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審決分類 審判 全部申し立て 発明同一  G06F
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  G06F
審判 全部申し立て 2項進歩性  G06F
審判 全部申し立て 特39条先願  G06F
管理番号 1125765
異議申立番号 異議2003-71164  
総通号数 72 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2000-08-22 
種別 異議の決定 
異議申立日 2003-05-09 
確定日 2005-08-17 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3342462号「印刷装置」の請求項1ないし11に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3342462号の請求項1ないし11に係る特許を維持する。 
理由 【1】手続の経緯
本件特許第3342462号の請求項1ないし11に係る発明についての出願は、平成3年11月15日に出願した特願平3-300567号の一部を新たな特許出願としたものであって、平成14年8月23日にその発明について特許権の設定登録がなされ、その後、神田泰貴および市東勇より特許異議の申立てがなされ、取消しの理由が通知され、その指定期間内である平成16年9月6日に訂正請求がなされたものである。

【2】訂正の適否についての判断
1.訂正事項
訂正前の請求項2、10、11を削除し、同請求項3〜9を請求項2〜8に、同請求項12〜14を請求項9〜11に変更し以下の訂正を行う。
a.請求項1を、
「外部装置から入力した印刷データに基づいて印刷する印刷装置において、
不揮発性のメモリ手段と、
ユーザーによる保存指令に従う保存モードに応じて前記入力した印刷データに対応するファイルデータを前記メモリ手段に記憶させる第1メモリ制御手段と、
前記入力した印刷データを印刷するデータ印刷制御手段と、
前記データ印刷制御手段による前記印刷データの印刷が終了したとき、前記保存モードを解除する保存解除手段と、
前記第1メモリ制御手段によって前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶された後におけるユーザーによる前記ファイルデータの印刷指令に応じて、前記メモリ手段から印刷指令された前記ファイルデータを読み出す第2メモリ制御手段と、
前記印刷指令に応じて前記第2メモリ制御手段によって読み出された前記ファイルデータに基づいて印刷を行う直接印刷制御手段とを備えたことを特徴とする印刷装置。」と訂正する(下線部分は訂正箇所、以下同じ)。
b.請求項2を、
「前記第1メモリ制御手段は、前記ファイルデータのファイル名と前記ファイルデータを前記メモリ手段に記憶させ、前記第2メモリ制御手段は、ユーザーによって印刷指令されたファイル名に対応する前記ファイルデータを前記メモリ手段から読み出すことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。」と訂正する。
c.請求項3を、
「ユーザーが前記印刷指令を示すための印刷指令モードを有し、その印刷指令モードにおいて、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていない場合には、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていないことを報知する報知手段を備えていることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の印刷装置。」と訂正する。
d.請求項4を、
「前記メモリ手段に記憶された前記ファイルデータを削除する削除手段を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の印刷装置。」と訂正する。
e.請求項5を
「ユーザーによる前記ファイルデータの削除指令に応じて、前記削除手段が削除指令された前記ファイルデータの削除を行うことを特徴とする請求項4に記載の印刷装置。」と訂正する。
f.請求項6を
「ユーザーが前記削除指令を示すための削除モードを有し、その削除モードにおいて、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていない場合には、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていないことを報知する報知手段を備えていることを特徴とする請求項5に記載の印刷装置。」と訂正する。
g.請求項7を、
「前記第1メモリ制御手段は、前記ファイルデータのファイル名と前記ファイルデータを前記メモリ手段に記憶させ、前記削除手段は、ユーザーによって削除指令されたファイル名と、そのファイル名に対応する前記ファイルデータを前記メモリ手段から削除することを特徴とする請求項5または6に記載の印刷装置。」と訂正する。
h.請求項8を、
「ユーザーが前記ファイル名を指定するファイル名指定手段を備え、前記第1メモリ制御手段は、指定されたファイル名と前記ファイルデータを前記メモリ手段に記憶させることを特徴とする請求項2または7に記載の印刷装置。」と訂正する。
i.請求項9を、
「外部装置から入力した印刷データに基づいて印刷する印刷装置において、
不揮発性のメモリ手段と、
ユーザーによる保存指令に従う保存モードに応じて前記入力した印刷データに対応するファイルデータとユーザーによって指定された前記ファイルデータのファイル名を前記メモリ手段に記憶させる第1メモリ制御手段と、
前記入力した印刷データを印刷するデータ印刷制御手段と、
前記データ印刷制御手段による前記印刷データの印刷が終了したとき、前記保存モードを解除する保存解除手段と、
前記ファイルデータの印刷をそのファイル名にて示すユーザーによる印刷指令に応じて、ユーザーによって印刷指令されたファイル名に対応する前記ファイルデータを前記メモリ手段から読み出す第2メモリ制御手段と、
前記印刷指令に応じて前記第2メモリ制御手段によって読み出された前記ファイルデータに基づいて印刷を行う直接印刷制御手段とを備えたことを特徴とする印刷装置。」と訂正する。
j.請求項10を、
「外部装置から入力した印刷データに基づいて印刷する印刷装置において、
不揮発性のメモリ手段と、
ユーザーによる保存指令に従う保存モードに応じて前記入力した印刷データに対応するファイルデータを前記メモリ手段に記憶させる第1メモリ制御手段と、
前記入力した印刷データを印刷するデータ印刷制御手段と、
前記データ印刷制御手段による前記印刷データの印刷が終了したとき、前記保存モードを解除する保存解除手段と、
ユーザーが前記ファイルデータの印刷指令を示すための印刷指令モードにおいてユーザーにより示された印刷指令に応じて、前記メモリ手段から前記ファイルデータを読み出す第2メモリ制御手段と、
前記印刷指令に応じて前記第2メモリ制御手段によって読み出された前記ファイルデータに基づいて印刷を行う直接印刷制御手段と、
前記印刷指令モードにおいて、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていない場合には、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていないことを報知する報知手段とを備えたことを特徴とする印刷装置。」と訂正する。
k.請求項11を、
「外部装置から入力した印刷データに基づいて印刷する印刷装置において、
不揮発性のメモリ手段と、
ユーザーによる保存指令に従う保存モードに応じて前記入力した印刷データに対応するファイルデータを前記メモリ手段に記憶させる第1メモリ制御手段と、
前記入力した印刷データを印刷するデータ印刷制御手段と、
前記データ印刷制御手段による前記印刷データの印刷が終了したとき、前記保存モードを解除する保存解除手段と、
ユーザーによる前記ファイルデータの印刷指令に応じて、前記メモリ手段から前記ファイルデータを読み出す第2メモリ制御手段と、
前記印刷指令に応じて前記第2メモリ制御手段によって読み出された前記ファイルデータに基づいて印刷を行う直接印刷制御手段と、
ユーザーによる前記ファイルデータの削除指令に応じて、削除指令された前記ファイルデータの削除を行う削除手段とを備えたことを特徴とする印刷装置。」と訂正する。
l.段落番号【0007】の記載を、
「【課題を解決するための手段】この目的を達成するために本発明の請求項1の印刷装置は、外部装置から入力した印刷データに基づいて印刷する印刷装置において、不揮発性のメモリ手段と、ユーザーによる保存指令に従う保存モードに応じて前記入力した印刷データに対応するファイルデータを前記メモリ手段に記憶させる第1メモリ制御手段と、前記入力した印刷データを印刷するデータ印刷制御手段と、前記データ印刷制御手段による前記印刷データの印刷が終了したとき、前記保存モードを解除する保存解除手段と、前記第1メモリ制御手段によって前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶された後におけるユーザーによる前記ファイルデータの印刷指令に応じて、前記メモリ手段から印刷指令された前記ファイルデータを読み出す第2メモリ制御手段と、前記印刷指令に応じて前記第2メモリ制御手段によって読み出された前記ファイルデータに基づいて印刷を行う直接印刷制御手段とを備えている。」と訂正する。
m.段落番号【0008】の記載を、
「このような構成によると、ユーザーによる保存指令に従う保存モ一ドに応じて、前記第1メモリ制御手段が入力した印刷データに対応するファイルデータを不揮発性のメモリ手段に記憶する。そして、前記データ印刷制御手段による入力した印刷データの印刷が終了したとき、前記保存解除手段が保存モードを解除する。また、前記第1メモリ制御手段によって前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶された後において前記メモリ手段に記憶された前記ファイルデータを印刷したいときは、ユーザーが印刷指令を示し、その印刷指令に応じて、前記第2メモリ制御手段が前記メモリ手段から印刷指令された前記ファイルデータを読み出し、前記印刷制御手段がその前記ファイルデータに基づいて印刷を行う。」と訂正する。
n.段落番号【0009】の記載を削除する。
o.段落番号【0011】 の記載を、
「また、請求項2の印刷装置は、請求項1に記載の印刷装置において、前記第1メモリ制御手段は、前記ファイルデータのファイル名と前記ファイルデータを前記メモリ手段に記憶させ、前記第2メモリ制御手段は、ユーザーによって印刷指令されたファイル名に対応する前記ファイルデータを前記メモリ手段から読み出すことを特徴とする。」と訂正する。
p.段落番号【0013】の記載を、
「また、請求項3の印刷装置は、請求項1〜2のいずれかに記載の印刷装置において、ユーザーが前記印刷指令を示すための印刷指令モードを有し、その印刷指令モ一ドこおいて、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていない場合には、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていないことを報知する報知手段を備えている。」と訂正する。
q.段落番号【0015】の記載を、
「また、請求項4の印刷装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の印刷装置において、前記メモリ手段に記憶された前記ファイルデータを削除する削除手段を備えている。」と訂正する。
r.段落番号【0017】の記載を、
「また、請求項5の印刷装置は、請求項4に記載の印刷装置において、ユーザーによる前記ファイルデータの削除指令に応じて、前記削除手段が削除指令された前記ファイルデータの削除を行うことを特徴とする。」と訂正する。
s.段落番号【0019】の記載を、
「また、請求項6の印刷装置は、請求項5に記載の印刷装置において、ユーザーが前記削除指令を示すための削除モードを有し、その削除モ一ドにおいて、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていない場合には、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていないことを報知する報知手段を備えている。」と訂正する。
t.段落番号【0021】の記載を、
「また、請求項7の印刷装置は、請求項5または6に記載の印刷装置において、前記第1メモリ制御手段は、前記ファイルデータのファイル名と前記ファイルデータを前記メモリ手段に記憶させ、前記削除手段は、ユーザーによって削除指令されたファイル名と、そのファイル名に対応する前記ファイルデータを前記メモリ手段から削除することを特徴とする。」と訂正する。
u.段落番号【0022】の記載を、
