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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 H04N
管理番号 1124890
審判番号 不服2004-2530  
総通号数 72 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2002-11-08 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2004-02-09 
確定日 2005-11-01 
事件の表示 特願2002- 67371「デジタルカメラ」拒絶査定不服審判事件〔平成14年11月 8日出願公開、特開2002-325194、請求項の数(5)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 本願発明
本願は、平成3年11月20日を国際出願日とする出願(特願平4-502638号、パリ条約による優先権主張 1990年11月20日(米国))の分割出願(平成14年3月12日付け)であって、その明細書及び図面は、平成16年3月5日に補正されたものであるところ、その請求項1ないし5に係る発明(以下、「本願発明1」ないし「本願発明5」という)は、次に掲げるものである。
「【請求項1】 デジタルイメージを取得するためのデジタルカメラであって、
当該カメラ内部への複数の制御信号を生成するオペレータ制御部と、
前記制御信号の外部制御を可能とするとともに、前記デジタルカメラ外部の装置へ前記デジタルイメージを送信するデジタル入出力インタフェースと、
を有することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項2】 デジタルイメージを取得するためのデジタルカメラであって、
シャッター機構と、
前記シャッター機構と通信し、前記シャッター機構を制御するためのクロックタイミング信号及び制御信号を生成するオペレータ制御部と、
前記オペレータ制御部と通信し、前記クロックタイミング信号及び前記制御信号の外部制御を可能とするとともに、前記デジタルカメラ外部の装置へ前記デジタルイメージを送信するデジタル入出力インタフェースと、
を有することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項3】 デジタルイメージを取得するためのデジタルカメラであって、
イメージ取得部と、
前記イメージ取得部と通信し、前記イメージ取得部の露出を制御するためのクロックタイミング信号及び制御信号を生成するオペレータ制御部と、
前記オペレータ制御部と通信し、前記クロックタイミング信号及び前記制御信号の外部制御を可能とするとともに、前記デジタルカメラ外部の装置へ前記デジタルイメージを送信するデジタル入出力インタフェースと、
を有することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項4】 デジタルイメージを取得するためのデジタルカメラであって、
内部の映像シュートコマンドを与えるオペレータ制御部と、
前記オペレータ制御部と通信し、前記オペレータ制御部から映像シュートコマンドが与えられたときに静止イメージを電気信号に変換するイメージ取得部と、
前記オペレータ制御部と通信し、カメラ外部の装置に、前記映像シュートコマンドを与えるための前記オペレータ制御部の制御を可能とするとともに、前記デジタルカメラ外部の装置へ前記デジタルイメージを送信するデジタル入出力インタフェースと、
を有することを特徴とするデジタルカメラ
【請求項5】 デジタルイメージを取得するためのデジタルカメラであって、
映像シュート制御部と、
前記映像シュート制御部と通信し、前記映像シュート制御部を制御するための内部の制御信号を生成するオペレータ制御部と、
前記オペレータ制御部と通信し、当該デジタルカメラ外部の装置に前記制御信号の制御を可能とするとともに、前記デジタルカメラ外部の装置へ前記デジタルイメージを送信するデジタル入出力インタフェースと、
を有することを特徴とするデジタルカメラ。」

第2 刊行物発明、及び、本願発明と刊行物発明との対比・検討
1 刊行物
原審の拒絶理由で引用された刊行物1ないし2は次に掲げるものである。
刊行物1:特開平2-211780号公報
刊行物2:特開昭64-60071号公報
刊行物1には、外部ビデオカメラ映像信号を得るとともに、およびその旋回台が駆動されてズーム、チルト、パンニングを外部からディジタル回線を通して制御するテレビ電話装置が記載され、刊行物2には、撮像部のビデオカメラから映像信号を得るとともに、該撮像部のレンズ、雲台、照明を外部制御部から回線を通じて制御する撮像システムが記載されている。

2 本願発明と刊行物発明との対比・検討
本願発明1と刊行物1ないし2の発明とを対比・検討すると、刊行物1ないし2の発明は、本願発明1における「カメラ内部への制御信号の外部制御を可能とするとともに、デジタルカメラ外部の装置へ前記デジタルイメージを送信するデジタル入出力インタフェースを有するデジタルカメラ」を具備していないし、刊行物1ないし2には、この主要な事項を示唆する記載もなされていない。そして、上記主要な事項により、本願発明は、デジタルカメラ自体で、そのデジタル入出力インターフェースにより、制御信号を外部から制御可能であり、デジタルイメージを送信できるという顕著な効果を奏するものである。
したがって、本願発明1は、刊行物1ないし2の発明に基いて当業者が容易に推考しえたものということができない。
また、本願発明2ないし5は、本願発明1における制御事項をより限定したものと解されるから、同様に、刊行物1ないし2の発明に基いて当業者が容易に推考しえたものということができない。
付言すれば、前置報告書において新たに提示された文献(特開昭64-47177号公報、特開平2-125586号公報、特開平1-114834号公報)にも上記主要事項の記載も示唆もない(拒絶査定において提示された文献(特開平3-117181号公報(平成3年(1991)年5月17日公開))は採用できない)。してみると、本願発明1ないし5は、刊行物1ないし2の発明および上記文献の発明に基いて当業者が容易に推考しえたものともいうことができない。

第3 むすび
以上、本願発明は、刊行物1ないし2に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものということができない。
また、他に本願を拒絶する理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2005-10-18 
出願番号 特願2002-67371(P2002-67371)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (H04N)
最終処分 成立  
前審関与審査官 鈴木 明  
特許庁審判長 原 光明
特許庁審判官 新宮 佳典
堀井 啓明
発明の名称 デジタルカメラ  
代理人 一色国際特許業務法人  

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