可能表示器、を遊技機の前面に設け、
前記球貸機は、
貸出スイッチの操作に基づき挿入されたカードの残高から所定数の貸球に変換する変換要求を行う場合に、前記球排出制御装置へ球貸信号を送信すると共に、所定個数分の排出を要求する所定個数要求信号を送信し、
前記球排出制御装置は、
前記球貸信号、前記所定個数要求信号、及び、所定個数分の貸球の排出が完了したことを示す所定個数排出完了信号を信号用フォトカプラを介して送受信可能に構成され、
前記球貸機から供給される電源を電源用フォトカプラを介して監視することによって、前記各信号に対応する信号用フォトカプラの接続状態が前記球貸機と送受信可能な状態か否かを判断し、
送受信可能な状態で接続されていない場合には前記発射装置を発射停止とする一方、送受信可能な状態で接続されている場合には前記球貸機から送信される前記球貸信号の入力を条件に前記所定個数要求信号の入力を受け付けて、所定個数分の貸球を排出する制御を行い、
該所定個数分の貸球の排出が完了した場合に前記所定個数排出完了信号を前記球貸機へ送信して成り、
当該遊技機の裏面に、前記球貸機と接続するインターフェイス基板を設け、
前記インターフェイス基板には、
球貸機からの配線を接続する第1のコネクタと、
球排出制御装置からの配線を接続する第2のコネクタと、
前記貸出スイッチ、返却スイッチ、度数表示器および貸出可能表示器が設けられた球貸操作部からの配線を接続する第3のコネクタと、
前記信号用フォトカプラと、
前記電源用フォトカプラと、を配設したことを特徴とする。」と訂正する。
(3)訂正事項(c)
特許明細書の段落【0006】の記載を、
「請求項1記載の発明によれば、遊技機の球排出制御装置と球貸機とを相互に送受信可能である。そして、球貸機により制御される、球貸を行うときに用いられる貸出スイッチ、挿入されているカードの返却を行うための返却スイッチ、カードの残高表示を行うための度数表示器、貸出スイッチの操作が可能である旨を表示する貸出可能表示器が遊技機の前面に設けられているので、貸出スイッチや返却スイッチの操作がし易いとともに、度数表示器や貸出可能表示器の表示が見易い。
また、貸出スイッチの操作に基づき挿入されたカードの残高から所定数の貸球に変換する変換要求を行う場合に、前記球貸機から、前記球排出制御装置へ球貸信号が送信されると共に、所定個数分の排出を要求する所定個数要求信号が送信され、前記球排出制御装置により、前記球貸信号、前記所定個数要求信号、及び、所定個数分の貸球の排出が完了したことを示す所定個数排出完了信号が信号用フォトカプラを介して送受信され、前記球貸機から供給される電源が電源用フォトカプラを介して監視されることによって、前記各信号に対応する信号用フォトカプラの接続状態が前記球貸機と送受信可能な状態か否かが判断され、送受信可能な状態で接続されていない場合には前記発射装置が発射停止とされるので、遊技機に現金式の球貸機を隣接させて設け、この現金式の球貸機による貸球での遊技を防止でき、プリペードカードの普及を促進できる。
一方、送受信可能な状態で接続されている場合には前記球貸機から送信される前記球貸信号の入力を条件に前記所定個数要求信号の入力が受け付けられて、所定個数分の貸球を排出する制御が行われ、該所定個数分の貸球の排出が完了した場合に前記所定個数排出完了信号が前記球貸機へ送信されるので、球貸の排出を確実に行うことができる。
また、遊技機の裏面に、前記球貸機と接続するインターフェイス基板が設けられ、前記インターフェイス基板には、球貸機からの配線を接続する第1のコネクタと、球排出制御装置からの配線を接続する第2のコネクタと、前記貸出スイッチ、返却スイッチ、度数表示器および貸出可能表示器が設けられた球貸操作部からの配線を接続する第3のコネクタと、前記信号用フォトカプラと、前記電源用フォトカプラと、が配設されているので、第3コネクタに接続される球貸操作部からのコネクタを抜くだけで球貸機と球貸操作部との配線接続を簡単に解除して、供給皿を取り外すことができ、また、第2コネクタから球排出制御装置の配線のコネクタを抜くだけで遊技機と球排出制御装置との配線接続を簡単に解除して、球排出制御装置を取り外すことができ、その結果、保守性及び組付性が向上する。」と訂正する。
(4)訂正事項(d)
特許明細書の段落【0326】の記載を、
「【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、遊技機の球排出制御装置と球貸機とを相互に送受信可能である。そして、球貸機により制御される、球貸を行うときに用いられる貸出スイッチ、挿入されているカードの返却を行うための返却スイッチ、カードの残高表示を行うための度数表示器、貸出スイッチの操作が可能である旨を表示する貸出可能表示器が遊技機の前面に設けられているので、貸出スイッチや返却スイッチの操作がし易いとともに、度数表示器や貸出可能表示器の表示が見易い。
また、貸出スイッチの操作に基づき挿入されたカードの残高から所定数の貸球に変換する変換要求を行う場合に、前記球貸機から、前記球排出制御装置へ球貸信号が送信されると共に、所定個数分の排出を要求する所定個数要求信号が送信され、前記球排出制御装置により、前記球貸信号、前記所定個数要求信号、及び、所定個数分の貸球の排出が完了したことを示す所定個数排出完了信号が信号用フォトカプラを介して送受信され、前記球貸機から供給される電源が電源用フォトカプラを介して監視されることによって、前記各信号に対応する信号用フォトカプラの接続状態が前記球貸機と送受信可能な状態か否かが判断され、送受信可能な状態で接続されていない場合には前記発射装置が発射停止とされるので、遊技機に現金式の球貸機を隣接させて設け、この現金式の球貸機による貸球での遊技を防止でき、プリペードカードの普及を促進できる。
一方、送受信可能な状態で接続されている場合には前記球貸機から送信される前記球貸信号の入力を条件に前記所定個数要求信号の入力が受け付けられて、所定個数分の貸球を排出する制御が行われ、該所定個数分の貸球の排出が完了した場合に前記所定個数排出完了信号が前記球貸機へ送信されるので、球貸の排出を確実に行うことができる。
また、遊技機の裏面に、前記球貸機と接続するインターフェイス基板が設けられ、前記インターフェイス基板には、球貸機からの配線を接続する第1のコネクタと、球排出制御装置からの配線を接続する第2のコネクタと、前記貸出スイッチ、返却スイッチ、度数表示器および貸出可能表示器が設けられた球貸操作部からの配線を接続する第3のコネクタと、前記信号用フォトカプラと、前記電源用フォトカプラと、が配設されているので、第3コネクタに接続される球貸操作部からのコネクタを抜くだけで球貸機と球貸操作部との配線接続を簡単に解除して、供給皿を取り外すことができ、また、第2コネクタから球排出制御装置の配線のコネクタを抜くだけで遊技機と球排出制御装置との配線接続を簡単に解除して、球排出制御装置を取り外すことができ、その結果、保守性及び組付性が向上する。」と訂正する。

2-2.訂正の適否
(1)訂正事項aについて
上記訂正事項aは、特許請求の範囲の請求項1において、「フォトカプラ」を「信号用フォトカプラ」に訂正し、「フォトカプラ」を「電源用フォトカプラ」に訂正し、「前記フォトカプラと、を配設し」を「前記信号用フォトカプラと、前記電源用フォトカプラと、を配設し」と訂正するものであり、明りょうでない記載の釈明を目的とするものである。
また、この訂正は、特許明細書の「・・・該基板860上に設置されたフォトカプラ43,44が接続されている。しかして、前記球排出制御装置700からのRDY信号がフォトカプラ43を介して受信され、EXS信号がフォトカプラ44を介して受信されるようになっている。」(段落【0072】)の記載、及び、「インターフェイス基板860に設置されたフォトカプラ45を介して球排出制御装置700に所定の電圧を供給するようになっている。しかして、球排出制御装置700は、当該電源回路1203から供給される電圧レベルを監視することによって、上記基板860に設置されたフォトカプラ45が正常に接続されているか否かを判断し、もって、その他のフォトカプラ41〜44が正常に接続されているか否かを判断するようになっている。」(段落【0073】)の記載に基づくものであり、訂正事項aによる訂正は願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてするものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
(2)訂正事項bないしdについて
上記訂正事項bないしdは、発明の詳細な説明の記載を訂正後の特許請求の範囲の記載と整合させるための訂正であるから、明りょうでない記載の釈明を目的とするものであり、そして、訂正事項bないしdによる訂正は願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてするものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

2-3.むすび
以上のとおりであるから、上記訂正は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第3項において準用する平成6年法律第116号による改正前の特許法第126条第1項ただし書及び第2項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

3.特許異議の申立てについて
3-1.異議申立て理由の概要
(1)異議申立人Aは、下記の証拠方法を提示し、本件請求項1に係る発明の特許は、次の理由により特許法第113条第2号、第4号に該当するから取り消されるべき旨主張する。
(i)本件請求項1に係る発明は、本件特許出願前に頒布された刊行物である甲第1号証に記載された発明に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、その特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。
(ii)本件特許明細書の記載が不備であるから、本件請求項1に係る発明の特許、特許法第36条第4項、第5項第2号の規定を満たしていない出願に対してされたものである。
(iii)本件請求項1に係る発明は、甲第3ないし8号証を参酌すると、本件特許出願の日前の他の特許出願(特願平4-17052号(特開平5-208070号公報、甲第2号証))であって、本件特許出願後に出願公開された出願の願書に最初に添付した明細書又は図面に記載された発明と同一であり、しかも、本件請求項1に係る発明の発明者が前記他の特許出願の発明の発明者と同一であるとも、本件出願の時において、その出願人が前記他の特許出願の出願人と同一であるとも認められないので、その特許は特許法第29条の2の規定に違反してされたものである。

甲第1号証:特開平6-71027号公報
甲第2号証:特開平5-208070号公報
甲第3号証:特開平3-6681号公報(以下、「刊行物8」という。)
甲第4号証:特開平2-99081号公報)
(以下、「刊行物9」という。
甲第5号証:特開昭60-100985号公報
(以下、「刊行物10」という。)
甲第6号証:実願昭61-188854号(実開昭63-93976号)
のマイクロフイルム(以下、「刊行物11」という。)
甲第7号証:実願昭62-78404号(実開昭63-186478号)
のマイクロフイルム(以下、「刊行物12」という。)
甲第8号証:実願平2-405219号(実開平4-92280号)の
マイクロフイルム(以下、「刊行物13」という。)

(2)異議申立人Bは、下記の証拠方法を提示し、本件請求項1に係る発明は、甲第3ないし7号証を参酌すると、甲第1号証及び甲第2号証に記載された発明に基づいて、当業者が容易にすることができたものであるから、その特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、特許法第113条第2号に該当するから取り消されるべき旨主張する。

甲第1号証:特開平4-231990号公報。)
(以下、「刊行物1」という
甲第2号証:特開昭63-309289号公報
(以下、「刊行物2」という。)
甲第3号証:特開昭62-270185号公報
(以下、「刊行物3」という。)
甲第4号証:実願平2-12957号(実開平3-104210号)
のマイクロフィルム)(以下、「刊行物4」という。)
甲第5号証:特開平3-11508号公報
(以下、「刊行物5」という。)
甲第6号証:特開昭63-175906号公報
(以下、「刊行物6」という。)
甲第7号証:実願昭48-138017号(実開昭50-81324号)
のマイクロフィルム(以下、「刊行物7」という。)

3-2.本件発明
上記「2.訂正請求について」で示したように上記訂正が認められるから、本件の請求項1に係る発明(以下、「本件発明」という。)は、訂正後の特許明細書及び図面の記載からみてその特許請求の範囲の請求項1に記載された次のとおりのものである。
「カード挿入口を備えた球貸機と隣接し、
前面に設けた供給皿に賞球または貸球に関わる球を排出する制御を行う球排出制御装置と、
前記供給皿から供給された球を遊技盤の遊技領域に発射する発射装置と、
前記遊技盤に設けられた作動部等を制御すると共に、賞球排出に関わる賞球数を球排出制御装置へ送信する役物制御装置と、
を備えた遊技機において、
当該遊技機の球排出制御装置と球貸機とを相互に送受信可能な状態で接続すると共に、球貸機により制御される、球貸を行うときに用いられる貸出スイッチ、挿入されているカードの返却を行うための返却スイッチ、カードの残高表示を行うための度数表示器、貸出スイッチの操作が可能である旨を表示する貸出可能表示器、を遊技機の前面に設け、
前記球貸機は、
貸出スイッチの操作に基づき挿入されたカードの残高から所定数の貸球に変換する変換要求を行う場合に、前記球排出制御装置へ球貸信号を送信すると共に、所定個数分の排出を要求する所定個数要求信号を送信し、
前記球排出制御装置は、
前記球貸信号、前記所定個数要求信号、及び、所定個数分の貸球の排出が完了したことを示す所定個数排出完了信号を信号用フォトカプラを介して送受信可能に構成され、
前記球貸機から供給される電源を電源用フォトカプラを介して監視することによって、前記各信号に対応する信号用フォトカプラの接続状態が前記球貸機と送受信可能な状態か否かを判断し、
送受信可能な状態で接続されていない場合には前記発射装置を発射停止とする一方、送受信可能な状態で接続されている場合には前記球貸機から送信される前記球貸信号の入力を条件に前記所定個数要求信号の入力を受け付けて、所定個数分の貸球を排出する制御を行い、
該所定個数分の貸球の排出が完了した場合に前記所定個数排出完了信号を前記球貸機へ送信して成り、
当該遊技機の裏面に、前記球貸機と接続するインターフェイス基板を設け、
前記インターフェイス基板には、
球貸機からの配線を接続する第1のコネクタと、
球排出制御装置からの配線を接続する第2のコネクタと、
前記貸出スイッチ、返却スイッチ、度数表示器および貸出可能表示器が設けられた球貸操作部からの配線を接続する第3のコネクタと、
前記信号用フォトカプラと、
前記電源用フォトカプラと、を配設したことを特徴とする遊技機。」である。

3-3.分割出願要件の適否
異議申立人Aは、「原出願の出願当初の明細書及び図面には、本件の特許請求の範囲に記載された『所定個数要求信号』、『所定個数排出完了信号』なるものが記載されていない。
また、原出願の発明の詳細な説明に記載されている『BRQ信号』が『所定個数要求信号』のことであると解釈できたとしても、原出願の出願当初の明細書(段落0073,段落0077等)には、・・・BRQ信号を球排出制御装置700が送信することは記載されていない。・・・
また、原出願の発明の詳細な説明に記載されている『EXS信号』が『所定個数排出完了信号』のことであると解釈したとしても、原出願の出願当初の明細書(段落0072,段落0077等)には、・・・EXS信号を球排出制御装置700が受信することは記載されていない」(異議申立人Aの特許異議申立書39頁25行〜40頁13行)から、本件特許出願は適法な分割出願として認められないものであり、その出願日は遡及しない旨主張する。
しかしながら、本件の原出願(特願平4-254095号)の当初明細書には、
「・・・球排出制御装置700の上記ドライバ740には、インターフェイス基板860が接続されており、・・・該基板860を介して、玉貸制御装置1200からの玉貸情報を表わす信号(BRDY信号,BRQ信号)が球排出制御装置700に送られると共に、後述の玉貸準備状態を表わす信号(RDY信号,EXS信号)が当該球排出制御装置700から玉貸制御装置1200に送られるようになっている。・・・」(段落【0066】)、
「・・・玉貸実行時の、玉貸制御装置1200と球排出制御装置700間の信号の遣取りについて・・・説明する。・・・この状態で玉貸操作部250の貸出スイッチ252が押されると、図に示すように、玉貸信号が立ち下がり(t11時点)、このとき玉貸制御装置1200から球排出制御装置700に送られるBRDY信号が立ち下がる。このBRDY信号が立ち下がった時点で、上記PRDY信号がロウレベルであると、玉貸制御装置1200は、球排出制御装置700に1回の排出動作(例えば100円分)を要求すべくBRQ信号をロウレベルに変換する(t12時点)。このロウレベルのBRQ信号を受けた球排出制御装置700は、玉貸排出開始条件成立を表わすべくEXS信号を立ち下げ(t13時点)、ついで排出1,2ソレノイドの励磁(駆動信号をハイレベルに変換)を行なう・・・球排出装置300内に貯留された遊技球が排出され、・・・かかる排出1,2ソレノイドの励磁によって、所定球数の排出が完了すると、再び玉貸信号が出力されると共に、EXS信号が立ち上げられてBRQ信号を受入れ可能な状態とする。・・・」(段落【0077】)、と記載されている。
すなわち、原出願の当初明細書には、玉貸操作部250の貸出スイッチ252が押されると、BRDY信号が立ち下がり、BRDY信号が立ち下がった時点で、1回の排出動作(例えば100円分)を要求すべくBRQ信号がロウレベルに変換され、所定球数の排出が完了すると、EXS信号が立ち上げられてBRQ信号を受入れ可能な状態とすることが記載されているから、原出願の当初明細書には、本件発明の「所定個数要求信号」であるBRQ信号が記載されており、また、本件発明の「所定個数排出完了信号」であるEXS信号が記載されている。
また、特許請求の範囲における「前記球排出制御装置は、前記球貸信号、前記所定個数要求信号、及び、所定個数分の貸球の排出が完了したことを示す所定個数排出完了信号を、前記インターフェイス基板に設置されたフォトカプラを介して送受信可能に構成され、」は、「球排出制御装置は、球貸信号、前記所定個数要求信号をフォトカプラを介して受信可能に構成され、所定個数分の貸球の排出が完了したことを示す所定個数排出完了信号をフォトカプラを介して送信可能に構成され」の意味であることは明らかであるから、当初明細書に「前記球排出制御装置は、・・・所定個数分の貸球の排出が完了したことを示す所定個数排出完了信号を・・・フォトカプラを介して送受信可能に構成され、」の構成が記載されている。
そうすると、本件出願は適法な分割出願であり、その出願日は原出願の出願日である平成4年8月28日とみなされることになる。

3-4.特許法第29条第2項違反について
3-4-1.刊行物に記載された発明
上記のように、本件の特許出願は、平成4年8月28日にしたものとみなされ、異議申立人Aが提示した甲第1号証は、本件出願前に頒布された刊行物ではないから、この甲第1号証については検討しない。
(1)刊行物1(特開平4-231990号公報、異議申立人Bの甲第1号証。)には、次の記載が認められる。
(1-a)「図1は、遊技機の一例のパチンコ遊技機を示す正面図である。パチンコ遊技機100の左右方向一側部にはカード処理機5がパチンコ遊技機100に対し分離可能な状態で設けられている。図中210は作動表示ランプであり、カード処理機5が作動中である旨を点灯表示するためのものである。・・・このカード処理機5には右台用のカードリーダライタ203aが設けられており、カード挿入・排出口202aから挿入された価値物体の一例のカードに記録されている記録情報がこのカードリーダライタ203aにより読取られる。・・・また、カードリーダライタ203aにより読取られたカード情報に含まれているカード残額は残額表示器204aにより表示される。」(2頁右欄31〜48行)、
(1-b)「自己の所持しているカードをカード挿入・排出口202aに挿入してカード処理機5の右側のパチンコ遊技機100に設けられている玉貸操作ボタン120を押圧操作する。すると、予め遊技場において選択設定されている使用単位金額だけ挿入カードの残額が引落とされてその引落し額に相当するパチンコ玉が打球供給皿122内に払出される。」(3頁左欄11〜17行)、
(1-c)「図中118はカード返却操作ボタンであり、このカード返却操作ボタン118を押圧操作することによりカード処理機5へ挿入されたカードが遊技者側に返却される。」(3頁左欄50行〜同頁右欄3行)、
(1-d)「パチンコ遊技機100の機構板40には、玉タンク6,タンクレール9,玉払出装置7等が設けられている。・・・玉タンク6内のパチンコ玉はタンクレール9を通って玉払出装置7の働きにより玉供給樋8から打球供給皿122上に払出される。」(3頁右欄28〜36行)、
(1-e)「パチンコ遊技機100には、パチンコ遊技機側コネクタ45が設けられており、このパチンコ遊技機側コネクタ45と前記遊技機制御用回路基板ケース12内の遊技機制御用回路基板とが電気的に接続されている。カード処理機5側には、カード処理機側コネクタ18,20が設けられており、カード処理機5をパチンコ遊技機100の横に設置してカード処理機側コネクタ18とパチンコ遊技機側コネクタ45とを接続する。・・・このカード処理機側コネクタ18,20にはカード処理機制御用回路基板16が電気的に接続されている。・・・このカード処理機5とパチンコ遊技機100にはそれぞれフォトカプラが設けられており、両者間でデータのやと取りを行なう場合にフォトカプラを介して一旦光情報に変換した後再度電気情報に変換するように構成されており、カード処理機5とパチンコ遊技機100との間において、一方の装置に故障が生じた場合の悪影響が他方の装置に及ばないように構成されている。」(4頁左欄6〜28行)、
(1-f)「遊技領域3に打込まれたパチンコ玉が所定の入賞口に入賞すれば入賞玉検出器14により検出され、その検出信号が検出回路84を介してマイクロコンピュータ60に与えられる。玉払出装置7によりパチンコ玉が払出されれば、払出玉検出器50(図3参照)によりその払出玉が検出されてその検出信号は検出回路85を介してマイクロコンピュータ60に与えられる。カード処理機制御用回路基板16に設けられているカード処理機制御用マイクロコンピュータ16´から残額情報を入力され、ホール用管理コンピュータ70から打止指令信号や開放指令信号が入力される。
【0028】マイクロコンピュータ60は以下の機器に対し制御信号を与える。まずモータ駆動回路86を介して払出モータ41(図4参照)にモータ駆動制御信号を与える。」(5頁右欄15〜30行)。
そして、パチンコ機は、通常、前面に設けた供給皿に賞球または貸球を排出する制御を行う球排出制御装置、発射装置、役物制御装置を備えている。
そうすると、刊行物1には、
パチンコ遊技機100の左右方向一側部に、カード挿入・排出口202aを備えたカード処理機5を設け、前面に設けた打球供給皿122に賞球または貸球に関わる球を排出する制御を行う球排出制御装置と、前記打球供給皿122から供給された球を遊技盤の遊技領域に発射する発射装置と、前記遊技盤に設けられた作動部等を制御すると共に、賞球排出に関わる賞球数を球排出制御装置へ送信する役物制御装置と、を備えたパチンコ遊技機において、
玉貸操作ボタン120とカード返却操作ボタン118とをパチンコ遊技機100の前面に設け、カード処理機5の残額表示器204aと作動表示ランプ210とをカード処理機5の前面に設け、カード処理機5とパチンコ遊技機100にはそれぞれフォトカプラが設けられており、両者間でデータのやり取りを行なう場合にフォトカプラを介して一旦光情報に変換した後再度電気情報に変換するように構成し、カード処理機5とパチンコ遊技機100との間において、一方の装置に故障が生じた場合の悪影響が他方の装置に及ばないように構成されているパチンコ遊技機が記載されていると認められる。

(2)刊行物2(特開昭63-309289号公報、異議申立人Bの甲第2号証。)には、次の記載が認められる。
(2-a)「玉切れ又は玉詰まりが存在しない場合には、玉貸要求(玉貸の許否の問い合わせ)信号及び玉貸要求数の信号が制御コンピュータCに送られる。」(5頁右上欄8〜11行)、
(2-b)「玉貸装置2は制御コンピュータCからの信号により・・・要求された数のパチンコ玉の玉貸を行い、・・・玉貸が完了すると玉貸完了の信号が制御コンピュータCに送られ、一回の玉貸動作が終了する。」(5頁右下欄11〜17行)。

(3)刊行物3(特開昭62-270185号公報、異議申立人Bの甲第3号証。)には、「パチンコ玉貸機の異常検出装置」に関し、次の記載が認められる。
(3-a)「異常検出回路62は一次側62aに発光素子、二次側62bに受光素子を配したフォトカプラである。一次側62aはリレーの接点Raの接触で伝送ケーブル9とホールコンピュータ10と導通する電気的閉回路を形成し、二次側62bはCPU63に結線されている。」(3頁右下欄13〜18行)、
(3-b)「分岐センサ53がコイン振分プレート52のコインSを検出した信号はCPU63で先にコイン識別装置4で判定された金種の信号と相俟つてCPU63で演算処理されたパルス信号で・・・前記玉切ソレノイド26を励磁して貸玉計数機構2を稼動すると同時にリレー回路61をONし、ホールコンピユータ10で励起されたパルス電流は異常検出回路62の一次側62aの発光素子に通電して発光させる。その光を二次側62bの受光素子が受光したパルス信号はCPU60に送られる回路構成となつていて、その受光信号で上記貸玉計数機構2を制御し、かつ表示部8に所定の表示をする。」(4頁左上欄3〜16行)。

(4)刊行物4(実願平2-12957号(実開平3-104210号)のマイクロフィルム、異議申立人Bの甲第4号証。)には、次の記載が認められる。
(4-a)「電源異常検出回路151〜15nの各出力側にフォトカプラ211〜21nの各発光部221〜22nがそれぞれ接続される。」(5頁11〜13行)、
(4-b)「この構成によればフローティグ直流電源141〜14nの出力電圧が正常状態であればすべての発光部221〜22nが発光し、すべての受光部231〜23nがオンとなり、これらに電流が流れ、異常検出出力端子26の出力電圧が低レベルとなって正常であることが出力される。しかしフローティグ直流電源141〜14nの何れかに出力電圧が異常になると、その異常となった直流電源に接続された電源異常検出回路から発光部への電流供給が停止され、消光し、その受光部がオフとなり、受光部に電流が流れなくなり、異常検出出力端子26の出力電圧が高レベルになり、異常であることが出力される。」(6頁4〜16行)。

(5)刊行物5(特開平3-11508号公報、異議申立人Bの甲第5号証。)には、「このように構成した故障監視装置において、トリップコイル3に断線が発生したとすると、フォトカプラPC2に電流が流れず、コンデンサC1には抵抗R5を介しての充電が行われるのみとなり、抵抗R5とコンデンサC1とで定まる充電時定数に従ってその後にコンデンサC1の充電電圧が基準電圧VREFより高くなりコンパレータ11の出力が反転することによって断線故障を検出することができる。」(2頁右下欄14行〜3頁左上欄2行)と記載されている。

(6)刊行物6(特開昭63-175906号公報、異議申立人Bの甲第6号証。)には、「第1の実施例は、・・・電源監視回路5をフォトカップラ7により実現したものであり」(2頁左下欄8〜10行)と記載されている。

(7)刊行物7(実願昭48-138017号(実開昭50-81324号)のマイクロフィルム、異議申立人Bの甲第7号証。)には、次の記載が認められる。
(7-a)「複数個の電源と、この各電源の夫々に直列に接続され、上記電源の正常電圧により発光する発光素子と、この発光素子の発光により電気信号を生じる光-電気変換器と、上記光-電気変換器の出力にしたがつて電源の動作状態を検出する1つの検出回路と、この検出回路と上記各光-電気変換器とを接続する一方向性導通素子とを備えたことを特徴とする電源チエツク回路。」(実用新案登録請求の範囲)、
(7-b)「6a,6b,6cはフオトカプラで、発光ダイオード7a,7b,7cと、各発光ダイオードの光を受光するためのフオトトランジスタ8a,8b,8cで構成されている。」(3頁8〜11行)。

3-4-2.対比・判断
本件発明と刊行物1に記載された発明とを対比すると、刊行物1に記載された発明の「カード挿入・排出口202a」が本件発明の「カード挿入口」に対応し、同様に、「カード処理機5」が「球貸機」に、「打球供給皿122」が「供給皿」に、「玉貸操作ボタン120」が「貸出スイッチ」に、「カード返却操作ボタン118」が「返却スイッチ」に、「残額表示器204a」が「度数表示器」に、「作動表示ランプ210」が「貸出可能表示器」に、「フォトカプラ」が「信号用フォトカプラ」に、「パチンコ遊技機」が「遊技機」に、それぞれ対応しているので、本件発明と刊行物1に記載された発明とは、
「球排出制御装置」が、本件発明では、球貸機から供給される電源を電源用フォトカプラを介して監視することによって、各信号に対応する信号用フォトカプラの接続状態が球貸機と送受信可能な状態か否かを判断し、送受信可能な状態で接続されていない場合には発射装置を発射停止とする制御を行うのに対し、刊行物1に記載された発明では、球貸機から供給される電源を監視する「電源用フォトカプラ」を備えていない点で構成が相違する。
上記相違点に関し、異議申立人Bは、「本件請求項1の1Eの『フォトカプラを介して監視することによって、前記各信号に対応するフォトカプラの接続状態が前記球貸機と送受信可能な状態か否かを判断』することは、『カード処理機5とパチンコ遊技機100にはそれぞれフォトカプラが設けられており、両者間でデータのやり取りを行なう場合にフォトカプラを介して一旦光情報に変換した後再度電気情報に交換するように構成されており、カード処理機5とパチンコ遊技機100との間において、一方の装置に故障が生じた場合の悪影響が他方の装置に及ばないように構成されている』ことと同質であると考えます(同公報4頁左欄21行〜28行参照)。」(異議申立書11頁21〜27行)と主張する。
しかしながら、刊行物1に記載された発明において、カード処理機5とパチンコ遊技機100にそれぞれ設けられている「フォトカプラ」は、本件発明の「信号用フォトカプラ」に対応するものであって、本件発明の「電源用フォトカプラ」に対応するものではなく、「信号用フォトカプラ」に関する刊行物1の上記記載が、球貸機から供給される電源を監視する、本件発明の「電源用フォトカプラ」に関する技術的事項と同質であるとはいえない。
そして、上記相違点について検討するに、刊行物2には、玉貸装置2から制御コンピュータCに「玉貸要求信号」と「玉貸完了の信号」が送られることが記載されており、また、刊行物3には、フォトカプラを利用したパチンコ玉貸機の異常検出回路62が、刊行物4には、フォトカプラを利用した電源の異常を検出する電源異常検出回路が、刊行物5には、フォトカプラを利用した断線等の故障監視装置が、刊行物6には、フォトカプラを利用した電源監視回路が、刊行物7には、フォトカプラを利用した電源チェック回路が、それぞれ記載されているが、遊技機において、球貸機から供給される電源を電源用フォトカプラを介して監視することによって、信号用フォトカプラの接続状態が球貸機と送受信可能な状態か否かを判断することは、刊行物1ないし7に記載されておらず、かつ、示唆されてもいない。
そうすると、フォトカプラの機能を利用した電源監視回路等が周知・慣用技術であるとしても、刊行物1に記載された発明において、球貸機から供給される電源を電源用フォトカプラを介して監視することによって、信号用フォトカプラの接続状態が球貸機と送受信可能な状態か否かを判断するように構成することは当業者が容易にできることではなく、しかも、本件発明は、特許明細書の効果を奏するものであるから、本件発明が刊行物1ないし7に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできない。

3-5.特許法第36条違反について
異議申立人Aは、特許請求の範囲に記載された「作動部等」、「球貸信号」が技術的に明瞭でないと主張する。
しかしながら、本件の特許請求の範囲の「遊技盤に設けられた作動部等を制御すると共に、賞球排出に関わる賞球数を球排出制御装置へ送信する役物制御装置」の記載において、遊技盤に設けられた作動部等に「遊技盤3に設けられた可変表示装置30,変動入賞装置50等の各作動部、並びに遊技盤3に設置された各装飾LED/ランプ」が含まれることは、パチンコ遊技機において明らかであるから、「遊技盤に設けられた作動部等」が不明瞭であるとは認められない。
また、特許請求の範囲には、「前記球貸機は、
貸出スイッチの操作に基づき挿入されたカードの残高から所定数の貸球に変換する変換要求を行う場合に、前記球排出制御装置へ球貸信号を送信すると共に、所定個数分の排出を要求する所定個数要求信号を送信し、」と記載されており、球貸機から球貸信号と所定個数要求信号との2つの信号が排出制御装置へ送信されて所定個数の貸球が排出されるものと認定できる。
そして、この認定は、特許明細書の発明の詳細な説明に記載された、
「球排出制御装置700の上記ドライバ740には、インターフェイス基板860が接続されており、・・・該基板860を介して、玉貸制御装置1200からの玉貸情報を表わす信号(BRDY信号,BRQ信号)が球排出制御装置700に送られる」(本件特許公報12頁右欄26〜31行)、
「玉貸実行時の、玉貸制御装置1200と球排出制御装置700間の信号の遣取りについて、図27に示すタイミングチャートを用いて説明する。・・・この状態で玉貸操作部250の貸出スイッチ252が押されると、図に示すように、玉貸信号が立ち下がり(t11時点)、このとき玉貸制御装置1200から球排出制御装置700に送られるBRDY信号が立ち下がる。このBRDY信号が立ち下がった時点で、上記PRDY信号がロウレベルであると、玉貸制御装置1200は、球排出制御装置700に1回の排出動作(例えば100円分)を要求すべくBRQ信号をロウレベルに変換する(t12時点)。」(15頁左欄14〜27)、の内容とも合致している。
したがって、本件明細書の記載に異議申立人が主張するような不備があるとは認められない。

3-6.特許法第29条の2違反について
3-6-1.先願明細書等に記載された発明
(1)本件出願の日前の出願であって、その出願後に出願公開された、特願平4-17052号(特開平5-208070号)の願書に最初に添付した明細書又は図面(甲第2号証)には、次の記載が認められる。
(1-ア)「パチンコ遊技機60の左右方向一側部(図面では左側)にはカード処理機62がパチンコ遊技機60に対し分離可能な状態で設けられている。」(2頁右欄38〜40行)、
(1-イ)「遊技者がこのカード挿入・排出口133にカードを挿入してその挿入カードが適正でかつカード残額が残っている場合で玉貸操作が可能な場合には、・・・玉貯留皿59に設けられている玉貸可LED(玉貸可表示器)48dが点灯される。この玉貸可LED(玉貸可表示器)48dは玉貸操作ができる旨を点灯表示するものである。遊技者がこの玉貸可LED(玉貸可表示器)48dの点灯していることを確認して玉貸ボタン44cを押圧操作する。すると、カード処理機62側からパチンコ遊技機60側の払出制御用マイクロコンピュータ350に玉払出指令信号が出力されて後述するたとえばロータリスイッチ等からなる貸玉額設定スイッチ137(図2参照)によって予め設定されている一回の玉貸操作により払出される貸玉額(以下、単に貸玉額という)分の遊技玉(パチンコ玉)が打球供給皿59内に払出される。」(3頁左欄5〜22行)、
(1-ウ)「図中42cは返却ボタンであり、・・・この返却ボタン42cが遊技者によって押圧操作されることにより、・・・カードがカード挿入・排出口133から遊技者側に返却される。」(3頁左欄31〜36行)、
(1-エ)「カード挿入時のカード残額と、玉貸が行なわれて減額更新された後のカードの残金額とが打球供給皿59に設けられている残金額表示器(カード残高表示器)50により表示される。」(3頁左欄47〜50行)、
(1-オ)「打球供給皿59内にパチンコ玉が払出された状態で遊技者が打球操作ハンドル121を操作すれば、パチンコ玉が1つずつ遊技盤967の前面に形成された遊技領域120内に打込まれる。・・・始動入賞口125aにパチンコ玉が入賞すると1個の入賞につきn個(たとえば7個)の景品玉が打球供給皿59に払出される。始動入賞口125b,125c内にパチンコ玉が入賞すると1個の入賞につきm個(たとえば10個)の景品玉が打球供給皿59内に払出される。」(3頁左欄50行〜同頁右欄18行)、
(1-カ)「カード処理機62のカード処理機制御部135に接続されている配線がパチンコ遊技機60に設けられている中継端子基板138にコネクタ139により接続され、カード処理機制御部135と中継端子基板138とが配線により互いに情報の送受信ができるようになっている。またこの中継端子基板138には、払出制御基板ボックス145内に収納されている払出集中制御基板730,ゲーム制御基板ボックス148内に収納されているゲーム制御基板148′,遊技機用ターミナルボックス149,玉払出基板70が、それぞれコネクタ141,144,143,142を介して接続される。さらに、打球供給皿59に設けられている前述した各種表示器や各種操作ボタンのスイッチがコネクタ140を介して中継端子基板138に接続されている。」(4頁左欄26〜39行)、
(1-キ)「払出制御用マイクロコンピュータ350から中継端子基板138,情報入力回路312を介して、後述する払出可能信号,玉貸準備信号,玉貸完了信号,玉貸可能信号が入力される。この情報入力回路312はフォトカプラが内蔵されており、払出制御用マイクロコンピュータ350からの前述した各種信号がフォトカプラを介してカード処理機制御用マイクロコンピュータ300に入力される。」(8頁左欄23〜30行)、
(1-ク)「パチンコ遊技機側に設けられている電源700の交流電圧24Vがカード処理機側の電源回路701に入力される。この電源回路701は整流器を含む一般的な電源回路であり、交流を直流VC(+12V)に変換して各種の回路や電子装置に印加するためのものである。」(8頁右欄14〜19行)、
(1-ケ)「カード処理機制御用マイクロコンピュータ300から後述する玉貸要求信号がカード処理機側に設けられたフォトカプラからなるスイッチ回路706,パチンコ遊技機側に設けられたフォトカプラからなるスイッチ回路707を介して払出制御用マイクロコンピュータ350に入力される。また、カードがカード処理機62に挿入されたことに基づいてカード処理機制御用マイクロコンピュータ300から制御信号がフォトカプラからなるスイッチ回路708に入力され、その制御信号が一旦光に変換された後再度電気信号に変換されてパチンコ遊技機側に設けられているフォトカプラからなるスイッチ回路709に入力され、一旦光に変換された後再度電気信号に変換されて払出制御用マイクロコンピュータ350に入力される。」(9頁左欄22〜35行)、
(1-コ)「払出制御用マイクロコンピュータ350から後述する玉貸準備信号と玉貸完了信号がフォトカプラからなるスイッチ回路710に入力され、一旦光に変換された後再度電気信号に変換され、カード処理機側のフォトカプラからなるスイッチ回路711に入力され、一旦光に変換された後再度電気信号に変換されてカード処理機制御用マイクロコンピュータ300に入力される。また、払出制御用マイクロコンピュータ350から払出可能信号がフォトカプラからなるスイッチ回路712に入力され、一旦光に変換された後再度電気信号に変換されてカード処理機側のフォトカプラからなるスイッチ回路713に入力され、一旦光に変換された後再度電気信号に変換されてカード処理機制御用マイクロコンピュータ300に入力される。」(9頁右欄18〜31行)、
(1-サ)「図9は、払出集中制御基板730とゲーム制御用基板148′との間で、景品玉の払出個数データの送受信を行なうための回路を示す図である。
【0056】パチンコ遊技機60とカード処理機62とがコネクタ139(図2参照)を介して接続された段階でフォトカプラ852にVL(+18V)の電圧が与えられ、ゲーム制御基板148′に設けられているフォトカプラ入力回路854を介してゲーム制御用マイクロコンピュータ370に信号が入力される。このフォトカプラ入力回路854を介して制御用マイクロコンピュータ370に信号が入力されて初めてパチンコ遊技機60が作動可能となる。」(11頁左欄26〜37行)、
(1-シ)「次にS15に進み、払出制御用マイクロコンピュータに玉貸要求信号の出力を開始する制御がなされる。次にS16に進み、タイマT1がセットされ、S17に進み、払出制御用マイクロコンピュータから玉貸準備信号が入力されたか否かの判断がなされる。払出制御用マイクロコンピュータでは、S15による玉貸要求信号を受けて、玉貸が可能な状態であれば玉貸のための準備制御を行なった後にS77によりカード処理機制御用マイクロコンピュータに玉貸準備信号を出力する処理がなされる。カード処理機制御用マイクロコンピュータがS16によりセットされたタイマT1が終了する以前にこの玉貸準備信号を受信すれば、S17によりYESの判断がなされ、S20により玉貸指令信号を払出制御用マイクロコンピュータに出力した後、払出制御用マイクロコンピュータの玉貸が終了した旨の信号の送信を待機する処理がなされる。」(12頁右欄43行〜13頁左欄8行)。
上記記載によると、先願明細書には、
カード挿入・排出口133を備えたカード処理機62と隣接し、前面に設けた打球供給皿59に賞球または貸球に関わる球を排出する制御を行う払出集中制御基板730と、打球供給皿59から供給された球を遊技盤967の遊技領域120に発射する発射装置と、遊技盤967に設けられた可変表示装置123等を制御すると共に、賞球排出に関わる賞球数を払出集中制御基板730へ送信するゲーム制御基板148′と、を備えたパチンコ遊技機60において、
玉貸ボタン44c、返却ボタン42c、残金額表示器(カード残高表示器)50、玉貸可LED(玉貸可表示器)48d、をパチンコ遊技機60の前面に設け、カード処理機62のカード処理機制御部135に接続されている配線をパチンコ遊技機60に設けられている中継端子基板138のコネクタ139により接続し、払出制御基板ボックス145内に収納されている払出集中制御基板730を中継端子基板138のコネクタ141により接続し、打球供給皿59に設けられている各種表示器や各種操作ボタンのスイッチをコネクタ140を介して中継端子基板138に接続し、
玉貸ボタン44cを押圧操作すると、カード処理機62側からパチンコ遊技機60側の払出制御用マイクロコンピュータ350に玉貸要求信号が出力されると共に、玉貸指令信号が出力され、払出制御用マイクロコンピュータ350から玉貸準備信号と玉貸完了信号がフォトカプラからなるスイッチ回路710,711を介してカード処理機制御用マイクロコンピュータ300に入力され、
パチンコ遊技機60とカード処理機62とがコネクタ139を介して接続された段階でフォトカプラ852にVL(+18V)の電圧が与えられ、ゲーム制御基板148′に設けられているフォトカプラ入力回路854を介してゲーム制御用マイクロコンピュータ370に信号が入力され、パチンコ遊技機60が作動可能とするパチンコ遊技機(以下、「先願明細書の発明」という。)が記載されていると認められる。

(2)刊行物8(特開平3-6681号公報、異議申立人Aの甲第3号証。)には、「遊技場管理用ホストコンピュータからパチンコ遊技機制御用マイクロコンピュータ200に対しては、たとえば、不正行為発生時に打球モータを停止するための強制停止指令信号が送られたり、あるいは、打止判定を遊技場管理用ホストコンピュータ216側で行なう場合における打止指令信号が送られる。」(8頁右上欄8〜14行)と記載されている。

(3)刊行物9(特開平2-99081号公報、異議申立人Aの甲第4号証。)には、「発射モータ12の駆動中に赤外線発光ダイオード21が前板4の開放(こじあけ等)によって正常位置から変位し、発射球検出センサ22が赤外線発光ダイオード21からの投射光を1秒間以上継続して検出しなかった場合には前板4が不正に開放されたものとみなされて発射モータ用リレーをOFFにする信号が中央制御基板5から出力され、発射モータ12が停止する(第14図参照)。」(4頁左下欄6〜14行)と記載されている。

(4)刊行物10(特開昭60-100985号公報、異議申立人Aの甲第5号証。)には、「タッチドライバーとモータ制御リレー55との間に挿入されている信号選択回路53は、不正検出処理回路57によって磁石等による不正行為が検出され、・・・打球発射装置10のモータ11が作動しないようにする。」(6頁左下欄2〜10行)と記載されている。

(5)刊行物11(実願昭61-188854号(実開昭63-93976号)のマイクロフイルム、異議申立人Aの甲第6号証。)には、次の記載が認められる。
(5-ア)「中継基板13の後面には所定数のコネクタ接続端子34が設けられる。・・・可変入賞装置5の・・・コネクタ39が中継基板13のコネクタ接続端子34の一つに接続される。また、チヤツカースイツチ6,6の・・・コネクタ40が中継基板13のコネクタ接続端子34の別の一つに接続される。」(7頁8〜18行)、
(5-イ)「前記中継基板13にヒユーズ54を取付け、そのヒユーズ54を経て電気的作動機器と回路基板32の相互間を接続してなるものである。」(8頁19行〜9頁2行)。

(6)刊行物12(実願昭62-78404号(実開昭63-186478号)のマイクロフイルム、異議申立人Aの甲第7号証。)には、次の記載が認められる。
(6-ア)「端子ユニットと他との接続を、全てカプラー等の接続手段を用いておこなうことにより、端子ユニットの交換や端子ユニットが接続の中継をする各種の電気機器や装置の交換を容易に、しかも確実かつ迅速に行うことがきる。」(6頁4〜8行)、
(6-イ)「ユニット本体1にはカプラーTa・Tb・Tfの他に、プリント基板2と、ランプLとが着脱自在に取り付けられており、プリント基板2にはカプラーTc・Td・Teの他にヒューズFが取り付けられている。」(8頁7〜12行)。