「このように構成すると、前記保存指が示されると、前記第1メモリ制御手段によって、前記ファイルデータのファイル名と前記ファイルデータが前記メモリ手段に記憶され、ユーザーによってファイル名にて前記削除指令が示されると、指令されたファイル名と、そのファイル名に対応する前記ファイルデータが前記削除手段によって削除される。また、請求項8の印刷装置は、請求項2または7に記載の印刷装置において、ユーザーが前記ファイル名を指定するファイル名指定手段を備え、前記第1メモリ制御手段は、指定されたファイル名と前記ファイルデータを前記メモリ手段に記憶させることを特徴とする。このように構成すると、ユーザーが、前記ファイル名指定手段を用いて前記ファイルデータのファイル名を指定する。そして、前記第1メモリ制御手段が、指定されたファイル名と前記ファイルデータを前記メモリ手段に記憶する。
請求項9の印刷装置は、外部装置から入力した印刷データに基づいて印刷する印刷装置において、不揮発性のメモリ手段と、ユーザーによる保存指令に従う保存モードに応じて前記入力した印刷データに対応するファイルデータとユーザーによって指定された前記ファイルデータのファイル名を前記メモリ手段に記憶させる第1メモリ制御手段と、前記入力した印刷データを印刷するデータ印刷制御手段と、前記データ印刷制御手段による前記印刷データの印刷が終了したとき、前記保存モードを解除する保存解除手段と、前記ファイルデータの印刷をそのファイル名にて示すユーザーによる印刷指令に応じて、ユーザーによって印刷指令されたファイル名に対応する前記ファイルデータを前記メモリ手段から読み出す第2メモリ制御手段と、前記印刷指令に応じて前記第2メモリ制御手段によって読み出された前記ファイルデータに基づいて印刷を行う直接印刷制御手段とを備えている。
このような構成によると、ユーザーによる保存指令に従う保存モードに応じて、前記第1メモリ制御手段が入力した印刷データに対応するファイルデータとユーザによって指定された前記ファイルデータのファイル名を不揮発性のメモリ手段に記憶する。そして、前記データ印刷制御手段によって入力した印刷データの印刷がなされ、その印刷が終了したとき、前記保存解除手段が保存モードを解除する。また、前記メモリ手段に記憶された前記ファイルデータを印刷したいときは、前記ファイルデータの印刷をそのファイル名にて印刷指令をユーザーが示し、その印刷指令に応じて、前記第2メモリ制御手段がユーザーによって印刷指令されたファイル名に対応する前記ファイルデータを読み出し、前記印刷制御手段がその前記ファイルデータに基づいて印刷を行う。
請求項10の印刷装置は、外部装置から入力した印刷データに基づいて印刷する印刷装置において、不揮発性のメモリ手段と、ユーザーによる保存指令に従う保存モードに応じて前記入力した印刷データに対応するファイルデータを前記メモリ手段に記憶させる第1メモリ制御手段と、前記入力した印刷データを印刷するデータ印刷制御手段と、前記データ印刷制御手段による前記印刷データの印刷が終了したとき、前記保存モードを解除する保存解除手段と、ユーザーが前記ファイルデータの印刷指令を示すための印刷指令モードにおいてユーザーにより示された印刷指令に応じて、前記メモリ手段から前記ファイルデータを読み出す第2メモリ制御手段と、前記印刷指令に応じて前記第2メモリ制御手段によって読み出された前記ファイルデータに基づいて印刷を行う直接印刷制御手段と、前記印刷指令モードにおいて、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていない場合には、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていないことを報知する報知手段とを備えている。
このような構成によると、ユーザーによる保存指令に従う保存モードに応じて、前記第1メモリ制御手段が入力した印刷データに対応するファイルデータを不揮発性のメモリ手段に記憶する。そして、前記データ印刷制御手段によって入力した印刷データの印刷がなされ、その印刷が終了したとき、前記保存解除手段が保存モードを解除する。また、前記メモリ手段に記憶された前記ファイルデータを印刷したいときは、ユーザーが前記ファイルデータの印刷指令を示すための印刷指令モードにおいてユーザーが印刷指令を示し、その印刷指令に応じて、前記第2メモリ制御手段が前記メモリ手段から印刷指令された前記ファイルデータを読み出し、前記印刷制御手段がその前記ファイルデータに基づいて印刷を行う。前記印刷指令モードにおいて、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていない場合には、前記報知手段によって、前記メモリ手段に印刷する前記ファイルデータが記憶されていないことが報知される。
請求項11の印刷装置は、外部装置から入力した印刷データに基づいて印刷する印刷装置において、不揮発性のメモリ手段と、ユーザーによる保存指令に従う保存モードに応じて前記入力した印刷データに対応するファイルデータを前記メモリ手段に記憶させる第1メモリ制御手段と、前記入力した印刷データを印刷するデータ印刷制御手段と、前記データ印刷制御手段による前記印刷データの印刷が終了したとき、前記保存モードを解除する保存解除手段と、ユーザーによる前記ファイルデータの印刷指令に応じて、前記メモリ手段から前記ファイルデータを読み出す第2メモリ制御手段と、前記印刷指令に応じて前記第2メモリ制御手段によって読み出された前記ファイルデータに基づいて印刷を行う直接印刷制御手段と、ユーザーによる前記ファイルデータの削除指令に応じて、削除指令された前記ファイルデータの削除を行う削除手段とを備えている。
このような構成によると、ユーザーによる保存指令に従う保存モードに応じて、前記第1メモリ制御手段が入力した印刷データに対応するファイルデータを不揮発性のメモリ手段に記憶する。そして、前記データ印刷制御手段によって入力した印刷データの印刷がなされ、その印刷が終了したとき、前記保存解除手段が保存モードを解除する。また、前記メモリ手段に記憶された前記ファイルデータを印刷したいときは、ユーザーが前記ファイルデータの印刷指令を示すための印刷指令モードにおいてユーザーが印刷指令を示し、その印刷指令に応じて、前記第2メモリ制御手段が前記メモリ手段から印刷指令された前記ファイルデータを読み出し、前記印刷制御手段がその前記ファイルデータに基づいて印刷を行う。そして、ユーザーが、前記メモリ手段に記憶された前記ファイルデータの削除指令を示すと、前記削除手段により削除指令された前記ファイルデータが削除される。」と訂正する。
v.段落番号【0070】を、
「【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本発明の請求項1の印刷装置によれば、前記第1メモリ制御手段によって前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶された後において前記メモリ手段に記憶された前記ファイルデータを印刷したいときは、ユーザーが印刷指令を示し、前記第2メモリ制御手段によって前記メモリ手段から印刷指令された前記ファイルデータを読み出させ、前記印刷制御手段によってその前記ファイルデータに基づいて印刷を行うので、印刷を行う際に外部装置からの印刷データの入力を行うことなく印刷することができる。また、入力した印刷データは前記データ印刷制御手段によって印刷され、その印刷が終了したとき、前記保存解除手段によって保存モードが解除できる。」と訂正する。
w.段落番号【0071】を、
「また、請求項1の印刷装置によれば、別の機会に印刷する可能性のある印刷データを印刷するときには、ユーザーは、前記保存指令を示して、外部装置から入力した印刷データを印刷し、前記第1メモリ制御手段がファイルデータを前記メモリ手段に記憶させて、印刷データ入力時の印刷と同一の印刷を行う場合には、外部装置からの印刷データの入力を行うことなく印刷することができる。一方、別の機会に印刷する可能性のない印刷データを印刷するときには、ユーザーは、前記保存指令を示さず、外部装置から入力した印刷データを印刷し、前記第1メモリ制御手段は前記メモリ手段に記憶しないので、不要な前記ファイルデータの前記メモリ手段への記憶が行なわれない。」と訂正する。
x.段落番号【0072】の記載を、
「また、請求項2の印刷装置によれば、前記保存指令が示されると、前記第1メモリ制御手段によって、前記ファイルデータのファイル名と前記ファイルデータが前記メモリ手段に記憶されるので、ユーザーは前記ファイルデータのファイル名にて前記印刷指令を示すことができる。」と訂正する。
y.段落【0073】の記載を、
「また、請求項3の印刷装置によれば、前記印刷指令モードにおいて、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていない場合には、前記報知手段によって報知されるので、ユーザーは、前記メモリ手段に印刷する前記ファイルデータが記憶されていないことを即座に知ることができる。」と訂正する。
z.段落【0074】の記載を、
「また、請求項4の印刷装置によれば、前記削除手段によって、前記メモリ手段に記憶された前記ファイルデータが削除されるので、前記メモリ手段の記憶可能容量を確保することができる。」と訂正する。
a1.段落【0075】の記載を、
「また、請求項5の印刷装置によれば、ユーザーによる前記ファイルデータの削除指令に応じて、前記削除手段が削除指令された前記ファイルデータを前記メモリ手段から削除するので、ユーザーが不要とした前記ファイルデータを削除することができる。」と訂正する。
b1.段落【0076】の記載を、
「また、請求項6の印刷装置によれば、前記削除モードにおいて、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていない場合には、前記報知手段によって報知されるので、ユーザーは、前記メモリ手段に削除する前記ファイルデータが記憶されていないことを即座に知ることができる。」と訂正する。
c1.段落【0077】の記載を、
「また、請求項7の印刷装置によれば、前記保存指令が示されると、前記第1メモリ制御手段によって、前記ファイルデータのファイル名と前記ファイルデータが前記メモリ手段に記憶されるので、ユーザーは前記ファイルデータのファイル名にて前記削除指令を示すことができる。
また、請求項8の印刷装置によれば、ユーザーが、前記ファイル名指定手段を用いて前記ファイルデータのファイル名を指定し、前記第1メモリ制御手段が、指定されたファイル名と前記ファイルデータを前記メモリ手段に記憶するので、ユーザーは前記ファイルデータの内容を示すファイル名を指定することができる。
請求項9の印刷装置によれば、ユーザーによる保存指令に従う保存モードに応じて、前記第1メモリ制御手段が入力した印刷データに対応するファイルデータとユーザによって指定された前記ファイルデータのファイル名を不揮発性のメモリ手段に記憶するので、前記メモリ手段に記憶された前記ファイルデータを印刷したいときは、前記ファイルデータの内容を示すようにユーザーに指定されたファイル名にて前記ファイルデータの印刷をユーザーが印刷指令を示すことができる。そして、その印刷指令に応じて、前記第2メモリ制御手段がユーザーによって印刷指令されたファイル名に対応する前記ファイルデータを読み出し、前記印刷制御手段がその前記ファイルデータに基づいて印刷を行うので、印刷を行う際に外部装置からの印刷データの入力を行うことなく印刷することができる。また、入力した印刷データは前記データ印刷制御手段によって印刷され、その印刷が終了したとき、前記保存解除手段によって保存モードが解除できる。
請求項10の印刷装置によれば、前記メモリ手段に記憶された前記ファイルデータを印刷したいときは、ユーザーが前記ファイルデータの印刷指令を示すための印刷指令モードにおいてユーザーが印刷指令を示し、その印刷指令に応じて、前記第2メモリ制御手段が前記メモリ手段から印刷指令された前記ファイルデータを読み出し、前記印刷制御手段がそのファイルデータに基づいて印刷を行うので、印刷を行う際に外部装置からの印刷データの入力を行うことなく印刷することができる。また、入力した印刷データは前記データ印刷制御手段によって印刷され、その印刷が終了したとき、前記保存解除手段によって保存モードが解除できる。更に、前記印刷指令モードにおいて、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていない場合には、前記報知手段によって報知されるので、ユーザーは、前記メモリ手段に印刷するファイルデータが記憶されていないことを即座に知ることができる。
請求項11の印刷装置によれば、前記メモリ手段に記憶された前記ファイルデータを印刷したいときは、ユーザーが前記ファイルデータの印刷指令を示すための印刷指令モードにおいてユーザーが印刷指令を示し、その印刷指令に応じて、前記第2メモリ制御手段が前記メモリ手段から印刷指令された前記ファイルデータを読み出し、前記印刷制御手段がそのファイルデータに基づいて印刷を行うので、印刷を行う際に外部装置からの印刷データの入力を行うことなく印刷することができる。また、入力した印刷データは前記データ印刷制御手段によって印刷され、その印刷が終了したとき、前記保存解除手段によって保存モードが解除できる。更に、ユーザーによる前記ファイルデータの削除指令に応じて、前記削除手段が削除指令された前記ファイルデータを前記メモリ手段から削除するので、ユーザーが不要とした前記ファイルデータを削除することができる。」と訂正する。

