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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  B65D
管理番号 1125832
異議申立番号 異議2003-70241  
総通号数 72 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1999-10-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2003-01-24 
確定日 2005-08-04 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3307892号「容器に包装された流体製品の分配方法」の請求項1ないし7に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3307892号の請求項1及び2に係る特許を取り消す。 同請求項3ないし7に係る特許を維持する。 
理由 1.手続の経緯
本件特許第3307892号は、平成4年12月4日に出願した特願平4-357429号(パリ条約による優先権主張1991年12月6日、米国)の一部を平成11年2月25日に新たな特許出願としたものであって、平成14年5月17日に設定の登録がなされ、平成14年7月24日にその特許掲載公報が発行された後、岩井満より特許異議の申立てがなされ、取消しの理由が通知され、その指定期間内である平成16年6月18日に特許異議意見書の提出とともに訂正請求がなされたものである。

2.訂正の適否についての判断
2-1.訂正の内容
特許権者は、本件特許明細書の記載を、訂正明細書のとおりに訂正することを求めており、その具体的内容は以下のとおりのものと認める。
A.【特許請求の範囲】の【請求項1】【請求項2】について、
a.【請求項1】及び【請求項2】における「バルブヘッド5を内方格納位置と外方作用位置との間で移行可能とする弾性ダイアフラム手段7」の記載を、「バルブヘッド5を内方格納位置と外方作用位置との間で移行可能とし且つ該バルブヘッド5を内方格納位置に弾性的に引込んでいる弾性ダイアフラム手段7」と訂正する。
b.【請求項1】における「容器2の内圧を高める」の記載、及び、【請求項2】における「容器2の内圧を所定放出圧力に達しない程度に高める」の記載を、それぞれ、「容器2の内圧をシフト圧力まで高める」及び、「容器2の内圧を所定放出圧力に達しない程度のシフト圧力まで高める」と訂正する。
c.【請求項1】における「外方作用位置」の記載、及び、【請求項2】における「内方格納位置から外方作用位置に移行」の記載を、「弾性ダイアフラム手段7を弾性変形により完全に伸ばした外方作用位置」及び、「該弾性ダイアフラム手段7が完全に伸ばされるまで、内方格納位置から外方作用位置に移行」と訂正する。
d.【請求項1】及び【請求項2】における「移行せしめる」の記載、及び、【請求項1】における「移行する」の記載を、それぞれ、「移行し停止せしめる」、及び、「移行し停止する」と訂正する。
e.【請求項1】における「オリフィスを閉じたままの状態」の記載を、「該シフト圧力に抗してオリフィスを閉じたままの状態」と訂正する。
f.【請求項1】における「容器2の内圧を更に高める」の記載、及び、【請求項2】における「引き続き容器2に与える外力を増して」の記載を、それぞれ、「前記バルブヘッド5を外方作用位置に移行しシフト圧力に抗して停止した状態から、容器2の内圧を更にシフト圧力を超える所定放出圧力にまで高める」及び、「前記バルブヘッド5を外方作用位置に移行しシフト圧力に抗して停止した状態から、引き続き容器2に与える外力を増して」と訂正する。
g.【請求項2】における「弾性ダイアフラム手段7によりバルブヘッド5を外方作用位置に保持した状態」の記載を、「完全に伸ばされた弾性ダイアフラム手段7によりバルブヘッド5を外方作用位置に保持した状態」と訂正する。
B.明細書の段落番号【0012】【0013】の記載を、上記訂正Aによる訂正後の特許請求の範囲に整合するように訂正する

2-2.訂正の目的の適否・新規事項の有無・特許請求の範囲の実質的拡張あるいは変更の有無
訂正事項Aにおいて、上記訂正aは、「弾性ダイアフラム手段7」が「バルブヘッド5を内方格納位置に弾性的に引込んでいる」ものであることを特定するもので、願書に添付した明細書の段落番号【0059】の記載等に基づいており、訂正bは容器の内圧を高める程度を「シフト圧力まで」と限定するもので、願書に添付した明細書の段落番号【0045】の記載等に基づいており、訂正c及び訂正gは「外方作用位置」が、「弾性ダイアフラム手段7が完全にのばされた」位置であることを特定するもので、願書に添付した明細書の段落番号【0047】の記載等に基づいており、訂正dは、外方作用位置でバルブヘッドが停止することを特定するもので、願書に添付した明細書の段落番号【0069】の記載等に基づいており、訂正eは、オリフィスはシフト圧力に抗して閉じていることを特定し、願書に添付した明細書の段落番号【0048】の記載等に基づいており、訂正fは、内圧をさらに高める工程の出発状態を明確にするとともに、「所定放出圧力」がシフト圧力を超えるものであることを特定するもので、願書に添付した明細書の段落番号【0051】の記載等に基づいている。
以上の通りであるから、上記の訂正a乃至e及び訂正gは、特許請求の範囲の減縮を目的とした明細書の訂正に該当し、訂正fは、特許請求の範囲の減縮を目的とした明細書の訂正、及び明りょうでない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当し、願書に添付した明細書に記載された事項の範囲内のものであり、しかも、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
訂正事項Bは、訂正事項Aの訂正に伴い、対応する明細書の記載を、特許請求の範囲の記載に整合させるものであり、明りょうでない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当し、訂正事項Aと同様に、願書に添付した明細書に記載された事項の範囲内のものであり、しかも、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

2-3.訂正の適否についての結論
したがって、上記の訂正は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第3項において準用する平成6年法律第116号による法改正前の特許法第126条第1項ただし書き及び同条第2項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

3.特許異議の申立ての概要
異議申立人は、証拠として下記の甲第1乃至3号証を提出し、訂正前の、本件請求項1に係る発明は、甲第1号証に記載された発明に基づいて、本件請求項2乃至7に係る発明は、甲第1乃至3号証に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、いずれも、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、その特許を取り消すべきである旨を主張している。
証拠
甲第1号証:特開平3-124568号公報
甲第2号証:米国特許第2758755号明細書
甲第3号証:特開昭61-33927号公報