(7)刊行物13(実願平2-405219号(実開平4-92280号)のマイクロフイルム、異議申立人Aの甲第8号証。)には、次の記載が認められる。
(7-ア)「ベース本体4の一隅に設けた中継基板取付部16には、各種のコネクタを設けた中継基板85を止着し、この中継基板85には発光ダイオード86を設け」(14頁10〜12行)、
(7-イ)「この中継基板85には更に遊技制御回路(ボックス)9′及び本体制御回路(ボックス)9のヒューズ98,99、前記本体電源コネクタ端子87(24V)に誤って、例えば100Vの電源コネクタを繋いでも遊技制御回路(ボックス)9′及び本体制御回路(ボックス)9が破壊されないように過電圧防止回路100を配設し、異常電圧が人力されると異常検出表示灯97が点灯するようになっている。」(14頁26行〜15頁2行)。

3-6-2.対比・判断
本件発明と先願明細書の発明とを対比すると、
先願明細書の発明の「カード挿入・排出口133」が本件発明の「カード挿入口」に対応し、同様に、「カード処理機62」が「球貸機」に、「打球供給皿59」が「供給皿」に、「払出集中制御基板730」が「球排出制御装置」に、「ゲーム制御基板148′」が「役物制御装置」に、「パチンコ遊技機60」が「遊技機」に、「玉貸ボタン44c」が「貸出スイッチ」に、「返却ボタン42c」が「返却スイッチ」に、「残金額表示器(カード残高表示器)50」が「度数表示器」に、「玉貸可LED(玉貸可表示器)48d」が「貸出可能表示器」に、「玉貸要求信号」が「球貸信号」に、「玉貸指令信号」が「所定個数要求信号」に、「玉貸完了信号」が「所定個数排出完了信号」に、「フォトカプラからなるスイッチ回路706〜709」が「信号用フォトカプラ」に、「フォトカプラ852」が「電源用フォトカプラ」に、「中継端子基板138」が「インターフェイス基板」に、「コネクタ139」が「球貸機からの配線を接続する第1のコネクタ」に、「コネクタ141」が「球排出制御装置からの配線を接続する第2のコネクタ」に、「コネクタ140」が「球貸操作部からの配線を接続する第3のコネクタ」に、それぞれ対応する。
そうすると、本件発明と先願明細書の発明とは、
本件発明では、インターフェイス基板に、球貸機からの配線を接続する第1のコネクタと、球排出制御装置からの配線を接続する第2のコネクタと、貸出スイッチ、返却スイッチ、度数表示器および貸出可能表示器が設けられた球貸操作部からの配線を接続する第3のコネクタと、信号用フォトカプラと、電源用フォトカプラと、を配設し、球貸機から供給される電源を電源用フォトカプラを介して監視することによって、各信号に対応する信号用フォトカプラの接続状態が球貸機と送受信可能な状態か否かを判断し、送受信可能な状態で接続されていない場合には前記発射装置を発射停止としているのに対し、先願明細書の発明では、インターフェイス基板(中継端子基板138)に、コネクタ139〜140を配設しているが、フォトカプラからなるスイッチ回路706〜709、フォトカプラ852がどこに設置されているか不明であり、また、パチンコ遊技機60とカード処理機62とをコネクタ139を介して接続した段階でフォトカプラ852にVL(+18V)の電圧が与えられ、ゲーム制御基板148′に設けられているフォトカプラ入力回路854を介してゲーム制御用マイクロコンピュータ370に信号が入力され、パチンコ遊技機60が作動可能とする点で構成が相違する。
上記相違点について検討する。
先願明細書の発明は、パチンコ遊技機60とカード処理機62とをコネクタ139を介して接続するとフォトカプラ852にVL(+18V)の電圧が与えられ、ゲーム制御基板148′に設けられているフォトカプラ入力回路854を介してゲーム制御用マイクロコンピュータ370に信号を入力し、パチンコ遊技機60を作動可能とするものであり、本件発明と先願明細書の発明とは、遊技機(パチンコ遊技機)と球貸機(カード処理機62)とを接続すると遊技機が作動可能となる点では共通するものである。
しかしながら、先願明細書の発明は、パチンコ遊技機60とカード処理機62とが接続されているかを、具体的には、どのような手段によって判断しているか明らかではなく、また、カード処理機側に設けられたフォトカプラからなるスイッチ回路706,708には、直流VC(+12V)が与えられ、フォトカプラ852には、VL(+18V)の電圧が与えられており、これらを考慮すると、フォトカプラ852は、球貸機(カード処理機62)から供給される電源を監視しているということはできない。
さらに、パチンコ遊技機において、発射装置を発射停止とすることは、パチンコ遊技を不能とするための具体的手段として周知であり(上記刊行物8ないし10参照。)、また、各種の機器を接続するコネクタを配設したインターフェース基板(中継端子基板138)に、それらの機器の接続に関連する電気部品を配設することも周知技術である(上記刊行物11ないし13参照。)といえるが、先願明細書の発明において、スイッチ回路706〜711及びフォトカプラ852を、インターフェース基板(中継端子基板138)に設けることが、当業者が適宜できることであるとは認められない。
したがって、本件発明が、先願明細書の発明と実質的に同一であるということはできない。