2.訂正の目的の適否、新規事項の有無および拡張・変更の存否
(1).訂正事項aについては、
(ア)「ユーザーによる保存指令に従う保存モードに応じて前記入力した印刷データに対応するファイルデータを前記メモリ手段に記憶させる第1メモリ制御手段と、」と訂正した点は、特許明細書の段落番号【0043】の「データ印刷モードでデータ保存を行う保存モード」、同じく【0044】の「保存モードの処理について図3を参照して説明する。この処理は、レーザプリンタが待機モードにあるとき、保存キー32が押下されることにより実行される。」の記載に基づくものであり、
(イ)「前記入力した印刷データを印刷するデータ印刷制御手段と、」を加入した点は、特許明細書の段落番号【0048】の「このように保存モード処理が実行された後、レーザプリンタは待機モードになる。この待機モード中に外部装置20から印刷データがインターフェイス14を介して入力されると、印刷データは一旦受信バッファ13 aに記憶される。そして、図4に示すデータ印刷モード処理が実行される。」、同じく【0052】の「一方、印刷データが入力されるまでに保存キー32が押下されず、保存モード処理が実行されていなかった場合、フラグFの値は「0」となっているので、前記S43での判断がN0となり、前記S44が実行されずにS45が実行されて、ドットイメージデータが印刷部16により用紙上に印刷される。」の記載、図4の「データ印刷モード処理」および図5の「直接印刷モード処理」の各フローチャートの記載に基づくものであり、
(ウ)「前記データ印刷制御手段による前記印刷データの印刷が終了したとき、前記保存モードを解除する保存解除手段と、」を加入した点は、明細書の段落番号【0053】に「印刷データ全て印刷されると、S47でフラグFが「0」にセットされる。そして、このデータ印刷モード処理が終了し、レーザプリンタは待機モードとなる。」と記載されており、ここでフラグFを「0」にセットされることは、段落番号【0052】に「印刷データが入力されるまでに保存キー32が押下されず、保存モード処理が実行されていなかった場合、フラグFの値は「0」となっている」と記載されているように、保存モードを解除することを表すからこれらの記載、および図4のデータ印刷モードを示すフローチャートの記載に基づくものであり、いずれも特許請求の範囲を減縮するものである。
また、(エ)「前記印刷指令に応じて前記第2メモリ制御手段によって読み出された前記ファイルデータに基づいて印刷を行う直接印刷制御手段と」の記載箇所において、「印刷制御手段」を「直接印刷制御手段」と訂正した点は、第2メモリ制御手段によって読み出されたファイルデータに基づいて印刷をおこなう制御手段についての内容を明確にするためのものであり、明細書の段落番号【0055】【0056】の記載に基づくものである。
したがって、訂正事項aにおける前記(ア)(イ)(ウ)は特許請求の範囲の減縮を目的としたものに該当し、同じく前記(エ)は明りょうでない記載の釈明を目的としたものに該当する。

(2).訂正事項b〜hについては、訂正前の請求項2を削除したことにともない明りょうでなくなった点を明りょうにする訂正であり、明りょうでない記載の釈明を目的としたものに該当する。

(3).訂正事項i〜kについては、その内容は訂正事項aの場合と実質的に同じである。(上記(1)を参照)

(4).訂正事項l〜c1は、特許請求の範囲を訂正したことにより明りょうでなくなった点を明りょうにする訂正であり、明りょうでない記載の釈明を目的としたものに該当する。

以上のように、上記訂正事項a〜c1は、特許請求の範囲の減縮または明りょうでない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当し、かつ、新規事項の追加に該当せず、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。

3.むすび
以上のとおりであるから、上記訂正請求は、特許法第120条の4第2項及び第3項において準用する特許法第126条第2項及び第3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

【3】特許異議申立てについての判断
1.異議申立ての概要
申立人神田泰貴は、甲第1号証(特開平2-131664号公報)、甲第2号証(特開平1-190072号公報)、甲第3号証(特開平1-249469号公報)、甲第4号証(特開平1-160253号公報)、甲第5号証(特開平2-245822号公報)、甲第6号証(特開平4-364971号公報)、甲第7号証(特許第3342463号公報)を提出し、次のように主張している。
本件特許に係る各請求項記載の発明は、甲第1号証から甲第5号証記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に該当する。また、本件特許に係る請求項1〜4,9,13に記載の発明は、原出願日前の出願について原出願日後に出願公開された甲第6号証記載の発明と同一であるから、特許法第29条の2本文の規定に該当する。さらに、本件特許の各請求項記載の発明は、本件特許の出願日と同一の出願に係る特許である甲第7号証の各請求項記載の発明とそれぞれ同一であるから、特許法第39条第2項の規定に違反している。したがって、本件特許は特許法第113条の規定により取り消されるべきものである。
申立人市東勇は、甲第1号証(特開平1-100625号公報)、甲第2号証(特開平2-38076号公報)、甲第3号証(特願平3-305502号出願の写し)、甲4第号証(特開平6-40092号公報)を提出し、次のように主張している。
本件特許に係る請求項1および12に係る発明は甲第1号証記載の発明と同じであるから特許法第29条第1項第3号に該当して特許を受けることができないものであり、また、請求項1〜14に係る発明は、甲第1、2号証記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項に該当して特許を受けることができないものであり、さらに、本件特許に係る請求項1〜14に記載の発明は、甲第3,4号証記載の発明と同一であるから、特許法第29条の2の規定により特許を受けることができないものである。
したがって、本件特許は特許法第113条の規定により取り消されるべきものである。

2.本件発明
上記【2】で示したように上記訂正が認められるから、本件特許の請求項1〜11に係る発明(以下「本件訂正発明1〜11」という。)は、上記訂正請求に係る訂正明細書(以下、「本件訂正明細書」という。)の特許請求の範囲の請求項1〜11に記載されたとおりのものである。