4.本件発明
上記の訂正が認められるので、本件請求項1乃至7に係る発明は、訂正明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1乃至7に記載された次のとおりのものである。
「【請求項1】側壁に外力を与えたときに変形して内圧を高め該外力を解放したときに復元する容器に充填した流体製品を分配する方法において、前記容器2は放出開口部21に分配用バルブ3を設け、該分配用バルブ3は、前記放出開口部のまわりをシールするシール手段4と、開閉自在なオリフィス6を有するバルブヘッド5と、前記バルブヘッド5とシール手段4の間の空間をシールすると共にバルブヘッド5を内方格納位置と外方作用位置との間で移行可能とし且つ該バルブヘッド5を内方格納位置に弾性的に引き込んでいる弾性ダイアフラム手段7とを備えて成り、
容器2の内圧をシフト圧力まで高めることにより、バルブヘッド5を内方格納位置から弾性ダイアフラム手段7を弾性変形により完全に伸ばした外方作用位置に移行し停止せしめるが、バルブヘッド5が外方作用位置に移行し停止するまでの間は該シフト圧力に抗してオリフィス6を閉じたままの状態に保持する工程と、
前記バルブヘッド5を外方作用位置に移行しシフト圧力に抗して停止した状態から、容器2の内圧を更にシフト圧力を超える所定放出圧力まで高めることにより、外方作用位置に位置するバルブヘッド5のオリフィス6を開放せしめ流体の流れを許す工程とから成ることを特徴とする容器に包装された流体製品の分配方法。
【請求項2】側壁に外力を与えたときに変形して内圧を高め該外力を解放したときに復元する容器に充填した流体製品を分配する方法において、前記容器2は放出開口部21に分配用バルブ3を設け、該分配用バルブ3は、前記放出開口部のまわりをシールするシール手段4と、貫通するオリフィス6により形成されたバルブフラップ57を有するバルブヘッド5と、前記バルブヘッド5とシール手段4の間の空間をシールすると共にバルブヘッド5を内方格納位置と外方作用位置との間で移行可能とし且つ該バルブヘッド5を内方格納位置に弾性的に引き込んでいる弾性ダイアフラム手段7とを備えて成り、
容器2に初期の外力を与え、容器2の内圧を所定放出圧力に達しない程度のシフト圧力まで高めることにより、オリフィス6をシフト圧力に抗して閉じたままの状態でバルブヘッド5を、弾性ダイアフラム手段7の弾力に抗して該弾性ダイアフラム手段7が完全に伸ばされるまで、内方格納位置から外方作用位置に移行し停止せしめる工程と、
前記バルブヘッド5を外方作用位置に移行しシフト圧力に抗して停止した状態から、引き続き容器2に与える外力を増して、容器2の内圧を所定放出圧力にまで高めることにより、完全に伸ばされた弾性ダイアフラム手段7によりバルブヘッド5を外方作用位置に保持した状態で、バルブフラップ57をスナップ動作で外方に速やかに開かせて該フラップ57を分離せしめることにより、オリフィス6を開かせバルブヘッド5を通過する流体の流れを許す工程と、
容器2に対する外力を解放して容器2を復元せしめることにより、オリフィス6を閉じさせると共に、容器の内圧低下に応答して弾性ダイアフラム手段7によりバルブヘッド5を内方格納位置に引き込む工程とから成ることを特徴とする容器に包装された流体製品の分配方法。
【請求項3】側壁に外力を与えたときに変形して内圧を高め該外力を解放したときに復元する容器に充填した流体製品を分配する方法において、前記容器2は放出開口部21に分配用バルブ3を設け、該分配用バルブ3は、前記放出開口部のまわりをシールするシール手段4と、貫通するオリフィス6により形成されたバルブフラップ57を有するバルブヘッド5と、前記バルブヘッド5とシール手段4の間の空間をシールすると共にバルブヘッド5を内方格納位置と外方作用位置との間で移行可能とする弾性ダイアフラム手段7とを備えて成り、前記バルブヘッド5は、オリフィス6を閉じた状態で概ね凹形を呈すると共に、オリフィス6を開いた状態で概ね凸形を呈するように形状を変形可能であり、
容器2に初期の外力を与え、容器2の内圧を所定放出圧力に達しない程度に高めることにより、オリフィス6を閉じたままの状態でバルブヘッド5を、弾性ダイアフラム手段7の弾力に抗して、内方格納位置から外方作用位置に移行せしめる工程と、
更に容器2に与える外力を増して容器の内圧を高めることにより、バルブフラップ57を含むバルブヘッド5を、外方作用位置において、前記凹形から概ねフラットな形状に変形せしめると共に、弾性ダイアフラム手段7を径方向外方に拡開せしめる工程と、
引き続き容器2に与える外力を増して、容器2の内圧を所定放出圧力にまで高めることにより、バルブフラップ57を含むバルブヘッド5を前記フラットな形状から概ね凸形に変形せしめ、バルブフラップ57をスナップ動作で外方に速やかに開かせて該フラップ57を分離せしめることによりオリフィス6を開かせて流体の流れを許すと共に、概ね凸形のバルブヘッド5の周囲で弾性ダイアフラム手段7を径方向内方に収縮せしめる工程と、
容器2に対する外力を解放して容器2を復元せしめることにより、オリフィス6を閉じさせると共に、容器の内圧低下に応答して弾性ダイアフラム手段7によりバルブヘッド5を内方格納位置に引き込む工程とから成ることを特徴とする容器に包装された流体製品の分配方法。
【請求項4】側壁に外力を与えたときに変形して内圧を高め該外力を解放したときに復元する容器に充填した流体製品を分配する方法において、前記容器2は放出開口部21に分配用バルブ3を設け、該分配用バルブ3は、前記放出開口部のまわりをシールするシール手段4と、貫通するオリフィス6により形成されたバルブフラップ57を有するバルブヘッド5と、前記バルブヘッド5とシール手段4の間の空間をシールすると共にバルブヘッド5を内方格納位置と外方作用位置との間で移行可能とする弾性ダイアフラム手段7とを備えて成り、前記バルブヘッド5は、オリフィス6を閉じた状態で概ね凹形を呈すると共に、オリフィス6を開いた状態で概ね凸形を呈するように形状を変形可能であり、
容器2に初期の外力を与え、容器2の内圧を所定放出圧力に達しない程度に高めることにより、オリフィス6を閉じたままの状態でバルブヘッド5を、弾性ダイアフラム手段7の弾力に抗して、内方格納位置から外方作用位置に移行せしめる工程と、
更に容器2に与える外力を増して容器の内圧を高めることにより、バルブフラップ57を含むバルブヘッド5を、外方作用位置において、前記凹形から概ねフラットな形状に変形せしめると共に、弾性ダイアフラム手段7を径方向外方に拡開せしめる工程と、
引き続き容器2に与える外力を増して、容器2の内圧を所定放出圧力にまで高めることにより、バルブフラップ57を含むバルブヘッド5を前記フラットな形状から概ね凸形に変形せしめ、バルブフラップ57をスナップ動作で外方に速やかに開かせて該フラップ57を分離せしめることによりオリフィス6を開かせて流体の流れを許すと共に、概ね凸形のバルブヘッド5の周囲で弾性ダイアフラム手段7を径方向内方に収縮せしめる工程と、
容器2に対する外力を解放して容器2を復元せしめることにより、前記バルブフラップ57を含むバルブヘッド5を前記凸形から前記凹形に復元せしめ、フラップ57を速やかにスナップ動作で閉じさせることにより流体の流れを鋭く断ち切り、弾性ダイアフラム手段7によりバルブヘッド5を内方格納位置に引き込む工程とから成ることを特徴とする容器に包装された流体製品の分配方法。
【請求項5】弾性ダイアフラム手段7が収縮することによりバルブヘッド5に対して径方向内方の圧縮力を付与せしめ、容器の内圧が低下したときでもオリフィス6の完全な開放状態を持続せしめることを特徴とする請求項3又は4に記載の流体製品の分配方法。
【請求項6】バルブヘッド5を概ねフラットな形状から凸形に変形せしめてオリフィス6を開かせるために必要な容器の内圧P1と、バルブヘッド5を凸形に持続せしめオリフィス6を完全に開いた状態に持続せしめるために必要な容器の内圧P2とが、P1>P2に構成されており、バルブヘッド5が凸形を呈しオリフィス6を完全に開かせた状態で、容器の内圧がP1とP2の範囲で変化しても、オリフィス6を通過する流体の流れが維持されることを特徴とする請求項3、4又は5に記載の流体製品の分配方法。
【請求項7】使用者が容器2を握ると、容器の内圧が増して弾性ダイアフラム手段7を伸長しながらバルブヘッド5を内方格納位置から外方作用位置へと移行せしめ、バルブヘッド5が外方作用位置に到達したとき、弾性ダイアフラム手段7及びバルブヘッド5が容器2の側壁に振動による信号を与え、これにより使用者が、それ以上に容器の内圧を高めるとバルブヘッド5がスナップ動作で開き流体が流出することを感知できることを特徴とする請求項3、4、5又は6に記載の流体製品の分配方法。」