3-7.むすび
以上のとおりであるから、特許異議の申立ての理由によっては本件発明についての特許を取り消すことはできない。
また、他に本件発明についての特許を取り消すべき理由を発見しない。
したがって、本件発明についての特許は拒絶の査定をしなければならない特許出願に対してされたものと認めない。
よって、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第14条の規定に基づく、特許法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年政令第205号)第4条第2項の規定により、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
遊技機
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】カード挿入口を備えた球貸機と隣接し、
前面に設けた供給皿に賞球または貸球に関わる球を排出する制御を行う球排出制御装置と、
前記供給皿から供給された球を遊技盤の遊技領域に発射する発射装置と、
前記遊技盤に設けられた作動部等を制御すると共に、賞球排出に関わる賞球数を球排出制御装置へ送信する役物制御装置と、
を備えた遊技機において、
当該遊技機の球排出制御装置と球貸機とを相互に送受信可能な状態で接続すると共に、球貸機により制御される、球貸を行うときに用いられる貸出スイッチ、挿入されているカードの返却を行うための返却スイッチ、カードの残高表示を行うための度数表示器、貸出スイッチの操作が可能である旨を表示する貸出可能表示器、を遊技機の前面に設け、
前記球貸機は、
貸出スイッチの操作に基づき挿入されたカードの残高から所定数の貸球に変換する変換要求を行う場合に、前記球排出制御装置へ球貸信号を送信すると共に、所定個数分の排出を要求する所定個数要求信号を送信し、
前記球排出制御装置は、
前記球貸信号、前記所定個数要求信号、及び、所定個数分の貸球の排出が完了したことを示す所定個数排出完了信号を信号用フォトカプラを介して送受信可能に構成され、
前記球貸機から供給される電源を電源用フォトカプラを介して監視することによって、前記各信号に対応する信号用フォトカプラの接続状態が前記球貸機と送受信可能な状態か否かを判断し、
送受信可能な状態で接続されていない場合には前記発射装置を発射停止とする一方、送受信可能な状態で接続されている場合には前記球貸機から送信される前記球貸信号の入力を条件に前記所定個数要求信号の入力を受け付けて、所定個数分の貸球を排出する制御を行い、
該所定個数分の貸球の排出が完了した場合に前記所定個数排出完了信号を前記球貸機へ送信して成り、
当該遊技機の裏面に、前記球貸機と接続するインターフェイス基板を設け、
前記インターフェイス基板には、
球貸機からの配線を接続する第1のコネクタと、
球排出制御装置からの配線を接続する第2のコネクタと、
前記貸出スイッチ、返却スイッチ、度数表示器および貸出可能表示器が設けられた球貸操作部からの配線を接続する第3のコネクタと、
前記信号用フォトカプラと、
前記電源用フォトカプラと、を配設したことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カード挿入口を備えた球貸機と隣接し、前面に設けた供給皿に賞球または貸球に関わる球を排出する制御を行う球排出制御装置と、供給皿から供給された球を遊技盤の遊技領域に発射する発射装置と、遊技盤に設けられた作動部等を制御すると共に、賞球排出に関わる賞球数を球排出制御装置へ送信する役物制御装置と、を備えた遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機、特に遊技球を用いたパチンコ機においては、遊技機に隣接された現金式の球貸機へ貨幣を投入して貸球を借り受け、それをパチンコ機の供給皿へ移して遊技を行うものが主流であったが、近来は、貨幣の代わりにプリペイドカードを用いて球を借り受けることが可能なカード式のパチンコ機もある。
このカード式のパチンコ機は、パチンコ機に隣接されたカード式の球貸機にプリペイドカードを挿入して球貸操作を行うことでパチンコ機に設けられている球排出装置からパチンコ機の供給皿に貸球が直接払い出されるものであり、遊技者及び遊技店双方の利便性の観点からプリペイドカードによる球貸しを普及させるために、既存の球貸機能のないパチンコ機よりも射幸性の高い遊技内容を採用することが認められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、射幸性の高いカード式のパチンコ機に隣接させて現金式の球貸機を設置させ、カード式のパチンコ機で貨幣による貸球によって遊技を可能としてしまうと、プリペイドカードの普及が阻害されてしまう。
また、パチンコ機の球排出装置から貸球を排出する場合には、カード式の球貸機から送信される球貸に係わる信号に基づいて、球排出装置を作動させて貸球を排出させるため、パチンコ機と球貸機との間の球貸に係わる信号のやり取りに関して正確性及び信頼性が要求される。
また、プリペイドカードによる利便性のみならず、遊技者による球貸の操作性やカード式の球貸機と接続される配線処理も組付時或いは保守時を考慮する必要がある。
【0004】
そこで、本発明は、遊技機がカードによる球貸を行う球貸機と非接続状態の場合に、発射を停止させて遊技を不能とすると共に、遊技機と球貸機との間の球貸に係わる信号のやり取りの正確性、信頼性の他、操作性、組付性をも高めた遊技機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、
カード挿入口を備えた球貸機と隣接し、
前面に設けた供給皿に賞球または貸球に関わる球を排出する制御を行う球排出制御装置と、
前記供給皿から供給された球を遊技盤の遊技領域に発射する発射装置と、
前記遊技盤に設けられた作動部等を制御すると共に、賞球排出に関わる賞球数を球排出制御装置へ送信する役物制御装置と、
を備えた遊技機において、
当該遊技機の球排出制御装置と球貸機とを相互に送受信可能な状態で接続すると共に、球貸機により制御される、球貸を行うときに用いられる貸出スイッチ、挿入されているカードの返却を行うための返却スイッチ、カードの残高表示を行うための度数表示器、貸出スイッチの操作が可能である旨を表示する貸出可能表示器、を遊技機の前面に設け、
前記球貸機は、
貸出スイッチの操作に基づき挿入されたカードの残高から所定数の貸球に変換する変換要求を行う場合に、前記球排出制御装置へ球貸信号を送信すると共に、所定個数分の排出を要求する所定個数要求信号を送信し、
前記球排出制御装置は、
前記球貸信号、前記所定個数要求信号、及び、所定個数分の貸球の排出が完了したことを示す所定個数排出完了信号を信号用フォトカプラを介して送受信可能に構成され、
前記球貸機から供給される電源を電源用フォトカプラを介して監視することによって、前記各信号に対応する信号用フォトカプラの接続状態が前記球貸機と送受信可能な状態か否かを判断し、
送受信可能な状態で接続されていない場合には前記発射装置を発射停止とする一方、送受信可能な状態で接続されている場合には前記球貸機から送信される前記球貸信号の入力を条件に前記所定個数要求信号の入力を受け付けて、所定個数分の貸球を排出する制御を行い、
該所定個数分の貸球の排出が完了した場合に前記所定個数排出完了信号を前記球貸機へ送信して成り、
当該遊技機の裏面に、前記球貸機と接続するインターフェイス基板を設け、
前記インターフェイス基板には、
球貸機からの配線を接続する第1のコネクタと、
球排出制御装置からの配線を接続する第2のコネクタと、
前記貸出スイッチ、返却スイッチ、度数表示器および貸出可能表示器が設けられた球貸操作部からの配線を接続する第3のコネクタと、
前記信号用フォトカプラと、
前記電源用フォトカプラと、を配設したことを特徴とする。
【0006】
請求項1記載の発明によれば、遊技機の球排出制御装置と球貸機とを相互に送受信可能である。そして、球貸機により制御される、球貸を行うときに用いられる貸出スイッチ、挿入されているカードの返却を行うための返却スイッチ、カードの残高表示を行うための度数表示器、貸出スイッチの操作が可能である旨を表示する貸出可能表示器が遊技機の前面に設けられているので、貸出スイッチや返却スイッチの操作がし易いとともに、度数表示器や貸出可能表示器の表示が見易い。
また、貸出スイッチの操作に基づき挿入されたカードの残高から所定数の貸球に変換する変換要求を行う場合に、前記球貸機から、前記球排出制御装置へ球貸信号が送信されると共に、所定個数分の排出を要求する所定個数要求信号が送信され、前記球排出制御装置により、前記球貸信号、前記所定個数要求信号、及び、所定個数分の貸球の排出が完了したことを示す所定個数排出完了信号が信号用フォトカプラを介して送受信され、前記球貸機から供給される電源が電源用フォトカプラを介して監視されることによって、前記各信号に対応する信号用フォトカプラの接続状態が前記球貸機と送受信可能な状態か否かが判断され、送受信可能な状態で接続されていない場合には前記発射装置が発射停止とされるので、遊技機に現金式の球貸機を隣接させて設け、この現金式の球貸機による貸球での遊技を防止でき、プリペードカードの普及を促進できる。
一方、送受信可能な状態で接続されている場合には前記球貸機から送信される前記球貸信号の入力を条件に前記所定個数要求信号の入力が受け付けられて、所定個数分の貸球を排出する制御が行われ、該所定個数分の貸球の排出が完了した場合に前記所定個数排出完了信号が前記球貸機へ送信されるので、球貸の排出を確実に行うことができる。
また、遊技機の裏面に、前記球貸機と接続するインターフェイス基板が設けられ、前記インターフェイス基板には、球貸機からの配線を接続する第1のコネクタと、球排出制御装置からの配線を接続する第2のコネクタと、前記貸出スイッチ、返却スイッチ、度数表示器および貸出可能表示器が設けられた球貸操作部からの配線を接続する第3のコネクタと、前記信号用フォトカプラと、前記電源用フォトカプラと、が配設されているので、第3コネクタに接続される球貸操作部からのコネクタを抜くだけで球貸機と球貸操作部との配線接続を簡単に解除して、供給皿を取り外すことができ、また、第2コネクタから球排出制御装置の配線のコネクタを抜くだけで遊技機と球排出制御装置との配線接続を簡単に解除して、球排出制御装置を取り外すことができ、その結果、保守性及び組付性が向上する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る遊技機の一実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施例の遊技機100と玉貸機200との設置状態を示す斜視図、図2は該遊技機100の構成例を示す正面図である。
これらの図に示すように、遊技機100にはこれに隣接して玉貸機200が設置されると共に、玉貸機200からの玉貸に関する情報が遊技機100に内蔵された後述の球排出制御装置に送られるようになっており、この情報に基いて球排出装置による玉貸が行われるようになっている。
また、遊技機100は前面枠22を具え、該前面枠22には、開閉パネル23が取付けられている。この開閉パネル23には、金枠27が取り付けられると共に、その下方位置には、打球発射装置に供給される遊技球(打球)を貯留するための供給皿24が取り付けられ、更にその下方には、賞品球の排出時に該供給皿24から溢れた球を貯留するための受皿25が設けられている。また、遊技盤3の前面枠22の上部には、遊技の結果、後述の「大当り」と称せられる特別遊技状態が発生したときにその旨を遊技者等に伝えるための特別遊技表示ランプ26が設置されている。また、前記供給皿24の手前右側には、該遊技機に隣接して設けられる玉貸機200に玉貸操作を行わせるための玉貸操作部250が設けられている。
【0008】
遊技機100の正面中央部には、図2に示すように遊技盤3が設置されている。この遊技盤3には、前面枠22に設けられた操作ダイヤル21の回動により駆動される打球発射装置(図示省略)によって発射された打球を該遊技盤3の遊技領域4の上方部まで案内するガイドレール5が配設されている。また、遊技領域4の中央上部には可変表示装置30が設置され、該可変表示装置30の直下位置に、変動入賞装置50が設けられている。また、遊技盤3の前面の適宜位置には遊技領域4の上方より落下してくる打球(遊技球)の方向を無作為に変更させたり、打球の流下速度および方向を変化させる多数の風車11,11,…、障害釘12,12,…等の障害部材が設けられている。
【0009】
図3は玉貸機200の正面図、図4は遊技機の供給皿24に設けられた玉貸操作部250を拡大して示した正面図である。
玉貸機200は前述したように1台の遊技機に1台づつ設置されるもので、この実施の形態では該玉貸機の右側に設置された遊技機と対をなしている。
この玉貸機200にはその略中央に、玉貸時にプリペイドカードが挿入されるカードリーダ(図には現れていない)のカード挿入口210が設けられ、該カード挿入口210の下側には当該玉貸機200を玉貸操作部250からの指令信号に基いて制御する玉貸制御装置1200が収納されるカードユニット220が設置されている。また、カードユニット220の上方には玉貸機200の異常時等に係員等が、ロックされた当該ユニットをホルダーから開放させるためのカードユニット鍵挿入部211が設けられている。
又、玉貸機200の上部には、カード挿入可能状態で点灯されるカード利用可能表示器231が設けられ、その下側に、プリペイドカードの残高の端数を表示したり当該玉貸機のメンテナンス情報を表示するための端数表示器232、当該玉貸機200が左右何れの遊技機と接続されているかを示す連結台方向表示器233、及び、プリペイドカードの挿入時に点灯されてその旨を示すカード挿入中表示器234が設けられている。尚、上記連結台方向表示器233は、当該玉貸機がその左側の遊技機に連結されているときには図中上側の左向きの三角形表示部233aが点灯され、右側の遊技機に連結されているときには図中下側の三角形表示部233bが点灯されるようになっている。
【0010】
又、遊技機100側に設けられた玉貸操作部250には、図4に示すように、玉貸機200に挿入されたプリペイドカードの残高表示及び当該玉貸機のエラー表示を行うための度数表示器251、遊技者が玉貸を行うときに用いられる貸出スイッチ252、貸出スイッチの操作が可能である旨を表示する貸出可能表示LED253、挿入されているカードの返却を行なうための返却スイッチ254が設けられている。
そして、上記貸出スイッチ252の1回の押圧操作によって、後述の球排出装置から所定金額分(例えば300円分)の遊技球が排出され、これと同時にその金額が、挿入されているプリペイドカードの残高より減算されるようになっている。
【0011】
この操作部を用いた遊技者等による玉貸操作は、以下の手順に従って行われる。
▲1▼玉貸機200側のカード利用可能表示器231が点灯されているときにプリペイドカードがカード挿入口210に挿入されると、玉貸機200内のカードリーダ(図示省略)が当該カードを引き込む(仮に表示器231が消灯しているとき又は点滅しているときに挿入しようとしてもカードリーダはこれを受け付けないようになっている)。尚、挿入されたカードの残高が0円となっている場合には、カードはそのまま返却される。
▲2▼カードの挿入が行われるとカード挿入中表示器234及び貸出可能表示LED253が点灯され、度数表示器251にプリペイドカードの残高が表示される。
▲3▼この状態で貸出スイッチ252が1回押されると、遊技店側がカードユニットの設定部(図示省略)に予め設定しておいた球数の遊技球(300円分の遊技球)が排出される。尚、上記貸出可能表示LED253が消灯しているときには、貸出スイッチの押圧操作は無効とされ、玉貸が行われないようになっている。
▲4▼所望の球数の遊技球の貸出(排出)が終了して、遊技者により返却スイッチ254が押されると、図示省略のカードリーダが、挿入されていたプリペイドカードを挿入口231より排出させる。この排出動作が終了すると貸出可能表示LED253が消灯され、カード挿入中表示器234が所定期間点滅され、その後消灯される。
【0012】
図5は、図2の遊技盤3のみを拡大して示した正面図である。
遊技盤3の中央やや上方に設けられた可変表示装置30は蛍光表示管より構成され、その中央部に3つの可変表示部30A,30B,30C(左から順に左図柄表示部30A、中図柄表示部30B、右図柄表示部30C)が形成され、当該可変表示部の下側に特図始動入賞記憶表示部(表示器)31A〜31Dが、可変表示部の上側には背景表示部32が夫々形成されている。
この可変表示装置30においては、後述する役物制御装置600からの指令に従って、上記左図柄表示部30A,右図柄表示部30Cに「0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,A,P,T,C,E,?」の16個の図柄がこの順序で、又、中図柄表示部36Bの「0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,A,P,T,C,E,X,?」の17個の図柄がこの順序で夫々最速時に、遊技者がその表示の変化を目で追えない速度で変動表示できるようになっている。
また、前記始動入賞記憶表示部31A〜31Dは、後述の始動入賞口6,6,8に入賞して未だ対応する可変表示ゲームが行われていない入賞球の個数(入賞個数記憶値)を表示するものである。
【0013】
遊技盤3の可変表示装置30の直下位置には変動入賞装置50が設けられている。この変動入賞装置50は、通常はその可動部材51,51が閉じて遊技球が入賞し難い状態(図5の状態)に保持されており、上記可変表示装置による「可変表示ゲーム」の結果が「大当り」となったときに該可動部材51,51が逆ハの字状に開いて遊技球を入賞させ易い状態(図6に示す開状態)に変換されるものである。
この実施の形態では、可変表示装置30の直下位置に設けられた始動入賞口8、又は変動入賞装置50の左右両側に設けられた始動入賞口6,6に遊技球が入賞したことを条件に、上記「可変表示ゲーム」が開始され、このゲーム結果が「大当り」となったときに(3図柄が一致)、これを条件として、可動部材51,51の開放状態(逆ハの字状)が所定時間(例えば29sec)に亘って保持されるようになっている(1サイクル)。尚、この1サイクルの「大当り」遊技状態は、当該開放状態が保持されている間に大入賞口52に所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞したときに終了するようになっており、この間に所定の継続条件が達成されていることを条件として所定のインターバル時間(例えば3.5sec)経過後、次のサイクルに移行するようになっている。この「大当り」遊技状態は所定サイクル(例えば16サイクル)まで継続され得るようになっている。
【0014】
変動入賞装置50には、その入賞球流入部53の中央部に継続入賞口53A(図6参照)が設けられ、この入賞口53Aに遊技球が入賞することが、上述した「大当り」遊技状態の継続条件となる。また、上記継続入賞口53Aの左右両隣には、入賞口53B,53Bが設けられている。1回の開放動作中にこれらの入賞口53A,53B,53Bに入賞した遊技球の球数は、後述の継続入賞検出器SW4,テンカウント検出器SW5,SW6によって検出され、その数が「10」になったときに、又は上記所定時間が経過したときに1サイクルの開放動作が終了するようになっている。
【0015】
図5に戻り、前記可変表示装置30の最上部には2つの天入賞口13,13が設けられており、遊技盤3の可変表示装置30の左右両側位置には一般入賞口7,7が設けられ、又、前記変動入賞装置50の始動入賞口の外側位置には一般入賞口9,9が設けられている。一方、遊技盤3の最下部には、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球(アウト球)を回収するためのアウト球回収口14が設けられている。
【0016】
遊技盤3の前記遊技領域4の外側には、多数の装飾ランプL1〜L4が設けられ、更にその左上には完了ランプL10が設けられている。又、遊技盤3の中央左右両側には装飾ランプ(サイドランプ)L6,L6が設けられている。また、変動入賞装置50の本体枠には複数の装飾ランプL5,L5が内蔵され、可変表示装置30の上部には装飾ランプL9が内蔵されている。更に遊技盤3の変動入賞装置の左右両側には、複数の装飾ランプL7,…,L8,…が設けられたランプユニット15,15が配設されている。
このように設置された各種装飾ランプのうちL1〜L4は「大当り」が発生する前の、所謂「リーチ状態」を知らせるリーチ表示ランプ、L5,L5は前記「大当り」での継続条件が成立したことを知らせる継続表示ランプ、L6,L6,L7,L7は可変表示ゲーム実行中(図柄変動中)に点灯する変動表示ランプ、L8,L8,L9はその他の遊技状態に応じて点灯/消滅される遊技状態表示ランプである。
【0017】
このように構成された遊技機100にあっては、発射された遊技球が、遊技盤3に設けられた上記入賞口のうち、始動入賞口8,6,6に流入したときには1つの入賞球に対して例えば5個の賞品球が排出されるようになっており、一般入賞口7,7,9,9,13,13に入賞したときには1個の入賞球に対して例えば10個の賞品球が、大入賞口52に入賞したときには1個の入賞球に対して例えば15個の賞品球が排出されるようになっている。このように、始動入賞口8,6,6に入賞したときの賞品球数を減らしておくことによって、一定数の賞品球を遊技者に還元するに当たって、排出数の少ない始動口への入賞が増えるように釘調整することができ、「ゲーム」の発生回数を増やすことが可能となる。
【0018】
図6は、遊技盤3の略中央に設置された変動入賞装置50を示す斜視図である。
この変動入賞装置50は、図8に示す遊技盤3の貫通孔3Bに取り付けられるもので、当該変動入賞装置50の外郭を形成する本体枠50Aの中心部が中空になっており、この部分に大入賞口52が形成されると共に、人形部材55(図7)がその中央に設置されている。
上記大入賞口52は、本体枠50Aに回動自在に取り付けられた可動部材51,51によって開閉されるようになっており、この可動部材51,51の開放によって「大当り」遊技状態が達成される。
具体的には、前記可動部材51,51は通常遊技状態では閉じられており、遊技球を受け入れ難い「ハ」の字状となっている(図5)。そして、「可変表示ゲーム」の結果「大当り」が生じたときに、該変動入賞装置50は、その後側に取り付けられた大入賞口ソレノイドA(図示省略)によって可動部材51,51が逆「ハ」の字状に開成され、大入賞口52に遊技球が流入し易くなる。
尚、上記ソレノイドAの作動制御(オン/オフ制御)は、後述の役物制御装置600からの制御信号に基いて行われるようになっている。
【0019】
前記大入賞口52が形成された本体枠50A内部の略中央に設置された人形部材55の前面側には、継続入賞口53A,入賞口53B,53Bが形成された入賞球流入部53が設けられている。しかして、大入賞口52に流入してきた入賞球は、上記3つの入賞口53A,53B,53Bの何れかに流入し、その後、これらの入賞口に夫々設けられた検出器SW4〜SW6に検出されるようになっている。
又、上記入賞球流入部53の上端部には、盤面に対して左右水平方向に移動可能な閉塞レバー56a及びこの移動を行わせる継続入賞口ソレノイドB(図示省略)を具えてなる流入阻止機構56が設けられている。
この流入阻止機構56においては、通常、閉塞レバー56aが図6に示すように、当該閉塞レバー56aが継続入賞口53Aと入賞口53Bとの間に位置するように保持され、所定の遊技条件が成立したとき(例えば継続条件が成立したとき)に、ソレノイドBの働きによって、図7で示す位置に移動されて、継続入賞口53Aを閉塞し、遊技球の流入を阻止するようになっている。
【0020】
図8は、遊技領域4に形成された上記各種入賞口に入賞した遊技球の流下経路が形成されている、遊技盤3の裏面側の構成を示す裏面図である。
この図に示すように遊技盤3の裏面側には、複数の貫通孔3A〜3Iが設けられている。これらのうち、遊技盤3の略中央の貫通孔3Aは可変表示装置30を、その下側の貫通孔3Bは変動入賞装置50を取り付けるために設けられている。貫通孔3C,3Dは、図5に示すランプユニット15,15、第2,第3の始動入賞口7,7、更には一般入賞口9,9を取り付けるために設けられ、また、貫通孔3Eは第1の始動入賞口8を取り付けられるために設けられている。そして貫通孔3F,3Gは一般入賞口7,7を、貫通孔3Hは、完了ランプL10等を取り付けるために設けられ、貫通孔3Iはアウト球回収口14と図外のアウト球回収樋とを連通させるために設けられている。
【0021】
そして、遊技盤3前面の各入賞口6,6,7,7,9,9,8,13,13,52に流入し、その後、遊技盤3に形成された貫通孔3A〜3Gの何れかを介して遊技盤3の裏側に至った遊技球(入賞球)は、遊技盤3の裏面に形成された入賞球案内樋3a〜3iと、遊技盤3の裏側に、遊技球がその内部を通過できるように少なくとも球1個分の間隔を開けて設置された入賞球集合樋16とによって、それぞれ図8中点線の矢印で示す方向に流下されて集められ、その下端の流下樋16aより、後述の入賞球処理装置810に導かれるようになっている。
また、遊技盤3の裏面側には、上述の各入賞口のうち特定の入賞口に遊技球が入賞したときにその旨を検出する、複数の入賞球検出器(SW1〜SW6)が設けられている。
【0022】
即ち、前記第1の始動入賞口8に流入した遊技球を検出する始動入賞スイッチSW1が入賞球案内樋3e,3fの下流側に設置され、第2,第3の始動入賞口6,6に流入した遊技球を検出する始動入賞検出器SW2,SW3が貫通孔3C,3Dの入賞口取付位置に設置されている。
また、貫通孔3Bに取り付けられた変動入賞装置50の内部に形成された流路には、可動翼片51,51の開放時に大入賞口62に流入した入賞球を検出するテンカウント検出器SW5,SW6及び継続入賞検出器SW4が設けられており、当該大入賞口62に流入した遊技球はこれら3つの検出器の何れかによって検出されるようになっている。
尚、本実施例では、後述の入賞球処理装置810に設けれたセーフセンサ(入賞球検出器)によって、遊技盤3の全入賞口に入賞した全ての遊技球が検出されるようになっており、上記遊技盤3に設けられた検出器SW1〜SW6は、当該入賞球に対して幾つの賞品球を排出するべきかを決定するための検出器として用いられる。即ち、検出器SW1〜SW3によって検出された入賞球の回数だけ「5個排出」が行なわれ、検出器SW4〜SW6によって検出された入賞球の回数だけ「15個排出」が行なわれる。そしてセーフセンサによって入賞球が検出されたときに上記何れの検出器SW1〜SW6からも検出信号が発生しなかったときには、その分だけ「10個排出」を行うようにしている。
【0023】
概略上記のように構成された遊技機100はそれに設置された後述の役物制御装置600等の制御手段によって概ね次のようにその動作が制御される。
遊技者が図2に示す操作ダイヤル21を回すことによって発射された遊技球が遊技盤3に設けられた3つの始動入賞口8,6,6の何れかに入賞すると、その旨が第1〜第3の始動入賞検出器SW1〜SW3によって検出され、当該検出器SW1〜SW3からの検出信号に基いて、役物制御装置600が、可変表示装置30の可変表示部30A〜30Cに可変表示ゲームを行わせるようになっている。
可変表示ゲームが開始されると、前述した可変表示装置30の各表示部30A〜30Cが16又は17種類の記号を所定期間(5.2sec以上)に亘って連続的に可変表示する。上記所定期間が経過すると左図柄30A,中図柄30B,右図柄30Cの順に図柄変動が停止され、停止されたときの図柄の組合せによって「大当り」/「ハズレ」の判定が行われる。
そしてゲーム結果が「ハズレ」であったときには変動入賞装置50の可動部材51,51を閉じたまま「ハズレ」表示を所定時間(例えば1.024sec)に亘って行なう。
一方、可変表示ゲームの結果が「大当り」となったときには(このとき図柄は「3,3,3」,「7,7,7」等の所定の停止態様となる)、後述のスピーカより所定時間(例えば4sec)に亘って効果音(ファンファーレ)を出力させ、その後、変動入賞装置50の可動部材51,51を所定時間(例えば29sec)開方向に回動させて大入賞口52の開放を行なう。大入賞口52の1回の開放中に10個の遊技球が該入賞口52に入賞すると、一旦、可動部材51,51を閉方向に回動させて大入賞口52の閉塞が行われる。
上記大入賞口52の開放中に遊技球が前述の継続入賞口53Aに入賞すると(継続条件の成立)、上記大入賞口52の閉塞状態が所定時間(例えば3.504sec)維持された後、次のサイクルに移って、再び大入賞口52が所定時間(29sec)開放される。このような大入賞口52の開放動作は、最大16サイクルまで継続可能となっている。
そして、大当り遊技が最終(16)サイクルに至ると、継続条件の成立、不成立に拘らず当該「大当り」遊技状態は、大入賞口52の所定時間(29sec)の開成動作終了、又は大入賞口に10個の入賞球が流入したときに終了する。
【0024】
尚、大入賞口開放中に遊技機が継続入賞口に流入して継続条件が成立すると、人形部材55の入賞球流入部53に設けられた流入阻止機構56のソレノイドBの働きによって、閉塞レバー56aが、スライドされ、継続入賞口53Aを閉塞するようになっている。
【0025】
ところで上述のようにその遊技状態が制御される遊技機100においては、遊技中に入賞した入賞球(セーフ球)に対応する賞品球の排出は、役物制御装置600、球排出制御装置700等の制御装置の働きによって、以下のように行われる。
遊技領域4に発射された後、遊技盤3に設けられた何れかの入賞口に入賞した遊技球は、遊技盤3に設けられた貫通孔3A〜3G、入賞球誘導樋3a〜3i、入賞球集合樋16等によって、全て入賞球処理装置810に案内される。この入賞球処理装置810内には、入賞球の貯留部が形成され、当該貯留された入賞球は1個宛セーフセンサによって検出されるようになっている。そして、該セーフセンサによって検出された遊技球(セーフ球)の回数だけ、所定球数の賞品球の排出動作が行われるようになっている。そして、この遊技機100では、上記検出された入賞球が、何れの入賞口に入賞したかに応じて、即ち、入賞球が、始動入賞口8,6,6より流入して入賞球処理部に至ったものであるときには1個の入賞球に対して5個の賞品球を排出するようにし、遊技球が大入賞口52より入賞したときには1個の入賞球に対して例えば15個の賞品球を排出するようにし、それ以外の入賞口に入賞したときには1個の入賞球に対して例えば10個の賞品球を排出するようにしている。
このような3種類の賞品球の排出動作は、以下のように行われる。即ち、遊技盤の各入賞口に流入した遊技球は、入賞球集合樋16によって入賞球処理装置に集められ、その内部に設置されたセーフセンサによって1個宛検出される。このセーフセンサにより最初の1個が検出されるとこの入賞球に対応した所定球数の賞品球の排出動作が1回行われ、その排出動作が終了したときに、当該入賞球が、処理装置より排出される。この排出に伴って次の入賞球がセーフセンサ内に達すると、その棟が検出されて次の賞品球の排出動作が行われるようになっている。
ところで、このように入賞球処理装置側では、当該入賞球の有無をセーフセンサで検知するのみで、その入賞球が何れの入賞口に入賞したかの判別は行わない。本実施の形態では、今回セーフセンサで検出された入賞球に対して幾つの賞品球を排出するか、即ち、「5個排出」,「10個排出」,「15個排出」の何れを行うかは、役物制御装置600側で記憶されている入賞データに基いて行われるようになっている。この入賞データは、入賞検出器SW1〜SW6からの入賞信号に基づいて各入賞口にいくつの遊技球が流入したかを計数し、これを記憶したものである。
従って、セーフセンサによって入賞球が検出されたときに、役物制御装置600が仮に、始動入賞口8,6,6への遊技球の入賞を記憶していたならば、役物制御装置600は後述の球排出制御装置700にそのデータを送って「5個排出」を行わせ、仮に大入賞口52への遊技球の入賞を記憶していればそのデータに基づいて、「15個排出」を行わせるようになっている。
このように排出制御を行った場合、遊技球は、遊技盤3裏面側の検出部に達した時点でその旨が検出され、しかる後、入賞球処理装置810に至って、セーフセンサにより検出される。従って、多数の入賞球が入賞球処理装置810内に貯っている場合には、貯留された入賞球のうち幾つが「5個排出」の入賞口(始動入賞口)に入賞したもので、幾つが「15個排出」の入賞口(大入賞口)に入賞したのかを検知し、これに従って賞品球を排出させることができる。
尚、3種類の夫々異なる球数の賞球排出を行わせるには、2種類の入賞口に検出器を設けておけば良い。この場合既にある2種類の検出器、即ち、可変表示ゲームを開始させるための始動入賞検出器と、「大当り」中の大入賞口への入賞球数をカウントするテンカウント検出器(及び継続入賞検出器)によって2種類の入賞が検出される。
【0026】
そして、本実施の形態では、多数の入賞球が一時に入賞球処理装置810及びその上流側に形成された入賞球受入れ樋17(図9)に貯留されたときには、上記データに基いて、先ず「5個排出」が行われ、「5個排出」の記憶がなくなった時点で「15個排出」が行われ、該「15個排出」の記憶がなくなった時点で残余の入賞球の球数分「10個排出」が行われるようにしている。
このように、入賞球処理装置810及び入賞球受入れ樋17内に多数の入賞球が貯っているときに、「5個排出」を「15個排出」に優先させて行うことにより、貯っている入賞球を、当該処理装置より効率よく放出することができるようになる(先に5個の賞品球の排出毎に1個の入賞球が放出され、その後15個の排出毎に1この入賞球が放出される)。
【0027】
このように賞品球の排出を行った場合、以下のような効果が得られる。
近年の遊技機にあっては、一旦大当りが発生すると、一時に遊技球が大入賞口52に流入するため、所定個数の賞品球の排出が終了するまでの間に、次の入賞球が発生し、入賞球処理装置810に入賞球のオーバーフローが発生しやすくなる。
この場合に、上述のように、賞品球の数が少ない入賞球に対する賞品球排出処理(5個排出)を先に行うようにすると、仮に同一数の賞品球の排出を行なう際に、入賞球処理装置に貯留されている当該入賞球の数を逸早く減らすことができるようになり、該入賞球処理装置のオーバーフローを回避することができる。
【0028】
図9は遊技機100及び玉貸機200の裏面を示す背面図、図10は遊技機の裏機構盤800の排出機構の要部を示す斜視図である。
これらの図に示すように、遊技機の裏機構盤800は、その裏面中央に遊技盤3が設置され、該、裏機構盤800の上部には、賞品球又は貸出球として用いられる予備球を貯留するための貯留タンク820が設置されている。この貯留タンク820の下方には、該タンクに連設される2条(排出1側、排出2側)の誘導樋830(830A,830B)が延設されており、この誘導樋830A,830Bが、裏機構盤800の側端部(図7の右端側)に形成された球排出装置300に連設されている。又、上記貯留タンク820の下側には、上記誘導樋830A,830B内に貯留されている遊技球の球ならしを行うための球ならし部材823が当該誘導樋の延設方向に回動自在に吊り下げられている。
【0029】
球排出装置300は、上記誘導樋830A,830Bと、遊技機の供給皿24又は回収樋(図示省略)とを連通させるために設けられたもので、上流側に設置される減圧ユニット310、球排出装置として例示する球排出ユニット320、及びその下流側に設置される球抜きユニット330を具えてなる。尚、この球排出装置300には、球抜きセンサ350(図には現れていない)が設けられており、遊技機に設けられた挿入孔に球抜き棒(共に図示省略)が挿入されたことが当該センサ350によって検出されたときに後述の球抜きソレノイドが励磁(ON)されて、該球排出装置300がその球抜き操作が可能な状態に変換される。
【0030】
又、上記球排出装置300を構成する球排出ユニット320及び球抜きユニット330は、共にその内部に2条(排出1側、排出2側)の球流路340A,340Bが形成されており、これらのユニットは、裏機構盤800の外側の右側部分800Bのユニット取付部801及びユニット取付部802に夫々取り付けられ、これにより、前記誘導樋830A,830Bと遊技機の供給皿24又は回収樋とを連通させる2条の球流路340(340A,340B)が形成されるようになっている(図10)。
【0031】
又、裏機構盤800の外枠の本体部800Aには、入賞球処理装置810が、入賞球受入れ樋17(図9中破線で示す)を介して、遊技盤3側の入賞球集合樋16に連通するように設置されている。
又、裏機構盤800の本体部800Aには、排出された賞品球,貸出球を受け皿24に導くための第1の球案内樋803が形成され、該球案内樋803の外寄り位置には排出された球を回収樋に導くための第2の球案内樋(図示省略)が形成されている。
【0032】
又、前記裏機構盤800の本体部800Aの中央の左寄り位置には、図9に示すように役物制御装置600が設置されている。この役物制御装置600は、遊技盤3に設けられた可変表示装置30,変動入賞装置50等の各作動部、並びに遊技盤3に設置された各装飾LED/ランプの点灯/点滅制御を、詳細は後述するプログラムに従って行なうものである。
【0033】
また、裏機構盤800の本体部800Aの中央の右寄り位置には球排出制御装置700が設けられている。この球排出制御装置700は、役物制御装置600から送られてくる遊技内容を示すデータ信号(例えば賞球データ信号)、及び、玉貸制御装置800からの玉貸要求情報を表わすデータ信号(例えばBRDY信号,BRQ信号)に基いて後述のプログラムを実行し、もって、所望数の遊技球の排出を、前記球排出装置300に行なわせるものである。尚、この球排出制御装置700本体には、球排出に係るエラー内容等を表示するためのエラー表示器790(7セグ表示部791,Dp表示部792を具える)が設けられており、この装置700はエラー表示器790が裏面から目視できるように、透明の保護カバーで覆われている。
【0034】
又、遊技機100に隣接して設けられた玉貸機200には、玉貸制御装置1200が内蔵されている。この玉貸制御装置1200は、玉貸機200に挿入されるプリペイドカードの情報を読み取ると共に、このとき遊技者等によって操作される玉貸操作部250からの玉貸情報を認識し、この一連の玉貸操作によって幾つの遊技球を貸し出すかを判断すると共に、該判断結果を表わすデータ信号を上記球排出制御装置700に送るものである。
【0035】
更に前記裏機構盤800の本体部800Aの下側の左寄り位置には、打球発射装置850が設置されている。この打球発射装置850は、図1に示す操作ダイヤル21の回動によって駆動されるロータリーソレノイドを具えてなり、このロータリーソレノイドの回動によって所定間隔で遊技球が、遊技盤3の遊技領域4内に発射されるようになっている。
更に裏機構盤800の下部には、後述の役物制御装置600からの指令信号に基いて、役物の動作に応じた種々の効果音を発生させるスピーカ660が設置されている。
【0036】
又、裏機構盤800の球排出制御装置700の直下には、インターフェイス基板860が設けられている。このインターフェイス基板860は、裏機構盤800に設けられた上述の球排出制御装置700と、上記役物制御装置600及び上記玉貸制御装置1200との間の制御信号の遣取りを行うものであり、斯かるデータの遣取りを行うに当たっては、フォトカプラが用いられる。
より具体的には、このインターフェイス基板860には、図11に示すように、玉貸操作部250からの配線が接続されるコネクタ861、球排出制御装置700からの配線が接続されるコネクタ862、玉貸制御装置1200からの配線が接続されるコネクタ863、上記コネクタ862,863を介した球排出制御装置700と玉貸制御装置1200との間のデータの遣取りに用いられるフォトカプラ864a〜864e、及びその他の装置(ヒューズ865等)が配設されている。斯かる構成のインターフェイス基板860は、裏機構盤800の所定位置(球排出制御装置700の直下位置)に取り付けられるようになっている。
【0037】
図9の説明に戻り、裏機構盤800の、貯留タンク820の右側で、且つ前記球排出装置300の上には、外部接続端子を多数有する外部情報端子基板870が設けられており、この基板870を介して、遊技機側の各種制御機器と、遊技店の中央管理装置(図示省略)との間で、大当り情報,回転情報,始動情報等を表わす所定の制御信号の遣取りが行なわれるようになっている。
【0038】
又、裏機構盤800に設置された役物制御装置600には、図12に示す確率モード設定部680が設けられている。この確率モード設定部680は、可変表示ゲーム実行時の「大当り」の発生確率を調整するための「確率モード」を、変更/表示するものであり、「確率モード」を選択するための確率モード設定スイッチ681と、該スイッチ681によって設定された「確率モード」を表示するための確率モード表示部682とを具えてなる。
【0039】
この確率モード設定部680の操作による「確率モード」の選択は、以下のようにして行われる。
先ず、遊技機の主電源投入前に、確率モード設定スイッチ681の鍵穴681aに特定キー(図示省略)を挿入し、更に、挿入したキーを左に(図中反時計廻り方向)回転させ、この状態で遊技機100の主電源を投入(オン)すると、確率モード表示部682に、それまで設定されていた「確率モード」が表示される。
この状態からキーを中立位置(図12に示す回転位置)に戻すと、当該「確率モード」の表示が所定時間(例えば5sec)行われる。この間に挿入されているキーを、右方向に1回回動させその後中立位置に戻すと、表示された「確率モード」の値が“1”宛増え、これを繰り返すことによって「設定モード」が「1」→「2」→「3」→「1」という具合いに3段階に変化する。
このようなキーの回動操作によって、上記表示された値が所望の値となったときに、キーの回動操作を停止し、該キーを中立の位置で、所定時間(5sec)放置すると、その時点で表示されている値が「確率モード」として確定しこれと共にその表示が終了する。
このように確定された「確率モード」は、以後、遊技機の主電源が切られるまで、その変更が禁止されるようになっており、また、その「確率モード」の表示は、上記所定時間経過後は、その値が知られないようになっている。
尚、設定されている「確率モード」を確認するにあたっては、上記確率モード設定スイッチ681に設定キーを挿入し、これを左に回動させれば、そのとき設定されている「確率モード」が表示されるようになっている。
【0040】
次に裏機構盤800に設けられた前述の入賞球処理装置810の構成並びにその作用について説明する。
入賞球処理装置810は、入賞球集合樋16の下流側に接続された入賞球受入れ樋17の更に下流側に形成されるものであり、当該入賞球処理装置810の下流には、球回収路(図示省略)が設けられている。
この入賞球処理装置810は、図13に示すように、上記受入れ樋17からの入賞球を流下させるための入賞球流路812が、入賞球処理ユニット810A内を貫通して設けられ、その下流側に球回収路が接続されている。
【0041】
又、上記入賞球流路812の途中に切欠部812A,812Bが設けられている。この切欠部812A,812Bには、入賞球の流下を阻止する流下阻止部材813,排出される入賞球を1個宛分離する分離爪部材814が、夫々突出されるようになっている。
前記流下阻止部材813と分離爪部材814とは、互いにリンクされており、一方が、入賞球流路812内に突出しているときには、他方が該流路812より引き上げられるようになっている。そして、これら各部材813,814の動作はソレノイド811(セーフソレノイドC)の励磁(ON)/消磁(OFF)によって制御されるようになっている。
【0042】
より具体的には、入賞球処理装置810は、常時は、入賞球ソレノイド811が消磁(オフ)されていて、その作動ロッド811aが下降して流下阻止部材813の先端部813aが入賞球流路812内に入り込んでその入賞球流路812内の入賞球B1が流下されないようになっている。このとき、分離爪部材814はその後部側のウエイト部815の重量によってその先端側が上昇する方向に回動復帰されていてその先端の爪部814aが入賞球流路812内から脱した状態となっている。
この状態で、セーフソレノイド811が励磁(オン)されると、その作動ロッド811aが流下阻止部材813を、回転軸813bを中心に時計廻りに回動させる。これにより流下阻止部材の先端部813aが入賞球流路812内から脱して入賞球流路812内の最下流位置の入賞球B1の流下を可能にする。このとき、流下阻止部材813と連動する分離爪部材814は、爪部814aが入賞球流路812内に入り込んで2番目以後の入賞球B2,B3,…の流下を阻止する。それによって、1番下の入賞球B1のみ流出される。
【0043】
1番下に位置していた入賞球B1が放出された後に再びセーフソレノイド811が消磁されると、再び流下阻止部材813の先端部813aが入賞球流路812内に入り込むとともに分離爪部材814の先端の爪部814aが入賞球流路812から脱した状態に復帰して、今度は2番目の入賞球B2が流下阻止部材813の先端部813aで係止されて待機した状態となる。
そして、その後また、セーフソレノイド811が励磁されると、流下阻止部材813の先端の爪部813aが入賞球流路812内から脱した状態となって分離爪部材814の先端の爪部814aが入賞球流路812内に入り込んで3番目以降の球B3,B4…を係止し、2番目の入賞球B2のみが流出される。
このように、セーフソレノイド811がオン・オフ動作を繰り返すごとに、入賞球流路812内の入賞球が1個宛流下される。
そして、図に示すように、流下阻止部材813により入賞球が係止されて待機状態となるごとにその待機した入賞球が入賞球検出器(セーフセンサ)816によって検出されるようになっている。
尚、この入賞球処理装置810には、流下阻止部材813を上記セーフソレノイド811の作動状態に拘らず人為的に回動させることによって入賞球を強制的に排出させる、球抜きレバー817が連設されている。
【0044】
図14は、遊技機100の裏面に設置された貯留タンク820の斜視図である。この貯留タンク820は、裏機構盤800(図9)の上部の取付孔(図示省略)に、取付ピン821,821によって固定されるものであり、その下側には、該タンク820の下方に位置する誘導樋830A,830B(図9)内の貯留球の球ならしを行なう球ならし部材823が吊り下げられている。
又、この貯留タンク820の底面には、タンク820内の遊技球の貯留状態を検出する補給検出部822が設けられている。
この補給検出部822は、図15、図16に示すように、貯留タンクに対して上下方向に変位可能な可動底板部822aと、該底板部822aに設けられた支持レバー822bと、裏機構盤800の本体部800Aに固定されこの支持レバー822bの下側への変位を検出するセンサ部822cとを具えてなる。
そして、上記センサ部822cは、上記支持レバー822bと当接するレバー部材822c1と、このレバー部材が押し下げられたときにその旨を表わす信号を出力するマイクロスイッチ822c2とによって構成されている。
尚、上記可動底板部822aは、その下側に設けられた復帰バネ(図示省略)によって上方向に付勢されるようになっている。
【0045】
このように構成された補給検出部822にあっては、図16に示すように、貯留タンク820内に十分な遊技球が貯留されているときには、遊技球の重さによって可動底板部822aが押し下げられ、上記支持レバー822bがレバー部材822c1を押し下げ、このときマイクロスイッチ822c2がオン信号を出力する。一方、賞品球の排出や貸出球の貸出によってタンク820内の貯留球が少なくなると、上記底板部822aが図示省略の復帰バネによって上方に復帰され、マイクロスイッチ822c2の出力がオフとなる。しかして、この補給センサ822からの出力信号に基いて、当該貯留タンク820内の遊技球の貯留状態を検知することができる。
【0046】
図17は、上記貯留タンク820と球排出装置300とを連通させる誘導樋830(830A,830B)の構成を説明するための分解斜視図である。
この誘導樋830は、同図に示すように、本体枠831とその内部に形成された分離体832とを具えてなり、この分離体832によって本体枠831内に第1の(排出1側)誘導樋830A(裏面側から見て手前)、第2の(排出2側)誘導樋830Bが形成され、図中左上側が貯留タンク820側に、右下側が球排出装置300側に連設される。尚、この第1,第2の誘導樋830A,830Bには、遊技球の流下に伴う樋の摩耗を防ぐために、ステンレス製のプレート833a,833bが各誘導樋830A,830B毎に設けられている。
【0047】
又、誘導樋830の前記本体枠831には取付孔831a,831a…が形成されており、該本体枠831は、この取付孔831aと裏機構盤側の取付孔(図示省略)とが位置合わせされた状態で、取付ピン831b,831b…によって当該裏機構盤800の所定位置に固定されている。
【0048】
更にこの誘導樋830の下流側には、球排出装置300の減圧ユニット310が連設されている。この減圧ユニット310は、上記本体枠831と一体に構成された仕切り板310Aと、該仕切り板310Aに図中手前側より取り付けられる第1の蓋体310B及び奥側より取り付けられる第2の蓋体310Cとによって構成されている。
そして、この仕切り板310Aと蓋体310Bとの間、及び仕切り板310Aと蓋体310Cとの間に、夫々、減圧路311(図18参照)が2条(第1及び第2の減圧路311A,311B)設けられており、これら2条の減圧路311A,311Bが上記第1,第2の誘導樋830A,830Bに夫々連通するようになっている。
しかして、遊技球が該減圧路311を流下する間に、該遊技球の流下速度が低減され、球詰りなどを発生させることなく、その下流側に設けられた球排出ユニット320に遊技球が円滑に流入されるようになっている。
【0049】
又、この減圧ユニット310には、上記2条の減圧路311A,311B内に遊技球が存在しているか否かを検知する半端センサ315が設けられている。この半端センサ315は、上記2条の減圧路311A,311B内に突出し、当該減圧路内の遊技球の有無に応じて、その回動軸316a,316aを中心に回動する2つの検出片316,316と、この検出片316,316の検出用凸部316b,316bがその内部に位置しているときにハイレベルの信号を出力するコ字形検出部317A,317Bとによって構成されている。
このように構成された半端センサ315は、図18に示すように、当該減圧路311A,311B内に遊技球が存在しているときには、その検出片316,316が、遊技球によって上方に押し上げられ、コ字形検出部317A,317B内に検出用凸部316b,316bが位置して、ハイレベルの信号が2つの検出部より出力されるようになっている。
一方、減圧路311A,311B内の遊技球が無くなると、図19に示すように、その検出片316,316は、その自重によって回動し、その検出用凸部316b,316bがコ字形検出部317,317より脱し、該検出部317,317からの出力信号がロウレベルとなる。
【0050】
又、減圧ユニット310の下端部には流路開閉装置319が設けられている。この開閉装置319は、開閉部材319aと閉塞バネ319bとを具え、当該減圧ユニット310の下流側に、球排出ユニット320が取付けられているときには、開閉部材319aが、バネ319に抗して、奥側に押し遣られ、ユニット321,320間の球流路が連通されるようになっている。そして、球排出ユニット320が取り外されたときには、開閉部材319aが閉塞バネ319bによって手前に押し遣られて、減圧ユニット310内の流路の最下流端が閉塞される。
【0051】
図20は、球排出装置300を構成する球排出ユニット320の内部構成を示す正面図である。
この球排出ユニット320は、球排出装置300の2条の球流路340(340A,340B,図には排出1側(手前側)の340Aのみ示す)内の遊技球を、排出1,2ソレノイド325(D),325(E)(図には遊技機の裏面よりみて手前側に設置された排出1ソレノイドDが示されている)のオン/オフによって排出するものであり、該ソレノイドの制御は、後述する球排出制御装置700からの指令信号に基いて行われるようになっている。
【0052】
より具体的には、球排出ユニット320内に形成されている球流路340は、垂直通路部分341と方向変換通路部分342とから構成され、特に、その垂直通路部分341の下部の後壁部には該垂直通路部分341の下部に至った球をその中心部がその直上の球の中心位置より前方(図中左側)に至るように押し遣る球詰り防止突部341aが設けられている。
【0053】
このように構成された球流路340の途中には切欠部343及び切欠部343より、その先端部324aが突出する流下阻止部材324が設けられている。
この流下阻止部材324はその回動軸324bを中心に回動自在に当該球排出ユニット320に取付られるもので、該流下阻止部材324の回動は、これに連結された排出ソレノイド325(排出1,2ソレノイドSolD,E)のオン/オフ制御によって行われる。
又、流下阻止部材324の下側にはバウンド防止機構327が設けられている。この防止機構327は当該排出ソレノイドが消磁されて流下阻止部材324が下降したときにそのバウンドを防止するラバー327b、そのラバー327bを上方向に付勢するウェイト327aを具ている。
又、球流路340の、前記流下阻止部材324が突出する切欠部343の上流側には、排出センサ326(排出1,2センサ326A,326B)が設置されている。この排出センサ326は、その検出部326aの内部に遊技球が存在しているときハイレベルの信号を出力するように構成されており、しかして、1個の遊技球の排出があったときには当該出力信号が1回立ち下がるようになっている。
【0054】
このように構成された球排出ユニット320による遊技球(賞品球/貸出球)の排出は概略以下のように行われる。
即ち、排出ソレノイド325が、後述の球排出制御装置700からの制御信号に基いて励磁(ON)されると、復帰バネ325aに抗して作動ロッド325bが上昇され、これに連結された上記流下阻止部材324が図中時計廻り方向に回動されて、流下阻止部材の先端部324aが、球流路340Aより引き上げられ、該流路内にあった遊技球が排出される。球の排出動作中、球排出制御装置700は、排出センサ326の出力信号が立ち下がった回数を計数し、この計数値が所望の値となったときに、所定数の遊技球の排出があったと判断して、排出ソレノイド325を消磁(OFF)させ、その排出動作を終了させる。
【0055】
図21、図22は、球排出装置300の球抜きユニット330の内部構成を示す正面図である。尚、球排出ユニット320内で2条(340A,340B)に分けられて形成されていた上記球流路340は、該球抜きユニット330内で1条340Cに統合されている。
この球抜きユニット330は、球流路340Cより排出される遊技球を、遊技機の供給皿24側と、回収樋(図示省略)側の何れに誘導するかを制御するためのものであり、ユニット本体330Aに形成された1条の球流路340Cは、該ユニット330の略中央部分333で、上記供給皿24に連通された球排出樋331と、上記回収樋に連通する球抜き樋332とに分岐されている。尚、前記球排出樋331の下流側には、オーバーフローセンサ360(図には現れていない)が設置されており、多数の賞品球が一時に排出された結果、遊技機の供給皿24,受け皿25側に遊技球を排出することができなくなったときに、その旨が当該センサ360によって検出されるようになっている。
【0056】
上記2つの樋の分岐点333には、切替えゲート335が、回転軸335aを中心に回転自在に取付ピン334によって取り付けられている。この切替えゲート335は、その連結部335bが図示省略の連結機構によって球抜きソレノイド336の作動ロッド336bに連結されている。
このように構成された球抜きユニット330においては、通常は、球抜きソレノイド336は消磁(OFF)されていて、該ソレノイド336の復帰バネ336aの作用によってロッド336bが下降され、この結果、切替えゲート335が球抜き樋332を閉塞するように回動されて(図21に示す状態)、球排出ユニット320から流下してきた遊技球が球排出樋331側に流れるようになる。
この状態から、球排出制御装置700からの制御信号に基いて球抜きソレノイド336が励磁(ON)されると、今度は、作動ロッド336bが上記切替えゲート335を、球排出樋331を閉塞するように回動させ、この結果、球排出ユニット320から流下してきた遊技球が球抜き樋332側に流れて球抜きが行われるようになる(図22に示す状態)。