3.特許法第29条第1項第3号又は同条第2項について
(1)甲各号証の刊行物に記載された発明
・申立人神田泰貴が提出した甲第1号証(特開平2-131664号公報、以下「刊行物1」という。)
刊行物1には、第2頁左下欄第13行〜同頁右下欄第12行、第3頁右下欄第20行〜第4頁右上欄第10行、第4頁左下欄第1行〜第7行、の記載からみて「ホスト計算機より作成された画像データに基づいてカラー画像を印刷出力するカラー画像記録装置であって、当該カラー画像記録装置に大容量光ディスク装置を設けると共に光ディスクインタフェースおよび入出力制御部を設け、キーボードを介して入出力制御部に必要な指定を行うことによってホスト計算機により作成された多量の画像データを大容量光ディスク装置に蓄積し、キーボードを介して所望の画像データを指定して読み出し、カラー画像を印刷可能としたカラー画像記録装置」の発明が記載されているものと認める。

・特開平1-190072号公報(申立人神田泰貴の提出した甲第2号証、以下「刊行物2」という。)
刊行物2には、第2頁左上欄第7〜13行、第2頁右上欄第10行〜同頁左下欄第3行、第2頁左下欄第9〜13行、第2頁右下欄第10行〜第3頁第20行、第3頁右上欄第11〜18行の記載からみて「相手局から、受信画像とともに受信した識別コードをファイル名として上記受信画像を蓄積する画像記憶装置と、上記蓄積された識別コードを表示する画像表示装置と、この画像表示装置に表示されている上記識別コードに対応する画像を印字することを指示する画像印字指示手段と、この画像印字指示手段が指示した画像を印字する画像印字装置とを有する画像受信装置」の発明が記載されているものと認める。

・特開平1-249469号公報(申立人神田泰貴の提出した甲第3号証、以下「刊行物3」という。)
刊行物3には、第2頁左下欄第1〜7行、第2頁左下欄第18行〜第3頁左上欄第1行、第3頁左上下欄第5〜14行の記載からみて「上位機から送られてくる情報をそのまま印字部から印字出力する第1の動作モードと、制御部と上位機もしくは印字部との通信内容をファイル手段に記録するとともに印字部から印字出力する第2の動作モードと、前記ファイル手段に記録された通信内容を予め定められた所定のフォーマットで印字部から印字出力する第3の動作モードとを備えるプリンタ装置」の発明が記載されているものと認める。

・特開平1-160253号公報(申立人神田泰貴の提出した甲第4号証、以下「刊行物4」という。)
刊行物4には、第1頁右下欄第12〜17行、第2頁左下欄第1行〜第17行、第5頁左下欄第10〜19行、第5頁右下欄第4行〜第6頁左上欄第12行、第6頁右下欄第10〜12行の記載からみて「スキャナから読み取った画像信号をプリンタに出力するという「紙から紙への複写機能」に加え、スキャナから読み取った画像信号をフロッピーディスク(FD)に記録する「紙からFDへ複写機能」と、FDに記録された画像信号を再生し、プリンタに出力するという「FDから紙への複写機能」を併せ持つプリンタ装置」の発明が記載されているものと認める。

・特開平2-245822号公報(申立人神田泰貴の提出した甲第5号証、以下「刊行物5」という。)
刊行物5には、第2頁右下欄第2〜15行、第3頁右上欄第9行〜第11行、第3頁右上欄第13〜16行の記載からみて「ホストコンピュータより印字データを受信し、該データを印字紙1ページ毎のビットイメージデータに変換する機能と、該ビットイメージを記憶する手段とを備え、
該ビットイメージを記憶する手段がビットイメージ発生部とビデオ信号発生部との間に接続される第1記憶手段と、データバスにより前記第1記憶手段と接続され前記第1記憶手段の内容を転送可能なる第2記憶手段とを有し、ビットイメージを第2記憶手段に格納する制御においては、ホストコンピュータより受信した印字データをビットデータに変換して第1記憶手段に格納するとともに第2記憶手段に格納し、更に第1記憶手段よりビデオデータ発生部へ出力して印字処理をするようにしたページプリンタ」の発明が記載されているものと認める。

・特開平1-100625号公報(申立人市東勇が提出した甲第1号証、以下「刊行物6」という。)
刊行物6には、第2頁右下欄第2〜7行、第3頁左上欄第10行〜右上欄第7行、第3頁右上欄第10〜16行、第3頁右上欄第17行〜左下欄第6行、第3頁左下欄第7〜14行、第3頁左下欄第15〜右下欄第5行の記載からみて「複数のホストから入力される複数の印刷ジョブについて、入力される順序とは無関係に、指定された順序で印刷処理を実行できる印刷装置において、印字出力すべきデータを一時記憶する外部記憶装置および印字制御情報を入力する操作パネルを備え、オンラインモード時に操作パネルから外部記憶装置に対する格納指令コード、データ番号が入力されると、外部ホストシステムから入力された文字データが外部記憶装置の該当データ番号のデータ領域に書き込まれ、オフラインモード時に、外部記憶装置に記憶された文字データを操作パネルにて設定された印字制御情報に基づいて印字出力させることが可能な印刷装置」の発明が記載されているものと認める。

・特開平2-38076号公報(申立人市東勇が提出した甲第2号証、以下「刊行物7」という。)
刊行物7には、第2頁左下欄第9〜14行、第3頁左上欄第17行〜同頁左下欄第15行の記載からみて「上位装置からの印字データの印字を行うプリンタ装置において、印字されるデータと同じ内容の印字データを不揮発性のデータ記憶手段にそのまま格納し、ユーザのコピー指令により前記データ記憶手段から前記印字データを読み出して上位装置との接続なしで前記印字データのコピーを可能とした構成のプリンタ装置」の発明が記載されている。
(2)対比・判断
本件訂正発明1〜11と刊行物1〜7に記載された発明とを対比すると、本件訂正発明1〜11は、いずれも発明の構成要件として“外部装置から入力した印刷データを印刷するデータ印刷制御手段による印刷データの印刷が終了したとき、ユーザーによる保存指令に従う保存モードを解除する保存解除手段”を備えるものであるが、刊行物1〜7に記載された各発明には、このような保存解除手段に相当するものはない。また、刊行物1〜7のいずれにも当該保存解除手段に関する記載はなく、それを示唆する記載もない。
そして、本件訂正発明1〜11は、前記の構成要件により、保存モードで印刷をした場合、印刷後には保存モードを自動的に解除することができるので、使用者による保存解除指令の入力作業が不要となり、また、次に入力した印刷データの印刷を行う場合、メモリ手段に記憶させる必要がない印刷データを誤って保存処理することがないという明細書記載の作用効果を奏するものである。
したがって、本件訂正発明1〜11は、刊行物1〜7に記載のいずれの発明とも同一ではなく、また、刊行物1〜7に記載の発明から当業者が容易に発明をすることができたものではない。
よって、本件特許異議の特許法第29条第1項第3号または同法第2項についての申立人の主張は採用することができない。

4.特許法第29条の2について
申立人神田泰貴が、本件特許明細書の請求項1〜4、9、13に係る発明と同一の発明が記載されているとして提出した甲第6号証の出願の当初明細書・図面には、ホストコンピュータ等の上位機器から入力される印刷情報に基づき印刷を行なう印刷装置において、データを格納する格納手段と、該格納手段にデータを格納するよう指示する第1の指示手段と、前記格納手段に格納されたデータを印刷するよう指示する第2の指示手段とを設けることにより、入力される複数の印刷ジョブについて、入力される順序とは無関係に、指定された順序で印刷処理を実行できるようにした印刷装置の発明が記載されている。
また、申立人市東勇が本件特許の各請求項に記載の発明と同一の発明が記載されているとして提出した甲第3、4号証の出願の当初明細書・図面には、供給された印刷情報をドットデータに変換し、そのドットデータに基づいてプリント動作するプリント装置であって、外部機器から入力された印刷情報を、一旦プリントアウトした後でも、簡単に、かつ効率よく、外部機器からの指示なしに再利用することができるように、ドットデータを複数ページ分記憶する画像メモリと、記憶されている複数ページ分のドットデータ中の任意のものを指示する制御回路とを設け、指示されたドットデータを画像メモリより読み出してプリントアウト等を行うようにしたプリント装置の発明が記載されている。
しかし、前記各出願の当初明細書・図面には、本件訂正発明1〜11が構成要件としているところの「外部装置から入力した印刷データを印刷するデータ印刷制御手段による印刷データの印刷が終了したとき、ユーザーによる保存指令に従う保存モードを解除する保存解除手段」についての記載はなく、それを示唆する記載もないことから、前記各出願の当初明細書・図面に本件訂正発明1〜11と同一の発明が記載されているものとは認められない。
したがって、本件訂正発明1〜11は、申立人が提出している前記各甲号証の出願の当初明細書・図面に記載されている発明と同一であるとはいえないので、本件特許異議の特許法第29条の2についての申立人の主張は採用することができない。

5.特許法第39条第2項について
申立人神田泰貴は、特許第3342463号公報である甲第7号証を提出し、本件特許の各請求項に係る発明は、本件特許の出願日と同一の出願に係る特許である甲第7号証の各請求項記載の発明とそれぞれ同一であるから、特許法第39条第2項の規定に違反している旨主張している。
しかし、本件訂正発明1〜11は“外部装置から入力した印刷データを印刷するデータ印刷制御手段による印刷データの印刷が終了したとき、ユーザーによる保存指令に従う保存モードを解除する保存解除手段”を発明の構成要件として含むものとなったのに対し、特許第3342463号の各請求項に係る発明は前記の保存解除手段に相当するものを発明の構成要件として備えていない。
したがって、本件訂正発明1〜11が特許第3342463号の各請求項に係る発明と同一であるとはいえない。
よって、本件特許異議の特許法第39条第2項についての申立人の主張は採用することができない。

【4】むすび
以上のとおり、本件各特許異議の申立はいずれも理由がないものであり、したがって、異議申立のいずれの理由によっても本件訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1〜11に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1〜11に係る特許を取り消す理由は見あたらない。

よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
印刷装置
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】外部装置から入力した印刷データに基づいて印刷する印刷装置において、
不揮発性のメモリ手段と、
ユーザーによる保存指令に従う保存モードに応じて前記入力した印刷データに対応するファイルデータを前記メモリ手段に記憶させる第1メモリ制御手段と、
前記入力した印刷データを印刷するデータ印刷制御手段と、
前記データ印刷制御手段による前記印刷データの印刷が終了したとき、前記保存モードを解除する保存解除手段と、
前記第1メモリ制御手段によって前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶された後におけるユーザーによる前記ファイルデータの印刷指令に応じて、前記メモリ手段から印刷指令された前記ファイルデータを読み出す第2メモリ制御手段と、
前記印刷指令に応じて前記第2メモリ制御手段によって読み出された前記ファイルデータに基づいて印刷を行う直接印刷制御手段とを備えたことを特徴とする印刷装置。
【請求項2】前記第1メモリ制御手段は、前記ファイルデータのファイル名と前記ファイルデータを前記メモリ手段に記憶させ、前記第2メモリ制御手段は、ユーザーによって印刷指令されたファイル名に対応する前記ファイルデータを前記メモリ手段から読み出すことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】ユーザーが前記印刷指令を示すための印刷指令モードを有し、その印刷指令モードにおいて、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていない場合には、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていないことを報知する報知手段を備えていることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の印刷装置。
【請求項4】前記メモリ手段に記憶された前記ファイルデータを削除する削除手段を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の印刷装置。
【請求項5】ユーザーによる前記ファイルデータの削除指令に応じて、前記削除手段が削除指令された前記ファイルデータの削除を行うことを特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
【請求項6】ユーザーが前記削除指令を示すための削除モードを有し、その削除モードにおいて、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていない場合には、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていないことを報知する報知手段を備えていることを特徴とする請求項5に記載の印刷装置。
【請求項7】前記第1メモリ制御手段は、前記ファイルデータのファイル名と前記ファイルデータを前記メモリ手段に記憶させ、前記削除手段は、ユーザーによって削除指令されたファイル名と、そのファイル名に対応する前記ファイルデータを前記メモリ手段から削除することを特徴とする請求項5または6に記載の印刷装置。
【請求項8】ユーザーが前記ファイル名を指定するファイル名指定手段を備え、前記第1メモリ制御手段は、指定されたファイル名と前記ファイルデータを前記メモリ手段に記憶させることを特徴とする請求項2または7に記載の印刷装置。
【請求項9】外部装置から入力した印刷データに基づいて印刷する印刷装置において、
不揮発性のメモリ手段と、
ユーザーによる保存指令に従う保存モードに応じて前記入力した印刷データに対応するファイルデータとユーザーによって指定された前記ファイルデータのファイル名を前記メモリ手段に記憶させる第1メモリ制御手段と、
前記入力した印刷データを印刷するデータ印刷制御手段と、
前記データ印刷制御手段による前記印刷データの印刷が終了したとき、前記保存モードを解除する保存解除手段と、
前記ファイルデータの印刷をそのファイル名にて示すユーザーによる印刷指令に応じて、ユーザーによって印刷指令されたファイル名に対応する前記ファイルデータを前記メモリ手段から読み出す第2メモリ制御手段と、
前記印刷指令に応じて前記第2メモリ制御手段によって読み出された前記ファイルデータに基づいて印刷を行う直接印刷制御手段とを備えたことを特徴とする印刷装置。
【請求項10】外部装置から入力した印刷データに基づいて印刷する印刷装置において、
不揮発性のメモリ手段と、
ユーザーによる保存指令に従う保存モードに応じて前記入力した印刷データに対応するファイルデータを前記メモリ手段に記憶させる第1メモリ制御手段と、
前記入力した印刷データを印刷するデータ印刷制御手段と、
前記データ印刷制御手段による前記印刷データの印刷が終了したとき、前記保存モードを解除する保存解除手段と、
ユーザーが前記ファイルデータの印刷指令を示すための印刷指令モードにおいてユーザーにより示された印刷指令に応じて、前記メモリ手段から前記ファイルデータを読み出す第2メモリ制御手段と、
前記印刷指令に応じて前記第2メモリ制御手段によって読み出された前記ファイルデータに基づいて印刷を行う直接印刷制御手段と、
前記印刷指令モードにおいて、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていない場合には、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていないことを報知する報知手段とを備えたことを特徴とする印刷装置。
【請求項11】外部装置から入力した印刷データに基づいて印刷する印刷装置において、
不揮発性のメモリ手段と、
ユーザーによる保存指令に従う保存モードに応じて前記入力した印刷データに対応するファイルデータを前記メモリ手段に記憶させる第1メモリ制御手段と、
前記入力した印刷データを印刷するデータ印刷制御手段と、
前記データ印刷制御手段による前記印刷データの印刷が終了したとき、前記保存モードを解除する保存解除手段と、
ユーザーによる前記ファイルデータの印刷指令に応じて、前記メモリ手段から前記ファイルデータを読み出す第2メモリ制御手段と、
前記印刷指令に応じて前記第2メモリ制御手段によって読み出された前記ファイルデータに基づいて印刷を行う直接印刷制御手段と、
ユーザーによる前記ファイルデータの削除指令に応じて、削除指令された前記ファイルデータの削除を行う削除手段とを備えたことを特徴とする印刷装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外部装置からキャラクタコードや制御コマンド等を含む印刷データを入力し、この印刷データに基づいて印刷を行うプリンタ或は写植機等の印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリンタ或は写植機等の印刷装置はホストコンピュータ等よりなる外部装置から入力されたキャラクタコードや制御コマンド等を含む印刷データをデータ作成手段が解析し、印刷データに基づいて印刷手段は用紙上に印刷を行う。このとき、入力された印刷データは印刷終了後には全て失われていた。
【0003】従って、再度、同じ印刷データを印刷したい場合、必ず外部装置から同じ印刷データを入力しなければならなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、印刷装置が印刷を行うには、印刷装置に接続されている外部装置が使用可能な状態でなければならない。
【0005】従って、同一印刷物を複数枚印刷する場合、長時間印刷装置と外部装置を占有しなければならない。又、一度印刷した印刷物を別の機会に印刷しようとする場合、再び同じ時間だけ印刷装置と外部装置を占有しなければならない。
【0006】本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、印刷を行う際に外部装置からの印刷データの入力を行うことなく印刷することが可能な印刷装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するために本発明の請求項1の印刷装置は、外部装置から入力した印刷データに基づいて印刷する印刷装置において、不揮発性のメモリ手段と、ユーザーによる保存指令に従う保存モードに応じて前記入力した印刷データに対応するファイルデータを前記メモリ手段に記憶させる第1メモリ制御手段と、前記入力した印刷データを印刷するデータ印刷制御手段と、前記データ印刷制御手段による前記印刷データの印刷が終了したとき、前記保存モードを解除する保存解除手段と、前記第1メモリ制御手段によって前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶された後におけるユーザーによる前記ファイルデータの印刷指令に応じて、前記メモリ手段から印刷指令された前記ファイルデータを読み出す第2メモリ制御手段と、前記印刷指令に応じて前記第2メモリ制御手段によって読み出された前記ファイルデータに基づいて印刷を行う直接印刷制御手段とを備えている。
【0008】このような構成によると、ユーザーによる保存指令に従う保存モードに応じて、前記第1メモリ制御手段が入力した印刷データに対応するファイルデータを不揮発性のメモリ手段に記憶する。そして、前記データ印刷制御手段による入力した印刷データの印刷が終了したとき、前記保存解除手段が保存モードを解除する。また、前記第1メモリ制御手段によって前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶された後において前記メモリ手段に記憶された前記ファイルデータを印刷したいときは、ユーザーが印刷指令を示し、その印刷指令に応じて、前記第2メモリ制御手段が前記メモリ手段から印刷指令された前記ファイルデータを読み出し、前記印刷制御手段がその前記ファイルデータに基づいて印刷を行う。
【0009】
【0010】このような構成にすると、前記保存指令が示されているか否かに関わらず、入力した印刷データの印刷が行われ、前記ファイルデータの前記メモリ手段への記憶は保存指令が示されている場合のみ行われる。
【0011】また、請求項2の印刷装置は、請求項1に記載の印刷装置において、前記第1メモリ制御手段は、前記ファイルデータのファイル名と前記ファイルデータを前記メモリ手段に記憶させ、前記第2メモリ制御手段は、ユーザーによって印刷指令されたファイル名に対応する前記ファイルデータを前記メモリ手段から読み出すことを特徴とする。
【0012】このように構成すると、前記保存指令が示されると、前記第1メモリ制御手段によって、前記ファイルデータのファイル名と前記ファイルデータが前記メモリ手段に記憶され、ユーザーによってファイル名にて前記印刷指令が示されると、指令されたファイル名に対応する前記ファイルデータが前記第2メモリ制御手段により前記メモリ手段から読み出される。