5.本件請求項1及び2に係る発明について
5-1.当審が通知した取消しの理由で引用した刊行物
刊行物1:特開平3-124568号公報(申立人の提出した甲第1号証)
刊行物2:米国特許第2758755号明細書(申立人の提出した甲第2号証)
刊行物3:米国特許第2175052号明細書
刊行物4:特開昭61-33927号公報(申立人の提出した甲第3号証)

刊行物1には、「流動性商品類の分配容器」に関して、次の(a)〜(i)の事項が図面とともに記載されている。
(a)(特許請求の範囲請求項29)「29.流動性材料用分配容器であって;予め選定した流動性商品を中に保持する形状を有し、装出開口部と、該装出開口部を介して中の流動性商品を選択的に移動する手段とを有する容器本体と;容器本体の装出開口部と連通する如く位置決めされた自己開閉式分配装置であって、基盤と、該基盤から上方に突出する側壁と、該側壁の1端を封じる頂壁とから成り、該側壁には、予め設定されたしきい値圧力を加えたり除いたりするとき、これに呼応して開閉作動するオリフィスを形成する長孔が貫通して設けられており;該弁の側壁は、前記頂壁が、流動性商品が容器本体から分配できるように予め定められた距離だけ基盤から離れて設けられている細長い操作位置と、前記頂壁が弁基盤と大体同一水準になっている後退保管位置との両方の位置の間を移動する如く弾性的に可撓性をもって成り、しかも該側壁はオリフイスが不注意により開くことのないよう弁に力を生じさせる如く2重構造となっている、かかる構成の自己開閉式分配弁とから成ることを特徴とする分配容器。」
(b)(第7頁左上欄第16行〜同頁左下欄第11行)「容器本体2は各種多様の商品に適応させるためにその形状、大きさ及び構造は非常に広範囲にわたる。……第1ないし4の各図に示す例では、容器本体2は、円錐形頂壁8と円筒形首部9をもった側壁7を有する。この例では、容器本体2は、単一の一体構造となるように適当な合成樹脂材料を用いて一体成形加工される。……側壁7は好ましくは弾性変形自在すなわち可撓性をもち、その結果容器本体2の中の液体材料は、側壁を内方に撓めて、首部9の装出開口部を介して装出される。……本明細書では各種の容器本体2の内少なくともそのいくつかが、可撓性をもつ側壁7を用いて、後で論ずるようなしきい値圧力を容器本体内に発生させているが、その一方で、本発明では他の圧力発生手段が考えられている。」
(c)(第7頁右下欄第15行〜第8頁左上欄第2行)「術語の「しきい値圧力」とは、分配オリフィス20を閉止位置から開放位置へ移動させる流動性商品の中に生じた圧力であると本明細書では定義している。しきい値圧力を創り出す又は加えるために変形される可撓性側壁をもつ容器本体の場合、変形に要する力は容器本体の形状と、大きさとそして剛性に依る筈である。」
(d)(第10頁右下欄第4〜17行)「本発明に係る実施態様のもう1つの分配弁165が第14〜16図に示してあるが、このものは、側壁166、頂壁167及びフランジ168から成っている。弁165の側壁166には下方に円筒状部分166aと、上方の円錐台形部分166bとがある。弁165の頂壁167は大体平坦で、一対の長孔169と170とを有し、これらの長孔はオリフイスを形成しており、予め設定されたしきい値圧力を加えたり、除いたりすることに呼応して開放及び閉止をする。側壁116の円錐台形部分116aは弁を選択的に硬直させ、しきい圧力を除くと、オリフイスの完全な、しかも適時な閉止を保証する。分配弁165は、歯みがき粉とかこの類の粘度の高い流動体を分配するのに、特に好適である。」
(e)(第10頁右下欄第18行〜第11頁右上欄第3行)「本発明に係るもう1つの実施態様を第17〜19の各図に示してあるが、ここに示す分配容器175は、容器本体176、自己開閉式分配弁177、及び閉止体178から成る。容器本体176は、実質的に、前述した容器本体2(第1〜4図)と同一であり、分配弁177は実質的に、前述の分配弁3(第1〜4図)と同一である。分配弁177は前述した方法で容器本体の中に一体的に捲縮できる。分配弁177は円錐形側壁179と実貿的に平坦な項壁180とをもち、該頂壁を通って単一長孔181が設けてあり、これがオリフイスとなって作用し、予め定めたしきい値圧力を加えたり除いたりすることに呼応して開放・閉止をする。弁側壁179は、第14図に示す伸びた操作位置と、第15及び第16の各図に示す後退保管位置との間を移動できるように弾性変形自在、すなわち可撓性をもっている。伸び出した操作位置(第17図)にある場合、弁177の頂壁180は伸び、容器本体176のリム182から、予め設定した距離だけ外方に遊離して位置し、長孔181を開かしめ、しかも流動性商品を容器本件176から分配させる。後退保管位置(第18及び第19の各図)においては、弁177の頂壁180は、容器本体176のリム182と大体面一状態となり.しかも側壁179は折りたたまれ、これにより弁内に力を生じさせて、オリフイス長孔181が不注意に開くことを防止する。」
なお、上記の記載中、「第14図に示す伸びた操作位置と、第15及び第16の各図に示す後退保管位置」の記載は、対応する図面と内容が一致せず、前後の記載との関係から、「第17図に示す伸びた操作位置と、第18及び第19の各図に示す後退保管位置」の誤記と認められる。
(f)(第11頁左上欄第4〜10行)「第17〜19図に示す閉止体178は、下面に感圧接着剤184がある無孔当板から成り、直径が若干大きい以外は、閉止体(第1〜4図)にほとんど類似している。閉止体178は弁177の頂壁180に粘着するように設計されており、また容器本体176のリム182にも粘着でき、そのため弁177を後退保管位置に積極的に保持できる。」
(g)(第13頁左上欄第19行〜同頁左下欄第15行)「第8A〜13A図に示すように、容器本体2aが逆立方向をった場合、弁1aは次のようにして操作される。第9図A及び第10図Aに示すように、容器本体2aが完全に減圧状態にあるか、無加圧状態にあるときは、オリフイス9aは閉じており、弁laの頂壁28aは大体平面、すなわち平らな方向性をもち、これは第1図A〜第8図Aに示すとおりである。……特に粘度の高い液体を分配する場合、弁1aの頂壁28aは、第9図A及び第10図Aに示すように、若干凸形の方向性をもつ。…… 商品55aを容器本体laから分配するには、使用者は単純に、第10図Aに示すように、容器本体2aの相対する側壁15aを内方に撓ませる。このように撓ませることによって、流動性商品55aの自由表面56a上に溜まった空気を圧迫し、そして、流動性商品55aをしてオリフイス9aを介して流出させ、これと同時に、該オリフィスは、第12図Aに示すように外方の開放位置に移動する。オリフイス9aが外方の開放位置にある場合、中央弁領域5aは弓形作動により、若干外方に膨らみ、そしてオリフィス9aにあって互いに補完し合う形状をもつ縁47aと48aとは分離し、二重凹み形状になり;第5図Aに示すように、これら縁の間を流動性商品55aを流動させる。弁溝4aは、中央弁領域5aのそれぞれの半割れ部分を;溝4aの上方の頂壁28aの薄くした領域から撓曲せしめ、所望の流量と流れ形状を得る。
分配を停めるには、使用者は単に、第13図Aに示すやり方で,容器本体2aの側壁15aに加えられていた力すなわち圧力を除けばよい。そのやり方は、側壁15aの弾力が、側壁をそのもとの形状に戻すのである。」
(h)(14頁右下欄8行〜14頁右下欄14行)「第14図は本発明に係る実施例の二者択一的自己開閉式分配弁の上面図である。第15図は第14図に示す分配容器のたて方向断面図であって……第16図は第14図に示す分配容器の底面図である。」
(i)(14頁右下欄15行〜15頁左上欄6行)「第17図は本発明に係るもう1つ別の実施態様の垂直断面図であって、容器本体内に捲縮されたパチンと外す自己開閉式分配弁をもつ容器本体から成り、図では拡大操作位置に示してあり、閉止体は遊離している。
第18図は第17図に示す分配容器の垂直断面図であって、分配弁が後退閉止位置にあって閉止体は遊離している。
第19図は第18図に示す分配容器の垂直断面図であって、閉止体は弁と容器本体の上に組つけてあり、分配弁を後退閉止位置に積極的に保持している。」