【0057】
次に、本実施の形態の遊技機100に設けられた役物(可変表示装置30、変動入賞装置)及び遊技盤3に設置された各種装飾ランプ、LEDの制御を行う役物制御装置600の構成について、図23のブロック図を参照して説明する。
【0058】
同図に示すように、役物制御装置600は、RAM611,分周回路612を具えてなるCPU610、該CPU610に接続されるROM601、発振器602、電源回路603を主要な構成要素としており、上記CPU610には、データバス606を介して、バッファゲート630,ローパスフィルタ620がその入力側に接続され、その出力側に出力ポート650,ドライバ640が接続されている。
かかる役物制御装置600の入力側には、上記バッファゲート630、ローパスフィルタ620を介して、始動入賞検出器SW1〜SW3、継続入賞検出器SW4、テンカウント検出器SW5,SW6、確率モード設定スイッチ680、更にはフォトカプラ46(データ受信用)を介して球排出制御装置700の出力端子が接続されている。
一方、該役物制御装置600の出力側には、上記出力ポート650、ドライバ640を介して、大入賞口ソレノイドA、継続入賞口ソレノイドB、確率モード表示部682の表示LED、特別遊技表示ランプ26、リーチ表示ランプL1〜L4、継続表示ランプL5、装飾表示ランプL6〜L9、蛍光表示管(特別図柄表示装置30A,30B,30C、始動入賞記憶表示器31A〜31D)、図示省略の中央管理装置に設けられた遊技情報処理部(大当り情報,回転情報,始動情報)、更には、フォトカプラ47,48(クロック送信用,データ送信用)を介して球排出制御装置700の入力端子が接続されている。
【0059】
かかる構成の役物制御装置600は、上記始動入賞検出器SW1〜SW3からの入力信号に基づいて、遊技球が遊技盤3に設けられた始動入賞口8,6,6(図5)に入賞したときにこれを条件として、可変表示装置30の特別図柄表示装置30A,30B,30Cに「可変表示ゲーム」を実行させる。
そして、「可変表示ゲーム」実行中に、更に、上記始動入賞口8,6,6の何れかに遊技球が流入すると、役物制御装置600は、4個を限度として、入賞した個数を記憶すると共に、その記憶個数分だけ可変表示装置の蛍光表示管の始動入賞記憶表示器31A〜31Dを点灯させ、1個の入賞球の記憶分に対応する「可変表示ゲーム」の実行毎に、表示器31A〜31Dを1個宛消灯させ、その時点で記憶されている未処理分の入賞個数記憶値を表示するようになっている。
【0060】
又、役物制御装置600は、上記確率モード設定スイッチ680からの「確率モード」を表わす信号に基づいて「可変表示ゲーム」の「大当り」発生確率を調整するようになっており、設定されている値(確率モード)は、ドライバ640に接続された確率モード表示部682(図12)にて適宜表示され得るようになっている。
【0061】
上記可変表示ゲームが行われ、その結果が、所謂「リーチ状態」となると、遊技盤3に設けられたリーチ表示ランプL1〜L4がその旨を遊技者に告知すべく点灯される。ここで「リーチ状態」とは、「大当り」が発生する場合及び特定の「ハズレ」が発生する場合に行われる表示態様であり、「可変表示ゲーム」の途中から終了時にかけて、例えば左図柄と中図柄とを同一の図柄としたまま、一定時間、その変動表示を行うものである。尚、ゲーム結果が「大当り」のときには必ずこの「リーチ状態」が行われるようになっている。
そして、この「リーチ状態」のあと、特定の「ハズレ」状態が発生するならば、上記一致した左図柄,中図柄と、右図柄とは、一致することなくその図柄変動が停止される。一方、この「リーチ状態」のあと、「大当り」が発生するならば、所定時間経過後、上記一致した左図柄,中図柄と、右図柄とが、更に一致して、その変動表示が終了する。
即ち、「大当り」発生時には、役物制御装置600は、当該特別図柄表示装置30A,30B,30Cによる図柄表示を特定の表示(3図柄が一致する表示、例えば「7」,「7」,「7」等)としてその変動表示を停止させ、これと共に、遊技盤3に設置されたその他の装飾ランプに「大当り」表示を行わせる。
このように「大当り」が発生すると、役物制御装置600は、更に、大入賞口ソレノイドAを、所定の態様で(例えば29sec間)励磁(ON)させ、変動入賞装置50の可動部材51,51の開閉制御を行い、もって、遊技者に多大な利益を与え得る「大当り」遊技を開始させるようになっている。
一方で、役物制御装置600は、上記大当り情報、回転情報、(可変表示ゲームの)始動情報等を表わす信号を、中央管理装置(図示省略)に送るようになっている。
【0062】
前述のように、「可変表示ゲーム」の結果が「大当り」となって変動入賞装置50の大入賞口52が開成されているときに、該大入賞口52に遊技球が流入すると、その旨はテンカウント検出器SW5,SW6、継続入賞検出器SW4の何れかによって検出される(図8参照)。
役物制御装置600は、上記3つの検出器SW4〜SW6からの検出信号に基いて大入賞口52の開放中に入賞した球数をカウントすると共に、上記継続入賞検出器SW4からの検出信号に基いて「大当り」の継続条件成立の有無を検知する。
そして役物制御装置600は、「大当り」遊技状態での1サイクルの開放動作の開始/終了等の動作制御を行い、更に所定の条件が成立したときに(例えば継続条件成立時)に継続入賞口ソレノイドBを励磁させて当該継続入賞口53Aを閉塞させたり、継続条件が成立した旨を示すべく継続表示ランプL5の点灯等を行う。
【0063】
更に、役物制御装置600には、サウンドジェネレータ604,アンプ605を介してスピーカ660が接続されており、該スピーカ660より、役物の動作に応じた種々の効果音や玉貸排出音を発生させるようにしている。
【0064】
役物制御装置600は、他方で、前記入賞検出器SW1〜SW6からの検出状態信号を、フォトカプラ48を介して球排出制御装置700に送るようになっており、この信号に基いて、球排出制御装置700は、後述するように、セーフセンサが検知した1個の入賞球に対して幾つの賞品球を排出すべきであるかを決定し、その球数分の賞品球の排出制御を行うようになっている。
更に役物制御装置600からは、信号送信タイミングを決定するためのクロック信号がフォトカプラ47を介して球排出制御装置700に入力されるようになっている。
一方、球排出制御装置700からは、排出動作に係る制御信号等が、フォトカプラ46を介して役物制御装置600に入力されるようになっている。
【0065】
次に、図24のブロック図を参照して、球排出制御装置700の構成並びにその作用について説明する。
球排出制御装置700は、同図に示すように、ROM711,RAM712,分周回路713を具えてなるCPU710と、該CPU710に接続される発振器702と、電源回路703とを主要な構成要素としており、上記CPU710には、データバスを介して、ローパスフィルタ720がその入力側に接続され、その出力側にドライバ740が接続されている。
かかる球排出制御装置700の入力側(ローパスフィルタ側)には、排出1,2センサ326A,326B、球排出装置300に設けらる球抜きセンサ350、セーフセンサ816、オーバーフローセンサ360、半端センサ315の検出部317A,317B、排出系のエラー処理を終了させて元に戻すためのリセットスイッチ370、貯留タンクに設けられた補給センサ822、打球発射装置850(図9参照)に設けられる発射リレー851、更には、フォトカプラ47,48を介して、役物制御装置(クロック端子、データ送信端子)が接続される。
又、その出力側(ドライバ側)には、排出ソレノイド325(排出1,2ソレノイドD,E)、球抜きソレノイド336(ソレノイドF)、セーフソレノイド811(ソレノイドC)、球排出制御装置本体に設けられたエラー表示器790(7セグ表示部791,Dp表示部792)、遊技機の開閉パネルに設けられた完了ランプL10、更には、役物制御装置600とのデータの遣取りに供せられるフォトカプラ46が接続されている。また、球排出制御装置700の賞球信号,玉貸信号,発射信号を出力する夫々の出力端子には、これに対応してリレーが接続されている。
【0066】
更にこの球排出制御装置700の上記ドライバ740には、インターフェイス基板860が接続されており、詳細は後述するように、該基板860を介して、玉貸制御装置1200からの玉貸情報を表わす信号(BRDY信号,BRQ信号)が球排出制御装置700に送られると共に、後述の玉貸準備状態を表わす信号(RDY信号,EXS信号)が当該球排出制御装置700から玉貸制御装置1200に送られるようになっている。
更にこのインターフェイス基板860には上記電源回路703から所定の電源電圧(24V)が供給されるようになっている。
【0067】
かかる構成の球排出制御装置700は、これに接続されたセーフセンサ816からの信号に基いて所定球数(5個,10個,15個)の賞品球を排出すると共に、前述のインターフェイス基板860を介して送られてくる玉貸制御装置1200からの玉貸信号に基いて所定球数の貸出球を排出するようになっている。
より具体的には、球排出制御装置700は、セーフセンサ816が入賞球を検出しているときに、所定球数の賞品球の排出を行うべきであると判断して、排出1,2ソレノイドD,Eを励磁(ON)し、もって賞品球の排出動作を行う。このとき排出された賞品球は、排出1,2センサ326A,326Bによって検出され、検出された賞品球が所定数となったときに、上記排出1,2ソレノイドD,Eが消磁(OFF)されてその排出動作が終了する。
このように所定球数の賞品球の排出動作が完了すると、セーフソレノイドCが励磁(ON)されて当該入賞球の排出(1個)が行われる。しかして、前述の入賞球処理装置810内に多数の入賞球が貯留されているときには、上記排出された入賞球の次の入賞球が上記セーフセンサ816によって検出され、該入賞球に対応した所定球数の賞品球の排出が、同様の手順にて行われる。
ところで、今回検出された入賞球に対して幾つの賞品球を排出すべきかは、前述の役物制御装置600からの賞球データ信号に基づいて決定される。即ち、遊技盤3に設けられた入賞口に流入した入賞球(セーフ球)は、前述の入賞球処理装置810に全て集められるが、この入賞球のうち、始動入賞口(5個排出入賞口)に流入した遊技球は始動入賞検出器SW1〜SW3によって検出され、大入賞口52(15個排出入賞口)に流入した遊技球は継続入賞検出器SW4,テンカウント検出器SW5,SW6によって検出され、各々の入賞口(5個排出入賞口,15個排出入賞口)に幾つの遊技球が流入したかが、役物制御装置600によって記憶される(5個排出記憶,15個排出記憶)。そして排出動作が開始されると、球排出制御装置700から役物制御装置600に要求信号が送られ、このとき、この記憶内容に基づき、球排出制御装置700側に送られる賞球データ信号が決定され、当該球排出制御装置700による賞品球排出が行われる。
従って、入賞球処理装置810内に多数の入賞球が貯って、これらの入賞球に対応させて複数回の賞品球の排出制御を行うにあたって、球排出制御装置700は、役物制御装置600から例えば「5個排出」を表わす信号を受けているときには、賞品球の5個排出を行い、役物制御装置600は賞球信号送信毎に「5個排出記憶」の値を「1」だけ減算する。
この5個排出が、記憶された回数だけ行われてその記憶がなくなると、次に役物制御装置600は「15個排出記憶」有無が判断され、この「15個排出記憶」があるときには、賞品球の15個排出を行い、15個排出データ送信毎に該「15個排出記憶」の値を「1」だけ減算する。そして、この15個排出記憶がなくなると、それ以後は、入賞球処理装置810に貯えられている入賞球に対して、自動的に「10個排出」が行われるようになっている。
【0068】
更に、球排出制御装置700は、球抜センサ350から入力信号を受けると、球抜ソレノイド336(Sol.F)を励磁して、切替えゲートを図21に示す状態から図22に示す状態に回動させ、球排出経路を球排出樋331から球抜き樋332に切り換えると共に、排出ソレノイド1,2を励磁して、球排出装置300に球抜動作を行わせる。
又、球排出制御装置700は、オーバーフローセンサ360、コ字形検出部317A,317B、補給センサ822からの入力信号を受けて、賞品球の排出を禁止すべき状態(オーバーフロー状態、誘導樋830A,Bの半端状態、貯留タンク820の球不足状態)を検知し、このとき賞品球の排出を禁止すると共に、エラー表示器を点灯させ、又は、完了ランプを点灯させる。
【0069】
更に、球排出制御装置700は、インターフェイス基板860を介して送られてくる玉貸制御装置1200からの玉貸内容を表わす信号に基づいて玉貸動作を行ようになっている。
即ち、遊技機に設けられた貸出スイッチ252の操作によって貸出信号が、後述の玉貸制御装置1200に送られると、該制御装置1200から玉貸信号が該球排出制御装置700に送られ、これに基づいて所定の玉貸動作が行われる。
【0070】
図25は、該球排出制御装置700による所定球数の賞品球の排出動作時の、球排出制御装置700と役物制御装置600との信号の遣取りを説明するためのタイミングチャートである。
この図に示すように、遊技球が入賞球処理装置810に至るとセーフセンサからの出力信号が立ち下がり(t0時点)、この立ち下がり状態が所定時間(例えば10msec)継続したか否かが判別され、所定時間経過した時点(t1時点)で入賞球が存在していると判断される。このように入賞球(セーフ球)の存在が確認されると球排出制御装置700から役物制御装置600に要求信号が送られ(t1〜t2時点)、該要求信号を受信した役物制御装置600から賞球データ(「5個排出」,「15個排出」)を表わす賞球データ信号が、2回続けて送られてくる(t2〜t3時点間;t3〜t4時点間)。そして2回続けて送られてきた信号が互いに一致したとき当該賞球データが正しい内容を表わしていると判断されて賞球データが確定し(t4時点)、この賞球データ(例えば「15個排出」)に基いた排出動作(t4〜t5)が行なわれる(例えば、排出1,2センサが15個の賞品球を検知するまで排出1,2ソレノイドが励磁される)。
この排出動作が終了すると(t5時点)、所定期間に亘る排出ウェイトが行われる。この排出ウェイト中に、セーフソレノイドCが励磁されて当該入賞球の排出が行われる(t6〜t9)。この場合、セーフソレノイドCの励磁によりセーフセンサ816の出力信号が立ち上がり、この状態が所定時間(例えば10msec)継続したときに当該入賞球が、入賞球処理装置810より放出されたと判断され(t8時点)、更にこの時点より所定時間(例えば50msec)経過した時点(t9時点)で当該セーフソレノイドCが消磁(OFF)される。
上述のようにセーフソレノイドCを励磁して当該入賞球を排出したときに、入賞球処理装置810内に貯留されていた次の入賞球が、セーフセンサ816内に達すると、その旨が再び該センサ816によって検出され(t10時点)、該入賞球に対応した所定球数の賞品球の排出動作が行われる(t10以降の排出動作)。
尚、球排出制御装置700は、1個の入賞球に対応した賞品球の排出が完了した時点で、入賞回数を計数するための賞球信号を、図示省略の中央管理装置に送るようになっている(t6〜t7時点)。
【0071】
次に、玉貸機200に設けられ、遊技機100側の玉貸操作部250の操作に応じて、前記球排出装置300に玉貸排出動作を行わせる玉貸制御装置1200の構成並びにその機能について図26を参照して説明する。
この玉貸制御装置1200は、同図に示すように、ROM1211,RAM1212,分周回路1213を具えてなるCPU1210、該CPU1210に接続される発振器1202、電源回路1203を主要な構成要素としており、上記CPU1210には、データバスを介して、レシーバ1220、ローパスフィルタ1230,1240がその入力側に接続され、その出力側にドライバ1250,1260,1270及びトランスミッタ1280が接続されている。
【0072】
かかる玉貸制御装置1200の上記レシーバ1220にはカードリーダが接続され、ローパスフィルタ1230には、当該玉貸機と組をなす遊技機を特定するためのアドレス設定器、1回の玉貸操作で何円分の遊技球を貸し出すかを決定するための玉貸金額設定器、更にはカードリーダ内に引込まれたカードを強制的に排出させるべく当該制御装置1200を初期状態に戻すリセットスイッチが接続されている。
又、上記ローパスフィルタ1240には、インターフェイス基板860を介して、遊技機100側の玉貸操作部250に設けられた貸出スイッチ252、カード返却スイッチ254が接続されると共に、該基板860上に設置されたフォトカプラ43,44が接続されている。しかして、前記球排出制御装置700からのRDY信号がフォトカプラ43を介して受信され、EXS信号がフォトカプラ44を介して受信されるようになっている。
【0073】
又、玉貸制御装置1200の出力側を構成する上記ドライバ1250には玉貸機200本体に設けられたカード利用可能表示器231が接続され、上記トランスミッター1280には、遊技店の事務所等に設置される玉貸管理装置(図示省略)及びカード挿入中表示器(LED)234が接続されている。又、ドライバ1260にはインターフェイス基板860を介して、玉貸操作部側の度数表示器251(7セグメント形表示器)、貸出可能表示器253が接続されている。
又、ドライバ1270には、上記基板860上に設置されたフォトカプラ41,42が接続されている。しかして、該玉貸制御装置1200からのBRDY信号,BRQ信号が、夫々、フォトカプラ41、フォトカプラ42を介して球排出制御装置700に送信されるようになっている。尚、上記ドライバ1260には球排出制御装置700から電源電圧(24V)がヒューズ49を介して供給されるようになっており、この電源電圧が所定レベルに変換された後、遊技機100側の玉貸操作部250に供給されるようになっている。
更に、CPU1210に接続された上記電源回路1203は、玉貸機200に内蔵されたカードリーダに接続されて、該カードリーダに駆動用の電源電圧を供給すると共に、インターフェイス基板860に設置されたフォトカプラ45を介して球排出制御装置700に所定の電圧を供給するようになっている。しかして、球排出制御装置700は、当該電源回路1203から供給される電圧レベルを監視することによって、上記基板860に設置されたフォトカプラ45が正常に接続されているか否かを判断し、もって、その他のフォトカプラ41〜44が正常に接続されているか否かを判断するようになっている。
【0074】
概略上記のように構成された玉貸制御装置1200は、玉貸機200が玉貸可能状態であることを、遊技機側から送られてくるPRDY信号(PRDY)に基づいて判断し、可能状態であるときにカード利用可能表示器231を点灯させる。
この点灯が行われているときにプリペイドカード(図示省略)が挿入されると、玉貸制御装置1200は、その旨をカードリーダからの入力信号に基づいて検知し、プリペイドカードが挿入されているときにその旨を示すべく玉貸機200側に設けられたカード挿入中表示器234を点灯させる。
更に玉貸制御装置1200は、カードリーダからの信号に基づいてプリペイドカードの残高を検知してこれを度数表示器251にて表示すると共に、該残高が玉貸可能な所定金額以上(例えば100円以上)であるときに、貸出可能表示器253を点灯させる。
【0075】
プリペイドカードの残高が上記所定金額以上のときに、遊技機側に設けられた貸出スイッチ252の操作が行われると、その1回の押圧動作毎に、所定個数(例えば300円分)の遊技球を排出させる指令信号が該貸出スイッチ252から一旦、玉貸制御装置1200に送られ、これに基づいて該玉貸制御装置1200からBRDY信号がフォトカプラ41を介して球排出制御装置700に送られ、球排出制御装置700は球排出装置300に所定球数の貸出球の排出を行わせる。このとき玉貸制御装置1200は、上記行われた玉貸に関するデータを、光通信にて接続された貸玉管理装置に送信すると共に、挿入されているプリペイドカードの残高情報を書き換えるべく玉貸情報をカードリーダの書き込み装置(図示省略)に送信する。
上記一連の玉貸動作が終了して、その後、カード返却スイッチ254が押されると、カード返却を表わす指令信号がカードリーダに送られて、該カードリーダによるプリペイドカードの返却が行われる。
【0076】
尚、玉貸情報を、上記貸玉管理装置に送信するに当たって、玉貸制御装置1200は、アドレス設定器からの信号に基いて、当該玉貸機200が何れの遊技機に設定された台であるかを特定し、この台を特定する信号と共にこの玉貸機による玉貸状況を表わす信号を上記管理装置に送るようになっており、該管理装置側では、遊技店内の全台の玉貸状況を集中管理するようになっている。
尚、玉貸制御装置1200は、玉貸金額設定器から金額設定信号を読込み、この値に基づいて、前記貸出スイッチ252の1回の押圧操作で貸し出す遊技球の数を決定し、その旨を表わす信号を、球排出制御装置700に送るようになっている。
又、前記リセットスイッチは、不正操作等の異常発生時により、一旦、玉貸動作の禁止が行われた場合に、その後、当該玉貸禁止状態の解除を行うためのもので、該スイッチから信号が入力されたとき、玉貸制御装置1200は、初期化され、玉貸が可能な状態となる。又、玉貸制御装置1200は、遊技機側のカード返却スイッチの押圧操作により発せられた信号に基づいてカードリーダを作動させて、プリペイドカードの返却を行うようになっている。
【0077】
次に上述の玉貸実行時の、玉貸制御装置1200と球排出制御装置700間の信号の遣取りについて、図27に示すタイミングチャートを用いて説明する。
球排出装置300側が球の排出が可能な状態であるときには、球排出制御装置700より発せられるPRDY信号がロウレベルに保持される。
この状態で玉貸操作部250の貸出スイッチ252が押されると、図に示すように、玉貸信号が立ち下がり(t11時点)、このとき玉貸制御装置1200から球排出制御装置700に送られるBRDY信号が立ち下がる。このBRDY信号が立ち下がった時点で、上記PRDY信号がロウレベルであると、玉貸制御装置1200は、球排出制御装置700に1回の排出動作(例えば100円分)を要求すべくBRQ信号をロウレベルに変換する(t12時点)。
このロウレベルのBRQ信号を受けた球排出制御装置700は、玉貸排出開始条件成立を表わすべくEXS信号を立ち下げ(t13時点)、ついで排出1,2ソレノイドの励磁(駆動信号をハイレベルに変換)を行なうと同時にプリペイドカードの残高を所定金額分(100円分)減算する(t14時点)。
このように排出1,2ソレノイドが励磁されると、球排出装置300内に貯留された遊技球が排出され、その排出個数が排出1,2センサによって検出される。この排出1,2センサからの信号の立ち下がり回数は、球排出制御装置700によってカウントされ、例えば排出1センサが13個の遊技球の排出を検知し、排出2センサが12個の遊技球の排出を検知したときに所定球数(100円分)の遊技球の貸出が行われたと判断して、該球排出制御装置700は上記駆動信号をロウレベルに戻して遊技球の排出を終了させる(t15時点)。
所定個数(100円分;例えば25個)の遊技球の排出が完了した時点で、球排出制御装置700は排出ウェイト期間(この時点より例えば500msec;t15〜t18間)に移行され、その旨を示すウェイト信号がハイレベルにされる。又、上記所定球数(25個)の遊技球の排出が完了した時点で、該球排出制御装置700は、貸出信号を中央管理装置(図示省略)に送ると共に、上記EXS信号を立ち上げて次のBRQ信号を受入れ可能な状態にする。
EXS信号が立ち上がっている状態で、BRQ信号が再び立ち下がると、上記ウェイト期間経過後(このときEXS信号も立ち下がる)、玉貸排出連続条件が成立したと判断されて排出1,2ソレノイドの励磁による遊技球の貸出を行うと共に、BRQ信号を立ち上げて、プリペイドカードの残高を再び所定金額(100円)減算する。
かかる排出1,2ソレノイドの励磁によって、所定球数の排出が完了すると、再び玉貸信号が出力されると共に、EXS信号が立ち上げられてBRQ信号を受入れ可能な状態とする。
上記所定球数(100円分;25個)の遊技球の排出は、本実施の形態では、1回の貸出スイッチ252の押圧動作に対して、3回行われるようになっている。しかして、300円分の遊技球の排出が完了すると、上記BRDY信号が立ち上がって、貸出処理が完了する(t22時点)。
尚、図27に示された、所定期間T0〜T4は、具体的には、T0が30〜50msec、T2が10msec〜10sec、T3が200msec〜10sec、T4,Teが最大250msecという条件の下で適宜設定される。
【0078】
図28は、前述した役物制御装置600及び球排出制御装置700による賞品球の排出制御の流れを模式的に表わす制御ブロック図である。
この図に示すように、賞品球の排出数の決定は、第1種入賞計数記憶手段1010,第2種入賞計数記憶手段1020、賞球排出数決定手段1030によって行われ、賞球数信号発生手段1040及び球排出制御手段1050が、上記賞球排出数決定手段1030からの信号更には、セーフセンサ816、玉貸制御装置1200からの信号を受けて球排出装置300に遊技球の排出を行わせるようになっている。
【0079】
より具体的には、前記第1種入賞計数記憶手段1010は、最小個数(例えば5個)の賞品球を排出する入賞口(本実施の形態では始動入賞口6,6,8)への入賞を第1種入賞検出器(始動入賞検出器SW1〜3)1001からの信号に基づいてカウントしてその値を記憶する。
又、前記第2種入賞計数記憶手段1020は、最大個数(例えば15個)の賞品球を排出する入賞口(大入賞口52)への入賞を第2種入賞検出器(継続入賞検出器SW4,テンカウント検出器SW5,6)1002からの信号に基づいてカウントしてその値を記憶する。
このように記憶された値を表わす信号は、上記賞球排出数決定手段1030に送られる。
【0080】
一方、遊技盤3に設置された全ての入賞口に入賞した遊技球は、入賞球検出器(セーフセンサ)816によって検出され、その検出結果が、賞球数信号発生手段1040に送られる。該賞球数信号発生手段1040は、入賞球検出器816からの信号を受けると、球排出制御手段1050に指令信号を送り、これを受けた球排出制御手段1050は所定球数の賞品球の排出を球排出装置300に行わせる。
【0081】
ところで、このとき排出される賞品球の球数は、賞球数信号発生手段1040が、上記賞球排出数決定手段1030からの信号に基いて決定するようになっている。
より具体的には、入賞球検出器816が入賞球を検出した時点で、前記第1種入賞計数記憶手段1010の記憶値があると、賞球排出数決定手段1030は、当該入賞球に対応した賞品球の排出個数を優先的に「5個」に設定すべく指令信号を賞球数信号発生手段1040に出力し、一方で、第1入賞球計数記憶手段1010にて記憶されている値を「1」減算する。しかして、この記憶値があるうちは、賞球排出数決定手段1030は、排出個数を「5個」に設定する指令信号を出力し、上記減算の結果、その記憶値がなくなると、賞球排出数決定手段1030は、次に前記第2種入賞計数記憶手段1020の記憶値があるか否かを判別し、その記憶値があるならば、今回の入賞球1個に対し、賞品球の排出個数を優先的に「15個」に設定して、その旨を賞球数信号発生手段1040に送り、一方で、第2入賞球計数記憶手段1020にて記憶されている値を「1」減算する。しかして、この記憶値があるうちは、賞球排出数決定手段1030は、排出個数を「15個」に設定する指令信号を出力する。上記減算の結果、その記憶値がなくなると、賞球排出数決定手段1030は、その旨を表わす指令信号を、賞球数信号発生手段1040に送るようになっており、その後は「10個」排出が行われる。
【0082】
この結果、入賞球検出器(セーフセンサ)816が入賞球を検出した時点で、「5個排出」の記憶と、「15個排出」の記憶があった場合には、「5個排出」が優先的に行われるようになり、「5個排出」すべて行われた後に初めて「15個排出」が行われることとなる。そしてこれらの入賞記憶がなくなるとその後「10個排出」が行われる。
ところで、本実施の形態では、先ず「5個排出」が行われて5個の賞品球が排出が行われたときに入賞球処理装置810より1個の入賞球が放出され、その後「15個排出」が行われて15個の賞品球が排出されたときに1個の入賞球が排出されるようになっている。
このように、複数の入賞球があったときに、排出個数の少ない賞品球の排出(5個排出)が先に行われて逸早く入賞球(セーフ球)が放出される。従って同一数の賞品球の排出がされたときに処理される入賞球の数、即ち、入賞球処理装置810(図13)から放出される入賞球の数を増すことができ、仮に、「大当り」が発生した場合であっても、早めに入賞球が入賞球処理装置810より放出されるので該入賞球処理装置810内部に多数の入賞球が貯ってオーバーフローすることがなくなる。
【0083】
上記賞球数信号発生手段1040からの信号が入力される球排出制御手段1050には、一方で玉貸制御装置1200が接続されており、該装置1200から送られてくる玉貸指令信号に基いて球排出制御手段1050は所定数の遊技球の貸出を行うようになっている。尚、実際に行われた玉貸のデータは玉貸制御装置1200側に戻されてプリペイドカードの書換え処理等が行われうようになっている。
【0084】
前記球排出制御手段1050は、前記賞球数信号発生手段1040からの指令信号、又は、玉貸制御装置1200からの玉貸指令信号に基づいて、球排出装置300の排出1,2ソレノイドを励磁して、所望数の遊技球の排出を行う。
尚、球排出制御手段1050は、球排出装置300及び賞球数信号発生手段1040からの制御信号に基づいて賞品球の排出動作中であるか否かを検知し、排出動作中でないことを条件に、玉貸制御手段1200からの指令信号に基づいて、上記玉貸動作を行わせるようになっている。
【0085】
次に、上述した役物制御装置600による可変表示装置30及び変動入賞装置50の作動制御について図29〜図75に示すフローチャートに従って説明する。
図29は、役物制御装置600による役物制御処理の概略を示すゼネラルフローチャートであり、遊技機100に電源が投入されたときに開始され、以後2msec経過毎に繰返し実行されるものである。
【0086】
本プログラムが開始されると、先ずステップS02で初期情報の設定が行われ、次いで、当該開始された処理が電源投入による起動であるか、即ち今回ループが電源投入直後のループであるか否かが判別される(ステップS04)。この判別が“Yes”のときには、RAM領域の初期化を行い(ステップS06)、この初期状態での各動作部への駆動/制御信号の出力処理を行って(ステップS08)、ステップS30に進み、不正処理を行う。そして、この不正処理の実行によって不正が発生していると判断された場合には、当該不正状態がなくなるまでその不正動作を継続して実行する。一方、不正処理の実行時に不正が発生していなかった場合、又は一旦発生した不正状態が解消された場合にはステップS38に進んで、当該可変表示装置30の表示処理を行い、次いで、効果音の編集、出力処理を行って(ステップS40)、本プログラムを終了する。
【0087】
一方、今回ループが電源投入直後のループでない場合には(ステップS04の判別結果が“No”)、ステップS10で賞球制御が行われ、次いで、詳細は後述する確率設定処理(ステップS12)、入力処理(ステップS14)、出力処理(ステップS16)、乱数更新処理(ステップS18)、パワーフェイル監視処理(ステップS20)、カウントスイッチ入賞監視処理(ステップS22)、継続スイッチ入賞監視処理(ステップS24)、特別図柄作動スイッチ入賞監視処理(ステップS26)が順次行われる。
これらの処理が終了すると、ステップS28に進み、この時点で設定されているイベントカウンタの値に応じて、ブロック1(ステップS30)〜ブロック4(ステップS36)の何れかの処理が行われた後、前述した可変表示装置の表示処理(ステップS38)、音の編集/出力処理(ステップS40)が行われ、本プログラムを終了する。
【0088】
ところで、上記イベントカウンタは、所定時間(2msec)毎に行われる当該プログラムを、時分割によって、例えば8msec毎にその処理を行うように分岐させるものであり、従って、ブロック1の不正処理(ステップS30)、ブロック2の特図ゲーム処理(ステップS32)、ブロック3のソレノイドA,B励磁処理(ステップS34)、ブロック4のランプ/LED処理(ステップS36)は、8msec経過毎に実行されるようになる。
尚、本プログラムを説明するに当り、便宜上、ステップS02からステップSS18までの処理を“フェイズ1”、ステップS20からステップS26までの処理を“フェイズ2”、ステップS28からステップS36までの処理を“フェイズ3”、可変表示装置の表示処理、スピーカ660による効果音発生処理(ステップS38,S40)を“フェイズ4”として、以後説明する。
【0089】
図30〜図75は、上述のゼネラルフローチャート(図29)を詳細に示すディティルフローチャートである。
このうち図30,図31は、ゼネラルフローチャートの“フェイズ1(ステップS02〜ステップS18)”のディティルを示すフローチャートである。
この“フェイズ1”の処理が開始されると、初期情報の設定処理、即ちスタックポインタの設定(ステップS102)、RAMのアクセス許可(ステップS104)、当該2msec毎のリセット信号を発生させるタイマPCT1の割込信号のセット(ステップS106)、リフレッシュレジスタの値の復帰(ステップS108)が行われた後、今回処理が電源の投入により起動したものであるか否かの判別がなされる(ステップS110)。
そして、この判別結果が“Yes”のときには、初期化処理,出力処理(前述のゼネラルフローのステップS06,S08の処理)が行われる。即ち、ステップS112でRAM領域の初期化が行われ、ステップS114でアミューズの内蔵レジスタの初期化が行われ、更に、ステップS116で電源投入時の遅延時間の更新が行われ、ステップS118で図32に示す出力処理(OUTPRC)が行われる。ここで上記遅延時間は、電源投入から作動開始までの約1secのアイドルタイムを確保するために設けられるものである。
この出力処理(OUTPRC)では、同図に示すように出力域の内容が、当該CPUの各出力ポートに出力されるようになっている。この出力処理が終了すると、詳細は後述するフェイズ3の“ブロック1”(図40)のステップS1028にスキップして、不正処理が行われる。そして、この不正処理が行われた後は、そのまま後述の“フェイズ4”の処理に進むようになっている。
【0090】
一方、前記ステップS110の判別結果が“No”のときには、更に、ステップS120でRAM検査領域が正常であるか否かが、次のステップS122で全てのRAM領域のチェックが終了したか否かが判別される。全てのRAM領域のチェック中に、RAM検査領域の何れかが異常であった場合には、前記ステップS112に進んでそれ以降の処理が行われる。
【0091】
一方、全てのRAM領域が正常であったときには(ステップS122の判別結果が“Yes”)、ステップS124に進む。このステップS124では後述の“SV制御処理(賞球制御)”が行われ、次いでステップS126で後述の“確率設定表示処理”が行われ、その後、電源投入時にセットされたウェイト時間が終了した否かが判別される(ステップS128)。
未だウェイト時間が経過せず、この判別結果が“No”のときには、前記ステップS116にて、電源投入時の遅延時間の更新が行われ、次のステップS118で出力処理が行われ、その後、“フェイズ3”のステップS1028にスキップする。
一方、前記ステップS128の判別結果が“Yes”のときには、ステップS130にて各スイッチの入力情報が設定され、次のステップS132で後述の“スイッチ入力処理”が行われ、ステップS134でステップS118と同様の手順で出力処理が行われ、その後図31に示す“RAND000”処理に移行する。
【0092】
図31は、図30の“PRGTOP”処理(フェイズ1の前半)に引き続いて行われる“RND000”処理(フェイズ1の後半)のプログラムフローチャートである(図29のステップS18に相当)。
即ち、“PRGTOP”のステップS134(出力処理)が終了すると、処理はステップS136に進み、「大当り」発生確率を調整するための、確率生成乱数の値が更新され、次のステップS138で「可変表示ゲーム」の際に表示される図柄を制御するための図柄表示用カウンタの更新処理が行われ、その後、ステップS140で詳細は後述する特別図柄の更新結果の判定処理(JUDG11)が行われる。
【0093】
次のステップS142では、上記判定結果に基づいて、当該表示図柄が、大当り図柄(例えば、「3,3,3」,「7,7,7」等)となっているか否かが判別される。そして、この判別結果が“Yes”のときにはRAM内に「大当り」図柄領域が設定され(ステップS144)その後ステップS148に進み、一方、判別結果が“No”のときにはRAM内に「ハズレ」図柄領域が設定され(ステップS146)その後ステップS148に進む。ステップS148では、上記設定した領域に、表示図柄の更新結果が格納され、その後、フェイズ2の処理に移行する。
【0094】
図33〜図35は“フェイズ2”(ゼネラルフローチャート図29のステップS20〜S26に相当)のプログラムフローチャートであり、このうち図33はパワーフェイル監視処理,テンカウント検出器SW5,SW6の入力処理が行われる“PHASE2”処理のプログラムフローチャート、図34は継続入賞検出器SW4の入力処理が行われる“KZKINP”処理のプログラムフローチャート、図35は始動入賞検出器SW1〜SW3の入力処理が行われる“TKZINP”処理のプログラムフローチャートである。
この“フェイズ2”が開始されると、先ず、ステップS150で詳細は後述する“パワーフェール監視処理(FALSUB)”が行われ、次のステップS152で“ノーカウント不正解除処理(NCSUB)”が行われる。この“ノーカウント不正解除処理”では、図36に示すように、テンカウント検出器SW5,SW6から入力があったか否かが判別され(ステップK02)、入力があったとき(“Yes”のとき)ステップK04でノーカウント不正フラグが“0”にクリアされ、入力がなかったとき(“No”のとき)そのまま、該ルーチンを終了するようになっている。これらの処理が終了すると、ステップ切換とフラグクリアが行われ(ステップS154)、次のステップS156で既に不正動作中であるか否かが判別される。
【0095】
この不正の検出は、例えば後述の“ブロック1”処理(図40)のステップS1016等で行われるもので、前回ループまでに不正が検知され、既に不正動作中となっていれば(判別結果が“Yes”)、そのまま、“フェイズ3”(図39)に移行する。
一方、未だ不正が発生していないときには(判別結果が“No”のとき)、不正音の初期情報がセットされ(ステップS158)、テンカウント検出器SWの入力信号の立上がり又は立下り(エッジ)情報が取出され(ステップS160)、次のステップS162でテンカウント検出器SW5,SW6の入力信号が立上がったか否かが判別される。
この判別結果が“No”のときには、続くステップS164〜S180をスキップして図34に示す“KZKINP”処理に移行する。一方、この判別結果が“Yes”のときには、ステップS164でテンカウント検出器からの入力信号の立上がり(エッジ)記憶がクリアされ、次のステップS166にてこの時点で「大当り」動作中であるか否かが判別される。
この判別結果が“No”のときには、続くステップS168〜S180スキップして“KZKINP”処理に移行する。一方、この判別結果が“Yes”のときには、「大当り」動作中に大入賞口52への入賞があってテンカウント検出器からの信号が立上がったと判断して、その旨(「大当り」中の入賞)を遊技者に報知すべく、入賞音の出力要求が行われ(ステップS168)、次いでテンカウント検出器の入力数(立上がり回数)即ち1回の「大当り」動作中の当該大入賞口52への入賞数がカウントされ、ステップS172でそのカウント値が所定値(例えば「10」)以上であるか否かが判別される。
【0096】
このステップS172の判別結果が“No”のときには、続くステップS174〜S178をスキップして、ステップS180にて当該カウント数を可変表示装置30で表示させるべく、その数がRAMの表示器制御領域に設定されて、図34に示す“KZKINP”処理に移行する。一方、前記ステップS172の判別結果が“Yes”のときには、入力数(カウント値)が「10」に補正され、次いでソレノイドAがオフ状態(オフ期間)であるか否かが判別される。この判別時点で、既にオフとなっているときには(判別結果が“Yes”)、ステップS178にて、各ステップの実行時間を計測するためシーケンスタイマがクリアされ、その後ステップS180に進む。一方、判別結果が“No”のときには、ステップS178をスキップして、そのままステップS180を実行し、その後“KZKINP”処理に移行する。
【0097】
処理が上記“KZKINP”処理(図34)に移行すると、先ず、ステップS182で、継続入賞検出器SW4からの信号が立上がったか否か(入力があったか)が判別される。この判別結果が“No”のときには、続くステップS184〜S212をスキップして、図35に示す“TKZINP”処理に移行する。
一方、判別結果が“Yes”のときには、ステップS184で当該継続入賞検出器からの信号の立上がり記憶がクリアされ、次いで、継続条件成立の効果音を発生させるべく、継続音の出力データが設定され(ステップS186)、大当り動作のうち後半動作の表示コマンドが設定され(ステップS188)、ステップS190で、現在の「大当り」動作が前半動作(1〜8サイクルまでの動作)であるか否かが判別される。この判別結果が“Yes”のときには、続くステップS192〜S198をスキップして、ステップS200に進む。
一方、このステップS190の判別結果が“No”のときにはステップS192で継続前の有効時間中か否かが判別される。
このステップS192の判別結果が“No”のときには、続くステップS194〜S212をスキップして、図35に示す“TKZINP”処理に移行する。一方、判別結果が“Yes”のとき即ち、継続条件成立後のインターバル中であるときは、インターバル中であることを遊技者に報知すべく、インターバル音の出力データが設定される(ステップS194)。そして次のステップS196では後述の“出力音設定処理”(SNDSET)が行われ、ステップS198でインターバル中(継続前の有効時間中)である旨を表示するためのコマンドの設定されて、ステップS200に進む。
【0098】
前記ステップS190の判別結果が“Yes”のとき、又は、前記ステップS198の後に行われるステップS200では、継続条件の成立を表わす継続入賞フラグが“1”に設定され、次のステップS202で、変動入賞装置53の可動部材51,51の開放動作が終了サイクル(16サイクル目)での動作であったか否かが判別される。
この判別結果が“Yes”のときには、「大当り」動作を更に継続させることなく、即ち続くステップS204からステップS212をスキップして、図35に示す“TKZINP”処理に移行する。
一方、前記ステップS202の判別結果が“No”のときには、ステップS204で継続後のステップ(継続サイクル数)が設定され、ステップS206でステップ切換フラグが“1”に設定され、ステップS208で当該表示コマンドがRAMの所定領域に格納された後、継続音の出力タイミングとなっているか否かが判別される。
この判別結果が“Yes”のときにはステップS212にて継続条件成立を示す効果音の出力が行われ、一方、“No”のときには、該ステップS212をスキップして、図35の“TKZINP”処理に移行する。
【0099】
処理が“フェイズ2”の“TKZINP”処理(図35)に移行すると、ステップS214で始動入賞検出器SW1〜SW3の入力監視用の情報が設定され、次のステップS216で始動入賞検出器からの入力(立上り)があったか否かが判別される。この判別結果が“No”のときは、続くステップS218〜S242をスキップして、ステップS244以降の処理に進む。
【0100】
一方、前記ステップS216の判別結果が“Yes”のときには、当該始動入賞検出器からの入力信号の立上り記憶がクリアされ(ステップS218)、当該始動入賞検出器からの信号の立上りに対応して、入力情報が更新され(ステップS220)、次のステップS22で当該更新された入力情報(入賞数の合計値)が“255”以上となっているか否かが判別される。この判別結果が“No”であるうちは、続くステップS224をスキップして、ステップS226に進み、一方、“Yes”となったときには、ステップS224で更新された入力情報の値を「1」減算してステップS226に進む。
【0101】
ステップS226では、始動入賞検出器SW1〜SW3からの入力信号に対応させて未だ対応する可変表示ゲームが実行されていない入賞球数を表わす入賞個数の記憶値が更新され、次のステップS228で、更新した記憶値が“4”以上となっているか否かが判別される。
このステップS228の判別結果が“Yes”のときには、続くステップS230〜S242をスキップして、そのままステップS244に進む。一方、この判別結果が“No”のときには、ステップS230で更新された入賞個数記憶値の新たな表示用データが設定され、可変表示ゲームを記憶値に応じた表示ゲーム時間とすべく、ステップS232で入賞個数記憶値に対応する図柄変動時間が設定され、ステップS234で、有効な始動入賞があったことを示すべく入力音の出力要求が行われて、その後ステップS236の判別が行われる。
【0102】
このステップS236では、遊技盤3に設置された可変表示装置30及び変動入賞装置50が通常動作中であるか否かが判別される。この判別結果が“No”即ち、遊技機が「大当り」等の特別遊技状態のときには、ステップS238をスキップしてステップS240に進み、“Yes”のとき(通常動作中のとき)には、各ステップの実行時間を計測するためのシーケンスタイマがクリアされ(ステップS238)、その後ステップS240に進む。このステップS240で行われる“TKZGET”処理は、可変表示ゲームに用いられる乱数の記憶更新を行なうためのサブルーチンであり、図37に示すように該サブルーチンが開始されると、先ずステップK06で(特別図柄決定用の乱数の記憶領域が設定され、次のステップK08で「大当り」を発生させるための乱数の値が記憶され、その後該ルーチンを終了する。
【0103】
この“TKZGET”処理が終了すると、次のステップS242で、全ての始動入賞検出器SW1〜SW3に関するステップS216〜S240の処理が終了したか否かが判別される。従って、上記始動入賞検出器の入力処理に関し、例えば、始動入賞検出器SW1の入賞に関する入力処理が全て完了すると、始動入賞検出器SW2の入賞に関する入力処理が行われ、次に始動入賞検出器SW3の入賞に関する入力処理が行われる。そして、全ての始動入賞検出器に関する入力処理が終了すると(ステップS242が“Yes”)、ステップS244以降の処理が行われる。
【0104】
ステップS244では、「5個排出」に係る後述の「SV」(賞球データの遣取り)に関する入力情報の設定が行われ、次のステップS246では「5個排出」に係る“三系統入力数更新処理”(SV21N)が行われる。更に次のステップS248では「15個排出」に係る「SV」の入力情報のアドレスの更新が行われ、次のステップS250で「15個排出」に係る“三系統入力数更新処理”が行われ、その後、“フェイズ3”に進む。
図38は上記“三系統入力数更新処理”のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンが開始されると、ステップK10で該当する特定の検出器(SW)からの入力があるか否かが判別される。入力があってこの判別結果が“Yes”のときはステップK12で予め指定されている記憶領域の値(入力数)が更新され、入力がないときには、該ステップK12をスキップして、夫々ステップK14に進む。ステップK14では、予め指定されている領域の入力情報の全ての監視が終了したか否かが判別され、この判別結果が“No”であるうちは、前記ステップK10に戻って、次の特定検出器(SW)からの入力の監視が行われる。そして全ての検出器(SW)の入力監視が終了した時点(ステップK14の判別結果が“Yes”に転じた時点)で該サブルーチンを終了する。
【0105】
次に、図39〜図57を参照して、“フェイズ3”での制御手順について説明する。
この“フェイズ3”は、前述したゼネラルフローチャート(図29)のステップS28〜ステップS36に相当する処理であり、上述の“フェイズ1”,“フェイズ2”を実行した結果に基づいて、遊技盤3に設けられた各種装置、ランプ、LEDを実際に作動させるためのものである。
処理が“フェイズ3”に移行すると、先ず、ステップS252で、この時点で記憶されている「イベントカウンタ」の値が取り出される。ここで「イベントカウンタ」とは今回ループで後述のステップS262〜S268の何れを実行するかを決定するための変数をカウントするものであり、例えば“フェイズ4”の“SNDSEL”処理(図59)の実行によって決定される。
次のステップS254では不正動作中であるか否かの判別がなされ、この判別結果が“Yes”のときには、ステップS256に進み上記取出したイベントカウンタの値が、不正を表わす値(例えば「0」)となっているか否かが判別される。この判別結果が“No”であるうちは、そのまま後述の“フェイズ4”に移行する。
一方、不正動作中でないとき(ステップS254の判別結果が“No”)、又は、不正動作中であっても既にイベントカウンタの値が不正を表わす値「0」となっているとき(ステップS256の判別結果が“Yes”)には、ステップS258に進んで“分岐アドレス算出処理”(BRANCH)が行われる。この“分岐アドレス算出処理”ではイベントカウンタの値が正常であるか否かがチェックされ、異常のときはその値がクリアされ、正常のときはそのまま分岐処理に進む。
【0106】
上記“分岐アドレス算出処理”が終了すると、ステップS260で「イベントカウンタ」の値による分岐処理が行われ、この時点で設定されているイベントカウンタの値(「0」〜「3」の何れかの値)に応じて、ステップS262の不正処理(BLOCK1)、ステップS264の特図ゲーム処理(BLOCK2)、ステップS266のソレノイドA,B励磁処理(BLOCK3)、ステップS268のランプ・LED処理(BLOCK4)の何れかの処理が行なわれ、その後、“フェイズ4”に移行する。
【0107】
図40〜図55は、上述した“BLOCK1”〜“BLOCK4”の処理内容を示すプログラムフローチャートである。
上述したように、「イベントカウンタ」の値が「0」のときには、先ず“不正処理”(BLOCK1)が行われる。
処理がこの“BLOCK1”に移行すると、図40に示すように、ステップS1002でテンカウント検出器SW5,SW6のレベル(オン,オフ)情報の取出しが行われ、次いで、不正監視情報の設定がなされ(ステップS1004)、更に不正タイマの規定時間の設定(ステップS1006)、不正タイマのクリア情報の設定(ステップS1008)が順次行われ、続くステップS1010にて不正監視の要求があるか否かが判別される。
この判別結果が“No”のときには続くステップS1012〜S1018をスキップしてステップS1020に進む。
一方、前記ステップS1010の判別結果が“Yes”のときには(不正監視要求有り)ステップS1012にて不正タイマのカウント値が更新され、次いで、ステップS1014で、更新された不正タイマのカウント値を基として上記設定された規定時間を越えたか否かが判別される。
このステップS1014の判別結果が“No”であるうちは、続くステップS1016,S1018をスキップして、ステップS1020に進み、一方、上記規定時間が経過して判別が“Yes”に転じると、不正フラグが設定され(ステップS1016)、不正タイマのカウント値がその上限値(=規定時間)に留められ(ステップS1018)、その後ステップS1020に進む。
【0108】
ステップS1020では、この時点での不正タイマのカウント値がRAMの所定領域に格納され、次のステップS1022で、行われるべき全ての不正監視が完了したか否かが判別される。しかして、未だ全ての不正監視が完了していないときには(判別結果が“No”)、ステップS1004より再度不正を監視する処理が行われる。一方、要求されている全ての不正監視が完了したならば(ステップS1022の判別結果が“Yes”)、上記ステップS1016にて“0”又は“1”に設定された不正フラグが格納され(ステップS1024)、次のステップS1026で不正動作中であるか否かが判別される。この判別結果が“No”のときには続くステップS1028〜S1042を実行することなく、そのまま“フェイズ4”に移行する。
【0109】
一方、上記ステップS1026の判別結果が“Yes”のときには(不正中)、不正タイマが更新され(ステップS1028)、ソレノイドA,B及び遊技機に設定されたランプL1〜L9,LEDが一旦全てオフにされる(ステップS1030)。そして、次のステップS1032にて不正発生を次げるべく設定ランプL6,L9が32msec毎に点滅される(ステップS1032)。続くステップS1034では「SV」の入力情報が設定され、更にステップS1036の“三系統入力数更新処理”(SV21N;図38)、ステップS1038の「SV」の入力情報のアドレス更新、ステップS1040での“三系統入力数更新処理”(SV21N)、更には、入賞検出器(SW)の入力信号の立上がり(エッジ)記憶のクリア(ステップS1042)が行われて、その後“フェイズ4”に移行する。
【0110】
図41は、「イベントカウンタ」の値が「1」のときに上記“フェイズ3”のステップS32(図39)で実行される“特図ゲーム処理”(BLOCK2)のプログラムフローチャートである。
この“BLOCK2”が開始されると、先ずステップS1050で更新すべき変動タイマの制御情報が設定され、ステップS1052で何れかの変動タイマが特定されて取出される。
次のステップS1054では、取出された変動タイマがそのカウントを終了したか否かが判別され、未だ終了していないときにはタイマの更新がなされ(ステップS1056)、既に終了しているときには、該ステップS1056をスキップして、タイマ領域の更新が行われる(ステップS1058)。次のステップS1060では、全ての領域のチェックが終了したか否かが判別される。この判別結果が“No”であるうちは、更に次のタイマの更新を行うべく上記ステップS1052〜S1058の処理を繰返し実行する。
【0111】
更新すべき全てのタイマに関して、その更新が行われ、前記ステップS1060の判別結果が“Yes”に転じると、ステップS1062で各ステップの実行時間を計測するためのシーケンスタイマがそのカウントを終了したか否かが判別される。この判別結果が“No”であるうちは、ステップS1064でシーケンスタイマのカウント値を更新して、そのまま“フェイズ4”に移行する。
一方、シーケンスタイマがカウントを終了して上記ステップS1062の判別結果が“Yes”に転じたならば、ステップS1066にて分岐処理情報の設定がなされ、ステップS1068でステップ分岐処理(BRANCH)が行われる。このステップ分岐処理(BRANCH)においては、図42に示すように、先ずステップ番号が正常な値であるか否かが判別され(ステップK16)、異常であるときにはステップK18で該ステップ番号がクリアされ、その後、クリアされた番号を基にジャンプアドレスが取り出される(ステップK20)。一方、ステップ番号が正常なときにはそのままステップK20に進んで該番号よりジャンプアドレスが取り出される。
図41に戻り、次のステップS1070では、設定された「ステップ」番号に応じた処理“STEP10”〜“STEP1D”への分岐が行われる。そして、「ステップ」番号に応じた“STEP10”〜“STEP1D”の各処理が終了すると、“フェイズ4”に移行するようになっている。
【0112】
次に、上記「ステップ」番号に応じた分岐処理について図43〜図53を参照して説明する。
図43は、「ステップ」が「10」のときに行われる“通常動作処理”(STEP10)を示すプログラムフローチャートである。
このプログラムが開始されると先ずステップSS2で通常動作のステップ情報の設定が行われ、次のステップSS4で貯留があるか否かが判別される。この判別結果が“No”のときには、続くステップSS6〜SS28をスキップして、ステップSS30に進み、ステップ切換フラグが“1”に設定され、ステップSS32の“制御番号切換処理”(SEQCHG)が行われ、その後、“フェイズ4”に移行する。
【0113】