【0013】また、請求項3の印刷装置は、請求項1〜2のいずれかに記載の印刷装置において、ユーザーが前記印刷指令を示すための印刷指令モードを有し、その印刷指令モードにおいて、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていない場合には、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていないことを報知する報知手段を備えている。
【0014】このように構成すると、前記印刷指令モードにおいて、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていない場合には、前記報知手段によって、前記メモリ手段に印刷する前記ファイルデータが記憶されていないことが報知される。
【0015】また、請求項4の印刷装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の印刷装置において、前記メモリ手段に記憶された前記ファイルデータを削除する削除手段を備えている。
【0016】このように構成すると、前記削除手段によって、前記メモリ手段に記憶された前記ファイルデータが削除される。
【0017】また、請求項5の印刷装置は、請求項4に記載の印刷装置において、ユーザーによる前記ファイルデータの削除指令に応じて、前記削除手段が削除指令された前記ファイルデータの削除を行うことを特徴とする。
【0018】このように構成すると、ユーザーが、前記メモリ手段に記憶された前記ファイルデータの削除指令を示すと、前記削除手段により削除指令された前記ファイルデータが削除される。
【0019】また、請求項6の印刷装置は、請求項5に記載の印刷装置において、ユーザーが前記削除指令を示すための削除モードを有し、その削除モードにおいて、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていない場合には、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていないことを報知する報知手段を備えている。
【0020】このように構成すると、前記削除モードにおいて、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていない場合には、前記報知手段によって、前記メモリ手段に削除する前記ファイルデータが記憶されていないことが報知される。
【0021】また、請求項7の印刷装置は、請求項5または6に記載の印刷装置において、前記第1メモリ制御手段は、前記ファイルデータのファイル名と前記ファイルデータを前記メモリ手段に記憶させ、前記削除手段は、ユーザーによって削除指令されたファイル名と、そのファイル名に対応する前記ファイルデータを前記メモリ手段から削除することを特徴とする。
【0022】このように構成すると、前記保存指令が示されると、前記第1メモリ制御手段によって、前記ファイルデータのファイル名と前記ファイルデータが前記メモリ手段に記憶され、ユーザーによってファイル名にて前記削除指令が示されると、指令されたファイル名と、そのファイル名に対応する前記ファイルデータが前記削除手段によって削除される。また、請求項8の印刷装置は、請求項2または7に記載の印刷装置において、ユーザーが前記ファイル名を指定するファイル名指定手段を備え、前記第1メモリ制御手段は、指定されたファイル名と前記ファイルデータを前記メモリ手段に記憶させることを特徴とする。このように構成すると、ユーザーが、前記ファイル名指定手段を用いて前記ファイルデータのファイル名を指定する。そして、前記第1メモリ制御手段が、指定されたファイル名と前記ファイルデータを前記メモリ手段に記憶する。
請求項9の印刷装置は、外部装置から入力した印刷データに基づいて印刷する印刷装置において、不揮発性のメモリ手段と、ユーザーによる保存指令に従う保存モードに応じて前記入力した印刷データに対応するファイルデータとユーザーによって指定された前記ファイルデータのファイル名を前記メモリ手段に記憶させる第1メモリ制御手段と、前記入力した印刷データを印刷するデータ印刷制御手段と、前記データ印刷制御手段による前記印刷データの印刷が終了したとき、前記保存モードを解除する保存解除手段と、前記ファイルデータの印刷をそのファイル名にて示すユーザーによる印刷指令に応じて、ユーザーによって印刷指令されたファイル名に対応する前記ファイルデータを前記メモリ手段から読み出す第2メモリ制御手段と、前記印刷指令に応じて前記第2メモリ制御手段によって読み出された前記ファイルデータに基づいて印刷を行う直接印刷制御手段とを備えている。
このような構成によると、ユーザーによる保存指令に従う保存モードに応じて、前記第1メモリ制御手段が入力した印刷データに対応するファイルデータとユーザによって指定された前記ファイルデータのファイル名を不揮発性のメモリ手段に記憶する。そして、前記データ印刷制御手段によって入力した印刷データの印刷がなされ、その印刷が終了したとき、前記保存解除手段が保存モードを解除する。また、前記メモリ手段に記憶された前記ファイルデータを印刷したいときは、前記ファイルデータの印刷をそのファイル名にて印刷指令をユーザーが示し、その印刷指令に応じて、前記第2メモリ制御手段がユーザーによって印刷指令されたファイル名に対応する前記ファイルデータを読み出し、前記印刷制御手段がその前記ファイルデータに基づいて印刷を行う。
請求項10の印刷装置は、外部装置から入力した印刷データに基づいて印刷する印刷装置において、不揮発性のメモリ手段と、ユーザーによる保存指令に従う保存モードに応じて前記入力した印刷データに対応するファイルデータを前記メモリ手段に記憶させる第1メモリ制御手段と、前記入力した印刷データを印刷するデータ印刷制御手段と、前記データ印刷制御手段による前記印刷データの印刷が終了したとき、前記保存モードを解除する保存解除手段と、ユーザーが前記ファイルデータの印刷指令を示すための印刷指令モードにおいてユーザーにより示された印刷指令に応じて、前記メモリ手段から前記ファイルデータを読み出す第2メモリ制御手段と、前記印刷指令に応じて前記第2メモリ制御手段によって読み出された前記ファイルデータに基づいて印刷を行う直接印刷制御手段と、前記印刷指令モードにおいて、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていない場合には、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていないことを報知する報知手段とを備えている。
このような構成によると、ユーザーによる保存指令に従う保存モードに応じて、前記第1メモリ制御手段が入力した印刷データに対応するファイルデータを不揮発性のメモリ手段に記憶する。そして、前記データ印刷制御手段によって入力した印刷データの印刷がなされ、その印刷が終了したとき、前記保存解除手段が保存モードを解除する。また、前記メモリ手段に記憶された前記ファイルデータを印刷したいときは、ユーザーが前記ファイルデータの印刷指令を示すための印刷指令モードにおいてユーザーが印刷指令を示し、その印刷指令に応じて、前記第2メモリ制御手段が前記メモリ手段から印刷指令された前記ファイルデータを読み出し、前記印刷制御手段がその前記ファイルデータに基づいて印刷を行う。前記印刷指令モードにおいて、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていない場合には、前記報知手段によって、前記メモリ手段に印刷する前記ファイルデータが記憶されていないことが報知される。
請求項11の印刷装置は、外部装置から入力した印刷データに基づいて印刷する印刷装置において、不揮発性のメモリ手段と、ユーザーによる保存指令に従う保存モードに応じて前記入力した印刷データに対応するファイルデータを前記メモリ手段に記憶させる第1メモリ制御手段と、前記入力した印刷データを印刷するデータ印刷制御手段と、前記データ印刷制御手段による前記印刷データの印刷が終了したとき、前記保存モードを解除する保存解除手段と、ユーザーによる前記ファイルデータの印刷指令に応じて、前記メモリ手段から前記ファイルデータを読み出す第2メモリ制御手段と、前記印刷指令に応じて前記第2メモリ制御手段によって読み出された前記ファイルデータに基づいて印刷を行う直接印刷制御手段と、ユーザーによる前記ファイルデータの削除指令に応じて、削除指令された前記ファイルデータの削除を行う削除手段とを備えている。
このような構成によると、ユーザーによる保存指令に従う保存モードに応じて、前記第1メモリ制御手段が入力した印刷データに対応するファイルデータを不揮発性のメモリ手段に記憶する。そして、前記データ印刷制御手段によって入力した印刷データの印刷がなされ、その印刷が終了したとき、前記保存解除手段が保存モードを解除する。また、前記メモリ手段に記憶された前記ファイルデータを印刷したいときは、ユーザーが前記ファイルデータの印刷指令を示すための印刷指令モードにおいてユーザーが印刷指令を示し、その印刷指令に応じて、前記第2メモリ制御手段が前記メモリ手段から印刷指令された前記ファイルデータを読み出し、前記印刷制御手段がその前記ファイルデータに基づいて印刷を行う。そして、ユーザーが、前記メモリ手段に記憶された前記ファイルデータの削除指令を示すと、前記削除手段により削除指令された前記ファイルデータが削除される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施の形態では本発明をレーザプリンタに適用した例で示す。
【0024】レーザプリンタの制御部の構成は、図1に示ように、CPU11、ROM12、RAM13、インターフェイス14、キー入力部15、印刷部16、表示制御部17及びハードディスク装置18から構成され、これらがバス19により接続されている。
【0025】CPU11は、この制御部の動作全てを制御する。
【0026】ROM12は、この制御部の制御プログラム、インターフェイス14を通じて入力される印刷データに含まれる制御コマンドの解析やドットイメージデータを作成するためのプログラム、及び前記印刷データに含まれるキャラクタコードに対応するフォント等の各種データを記憶している。
【0027】RAM13は、各種データを一時的に記憶するものであり、外部装置20から入力した印刷データを一時的に記憶する受信バッファ13a、印刷データから作成されたドットイメージデータを一時的に記憶するイメージバッファ13b、後述のハードディスク装置18にドットイメージデータを保存する際のファイル名を記憶するファイル名バッファ13c、ドットイメージデータを保存するか否かを指示するフラグFの値を記憶するフラグ領域13d、制御中に発生するデータを一時記憶するワークエリア13e等を備えている。
【0028】インターフェイス14には、パソコンやワークステーション等のホストコンピュータからなる外部装置20が接続され、外部装置20からキャラクタコードや制御コマンド等を含む印刷データを入力する。
【0029】キー入力部15は、後述のパネル部21(図2に示す)に設けられたキーボード部22のキー操作情報を入力する。
【0030】印刷部16は、電子写真方式によりドットイメージデータに基づいてドットパターンを用紙上に印刷する。