以上の記載から、刊行物1には、第17〜19図によって示されている一つの実施態様に係る発明(以下、「引用発明」という。)として、
「分配容器175の中に保持された流動性製品を分配する方法において、分配容器175は、弾性変形自在で、その可撓性によって、内部にしきい値圧力を発生することのできる容器本体176の装出開口部に自己開閉式分配弁177を設け、分配弁177は、しきい値圧力を加えたり除いたりすることに呼応して開放・閉止するオリフィスとして作用する単一長孔181を設けた頂壁180と、後退保管位置と操作位置との間で移動できるように弾性変形可能な可撓性の円錐型側壁179と、側壁179が、折りたたまれた後退保管位置にあるとき、弁177の頂壁180に粘着して弁177を後退保管位置に保持する閉止体178を備えてなり、分配弁177の側壁179が伸びた操作位置にあるとき、しきい値圧力を発生させて長孔181を開かしめて流動性製品を分配する方法」が記載されているということができる。

刊行物2には、「自動閉鎖・後退放出ノズルを備えた圧縮性容器」に関して次の事項が図面とともに記載されている。(異議申立人の提出した翻訳文も参照)
(j)(第1欄第15〜39行)「本発明は、内部に収容された流動性ペースト材料用の放出ノズルを備えた押出しチューブ及びボトルに関する。……内容物を押出すために、該容器は手で圧縮される。本発明の目的は、圧力が容器に適用された時には自動的に開き、圧力が除去された時には自動的に閉じるノズルを有する新規で改良された前記のクラスの押出し容器を提供することにある。……そのさらなる目的は、非使用時には通常は容器の内部の後退位置にあり、容器からの放出が行われている間はアプリケータとして簡単に使用することができるように容器から突出させられる、前記タイプの圧縮性容器用の新規で改良された放出ノズルを提供することにある。」
(k)(第1欄第63行〜第2欄第4行)「図1は、本発明の教示を実施した圧縮性容器の放出端の絵画部分図である。チューブとノズル構造はここでは一体である。図2は、本発明により構成された圧縮性チューブの中央縦断面図であり、図1の線2-2についての断面図であると見なすこともできる。図3は、図2に示されたチューブの部分縦断面図であり、該チューブはここでは圧縮された状態が示されており、その場合、ノズルはその後退位置から伸張位置に自動的に移動させられ、開かれ、若干の内容物がノズルから押出される。」
(l)(第2欄第12〜29行)「図面においては、番号15は、一般的に適当なゴム又はプラスチックの弾性材料のカップ付き膜部分である。……この膜部分は、図2や3のように一体構造でもよいし、……分離部分15’でもよい。該カップ付き膜部分15の底の内部表面は、環状溝17が中央くぼみ18を囲んでいる状態に形成されており、それにより、該膜部分15の底の外部表面はくぼみ20により囲まれた乳首19を提供し、カップ内部のくぼみ20の底壁表面が凹形である。この乳首は、その先端に、図3のように容器23が圧縮された時に容器内のペースト状物質が押出される際に通る1対の交差スリット21を有する。膜部分15を構成する通常の静止・閉鎖位置は図2に示されている。」
(m)(第2欄第30〜49行)「チューブ又は容器23にペースト状物質22を前部又は一部に充填されている場合、かかる物質22が常に膜部分15を満たしていることになる。圧力が容器に適用されると、部分15は図3に示されたように膨張させられ、乳首又は放出ノズル19はカップ15の中から伸張し、放出を行う。乳首又はノズルは実際に長さが伸張している。かかる圧力が除去されると、膜部分15は再び図2のような通常の静止状態に戻り、その場合、ノズル先端19’と、少なくとも17’により示されたようなノズルから離れた環状溝壁の主要部分を構成する緊張させられた比較的厚い部分がスプリングバックし、該部分の底の残りが25に示されたように比較的薄い状態のままなので、ノズル19はカップ15の中に後退し、短縮され、その口のリップ24はすべてが自動的に閉じられる。くぼみ20の底壁の前記形状により、圧力がチューブに適用された時の乳首19の延長とかかる圧力が除去された時の該乳首の短縮とが容易になる。」
(n)(第2欄第62〜63行)「通常の静止位置においては、ノズル19が閉じられ、完全にカップ15の内部にあることは明らかである。」

以上の記載から、刊行物2には、スリット21を有するノズル(乳首)19と、環状溝壁17’と、その間に形成された折曲部分25を、弾性材料で一体成形したカップ付き膜部分15に関する発明が記載されており、同発明に係るカップ付き膜部分15を有する容器23を圧縮することにより内部圧力を増加して、ノズル19を後退位置から伸長位置へと移行し、ノズル19のスリットを開くことにより流動物を放出し、そして、内部圧力を除去することにより、スリットを閉じ、ノズル19を後退させ静止位置に戻すようにした流動物の放出方法が記載されているということができる。