一方、前記ステップSS4の判別結果が“Yes”のときには、ステップSS6で入賞記憶値が更新され、ステップSS8でこの入賞記憶に関する情報がRAM内の表示器制御領域に設定され、次のステップSS10で「ラッキーナンバー」に関する情報の初期化、更には、乱数の記憶領域の更新(ステップSS12)、変動タイマ領域の更新(ステップSS14)が行われ、その後、ステップSS16で当該入賞記憶値が“2”未満であるか否かが判別される。この判別結果が“Yes”のときにはシーケンス時間が比較的長い時間(例えば5.2sec)に設定され(ステップSS18)、“No”のときには上記変動タイマの内容(カウント範囲)が2sec加算されて(ステップSS20)、その後ステップS22に進む。
【0114】
ステップSS22では、「可変表示ゲーム」の「大当り」の発生が高確率であるか否か(高確率フラグが“1”であるか)が判別され、この判別結果が“Yes”のときには高確率での動作中である旨を示す回転音のデータ設定が行われる(ステップSS24)。一方、判別結果が“No”のときには低確率での動作中である旨を示す回転音のデータ設定が行われる(ステップSS26)。
次のステップSS28ではこれら設定された情報に基づいて“音出力設定処理”(SNDSET)が行われる。この“SNDSET”処理では、図44に示すように、先ず、音データが設定禁止となっているか否かが判別され(ステップSN02)、この判別結果が“Yes”のときにはそのまま、本ルーチンを終了し、判別結果が“No”のときにRAMの音制御領域に上記データが設定され(ステップSN04)、その後ルーチンを終了するようになっている。
【0115】
この“音出力設定処理”が終了すると前記ステップSS30でステップ切り換えフラグが“1”に設定され、その後、“制御番号切換処理”(ステップSS32)が行われる。
この“制御番号切換処理”(SEQCHG)は、図45に示すフローチャートに従って行われるもので、本プログラムが開始されると、ステップSN6でステップ情報に基づいてテーブルアドレスが算出され、次いでステップSN08で前述の図44に示した手順で“音出力設定処理”(SNDSET)が行われ、更に、シーケンス切換データの取出し(ステップSN10)、シーケンスデータの設定(ステップSN12)が順次行われ、その後本ルーチンを終了するようになっており、図43のプログラムに戻って、“フェイズ4”に移行する。
【0116】
次に、“ブロック2”においてこの時点で設定されている「ステップ」番号が「11」のときに行われる“自動停止時間の終了監視処理”(STEP11)について図46のプログラムフローチャートに従って説明する。
このプログラムが開始されると、先ずステップSS34で後述する“停止図柄取込処理”(FETCH)が行われ、次のステップSS36でこれも後述する“図柄判定処理”(JUDG10)が行われる。
そして、上記停止図柄の取込み、当該停止図柄の判定の結果、「可変表示ゲーム」がリーチ状態を発生させるべき図柄(例えば左図柄と中図柄とが一致する図柄の組合せ)であるか否かが判別され(ステップSS38)、この判別結果が“Yes”のときには、更にステップSS40で、このリーチ図柄が、「スーパーリーチ」の図柄であるか否かが判別される。ここで「スーパーリーチ」とは、ゲーム結果を表わす図柄が「ラッキーナンバー」(例えば「1」,「3」,「5」,「7」,「9」)となっているときに行われるリーチ状態で、この「スーパーリーチ」が発生したときにはそれ以降の「大当り」当りが「高確率」にて発生し得るように制御される。このステップSS40の判別結果が“Yes”のときには、ステップSS42に進んで「スーパーリーチ」発生を示すコマンドが設定され、“No”のときにはステップSS44にて「リーチ」発生を示すコマンドが設定され、その後ステップSS48に進む。
一方、前記ステップSS38の判別結果が“No”のときにはステップSS46にて「ハズレ」である旨を示すコマンドが設定され、ステップSS48に進む。
ステップSS48では、上記設定されたコマンドに基づいて駒送り情報の設定が行われ、次いでステップSS50でステップ情報の設定が行われ、図48に示す後述の“STEP13”処理のステップSS82にスキップした後前述した(図43)通常処理“STEP10”のステップSS30,SS32が実行された後、“フェイズ4”に移行するようになっている。
【0117】
又、“ブロック2”(図41)において、この時点で設定されている「ステップ」番号が「12」のときには、図47に示す第一図柄の“停止監視処理”(STEP12)が行われる。この処理では、先ず、ステップSS52で、駒送り情報が設定され、ステップSS54で「ステップ」情報が設定され、その後、後述の“STEP13”処理のステップSS82及び前述の“STEP10”処理のステップSS30,SS32が実行された後、“フェイズ4”に移行する。
【0118】
又、この時点で設定されている「ステップ」番号が「13」のときには、図48に示す“第二図柄の停止監視及びリーチ判定処理”(STEP13)が行われる。
この“STEP13”処理が開始されると、先ず、ステップSS60で後述(図74)の“図柄判定処理”(JUDG10)が行われる。そして、この判定の結果が「リーチ」状態を示しているか否かが判別され(ステップSS62)、判別結果が“No”のときにはステップSS64で通常(「ハズレ」用)の駒送り情報が設定され、ステップSS66で「ハズレ」停止のステップ情報が設定されて、ステップSS82に進み、上記設定された通常の駒送り情報に基づいてシーケンス時間が算出され、その後、前述した“STEP10”処理(図43)のステップSS30,SS3にスキップしてこれを実行し、その後“フェイズ4”に移行する。
【0119】
一方、前記ステップSS62の判別結果が“Yes”のとき(「リーチ」状態)には、判定された図柄が「スーパーリーチ」を発生させるための「ラッキーナンバー」(左図柄と中図柄とが一致する「リーチ」状態において、停止図柄における該一致した2つの図柄が「1,1」,「3,3」,「5,5」,「7,7」,「9,9」となる図柄)を表しているか否かが判別される(ステップSS68)。この判別結果が“No”のときには、通常の「リーチ」状態に応じた制御を行うべく、ステップSS70にてラッキーナンバーフラグのクリアが行われ、ステップSS72で通常リーチの駒送り情報が設定され、ステップSS74で通常リーチのステップ情報が設定された後、前述のステップSS82以降の処理に進む。
一方、前記ステップSS68の判別結果が“Yes”のとき(判定された図柄が「ラッキーナンバー」を表しているとき)には、先ず、ステップSS76でラッキーナンバーフラグが“1”に設定され、次のステップSS78では当該スーパーリーチ状態に応じた駒送り情報が設定される。次のステップSS80ではスーパーリーチのステップ情報が設定され、その後、前述のステップS82以降の処理に進むようになっている。
【0120】
又、“ブロック2”(図41)において「ステップ」番号が「14」又は「15」のときには、図49に示す、“停止結果の判定処理”(STEP14,STEP15)が行われる。
この判定処理が開始されると、先ず、ステップSS84にて、後述の“図柄判定処理”(JUDG10)が行われ、次のステップSS86でこの判定結果が「大当り」であるか否かが判別される。この判別結果が“No”のときには、そのまま、本ルーチンを終了して、“通常処理”(STEP10)のステップSS30,SS32にスキップしてこれを実行した後、“フェイズ4”に移行する。
一方、前記ステップSS86の判別結果が“Yes”のとき、即ち判定された図柄が「大当り」図柄となっているときには、ステップSS88にて大当り動作回数(サイクル数)の初期化が行われ、ステップSS90にてファンファーレのステップ情報が設定され、次いで、ラッキーナンバー情報の設定(ステップSS92)が行われて、この「大当り」を発生させた図柄が「ラッキーナンバー」であるか否かの判別がなされる(ステップSS94)。
このステップSS94判別結果が“Yes”のときには、ステップSS96に進んで高確率フラグが“1”に設定されてステップSS98に進み、一方、“No”のときには、該ステップSS96をスキップして、ステップSS98に進む。尚、上述のように高確率フラグが一旦“1”に設定されると、これ以降に行われる可変表示ゲームの「当り判定」の確率が高められ、「大当り」が発生し易くなる(高確率)。この「高確率」は、例えば実際に「大当り」が発生するまで保持される。
【0121】
次のステップSS98では、今回の「大当り」が「ラッキーナンバー」での当りであるか否かの判定がなされ、“No”のときにはステップSS100で通常の「大当り」を表わすファンファーレ音データが設定されて、この設定データに基づいて、ステップSS104の“音出力設定処理”(SNDSET)が図44に示す手順に従って行われる。一方、ステップSS98の判別結果が“Yes”のときにはステップSS102で、スーパーリーチファンファーレ音のデータ設定が行われ、この設定データに基づいて上記ステップSS104が実行される。かかる音出力設定処理が終了すると、その後図43に示した通常処理(STEP10)のステップSS30,SS32にスキップしてこれが実行された後、“フェイズ4”に移行する。
【0122】
図50はこの時点で設定されている「ステップ」番号が「17」又は「18」のときに実行される“ファンファーレ動作の終了監視処理”(STEP17)、“インターバル動作後半の終了監視処理”(STEP18)のプログラムを示すフローチャートである。
処理がこのプログラムに移行すると、先ず、ステップSS106で大当り動作回数のカウント値(サイクル数)が更新され、大入賞口52への入賞数のカウント数が初期化される(ステップSS108)。次のステップSS110ではRAMの表示器制御領域に上記大当り動作回数(サイクル数)及びこの時点でのカウント数が設定され、ステップSS112で継続入賞フラグが初期化され、しかる後、ステップSS114で当該「大当り」のサイクルが最終サイクル(16サイクル目)であるか否かが判別される。この判別結果が“No”であるうちは、ステップSS116に進んで「大当り」のステップ情報が設定され、一方、大当り動作が最終サイクルとなって上記判別結果が“Yes”に転じたときには、ステップSS118に進んで「大当り」の最終サイクルのステップ情報が設定されて、その後、図43に示す通常処理(STEP10)のステップSS30,SS32にスキップし、その後、“フェイズ4”に移行する。
【0123】
図51は設定されている「ステップ」番号が「19」又は「1A」のときに実行される、“継続前の大当り動作処理”(STEP19)、“継続後大当り動作処理”(STEP1A)のプログラムを示すフローチャートである。
「ステップ」番号が「19」であるときには、“ブロック2”の「ステップ」による分岐(ステップS1070)の実行によって、このプログラムのステップSS120からその処理が開始される。
ステップSS120では、この時点で「大当り」遊技状態が最終サイクルとなっているか否かが判別される。この判別結果が“No”であるうちは、ステップSS122に進んで通常の「大当り終了」のコマンドが設定され、この判別結果が“Yes”に転じたならば、ステップSS124に進んで最終サイクルでの「大当り最終サイクルの表示」のコマンドが設定され、その後ステップSS126に進む。ステップSS126では有効時間のステップ情報が設定され、その後、ステップSS132にてRAMの表示器制御領域に上記コマンドが設定され、前述の通常処理(STEP10)のステップSS30,SS32にスキップして、その後、“フェイズ4”に移行する。
【0124】
一方、設定されている「ステップ」番号が「1A」のときには、上記分岐処理によって、該プログラムのステップSS128よりその処理が行われる。
このステップSS128では、インターバルのステップ情報が設定され、次いでインターバルのコマンドが設定され、その後、前記ステップSS132に進んで、表示器制御領域にそのコマンドが設定され、その後、通常処理のステップSS30,SS32にスキップして、“フェイズ4”に移行する。
【0125】
図52は“ブロック2”実行時に設定されている「ステップ」番号が「1B」又は「1C」のときに実行される“有効時間の終了監視処理”(STEP1B)、“インターバル前半の監視処理”(STEP1C)のプログラムフローチャートである。
このプログラムでは「ステップ」番号が「1B」のときには、ステップSS134からその処理が開始される。このステップSS134では大当り終了動作のステップ情報が設定され、次いで継続入賞フラグの初期化(ステップSS136)が行われた後、ステップSS138で、テンカウント検出器に入力信号の立上りがあったか否かが判別される。この判別結果が“No”のときには何らかの不正が行われたと判断してステップSS140に進んでノーカウント不正フラグが設定され、“Yes”のときには該ステップSS140をスキップして、前述した図43の通常処理(STEP10)のステップSS30,SS32に進み、その後“フェイズ4”に移行する。
一方、「ステップ」番号が「1C」のときには、ステップSS142にてインターバルのステップ情報の設定が行われ、その後、前記ステップSS136以降の処理が行われる。
【0126】
図53は「ステップ」番号が「16」又は「1D」のときに実行される、“ハズレ動作処理”(STEP1D)、“大当り終了動作の終了監視処理”(STEP16)のプログラムフローチャートである。
「ステップ」が「1D」のときには、本プログラムは、ステップSS143から実行される。ステップSS143では先ず、ラッキーナンバーフラグが“1”であるか否かが判別される。この判別結果が“Yes”のときには、高確率フラグが“1”に設定され(ステップSS144)、その後ステップSS146に進む。
ステップSS146では、入賞記憶があるか否かが判別され、判別結果が“No”のときには、ステップSS148で該通常動作のステップ情報が設定され、その後前述の通常処理(STEP10)のステップSS32にスキップしてその後“フェイズ4”に移行する。
一方、ステップSS146の判別結果が“Yes”のとき(入賞記憶有り)には、前述の通常処理(STEP10;図43)のステップSS2にスキップし、当該通常処理の終了後に“フェイズ4”に移行するようになっている。
尚、「ステップ」番号が「16」のときには、前記ステップSS146からその処理が行われる。
【0127】
図54は図41に示した“特図ゲーム処理(ブロック2)”での分岐により行われる上述した“通常動作処理”(STEP10)〜“大当り終了動作の終了監視処理”(STEP1D)の全体の流れを示すフローチャートである。
特図ゲーム処理が開始されると、先ず、通常動作処理(STPE10)よりその処理が行われて、特図(可変表示装置30による表示図柄)の変動が開始され、STEP11に移行して(1)、自動停止時間の終了監視処理が行われる。自動停止時間が終了するとSTEP12に移行して(2)、第一図柄(左図柄)の停止監視処理が行われる。左図柄が停止されるとSTEP13に移行して(3)、第二図柄(中図柄)の停止監視、及びリーチ判定処理が行われる。そして、リーチ判定の結果リーチ以外のときにはSTEP14に移行して(4)、右図柄の停止及び停止結果の判定処理(リーチ以外)が行われ、リーチのときにはSTEP15に移行して(5)、同様に、右図柄の停止及び停止結果の判定処理(リーチ時)が行われる。
【0128】
上記STEP14又はSTEP15での、図柄停止結果の判定により「ハズレ」との判断がなされたときにはSTEP16に移行して(6),(6)、ハズレ動作処理が行われる。そして、ハズレ動作が終了すると、以後の特図ゲーム処理(BLOCK2)では再びSTEP10より処理がなされる(7)。
【0129】
一方、STEP15での図柄停止結果の判定により「大当り」との判断がなされたときにはSTEP17に移行して(8)、ファンファーレ動作の終了監視処理が行われる。このファンファーレ動作が終了するとSTEP19に移行して(9)、継続前の大当り動作処理が行われる。この処理中に、継続入賞口への遊技球の流入(継続条件成立)が検知されるとSTEP1Aに移行して(11)継続後の大当り動作処理が開始され、この大当り動作処理(STEP1A)が終了するとSTEP1Cに移行して(12)、インターバル前半の終了監視処理が行われる。
一方、STEP19での継続前の大当り動作処理が終了するまでに、上述の継続条件が成立しなかったときにはSTEP1Bに移行して(13)、継続入賞検出器の有効時間の終了監視処理が行われる。この有効時間の終了監視処理中に、上記継続条件が成立した場合には前記STEP1Cに移行して(14)、インターバル前半の終了監視処理が行われる。このインターバル前半の終了監視処理において、上記継続入賞検出器の有効時間が経過すると、STEP18に移行して(15)、インターバル動作後半の監視処理が行われる。そして、インターバル時間が経過すると、前述のSTEP19に移行して(16)、再び継続前の大当り動作処理が行われる。
このように、大当り動作が繰返される中で、上述の継続条件が成立する前に上記有効時間が経過したときには、処理は、STEP1BからSTEP1Dに移行し(17)、大当り終了動作の終了監視処理がなされ、その後の特図ゲーム処理(BLOCK2)でSTEP10より処理がされる(18)。
尚、大当りが最終サイクルのときは、STEP18でその旨が検知され、次のサイクルに移行しないようになっている。
又、継続条件が成立せずに大当りが終了したとき、又は、最終サイクルとなって大当りが終了したときに、前述の入賞記憶値がある場合には、当該特図ゲーム処理(BLOCK2)では、その処理がSTEP11より開始されるようになっている(19)。
【0130】
次に、“フェイズ3”(図39)のステップS266で実行されるソレノイドA,B励磁処理(BLOCK3)について、図55のフローチャートに従って説明する。
この“BLOCK3”処理は前述したイベントカウンタの値が「2」のときに実行されるものでこの処理が開始されると、先ず、ステップS1102でRAMの出力域にソレノイドAのオフ(消磁)情報が設定され、次いでステップS1104で「大当り」が発生しているか否かが判別される。この判別結果が“Yes”のときにはステップS1106にて上記出力域にソレノイドAのオン(励磁)情報が設定され、その後ステップS1108に進む。一方、判別結果が“No”のときには、該ステップS1106をスキップしてステップS1108に進む。これにより、「大当り」状態で変動入賞装置50の可動部材51,51が回動されて大入賞口52が開放される(図6に示す状態)。
【0131】
次のステップS1108ではRAMの出力域にソレノイドBのオフ情報が設定され、次のステップS1110にてこの時点で継続入賞フラグがオンであるか(“1”であるか)否かが判別される。この判別結果が“Yes”のときにはステップS1112にて出力域にソレノイドBのオン情報が設定され、その後、ステップS1114に進む。一方、判別結果が“No”のときには前記ステップS1112をスキップしてステップS1114に進む。この結果、一旦継続条件が成立すると、当該継続入賞口53Aが閉塞レバー56aによって塞がれることとなる(図7参照)。
【0132】
次の、ステップS1114では、ステップ番号が「0」であるか否かが判別される。そして、その値が「0」以外のときにはステップS1116にて始動入賞検出器の情報制御を行うためのRAMのポインタ領域に記憶された値が「2」以上であるか否かが判別され、判別結果が“No”のときにはそのまま、ステップS1130に進み、図56に示す“装飾切換処理”(UPDATE)が行われた後、“フェイズ4”に移行する。
一方、前記ステップS1116の判別結果が“Yes”のときには(ポインタが「2」以上)、ステップS1118にて「ステップ」番号が「0」に設定され、ステップS1126で当該「ステップ」番号の格納が行われた後、ステップS1128で、ステップS1130の処理で用いられるタイマがクリアされた後、ステップS1130にて装飾切換処理(UPDATE)が行われ、その後、“フェイズ4”に移行する。
【0133】
又、前記ステップS1114の判別結果が“Yes”(ステップ番号が「0」)のときには、ステップS1120以降の処理が行われる。即ち、ステップS1120では始動入賞検出器の記憶(立上がり記憶)があるか否かが判別される。この判別結果が“No”のときには、続くステップS1122〜S1128をスキップして、“装飾切換処理”(UPDATE)に進み、その後、“フェイズ4”に移行する。
一方、前記ステップS1120の判別結果が“Yes”のときには、ステップS1122で始動入賞口への入賞記憶値が更新され、更にステップS1124で「ステップ」番号が「1」に設定され、その後「ステップ」番号の格納(ステップS1126)、上記タイマのクリア(ステップS1128)が行われた後、“装飾切換処理”(UPDATE)が行われ、その後“フェイズ4”に移行する。
【0134】
図56は“BLOCK3”のステップS1130、後述の“BLOCK4”のステップS1136等で実行される“装飾切換処理”(UPDATE)のサブルーチンを表わすフローチャートである。
このルーチンが開始されると、先ず、ステップSS302でRAMのデータ領域のアドレスの算出が行われ、次いで“BLOCK3”処理,“BLOCK4”処理で用いられるタイマの更新(ステップSS304)が行われる。
次のステップSS306では、該タイマがカウントする規定時間が経過したか否かが判別され、この判別結果が“No”であるうちは、そのままステップSS312に進む。一方、上記規定時間が経過すると(判別結果が“Yes”)、タイマが初期値にセットされ(ステップSS308)、ポインタの更新が行われ(ステップSS310)、その後ステップSS312に進む。
次のステップSS312では、上記更新されたポインタの値が上限値となっているか否かが判別され、判別結果が“No”であるうちはそのままステップSS316に進み、この時点で設定されているポインタの値に応じてテーブルよりアドレスが取り出される。一方、ポインタの更新によりその値が上限値となって前記ステップSS312の判別結果が“Yes”に転じると、ステップSS314でポインタの初期化が行われ、次のステップSS316で初期化されるポインタの値に応じてアドレスが取り出され、その後、本ルーチンを終了するようになっている。
【0135】
次に“フェイズ3”(図39)のステップS268で実行される、ランプ・LED制御処理(BLOCK4)のプログラムフローチャートである。
この“BLOCK4”処理は、イベントカウンタが「3」のときに実行されるもので、この処理が開始されると、先ず、ステップS1132で装飾表示タイマが更新され、ステップS1134で各種ランプの制御情報が設定される。次のステップS1136では、前述の“装飾切換処理”(UPDATE)が行われ、ステップS1138では点灯データが取出される。続いてステップS1140では、大当り動作中であるか否かが、ステップS1140では高確率中であるか否かが順次判別される。
【0136】
前記ステップS1140の判別結果が“No”で且つステップS1142の判別結果が“Yes”のとき、未だ大当り動作が開始されず、このとき「高確率」が設定されているならば、ステップS1144に進んで「高確率」中であることを示すべく、ランプL1〜4、表示部31A〜31Dが256msec毎に交互に点滅される処理が行われ、しかる後、このデータがRAM出力域に設定されて、“フェイズ4”に移行する。
一方、前記ステップS1140が“Yes”又は前記ステップS1142が“No”のときには、ステップS1144をスキップして、前記ステップS1146に進んでデータの設定が行われ、その後、“フェイズ4”に移行する。
【0137】
次に、遊技機に設けられた表示器制御及び音編集出力を行う“フェイズ4”での処理について図58〜図73を参照して説明する。
これらの図のうち、図58は“フェイズ4”の前半をなす“PHASE4”処理のプログラムフローチャート、図59はその中盤をなす“SNDSEL”処理のプログラムフローチャート、図60はその後半をなす“SNDPRC”処理のプログラムフローチャートである。
【0138】
この“フェイズ4”処理は、図29に示したゼネラルフローのステップS38(表示処理),S40(音編集,出力処理)に相当するものであり、このプログラムが開始されると、先ず、図58のステップS302にて「ステップ]番号の切換があったか否かが判別される。この判別結果が“Yes”のときにはステップS304にて上記切換えられた「ステップ」番号に基づいてコマンドデータが取り出され、次のステップS306でコマンドの設定が禁止されているか否かが判別される。この判別結果が“No”のときにはステップS308でRAMの表示器制御領域に上記取出されたコマンドが設定され、ステップS310に進む。
一方、前記ステップS302の判別結果が“No”のとき、又は前記ステップS306の判別結果が“Yes”のときにはそのまま、ステップS310に進む。
【0139】
ステップS310では、データ転送中であるか否かが判別され、データ転送中であれば(判別結果が“Yes”)、後述のステップS328にスキップする。一方、転送中でないときには(判別結果が“No”)、次いで不正動作中であるか否かが判別される。この判別結果が“Yes”のときには、ステップS316〜S322を実行することなく、ステップS314で不正中を表わす不正コマンドが上記制御領域に設定され、その後、ステップS324以降の処理に進む。一方、前記ステップS312の判別結果が“No”のときには、ステップS316にて、優先データの転送要求があるか否かが判別される。この判別結果が“Yes”のときには、ステップS318〜S322をスキップして、ステップS324に進む。これに対し、前記ステップS316の判別結果が“No”のときには、更にステップS318で全ての優先データに関する検査が終了したか否かが判別される。この判別結果が“No”であるうちは前記ステップS316に戻ってその判別が繰返し実行される。全ての優先データの検査が終了すると、ステップS318の判別結果が“Yes”に転じ、スキャンカウンタの更新(ステップS320)、該当転送データの取出し(ステップS322)が順次行われ、その後、ステップS324に進む。
【0140】
ステップS324ではデータ転送中であることを示す転送中フラグが“1”に設定され、次のステップS326では転送データがRAMに設定される。そして次のステップS328では転送データの取出しが行われ、更にタイマの更新(ステップS330)が行われた後、該タイマがカウントした時間が60msecを越えたか否かが判別される。前回のタイマクリア時(ステップS334)より60msecが経過しているならば、ステップS334で該タイマが再びクリアされ、次のステップS336でデータ転送途中フラグがクリアされてステップS338に進む。
一方、前記ステップS332の判別結果が“No”のときには、ステップS338に進み、タイマクリアから8msec経過したか否かが判別され、次のステップS340では50msec経過したか否かが判別される。
タイマがクリアされてから未だ8msecが経過していないときにはステップS340,S342をスキップしてステップS344に進む。又、タイマがクリアされてから8msecが経過し、未だ50msec経過していないときには(ステップS340が“No”)、ステップS342にてストローブ信号がセットされ、その後ステップS344に進む。一方、タイマのクリアから50msecが経過すると、再び、ステップS342をスキップして、ステップS344以降の処理に進む。
ステップS334では、RAMの出力域にこの時点での転送データがセットされ、次いで始動入賞検出器の立上がり(エッジ)情報の初期化(ステップS346)、リフレッシュレジスタの値の記憶が行われ(ステップS348)、その後、図59に示す“SNDSEL”処理に移る。
【0141】
処理が“SNDSEL”処理に移行すると、先ず、“フェイズ3”の分岐処理で用いられるイベントカウンタ(EVENT)の更新が行われ(ステップS350)、次いで、当該イベントカウンタに基づいて該当チャネルのアドレスの算出(ステップS352)、不正音の音制御領域の設定(ステップS354)が行われ、その後、不正動作中であるか否かが判別される(ステップS356)。この時点で、不正動作中であれば、続くステップS358〜S362をスキップして、後述の“SNDPRC”処理(図60)に移る。
【0142】
一方、前記ステップS356の判別結果が“No”のときにはステップS358で玉貸音の制御領域が設定され、次のステップS360で玉貸音を出力すべきタイミングであるか否かが判別される。そして、出力すべきタイミングとなっているとき(判別結果が“Yes”)にはステップS362をスキップして、“SNDPRC”処理に移り、玉貸音を出力すべきタイミングでないときには、ステップS362で特図の音制御領域が設定され、その後“SNDPRC”処理に移る。
【0143】
“フェイズ4”の処理が、図60に示す“SNDPRC”処理に移ると、先ずステップS364で音出力処理が実行中であるか否かが判別される。この判別結果が“No”のときには、これより音出力処理を開始させるべくステップS366で該当チャネルが音データを出力中であることを示すフラグ“EXECBIT”が“1”に設定され、ステップS368で“ポインタ”の初期化が行われて、後述のステップS376にスキップする。
一方、前記ステップS364の判別結果が“Yes”のときには、後述のステップS386で所定値にセットされるタイマの更新が行われ(ステップS370)、ステップS372に進んで該タイマが規定時間経過を示しているか否かが判別される。尚、この規定時間はATTデータ(音出力データ)を更新するタイミングを決定するためのものである。この判別結果が“No”であるうちは、ステップS374〜S410を全てスキップして、後述のステップS412に移る。上記規定時間が経過してこの判別結果が“Yes”に転じると、ステップS374以降の処理が行われる。
【0144】
ステップS374ではポインタが更新され、次のステップS376では音出力用の旋律コード番号より旋律データの先頭アドレスが取り出され、次いでステップS378で基準ATTデータの取出しが、ステップS380でこの時点で設定されているポインタの値に基づいて旋律データテーブルのアドレスの算出が行われ、時間データの取出し(ステップS382)が行われた後、ステップS384で旋律コードが終了コードとなっているか否かが判別される。
終了コードの場合には(判別結果が“Yes”)、ステップS410にて、次に出力すべき旋律コード番号が決定され、その後、ステップS412に進む。一方、終了コードとなっていない場合には、更にステップS386〜S408の処理を行った後、ステップS412に進む。
【0145】
即ち、処理がステップS386に進むと、先ず、ステップS372の判別に用いられタイマのセット(ステップS386)、ATTタイマの初期化(ステップS388)が行われ、その後、ステップS390でATT制御があるか否かが判別される。
この判別結果が“No”のときにはステップS392で旋律コードに基づいてRAMに記憶されているATT時間の取出しが行われ、次のステップS394で当該ATT制御時間のセットが行われる。一方、前記ステップS390の判別結果が“Yes”のときにはその時点でのATT制御時間がそのままステップS394でセットされる。
ステップS396では、旋律データに基づいて音階データのアドレスの算出が行われ、次いでステップS398でATT制御中であるか否かが判別され、既に、ATT制御が開始されているときには、続くステップS400〜S408をスキップして、ステップS412に進む。
【0146】
一方、このステップS398の判別結果が“No”のときには、ステップS400にてこの時点での音出力処理の編集チャネルが、ノイズチャネルであるか否か(RAMのノイズチャネル制御領域に設定されているデータに基いた出力処理であるか否か)が判別される。
この判別結果が“Yes”のときには、ステップS402にてノイズコントロールデータが記憶され、このデータに基づいて周波数データテーブルより当該周波数データが出力され、その後ステップS412に進む。又、ステップS400の判別結果が“No”のときには、ステップS406でチャネルアドレス及び周波数データが出力され、次のステップS408で更に周波数データの出力が行われ、その後ステップS412に進む。
【0147】
ステップS412では、前記ステップS388又は後述のステップS416で初期化されるATTタイマの更新が行われ、続くステップS414で該タイマが規定時間をカウントしたか否か(規定時間が経過したか)が判別される。
この判別結果が“No”であるうちは、ステップS416〜S420をスキップし、ステップS422にてATTデータが出力され、その後、割り込み待ちが行われる(メインルーチンの終了)。
上記規定時間が経過して、前記ステップS414の判別結果が“Yes”に転じると、ステップS416でATTタイマの初期化が行われ、次いで、ATT制御中であるか否かが判別される(ステップS418)。
この判別結果が“No”のときには、次のステップS420をスキップして、ステップS422に進み、一方、判別結果が“Yes”のときには、ステップS420でATTデータの更新が行われ、その後、ステップS422にてATTデータの出力が行われた後、割り込み信号の入力待が行なわれる(メインルーチンの終了)。
【0148】
次に図29〜図60に示したディテイルフローチャートの中で実行される、サブルーチンの詳細を説明する。
図61は、図30のステップS124で実行されるSV処理(SEN000)を示すプログラムフローチャートである。このSV処理は、上記入賞口(始動入賞口、大入賞口)への遊技球の入賞状態(各入賞口への入賞個数等)を、球排出制御装置700側に転送するための処理である。
この“SV処理”が開始されると、先ず、ステップSS202で賞球制御データの設定が行われ、次のステップSS204で、図56に示したフローチャートに従って“装飾切換処理”(UPDATE)が行われる。続くステップSS206ではデータ出力が行われ、ステップSS208で「SV」の制御クロックに基づいて制御アドレスの算出が、ステップSS210で「SV」受信データの取込みが行われ、その後、制御クロックによる分岐が行われる。
即ち、制御クロックが「0」のときには、ステップSS214で、図62に示す“データ認識処理”(RCV300)が行われ、制御クロックが「3」のときには受信データを記憶すべく図63に示す“データ取込処理”(RCV200)が行われ、制御ブロックが「2」又は「3」のときにはそのまま本ルーチンを終了する。
【0149】
制御クロックが「0」となって上記“RCV300”処理が開始されると、図62に示すように、ステップR02で、今回の受信データが前回の受信データと同じデータとなっているか否かが判別される。
この判別結果が“Yes”のときには、該受信データは正常なデータであると判断されて、該データはRAMの記憶領域に記憶される(ステップR04)。一方、“No”のとき(不一致のとき)には、異常なデータであるとの判断がなされ、RAMの記憶領域にその旨が記憶され(ステップR06)、その後ステップR08に進む。
【0150】
ステップR08では、スタートビットがオンであるか否かが判別され、オンとなっていないときには、ステップR12〜ステップR48を実行することなく、ステップR10でビットカウントが更新されて、本ルーチンを終了する。
一方、前記ステップR08の判別結果が“Yes”のときには、ステップR12で受信データが8ビットになったか否かが判別される。この判別の結果、未だ8ビットになっていないと判断されたときには、そのまま本ルーチンを終了する。一方、ステップR12の判別結果が“Yes”のときには、ステップR14でビットカウンタの値が一旦クリアされ、ステップR16で受信データがクリアされ、その後、ステップR18,R20で、夫々チェックビットが正常であるか否か、バリティチェックの結果が正常であるか否かが判別される。
この2つの判別結果の何れか一方が“No”であれば、そのまま本ルーチンを終了し、これらの判別結果が共に“Yes”のときに、ステップR24以降の処理が実行される。
【0151】
ステップR24では、球排出制御装置700側からの賞球データ信号の送信要求があるか否かが判別される。この判別結果が“Yes”のときには、ステップR34で既にデータ送信中であるか否かが判別され、データ送信中であれば(判別結果が“Yes”)のときには、そのまま本ルーチンを終了する。
一方、未だデータ送信中でないならば、ステップR36でRAMの賞球数の記憶領域の設定がなされる。本実施の形態では、先に「5個排出」の入賞口(始動入賞口8,6,6)への入賞の記憶がされているRAM領域が設定される。そして、次のステップR38では、「5個排出」に係る記憶領域に入賞記憶があるか否かが判別される。
この判別結果が“Yes”のときには、今回ループで「5個排出」の送信を行うべく、先ずステップR44にて記憶数の更新(「1」減算)がなされ、ステップR46で送信データの番号が設定され、ステップR48でポインタがクリアされ、その後、本ルーチンを終了する。従って、同一の記憶領域に多数の入賞記憶があるときには、当該領域の入賞記憶がなくなるまで他の領域への更新は行われない。
一方、前記ステップR38の判別により、当該記憶領域(「5個排出]の領域)に入賞記憶がないと判断されると、ステップR40にて記憶領域の更新(例えば「5個排出」領域から「15個排出」領域)が行われ、次いで全ての記憶領域に関して入賞記憶の有無の検索が終了したか否かが判別される(ステップR42)。
領域の更新がなされた直後は、この判別結果は“No”となって、ステップR38での検索が行われる。このように更新された記憶領域(「15個排出」領域)に入賞記憶があるうちは、ステップR38の判別は“Yes”となり、「15個排出」に係るデータが、球排出制御装置700側に送信される。そして、この記憶領域の入賞記憶が全てなくなったならば(ステップR38が“No”)、更に記憶領域の更新が行われるが、更新されるべき領域がなくなったならば(ステップR42が“Yes”)、ステップR44に進んで記憶数の更新(減算)がなされ、その後前記ステップR46,R48が実行され、本ルーチンを終了する。
【0152】
又、球排出制御装置700側から賞球の要求がない場合(前記ステップR24の判別結果が“No”)には、ステップR26で、データの再送要求があるか否かが判別され、この判別結果が“Yes”のときには、ステップR48に進んででこの時点で設定されているポインタがクリアされ、その後、本ルーチンを終了する。
一方、このステップR26の判別結果が“No”のときには、続いて回線テスト中であるか否かが判別される。この判別結果が“Yes”のとき(回線テスト中)には、前記ステップR46,R48が実行され、その後、本ルーチンを終了し、“No”のときにはステップR30にて球排出制御装置700側から貸玉音要求があるか否かが判別される。この判別結果が“Yes”のときにはステップR32で玉貸音の要求に係るデータがRAMに設定され、その後本ルーチンを終了し、“No”のときには該ステップR32をスキップして、そのまま本ルーチンを終了する。
又、図61に示す“SEN000”処理でクロックが「3」のとき実行されるデータ取込処理(RCV200)では、図63に示すように、ステップR50でこの時点での受信データが記憶され、その後本ルーチンを終了するようになっている。
以上のように図61〜図63に示すプログラムに従って、「SV制御」が行われるようになっている。
【0153】
次に、各種サブルーチンのうち図30のステップS126で実行される“確率設定表示処理”(PSET)の詳細を図64〜図72に示すフローチャートに従って説明する。
このうち図64は“確率設定表示処理”のルーチンを示すフローチャートである。このプログラムが開始されると、ステップSS220で、各入賞検出器(SW)の物理状態の読込が行われ、次いで、ステップSS222でアクティブ論理の正論理への変換、ステップSS224でチャタリングの除去処理、ステップSS226で現在の論理状態の算出が順次行われ、しかる後、現状態がRAMにストアされ(ステップSS228)、次のステップSS230で、この時点で設定されている「ステップ」番号に応じた“PSETP0”〜“PSETP5”処理の分岐が行われる。
即ち、「ステップ」が「0」のときには“設定確率読込処理”(PSETP0)が行われ、「1」のときには“SW-Xオフ監視処理”(PSETP1)が行われ、「2」のときには“5秒終了監視処理”(PSETP2)が行われ、「3」のときには“設定データ書き込み処理”(PSETP3)が行われ、「4」のときには“書き込みデータ確認処理”(PSETP4)が行われ、「5」のときには“SW-X入力監視処理”(PSETP5)が行われる。
【0154】
次に上記「ステップ」番号に応じた各処理について図65〜図70を用いて説明する。
「ステップ」番号が「0」のときには図65に示す“設定確率読込処理”(PSETP0)のサブルーチンが開始される。
このサブルーチンが開始されると、先ずステップPS02で後述(図71)する“EEPROM読込処理”(ROMR)が行われ、次のステップPS04でかく読み込まれたデータのRAMへの記憶が行われ、その後、再び“EEPROM読込処理”が行われる。次のステップPS08では、上記読み込んだデータが正常であるか否かが判別され、この判別結果が“Yes”(正常)のときには、後述の“PSETP5”処理(図70)のステップPS82の7セグLEDの点灯処理が実行された後、当該PSET処理を終了する。
【0155】
一方、前記ステップPS08の判別結果が“No”のときには、ステップPS10でステップ番号の切換情報の設定がなされ、次のステップPS12で、図12に示した確率モード設定スイッチ680が左に回動(図中反時計廻り方向)されたか否か、即ちSW-Xがオンであるか否かが判別される。
この判別結果が“No”のときには、後述の“PSETP2”処理(図67)のステップPS42に移行してその後の処理が行われ、一方、“Yes”のときには、ステップPS14で設定フラグが“1”に設定され、ステップPS16でタイマの設定がなされ、ステップPS18でステップ番号が「1」に変更された後、後述の“PSETP4”処理(図69)のステップPS72にて当該ステップ番号がRAMに格納され、その後、7セグLEDを点灯させた後(図70のステップPS82)、当該PSET処理を終了する。
【0156】
又、「ステップ」番号が「1」のときには図64の分岐処理により、図66に示す“SW-Xオフ監視処理”(PSTEP1)が実行される。
このサブルーチンが開始されると、ステップPS20で確率モード設定スイッチ(SW-X)がオンであるか否かが判別され、判別結果が“Yes”のときには、そのまま、後述の“PSETP5”のステップPS82で、当該確率モードを表わす値の表示(7セグLED)が行われ、本ルーチン(PSET)を終了する。
一方、ステップPS20の判別結果が“No”のときには、ステップSS22で「ステップ」番号が「2」に設定され、その後、“PSETP4”処理(図69)のステップPS72、“PSETP5”処理のステップPS82が実行された後、当該PSET処理を終了する。
【0157】
図67は、「ステップ」番号が「2」のときに実行される“5秒終了監視処理”(PSETP2)のプログラムを示すフローチャートである。
このサブルーチンが開始されると、ステップPS24で、上述の確率モード設定スイッチ680が図12中時計廻りに回動されたか否か、即ち、SW-Yの入力信号の立上がり(エッジ)が検出されたか否かが判別される。
この判別結果が“Yes”のときには、ステップPS26で確率モード(「1」〜「3」)の更新が行われ、次のステップPS28で更新された確率モードが上限値(例えば「3」)以上となっているか否かが判別される。この判別結果が“No”であるうちはそのままステップPS32に進み、“Yes”となったときにはステップPS30で更新された確率モードが「1」にクリアされてステップPS32に進む。ステップPS32では切換情報の設定が行われ、次のステップPS34で5秒タイマの設定が行われて、その後ステップPS40の判別が行われる。
【0158】
一方、前記ステップPS24の判別結果が“No”のときには、ステップPS36でSW-Yのレベルがオンレベルであるか否か(確率モード設定スイッチ680が、右に回動されているか)が判別される。この判別結果が“No”のときにはステップPS38でタイマの更新が行われ、その後、ステップPS40に進む。又、前記ステップPS36の判別結果が“Yes”のときには、前記ステップPS34が実行された後、ステップPS40に進む。この結果、上記タイマは、SW-Yレベルがオフとなってから5msecをカウントするようになる。
ステップPS40では、上記設定、又は更新されたタイマがカウントを終了したか否かが判別される。この判別結果が“No”のときには、後述の“PSETP5”処理(図70)のステッPS82が実行され、当該PSET処理を終了する。
【0159】
一方、前記ステップPS40の判別結果が“Yes”のときには、ステップSPS42以降の処理が行われる。
先ずステップPS42では確率設定モードの切換が要求されているか否か(ステップPS32で切換情報が設定されているか)が判別され、判別結果が“No”のときには、続くステップPS44で「ステップ」番号が「5」に変更され、その後後述の“PSETP4”処理(図69)のステップPS72及び“PSETP5”処理(図70)のステップPS82が実行された後、当該PSET処理を終了する。
一方、前記ステップPS42の判別結果が“Yes”のときにはステップPS46で上記切換情報のクリア、ステップPS48でEEPROM書込みスタンバイ情報の設定が順次行われ、その後、ステップPS50で後述のEEPROMの書込処理(図72)が実行され、次のステップPS52で「ステップ」番号が「3」に変更されて、後述の“PSETP4”処理のステップPS72及び“PSETP5”処理のステップPS82が実行された後、当該PSET処理を終了する。
【0160】
図68は、「ステップ」番号が「3」のときに実行される設定データ書込処理のフローチャートである。
このプログラムが開始されると、ステップPS54でEEPROM書込情報の設定が行われ、次いでステップPS56で後述のEEPROM書込処理(図72)が行われ、しかる後、ステップPS58で「ステップ」番号が「4」に変更されて、“PSETP4”処理のステップPS72及び“PSETP5”処理のステップPS82が行われた後、当該PSET処理を終了する。
【0161】
図69は、「ステップ」番号が「4」のときに前述の“PSET”処理(図64)により実行される“書込みデータ確認処理”(PSETP4)のサブルーチンを示すフローチャートである。
この処理が開始されると、先ず、ステップPS60では後述(図71)の“EEPROMデータ読込み処理”(ROMR)が行われ、次のステップPS62で当該データが正常であるか否かが判別される。この判別結果が“Yes”のときには、ステップPS66でEEPROMの書込禁止情報の設定が行われた後、後述の“EEPROM書込処理”(EEPOUT)が行われ、次のステップPS70で「ステップ」番号が「5」に変更される。次のステップPS72では当該「ステップ」番号がRAMに格納され、その後、“PSETP5”処理のステップPS82が実行されて、当該PSET処理を終了する。
一方、前記ステップPS62が“No”のときには、ステップPS64で「ステップ」番号が「3」に変更され、前記ステップPS72が実行された後“PSETP5”処理のステップPS82が実行されて、当該PSETP処理を終了する。
【0162】
図70は、「ステップ」番号が「5」のときに、“PSET”処理で実行される“SW-X入力監視処理”(PSETP5)のプログラムを示すフローチャートである。
この処理が開始されると、“PSETP0”処理のステップPS14で“1”に設定された設定フラグの値が“0”にクリアされ(ステップPS74)、次のステップPS76でSW-Xがオンであるか否か(確率モード設定スイッチ680が図12中左廻りに回転されたか)が判別される。
この判別結果が“Yes”のときには、この時点で設定されている確率モードの値を表示させるべくステップPS78で7セグのLEDの点灯情報が設定され、その後、当該設定情報に基づいた7セグのLEDの点灯処理が行われて確率モードが、確率モード表示部682(図12)で表示され、その後、当該PSET処理を終了する。
一方、前記ステップPS76が“No”のときには、ステップPS80で7セグのLEDのオフ情報が設定され、次のステップPS82に進んで点灯処理がなされ(このとき7セグは点灯されない)、その後、当該PSETP処理を終了する。
【0163】
図71は、図65の“PSETP0処理”、図69の“PSETP4”処理で実行される“EEPROMデータ読込処理”(ROMR)のサブルーチンを示すフローチャートである。
このプログラムが開始されると、先ず、ステップPS102で読込みコマンドの設定が行われ、次のステップPS104で、後述の“EEROMの書込処理”(EEPOUT)が行われ、その後、読込みビット長の設定(ステップPS106)、データの読込み(ステップPS108)、読込みデータのレジスタへの格納(ステップPS110)が順次行われ、ステップPS112で全てのデータの読込みが終了したか否かが判別される。この判別結果が“No”であるうちは、ステップPS108,PS110が繰返し実行され、判別結果が“Yes”に転じたときに、当該ルーチンを終了する。
【0164】
図72は、図67に示す“PSETP2”処理、図68に示す“PSETP3”処理等で実行される“EEPROM書込み処理”(EEPOUT)のプログラムフローチャートである。
このプログラムが開始されると、ステップPS120でEEPROMが書込みスタンバイ状態にされ、次のステップPS122で書込みが可能であるか否かの判別が行われる。そして、このステップPS122の判別結果が“Yes”に転じるのを待って、ステップPS124以降の処理が実行される。
ステップPS124では、書込データのビット長が設定され、次いでスタートビットの設定(ステップPS126)、書込処理(ステップPS128)が実行された後、ステップPS130で書込が終了したか否かが判別される。この判別結果が“No”であるうちはステップPS128に戻って当該書込処理を行い、判別結果が“Yes”に転じた時点で本ルーチンを終了する。
【0165】
次に、図30の“フェイズ1”の“PRGTOP”処理(図30)のステップS132で実行される“SW入力処理”(SWRSUB)について、図73のフローチャートに従って説明する。
このプログラムが開始されると、ステップSS240で、遊技盤3に設けられた各種入賞検出器(入賞スイッチ)の物理状態の読込が行われ、次いで、ステップSS242でアクティブ論理の正論理への変換、ステップSS424で検出器からの入力信号の波形に表れるチャタリングの除去処理、ステップSS246で現在の論理状態の算出が順次行われ、しかる後、現状態がRAMにストアされ(ステップSS248)、ステップSS250でアクティブ状態メモリのストアが行われて、その後ステップSS252に進み、チャタリングを除去する為に設けられた所定時間(チャタリング時間)が経過したか否かが判別される。未だ、チャタリング時間が終了していないときには、この間の入力信号をチャタリングによるものとみなしてそのまま、本ルーチンを終了する。一方、チャタリング時間が終了したときには(ステップSS252が“Yes”)ステップSS254でチャタリングタイマがクリアされ、ステップSS256でアクティブステータスがストアされ、更に、ステップSS258で当該アクティブ状態がクリアされて、その後、本ルーチンを終了する。
【0166】
次に、“フェイズ1”の“RND000”処理(図31)のステップS140で行われる特別図柄更新決定判定処理(JUDG11)及び、“フェイズ3”の“BLOCK2”処理(STEP10〜STEP1D)等で行われる図柄判定処理(JUDG10)について、図74のフローチャートに従って説明する。
“フェイズ1”の中で処理が上記特別図柄更新決定判定処理(JUDG11)に至ると、ステップSS260で表示図柄作成領域がRAM内に設定され、その後ステップSS264以降の処理に進む。一方、“フェイズ3”の中で処理が上記図柄判定処理(JUDG10)に至ると、ステップSS262で表示器制御領域の図柄領域がRAM内に設定され、その後ステップSS264に進む。
【0167】
ステップSS264では図柄データの取出しが行われ、その後、この図柄データがリーチ図柄であるか否か(例えば左図柄と中図柄が一致しているか)が判別される。この判別結果が“No”のときには、ステップSS268〜SS276をスキップしてそのまま、本ルーチンを終了する。
一方、ステップSS266の判別結果が“Yes”のときには、ステップSS268でリーチフラグが“1”に設定され、ステップSS270で更に図柄がラッキーナンバー(リーチ図柄が「1」,「3」,「5」,「7」,「9」から成る)となっているか否かが判別される。この判別結果が“No”のときにはそのままステップSS274の判別に進み、判別結果が“Yes”のときにはラッキーナンバーの発生を記憶すべく“ラッキーナンバーフラグ”が“1”に設定され、その後ステップSS274に進む。
ステップS274では、ステップSS264で取出された上記図柄データが「大当り図柄」であるか否か(3つの図柄が一致しているか)が判別され、判別結果が“No”のときにはそのまま本ルーチンを終了する。一方、判別結果が“Yes”のときには、「大当り」発生を記憶すべく“大当りフラグ”が“1”に設定され(ステップSS276)、その後本ルーチンを終了する。
【0168】
図75は、“フェイズ2”処理(図33)で実行される“パワーフェイル監視処理”(FALSUB)のプログラムフローチャートである。
本ルーチンが開始されると、ステップSS278でフェイル監視カウンタの更新が行われ、次のステップSS280で更新されたカウント値が上限値を越えたか否かが判別される。この判別結果が“No”であるうちは、ステップSS282をスキップしてステップSS284に進む。一方、判別結果が“Yes”に転じると、ステップSS282でカウンタのクリア(カウント値=「0」)が行われ、その後ステップSS284に進む。
ステップSS284ではフェイル信号がオンであるか否かが判別される。この判別結果が“Yes”のときは、フェイルフラグの設定(ステップSS286)、ランプのオフ(ステップSS288)が行われた後、ステップSS300でRAMがアクセス禁止状態に設定されて、割込待ち状態にされる。
【0169】
又、前記ステップSS284の判別結果が“No”のときには、ステップSS290でフェイルフラグが既にオンとなっているか否かが判別される。この判別結果が“No”のときにはそのまま本ルーチンを終了する。一方、判別結果が“Yes”のときにはステップSS292で、前記カウンタの値が「0」であるか否か(クリアされているか否か)が判別され、この判別結果が“No”のときには前記ステップSS300が実行され、その後、割込待ち状態とされる。又、このステップSS292の判別結果が“Yes”のときにはステップSS294でRAMの記憶内容のチェックが行われ、次のステップSS296でチェック結果が異常であるか否かが判別される。このチェック結果が異常(判別結果が“Yes”)のときには、続くステップSS298をスキップし、一方、チェック結果が正常(判別結果が“No”)のときには“フェイルフラグ”が“0”にクリアされた後(ステップSS298)、前記ステップSS300が実行され、その後、割込待ち状態とされる。
【0170】
図76は、“フェイズ3”にて行われる“BLOCK2”処理の“STEP11”処理(図46)で実行される“停止図柄取込処理”(FETCH)を示すプログラムフローチャートである。
このルーチンが開始されると、ステップFE02で判定テーブルの設定が行われ、次のステップEF04で「高確率」が設定されているか否かが判別される。この判別結果が“Yes”のときには高確率時の判定回数の取出しが行われ(ステップFE06)、“No”のときには通常確率時の判定回数の取出しが行われ(ステップSFE08)、その後、ステップFE10で大当り図柄の領域設定が行われる。
【0171】
次のステップFE12では、大当り判定値の上位バイトが“0”であるか否かが判別され、この判別結果が“No”のときにはステップFE14〜FE18をスキップして後述のステップFE20に進む。一方、判別結果が“Yes”のときには、更にステップFE14で上記大当り判定値が大当りの値であるか否かが判別され、この判別結果が“Yes”のときには後述のステップFE22にスキップし、この判別結果が“No”のときには、ステップFE16でテーブルアドレスの更新が行われ、次いで検索を終了させるか否かが判別される(ステップFE18)。この判別結果が“No”のときには再びステップFE14からの処理を行い、判別結果が“Yes”となるとステップFE20でハズレ図柄領域の設定が行われ、その後、ステップFE22で、設定された領域の記憶内容が停止図柄として設定され、ステップFE24で今回の判定に用いられた乱数の記憶がクリアされ、その後、本ルーチンを終了するようになっている。