【0031】表示制御部17は、パネル部21に設けられた液晶ディスプレイ23を接続し、CPU11からの指令に従って、液晶ディスプレイ23に必要に応じてメッセージを出力する。
【0032】ハードディスク装置18は、大容量の不揮発性記憶媒体であるハードディスク18aと、そのハードディスク18aにドットイメージデータを記憶させたり、ハードディスク18aからドットイメージデータを読み出してバス19に出力するメモリ制御部18bを備えている。
【0033】図2に示すように、パネル部21はキーボード部22と液晶ディスプレイ23とからなり、キーボード部22には、保存キー32、直接キー33、削除キー34、左カーソルキー35、右カーソルキー36、設定キー37及び取消キー38の各キーが備えられている。
【0034】液晶ディスプレイ23は2行表示可能となっており、表示制御部17に制御されてメッセージを表示する。
【0035】保存キー32はドットイメージデータのハードディスク装置18への保存を設定するためのキーであり、この保存キー32の押下により前記フラグFがセット、即ち、フラグFの値が「1」にセットされる。
【0036】直接キー33は直接印刷モードを実行するためのキーであり、削除キー34は削除モードを実行するためのキーである。
【0037】右カーソルキー35、左カーソルキー36は選択候補を切り換えるためのキーである。選択候補は、全ての候補を表示すると共に現在選択候補にあるものにカーソルを表示する場合と、選択候補にあるもののみを表示する場合とがある。いずれの場合もこのキーのいずれかを押下することで選択候補を変更することができる。制御部はこの両カーソルキー35,36の押下の状況から選択候補を認識する。
【0038】設定キー37は両カーソルキー35,36を操作して選択した候補の決定を指示するキーであり、取消キー38は全ての設定を取り消すためのキーである。
【0039】以上のように構成されたレーザプリンタの動作について、図3〜図6を参照して以下に説明する。
【0040】本プリンタの動作は待機モード、印刷モード及び設定モードに大別できる。
【0041】待機モードは、印刷モード及び設定モード以外の状態であり、外部装置20から印刷データが出力されるのを待機している状態である。
【0042】印刷モードは印刷するための或は印刷の処理を行うモードであり、外部装置20から出力された印刷データを印刷処理するデータ印刷モードとハードディスク装置18に記憶保存されているドットイメージデータを印刷する直接印刷モードとがある。
【0043】設定モードは印刷モードでの処理を決定する各種設定を行うモードである。この設定モードは、データ印刷モードでデータ保存を行う設定を行う保存モードと、直接印刷モードを設定するモード及び既に保存されているデータを削除する削除モードがある。
【0044】先ず、保存モードの処理について図3を参照して説明する。この処理は、レーザプリンタが待機モードにあるとき、保存キー32が押下されることにより実行される。
【0045】この処理では、先ず、S30に示すようにユーザからファイル名を入力する。即ち、ファイル名をファイル名バッファ13cにファイル名を入力する。この時、液晶ディスプレイ23の上段には、現在ファイル名バッファ13cに記憶されているファイル名を示す文字列が表示され、下段には選択候補となる文字、及び「終了」或は「バックスペース」等の制御指示を可能な限り表示する。又、カーソルは下段の現在選択候補となっている文字或は制御指示の下に表示する。下段の選択候補はカーソルの位置が右端にあり、且つ右カーソルキー36が押下されたとき右に、カーソルの位置が左端にあり、且つ左カーソルキー35が押下されたとき左にスクロールするように制御する。
【0046】以下に上記S30の処理を説明する。S31ではRAM13内の図示しない選択候補バッファ内の選択候補の文字或は制御指示の下に表示し、キー入力を待つ。S32では左右のカーソルキー35,36が押下されたかを判定する。ここで左右のカーソルキー35,36が押下された場合はS33を実行する。S33では左右のカーソルキーに応じて選択候補バッファの内容を変更する。S34では設定キー37が押下されたかを判定する。設定キー37が押下されていなければ、S32の処理に戻る。YESであれば選択候補バッファ内のものが決定されたと判断する。S35では決定された選択候補バッファ内のものが「終了」を示すものでない場合は、S36でファイル名バッファ13cの内容を更新する。S36では選択候補バッファ内の内容が文字であればそれをファイル名バッファ13cの最後に追加し、「バックスペース」であればファイル名バッファ13cの最後の文字を削除する。S35で「終了」を示すものであった場合、S30の処理は終了し、現在のファイル名バッファ13cの内容が登録すべきファイル名となる。このように、ユーザーはドットイメージデータの内容を示すファイル名を指定することができる。
【0047】S30の処理でユーザから入力されたファイル名をファイル名バッファ13cに得ることができたため、次にS37で、フラグFに「1」をセットし、S38でファイル名バッファ13cの内容を決定したファイル名として記憶し、保存モード処理を終了する。
【0048】このように保存モード処理が実行された後、レーザプリンタは待機モードになる。この待機モード中に外部装置20から印刷データがインターフェイス14を介して入力されると、印刷データは一旦受信バッファ13aに記憶される。そして、図4に示すデータ印刷モード処理が実行される。
【0049】S41で受信バッファ13aから印刷データが1ページ分読み出されて、S42でCPU11、ROM12及びRAM13により印刷データが解析されて印字可能な1ページ分のドットイメージデータが作成され、このドットイメージデータがイメージバッファ13bに記憶される。
【0050】S43でフラグFの値が「1」か否かが判断される。外部装置20から印刷データを入力する前に保存キー32が押下されて保存モードが実行されていたならば、フラグFの値は「1」にセットされているから、S44が実行される。
【0051】S44では前記S42で作成したドットイメージデータがイメージバッファ13bから読み出されて、ファイル名バッファ13cに記憶されているファイル名でメモリ制御部18bによりハードディスク装置18のハードディスク18aに記憶保存される。そして、S45でイメージバッファ13bに記憶されているドットイメージデータが印刷部16により用紙上に印刷される。この印刷方法は周知の静電写真方式であるので、その詳細な説明は省略する。
【0052】一方、印刷データが入力されるまでに保存キー32が押下されず、保存モード処理が実行されていなかった場合、フラグFの値は「0」となっているので、前記S43での判断がNOとなり、前記S44が実行されずにS45が実行されて、ドットイメージデータが印刷部16により用紙上に印刷される。
【0053】1ページ分のドットイメージデータが印刷された後、S46において受信バッファ13aに記憶された印刷データが全て印刷されたが判断される。印刷データの最後にはその旨を示す特殊コードが含まれており、この特殊コードが検出されると印刷データが全て印刷されたこととなる。印刷データが全て印刷されていなかったら、前記S41からS46までの処理が繰り返し実行される。印刷データ全て印刷されると、S47でフラグFが「0」にセットされる。そして、このデータ印刷モード処理が終了し、レーザプリンタは待機モードとなる。
【0054】以上のように、保存キー32が押下されて保存モードが実行された後に入力された印刷データは、ドットイメージデータに変換されて用紙上に印刷されると共に、設定されたファイル名でハードディスク18aに記憶保存される。また、保存キー32が押下される前に入力された印刷データ、つまり、一度印刷した印刷物を別の機会に印刷する可能性のない印刷データは、ドットイメージデータに変換されて用紙上に印刷され、ドットイメージデータのハードディスク18aへの記憶保存は行われない。
【0055】次に、ハードディスク18aに記憶されているドットイメージデータを印刷する直接印刷モード処理について図5を参照して説明する。この直接印刷モード処理は直接キー33が押下されると実行される。
【0056】この処理は、先ず、S50に示すように印刷したいドットイメージデータを示すファイル名を選択するファイル名選択処理が実行される。ファイル名選択処理は、先ず、S51でハードディスク18aに記憶されているファイル名の一つが液晶ディスプレイ23の上段に表示され、キー入力が待たれる。S52では左右のカーソルキー35,36が押下されたかが判定される。ここで左右のカーソルキー35,36が押下された場合、S53が実行される。S53では左右のカーソルキーに応じて次のファイル名がハードディスク18aから読み出されて表示される。S54では設定キー37が押下されたかを判定する。設定キー37が押下されなければ、S52の処理が再度実行される。設定キー37が押下されると、表示されているファイル名が選択されたと判断する。これで、S50の処理は終了し、現在表示されているファイル名が選択されたファイル名として決定する。このように、ハードディスク18aに記憶されたドットイメージデータを印刷する場合には、ドットイメージデータの内容が示されているファイル名を選択して指定すればよく、ユーザーのファイル名指定操作が容易になり操作性が向上する。
【0057】S55では、S50にて選択されたファイル名のドットイメージデータがメモリ制御部18bによりハードディスク18aから読み出され、S56において、このドットイメージデータが印刷部16により用紙上に印刷される。そして、この直接印刷モードが終了する。
【0058】尚、直接キー33が押下された時点でハードディスク18aにファイル名及びドットイメージデータが記憶保存されていないときは、エラー処理がなされ、ブザー等の警報手段が駆動されて、その旨が操作者に報知される。そのため、ユーザーは、ハードディスク18aに印刷するドットイメージデータが記憶されていないことを即座に知ることができる。
【0059】また、ハードディスク18aに記憶されているドットイメージデータをファイル名と共に消去する削除モード処理について、図6を参照して説明する。この削除モード処理は、削除キー34が押下されたときに実行される。
【0060】この処理は、先ず、前記直接印刷モード処理と同様にファイル名選択処理S50が実行され、ハードディスク18aに記憶保存されているファイル名から消去すべきファイル名が選択される。この選択されたファイル名及びそのドットイメージデータが、S61にてハードディスク18aから消去される。そして、この削除モード処理が終了する。このように、ユーザーが不要としたドットイメージデータを削除することができ、ハードディスク18aの記憶可能容量を確保することができる。また、ハードディスク18aに記憶されたドットイメージデータを削除する場合には、ドットイメージデータの内容が示されているファイル名を選択して指定すればよく、ユーザーのファイル名指定操作が容易になり操作性が向上する。
【0061】尚、削除キー34が押下された時点でハードディスク18aにファイル名及びドットイメージデータが記憶保存されていないときは、エラー処理がなされ、ブザー等の警報手段が駆動されて、その旨が操作者に報知される。このように、ユーザーは、ハードディスク18aに削除するドットイメージデータが記憶されていないことを即座に知ることができる。