刊行物3には、「分配キャップとその製法」の発明に関して次の事項が図面とともに記載されている。
(o)(第1頁左欄第1〜7行)「本発明は、……内圧が加えられたとき内容物を放出する容器の分配蓋部材に関する。」
(p)(第1頁右欄第12〜31行)「図面、特に第1図と第2図により、一端が開放し他端が閉鎖する円筒胴部1を有するキャップの形態の本発明の実施態様を示す。胴部1は可撓性で伸張可能な弾性部材、好ましくは加硫された軟質の弾性ゴム化合物で作られる。端壁2は、円筒側壁2aよりも薄い中間部3によって円筒側壁2aに接続している。端壁2は胴部1の円筒部分2aの内部に完全に横たわる状態、すなわち、内方にくぼんだ状態で位置している。中間部3は、好ましくは、その端部がより小さい直径で端壁2に接続するような円錐台形をしている。スリット4が端壁2を貫通して伸びている。端壁2の円筒胴部1の深い方の面に傾斜面の形態のくぼみ5がスリット4に隣接して形成される。」
(q)(第1頁右欄第40〜第2頁左欄第15行)「本発明の分配キャップが容器に適用され、容器に圧力が加えられると、分配材料9が端壁の内面に押圧され、その結果、端壁は、第3図に示すように外方へ移動する。中間部3の比較的薄い壁は、内圧を加えることによる端壁2の外方への移動を許容する。分配材料に圧力が加えられるにつれ、端壁2は膨張し、通常閉鎖しているスリット4が開き、材料9が分配容器から吐出するのを許容する。分配容器を手で押す力が除かれると端壁2とその隣接部は少なくとも部分的に、応力のかからない通常の状態に復帰する。この端壁2の復帰移動過程で、第4図に示すように、端壁が、円筒胴部1の端部で形成される平面と実質的に同一平面にあるとき、圧縮力と歪みとが端壁2に加えられる。この圧縮力と歪みとは、端壁2が円筒胴部1の軸方向に相対的に移動するとき、中間部3が端壁2と円筒胴部1の間に挟み込まれることにより、中間部3に生じた圧縮力に起因するものである。この位置で、第4図に示すように、端壁2に加えられた圧縮力と歪みとにより、スリットを形成する表面は、しっかり当接するように移動し、ひも状の分配材料10を切断する。分配部材は瞬時停止した後、キャップは第1図に示す、応力のかからない通常の状態に復帰する。」
(r)(第3頁左欄第15〜36行)「2.内圧がかかるように形成された分配容器の蓋部材であって、該蓋は、可撓性で、延伸可能な弾性材料製の中空洞部を有し、該胴部は、該容器に取り付けるための側壁と、中央部に分配開口が貫通した端壁とを有し、該端壁は、比較的薄い可撓性の弾性部材によって外側壁に接続され、内圧がかからない状態で、該端壁は、側壁に対して嵌入した位置にあり、該端壁の中央部には、該嵌入位置にある時には張力がかかっておらず、該端壁は、該蓋部材内部に発生した内圧により、該側壁の端部を越えて外側に湾曲し、端壁に形成された分配開口を開かせるとともに、該端壁は、内圧がなくなると、もとの嵌入位置に復帰するような応力を発生する蓋部材」

以上の記載から、刊行物3には、容器内の圧力の増加によって、スリット4を有する端壁2が、薄い中間部3の変形により、嵌入状態から側壁の軸方向に外方に移動し、端壁2が側壁端部と同一平面上にあるときは、圧縮力によりスリット4は閉鎖しており、端壁2が側壁端部を越えて外方に湾曲した時スリット4が開放される蓋部材を有する容器に、圧力を加えて、端壁2を突出状態に移動して、スリット4を開放し、分配物を吐出し、圧力の除去により、端壁2をもとの嵌入状態に戻るようにする方法が、記載されているということができる。

刊行物4には、可撓性パッケージに係る発明に関して、次の事項が図面とともに記載されている。
(s)(第4頁右下欄第12行〜第5頁左上欄第1行)「本発明は、特に分与弁を備えた可撓性パッケージにおいて、この弁は、パッケージに対して外力が加えられたときに所定の閾値圧において内容物を排出するために開き、外力がパッケージから除かれたときにまたはパッケージ内圧がその他の形で低下したときに自動的に閉じるようにした可撓性パッケージに関するものである。前記の分与弁が特定の閾値以下では閉じた状態にあるので、不慮の排出を伴うことなくパッケージを操作することができ」
(t)(第8頁左上欄第12行〜同頁右上欄第1行)「特に好ましい実施態様において、本発明は、少なくとも1つの排出オリフィスを有する弾性変形性容器を含み、前記オリフィスは弾性変形性の隔膜弁を含み、この隔膜弁は全体として凹形を示し、その外周が前記オリフィスを横断して前記の容器に対して密封的に固着される。前記の隔膜弁は、常態おいて内側に凹形となるように配向されている。本発明の特に好ましい実施態様において、隔膜弁は、好ましくはオリフィスの中心を通る実質直線状のスリットを含む。」
(u)(第8頁左下欄第13行〜同頁右下欄第8行)「隔膜弁は、その凹形構造と構造材料の弾性の故に、その凹形部の中の1つまたは複数の非交さスリットを通して内容物を分与する前に、その内向凹形密封位置から逆転するための閾値圧に達する必要がある。……本発明の凹形隔膜弁に加えられる内圧が増大するに従って、閾値圧に達するまでは各スリットの対向縁部が相互にますます強く当接密封される。閾値圧に達した時点において、弁は閉じた内向凹形状態から開いた外向状態に逆転させられる。特に好ましい実施対応において、凹形弁はスナップ・スルーバックリングによって、不安定な死点位置を通って開いた突形状態まで逆転し、また、スナップ・バック バックリングによって凹形の閉じた状態に戻る。」

以上の記載から、刊行物4には、弾性変形性容器における容器に閾値を超える内圧を加えることにより、内向していた弾性変形性の分与弁をスナップ動作で外方に逆転することが記載されている。