【0172】
次に、裏機構盤800に設置された球排出装置300の作動制御を行うために設けられた前述の排出制御装置700による球排出制御について、図77〜図79に示すフローチャートに従って説明する。
この球排出制御は、バックグランド処理によるメイン処理(図77)と、1msec毎の第1の割込処理(図78)と、31.3msec毎の第2の割込処理の(図79)とからなる。又、これらの処理を行う球排出装置700のCPUは4ビットのマイクロコンピュータより成る。
【0173】
先ず、バックグランド処理により繰返し実行される球排出制御のメイン処理について図77のゼネラルフローに従って説明する。
このプログラムが開始されると、ステップ02で当該排出制御に用いられる各種フラグ、各ポートの出力等の初期化(INIT1)が行われ、次のステップ04で“BRDY信号”が所定時間(例えば2.5sec)以上立上がっているか否かが判別される。この“BRDY信号”は通常時には初期状態において上記所定時間より短い一定時間立上った状態が保持されるものである。そして、立上がり時間が所定時間以上(≧2.5sec)のときには、プログラム内容の出力要求と判断し、ステップ06に進んで当該プログラム内容がローダに出力される。一方、“BRDY信号”が所定時間以内に立下ったのであれば、正常であると判断してステップ08に進み、回線テスト(CTEST)が行われ、更に次のステップ10で各種フラグ,不正監視の初期化が行われて、その後メインループに進む。
【0174】
このメインループは上記のように初期化処理に引き続いて行われ、その後リセット復帰エラーの起こらない限り当該ループが繰返し行われる。
このメインループでは先ず不正処理(ステップ12)が、次いで玉貸機とのデータの遣取りを監視するBBエラー処理(ステップ14)が行われる。
続くステップ16では「球移動無しエラー」が発生したか否かが判別され、このエラーが発生しているときにはリセット待ち状態とされる。一方、エラーが発生していないときにはステップ18にて排出1,2センサが共に球有状態となっているか否かが判別される。この判別結果が“Yes”のときにはステップ20で「残数払出エラー」の記憶が消去されてステップ22に進み、“No”のときには上記ステップ20をスキップしてステップ22に進む。
【0175】
ステップ22では、入賞球処理装置810に入賞球(セーフ球)が留まっているか否かが判別される。この判別結果が“No”のときには、そのままステップ26の球抜処理に進み、一方、“Yes”のときにはステップ24で役物制御装置600から送られてくる賞球数信号の受信が行われ、その後、ステップ26にて“球抜処理”が行われる。
【0176】
上記球抜処理が終了すると、ステップ28でウェイトタイマにより500msecがカウントされたか否か(ウェイト処理中であるか否か)が判別され、このウェイト時間が未だ経過していないとき(判別結果が“No”)には、前述のステップ12に戻ってその処理を行う。上記500msecが経過して上記判別の結果が“Yes”に転じると、ステップ30にて玉貸可能条件が成立しているか否かが判別される。この判別結果が“Yes”のときにはステップ32にて玉貸処理が行われた後、本ループを終了し、前述のステップ12に戻って処理が繰返される。
一方、前記ステップ30の判別結果が“No”のときには(玉貸条件不成立)、ステップ34で、更に賞球条件が成立しているか否かが判別され、この判別結果が“Yes”のときには、ステップ36の賞球処理が行われ、その後、本ループを終了する。又、ステップ34の判別結果が“No”のときには、そのまま本ループを終了して、前述のステッ12に戻ってメインループが繰返し行われる。
【0177】
図78は、上記メインルーチンが繰返し実行されている間に、1msec経過毎に行われる第1の割込み処理のゼネラルフローチャートである。
1msec毎の割込信号が発せられて、本プログラムが開始されると、ステップ40で“ウォッチドック”が落とされ(“0”に設定)、次いで各ポートのスティタス更新(ステップ42)、オーバーフロー,BB接続状態等に関するエラー監視(ステップ48)、賞球信号処理,玉貸信号処理(ステップ46)、1msecタイマ更新(ステップ48)が順次行われ、ステップ50で0.5secタイマがオンであるか否か(カウント中)が判別される。この判別結果が“Yes”のときにはステップ52で該タイマの更新が行われ、“No”のときには該ステップ52をスキップして、ステップ54以降の処理に進む。
【0178】
ステップ54〜64、及びステップ74では、今回割り込み処理が、2msec周期,4msec周期,8msec周期,16msec周期の何れの周期であるかが判別される。
ところでこの当該割込み処理は上述のように1msec毎に行われ、従って、1msec経過毎に、2msec周期,4msec周期,2msec周期,8msec周期,2msec周期,4msec周期,2msec周期,16msec周期,2msec周期……と云う順にその周期が設定され、このタイミングで各周期毎の処理が行われる。
【0179】
先ずステップ54で、今回が2msec周期での処理であると判断されると(判別結果が“Yes”)ステップ56に進んで、2msecタイマの更新が行われ、その後、本割り込み処理を終了する。
上記ステップ54の判別結果が“No”のときには、次のステップ58で、今回が4msec周期での処理であるか否かが判別される。この判別結果が“Yes”のときには、ステップ60で4msecタイマの更新が行われ、その後、本割り込み処理を終了する。上記ステップ58の判別結果が“No”のときには、更に、ステップ62で、今回が8msec周期での処理であるか否かが判別される。この判別結果が“Yes”のときには、ステップ64以降の処理が実行される。
【0180】
先ず、ステップ64では、8msec毎の割込許可が行われ、次のステップ66で球抜、半端、オーバーフロー、発射停止、接続状態の各確認、スティタス確認が行われ、次のステップ68では、半端、オーバーフロー、発射停止、BB接続の各エラー処理が行われる。
続くステップ70では、発射停止処理が行われ、次のステップ72では8msecタイマの更新が行われ、その後、当該割り込み処理が終了する。
【0181】
一方、前記ステップ62の判別結果が“No”のときにはステップ74で、更に、今回が16msec周期での処理であるか否かが判別され、この判別結果が“No”のときにはそのまま本割り込み処理を終了し、一方、“Yes”のときには、ステップS76で16msecタイマの更新が行なわれた後、本割り込み処理を終了する。
【0182】
図79は、上記メインルーチン実行中に、31.3msec経過毎に行われる第2の割込処理のゼネラルフローチャートである。
31.3msec毎の割込信号が発せられて、本プログラムが開始されると、ステップ102で“ウォッチドッグ”が立てられ(“1”に設定)、その後、割込許可(ステップ104)、RAM異常検査(ステップ106)、エラー状況判定(ステップ108)が順次行われる。
【0183】
次のステップ110ではエラーが発生しているか否かが判別され、この判別結果が“No”のときにはステップ112に進んで球排出制御装置700の裏面に設けられたエラー表示器790のうち“Dp”表示部792がオフにされ、遊技盤に設けられた完了ランプL10がオフ(ステップ114)された後、現時点が表示タイミングであるか否かが判別される。この判別結果が“Yes”のときにはエラーなしの表示を行わせるべく“0”コードが設定され、その後、ステップ142に進み、一方、“No”のときにはクリアコードが設定され、その後ステップ142に進む。ステップ142では上記設定されたコードに応じた7セグ表示部791のLED表示処理が行われ、その後本割込処理を終了する。
【0184】
又、前記ステップ110の判別結果が“Yes”(エラー有り)のときにはステップ122で完了ランプL1を点滅させる遊技状態であるか否かが判別される。この判別結果が“Yes”のときには(点滅制御中)、ステップ126で点灯ビットであるか否かが判別され、点灯ビットのときにはステップ128で完了ランプがオンされ、点灯ビットでないときには該ステップ128をスキップして夫々、ステップ130に進む。これにより、完了ランプの点滅制御が行われる。
前記ステップ122の判別結果が“No”のときには、ステップ124に進んで更に完了ランプを点灯させるタイミングであるか否かが判別される。この判別結果が“Yes”のときには前記ステップ128に進んで完了ランプをオンさせてステップ130に進み、“No”のときにはステップ128をスキップしてステップ130に進む。
ステップ130では、エラー表示器の“Dp”792による表示を行うべき状態であるか否かが判別され、この判別結果が“No”のときには、ステップ132に進んで該Dpの消灯がなされ、“Yes”のときはステップ134に進んでDpの点灯が行われ、その後ステップ136に進む。
【0185】
ステップ136では、重複エラーが発生しているか否かが判別され、判別結果が“No”のときには、そのまま、前記ステップ142に進んで7セグのLED表示処理が行われた後、本割込処理を終了する。
一方、前記ステップ136の判別結果が“Yes”のときには、現時点が表示タイミングであるか否かが判別され、判別結果が“No”のときには表示コードがクリアされて(ステップ140)、LED表示処理(ステップ142)に進み、一方、“Yes”のときには、そのまま、LED表示処理(ステップ142)に進み、その後、本割込処理を終了する。
【0186】
次に、前述したメインプログラムのゼネラルフローチャート(図77)のディテイルフローチャートについて、図80〜図192を参照して説明する。
このうち図80〜図82は、メインプログラム(図77)のステップ02で行われる初期化処理のディテイルフローチャートである。
処理がこのプログラムに移行すると、ステップB02でフラグ“mbl”が“0”に、“バンク”が“0”に設定され、マジンサイクルが1μsecに設定され(ステップB04)、次いでRAMの各ポートの初期化が行われる(ステップB06)。次のステップB08ではポート4の出力(“PMGB”)が“000010000b”に設定され、ステップB10でポート36のビット毎に入出力が設定され(“PMGA”を“11100110b”にセット)、ステップB12でポート2,4,5,7の出力が設定され(“PMGB”を“10110100b”にセット)、ステップB14でポート8が入力に設定され(“PMGC”を“0000b”にセット)、ステップB16で“プルアップ抵抗無し”が設定され(“POGA”を“0000 0000b”にセット)、ステップB18以降に進んでRAMの初期化が行われる。
【0187】
即ち、ステップB18では「OEFH」の値がRAM712のレジスト「A」,「X」,「L」,「H」,「G」,「D」,「C」,「B」のうち“HL”に、「0」が“A”に夫々セットされ、ステップB20では(HL)に“0”がセットされ、次のステップB22では“L”の値として「L-1」が設定される。
【0188】
ステップB24では、上記“L”の値が「OFH」となっているか否かが判別され、「OFH」でないときにはステップB20に戻って処理が繰返される。一方、“L”が「OFH」となっているときにはステップB26にて“H”の値が「H-1」に置き換えられ、ステップB28で“H”の値が「OFH」となっているか否かが判別される。この判別の結果「OFH」でないとされたときにはステップB26に戻り、一方、「OFH」であるとされたときには、ステップB30に進んで、RAM監視領域1に「5」がセットされると共にRAM監視領域2に「10」がセットされ、次のステップB32でポート2に“0000b”がセットされ、ポート4,5に“1001b 00000000b”がセットされ、ポート6,7に“00000000b”がセットされ、その後、図81のステップB34に進む。
【0189】
図81のステップB34ではタイマ周期が11.7msecに設定され、ステップB36でレジスタ“xa”が「-256」にレジスタ“HL”が「-213」に設定され、ステップB38でタイマ割込許可が行われた後、ステップB40で割込みの有無が判別される。この判別結果が“無し”であるうちは当該判別処理(ステップB40)が繰返し行なわれ、“有り”に転じるのを待って、ステップB42に進む。
【0190】
ステップB42では後述する(図86)“ウォッチドック処理(S-WDGT)”が行われ、次のステップB42で“BRDY信号”が入力されるポートが“ハイレベル”であるか否かが判別される。この判別の結果“ロウレベル”であるときには、ステップB56以降の処理に進み、“ハイレベル”のときには、ステップB46以降の処理に進む。
このうち、ステップB46ではレジスタ“L”の値が「L+1」に置換され、置換された“L”の値が「0」となったか否かが判別される(ステップB48)。この判別の結果「0」でないとされた場合には、ステップB56以降の処理に進む。一方、「0」の場合には、次のステップB50で“H”を「H+1」に置換する処理が行われ、置換された“H”の値が「0」となったか否かが判別される(ステップB52)。この判別結果が「0」でない場合には、ステップB56以降の処理に進み、一方、「0」の場合には、次のステップB54で“プロテクト出力”が“0”に設定され、完了ランプが点灯され(ON)、エラー表示器の7セグ表示部791に「1」の表示が行われ、“Dp”表示部792の点灯(ON)が行われて、当該初期化処理を終了する。
一方、ステップB56以降の処理では、先ず、レジスタ“A”の値が「A+1」に置換され(ステップB56)、次のステップB58では、かく置換されたレジスタ“A”の値が「0」となったか否かが判別される。この判別により「0」でないとされた場合には、前記ステップB40に戻って、割込の有無の判断が繰返し行われる。一方、「0」の場合には、次のステップB60でレジスタ“X”の値を「X+1」に置換する処理が行われ、かく置換された“X”の値が「0」となったか否かが判別される(ステップB62)。この判別の結果が「0」でないとされた場合には、前記ステップB40に戻ってその処理が繰返される。一方、「0」と判断された場合には、次のステップB64で“プロテクト出力”が「0」に設定され、図82のステップB66以降の処理に進む。
【0191】
ステップB66では第2の割込処理に用いられるベーシックインターバルタイマの周期が31.3msecに設定され、ステップB68でタイマイベントカウンタの周期が1.007μsecに設定され、その後、ステップB70で“RDY信号”がオフにされ、ステップB72でタイマ割込許可が行われる。ステップB74では、“BRQ,BRDY監視処理”(chkts0)が行われ、ステップB76で“BRQ信号,BRDY信号”の何れかが“有り”であるか否かが判別される。この判別結果が“有り”のときにはステップB78に進んで再び“BRQ,BRDY監視処理”が行われ、その後、再び“BRQ信号,BRDY信号”の何れかが“有り”であるか否かが判別される。この判別で、再び“有り”と判断されると、初めてリセット待ち状態(waitrs)となって、本プログラムを終了する。
尚、前記ステップB76,B80の何れか一方の判別により“無し”であるとされたときには、そのまま、処理をスキップして、本プログラムを終了する。
【0192】
図83は、初期化処理(init1)のステップB74,B78で実行される“BRQ,BRDY監視処理”(chkts0)のプログラムを示すフローチャートである。
このプログラムが開始されると、ステップB82で1msec経過したか否かが判別され、この判別結果が“Yes”に転じるのを待って、ステップB84に進み、CPUのBRQ入力ポートが“ハイレベル”であるか否かが、次のステップB86でBRDY入力ポートが“ハイレベル”であるか否かが判別される。この判別結果が共に“No”(共にロウレベル)のときには、正常であると判断してそのまま本プログラムを終了する。一方、前記ステップB84,B86の何れか一方の判別結果が“Yes”(何れかがハイレベル)のときには異常が発生した(エラー発生)と判断して、本プログラムを終了する。
【0193】
図84は、上記初期化処理(init1)のステップB76,B80の判別結果が共に“有り”のときに実行される“リセット待ち”(waitrs)のプログラムフローチャートである。
処理がこの“リセット待ち”に移行すると、先ず、ステップB88で“mbe”が“0”に設定され、“sp”が“0”に設定される。次のステップB90では“ソレノイドオフ処理”(soloff)が実行され、しかる後、ステップB92で、“ウォッチドック処理”(S-WDGT)が繰返し実行される。尚、本プログラムが後述(図94)の“不正排出判定処理”(chkunf)から移行して実行された場合(リセットが“dead”でかかった場合)には直接ステップB92に進むようになっている。
【0194】
図85は、上記“リセット待ち状態”(waitrs)のステップB90、後述の回線テスト処理(図90,図91)で実行される“(排出)ソレノイドオフ処理”(soloff)を表わすフローチャートである。
このプログラムが開始されると、先ず、ステップB102で後述(図88)の“割込許可処理”(ienabl)が行われ、次いでステップB104でこれも後述(図131)するセーフソレノイドのオフ待ち処理(wtsafe)が行われ、更に、ステップB106で排出ソレノイドオフ処理(soloff)が行われた後、ステップB108でこの処理実行前に排出1,2ソレノイドが“オン”であったか否かの判別が行われる。
この判別の結果、それまで排出1,2ソレノイドが“オン”であったと判断されたなら、ステップB110に進んで図98に示す“3秒待ち処理”(wai3s)が行われ、次のステップB112で球抜ソレノイドの“オフ”が行われ、その後、本プログラムを終了する。一方、前記ステップB108の判別の結果、排出ソレノイドがそれまで“オフ”となっていたと判断されたときには、ステップB110をスキップして、ステップB112を行った後、本プログラムを終了する。
【0195】
図86は、上述した“初期処理”(init1)のステップB42(図81)又は、前記“リセット待ち”(waitrs)のステップB92(図84)で実行される“ウォッチドッグ(S-WDGT)”処理のプログラムフローチャートである。
このプログラムが開始されると、先ず、ステップB114で“CY”に“MBE”に記憶されている値が設定され、次いで、“MBE”の値が「0」にリセットされる(ステップB116)。次のステップB118ではウォッチドッグポートが“1”に設定され、ステップB120で“xa”の値のセーブが行われた後、“RAMチェック処理”(chkram)が行われる。次のステップB124では“MBE”の値が“CY”に記憶された値に置き換えられ、ステップB126でレジスタ“A”に「8」が設定され、ステップB128でレジスタ“A”の値が「A-1」に置き換えられて、次のステップB130で“A”の値が「OFH」となっているか否かの判別が行われる。この判別の結果、“OFH”となっていないとされたときには、前記ステップB128に戻って引続き“A”の「A-1」への置換が行われる。上記ステップB128の実行の結果、レジスタ“A”の値が「OFH」となると、ステップB132で“xa”値の復帰が行われた後、ステップB134でウォッチドッグポートのレベルが“0”(ロウレベル)に設定されて、本プログラムを終了する。
【0196】
図87は上記“ウォッチドッグ処理”(S-SDGT)のステップB122,“31.3msec割込処理”(図190)等で実行される“RAMチェック処理”(chkram)のプログラムフローチャートである。
このプログラムが開始されると、先ず、ステップB136で“監視RAM0”の値が「5」であるか否かが判別され、次いでステップB138で“監視RAM1”の値が「10」であるか否かが判別される。
この判別の結果、監視RAM0の値が「5」で、且つRAM1の値が「10」であるときにはそのまま本プログラムを終了し、それ以外のときには、後述の回線テスト処理(図89)に進むようになっている。
【0197】
図88は、前述した“ソレノイドオフ処理”(soloff)処理のステップB102(図85)、更には後述の“回線テスト”(図89),“31.3msec割込処理”(図190)等で行われる“割込許可処理(ienabl)”のプログラムフローチャートである。
この処理が開始されると、先ず、ステップB140で一旦割込の禁止が行われ、しかる後、“IST0”が“0”に設定され(ステップB142)、その後割込許可が行われて(ステップB144)、本プログラムが終了する。この割込許可処理を行うことにより、“IST0”を、他の割込処理の有無に拘らず、確実に“0”に設定することができる。
【0198】
図89は、メインプログラム(図77)のステップ08で実行される“回線テスト処理”(CTEST)からメインループに至るまでのディテイルフローチャートである。
このプログラムが開始されると、先ずステップC02で送信中フラグ“sndbsy”,受信中フラグ“rcvbsy”,シリアル出力“comout”が“0”に設定され、クロック異常を表すフラグ“CLKERR”が“1”に設定される。次のステップC04では前述した図85のフローチャートに従って“排出ソレノイドオフ処理”(soloff)がなされ、続いてステップC06で100msecのウェイト処理(後述の図97のフローに従って実行される)が行われた後、ステップC08で“mbe”,“sp”が“0”に設定され、ステップC10で前述の図88のフローチャートに従って“割込許可処理”(ienabl)が行われ、その後、フラグ“CLKERR”が“1”に設定され(ステップC12)、“COMTST”を送信するための“コマンド送信処理”(sendin)が後述の図101のフローチャートに従って行われる(ステップC14)。
【0199】
次のステップC16では“受信エラー”が発生したか否かが判別され、受信エラー発生であるときには、再びステップC08より処理が行われる。一方、“受信エラー”がないときには、ステップC18で“COMTST”を受信したか否かが判別され、受信していないときには前記ステップC08に戻って処理が繰返される。
又、前記ステップC18で“COMTST”の受信が確認されたなら、ステップC20に進んでクロック異常を表わすフラグ“CLKERR”の値が“0”に設定され、ステップC06と同一手順で100msecのウェイト処理が行われる(ステップC22)。次のステップC24では遊技機から玉貸制御装置1200に発せられるP台のレディ信号(RDY信号)が“1”に設定され、ステップC26に進んで各種制御フラグま、即ち、排出1センサ立上り記憶フラグ“0t1evu”,球抜センサ立上り記憶フラグ“rmvevu”,BRDY立上り記憶フラグ“brdevu”,BRDY立下り記憶フラグ“brdevd”,BRQ立上り記憶フラグ“brqevu”,BRQ立下り記憶フラグ“brdevd”,クロック立上り記憶フラグ“clkevu”,及びクロック立下り記憶フラグ“clkevd”が全て“0”にリセットされ、その後、ステップC28にて後述の図115のフローチャートに従って“不正監視開始処理”(setubq)が行われて、メインループに移行する。
【0200】
図90、図91は、ゼネラルプログラム(図77)のメインルーチンを示すフローチャートである。
処理がこのプログラム(図77のステップ12〜36)に移行すると、先ず、ステップC30で、図94に示す“不正排出監視処理”(chkunf)が行われ、次のステップC32でクロックエラーが発生している(8msec以内に次のエッヂが発生していない)か否かが判別される。
この判別結果が“Yes”のときには、前述の回線テスト処理“ctest”処理に戻り、判別結果が“No”のときには続くステップC34で排出1,2ソレノイドの通電の有無の判別が行われる。この判別の結果、通電がないと判断されたときには、前述した図84の“waitrs”処理のプログラムに従ってリセットがかかるのを待ち、通電があると判断されたときにはステップC36の“玉貸エラー処理”(chkebr)が後述の図95のフローに従って行われる。
【0201】
次のステップC38では球の移動の有無に基づいてエラー検出が行われ、移動がある場合には、エラーと判断されて、前述の“waitrs”(図84)に移行してリセットがかかるまで待機し、一方、移動がない場合には、正常であると判断されて、ステップC40に進む。
ステップC40では2条の排出流路に設けられた排出1,2センサ内に球があるか否かが判別され、球無しの場合にはそのままステップC44に進み、球有りの場合には、フラグ“ZNSOUT”が“0”に設定され(リセット)、その後ステップC44に進む。
ステップC44では、セーフセンサ816が入賞球(入賞球)を検出しているか否かが判別される。この判別結果が“Yes”のときにはステップC46で図99、図100に示すフローに従って“賞球数受信処理”(chksat)が行われ、その後、ステップC48で球抜処理(remove)が行われ、ステップC50の判別に進む。一方、前記ステップC44の判別結果が“No”のときには、前記ステップC46をスキップして、ステップC48の“球抜処理”が行われ、その後、ステップC50に進む。
ステップC50では、500msecのウェイト処理が終了したか否かが判別され、この判別が“No”であるうちは、上記ステップC30〜ステップC48が繰返し実行され、500msecが経過するのを待って、図91のステップC52に進む。
【0202】
ステップC52では玉貸条件が成立しているか否かが判別される。この判別結果が“Yes”のときにはステップC54で“玉貸排出処理”(brqout)が行われた後、メインループのステップC30に戻って処理を繰返すようになっている。一方、判別結果が“No”のときには、ステップC56で“賞球条件”が成立しているか否かが判別され、この判別結果が“Yes”のときにはステップC58で賞球排出処理(sfout)が行われ、その後、メインループのステップC30に戻ってその処理を繰返すようになっている。
【0203】
図92は、メインルーチン(図90,図91)のステップC52で行われる玉貸条件の判別(isbrqo)の手順を示すプログラムフローチャートである。
上記ステップC52の判別は以下のように行われる。先ず、ステップC110でBRQ信号のステイトが「3」であるか否かが判別される。BRQスティトが「3」でないならば玉貸条件不成立として、本プログラムを終了する。BRQスティトが「3」であるならば、次に所定時間T1(図27参照)が経過したか否かが判別される(ステップC112)。未だT1が経過していないとき(判別結果が“No”)には玉貸条件不成立として、本プログラムを終了し、一方、T1が経過したとき(“Yes”のとき)には、ステップC114で“BRDY信号”が“オン”であるか否かが、ステップC116で“BRQ信号”が“オン”であるか否かが判別される。
これらの信号の何れか一方が“オフ”であれば、玉貸条件不成立として、本プログラムを終了し、一方、何れの判別結果も“オン”であるときには、更にステップC118で半端センサ315が“オン”であるか否か(図18に示す減圧路311内に遊技球があるか)が判別される。この判別の結果、半端状態が発生(オフ)しているとされたときには玉貸条件不成立とみなして、本プログラムを終了する。一方、半端状態が発生していない(オン)ときには、ステップC120で更に排出1,2センサ内に共に球が存在しているか否かが判別される。この判別結果が“No”のときには、玉貸条件不成立として、本プログラムを終了し、一方、“Yes”のとき即ち、ステップC110〜C120の条件が全て成立したときには、玉貸条件成立として、本プログラムを終了する。
【0204】
図93は、前述のメインルーチンのステップC56(図91)で行われる賞球条件の判別の手順(issafe)を示すプログラムフローチャートである。このプログラムが開始されると、先ず、ステップC122でオーバーフローセンサ360からの入力信号に基づいてオーバーフロー状態が発生しているか否かが判別される。この判別の結果、オーバーフローが発生していると判断されると(Yes)、賞球条件不成立として、本プログラムを終了する。一方、上記判別結果が“No”のときには、今回の賞品球排出のための賞球データ信号を既に受信しているか否かが判別される。
【0205】
この判別の結果、未だ賞球データ信号を受信していないと判断したときには、賞球条件不成立として、そのまま本プログラムを終了する。上記判別の結果、賞球データ信号を受信したとの判断がなされると、ステップC126に進んでその他の賞球排出のための条件(例えば半端状態が未発生であること)が成立しているか否かが判別される。この条件が不成立のとき(No)には、賞球条件が不成立であるとして、本プログラムを終了し、ステップC126の条件が成立のとき(Yes)には、更にステップC128で入賞球処理装置810(図13)内に入賞球があるか否かがセーフセンサ816からの信号に基づいて判別される。この判別の結果、入賞球処理装置810内に入賞球がないときには(No)、賞球条件不成立として、“受信賞球数”が「0」に設定され、本プログラムを終了する。一方、上記ステップC122〜C126の条件が全て成立し、且つ、未だ対応する賞品球排出が行われていない入賞球があるときには、賞球条件成立として、本プログラムを終了する。
【0206】
次に図90、図91で実行されるメインルーチンの各サブルーチン、即ちステップC30の“不正排出管理処理”(chkunf)、ステップC36の“玉貸エラー処理”(chkebr)、ステップC46の“賞球データ信号受信処理”(chdsaf)、ステップC48の“球抜処理”(remove)、ステップC54の“玉貸排出処理”(brqout)、ステップC58の“賞球排出処理”(sfout)のサブルーチンについて説明する。
【0207】
図94は前述のステップC30で実行される“不正排出監視処理”(chkunf)を示すプログラムフローチャートである。
このプログラムが開始されると、ステップC132,C134で夫々排出1センサ側,排出2センサ側の出力が正常であるか否かが判別される。この2つの判別の何れか一方で、“異常”であると判断されると、ステップC136で球抜ソレノイドが励磁(オン)され、不正排出を記憶させるべくフラグ“UNFAIR”が“1”に設定され、図84のステップB92にスキップしてリセットがかかるのを待つ。一方、上記2つの判別の結果、共に“正常”であるとされた場合には、そのまま、本プログラムを終了して、メインルーチンに戻る。
【0208】
図95、図96は、メインルーチンのステップC36(図90)で実行される“玉貸球抜エラー処理”(chkebr)のサブルーチンを示すフローチャートである。
本ルーチンが開始されると、先ず、ステップC202でフラグ“T3BRQO”が“オン”であるか否かが判別される。この“T3BRQO”は、図27に示すT3時間内に“BRQ信号”がオンであるときに“1”に設定される。従って、この判別の結果“オフ”とされたときには図84にスキップして“リセット待ち”がかけられる。一方、判別の結果“オン”とされたときには、ステップC204〜ステップC210にて、“T0BRQE”が“オフ”であるか否か(T0BRQが異常)、“T2BRQF”が“オフ”であるか否か(T2BRQが早い)、“T2BRQN”が“オフ”であるか否か(T2BRQが無い)、“T4BRQE”が“オフ”であるか否か(T4BRQが無い)が順次判別される。そして、これらの判別結果が全て“オフ”のときにはそのまま本ルーチンを終了し、一方、何れか1つの判別結果が“オン”のときにはステップC212以降の処理が実行される。
【0209】
先ず、ステップC212〜C238では、“P台レディ信号(PRDY信号)”(及びEXS信号)が時間の経過と共にオン/オフされる。即ち、ステップC212では“P台レディ信号”が“オン”され、次のステップC214で“200msec待ち”(wai200)、その後“P台レディ信号”がオフされる(ステップC216)。続くステップC218では“2msec待ち”(wait2)が行われ、その後“EXS信号”が“オフ”され、その後更に“198msec待ち”(wai198)が行われ、続くステップC224で、“P台レディ信号”が再びオンされる。そしてステップC226で“100msec待ち”(wai100)が行われ、その後上記“P台レディ信号”が“オフ”される(ステップC228)。続くステップC230では“100msec待ち”(wai100)が行われた後、ステップC232で“P台レディ信号”が“オン”される。次のステップC234では“100msec待ち”(wai100)が行われ、上記“P台レディ信号”が“オフ”された後(ステップC236)、ステップC238で“10msec待ち”(wai10s)が行われて、その後ステップC240以降の処理に進む。
【0210】
ステップC240では“BRDY信号”が“1”であるか“0”であるか、続くステップC242では“BRQ”が“1”であるか“0”であるかが判別される。これらの判別の何れか一方が“0”であるうちは、これらの判別は繰返し行なわれ、2つの判別が共に“1”となったときに、ステップC244に進んで“P台レディ信号”が“オン”され、次のステップC246で上記ステップC204〜C210の判別に用いられる値(T0BRQE,T2BRQF,T2BRQN,T4BRQN)が全て“0”にリセットされて、本プログラムを終了する。
【0211】
図97、図98は、上述の“玉貸,球抜”エラー処理(chkebr)等の各種プログラムで行われるウェイト処理(wai200,wai100,wai2等)を実行するためのプログラムフローチャートである。
このうち図97のプログラムでは、200msec(wai200),198msec(wai198),100msec(wai100),35msec(wait35),2msec(wait2)のウェイト処理が行われる。
仮に、200msecのウェイト処理を行うのであれば本プログラムは、ステップT01から実行され、以下同様に、198msecのウェイト処理はステップT02、100msecのウェイト処理はステップT03、35msecのウェイト処理はステップT04、2msecのウェイト処理はステップT05より実行され、各々のステップで1msec周期タイマのカウント回数(xa)が、「-199」,「-197」,「-99」,「-35」,「-2」と云う具合いに対応されて設定される。そして、ステップT06では上記対応された値が実際に“1msec周期タイマ”に設定され(s0txxx)、1周期毎に上記設定された値より「1」宛カウントアップされて、その値が「0」となったとき上記タイマがカウントを終了したと判断される(ステップT07)ようになっている。
又、図98のウェイト処理では、10sec(wai10s)、3sec(wai3s)、1sec(wai1s)のウェイトが行われて、ステップT08で当該ウェイト時間に応じた500msecタイマの設定が行われる(swtxxx)。そして、ステップT09で当該タイマがカウントを終了するのを待って、その後ウェイト処理を終了させる。
【0212】
図99、図100は、前述のメインルーチン(図90、図91)のステップC46で実行される“賞球データ信号受信処理”(chksaf)のサブルーチンを示すフローチャートである。
本ルーチンが開始されると、先ずステップC302で当該賞球データ信号の受信が済んでいるか否かが判別される。この判別結果が“Yes”のときには、以下の処理を実行することなく、そのまま本ルーチンを終了する。一方、判別結果が“No”のときには、ステップC304で各入・出力ポートのスティタスの初期化が行われ、ステップC308で繰返しカウンタの値が「-3」に設定され、次のステップC310で受信エラー発生中であるか否かの判別が行われる。
このステップC310により“エラー無し”とされたときにはステップC312で“xa”が「賞球数要求」の値に設定され、“エラー有り”とされたときにはステップC314で“xa”が「再送要求」の値に設定され、ステップC316で詳細は後述する“コマンド送信処理”(sendin)が行われる。
【0213】
この“コマンド送信処理”が終了すると、ステップC318で、この時点でエラーが発生しているか否かが判別され、“エラー有り”のときには、図100側のステップC340に進んで、繰返しタイマがタイムアウトしているか否かが判別される。そして、タイムアウトしていないときには、他のエラーの発生状態を検索すべく、ステップC336で“100msec待ち”が図97のプログラムに従って行なわれた後、ステップC338で受信エラー中であるか否かの判別が行なわれる。そして判別によりエラー中とされたならば、後述のステップC342に進み、エラー中でないならば、図89のステップC306に進んで受信エラーを記憶した後、ステップC310以降の処理を行う。
上記ステップC340により繰返しタイマがタイムアウトしたと判断されたとき(判別結果が“Yes”)には、ステップC342に進んで上記タイムアップが3回繰返されたか否かが判別され、未だ3回繰返されていないときには、ステップC310に戻って処理を継続する。そして、3回繰返されたならば(ステップC342の判別結果が“Yes”)、前述した回線テスト(図84)に戻って処理を行うようになっている。
【0214】
一方、前記ステップC318の判別の結果“エラー無し”と判断されたならば、ステップC320にて詳細は後述(図103)する“受信データ設定処理”(sbqcnv)が行われて、次のステップC322で再びエラー判別が行われる。この判別の結果“エラー有り”と判断されたならば、図100側の前記ステップC336に進んでそれ以降の処理が実行され、“エラー無し”と判断されたならば、図90のステップC324に進んで、これも後述(図104)する“受信処理”(recvin)が行われ、その後、エラー判別(ステップC326)が行われる。
【0215】
上記ステップC326の判別により“エラー有り”とされたならば、ステップC336に進み、“エラー無し”と判断されたならばステップC328に進んで、再び“受信データ設定処理”(sbqcnv)が行われる。この処理が終了すると、再びエラー判別(ステップC330)が行われ、“エラー有り”のときには前記ステップC336以降の処理が行われる。一方、“エラー無し”のときには、ステップC332で役物制御装置600から送られてきた賞球データ信号の内容が1回目と2回目とで同じであるか否かが判別され、“No”のときには、前記ステップC336以降の処理が行われ、“Yes”のときには、このデータが正規の賞球データとみなされて、ステップC334にて、“賞球数受信済フラグ”が“1”に設定(オン)され、その後本プログラムを終了する。
【0216】
図101は、上述の“賞球データ信号受信処理”(chksaf)のステップC316(又は前述(図89)の回線テスト処理)で実行される“コマンド送信処理(sendin)”のプログラムフローチャートである。
このプログラムが開始されると、ステップC350で“送信の始動処理”(sendcm)が行われる。この“sendcm”処理では、図102に示すように、先ず送信データがバッファに送られ、次いで送信ビット数にマイナスを付した値が、送信カウンタに設定される。図101に戻り、かかる“sendcm”処理が終了すると、ステップC352で送信が終了したか否かが判別され、この判別結果が“Yes”に転じるのを待って、前述の図100のステップC324に戻るようになっている。
【0217】
図103は、“賞球データ信号受信処理”(chksaf)のステップC320(図99)で実行される“受信データ設定処理”(sbqcnv)のプログラムフローチャートである。
このプログラムが開始されると、先ずステップC354でデータビットが“0”であるか否かが判別され、次いで、ストップビットが“1”であるか否か(ステップC356)、パリティーがエラーであるか否か(ステップC358)、賞球数が「0」であるか否かが順次判別される。そして、データビットが“1”、ストップビットが“0”、パリティーが“正常”で、且つ賞球数が「0」以外のときには、スキップを終わりにして、“賞球データ信号受信処理”のステップC332に進む。又、それ以外のときには、同処理のステップC336にスキップするようになっている。
【0218】
図104は、“賞球データ信号受信処理”(chksaf)のステップC324(図100)で実行される“受信処理”(recvin)のプログラムフローチャートである。
このプログラムが開始されると、先ずステップC362で、図105のフローに従って100msecタイマの設定が行われ、次のステップC364でスタートビットフラグのリセット(“0”)、不一致エラーフラグのリセット(“0”)が行われた後、ステップC366で受信ビット数にマイナスを付した値が受信カウンタに設定される。
【0219】
次のステップC368では、上記ステップC362で設定されたタイマが100msecをカウントしたか否かが判別され、判別結果が“No”のときには、ステップC372に進んで、受信が終了しているか否かが判別される。この判別結果が“No”であるうちはステップC368,C372の判別が繰返し行われ、100msecが経過する前に受信が終了したとき(ステップC372の判別結果が“Yes”)、ステップC374で受信データに“xa”が設定され、次いで、不一致エラーが発生しているか否かの判別が行われる。この判別の結果“不一致エラー有り”とされたときには、エラー発生と判断して、本プログラムを終了し、前述の“賞球データ信号受信処理”のステップC336(図100)にスキップする。又、“不一致エラー無し”とされたときには、本プログラムを終了し、上記スキップをすることなく、同処理のステップC332に移行する。
尚、受信終了前に100msecが経過したならば(ステップC368の判別結果が“Yes”のとき)、“受信要求フラグ”が“0”に設定され(ステップC370)、そのまま本プログラムを終了する(タイムアウト)。
【0220】
図105は、上述の“recvin”処理のステップC362等で用いられるウェイト処理のプログラムである。このプログラムにより、100msec(s0t100),50msec(s0t50)のウェイト処理が行われる。
仮に、100msecのウェイト処理を行いたいのであれば本プログラムは、ステップT11から実行され、50msecのウェイト処理を行いたいのであればステップT12よりプログラムは実行される。これらステップT11,T12では、1msec周期タイマのカウント回数(xa)が、夫々「-99」,「-50」と云う具合いに対応される。次のステップT14では、タイマのカウント値timer0がRAMのレジスタ領域“HL”に設定され、ステップT15で最終的なタイマ設定(sxtxxx)が行われ(タイマtimer0用のカウント領域に“HL”値が設定される)、その後、本プログラムを終了する。
【0221】
次にメインルーチン(図90、図91)のステップC48で実行される“球抜処理”(remove)について、図106のフローチャートに従って説明する。
本ルーチンが開始されると、ステップC402で球抜スイッチが“オフ”であるか否かが判別され、続いて、ステップC404で球抜要求があるか否かが判別される。これら2つの判別の何れか一方が“Yes”即ち、球抜スイッチが“オフ”又は、“玉貸要求有り”のときには、そのまま本プログラムを終了する。
一方、上記2つの判別が共に“No”のときには、ステップC406で球抜ソレノイド336(図21)がオンされ、その後ステップC408で1secのウェイト処理(wai1s)が、前述した図98のフローに従って行われる。
【0222】
次のステップC410では球抜処理実行によって球移動が発生したか否かの監視処理が開始され、続くステップC412で後述(図106)の“球抜動作処理”(rmv)が行われる。この球抜動作処理が終了すると、上記開始された球移動の有無の監視処理が終了され(ステップC414)、次のステップC416で後述(図115)の“球抜ソレノイド開閉処理”(rmvonf)が実行される。
続くステップC418では球抜ソレノイド336の“オフ”が、ステップC420では“球抜が終了したことを記憶すべく球抜フラグ”が“0”に設定され、ステップC422で後述(図115)の“不正監視開始処理(setubq)”が行われ、その後、本プログラムを終了する。
【0223】
図107は、上述の球抜処理(remove)のステップC412(図106)で実行される“球抜動作処理”(rmv)のプログラムフローチャートである。
このプログラムが開始されると、先ずステップC424で、後述の図121,122に示すフローに従って、排出1,2ソレノイドが“オン”され、ステップC426で“球抜フラグ”が“オフ”され、次のステップC428で後述(図111)の“1分タイマ処理”(swt1mn)が、ステップC430で後述(図112)の“3secタイマ処理”(s4t3s)が夫々行われた後、ステップC432以降の処理に進む。
【0224】
ステップC432では、上記ソレノイドのオンによっても球移動が発生していないか否かが判別され、球移動が無いとき(“Yes”のとき)には、リセット待ち(上記1分間タイマ設定後)状態にされる。この判別結果が“No”のときには、ステップC434で1分が経過したか否かが判別され、続くステップC436で球抜センサが“オン”であるか否かが判別される。更に、ステップC438では排出1,2センサが球有状態を検出しているか否かが、ステップC440では上記3分間タイマ設定後3secが経過したか否かが判別される。
そして、前記ステップC434,ステップC436の何れか一方の判別結果が“Yes”となったときには、後述のステップC446以降の処理に進む。そして上記2つの判別結果が共に“No”(1分が経過せず、しかも球抜センサが“オフ”のとき)と云う条件の下でステップC438判別の結果、“球有り”と判断されたときには、前記ステップC430に戻ってその処理を繰返し、一方、何れの排出1,2センサも“球無し”で、且つ、未だ3secが経過していないときには、上記ステップC432に戻ってその処理が行われ、既に3sec経過しているときには、ステップC442に進んで排出ソレノイドが“オフ”され、次のステップC444で“球移動監視処理”が終了され、その後、本プログラムを終了する。ところで、上記ステップC3438の判別は、具体的には、図108のフローに従って行われる。このフローでは、先ず、排出はセンサが50msec連続して球無しを検知したか否かが(ステップH02)、次いで排出2センサが50msec連続して球無しを検知したか否か(ステップH04)が判別され、何れのステップでも球無しとされたときにステップC440に進み、何れか一方で球有りとされたときにステップC430に戻るようになっている。
【0225】
図107に戻り、前記ステップC434,C436の何れか一方の判別結果が“Yes”のときには、先ずステップC446で、ステップC444と同様に球移動無し監視処理が終了され、ステップC448で排出1,2カウンタの値が「1」に設定され、ステップC450で図113のフローに従って“1secタイマ設定処理”(s2t1s)が行われた後、1secが経過したか否かの判別が行われる(ステップC452)。この判別結果が“No”のときには続くステップC454で、何れかの排出通路から球が排出されたか否かの判別が行われ、この判別結果が“No”のときには、ステップC452に戻ってその判別処理を行い、判別結果が“Yes”のときには、ステップC456に進む。又、前記ステップC452の判別結果が“Yes”のときには、ステップC454をスキップして、ステップC456に進む。
ステップC456では排出1,2ソレノイドが“オフ”され、次のステップC458で3secのウェイト処理(wai3s)が行われ、その後本プログラムを終了する。
【0226】
図109は、上記“球抜動作処理”(rmv)のステップC454,C456の詳細な手順を示すフローチャートである。
“球抜動作処理”(rmv)にて処理がステップC454に進むと、先ず、ステップH10で排出1ソレノイド側での排出が終了したか否かが判別され、未だ終了していないならばステップH12にて排出1ソレノイドが消磁(オフ)された後ステップH14に進む。一方、排出1ソレノイド側で排出が終了していたならば、前記ステップH12をスキップしてステップH14に進む。
ステップH14では排出2ソレノイド側で排出が終了したか否かが判別され、未だ終了していないならばステップH16にて排出2ソレノイドが消磁(オフ)された後ステップH18に進む。一方、排出2ソレノイド側で排出が終了していたならば、前記ステップH16をスキップしてステップH18に進む。次のステップH18では、排出1ソレノイドが励磁(オン)されているか否かが、更にステップH20では排出2ソレノイドが励磁(オン)されているか否かが判別される。この判別により排出1,2ソレノイドの少なくとも一方がオンであることが検知されたときには、図107のステップC452にスキップするようになっている。一方、排出1,2ソレノイドが共にオフのときには、図107のステップC458に進むようになっている。
ところで上述(図109)のステップH10,H14の排出1終了,排出2終了の判別は図110に示すフローチャートに従って行われる。
このプログラムでは、排出カウンタの値が「1」〜「12」の値となっているか、「0」又は「13」となっているかが判別され(ステップH22)、「1」〜「12」となっているときには、排出が修理要したと判断されて、処理が前述のステップH12又はH16に進むようになっており、「0」又は「13」となっているときは、未終了と判断されて、上記ステップH12,H16を夫々スキップするようになっている。
【0227】
図111は、上記“球抜動作処理”(rmv)のステップC428(図103)で実行される“1分タイマ設定処理”(swt1mn)のプログラムフローチャートである。
このプログラムが開始されると、ステップT20で“xa”に「120」が設定され、次のステップT22では時計タイマの初期化が行われ、ステップT23で時計タイマの始動が行われる。そしてステップT24で時計タイマの割込が可能にされ、上記“xa”の値がカウンタに設定された“swtxxx”(ステップT25)、その後本プログラムを終了する。尚、図98のステップT08の処理(500msecタイマ設定処理“swtxxx”)は、このフローのステップT22より実行されるようになっている。又、上記ステップT25の“カウンタ設定”(sxtxxx)は図138のステップT42移行の手順にて行われる。
【0228】
図112は、上記“球抜動作処理”(rmv)のステップC430で実行される“3secタイマ設定処理”(s4t3s)に用いられるプログラムのプログラムフローチャートである。
実際に「3sec」をカウントするのであれば、処理はステップZ01から行われ「timer4」の値が“HL”に設定される。次いでステップZ02で“xa”に「-186」が設定されて、上述した“カウンタ設定”(sxtxxx)が行われる。尚、200msecがカウントされるのであればステップZ03で“xa”に「-199」が設定され、100msecがカウントされるのであればステップZ04で“xa”に「-99」が設定され、その後“タイマ設定”(sxtxxx)が行われる。
【0229】
図113は、上記“球抜動作処理”(rmv)のステップC450で実行される“1secタイマ設定処理(s2t1s)”のプログラムフローチャートである。
このプログラムが開始されると、ステップT26で汎用タイマ“timer2”の値が“HL”に設定され、次のステップT28で“xa”に「-248」が設定された後、ステップT29で、“タイマ設定”(sxtxxx)が行われ(図138)、その後、本プログラムを終了する。
【0230】
図114は、図96に示した“球抜処理”(remove)のステップC416で実行される球抜ソレノイド開閉処理(rmvouf)のプログラムフローチャートである。
このプログラムが開始されると、先ずステップC460で球抜ソレノイドの反転動作(rmvon0)が行われ、次のステップC462で球抜ソレノイドがこの時点で“オン”されているか否かが判別される。そして、この時点で“オン”となっているのであればステップC464に進んで球抜ソレノイドが“オフ”され、その後、ステップC468で500msecのウェイト処理(wai500)が、図98に示したプログラムに従って実行され、その後、本ルーチンを終了する。一方、球抜ソレノイドが既に“オフ”となっているのであれば、反対にステップC466にて該ソレノイドが“オン”され、その後、上記ステップC468のウェイト処理が実行され、その後本プログラムを終了する。
【0231】
又、図115は、“球抜処理”(図106)のステップC422で実行される“不正監視開始処理”(setubq)のプログラムフローチャートである。
このプログラムでは、排出数カウント停止フラグが“1”に設定(オン)され(ステップC470)、次いで排出数カウンタが「4」に設定され(ステップC472)、その後、本プログラムを終了するようになっている。
【0232】
次にメインルーチン(図90、図91)のステップC58で実行される“賞球排出処理”(sfout)のサブルーチンについて、図116に示すフローチャートに従って詳細に説明する。
この“賞球排出処理”が開始されると、先ず、ステップC502で後述(図117)の“賞球数分配処理”(setsbq)が行われ、次いで入賞球無し監視球止めカウンタの値が「3」に設定された後(ステップC504)、ステップC506に進んで後述(図118)の“排出始動処理”(out1sb)が行われる。
【0233】
次のステップC508では排出動作が終了したか否かが判別され、終了したと判断されたときには、ステップC524以降の処理にスキップする。一方、未だ終了していないと判断されたときには、ステップC510で後述(図123)の排出終了信号処理が行われ、その後ステップC512でタイムアウトしたか否かの判別が行われる。未だタイムアウトせずにこの判別結果が“No”となったときには、ステップC524以降の処理にスキップする。先ず、ステップC524では“500msecタイマの始動処理”(sltwai)が後述(図127)のフローに従って行われ、次のステップC526で球移動監視中であるか否かが判別される。そして球移動監視中であるときには、ステップC528で“入賞球排出処理”(safout)が行われ、その後ステップC530に進み、監視中でないときには、上ステップC528をスキップして、ステップC530に進む。
【0234】
ステップC530では“最後の1個排出待ち処理”(out3sb)が行われ、次いで最後の1個の排出が正常に行われたか否かが判別される。この判別結果により、最後の1個の排出が未だ無いと判断されたときには、前記ステップC506に戻ってその処理を繰返し、最後の1個が正常に排出されたと判断されたときには、そのまま前記ステップC534〜C540の処理を行った後、本プログラムを終了する。
【0235】
一方、前記ステップC512の判別結果が“Yes”のときにはステップC514で“排出ソレノイドオフ処理”(slwoff)が行われ、しかる後、ステップC516で「球止め」が3回発生したか否かが判別される。この判別結果が“No”であるうちはステップC518にて“500secm安定待ち処理”(outesb)が行われ、その後前記ステップC506に戻って処理を繰返す。一方、ステップC516の判別結果が“Yes”に転じたならば、ステップC520で“カウント禁止解除処理”(clrnog)が行われた後、残数払出エラーを記憶すべくフラグ“ZNSOUT”が“1”に設定され、その後入賞球の排出が終了したか否かの判別が行われる。
【0236】
前記ステップC534の判別の結果、入賞球排出が未だ終わっていないと判断されたときには、ステップC536で“入賞球払出処理”(safout)が行われ、その後、排出補正状態である旨の記憶を消去すべく、ステップC538でフラグ“OUTADJ”が“0”に設定され、ステップC540で前述した“不正排出監視開始処理”(図115)が実行され、その後、本プログラムを終了する。一方、前記ステップC534の結果、入賞球排出が終わっていると判断されたならば、前記ステップC536をスキップして、前記ステップC538,C540を実行して、その後本ルーチンを終了する。
【0237】
図117は、上述の“賞球排出処理”(sfout)のステップC502で実行される“賞球数分配処理”(setsbq)のプログラムフローチャートである。
このプログラムが開始されると、ステップC550で排出2側のカウント値を記憶するために割振られたレジスタ“x”の値が「-1」に設定され、ステップC552で賞球数が「9」以上であるか否か(「賞球数-9」が「0」以上であるか否か)が判別される。そして、賞球数が「9」以上のときには、併用排出を行うべくステップC554に進み、「9」未満のときには交互排出を行うべくステップC560に進む。