【0062】尚、以上に説明した処理中にあった、印刷データの解析及びドットイメージデータ作成の技術、ハードディスク18aへの書き込み及びハードディスク18aからの読み込みの技術、ハードディスク18a中のファイルの削除の技術については周知技術であるため、詳細な説明は省略する。
【0063】以上詳述したように、本実施の形態のレーザプリンタでは、複数回に渡って同一印刷物を印刷する際、1度目の印刷を実行する前に保存モードにてドットイメージデータのハードディスク18aへの保存を設定しておけば、データ印刷モードが実行される際、ドットイメージデータがハードディスク18aへ記憶保存されるので、2度目以後の印刷は、新たに外部装置から印刷データを入力することなく、直接キー33を押下するだけで直接印刷モードが実行されて、ハードディスク18aから記憶保存されたドットイメージデータが読み出されて印刷される。従って、2度目以後の印刷に関して印刷データの入力に要する時間や印刷データを解析しドットイメージデータを作成するのに要する時間が不要となり、高速印刷が可能である。尚、請求項の不揮発性のメモリ手段はハードディスク18aに対応する。請求項の第1メモリ制御手段はメモリ制御部18bに対応する。請求項の第2メモリ制御手段はメモリ制御部18bに対応する。請求項の印刷制御手段は、CPU11、ROM12、RAM13、印刷部16に対応する。請求項のファイルデータはファイル名とドットイメージデータに対応する。また、請求項のデータ作成手段はCPU11、ROM12、RAM13に対応する。請求項のファイル名指定手段はCPU11、ROM12、RAM13、左右のカーソルキー35,36、設定キー37、液晶ディスプレイ23に対応する。請求項の解析データはドットイメージデータに対応する。請求項の削除手段はCPU11、ROM12、RAM13、削除キー34、左右のカーソルキー35,36、設定キー37、液晶ディスプレイ23に対応する。請求項の印刷指令モードは直接印刷モードに対応する。
【0064】本実施の形態ではレーザプリンタの例で説明したがこれに限らず、ドットインパクトプリンタやインクジェットプリンタ等の他のプリンタ或は写植機に本発明を適用することができる。
【0065】又、本実施の形態のパネル部21の構成はこれに限定されるものではなく、変更は可能である。又、本実施の形態では設定モードでの各種操作をパネル部21を利用して行っていたが、他の操作方式で行うことも可能である。又、ホストからのコマンドにより設定を行うことも可能である。
【0066】更に、本実施の形態では記憶媒体としてハードディスク装置を用いたが、これに限らずフロッピディスクとそのドライブ装置、或は光磁気ディスクとそのドライブ装置、或は不揮発性RAMとそのドライブ装置等に変更した構成にもできる。
【0067】その他、いちいち例示することはしないが、本発明の範囲を逸脱しない限り種々の変更が可能である。
【0068】
【0069】
【0070】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本発明の請求項1の印刷装置によれば、前記第1メモリ制御手段によって前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶された後において前記メモリ手段に記憶された前記ファイルデータを印刷したいときは、ユーザーが印刷指令を示し、前記第2メモリ制御手段によって前記メモリ手段から印刷指令された前記ファイルデータを読み出させ、前記印刷制御手段によってその前記ファイルデータに基づいて印刷を行うので、印刷を行う際に外部装置からの印刷データの入力を行うことなく印刷することができる。また、入力した印刷データは前記データ印刷制御手段によって印刷され、その印刷が終了したとき、前記保存解除手段によって保存モードが解除できる。
【0071】また、請求項1の印刷装置によれば、別の機会に印刷する可能性のある印刷データを印刷するときには、ユーザーは、前記保存指令を示して、外部装置から入力した印刷データを印刷し、前記第1メモリ制御手段がファイルデータを前記メモリ手段に記憶させて、印刷データ入力時の印刷と同一の印刷を行う場合には、外部装置からの印刷データの入力を行うことなく印刷することができる。一方、別の機会に印刷する可能性のない印刷データを印刷するときには、ユーザーは、前記保存指令を示さず、外部装置から入力した印刷データを印刷し、前記第1メモリ制御手段は前記メモリ手段に記憶しないので、不要な前記ファイルデータの前記メモリ手段への記憶が行なわれない。
【0072】また、請求項2の印刷装置によれば、前記保存指令が示されると、前記第1メモリ制御手段によって、前記ファイルデータのファイル名と前記ファイルデータが前記メモリ手段に記憶されるので、ユーザーは前記ファイルデータのファイル名にて前記印刷指令を示すことができる。
【0073】また、請求項3の印刷装置によれば、前記印刷指令モードにおいて、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていない場合には、前記報知手段によって報知されるので、ユーザーは、前記メモリ手段に印刷する前記ファイルデータが記憶されていないことを即座に知ることができる。
【0074】また、請求項4の印刷装置によれば、前記削除手段によって、前記メモリ手段に記憶された前記ファイルデータが削除されるので、前記メモリ手段の記憶可能容量を確保することができる。
【0075】また、請求項5の印刷装置によれば、ユーザーによる前記ファイルデータの削除指令に応じて、前記削除手段が削除指令された前記ファイルデータを前記メモリ手段から削除するので、ユーザーが不要とした前記ファイルデータを削除することができる。
【0076】また、請求項6の印刷装置によれば、前記削除モードにおいて、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていない場合には、前記報知手段によって報知されるので、ユーザーは、前記メモリ手段に削除する前記ファイルデータが記憶されていないことを即座に知ることができる。
【0077】また、請求項7の印刷装置によれば、前記保存指令が示されると、前記第1メモリ制御手段によって、前記ファイルデータのファイル名と前記ファイルデータが前記メモリ手段に記憶されるので、ユーザーは前記ファイルデータのファイル名にて前記削除指令を示すことができる。
また、請求項8の印刷装置によれば、ユーザーが、前記ファイル名指定手段を用いて前記ファイルデータのファイル名を指定し、前記第1メモリ制御手段が、指定されたファイル名と前記ファイルデータを前記メモリ手段に記憶するので、ユーザーは前記ファイルデータの内容を示すファイル名を指定することができる。
請求項9の印刷装置によれば、ユーザーによる保存指令に従う保存モードに応じて、前記第1メモリ制御手段が入力した印刷データに対応するファイルデータとユーザによって指定された前記ファイルデータのファイル名を不揮発性のメモリ手段に記憶するので、前記メモリ手段に記憶された前記ファイルデータを印刷したいときは、前記ファイルデータの内容を示すようにユーザーに指定されたファイル名にて前記ファイルデータの印刷をユーザーが印刷指令を示すことができる。そして、その印刷指令に応じて、前記第2メモリ制御手段がユーザーによって印刷指令されたファイル名に対応する前記ファイルデータを読み出し、前記印刷制御手段がその前記ファイルデータに基づいて印刷を行うので、印刷を行う際に外部装置からの印刷データの入力を行うことなく印刷することができる。また、入力した印刷データは前記データ印刷制御手段によって印刷され、その印刷が終了したとき、前記保存解除手段によって保存モードが解除できる。
請求項10の印刷装置によれば、前記メモリ手段に記憶された前記ファイルデータを印刷したいときは、ユーザーが前記ファイルデータの印刷指令を示すための印刷指令モードにおいてユーザーが印刷指令を示し、その印刷指令に応じて、前記第2メモリ制御手段が前記メモリ手段から印刷指令された前記ファイルデータを読み出し、前記印刷制御手段がそのファイルデータに基づいて印刷を行うので、印刷を行う際に外部装置からの印刷データの入力を行うことなく印刷することができる。また、入力した印刷データは前記データ印刷制御手段によって印刷され、その印刷が終了したとき、前記保存解除手段によって保存モードが解除できる。更に、前記印刷指令モードにおいて、前記メモリ手段に前記ファイルデータが記憶されていない場合には、前記報知手段によって報知されるので、ユーザーは、前記メモリ手段に印刷するファイルデータが記憶されていないことを即座に知ることができる。
請求項11の印刷装置によれば、前記メモリ手段に記憶された前記ファイルデータを印刷したいときは、ユーザーが前記ファイルデータの印刷指令を示すための印刷指令モードにおいてユーザーが印刷指令を示し、その印刷指令に応じて、前記第2メモリ制御手段が前記メモリ手段から印刷指令された前記ファイルデータを読み出し、前記印刷制御手段がそのファイルデータに基づいて印刷を行うので、印刷を行う際に外部装置からの印刷データの入力を行うことなく印刷することができる。また、入力した印刷データは前記データ印刷制御手段によって印刷され、その印刷が終了したとき、前記保存解除手段によって保存モードが解除できる。更に、ユーザーによる前記ファイルデータの削除指令に応じて、前記削除手段が削除指令された前記ファイルデータを前記メモリ手段から削除するので、ユーザーが不要とした前記ファイルデータを削除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態のレーザプリンタのブロック図である。
【図2】レーザプリンタのパネル部を示す平面図である。
【図3】保存モード処理を示すフローチャートである。
【図4】データ印刷モード処理を示すフローチャートである。
【図5】直接印刷モード処理を示すフローチャートである。
【図6】削除モード処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 CPU
12 ROM
13 RAM
16 印刷部
18 ハードディスク装置
18a ハードディスク
18b メモリ制御部
20 外部装置
32 保存キー
33 直接キー
34 削除キー
37 設定キー
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2005-07-29 
出願番号 特願2000-56622(P2000-56622)
審決分類 P 1 651・ 113- YA (G06F)
P 1 651・ 4- YA (G06F)
P 1 651・ 121- YA (G06F)
P 1 651・ 161- YA (G06F)
最終処分 維持  
前審関与審査官 田中 貞嗣  
特許庁審判長 大日方 和幸
特許庁審判官 大野 克人
治田 義孝
登録日 2002-08-23 
登録番号 特許第3342462号(P3342462)
権利者 ブラザー工業株式会社
発明の名称 印刷装置  
代理人 武藤 勝典  
代理人 武藤 勝典  
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