5-2.本件請求項1に係る発明について
本件請求項1に係る発明(以下、「本件発明1」という。)と、上記引用発明とを対比すると、引用発明の「容器本体176」、「流動性製品」、「装出開口部」、「(自己開閉式)分配弁177」、「頂壁180」、「(オリフィスとして作用する)単一長孔181」、「後退保管位置」、「操作位置」は、それぞれ、本件発明1の「容器2」、「流体製品」「放出開口部21」、「分配用バルブ3」、「バルブヘッド5」、「オリフィス6」、「内方格納位置」、「外方作用位置」に相当し、引用発明の「円錐型側壁179」は、後退保管位置と操作位置との間で移動できるように弾性変形可能な可撓性のものである点で、本件発明1のバルブヘッド5を内方格納位置と外方作用位置との間で移行可能とする「弾性ダイアフラム手段」に対応する。また、引用発明の容器本体176は、弾性変形自在で、その可撓性によって内部にしきい値圧力を発生するものであるから、「側壁に外力を与えたときに変形して内圧を高め該外力を解放したときに復元する」容器であるということができ、引用発明の分配弁177は、容器本体176の装出開口部に設けられるものであるが、第17〜19図には、円錐形側壁179の下方には第15図に168で示されたフランジ部に相当する部分が記載されており、該部分が、第1〜4図に示された実施例の弁フランジ19と同様に容器本体176の装出開口部を封止(シール)する手段であり、円錐形側壁179は、該シール手段と頂壁180の間の空間をシールしているということができ、引用発明の長孔181は、操作位置において、しきい値圧力が加えられることによって開放されるので、しきい値が加えられるまでは、側壁179が伸びた操作位置にあっても閉止しているものということができ、引用発明の「しきい値圧力」は、それを越えるとオリフィスとして作用する単一長孔181が開いて、流動性製品を分配することができる圧力であるので、本件発明1の「所定放出圧力」に相当するといえる。

してみれば、本件発明1と引用発明とは、「側壁に外力を与えたときに変形して内圧を高め該外力を解放したときに復元する容器に充填した流体製品を分配する方法において、前記容器は放出開口部に分配用バルブを設け、該分配用バルブは、前記放出開口部のまわりをシールするシール手段と、開閉自在なオリフィスを有するバルブヘッドと、前記バルブヘッドとシール手段の間の空間をシールする弾性変形可能な手段を備えて成り、該弾性変形可能な手段の弾性変形により、バルブヘッドを内方格納位置から、弾性変形可能な手段を完全に伸ばした外方作用位置に移行せしめるが、バルブヘッドが外方作用位置に移行するまでの間はオリフィスを閉じたままの状態に保持する工程と、前記バルブヘッドを外方作用位置に移行した状態から、容器の内圧を更に所定放出圧力まで高めることにより、外方作用位置に位置するバルブヘッドのオリフィスを開放せしめ流体の流れを許す工程とから成ることを特徴とする容器に包装された流体製品の分配方法。」である点で一致しており、以下の点で相違している。

[相違点1]本件発明1のバルブヘッドとシール手段の間の空間をシールする部材である「弾性ダイアフラム手段7」は、バルブヘッド5を内方格納位置に弾性的に引き込んでおり、容器2の内圧をシフト圧力まで高めることによりバルブヘッド5を内方格納位置から該ダイアフラム手段が完全に伸びた外方作用位置に移行するものであるのに対し、これに対応する引用発明の「円錐型側壁179」は、引用発明の分配弁177が閉止体178によって後退保管位置に保持されているので、分配弁177を後退保管位置に弾性的に引き込んでいるものではなく、分配弁177は、上記閉止体178を除去したときに、容器本体176に内圧を加えなくても、側壁179の弾性によって延出して作用位置へ移行する点

[相違点2]本件発明1において、バルブヘッド5が外方作用位置に移行し停止するまでの間はシフト圧力に抗してオリフィス6を閉じたままの状態に保持するとされているのに対し、引用発明の弁177は、「シフト圧力」に相当する外圧を加えられることなく操作位置へ移行するのであるから、操作位置に移行する間閉じている長孔181が「シフト圧力」に抗しているとはいえない点

[相違点3]本件発明1において、内方格納位置から移行したバルブヘッド5は、弾性ダイアフラム手段が完全に伸びた外方位置で停止し、バルブヘッドが停止した状態から容器の内圧を所定放出圧力に高めるとされているのに対し、引用発明において後退保管位置から移行した分配弁177が操作位置で「停止」し、その後「停止」した状態から内圧を高められるとは明記されていない点

そこで上記の相違点について検討する。
[相違点1]について
上記引用文献2及び3のいずれにも、容器に圧力を加えて内容物を分配する方法において、(容器に圧力の加えられない)常時は、弾性材料の弾性力により内方格納位置(後退位置、嵌入状態)に引き込まれているバルブヘッド(ノズル/乳首、端壁)を容器に圧力を加えることで外方作用位置(伸長位置、突出位置)へと移行することが記載されており、本件発明1でいう「シフト圧力」は、本件明細書の段落番号【0045】の「握持した手指等で容器の側壁14及び15を内側に押圧する等の方法で、容器2の内部に追加の圧力を加え、放出圧力P1には達しない内圧(以下、「シフト圧力」という)を発生させると」の記載からみて、刊行物2及び3に記載された発明においてバルブヘッドを外方作用位置へ移行すべく容器に加えられる圧力がこれに相当するものと認められ、刊行物2及び3に記載された発明はいずれも本件発明1及び引用発明と技術分野及び機能が共通のものであるので、刊行物1に記載された円錐型側壁を、上記刊行物2及び3に記載されたようなもののように、常時は、その弾性力によりバルブヘッドを内方格納位置に引き込み、容器に圧力が加えられたときに外方作用位置へと移行する本件発明1の「弾性ダイアフラム手段」としての機能を有するものとし、容器の内圧を、本件明細書で定義されたような「シフト圧力」まで高めて、該ダイアフラム手段が完全に伸びた外方作用位置へと移行させることは、当業者が容易に想到し得た事項と認められる。

[相違点2]について
引用文献2及び3に記載されたバルブヘッド(ノズル/乳首、端壁)に形成されたオリフィス(スリット)も、バルブヘッドが外方作用位置(伸長位置、突出位置)に移行してから、開放され内容物を分配するものであり、該外方作用位置に到達するまでの移行の間は、容器の移行のための圧力、すなわち本件発明1でいう「シフト圧力」が加えられているのにもかかわらず、スリットは閉じていることは明らかである。したがって、上記[相違点1]についての項で記載したような刊行物2及び3に記載された技術的事項を引用発明に適用すれば、当然、上記[相違点2]の構成を具備することになる。
特許権者は、特許異議意見書において、刊行物2に記載されたノズル19は、スリットが開かない程度の圧力では外方移行しないと考えられ、外方作用位置に移行しながらスリットが開き、流体を吐出するものである旨、刊行物3には本件発明1の弾性ダイアフラム手段に相当する構成が示されていない旨主張するが、刊行物2の上記摘示した(i)(j)(k)の記載事項、及びノズルが外方作用位置に移行する前にノズルが開いてしまっては、そもそも後退位置をとる意味がなく、内容物の流出による内圧の低下によって、外方への移行自体が妨げられることになることを考慮すれば、該移行過程において、スリットが開くということはなく(本件の原出願にかかる平成15年(行ケ)110号判決における認定も参照)、刊行物3に記載された、端壁2を嵌入状態と突出状態の間で移動させる薄い中間部3の変形も、本願発明1でいう「ダイアフラム手段」ということができ、突出状態に移行するまではスリットが閉じていることは上記刊行物2の場合と同様であるので、当該特許権者の主張は採用できない。