そして賞球数が「9」以上のときには、ステップC554にて、賞球数から「9」を減じた値を「2」で割り、その値に「4」を加えて排出1側カウンタの値即ちレジスタ“A”の値、排出2側カウンタの値即ちレジスタ“X”の値とする。
次のステップC566では、賞球数から「9」を減じた値が偶数であるか否か(「2」で割って余りが有るか否か)が判別され、奇数のときには(余り有り)そのままステップC564に進んで上記レジスタ“A”,“X”が排出1側カウンタ,排出2側カウンタの値に設定され、本プログラムを終了する。一方、賞球数から「9」を減じた値が偶数のときには(余り無し)、この時点で設定されているレジスタ“X”の値から「1」を減じた値が新たな値“X”に設定され、次のステップC564で、上記“A”,“X”の値が排出1側カウンタ,排出2側カウンタの値に夫々設定される。
【0238】
一方、前記ステップC552の判別により賞球数の残数が「9」より小さいと判断されたときには、ステップC560で賞球数から「1」を減じた値がレジスタ“A”に設定され、次いでステップC562にて、排出1側での排出が行われているか否かが判別される。この判別結果が“Yes”のときには、次の排出処理で排出2側からの排出が行われるようにその旨を記憶して、前記ステップC564に進み、一方、“No”のときには、レジスタ“A”の値と“X”の値が交換され、次の排出処理で排出1側からの排出を行うようにその旨を記憶して、前記ステップC564に進み、その後、本プログラムを終了する。
【0239】
図118は、前述した賞球排出処理(図116)のステップC506で実行される排出始動処理(out1sb)のプログラムフローチャートである。
本プログラムが開始されると、図116のステップC512の判別に用いられる“タイムアウトの設定処理”(s4tov)が行われ(ステップC570)、続く、ステップC572で“排出ソレノイドオン処理”(opens2)が行われ、ステップC574で35msecの“ウェイト処理”(wait35)が図93のフローに従って行われ、その後、排出動作が終了したか否かの判別が図109のフローに従って行われる(ステップC576)。
そして、この判別結果が“Yes”のときにはステップC578で排出ソレノイドが“オフ”にされ、その後、排出終了時の制御(図116のステップC524以降)に進み、一方、“No”のときには、そのまま、未終了時の排出制御(ステップC510以降)に進むようになっている。
ところで、上記ステップC570の“タイムアウト設定処理”は、図119のフローに従って行われる。この場合には、ステップZ06よりその処理が行われて“xa”が「-186」に設定される。次のステップZ07では、16msec周期タイマの値“timer4”が“HL”に設定され、次いで上記“xa”の値が、後述(図138)の“タイマ設定処理”(sxtxxx)にてタイマカウント値に設定され、そのカウントが行われるようになっている(ステップZ08)。
【0240】
図120は、上記ステップC572(図118)で行われる“排出ソレノイドオン処理”(opensl)のプログラムフローチャートである。
本プログラムが開始されると、ステップC580で排出1センサの立下りを記憶すべくフラグ“ot1evd”が“1”に設定され、次のステップC582で排出1側での排出をすべきであるか否かの判別が行われる。この判別結果が“Yes”のときにはステップC584で排出1ソレノイドが“オン”され(setot1)、ステップC585に進み、“No”のときには、上記ステップC584をスキップしてステップC585に進む。
ステップC585では排出2センサ側の立下りを記憶すべく“ot2evd”が“1”に設定され、次のステップC586で排出2側での排出をすべきであるか否かの判別が行われる。この判別結果が“Yes”のときにはステップC588で排出2ソレノイドが“オン”され(setot2)、“No”のときには、該ステップC588をスキップして、本プログラムを終了する。
【0241】
ところで上記ステップC584での“排出1ソレノイドのオン”(setot1)”及びステップC588での“排出ソレノイドのオン”(setot2)は、図121,図122に夫々示すフローチャートに従って行われる。
これらのプログラムに示すように、排出ソレノイドを“オン”にするに当たっては、先ず、排出1センサ又は排出2センサの立下りが“オフ”にされ、次いで排出1側又は排出2側の球移動無しタイマが、例えば図112に示すフローに従って設定され(sxt200)、その後球移動無し監視を始動させて、当該プログラムを終了するようになっている。
【0242】
図123は、“賞球排出処理”(図116)のステップC510で実行される“排出終了待ち処理”(out2sb)のプログラムフローチャートである。
このプログラムが開始されると、ステップC590で球移動が無しであるか否かが後述の図133に示すフローに従って判別される。この判別の結果、球移動が未だ生じていないときには“異常発生”と判断して、リセット待ちが行われる(図84)。一方、球移動が生じたときは(正常時)には、ステップC592でタイムアウトしたか否かの判別が行われ、この判別結果が“Yes”のときには、そのまま本プログラムを終了する。
【0243】
一方、ステップC592の判別結果が“No”のときには、ステップC594で排出1側での排出が終了したか否かが図110に示したフローに従って判別され、続くステップC596で排出2側での排出が終了したか否かの判別が図124に示すフローに従って行われる。そして、これら2つの判別結果が共に“No”のときには、前記ステップC590に戻ってその処理が繰返される。又、排出1側が終了したとき(ステップC594の判別結果が“Yes”)にはステップC598以降の処理が行われ、排出1側が終了せずに排出2側の排出が先に終了したときには(ステップC596の判別結果が“Yes”)、ステップC614以降の処理が行われるようになっている。
【0244】
排出1側での排出が先に終了して、処理がステップC598に進むと、排出1ソレノイドのオフの処理(out2s1)が行われ、次のステップC600でステップC590と同一手順で球移動が無しであるか否かが判別される。この判別結果が“Yes”のときには“異常”と判断して、図84に示したフローにて“リセット待ち”が行われ、“No”のとき(正常)には更にステップC602でタイムアウトしたか否かの判別が行われる。このステップC602の判別結果が“Yes”のときにはそのまま本プログラムを終了し、“No”のときにはステップC604に進んで排出2側での排出が終了しているか否かが図124に示すフローに従って判別される。
この判別結果が“No”であるうちは、前記ステップC600に戻ってその処理が繰返され、判別結果が“Yes”に転じるのを待って、ステップC606に進む。
ステップC606では排出1ソレノイドが“オフ”され、ステップC608で球移動監視中であるか否かの判別、ステップC610で排出2センサの信号が立下ったか否かの判別が夫々行われ、球移動監視中で、且つ信号の立下りが発生した場合にステップC612に進んで当該信号の立下りの記憶が消去され、球移動監視フラグが“オフ”にされ、その後、本プログラムを終了する。これ以外の場合には、上記ステップC612をスキップして、そのまま本プログラムを終了する。
【0245】
排出1側での排出が終了する前に排出2側での排出が先に終了して、処理がステップC614に進むと、排出2ソレノイドオフの処理(out2s4)が行われ、次のステップC616で、ステップC590と同一手順で球移動が無しであるか否かが判別される。
この判別結果が“Yes”のときには“異常”と判断して“リセット待ち”(図84)が行われ、“No”のときには更にステップC618でタイムアウトしたか否かの判別が行われる。このステップC618の判別結果が“Yes”のときにはそのまま本プログラムを終了し、“No”のときにはステップC620に進んで更に排出1側での排出が終了しているか否かが図124に示すフローに従って判別される。
この判別結果が“No”であるうちは、前記ステップC616に戻ってその処理が繰返され、判別結果が“Yes”に転じるのを待って、ステップC622に進む。ステップC622では排出2ソレノイドが“オフ”され、ステップC624で球移動監視中であるか否かの判別、ステップC626で排出1センサからの信号に立下りが発生したか否かの判別が夫々行われ、球移動監視中で、且つ信号の立下りが発生した場合にステップC628に進んで当該信号の立下りの記憶が消去され、球移動監視フラグが“オフ”にされ、その後、本プログラムを終了する。これ以外の場合には、上記ステップC628をスキップして、そのまま本プログラムを終了する。
ところで前述のステップC596,C604,C620の判別を行うに当たっては、図124に示すようにステップH24にて排出カウンタの値が「1」〜「12」のとき未終了と判断され、「0」又は「13」のとき、終了と判断されるようになっている。
【0246】
図125は、賞球排出処理(図116)のステップC518で実行される“500m安定待ち処理”(outesb)のプログラムフローチャートである。
このプログラムが開始されると、ステップC630で“500msec開始処理”(2stwai)が、行われて、タイマ設定がなされる。このようにタイマが設定されると、次のステップC632で“球移動無しエラー”が発生しているか否かが判別され、“エラー有り”のときには、図84に示したリセット待ちが行われ、“エラー無し”のときには、ステップC634,C636で、夫々、排出1側の排出信号が変化したか否か、排出2側の排出信号が変化したか否かが判別される。そして、何れか一方で、信号の変化が検知されたときには、前記ステップC630に戻ってその処理が繰返され、何れの判別でも信号の変化が検知されなかったときには、ステップC638で上記設定されたタイマがカウントを終了したか否かの判別がなされ、未だカウントを終了していないときには前記ステップC632に戻ってその処理を繰返し、カウントを終了した時点で、図126の“adjrst”処理に移る。
このプログラムでは、先ずステップC640で、“排出1側の補正処理”(deccnt)、ステップC642で、“排出2側の補正処理”(deccnt)が行われ、ステップC644で排出1側,排出2側の各々の信号の立上がり記憶が消去され、ステップC646でカウント禁止状態の解除が行われ、その後これらのプログラムを終了する。
【0247】
ところで、前記ステップC630は図127のフローに従って行われる。即ち、500msec開始処理は、先ずステップZ09で“xa”に「-124」が設定され、ステップZ10で「HL」に「timer2」の値が設定され(4msec周期タイマ設定)、その後、タイマ設定(sxtxxx)が図138の手順に従って行われ、500msecのカウントが開始される。
又、前記ステップC634,C636の判別は、図128に示すフローに従って行われる。即ち、この判別では、RAMの所定領域に記憶された入力レベル(判定レベル)“LVL”の値と、CPUのポートに入力された最新情報“new”の値が比較され、一致しているときには変化なし、不一致のときには変化有りと判断される。
更に、前記ステップC640又はC642での補正処理(deccnt)は、図129に示すフローに従って、先ず当該排出センサからの信号に立上りが有るか否かが判別され(ステップC147)、立上りが無いときにはそのまま、本ルーチンを終了させ、立上りが有るときにステップC648に進んで当該信号レベルが球有りを示しているか否かが判別される。信号が球無しを示しているときにはステップC649に進んで、賞球数の残数を「1」減らす処理がなされ、球有りを示しているときには、ステップC650に進んで残数を「2」減らす処理がなされる。
【0248】
図130は、賞球排出処理(図116)のステップC528で実行される“入賞球払出処理”(safout)のプログラムフローチャートである。
このプログラムが開始されると、ステップC660で「賞球数」と「賞球信号残数」とを加えた値がアキュームレータ“A”に設定され、次のステップC662でその値“A”が「16」を越えているか否かの判別が行われる。
この判別の結果、16個以上あるとされると、ステップC664でこの時点で設定されている“A”の値から「10」を減じた値が新たにアキュームレータ“A”に設定されて、ステップC670以降に進む。一方、上記判別の結果、16個未満であるとされると、ステップC666で“A”の値が、「賞球信号残数」として記憶され、更にステップC668で“A”の値が「10」以上であるか否かの判別がなされる。“A”の値が「10」未満のときには後述のステップC674にスキップし、「10」以上のときには、ステップC670に進む。
【0249】
ステップC670では、“A”の値が「賞球信号残数」として記憶され、ステップC672で賞球信号の要求が行われる。
ステップC674では、“入賞球無し監視”フラグが“0”に設定され、次のステップC676でセーフソレノイドの励磁(オン)、ステップC678で後述(図131)の“入賞球払出し待ち処理”(wtsafe)が行われ、ステップC680に進み、セーフ払出しエラーが発生しているか否かの判別が行われる。
エラーが発生してこのステップC680の判別結果が“Yes”となっているときには、排出動作を終了させるべくリセット待ち(図84)に移行し、一方、判別結果が“No”のときには、ステップC682で受信状態のスティタスを示す賞球フラグ“RCVSTS”が“0”に設定され、その後本プログラムを終了する。
【0250】
図131は、上記“セーフ球払出処理”のステップC678(及び図85に示した排出ソレノイドオフ処理のステップB104)で行われる“入賞球払出し待ち処理”(wtsafe)のプログラムフローチャートである。
このプログラムが開始されると、ステップC684でセーフソレノイドが“オン”であるか否かが判別され、“オフ”のときには、そのまま本プログラムを終了する。一方、“オン”のときには、ステップC686で図111のフローに従った1分タイマの設定(swt1mn)、ステップC688で図105のフローに従った200mタイマ設定処理(s0txxx)が行われ、次のステップC690で上記1分タイマがカウント終了したか否かが判別される。この判別により、1分が経過したと判断されたときには、ステップC706で入賞球異常を記憶すべくフラグ“SAFNMV”が“1”に設定され、ステップC708でセーフソレノイドが“オフ”にされて、その後本プログラムを終了する。
【0251】
一方、上記ステップC690の判別により、未だ1分が経過していないと判断されると、ステップC694で上記200msecタイマがカウントを終了したか否かが判別される。そして、この判別結果が“Yes”、即ちカウント終了するのを待ってステップC696で入賞球が異常であることを記憶すべくフラグ“SAVNMV”が“1”に設定され、その後ステップC698に進む。
ステップC698ではセーフセンサが“オン”であるか否かが判別され、セーフセンサが、“オン”であるうちは前記ステップC690に戻ってその処理が行われ、上記1分タイマがタイムアップする前にその出力が“オフ”になったときには、ステップC700で図105のフローに従って“500msecタイマ設定処理”(s0t50)が行われる。
【0252】
次のステップC702では再びセーフセンサが“オン(球有り)”であるか否かが判別され、“球有り”のときには前記ステップC688に戻ってその処理が繰返される。又、“球無し”のときには次のステップC704で200msecタイマがカウントを終了したか否かの判別が行われ、未だ終了していないときには、ステップC702に戻ってその判別が繰返し行われ、カウントを終了したときに、ステップC708に進んでセーフソレノイドが“オフ”されて、本プログラムを終了する。
【0253】
図132は、賞球排出処理(図116)のステップC530で実行される“最後の1個排出待ち処理”(out3sb)のプログラムフローチャートである。
このプログラムが開始されると、ステップC710で球移動無しエラーが発生しているか否かの判別(図133のプログラムに従った判別)により“エラー”の有無が判別され、球移動無しエラー発生のときには前述の図84によるリセット待ちが行われる。
一方、球移動無しエラーが発生していないときには、排出1センサの出力信号の立下り記憶があるか否かが判別され(ステップC712)、立下り記憶があるときにはステップC714で排出1側の球移動監視フラグを“0”にして、ステップC716に進み、“立下り記憶無し”のときにはそのままステップC716に進む。
ステップC716では排出2センサの出力信号の立下り記憶があるか否かが判別され、立下り記憶があるときにはステップC718で排出2側の球移動監視フラグを“0”にして、ステップC720に進み、“立下り記憶無し”のときにはそのままステップC720に進む。
【0254】
ステップC720では、排出1,2センサの出力信号が共に立下がっているか否かが判別され、共に立下がっているときには、そのまま本プログラムを終了する。一方、何れか一方が立下がっていないときには、ステップC722に進んで400msecが経過したか否かが判別され、未だ経過していないときには、前記ステップC710に戻ってその処理が繰返し行われ、400msecが経過したならば、ステップC724にて、排出補正中である旨を記憶すべくフラグ“OUTADJ”が“1”に設定され、その後本プログラムを終了する。
【0255】
ところで上記ステップC710、又は前述の排出終了待ち処理(図123)のステップC590、500msec安定待ち処理(図125)のステップC632、球抜動作処理(図107)のステップC432等で行われる球移動無しエラーの判別は、図133のプログラム(chkmnv)に従って行われる。
このプログラムが開始されると、ステップC730〜C736で、球抜通電が無いか否か(ステップC730)、球抜動作による球移動が無いか否か(ステップC732)、排出球移動が無いか否か(ステップC734)、入賞球無しエラーが発生しているか否か(ステップC736)が順次判別される。これらステップC730〜C736の全ての判別結果が“No”のときには、異常(エラー)が発生していないと判断され、本プログラムを終了する。一方、上記判別の何れか1つが“Yes”のときには、ステップC738に進み上記発生したエラーが排出1側の“エラー”であるか否かが判別され、判別結果が“Yes”のときにはステップC740で排出1ソレノイドがオフされ、その後ステップC742に進む。
ステップC742では上記発生したエラーが排出2側の“エラー”であるか否かが判別され、判別結果が“Yes”のときにはステップC744で排出2ソレノイドが“オフ”とされ、その後、球抜ソレノイドの“オフ”等の処理を行うべく、図84のステップB106に移行するように成っている。
【0256】
次にメインルーチン(図90、図91)のステップC54で実行される“玉貸排出処理”(brqout)のサブルーチンについて、図134に示すフローチャートに従って詳細に説明する。
この“玉貸排出処理”が開始されると、ステップC802で後述の“EXSオン処理”(chkbrq)が行われ、次のステップC804で“エラー”が発生しているか否かが判別される。この判別により“エラー”が確認されると(有り)、そのまま本プログラムを終了する。一方、“エラー”無しと判断されると、ステップC806で“COMSRQ送信処理”(sendcm)が図102のフローに従って行われ、次いで、排出2側カウンタが「12」に、排出1側カウンタが「11」に夫々設定され(ステップC808)、球止めカウンタが設定される(ステップC810)。上記のように排出1,2カウンタの値を「12」「11」に設定するこにとより排出1,2側からは夫々13個、12個の遊技球が排出され、計25個(100円分)の球の貸出しが行われる、更に図104に示した排出始動処理(out1sb)が行われ、その後、ステップC814で排出動作が終了したか否かが判別される。そして排出動作が終了したと判断されたときには、後述のステップC840以降に進み、未だ終了していないとの判断がなされたときには、ステップC814で“排出終了待ち処理”(out2sb)が図123のフローに従って行われ、その後、ステップC818で“排出タイムアウト”したか否かが判別される。この判別は、上記排出始動処理(図118)のステップC570で設定された期間がタイムアップしたか否かに応じて判断されるもので、判別の結果が“No”のときには、後述のステップC840以降の処理に進み、一方、“Yes”のときには、ステップC820で“排出ソレノイドオフ処理”(slwoff)が行われ、その後、残数払出エラーが発生している旨を記憶すべくフラグ“ZNSOUT”が“1”に設定され(ステップC822)、次のステップC824で、球止りが3回発生したか否かが判別される。
【0257】
この判別結果が“No”であるうちは、ステップC826で、前述した図125のプログラムに従って、“500msec安定待ち処理”(outesb)が行われ、その後、前記ステップC812よりその処理が繰返される。
一方、前記ステップC824の判別結果が“Yes”に転じたならば、ステップC828で、前述した図127のフローに従って“500sec始動処理(s2twai)”が行なわれ、その後、ステップC830で半端センサが“球有り”を検知しているか否か、ステップC832で排出1,2センサが共に球有りを示しているか否かが夫々判別される。そして、何れか一方の判別結果が“No”であるうちは、前記ステップC828に戻ってその処理が繰返され、判別結果が共に“Yes”となったときに、ステップC834でT3期間(図27参照)が過ぎたか否か、ステップC836で更に500msecが経過したか否かが判別される。そして、何れか一方の判別結果が“No”のときには、ステップC830に戻ってその処理が繰返され、一方、前記ステップC834,C836の判別結果が共に“Yes”に転じたならば、ステップC838に進んで“排出数補正処理”(adjrst)が図126のフローに従って行われ、その後、前記ステップC810に戻って、その処理を継続する。
【0258】
前記ステップC814で“排出動作終了”と判断されたとき、又は、前記ステップC818で“タイムアウトしていない”と判断されたときに実行されるステップC840以降の処理では、先ず、ステップC828と同様の“500mウェイト設定処理(s2twai)”が行われ(ステップC840)、次のステップC842で、前述の図132のフローに従って、“最後の1個監視処理(out3sb)”が行われ、その後、ステップC844で排出センサの出力信号の立下りが発生したか否かが判別される。この判別の結果“立下り無し”と判断されたときには、前述のステップC812に戻ってその処理が繰返し行われる。一方、“立下り有り”と判断されたときには、ステップC846で、“BRDY,BRQ監視用タイマ領域”のスティトが「5」に設定され、次のステップC848で“T4期間(図27)を計測するオーバタイマの設定処理”(sqtxxx)が図138のフローに従って行われた後、更に、ステップC850で“EXS信号”の“オフ”、玉貸信号の要求、T3オーバーエラーを記憶するためのフラグ“T3OVER”,払出しエラーを記憶するためのフラグ“ZNSOUT”が“0”に設定され、ステップC852で球抜スイッチの記憶消去が行われ、その後当該排出処理を終了させるようになっている。
【0259】
図135は、上述の玉貸排出処理(図134)のステップC802で実行される“EXSオン処理”(chkbrq)のプログラムフローチャートである。
本プログラムが開始されると、先ずステップC840で“EXS信号”がオンされ、ステップC842で“300msecタイマ設定処理”(s0txxx)が図105のフローに従って行われ、その後、ステップC844,C846で夫々、“BRDY”が“1”か“0”か、“BRQ”が“1”か“0”かが判別される。
前記ステップC844の判別結果が“1(t)”のときにはステップC864で“EXS信号”が“オフ”にされ、その後、後述のステップC866に進み、前記ステップC844が“0”で且つステップC846の判別結果が“1”のときには、図95の判別に用いられるフラグ“T2BRQF”が“1”に設定され(ステップC848)、その後、ステップC866に進む。
【0260】
前記ステップC844,C846の判別結果が共に“0”のときには、ステップC850で30msecタイマがタイムアップしたか否かが判別され、この判別結果が“No”であるうちは前記ステップC844に戻ってその処理が繰返し行われる。そして上記判別結果が“Yes”に転じると、ステップC852で“20msecタイマ設定処理”(s0txxx)が図105のフローに従って行われ、次のステップC854で、20msecが経過したか否かが判別される。未だ20msecが経過していないときには、ステップC858,C860で再び、“BRDY信号”が“1”か“0”か、“BRQ信号”が“1”か“0”かが判別される。
そして上記ステップC858の判別結果が“1”のときにはステップC864で“EXS信号”が“オフ”にされ、その後、ステップC866に進み、前記ステップC858、ステップC860が共に“0”のときには、前記ステップC854に戻って、その処理が繰返される。
又、前記ステップC858が“0”、ステップC860が“1”のときには、ステップC862にて後述の割込処理の分岐(図169)に用いられる変数“brecseq”に「1」を加えた値が新たな“brecseq”に設定され、その後、本ルーチンを終了する。
【0261】
上記20msecが経過して前記ステップC854の判別結果が“Yes”に転じると、図95の判別に用いられたフラグ“T2BRQN”が“1”に設定され(ステップC856)、その後、ステップC866に進む。
ステップC866では、変数“brcseq”が“0”に設定され、その後、“BRDY信号”,“BRY信号”の立下り記憶が“オフ”され(ステップC868)、本プログラムを終了する。
【0262】
図136、図137は、玉貸排出処理(図134)のステップC820、及び賞球排出処理(図116)のステップC514で実行される“排出ソレノイドオフ処理”(slwoff)のプログラムフローチャートである。
本プログラムが開始されると、ステップC870で排出1ソレノイドが“オン”であるか否か、ステップC872で排出2ソレノイドが“オン”であるか否かが判別される。これらの判別により2つのソレノイドが共に“オフ”であると判断されると、そのまま、本プログラムを終了し、一方、何れか一方が“オン”であると判断されると、ステップC876に進む。
ステップC876では、先ずカウント停止フラグが“1”に設定され、次のステップC876では図105のフローに従って、50msecタイマの設定(sot50)が行われ、ステップC880で球移動無し監視タイマが“オフ”にされ、その後図137側のステップC882以降の処理に進む。
【0263】
ステップC882では50msecが経過したか否かの判別がなされ、この判別結果が“No”のときには、ステップC884に進んで排出1センサの立上がり記憶があるか否かの判別がなされる。この判別結果が“Yes”のときには、ステップC886で排出1ソレノイドが“オフ”され、“No”のときには該ステップC886をスキップして、ステップC888に進む。
ステップC888では同様に、排出2センサの立上がり記憶があるか否かの判別がなされ、この判別結果が“Yes”のときには、ステップC890で排出2ソレノイドが“オフ”にされ、“No”のときには該ステップC890をスキップする。次のステップC892,C894では、排出1ソレノイドが“オン”であるか否か、排出2ソレノイドが“オン”であるか否かが判別される。そしてこれら2つ判別により何れか一方のソレノイドが“オン”となっていると判断されたときには、前記ステップC882に戻って処理が繰返される。
前記ステップC892,C894の判別の結果、2つのソレノイドが共に“オフ”であると判断されたとき、又は、それ以前に50msecが経過したとき(ステップC882が“Yes”)には、ステップC896で排出1,2ソレノイドが“オフ”にされ、その後、本プログラムは終了する。
【0264】
図138は、上述した玉貸排出処理(図134)のステップC848で実行される“T4オーバタイマ設定処理”(sqtxxx)を行うためのプログラムフローチャートである。このプログラムが開始されると、ステップCT40で“timerq”の値が“HL”に設定され、次いで割込の禁止が行われ(ステップT42)、終了フラグが“0”にリセットされた後(ステップT43)、カウンタの値が“xa”に設定され(ステップT44)、更に割込許可状態に戻されて(ステップT45)、その後、本プログラムを終了する。
【0265】
次に、上述したメインルーチン実行中に、1msec経過毎に実行される、1msec割込処理(図78)の詳細を図139〜図190のフローチャートに従って説明する。尚、この1msec割込処理は、タイマ更新、入力ポート・スティタス更新、役物制御装置600との通信玉貸制御装置500との通信等を実行するためのものである。
図139〜図142は、1msec割込処理のディティルフロー(t0int)を示すプログラムフローチャートである。
この1msec割込処理(t0int)が開始されると、先ず図139のステップD02で、RAMのレジスタに記憶されたデータが“XA”,“HL”,“DE”,“BC”の順にスタックされ、ステップD04で“ウォッチドッグ”が“オフ”された後、ステップD06で“排出1スティタス更新処理”(stfot01)、ステップD08で“排出2スティタス更新処理”(stfot2)、ステップD10で“排出1継続更新処理”(stfol1)、ステップD12で“排出2継続更新処理”(stfol2)、ステップD14で“クロックスティタス更新処理”(stfclk)、ステップD16で“クロック監視処理”(clktot)、ステップD18で“通信割込処理”(comint)、ステップD20で“セーフスティタス更新処理”(stfsaf)、ステップD22で“BRDYスティタス更新処理”(stfbrd)、ステップD24で“BRQスティタス更新”(stfbrq)が順次行われ、図140のステップD26以降の処理に進む。
【0266】
ステップD26では“玉貸割込処理”(brqint)が行われ、続いて、ステップD28で“排出球無し監視処理”(chkosn)、ステップD30で“球移動無し監視処理”(chkonm)、ステップD32で“賞球信号処理”(newssg)、ステップD34で“貸球信号処理”(newbsg)、ステップD36で“1msecタイマ更新処理”(newtmr)が順次行われ、その後、ステップD38で0.5msecタイマが“レディ状態(待機中)”/“ビジー状態(処理中)”の何れであるかが判別される。そして“レディ状態”であると判断されると、ステップD40で“0.5secタイマ更新処理”(newtmr)が行われ、一方、“ビジー状態”であると判断されると、該ステップD40をスキップして、夫々ステップD42に進む。ステップD42では分周カウンタの歩進が行われ、その後、図141のステップD44以降の処理に進む。
【0267】
このステップD44以降の処理では、先ず、今回処理が2msecタイマの周期であるか否かが判別され、判別結果が“Yes”のときには、ステップD52で“2msecタイマ更新処理”(newtmr)が行われ、その後、ステップD60に進んで、スタックの記憶領域から“BC”,“HL”,“XA”の順にデータが読み込まれ、その後、割込からの復帰が行われる。
前記ステップD44の判別結果が“No”のときには、続くステップD46で、今回処理が4msecタイマの周期であるか否かが判別され、判別結果が“Yes”のときには、ステップD54で“4msecタイマ更新処理”(newtmr)、ステップD56で“球抜通過監視処理”(stfrms)が行われ、その後、前記ステップD60が実行されて、割込状態からの復帰が行われる。
【0268】
前記ステップD46の判別結果が“No”のときには、続くステップD48で今回処理が8msecタイマの周期であるか否かが判別され、判別結果が“Yes”のときには、8msec経過毎に行われる各種処理(ステップD64以降)が実行される。一方、判別結果が“No”のときには、更にステップD50で16msecタイマの周期であるか否かが判別され、この判別結果が“Yes”のときにはステップD58で“16msecタイマ更新処理”(newtmr)が行われ、その後前記ステップD60が実行されて、割込状態からの復帰が行われる。
【0269】
前記ステップD48の判別結果が“Yes”のときに実行されるステップD64以降の処理では、先ず、“8msecタイマの更新処理”(newtmr)が行われ(ステップD64)、その後、ステップD66で“割込許可処理”(ienabl)、ステップD68で“球抜スティタス更新処理”(stfrmv)、ステップD70で“半端スティタス更新処理”(sthnp)、ステップD72で“オーバーフロー更新処理”(stfout)、ステップD74で“発射停止更新処理”(stfhsh)、ステップD76で“接続確認更新処理”(stfchk)が順次行われ、その後、図142のステップD77に進む。
【0270】
ステップD77では、“セーフ監視処理”(cksfs)が行われ、次いでステップD78で“半端球無し監視処理”(chkhnp)、ステップD80で“オーバーフロー監視処理”(chkovf)、ステップD82で“発射停止監視処理”(chkhsh)、ステップD84で“接続確認監視処理”(chkchk)、ステップD86で“発射停止解除処理”(chkchs)が順次行われ、その後、図141のステップD60に戻ってその処理が行われた後、割込状態から復帰が行われる。
【0271】
図143は、上記1msec割込処理(図139〜図142)のステップD06で実行される排出1スティタス更新処理(stfot1)のサブルーチンを示すフローチャートである。
本ルーチンが開始されると、ステップD102で、排出1センサが接続された排出1ポートのレベルが“1”であるか否かが判別され、“1”であるとされたときには、後述する“ポート入力スティタス更新”のプログラム(図181)に進む。
一方、“0”であると判断されたときには、ステップD104でスティタス更新(nw2obt)が後述の図182のフローに従って行われ、次いで、排出1センサの出力信号の立上がり記憶があるか否かが判別される(ステップD106)。この判別の結果、立上がり記憶がない(オフ)と判断されたときには、そのまま本ルーチンを終了し、一方、立上がり記憶がある(オン)と判断されたときには、ステップD108で“排出カウンタ減算処理”(dec-h1)が行われ、その後、立上がり記憶がクリア(オフ)され(ステップD116)、その後、本ルーチンを終了する。
ところで上記“排出カウンタ減算処理(dec-h1)”が開始されると、、図144に示すようにステップD112でカウント禁止中であるか否かが判別され、この判別結果が“Yes”のときには、本ルーチンを終了して、図143のステップD110に戻る。一方、判別結果が“No”のときには、ステップD114で排出カウンタの値が「1」減算され、その後、本ルーチンを終了して、上記ステップD110に戻るようになっている。
【0272】
図145は、上記1msec割込処理(図139〜図142)のステップD08で実行される排出2スティタス更新処理(stfot2)のサブルーチンを示すフローチャートである。
本ルーチンが開始されると、ステップD122で排出2センサが接続された排出2ポートのレベルが“1”であるか否かが判別され、“1”であるとされたときには、後述する“ポート入力スティタス更新”のプログラム(図181)に進む。
一方、上記判別により“0”であると判断されたときには、ステップD124でスティタス更新(nw2obt)が行われ、次いで、排出2センサの出力信号の立上がり記憶があるか否かが判別される(ステップD126)。この判別の結果、立上がり記憶がない(オフ)と判断されたときには、そのまま本ルーチンを終了し、一方、立上がり記憶がある(オン)と判断されたときには、図144のフローに従ってステップD128で“排出カウンタ減算処理”(dec-h1)が行われ、その後、立上がり記憶がクリア(オフ)され(ステップD130)、その後、本ルーチンを終了する。
【0273】
図146、図147は、上記1msec割込処理(図139〜図142)のステップ10,D12で夫々実行される、“排出1継続更新処理”(stfol1)及び“排出2継続更新処理”(stfol2)のサブルーチンを示すプログラムフローチャートである。
これらの更新処理においては、先ず、排出センサ1又は排出センサ2の出力レベルが“0”であるか否かの判別(図146のステップD132,図147のステップD134)がなされ、判別の結果が“1”のときには、図148に示すプログラム(n12t)が実行され、“0”のときには図149に示すプログラム(n12f)が実行される。
【0274】
排出1,2センサの入力が“0”であって処理が図148の“n12t”に移行すると、先ず、ステップD140で今回検知されたレベル「new」が“1(t)”であるか“0(f)”であるかの判別がなされ、次いでステップD142で立上り記憶「evu」が“1(t)”であるか“0(f)”であるかの判別がなされる。上記2つの値が共に“1”のときには、そのまま本ルーチンを終了し、「new」が“0”のときには、「new」の値が「AREG」に設定され(ステップD146)、ステップD150で「AREG」の値が「スティタスカウンタ」に設定され、その後、本ルーチンを終了する。
又、前記「new」の値が“0”で、「evu」の値が“0”のときには、ステップD144で「new」と「evu」の値が「AREG」に設定され、後述の図183(タイマ更新処理)のステップD574に進んで、タイマ更新が行われ、その処理を終了する。
【0275】
又、図149の“n12f”処理が開始されると(本ルーチンは排出センサ1,2の出力レベルが“0”のとき開始される)、ステップD152で今回検知されたレベル「new」が“1”であるか否かの判別が行われ、次のステップD154で立下り記憶「evd」が“1”であるか否かの判別が行われる。そして前記ステップD152の判別結果、“1”であるとされたときには、前述した図148のステップD148に進んで、「AREG」の値が「0」に設定され、その後、前記ステップD150を実行し、本ルーチンを終了する。
又、ステップD152で“0”と判断され、且つステップD154で“1”と判断されたときには、そのまま、本ルーチンを終了する。
一方、前記ステップD152,D154の判別で共に“0”とされたときには、ステップD156に進んで「evd」の値が「AREG」に設定され、その後、後述の図183(タイマ更新処理)のステップD574に進んで、タイマ更新が行われた後、その処理を終了する。
【0276】
図150は、1msec割込処理(図139〜図142)のステップD14で実行される“クロックスティタス更新処理”(stfclk)のサブルーチンを示すフローチャートである。
本ルーチンが開始されると、ステップD160で“CLKポート”が“0”であるか否かが判別され、“0”のときにはスティタスを更新すべくスティタス更新処理の“nw0t”に進み、“1”のときには同処理の“nw0f”に進む。
【0277】
図151は、上記スティタス更新処理(nw0t,nw0f)を示すプログラムフローチャートであり、本プログラムが、例えば、クロックスティタス更新処理(図150)の上記ステップD160の判別によってポートが“0”と判断されたときに開始されたならば、処理がステップD162より行われ、一方、ポートが“1”と判断されたときに開始されたのであれば、ステップD172より行われるようになっている。
処理がステップD162より開始されるとスティタスの値がアキュムレータ「A」に設定される。次のステップD164では、この時点で記憶されている「new」の値が“1”であるか否かが判別される。
前回ループから今回ループにかけてポートの入力状態が変化したのであれば、上記値は“0”となっているので、ステップD166で今回の値“1”が「new」として記憶され、その後ステップD182に進み、アキュムレータ「A」の値がスティタスに戻されて本ルーチンを終了する。
しかして、次のループで引続き“CLKポート”のレベルが“1”となっている場合には、上記ステップD164の判別は“1”となり、ステップD168に進んで、判定レベル「LVL」が“1”であるか否かが判別される。今回が入力状態が変化して2番目のループであるなら、この値はそれまでこの値は“0”となっており、処理はステップD170に進み「LVL」値が“1”に置き換えられて記憶され、次いで、立ち上がり記憶「EVU」が“1”にされて記憶され、その後、ステップD182に進む。一方、今回ループが信号レベルが変化して3回目以降のループであるならば、この時点で既にLVL“1”となっているので、そのまま本ルーチンを終了する。
【0278】
一方、処理がステップD172より開始されるとスティタスの値がアキュムレータ「A」に設定される。次のステップD174では、この時点で記憶されている「new」の値が“0”であるか否かが判別される。
前回ループから今回ループにかけてポートの入力状態が変化したのであれば、上記値は“1”となっているので、ステップD176で今回の値“1”が「new」として記憶され、その後ステップD182に進み、アキュムレータ「A」の値がスティタスに戻されて、本ルーチンを終了する。
しかして、次のループで引続き“CLKポート”のレベルが“0”となっている場合には、上記ステップD174の判別は“0”となり、ステップD178に進んで、判定レベル「LVL」が“1”であるか否かが判別される。今回が入力状態が変化して2回目のループであるなら、この値はそれまで“1”となっているため、処理はステップD170に進み、その値が“0”に置き換えられて記憶され、次いで、立ち下がり記憶「EVD」が“1”にされて記憶され、その後、ステップD182に進む。一方、今回ループが信号レベルが変化して3回目以降のループであるならば、この時点で既にLVLは“0”となっているので、そのまま本ルーチンを終了する。
【0279】
図152は、上記1msec割込処理(図139〜図142)のステップD16で実行される“クロック監視処理”(clktot)のサブルーチンを示すプログラムフローチャートである。
本ルーチンが開始されると、先ず、ステップD200でクロック信号に変化があったか否かが判別される。この判別により「変化有り」と判断されたときには、ステップD202に進んで8msecタイマを始動させた後、本ルーチンを終了する。一方、「変化無し」と判断されたときには、ステップD204に進んで8msecが経過したか否かの判別がなされ、未だ経過していないと判断されたときには、そのまま、本ルーチンを終了する。「クロック変化無し」の判断で8msec以上経過すると、ステップD206にてクロック以上を表わすフラグ「CLKERR」が“1”に設定され、本ルーチンを終了する。
【0280】
図153は、前述の1msec割込処理(図139〜図142)のステップD18で実行される“通信割込処理(comint)”のサブルーチンを示すフローチャートである。
本ルーチンが開始されると、ステップD208で“受信処理”(rcvint)が、ステップD210で“送信処理”(sndint)が順次行われ、その後、本ルーチンを終了する。
このうち“受信処理”(rcvint)は、図154、図155に示すフローチャートに従って行われる。即ち、この受信処理が開始されると、ステップD212で受信中であるか否かの判別が行われ、次のステップD214でクロックレベルが“ハイレベル”であるか否かが判別される。ステップD212で、受信中でないと判断されたとき、又は、ステップD214で、クロックレベルが“ハイレベル”であると判断されたときには、そのまま本ルーチンを終了して、図153のステップD210(送信処理)に進む。受信中で且つクロックレベルがロウのときには、ステップD216に進んで、クロック信号の立下りから1msecが経過したか否かの判別がなされ、未だ経過していないとき(判別結果が“No”)にはステップD228以降の処理に進み、一方、1msecが経過したときには、ステップD218にてスタートビットが“オン”であるか否かの判別がなされる。この判別の結果、未だ“オン”されていないと判断されたときには、ステップD220で、入力ポートが“ハイレベル”であるか否かの判別がなされ、“ロウレベル”のときには、そのまま本ルーチンを終了し、一方、“ハイレベル”のときには、ステップD222で「スタートビット」が“オン”され、ステップD224で不一致エラーフラグの初期化処理が行われ、続くステップD226で受信バッファの「MSB」に入力ポートを読込んで、その後、本ルーチンが終了する。ところで上記ステップD226の処理は図156に示すように、“xa”レジスタを1ビット宛回してこの値を新たな値に設定することにより行われる。図154の説明に戻り、上記ステップD222でスタートビットがオンされると、以後の処理で上記ステップD218の判別結果が“済み”に転じ、上記ステップD220〜D224をスキップしてステップD226に進み、その後本ルーチンを終了する。
【0281】
前記ステップD216の判別結果が“No”のときに行われるステップD228以降の処理では、クロック信号の立下りから2msecが経過したか否かが判別され、この判別結果が“No”のときには、そのまま本ルーチンを終了する。一方、立下りから2msecが経過すると、図155のステップD230に進み再びスタートビットが“オン”であるか否かの判別が行われる。この判別の結果、未だ“オン”されていないときには、そのまま、本ルーチンを終了して、送信処理(sndint)に進む。
【0282】
一方、前記ステップD230の判別の結果、スタートビットが既に“オン”であると判断されると、ステップD232に進んで入力ポートのレベルと、バッファ「MSB」の出力とが一致しているか否かが判別される。この判別の結果、一致しているとの判断がなされたときには、ステップD236に進んで入力カウンタの値に「1」が加算されて、その後本ルーチンを終了し、一致していないとの判断がなされたときには、ステップD234にて不一致フラグが“1”に設定された後、前記ステップD236が実行され、その後、本ルーチンを終了する。
【0283】
又、“通信割込処理”(図153)のステップD210で実行される送信処理(sndint)は、図157に示すフローチャートに従って行われる。即ち、この送信処理が開始されると、ステップD240でクロックパルスの立上がりが記憶されているか否かが判別され、この判別結果が“No”のときには、そのまま、本ルーチンを終了する。一方、判別結果が“Yes”のときにはステップD242で立上がり記憶が“0”に設定され、次のステップD244で送信中であるか否かの判別がなされる。この判別結果が“No”のときにはそのまま本ルーチンを終了し、“Yes”のときには、ステップD246で送信カウンタのカウント値に「1」が加えられ、ステップD248で前述の図156のフローに従ってバッファ「LSB」の値が出力ポートに設定され、その後、本ルーチンを終了する。
【0284】
図158は、1msec割込処理(図139〜図142)のステップD20で実行されるセーフスティタス更新処理(stfsaf)のサブルーチンを示すプログラムであり、このプログラムによりセーフポートが“0”であると判断されると、図18のステップD534に進み、“1”であると判断されると、図182のステップD554に進んでそのスティタスの更新が行われる。
【0285】
図159は、1msec割込処理のステップD22で実行されるBRDYスティタス更新処理(stfbrd)のサブルーチンを示すプログラムであり、このプログラムによりBRDYポートが“1”であると判断されると、前述した図151のステップD172に進み、“0”であると判断されると、ステップD162に進んでそのスティタスの更新が行われる。
【0286】
図160は、1msec割込処理のステップD24で実行されるBRQスティタス更新処理(stfbrq)のサブルーチンを示すプログラムであり、このプログラムによりBRQポートが“1”であると判断されると、前述した図151のステップD172に進み、“0”であると判断されると、同図のステップD162に進んでそのスティタスの更新が行われる。
【0287】
図161〜図167は、1msec割込処理(t0int)のステップD26で実行される玉貸割込処理(brqint)のサブルーチンを示すプログラムフローチャートである。
このサブルーチンが開始されると、図144のステップD302で、監視タイマの更新(newtmr)が後述(図183)のフローに従ってなされ、次のステップD304で変数「brcseq」の値に応じた分岐処理がなされる。即ち、「brcseq」の値が「0」のときは、“brq0st”処理(図162)に進み、「1」のときには“brq1st”処理(図163)、「2」のときには“brq2st”処理(図164)”、「3」のときには“brq3st”処理(図165)、「4」のときには“brq4st”処理(図166)、「5」のときには“brq5st”処理(図167)”から夫々の処理がなされる。
【0288】
先ず、「brcseq」が「0」のときに進む“brq0st”処理(図162)について説明する。この処理では、先ずステップD306で、「BRDY信号」の立下り記憶があるか否かが判別され、「無し」のときには、そのまま、本ルーチンを終了する。一方、「立下り記憶有り」のときにはステップD308に進んで、「BRDY品号の立上り/立下り」、「BRQ信号の立上り/立下り」の夫々の記憶が“0”に設定され、ステップD310で30msecタイマが設定され、ステップD312で実際のタイマ設定が図138のフローに従って行われ、ステップD314で「brcseq」の値に「1」を加算して新たな「brcseq」とし、本ルーチンを終了する。
【0289】
「brcseq」の値が「1」の状態で当該玉貸割込処理が開始されると、分岐によって処理は図163の“brq1st”のステップD316に進み、“BRDY信号”のレベルが“1”であるか否かが判別され、次いでステップD318でBRQ信号の立下り記憶があるか否かが判別される。
前記ステップD316の結果、“BRDY信号”のレベルが“1”であるとされたときにはステップD324に進んで、“brcseq”の値が「0」に設定され、本ルーチンを終了する。一方、ステップD316で“BRDY信号”のベルが“0”とされ、ステップD318で“BRQ信号”の立下り記憶が“1”であると判断されたときには、ステップD320で“BRQ信号立下り記憶”が“オフ”(“0”にリセット)に、ステップD322で図95の判別に用いられる“TOBRQE”が“1”に設定され、その後、ステップD324でフラグ“brcseq”が“0”に設定された後、本プログラムを終了する。
又、“BRDY信号”のレベルが“0”で、“BRQ信号立下り記憶”が“0”のときには、前記ステップD310で設定された30msecタイマがカウントを終了したか否かの判別(ステップD326)がなされ、未だ30msecが経過していないときには、そのまま本プログラムを終了する。一方、上記30msecが経過したときには、ステップD328で“20msec”が設定され、その後、前述した図162のステップD312に戻って、当該タイマの設定が行われ、その後、「brcseq」の値が「1」だけカウントアップされて(ステップD374)、本ルーチンを終了する。
【0290】
又、「brcseq」の値が「2」のときには、分岐処理によって、処理は図164の“brcseq2”に進み、ステップD330で、“BRDY信号”レベルが“1”であるか否かが、ステップD332で“BRQ信号立下り記憶”レベルが“1”であるか否かが夫々判別される。そして、“BRDY信号”レベルが“1”のときには、前記ステップD332をスキップして、ステップD334に進み、“BRQ信号立下り記憶”がオフされ(“0”にリセット)、ステップD336で10msecタイマ設定が行われ、図162のステップD312に戻ってその処理が行われる。
又、“BRDY信号”レベルが“0”であって、且つ、“BRQ信号立下り記憶”が“1”のときには、前記ステップD334,D36が実行された後、図162のステップD312に戻ってその処理が行われる。
一方、前記ステップD332で“BRQ信号立下り記憶”が“0”であると判断されたときには、ステップD338でタイマ設定より50msecが経過したか否かの判別が行われ、未だ、経過していないとき(判別結果が“No”)には、そのまま、本ルーチンを終了する。上記50msecが経過して前記ステップD338の判別結果が“Yes”に転じると、前述した図163のステップD332に戻ってその処理が行われるようになっている。
【0291】
「brcseq」の値が「3」のときには、図161の分岐により処理は図165のステップD340に進んで“BRDY信号”レベルが“1”であるか否かの判別がなされる。この判別により、“0”であるとされると、そのまま本ルーチンを終了し、“1”であるとされると、上述の図163のステップD324に戻ってその処理が行われるようになっている。
【0292】
又、「brcseq」の値が「4」のときには、図166のステップD342に進んで“BRDY信号立下り記憶”が“1”であるか否かの判別がなされる。この判別結果が“Yes”のときにはステップD344に進んで“BRQ信号立下り記憶”がオフ(“0”に設定)され、ステップD346で図95の判別に用いられる“T3BRQ0”の値が“1”に設定され、その後、本ルーチンを終了する。
一方、前記ステップD342の判別により“BRQ信号立下り記憶”が“0”であるとされると、ステップD350に進んで、更に、“BRDY信号立上り記憶”があるか否かの判別がなされる。この判別の結果、“BRDY信号立上り記憶”が“オフ”(“0”)であるとされたときには、そのまま本ルーチンを終了し、“オン”(“1”)であると判断されたときには、ステップD352で“BRDY信号立上り記憶”を“オフ”(“0”)にされ、ステップD354で、図95の判別に用いられる“T3OVER”の値が“1”にセットされ、その後本プログラムを終了する。
【0293】
更に、「brcseq」の値が「5」のときには、図161での分岐により処理は“brq5st”(図167)から開始される。先ず、ステップD356では“BRQ信号立下り記憶”が“1”であるか否かが判別される。この判別により“1”であるとされると、ステップD358にて変数「brcseq」が「2」に設定され、その後、前述の図164のステップD334に戻って“BRQ信号立下り記憶”がオフ(“0”)に設定され、ステップD336で10msecタイマが設定され、その後、図162のステップD312でタイマ設定が、ステップD314で「brcseq」の値に「1」が加算された後、本ルーチンを終了する。
一方、前記ステップD356の判別の結果“BRQ信号立下り記憶”が“0”であるとされると、続くステップD360にて“BRDY信号”レベルが“1”であるか否かの判断がなされ、“1”であると判断されると、図163のステップD324に戻ってその処理が行われる。前記ステップD360で“BRDY信号”レベルが“0”であると判断されると、次のステップD362でタイマ設定り250msecが経過したか否かの判別がなされ、未だ250msecが経過していないと判断されると、そのまま、本ルーチンを終了する。又、250msecが経過したと判断されたときには、ステップD364で、図95の判別に用いられる“T4BRQN”が“1”に設定されて、T4期間(図27)でのエラー発生が記憶され、その後、図163のステップD324に戻って、「brcseq」の値が「0」に戻され、その後、本ルーチンを終了するようになっている。
【0294】
図168は前述した1msec割込処理(図139〜図142)のステップD28で実行される“排出球無し監視処理(chkosn)”のサブルーチンを示すプログラムフローチャートである。
このサブルーチンが開始されると、ステップD400で排出センサが“球有り”状態を検出しているか否かの判別がなされ、判別結果が“Yes”のときには排出センサ球無しエラーを記憶するためのフラグ“OUTNBL”が“0”にリセットされて、本ルーチンを終了する。一方、判別結果が“No”のときにはステップD402に進んで球無し状態が50msec経過しているか否かの判別がなされ、“No”であるうちは、そのまま、本ルーチンを終了し、50mse経過したときに(ステップD402が“Yes”に転じる)、ステップD404に進んで排出センサの球無しエラーを記憶すべくフラグ“OUTNBL”が“1”に設定され、その後、本ルーチンを終了する。ところで、上記ステップD400の判別は、具体的には、図169のフローに従って行われる。このフローでは、先ず、排出は1センサが40msec連続して球有りを検知したか否かが(ステップH26)、次いで排出2センサが40msec連続して球有りを検知したか否か(ステップH28)が判別され、何れのステップでも有りとされたときに図168のステップD406に進み何れか一方で球有りでないとされたときには、ステップD402に進む。
【0295】
図170は、1msec割込処理(tonit)のステップD30で実行される“球移動無し監視処理”(chkonm)のサブルーチンを示すプログラムフローチャートである。
このサブルーチンが開始されると、先ずステップD410で“排出1センサ”に係る最新情報が“CY”に設定され、次のステップD412で“球移動無し判定処理”(chkons)が行われ、ステップD414で更に“排出2センサ”に係る最新情報が“CY”に設定された後、ステップD416で再び“球移動無し判定処理”が行われ、しかる後、本サブルーチンを終了する。
【0296】
ところで、上記ステップD412,D416で実行される“球移動無し判定処理”(chkons)は図171のプログラムに従って行われる。即ち、本プログラムが開始されると、ステップD418で“エラー中”であるか否かが判別され、“エラー中”であると判断されると、そのまま本プログラムを終了する。一方、“エラー中”でないと判断されたときには、ステップD420に進んで“エラー監視中”である否かが判別される。監視中でないときには、そのまま、プログラムを終了し、“エラー監視中”のときには、更にステップD422で“球有り状態”であるか否かが「CY」の記憶値に基づいて判別される。この判別の結果、“球有り”でないと判断されたときには、ステップD424に進み、200msecタイマの設定(sxt200)が図112のフローに従って行われ、その後、本プログラムを終了する。
又、ステップD422で“球有り”と判断されたときには、ステップD426に進んで、この時点でカウント中のタイマの更新(newtmr)を行われた後、当該タイマがカウントを終了したか否かの判別が行われる。この結果、カウント中と判断されたときには、そのまま本プログラムを終了し、カウント終了と判断されたときには、ステップD430に進んで更に“球抜き中”であるか否かが判別される。
そして、この判別結果が“No”のときにはステップD432にて“排出中”の球移動が無い旨(エラー)を記憶すべく、フラグ“OUTIVMV”が“1”に設定され、その後、本プログラムを終了する。一方、ステップD430の判別結果が“Yes”のときには、“球抜き中”の球移動が無い旨(エラー)を記憶すべく、フラグ“RMVNMV”が“1”に設定され、その後、本プログラムを終了するようになっている。
【0297】
図172及び図173は、前述した1msec割込処理(図139〜図142)のステップD32で実行される“賞球信号処理”(newssg)のサブルーチンを示すプログラムフローチャートである。
このサブルーチンが開始されると、ステップD450で“賞球信号タイマ”の312更新(newtmr)が後述の図183のフローに従って行われ、次のステップD452で、該タイマがカウント終了したか否かの判別が行われる。この判別の結果、未だ終了していないと判断されたときには、そのまま、本ルーチンを終了する。一方、カウント終了と判断されると、ステップD454に進んで、“賞球信号”が“オフ”にされ、その後、ステップD456で前回ループで賞球信号が“オフ”であったか否かの判別がなされる。この判別により前回ループで“オン”であったとされたときには、後述のステップD468にスキップして、その後、本ルーチンを終了する。
又、上記判別によって前回ループで賞球信号が“オフ”であったとされたときには、ステップD458に進んで“賞球信号”の要求があるか(オン)否かが判別される。この判別により、“要求有り(オン)”とされたときには、後述のステップD464にスキップし、“要求無し(オン)”とされたときには、更にステップD460にて、賞球数が「10」以上であるか否かが判別される。この判別の結果が“No”のときにはそのまま本ルーチンを終了し、“Yes”のとき(10以上)には当該「賞球数」より「10」を減じた値を新たな「賞球数」に設定して、ステップD464(図173)に進む。
ステップD464では賞球信号要求が“オフ”にされ、次のステップD466で、“賞球信号”が“オン”された後、更にステップD468で100msecタイマの始動(sxt100)が図112のフローら従って行われ、しかる後、本ルーチンを終了する。
【0298】
図174は、前述した1msec割込処理(図139〜図142)のステップD34で実行される“貸球信号処理”(newbsg)のサブルーチンを示すプログラムフローチャートである。
このサブルーチンが開始されると、ステップD470にて“玉貸し信号用タイマ”の更新(newtmr)が後述の図183のフローに従ってなされ、次いで、当該タイマがタイムアップしたか否かの判別がなされる。この判別の結果、未だタイムアップしていないと判断されたときには、そのまま、本ルーチンを終了し、タイマがタイムアップしたと判断されると、ステップD474に進んで、“玉貸し信号”が“オフ”にされ、ステップD476で、前回ループで“玉貸し信号”が“オン”であったか否かが判別される。
この判別の結果、前回“オン”であったと判断されたときには、続くステップD478〜D482をスキップして、前述した“賞球信号処理(図172,図173)”のステップD468に移行して、100msecタイマの始動が行われ、その後、本ルーチンを終了する。
一方、ステップD476の判別により、前回ループで“玉貸信号”が“オフ”であったと判断されたときには、ステップD478で“玉貸信号要求”がある(オン)か否かの判別がなされる。この判別の結果“玉貸信号要求無し(オフ)”と判断されたときには、そのまま、本ルーチンを終了し、一方、“要求有り(オン)”と判断されたときには、ステップD480で“玉貸信号要求”が“無し(オフ)”にリセットされ、次いで玉貸信号が“オン”され(ステップD482、その後、前述した“賞球信号処理”のステップD468に移行して、100msecタイマを始動させた後、本ルーチンを終了する。
【0299】
図175は、前述した1msec割込処理(図139〜図142)のステップD56で実行される“球抜通電監視処理”(stfrms)のサブルーチンを示すプログラムフローチャートである。
このサブルーチンが開始されると、ステップD500で“ポート”のレベルが“1”であるか否かが判別され、レベルが“0”のときには、ステップD502に進んで球抜通電カウンタの値“rmscnt”が「-10」に設定され、本ルーチンを終了する。ステップD500で“1”であると判断されたときにはステップD504に進んでカウンタ“rmscnt”の値が-1となったか否か(「rmscnt+1」が「0」であるか否か)が判別され、「-1」となっていないときにはそのまま本ルーチンを終了する。一方、カウント値が「-1」となったと判断されたときにはステップD506にて、「通電オフ」のエラー発生を記憶すべくフラグ“RMSOFF”の値が“1”に設定され、その後、本ルーチンを終了するようになっている。
【0300】
図176〜図180は、球抜き状態、半端状態、オーバーフロー状態、発射停止状態、接続確認状態を表わす信号の、各々の入力ポートのスティタス更新を行うためのサブルーチンであり、これらのサブルーチンにより当該ポートのスティタス更新が、図181〜図183に示すスティタス更新プログラムの何れのステップから開始されるかが決定される。
より具体的には、ポート入力のスティタス更新は、図181,図182に示すように、ポートに入力される信号の種類及び当該ポート入力が“1”であるか“0”であるかに応じて、異なるステップから処理が開始されるようになっている。
例えば球抜きポートのスティタス更新(図141のステップD68)が行われる場合には、図176に示すように、先ず、ステップD520で球抜ポートが“1”であるか否かが判別され、“1”のときにはスティタスの更新は図181のステップD532より開始される。
即ち、ステップD532では“xa”の値が「-100/8」に設定され、その後、ステップD540で、当該ポートの記憶値の最新情報(new)が“1”であるか否かが判別される。この判別で“0”とされたとき(今回ループでポートが“0”から“1”になったとき)にはステップD542にて“new”の値が“1”に設定され、カウンタの設定が行われた後、本ルーチンを終了する。
一方、“new”の値が既に“1”となっているときには、ステップD544にて、判定レベル“LVL”が“1”であるか否かが判別される。この判別により「LVL」が“0”であると判断されると、ステップD544で“LVL”の値(又は“EVU”の値)がアキュームレータ「A」に設定されて、図183のステップD574に進む。“LVL”が既に“1”であると判断されると、そのまま本ルーチンを終了する。
図183のステップD574ではカウンタの値が「1」更新され、次いで、当該カウンタの値が「0」となったか否かの判別がなされる。そして、この判別結果が“No”であるうちは、そのまま本ルーチンを終了する。所定時間が経過して、ステップD576の判別が“Yes”に転じると「A」の値が「スティタス」に設定され(ステップD578)、その後、本ルーチンを終了する。
一方、球抜ポートが“0”のとき(図176のステップD520が“0”)には、図182のステップD552に進んで“xa”の値が「-100/8」に設定され、その後、ステップD558で、記憶されている当該ポートの最新の値(new)が“1”であるか否かが判別される。そして“1”であると判断されたとき(今回ループで“1”から“0”に転じたとき)にはステップD560にて“new”の値が“0”に設定され、カウンタの設定が行われた後、本ルーチンを終了する。
一方、“new”の値が既に“0”となっているときには、更にステップD562にて、判定レベル“LVL”が“1”であるか否かが判別される。この判別により“LVL”が“0”であると判断されると、そのまま本ルーチンを終了し、“1”であると判断されると、ステップD564で“LVL”の値が“0”に、“EVU”の値が“1”に設定されて、その後図183のステップD574以降の処理に進み、本ルーチンを終了するようになっている。
【0301】
その他のポートのうち、半端ポートのスティタス更新(stfhnp)に関しては、図177に示すように、“ポート”が“1”のときには、図181のステップD530にて“xa”の値が「-199」に設定され、その後、前述のステップD540以降の手順に従ってそのスティタス更新が行われ、一方、“ポート”が“0”のときには、図182のステップD550にて“xa”の値が「-2000/8」に設定され、その後、前述のステップD558以降の手順に従って、そのスティタス更新が行われる。
【0302】
又、オーバーフローセンサが接続されたオーバーフローポートのスティタス更新(stfovf)に関しては、図178に示すように、“ポート”が“1”のときには、図181のステップD538にて“xa”の値が「-2000/8」に設定され、その後、前述のステップD540以降の手順に従ってそのスティタス更新が行われ、一方、“ポート”が“0”のときには、図182のステップD552にて“xa”の値が「-100/8」に設定され、その後、前述のステップD558以降の手順に従って、そのスティタス更新が行われる。
【0303】
又、発射停止ポートのスティタス更新(stfhshに関しては、図179に示すように、“ポート”が“1”のときには、図181のステップD538にて“xa”の値が「-2000/8」に設定され、その後、前述のステップD540以降の手順に従ってそのスティタス更新が行われ、一方、“ポート”が“0”のときには、図182のステップD552にて“xa”の値が「-100/8」に設定され、その後、前述のステップD558以降の手順に従って、そのスティタス更新が行われる。
【0304】
更に、接続確認ポートのスティタス更新(stfchk)に関しては、図180に示すように、“ポート”が“1”のときには、図181のステップD538にて“xa”の値が「-2000/8」に設定され、その後、前述のステップD540以降の手順に従ってそのスティタス更新が行われ、一方、“ポート”が“0”のときには、図182のステップD552にて“xa”の値が「-100/8」に設定され、その後、前述のステップD558以降の手順に従って、そのスティタス更新が行われる。
【0305】
又、前述したセーフスティタス更新処理(図158)が行われた場合にも同様に、セーフポートのスティタス更新(stfsaf)は、“セーフポート”が“1”のときには、図181のステップD534にて“xa”の値が「-10」に設定され、その後、前述のステップD540以降の手順に従ってそのスティタス更新が行われ、一方、“ポート”が“0”のときには、図182のステップD554にて“xa”の値が「-10」に設定され、その後、前述のステップD558以降の手順に従って、そのスティタス更新が行われるようになっている。
【0306】
ところで、上述した1msec割込処理(図139〜図142)のステップD36,D40,D52等で実行されるタイマ更新処理(newtmr)は、前述の図183に示すプログラムに従って実行される。即ち、タイマ更新処理(newtmr)が開始されると、図183のステップD570にてタイマの種類(2msec,4msec,8msec,10msecの別)を表わす“スティタス”がアキュムレータ「A」に設定され、次のステップD572にて上記“スティタス”に対応するカウント領域“timrdy”に記憶された値が「1」であるか否かが判別される。この判別により「1」であるとされると、ステップD574〜D578をスキップして、本ルーチン(“newtmr”処理)を終了する。一方、カウント領域“timrdy”の値が「0」であるとの判断がなされると、前記ステップD574にてこの時点でのカウンタの値に「1」が加算され、その後、ステップD576でカウント値が“0”となったか否かの判別がなされ、カウント値が“0”となったときに、アキュムレータ「A」の値が“スティタス”に設定され、その後“newtmr”処理を終了するようになっている。
【0307】
図184は、前述した1msec割込処理(図139〜図142)のステップD77で実行される“セーフ監視処理”(chksfs)のサブルーチンを示すプログラムフローチャートである。
このサブルーチンが開始されると、ステップD580で、セーフ監視中であるか否かが判別される。この判別結果が“No”のときには、そのまま本ルーチンは終了し、判別結果が“Yes”のときには、ステップD582で排出1ソレノイドが励磁(オン)されているか否かが、ステップD584で排出2ソレノイドが励磁(オン)されているか否かが夫々判別される。
上記2つの判別で排出1,2ソレノイドが共にオフであるとされると、ステップD588にて100msecカウンタが設定され、その後、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップD582,D584の判別により、何れか一方のソレノイドがオンであると判断されると、更にステップD586にてセーフソレノイドがオンであるか否かが判別される。
この時点でセーフソレノイドがオンとなっているのであれば、前記ステップD588にて100msecタイマの設定が行われ、その後、本ルーチンを終了する。又、上記ステップD586の判別により、この時点で既にセーフソレノイドがオフとなっていると判断されると、続くステップD590で上記設定されたカウンタによって100msecがカウントされたか否かが判別される。
セーフソレノイドがオフとなってから未だ100msecが経過していないときには、そのまま本ルーチンを終了し、100msecが経過した時点で、セーフ球抜け異常を示すフラグSAFNBLが“1”に設定され(ステップD592)、その後、本ルーチンを終了する。
【0308】
図185は、前述した1msec割込処理(図139〜図142)のステップD78で実行される“半端球無し監視処理”(chkhnp)のサブルーチンを示すプログラムフローチャートである。
このサブルーチンが開始されると、ステップD600で半端センサからの入力レベルが“1”(球有り)であるか否かが判別される。この判別により“球有り”であると判断されると、ステップD602で、半端センサ球無しエラーを記憶するためのフラグ“HNPNBL”の値が“0”にリセットされて本ルーチンを終了する。又、上記判別により、“球無し”であると判断されると、ステップD604で上記エラーが発生したことを記憶すべくフラグ“HNPNBL”が“1”に設定され、本ルーチンを終了する。
【0309】
図186は、前記1msec割込処理(t0int)のステップD80で実行される“オーバーフロー監視処理”(chkovf)のサブルーチンを示すプログラムフローチャートである。
このサブルーチンが開始されると、ステップD606でオーバーフローセンサからの入力レベルが“1”(オン)であるか否かが判別される。この判別の結果、“オフ”であると判断されたときには、オーバーフロー発生を記憶するためのフラグ“OVRFLW”が“0”にリセットされ(ステップD608)、その後、本ルーチンを終了する。一方、判別の結果、“オン”であると判断されたときには、ステップD610でオーバーフローが発生したことを記憶すべくフラグ“OVRFLW”が“1”に設定され、続くステップD612で遊技球の発射停止が行われ、その後、本ルーチンを終了する。
【0310】
図187は、前記1msec割込処理(t0int)のステップD82で実行される“発射停止監視処理”(chkhsh)のサブルーチンを示すプログラムフローチャートである。
このサブルーチンが開始されると、ステップD614で発射停止NOが“オン”であるか否かが判別される。この判別の結果、発射停止NOが“オフ”であると判断されたときには、発射停止を記憶するためのフラグ“HSHSTP”が“0”にリセットされ(ステップD616)、その後、本ルーチンを終了する。一方、判別の結果、発射停止NOが“オン”であると判断されたときには、ステップD618で発射停止状態であることを記憶すべくフラグ“HSHSTP”が“1”に設定され、ステップD620で実際に遊技球の発射停止が行われ、その後、本ルーチンを終了する。
【0311】
図188は、前記1msec割込処理(t0int)のステップD84で実行される“接続確認監視処理”(chkchk)のサブルーチンを示すプログラムフローチャートである。
このサブルーチンが開始されると、ステップD622で接続レベルが“1”(有り)であるか否か、即ち接続状態が正常であるか否かが判別される。この判別により、レベルが“接続有り”を示しているとされたときには、接続状態の異常を記憶するためのフラグ“BBNCON”が“0”にリセットされ(ステップD624)、その後、本ルーチンを終了する。一方、上記判別により、接続状態が異常(接続無し)であると判断されたときには、ステップD626で「BB未接続エラー」発生を記憶すべく上記フラグ“BBNCON”が“1”に設定され、ステップD628で遊技球の発射停止が行われ、その後、本ルーチンを終了する。
【0312】
図189は、図139〜図142に示す1msec割込処理(t0int)のステップD86で実行される“発射停止解除処理”(chkchs)のサブルーチンを示すプログラムフローチャートである。
このサブルーチンが開始されると、ステップD630でオーバーフローセンサが“オン”であるか否かが判別され、次いでステップD632で発射停止中(オン)であるか否かが、更にステップD634でBB接続中(オン)であるか否かが順に判別される。そして、これら3つの判別のうち何れか1つが“オン”であるときは、そのまま本ルーチンを終了し、一方、3つの判別結果が全て“オフ”となったときには、ステップD636で上記オーバーフロー監視処理(図186)、発射停止監視処理(図187)、接続確認監視処理(図188)で行われた発射停止が解除(オフ)されて、本ルーチンを終了するようになっている。
【0313】
次に、前述したメインルーチン(図77)の実行中に、31.3msec経過毎に実行される、31.3msec割込処理(図79)の詳細について図1910〜図192のフローチャートに従って説明する。
【0314】
図190、図191は、“31.3msec割込処理”(errint)のプログラムを示すフローチャートである。
この31.3msec割込処理(errint)が開始されると、先ず図190のステップE02で、“ウォッチドッグ”が“1”に設定され、ステップE04で“レジスタセーブ”が行われ、次のステップE06で前述した図88のフローチャートに従って“割込許可処理(ienabl)”が行われ、ステップE08で前述した図87のフローチャートに従って“RAM異常監視処理”(chkram)が行われる。
続くステップE10では“ブリンクタイマ”の値に「1」が加算され、ステップE12で“エラー”を表わすスティタスの初期化が行われ、更にステップE14で“ランプ点灯点滅情報”がレジスト“DE”に、“エラー情報”がレジスト“HL”に設定され、ステップE16で割込許可状態が“オフ”(不可)にされた後、ステップE18の判別を行う。
【0315】
このステップE18ではRAM内の所定の記憶領域(4ビット)にフラグを立てることによって記憶されたデータ中にエラーが発生しているか否かが判別され、“エラー有り”と判断されたときにはステップE20にて後述(図192)のエラースティタス更新処理(newerr)が行われ、その後ステップE22に進み、エラーが無いと判断されたときには上記ステップE20をスキップして、ステップE22に進む。
ステップE22では再び割込許可状態が“オン”(可能)され、次のステップE24で、RAMに設けられた全エラービットのチェックが完了したか否かが判別される。この判別により未だ全エラービットのチェックが完了していないと判断されたときには、前記ステップE16〜E22の処理が繰り返し実行され、当該エラーチェックが完了した時点で、図190側のステップE26以降の処理に進む。
【0316】
ステップE26では上記エラーチェックの結果に基づいて、“エラー”が発生しているか否かの判別が行われ、“エラー無し”とされたときには、ステップE28以降の処理に、“エラー有り”とされたときにはステップE42以降の処理に進むようになっている。
即ち“エラー無し”のときにはステップE28で遊技盤に設けられた完了ランプの消灯が行われ、次いでステップE30で球排出装置本体に設けられた(図9)エラー表示器790の“Dpランプ”792の消灯が行われ、その後、ステップE32でエラー表示器790の7セグ表示部791に設置されたLEDが点灯中であるか否かが判別される。このステップE32の判別により点灯中(オン)であると判断されると、ステップE34でLEDを“オフ”(表示停止)にする旨が“xa”に記憶され、その後、ステップE38に進み、一方、消灯中(オフ)であると判断されると、ステップE36で7セグ表示部791で「0」を表示するためのデータ“LED’0’”の値が“xa”に記憶され、その後、ステップE38に進む。このステップE38では、上記夫々の表示を行わせるために夫々の“xa”の値が“LEDポート”に設定され、次のステップE40でレジスタ復帰が行われ、その後、本ルーチンを終了する。
【0317】
又、前記ステップE26の判別によって“エラー有り”と判断されたときには、ステップE42に進んで夫々のエラー内容を表わす“LEDコード”が“xa”に設定され、次のステップE44で完了ランプが既に点滅中であるか否かが判別される。
この判別結果が“Yes”のときには、更に、ステップE46でこの時点で完了ランプが“表示処理中”(オンタイミング)であるか否かが判別され、オンタイミングでないときには、ステップE50にて完了ランプの消灯が行われ、オンタイミングのときにはステップE52で完了ランプの点灯が行われ、その後、ステップE54に進む。一方、前記ステップE44の判別により完了ランプが点滅中でないと判断されたときには、ステップE48にて完了ランプが“オン”(表示処理中)であるか否かが判別される。この判別により、完了ランプが“オン中”と判断されたときには、ステップE52に進んで完了ランプの点灯が行われ、完了ランプが“オン中”でないと判断されたときには、ステップE50に進んで完了ランプの消灯が行われ、その後、ステップE54に進む。
ステップE54では、エラー表示器790のDp表示部792が表示処理中であるか否かが判別され、表示処理中であると判断されたときにはステップE56で“Dp”表示が行われ、表示処理中でないと判断されたときにはステップE58で“Dp”の消灯が行われ、その後ステップE60に進む。
【0318】
このステップE60では、複数の“エラー”が重複して発生しているか否か(後述の重複エラーフラグが“1”(オン)か)の判別が行われ、更に次のステップE62ではLEDオンのタイミングであるか否かの判別が行われる。
上記2つの判別により、エラーが重複し(ステップD60の判別結果が“Yes”)、且つ、7セグ表示部791のLEDオンのタイミングとなっていないとき(ステップD62の判別結果が“No”)には、ステップE64にて“LEDオフ”を表わす制御値がレジスト“xa”に設定され、その後、前述したステップE38,E40が行われた後、本ルーチンを終了する。一方、それ以外のときには、そのまま前記ステップE38,E40が実行され、その後本ルーチンを終了するようになっている。
【0319】
図192は、上述の31.3msec割込処理(errint)のステップE20で実行される“エラースティタス更新処理”(newerr)のプログラムを示すフローチャートである。
このプログラムが開始されると、ステップE102で点灯情報がレジストの“a”に設定され、ステップE104で点滅情報がレジストの“x”に設定される。
次のステップE106では、“点灯有り”(点灯処理中)であるか否かが判別され、“点灯有り”のときにはステップE108で点灯フラグが“オン”されて、その後、ステップE110に進み、一方、“点灯無し”のときには前記ステップE108をスキップして、ステップE110に進む。
次のステップE110では“点滅有り”(点滅処理中)であるか否かが判別され、“点滅有り”のときにはステップE112で点滅フラグが“オン”されて、その後ステップE114に進み、一方、“点滅無し”のときには前記ステップE112をスキップして、ステップE114に進む。
【0320】
ステップE114ではエラー表示コードの取出しが行われ、次のステップE116で既にエラーが発生しているか否かの判別がなされる。この判別により、エラーが発生していないと判断されたときには、ステップE118で“エラーフラグ”が“オン”され、次のステップE120で“LED表示コード”がレジストの“BC”に設定され、ステップE122でRAMの所定領域(4ビット)にエラーが1個発生したのか、或は2個以上発生したかが判別される。この判別により、エラーが2個以上発生していると判断されたときには、ステップE124で“重複エラーフラグ”が“1”に設定され、その後、本プログラムを終了する。一方、エラーが1個の場合には、前記ステップE124をスキップして、本ルーチンを終了する。
【0321】
又、前記ステップE116の判別により、前回ループまでに既にエラーが発生していたと判断されたときには、ステップE126にて今回他のエラーが発生したことを記憶すべく“重複エラーフラグ”が“1”に設定され(オン)、次のステップE128で“Dp”による表示処理が行われているか否かが判別される。この判別により、既に“Dp”表示が行われていると判断されたときには、ステップE130にて、エラー表示部の“Dp”を“オン”させて、その後、プログラムを終了する。一方、“Dp”表示処理中でないと判断されたときには、前記ステップE130をスキップして、本プログラムを終了するようになっている。
【0322】
以上詳述したように、本実施の形態の遊技機では、始動入賞口8,6,6に入賞したときには賞品球の「5個排出」が行われ、大入賞口52に入賞したときには「15個排出」が行われ、その他の一般入賞口(例えば入賞口7,7,8,8,13)に入賞したときには「10個排出」が行われるようになっており、前記始動入賞口に入賞した遊技球が始動入賞検出器SW1〜SW3によって検出され、大入賞口に入賞した遊技球がテンカウント検出器SW5,SW6,継続入賞検出器SW4によって検出され、これらの検出結果(各々の入賞口への入賞個数)が、役物制御装置600に記憶されるようになっている。これらの記憶は、変動入賞装置50の作動制御に用いられると共に、球排出制御にも用いられて、獲得数の異なる賞品球の排出制御が容易に(特別の検出器を新たに設けることなく)行える。
そして、球排出制御装置700からデータの要求信号が送られてきたときに役物制御装置600は賞球データを表わす信号(賞球データ信号)を球排出制御装置700に送って、獲得数の異なる賞品球の排出を、実際の入賞の順番に関わりなく、適宜行うことができる。役物制御装置600から球排出制御装置700に送られる賞球データの優先順位は、役物制御装置600側で決定されるようになっている。この場合、上述のように、「15個排出」に先立たせて「5個排出」を行わせることによって、入賞球処理部810に貯留された入賞球を効率よく回収樋側に放出させることができ、当該入賞球処理装置810内で入賞球のオーバーフローが発生することがなくなる。
【0323】
尚、本実施の形態では、遊技盤3に設けられた3つの始動入賞口8,6,6を全て「5個排出」としているが、一番入賞し易い始動入賞口(例えば入賞口8)のみを「5個排出」とし、他の始動入賞口6,6を「15個排出」又は「10個排出」としてもよい。
【0324】
又、本実施の形態では、検出器の数をできるだけ減らすべく、従来より役物の作動制御に用いられていた始動入賞口8,6,6、及び大入賞口52に入賞球検出器SW1〜SW6からの信号を、賞品球の排出制御にも適用しているが、遊技盤に設けられたその他の一般入賞口(例えば7,9,13)にも入賞球検出器を設けて賞品球の排出制御に用いてもよい。このように全ての入賞口に検出器を設置した場合、例えば「5個排出」,「10個排出」,「15個排出」と云う具合いに排出の順番を、獲得球数に併せてより細かく調整することができる。
【0325】
又、本実施の形態では、獲得球数が、「5個排出」,「10個排出」,「15個排出」の3パターンに別れた遊技機が適用されているが、獲得球数が4つ以上に別れている遊技機にも本発明は適用可能である。
【0326】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、遊技機の球排出制御装置と球貸機とを相互に送受信可能である。そして、球貸機により制御される、球貸を行うときに用いられる貸出スイッチ、挿入されているカードの返却を行うための返却スイッチ、カードの残高表示を行うための度数表示器、貸出スイッチの操作が可能である旨を表示する貸出可能表示器が遊技機の前面に設けられているので、貸出スイッチや返却スイッチの操作がし易いとともに、度数表示器や貸出可能表示器の表示が見易い。
また、貸出スイッチの操作に基づき挿入されたカードの残高から所定数の貸球に変換する変換要求を行う場合に、前記球貸機から、前記球排出制御装置へ球貸信号が送信されると共に、所定個数分の排出を要求する所定個数要求信号が送信され、前記球排出制御装置により、前記球貸信号、前記所定個数要求信号、及び、所定個数分の貸球の排出が完了したことを示す所定個数排出完了信号が信号用フォトカプラを介して送受信され、前記球貸機から供給される電源が電源用フォトカプラを介して監視されることによって、前記各信号に対応する信号用フォトカプラの接続状態が前記球貸機と送受信可能な状態か否かが判断され、送受信可能な状態で接続されていない場合には前記発射装置が発射停止とされるので、遊技機に現金式の球貸機を隣接させて設け、この現金式の球貸機による貸球での遊技を防止でき、プリペードカードの普及を促進できる。
一方、送受信可能な状態で接続されている場合には前記球貸機から送信される前記球貸信号の入力を条件に前記所定個数要求信号の入力が受け付けられて、所定個数分の貸球を排出する制御が行われ、該所定個数分の貸球の排出が完了した場合に前記所定個数排出完了信号が前記球貸機へ送信されるので、球貸の排出を確実に行うことができる。
また、遊技機の裏面に、前記球貸機と接続するインターフェイス基板が設けられ、前記インターフェイス基板には、球貸機からの配線を接続する第1のコネクタと、球排出制御装置からの配線を接続する第2のコネクタと、前記貸出スイッチ、返却スイッチ、度数表示器および貸出可能表示器が設けられた球貸操作部からの配線を接続する第3のコネクタと、前記信号用フォトカプラと、前記電源用フォトカプラと、が配設されているので、第3コネクタに接続される球貸操作部からのコネクタを抜くだけで球貸機と球貸操作部との配線接続を簡単に解除して、供給皿を取り外すことができ、また、第2コネクタから球排出制御装置の配線のコネクタを抜くだけで遊技機と球排出制御装置との配線接続を簡単に解除して、球排出制御装置を取り外すことができ、その結果、保守性及び組付性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本実施例の遊技機100と玉貸機200との設置状態を示す斜視図である。
【図2】
該遊技機100の構成例を示す正面図である。
【図3】
玉貸機200の正面図である。
【図4】
遊技機の供給皿24に設けられた玉貸操作部250を拡大して示した説明図である。
【図5】
図2の遊技盤3のみを拡大して示した正面図である。
【図6】
遊技盤3の略中央に設置された変動入賞装置50を示す斜視図である。
【図7】
変動入賞装置50の外郭を形成する本体枠50Aの中心部に設けられた人形部材55を示す斜視図である。
【図8】
遊技領域4に形成された上記各種入賞口に入賞した遊技球の流下経路が形成されている遊技盤3の裏面側の構成を示す裏面図である。
【図9】
遊技機100及び玉貸機200の裏面を示す背面図である。
【図10】
裏機構盤への上記球排出装置300を構成する球排出ユニット320及び球抜きユニット330の設置の様子を示す斜視図である。
【図11】
裏機構盤800の球排出制御装置700の直下に設けられたインターフェイス基板860を示す斜視図である。
【図12】
裏機構盤800の役物制御装置600に設けられた確率モード設定部680を示す正面図である。
【図13】
入賞球処理装置810の内部構成を示す断面図である。
【図14】
遊技機100の裏面に設置された貯留タンク820の斜視図である。
【図15】
補給センサ822の構成を示す説明図である。
【図16】
補給センサ822の検出部による検出の様子を示す説明図である。
【図17】
上記貯留タンク820と球排出装置300とを連通させる誘導樋830(830A,830B)の構成を説明するための分解斜視図である。
【図18】
減圧ユニット310の2条の減圧路311A,311B内に球があるときの半端センサ315の状態を示す要部断面図である。
【図19】
減圧ユニット310の2条の減圧路311A,311B内に球がないときの半端センサ315の状態を示す要部断面図である。
【図20】
球排出装置300を構成する球排出ユニット320の内部構成を示す正面図である。
【図21】
球排出装置300の球抜きユニット330内部の切替えゲートが球流路340Cと球排出樋331とを連通させるように切り替えられている状態を示す正面図である。
【図22】
上記球抜きユニット330内部の切替えゲートが球流路340Cと球抜き樋332とを連通させるように切り替えられている状態を示す正面図である。
【図23】
役物制御装置600の内部構成を示すブロック図である。
【図24】
球排出制御装置700の内部構成を示すブロック図である。
【図25】
球排出制御装置700と役物制御装置600との信号の遣取りを説明するためのタイミングチャートである。
【図26】
玉貸制御装置1200の内部構成を示すブロック図である。
【図27】
玉貸制御装置1200と球排出制御装置700との信号の遣取りを説明するためのタイミングチャートである。
【図28】
役物制御装置600及び球排出制御装置700による賞品球の排出制御を模式的に表わす制御ブロック図である。
【図29】
役物制御装置600による役物制御処理の概略を示すゼネラルフローチャートである。
【図30】
当該役物制御処理のフェイズ1の前半をなす“PRGTOP”処理を示すフローチャートである。
【図31】
フェイズ1の後半をなす“RANDOO”処理を示すフローチャートである。
【図32】
“OUTPRC”処理を示すフローチャートである。
【図33】
フェイズ2処理を示すフローチャートである。
【図34】
継続入賞検出器SW4の入力処理“KZKINP”のフローチャートである。
【図35】
始動入賞検出器SW1〜SW3の入力処理“TKZINP”のフローチャートである。
【図36】
ノーカウント不正解除処理“NCSUB”を示すフローチャートである。
【図37】
乱数の記憶更新処理“TKZGET”を示すフローチャートである。
【図38】
三系統入力数更新処理“SV2IN”を示すフローチャートである。
【図39】
フェイズ3処理を示すフローチャートである。
【図40】
フェイズ3の不正処理“BLOCK1”を示すフローチャートである。
【図41】
フェイズ3の特図ゲーム処理“BLOCK2”を示すフローチャートである。
【図42】
BLOCK2のステップ分岐処理“BRANCH”を示すフローチャートである。
【図43】
BLOCK2の通常動作処理“STEP10”を示すフローチャートである。
【図44】
“STEP10”で行われる音出力設定処理“SNDSET”を示すフローチャートである。
【図45】
“STEP10”で行われる制御番号切換処理“SEQCHG”を示すフローチャートである。
【図46】
BLOCK2の自動停止時間の終了監視処理“STEP11”を示すフローチャートである。
【図47】
BLOCK2の第一図柄の停止監視処理“STEP12”を示すフローチャートである。
【図48】
BLOCK2の第二図柄の停止監視及びリーチ判定処理“STEP13”を示すフローチャートである。
【図49】
BLOCK2の停止結果の判定処理“STEP14,STEP15”を示すフローチャートである。
【図50】
BLOCK2のファンファーレ動作の終了監視処理“STEP17”,インターバル動作後半の終了監視処理“STEP18”を示すフローチャートである。
【図51】
BLOCK2の継続前の大当り動作処理“STEP19”,継続後大当り動作処理“STEP1A”を示すフローチャートである。
【図52】
BLOCK2の有効時間の終了監視処理“STEP1B”,インターバル前半の監視処理“STEP1C”を示すフローチャートである。
【図53】
BLOCK2のハズレ動作処理“STEP1D”,大当り終了動作の終了監視処理“STEP16”を示すフローチャートである。
【図54】
BLOCK2のステップ番号に応じて行われる分岐処理による“STEP10”〜“STEP1D”の処理の流れを示すフローチャートである。
【図55】
フェイズ3のソレノイドA,B励磁処理“BLOCK3”を示すフローチャートである。
【図56】
BLOCK3、BLOCK4等で実行される装飾切換処理“UPDATE”を示すフローチャートである。
【図57】
フェイズ3のランプ・LED制御処理“BLOCK4”のフローチャートである。
【図58】
フェイズ4の前半をなす“PHASE4”処理のフローチャートである。
【図59】
フェイズ4の中盤をなす“SNDSEL処理”のフローチャートである。
【図60】
フェイズ4の後半をなす“SNDPRC処理”のフローチャートである。
【図61】
フェイズ1で実行されるSV処理“SEN000”を示すフローチャートである。
【図62】
SV処理において制御クロックが「0」のときに実行されるデータ認識処理“RCV300”を示すフローチャートである。
【図63】
SV処理において制御クロックが「3」のときに実行されるデータ取込処理“RCV200”を示すフローチャートである。
【図64】
フェイズ1で実行される確率設定表示処理“PSET”を示すフローチャートである。
【図65】
PSET処理で「ステップ」番号が「0」のときに実行される設定確率読込処理“PSETP0”を示すフローチャートである。
【図66】
PSET処理で「ステップ」番号が「1」のときに実行されるSW-Xオフ監視処理“PSTEP1”を示すフローチャートである。
【図67】
PSET処理で「ステップ」番号が「2」のときに実行される5秒終了監視処理“PSETP2”を示すフローチャートである。
【図68】
PSET処理で「ステップ」番号が「3」のときに実行される設定データ書込処理“PSETP3”を示すフローチャートである。
【図69】
PSET処理で「ステップ」番号が「4」のときに実行される書込みデータ確認処理“PSETP4”を示すフローチャートである。
【図70】
PSET処理で「ステップ」番号が「5」のときに実行されるSW-X入力監視処理“PSETP5”を示すフローチャートである。
【図71】
前記PSETP0処理、PSETP4処理等で実行されるEEPROMデータ読込処理“ROMR”を示すフローチャートである。
【図72】
前記PSETP2処理、PSETP3処理等で実行されるEEPROM書込み処理“EEPOUT”を示すフローチャートである。
【図73】
フェイズ1で実行されるSW入力処理“SWRSUB”を示すフローチャートである。
【図74】
フェイズ1で実行される特別図柄更新決定判定処理“JUDG11”及び、フェイズ3の“STEP10〜STEP1D”等で行われる図柄判定処理“JUDG10”を示すフローチャートである。
【図75】
フェイズ2で実行されるパワーフェイル監視処理“FALSUB”を示すフローチャートである。
【図76】
BLOCK2処理(フェイズ3)のSTEP11処理で実行される停止図柄取込処理“FETCH”を示すフローチャートである。
【図77】
球排出制御装置700による球排出制御のメイン処理を示すゼネラルフローチャートである。
【図78】
球排出制御処理700による球排出制御のうち1msec毎に行われる第1の割込処理を示すゼネラルフローチャートである。
【図79】
球排出制御処理700による球排出制御のうち31.3msec毎に行われる第2の割込処理を示すゼネラルフローチャートである。
【図80】
初期化処理“init1”の前半の制御内容を示すディテイルフローチャートである。
【図81】
初期化処理“init1”の中盤の制御内容を示すディテイルフローチャートである。
【図82】
初期化処理“init1”の後半の制御内容を示すディテイルフローチャートである。
【図83】
初期化処理“init1”で実行されるBRQ,BRDY監視処理“chkts0”のプログラムを示すフローチャートである。
【図84】
初期化処理“init1”で実行されるリセット待ち処理“waitrs”のフローチャートである。
【図85】
ソレノイドオフ処理“soloff”を示すフローチャートである。
【図86】
ウォッチドッグ処理“S-WDGT”を示すフローチャートである。
【図87】
RAMチェック処理“chkram”を示すフローチャートである。
【図88】
割込許可処理“ienabl”を示すフローチャートである。
【図89】
回線テスト処理“CTEST”からメインループに至るまでの処理内容を示すフローチャートである。
【図90】
メインルーチンの前半の処理内容を示すフローチャートである。
【図91】
メインルーチンの後半の処理内容を示すフローチャートである。
【図92】
メインルーチンで行われる玉貸条件の判別処理“isbrqo”を示すフローチャートである。
【図93】
メインルーチンで行われる賞球条件の判別処理“issafe”を示すフローチャートである。
【図94】
不正排出監視処理“chkunf”を示すフローチャートである。
【図95】
メインルーチンで実行される玉貸球抜エラー処理“chkebr”の前半の処理内容を示すフローチャートである。
【図96】
玉貸球抜エラー処理“chkebr”の後半の処理内容を示すフローチャートである。
【図97】
ウェイト処理を実行するためのフローチャートである。
【図98】
ウェイト処理を実行するためのフローチャートである。
【図99】
メインルーチンで実行される賞球データ信号受信処理“chksaf”の前半の処理内容を示すフローチャートである。
【図100】
賞球データ信号受信処理“chksaf”の後半の処理内容を示すフローチャートである。
【図101】
コマンド送信処理“sendin”を示すフローチャートである。
【図102】
送信の始動処理“sendcm”を示すフローチャートである。
【図103】
賞球データ信号受信処理“chksaf”で実行される受信データ設定処理“sbqcnv”を示すフローチャートである。
【図104】
賞球データ信号受信処理“chksaf”で実行される受信処理“recvin”を示すフローチャートである。
【図105】
受信処理“recvin”でのウェイト処理を実行するためのフローチャートである。
【図106】
メインルーチンで実行される球抜処理“remove”を示すフローチャートである。
【図107】
球抜処理“remove”で実行される球抜動作処理“rmv”を示すフローチャートである。
【図108】
球抜動作処理“rmv”で行われる球有り状態の判別の手順を示すフローチャートである。
【図109】
球抜動作処理“rmv”のステップC454,C456の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
【図110】
排出1終了,排出2終了の判別の手順を示すフローチャートである。
【図111】
球抜動作処理“rmv”で実行される1分タイマ設定処理“swt1mn”に用いられるプログラムのフローチャートである。
【図112】
球抜動作処理“rmv”で実行される3secタイマ設定処理“s4t3s”に用いられるプログラムのフローチャートである。
【図113】
球抜動作処理“rmv”で実行される1secタイマ設定処理“s2t1s”に用いられるプログラムのフローチャートである。
【図114】
球抜処理“remove”で実行される球抜ソレノイド開閉処理“rmvouf”を示すフローチャートである。
【図115】
球抜処理“remove”で実行される不正監視開始処理“setubq”を示すフローチャートである。
【図116】
メインルーチンで実行される賞球排出処理“sfout”を示すフローチャートである。
【図117】
賞球排出処理“sfout”で実行される賞球数分配処理“setsbq”を示すフローチャートである。
【図118】
賞球排出処理“sfout”で実行される排出始動処理“out1sb”を示すフローチャートである。
【図119】
タイムアウトの設定処理“s4tov”を示すフローチャートである。
【図120】
排出ソレノイドオン処理“opensl”を示すフローチャートである。
【図121】
排出1ソレノイドオン処理“setot1”を示すフローチャートである。
【図122】
排出2ソレノイドオン処理“setot2”を示すフローチャートである。
【図123】
賞球排出処理“sfout”で実行される排出終了待ち処理“out2sb”を示すフローチャートである。
【図124】
排出2側での排出が終了したか否かを判別する処理を示すフローチャートである。
【図125】
賞球排出処理“sfout”で実行される500m安定待ち処理の前半の処理“outesb”を示すフローチャートである。
【図126】
500m安定待ち処理の後半の処理“adjrst”を示すフローチャートである。
【図127】
500sec始動処理“s2twai”を示すフローチャートである。
【図128】
排出1,2側の信号が変化したか否かを判別するためのプログラムを示すフローチャートである。
【図129】
補正処理“deccnt”を示すフローチャートである。
【図130】
賞球排出処理“sfout”で実行される入賞球払出処理“safout”を示すフローチャートである。
【図131】
入賞球払出し待ち処理“wtsafe”を示すフローチャートである。
【図132】
賞球排出処理“sfout”で実行される最後の1個排出待ち処理“out3sb”を示すフローチャートである。
【図133】
球移動無しエラーが発生しているか否かの判別を行なうプログラムを示すフローチャートである。
【図134】
メインルーチンで実行される玉貸排出処理“brqout”を示すフローチャートである。
【図135】
玉貸排出処理“brqout”で実行されるEXSオン処理“chkbrq”を示すフローチャートである。
【図136】
玉貸排出処理“brqout”又は賞球排出処理“sfout”で実行される排出ソレノイドオフ処理“slwoff”の前半の処理内容を示すフローチャートである。
【図137】
排出ソレノイドオフ処理“slwoff”の後半の処理内容を示すフローチャートである。
【図138】
T4オーバタイマ設定処理“sqtxxx”を行うためのプログラムフローチャートである。
【図139】
1msec割込処理(第1の割込処理)のディティルフロー“t0int”の処理開始初期を示すフローチャートである。
【図140】
図139のフローチャートに続く1msec割込処理“t0int”の一部を示すフローチャートである。
【図141】
図140のフローチャートに続く1msec割込処理“t0int”の一部を示すフローチャートである。
【図142】
図141のフローチャートに続く1msec割込処理“t0int”の一部を示すフローチャートである。
【図143】
1msec割込処理“t0int”で実行される排出1スティタス更新処理“stfot1”を示すフローチャートである。
【図144】
排出カウンタ減算処理“dec-h1”を示すフローチャートである。
【図145】
1msec割込処理“t0int”で実行される排出2スティタス更新処理“stfot2”を示すフローチャートである。
【図146】
1msec割込処理“t0int”で実行される排出1継続更新処理“stfol1”を示すフローチャートである。
【図147】
1msec割込処理“t0int”で実行される排出2継続更新処理“stfol2”を示すフローチャートである。
【図148】
スティタスの更新に用いられる“n12t”処理を示すフローチャートである。
【図149】
スティタスの更新に用いられる“n12f”処理を示すフローチャートである。
【図150】
1msec割込処理“t0int”で実行されるクロックスティタス更新処理“stfclk”を示すフローチャートである。
【図151】
スティタス更新処理“nw0t,nw0f”を示すフローチャートである。
【図152】
1msec割込処理“t0int”で実行されるクロック監視処理“clktot”を示すフローチャートである。
【図153】
1msec割込処理“t0int”で実行される通信割込処理“comint”を示すフローチャートである。
【図154】
受信処理“rcvint”の前半の処理内容を示すフローチャートである。
【図155】
受信処理“rcvint”の後半の処理内容を示すフローチャートである。
【図156】
受信バッファの「MSB」に入力ポートを読込むに当り、xaレジスタを1ビット宛回してこの値を新たな値に設定する手順を示すフローチャートである。
【図157】
通信割込処理“comint”で実行される送信処理“sndint”を示すフローチャートである。
【図158】
1msec割込処理“t0int”で実行されるセーフスティタス更新処理“stfsaf”を示すフローチャートである。
【図159】
1msec割込処理“t0int”で実行されるBRDYスティタス更新処理“stfbrd”を示すプログラムである。
【図160】
1msec割込処理“t0int”で実行されるBRQスティタス更新処理“stfbrq”のサブルーチンを示すプログラムである。
【図161】
1msec割込処理“t0int”で実行される玉貸割込処理“brqint”の分岐処理を示すフローチャートである。
【図162】
図161のフローに続く玉貸割込処理“brqint”の一部を示すフローチャートである。
【図163】
図161のフローに続く玉貸割込処理“brqint”の一部を示すフローチャートである。
【図164】
図161のフローに続く玉貸割込処理“brqint”の一部を示すフローチャートである。
【図165】
図161のフローに続く玉貸割込処理“brqint”の一部を示すフローチャートである。
【図166】
図161のフローに続く玉貸割込処理“brqint”の一部を示すフローチャートである。
【図167】
図161のフローに続く玉貸割込処理“brqint”の一部を示すフローチャートである。
【図168】
1msec割込処理“t0int”で実行される排出球無し監視処理“chkosn”を示すフローチャートである。
【図169】
「排出センサ球有り」を検出するためのプログラムを示すフローチャートである。
【図170】
1msec割込処理“t0int”で実行される球移動無し監視処理“chkonm”を示すフローチャートである。
【図171】
球移動無し監視処理“chkonm”で実行される球移動無し判定処理“chkons”を示すフローチャートである。
【図172】
1msec割込処理“t0int”で実行される賞球信号処理“newssg”の前半の処理内容を示すフローチャートである。
【図173】
賞球信号処理“newssg”の後半の処理内容を示すフローチャートである。
【図174】
1msec割込処理“t0int”で実行される貸球信号処理“newbsg”を示すフローチャートである。
【図175】
1msec割込処理“t0int”で実行される球抜通電監視処理“stfrms”を示すフローチャートである。
【図176】
球抜きポートのスティタス更新“stfrmv”を開始させるためのフローチャートである。
【図177】
半端ポートのスティタス更新“stfhnp”を開始させるためのフローチャートである。
【図178】
オーバーフローポートのスティタス更新“stfovf”を開始させるためのフローチャートである。
【図179】
発射停止ポートのスティタス更新“stfhsh”を開始させるためのフローチャートである。
【図180】
接続確認ポートのスティタス更新“stfchk”を開始させるためのフローチャートである。
【図181】
スティタス更新処理の開始初期のプログラムを示すフローチャートである。
【図182】
スティタス更新処理の開始初期のプログラムを示すフローチャートである。
【図183】
図181又は図182のフローに引き続いて実行されるスティタス更新処理のプログラムを示すフローチャートである。
【図184】
1msec割込処理“t0int”で実行されるセーフ監視処理“chksfs”を示すフローチャートである。
【図185】
1msec割込処理“t0int”で実行される半端球無し監視処理“chkhnp”を示すフローチャートである。
【図186】
1msec割込処理“t0int”で実行されるオーバーフロー監視処理“chkovf”のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図187】
1msec割込処理“t0int”で実行される発射停止監視処理“chkhsh”を示すフローチャートである。
【図188】
1msec割込処理“t0int”で実行される接続確認監視処理“chkchk”を示すフローチャートである。
【図189】
1msec割込処理“t0int”で実行される発射停止解除処理“chkchs”を示すフローチャートである。
【図190】
31.3msec割込処理“errint”の前半の処理内容を示すフローチャートである。
【図191】
31.3msec割込処理“errint”の後半の処理内容を示すフローチャートである。
【図192】
31.3msec割込処理“errint”で実行されるエラースティタス更新処理“newerr”を示すフローチャートである。
【符号の説明】
3 遊技盤
4 遊技領域
24 供給皿
30 可変表示装置(作動部)
50 変動入賞装置(作動部)
100 遊技機
200 球貸機
210 カード挿入口
253 貸出可能表示器
300 球排出装置
600 役物制御装置
700 球排出制御装置
850 発射装置
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2005-06-17 
出願番号 特願2001-110323(P2001-110323)
審決分類 P 1 651・ 03- YA (A63F)
P 1 651・ 531- YA (A63F)
P 1 651・ 161- YA (A63F)
P 1 651・ 121- YA (A63F)
P 1 651・ 534- YA (A63F)
最終処分 維持  
前審関与審査官 ▲吉▼川 康史澤田 真治  
特許庁審判長 藤井 俊二
特許庁審判官 川島 陵司
渡戸 正義
登録日 2003-07-11 
登録番号 特許第3449479号(P3449479)
権利者 株式会社ソフィア
発明の名称 遊技機  
代理人 荒船 博司  
代理人 荒船 良男  
代理人 後藤 政喜  
代理人 後藤 政喜  
代理人 荒船 良男  
代理人 荒船 博司  

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