[相違点3]について
刊行物2,3に記載されたものは、内圧の上昇に伴い、バルブヘッド(ノズル/乳首、端壁)が外方作用位置(伸長位置、突出位置)に移行し、その後、より一層の内圧の上昇によりオリフィス(スリット)が開くものと認められる。そして、上昇する内圧が、バルブヘッドを外方作用位置に移動させるよりも大きいが、オリフィスを解放するより小さい間は、バルブは、見かけ上停止することは明らかである。そこで、刊行物2,3記載の技術的事項を、引用発明に適用する時、外方作用位置に移動させる圧力と、オリフィスを解放するための圧力との差を適宜の大きさとして、バルブヘッド(ノズル/乳首、端壁)が外方作用位置(伸長位置、突出位置)に移行したとき、オリフィス(スリット)を開放し内容物を分配するためのさらなる加圧に先立って、バルブヘッドを停止するようにすることは、当業者が適宜なし得た設計的事項にすぎない。
以上のとおりであるから、本件発明1は、技術常識に鑑みれば、上記刊行物1乃至3に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

5-3.本件請求項2に係る発明について
本件請求項2に係る発明(以下、「本件発明2」という。)は、本件発明1の構成に、さらに以下の構成を備えたものと認められる。
(イ)バルブヘッド5が貫通するオリフィス6により形成されたバルブフラップ57を有する
(ロ).容器2に初期の外圧を加え、バルブヘッド5を弾性ダイアフラム手段7の弾力に抗して、内方格納位置から外方作用位置に移行し停止せしめる
(ハ)バルブヘッド5を外方作用位置に保持した状態でバルブフラップ57をスナップ動作で外方に速やかに開かせて該フラップ57を分離せしめる
(ニ)容器2に対する外力を解放して容器2を復元せしめることにより、オリフィス6を閉じさせると共に、容器の内圧低下に応答して弾性ダイアフラム手段7によりバルブヘッド5を内方格納位置に引き込む
そこで、検討すると、上記の構成中(ロ)については、「容器2に加えられる初期の圧力」は、「シフト圧力」の当初の圧力に相当するもので、当然本件発明1においても加えられているものであり、バルブヘッド5を弾性ダイアフラム手段7の弾力に抗して、内方格納位置から外方作用位置に移行するということは、バルブヘッド5は、圧力が加えられないとき弾性ダイアフラム手段7の弾力によって内方格納位置に引き込まれているということなので、上記「5-2.本件請求項1に係る発明について」において検討した[相違点1]に係る構成と実質的に同一である。
したがって、本件発明2と引用発明とは、上記「5-2.本件請求項1に係る発明について」において検討した[相違点1]、[相違点2]及び[相違点3]加え、さらに以下の点で相違している。

[相違点4]本件発明2のバルブヘッド5が、貫通するオリフィス6により形成されたバルブフラップ57を有するのに対し、引用発明の弁177は、長孔181により形成されたフラップを有するとはされていない点

[相違点5]本件発明2のバルブヘッド5は、外方作用位置において、バルブフラップをスナップ動作で外方に速やかに開かせるのに対し、引用発明の弁177は、スナップ動作をするか否か明かでない点

[相違点6]本件発明2において、容器の内圧低下に応答して弾性ダイアフラム手段7によりバルブヘッド5を内方格納位置に引き込むのに対し、引用発明において、弁177は、閉止体178によって、後退保管位置に保持され、閉止体が除去された時に円錐形側壁179の弾性によって操作位置へと移行するものであるので、容器に加えられる圧力が低下しても後退保持位置へは戻らないものと解される点

そこで、上記の相違点について検討する。
[相違点4]について
刊行物1には、上記摘示記載(d)及び(h)に示すように、「本発明の二者択一的自己開閉式分配弁」として分配弁165の頂壁167に、オリフィスとして作用する一対の長孔169、170を有するものが示されており、この一対の長孔により、分配弁165の頂壁167には、本件明細書に添付された図面に57で示されたと同様の本件発明2でいう「バルブフラップ」が形成されているものと認められ、引用発明における分配弁177にこれを採用することは当業者が適宜なし得る事項であり、また、刊行物2乃至4に記載されたスリットを有する分配弁のいずれも、スリットによって分離・対向する部分は、内容物の分配に際して周辺部を基点に外方に回動し、分配のための外圧が除去されたときには内方に回動する点で「バルブフラップ」を構成するものということができるので、引用発明の弁177をスリットにより形成されたバルブフラップを有するものとすることに格別の技術的意義はない。

[相違点5]について
刊行物1記載の分配弁のオリフィスは、予め設定されたしきい値圧力を境にして、圧力変化に呼応して開閉するものであるから、刊行物1には、加圧過程で、しきい値圧力に達すると、バルブフラップをスナップ動作で外方に速やかに開かせることが示唆されていると言えるが、刊行物4にも、弾性変形性容器における容器に閾値を超える内圧を加えることにより、弾性変形性の分与弁をスナップ動作で解放するという技術事項が記載されているので、引用発明に刊行物4に記載された上記の技術的事項を採用して、相違点5に係る構成とすることは、当業者が容易になし得た事項である。

[相違点6]について
容器に圧力を加えて内容物を分配する方法において、(容器に圧力の加えられない)常時は、弾性材料の弾性力により内方格納位置に引き込まれているバルブヘッドを、容器に圧力を加えることで外方作用位置へと移行することが、刊行物2及び3に記載されていること、及び刊行物2及び3に記載された技術的事項を引用発明に適用することが当業者にとって容易になし得る事項であることは、上記「5-2.本件請求項1に係る発明について」で述べたとおりであるところ、刊行物2及び3には、常時は、弾性材料の弾性力により内方格納位置に引き込まれおり、容器に圧力を加えることで外方作用位置へと移行するバルブヘッドが、容器の内圧を除去したときに外方作用位置から内方格納位置へ戻ることも記載されている。
以上のとおりであるから、本件発明2は、上記「5-2.本件請求項1に係る発明について」で検討した事項を参照し、技術的常識に鑑みれば、上記刊行物1乃至4に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

6.本件請求項3乃至7に係る発明について
本件請求項3に係る発明は、本件発明1及び本件発明2に係る発明の構成に加えて、さらに以下の構成を備えたものと認める。
(イ)「バルブヘッド5は、オリフィス6を閉じた状態で概ね凹形を呈すると共に、オリフィス6を開いた状態で概ね凸形を呈するように形状を変形可能」である。
(ロ)「更に容器2に与える外力を増して容器の内圧を高めることにより、バルブフラップ57を含むバルブヘッド5を、外方作用位置において、前記凹形から概ねフラットな形状に変形せしめると共に、弾性ダイアフラム手段7を径方向外方に拡開せしめる工程と、引き続き容器2に与える外力を増して、容器2の内圧を所定放出圧力にまで高めることにより、バルブフラップ57を含むバルブヘッド5を前記フラットな形状から概ね凸形に変形せしめ、バルブフラップ57をスナップ動作で外方に速やかに開かせて該フラップ57を分離せしめることによりオリフィス6を開かせて流体の流れを許すと共に、概ね凸形のバルブヘッド5の周囲で弾性ダイアフラム手段7を径方向内方に収縮せしめる工程」を具備する。

そこで上記(イ)について検討すると、刊行物1に記載された「バルブヘッド」に相当する頂壁180は平らであり、刊行物2の乳頭32は凸形をしており、刊行物3の端壁2も平らであって、刊行物1〜3には「バルブヘッド」が、オリフィスを閉じた状態で凹形を呈することは記載されていない。一方、刊行物4には、スリットを閉じた状態で凹形をした隔膜弁が記載されているが、刊行物4記載の隔膜弁は、頂壁とダイアフラムとからなるものではなく、いわば弁全体が凹形から凸形に変形するものであるので、かかる隔膜弁を、刊行物1記載の分配弁に適用しても、上記(イ)の構成を得ることはできないから、この点は、刊行物の記載に基づいて当業者が容易に想到し得た事項であるとはいえない。
次に、上記(ロ)について検討すると、バルブヘッド5を外方作用位置において、前記凹形から概ねフラットな形状に変形せしめると共に、弾性ダイアフラム手段7を径方向外方に拡開せしめ、バルブヘッド5を前記フラットな形状から概ね凸形に変形せしめ、概ね凸形のバルブヘッド5の周囲で弾性ダイアフラム手段7を径方向内方に収縮せしめる点については、上記刊行物1乃至4のいずれにも記載も示唆もされていない。そして上記の弾性ダイアフラム手段の径方向における拡開・収縮動作は、バルブヘッドにトルクを与え、バルブヘッドの形態と相まって、内容物の分配に際しての速やかな放出と、不注意な放出の阻止という効果を、さらに向上せしめるものと認めることができる。

したがって、本件請求項3に係る発明は、刊行物1乃至4に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものということはできない。

また、本件請求項4に係る発明、及び、請求項4に係る発明を引用している請求項5乃至7に係る発明も、上記請求項3に係る発明と同じく、弾性ダイアフラム手段7の径方向における拡開・収縮動作を構成として具備しているので、同様に、刊行物1乃至4に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものということはできない。

異議申立人は、本件請求項3乃至7に係る発明も、甲第1乃至3号証(当審の取消理由通知に引用した刊行物1、2、及び4)に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである旨主張しているが、上記の弾性ダイアフラム手段7の動作については何も言及していないので、上記主張は採用できない。

8.むすび
以上のとおり、本件請求項1及び2に係る発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるので、本件請求項1及び2に係る特許は、拒絶の査定をしなければならない特許出願に対してされたものと認める。
また、本件請求項3乃至7に係る特許は、異議申立の理由及び証拠によって取り消すことはできず、また他に本件請求項3乃至7に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第14条の規定に基づく、特許法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年制令第205号)第4条第2項の規定により、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
容器に包装された流体製品の分配方法
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】側壁に外力を与えたときに変形して内圧を高め該外力を解放したときに復元する容器に充填した流体製品を分配する方法において、前記容器2は放出開口部21に分配用バルブ3を設け、該分配用バルブ3は、前記放出開口部のまわりをシールするシール手段4と、開閉自在なオリフィス6を有するバルブヘッド5と、前記バルブヘッド5とシール手段4の間の空間をシールすると共にバルブヘッド5を内方格納位置と外方作用位置との間で移行可能とし且つ該バルブヘッド5を内方格納位置に弾性的に引込んでいる弾性ダイアフラム手段7とを備えて成り、
容器2の内圧をシフト圧力まで高めることにより、バルブヘッド5を内方格納位置から弾性ダイアフラム手段7を弾性変形により完全に伸ばした外方作用位置に移行し停止せしめるが、バルブヘッド5が外方作用位置に移行し停止するまでの間は該シフト圧力に抗してオリフィス6を閉じたままの状態に保持する工程と、
前記バルブヘッド5を外方作用位置に移行しシフト圧力に抗して停止した状態から、容器2の内圧を更にシフト圧力を超える所定放出圧力まで高めることにより、外方作用位置に位置するバルブヘッド5のオリフィス6を開放せしめ流体の流れを許す工程とから成ることを特徴とする容器に包装された流体製品の分配方法。
【請求項2】側壁に外力を与えたときに変形して内圧を高め該外力を解放したときに復元する容器に充填した流体製品を分配する方法において、前記容器2は放出開口部21に分配用バルブ3を設け、該分配用バルブ3は、前記放出開口部のまわりをシールするシール手段4と、貫通するオリフィス6により形成されたバルブフラップ57を有するバルブヘッド5と、前記バルブヘッド5とシール手段4の間の空間をシールすると共にバルブヘッド5を内方格納位置と外方作用位置との間で移行可能とし且つ該バルブヘッド5を内方格納位置に弾性的に引込んでいる弾性ダイアフラム手段7とを備えて成り、
容器2に初期の外力を与え、容器2の内圧を所定放出圧力に達しない程度のシフト圧力まで高めることにより、オリフィス6をシフト圧力に抗して閉じたままの状態でバルブヘッド5を、弾性ダイアフラム手段7の弾力に抗して該弾性ダイアフラム手段7が完全に伸ばされるまで、内方格納位置から外方作用位置に移行し停止せしめる工程と、
前記バルブヘッド5を外方作用位置に移行しシフト圧力に抗して停止した状態から、引き続き容器2に与える外力を増して、容器2の内圧を所定放出圧力にまで高めることにより、完全に伸ばされた弾性ダイアフラム手段7によりバルブヘッド5を外方作用位置に保持した状態で、バルブフラップ57をスナップ動作で外方に速やかに開かせて該フラップ57を分離せしめることにより、オリフィス6を開かせバルブヘッド5を通過する流体の流れを許す工程と、
容器2に対する外力を解放して容器2を復元せしめることにより、オリフィス6を閉じさせると共に、容器の内圧低下に応答して弾性ダイアフラム手段7によりバルブヘッド5を内方格納位置に引き込む工程とから成ることを特徴とする容器に包装された流体製品の分配方法。
【請求項3】側壁に外力を与えたときに変形して内圧を高め該外力を解放したときに復元する容器に充填した流体製品を分配する方法において、前記容器2は放出開口部21に分配用バルブ3を設け、該分配用バルブ3は、前記放出開口部のまわりをシールするシール手段4と、貫通するオリフィス6により形成されたバルブフラップ57を有するバルブヘッド5と、前記バルブヘッド5とシール手段4の間の空間をシールすると共にバルブヘッド5を内方格納位置と外方作用位置との間で移行可能とする弾性ダイアフラム手段7とを備えて成り、前記バルブヘッド5は、オリフィス6を閉じた状態で概ね凹形を呈すると共に、オリフィス6を開いた状態で概ね凸形を呈するように形状を変形可能であり、
容器2に初期の外力を与え、容器2の内圧を所定放出圧力に達しない程度に高めることにより、オリフィス6を閉じたままの状態でバルブヘッド5を、弾性ダイアフラム手段7の弾力に抗して、内方格納位置から外方作用位置に移行せしめる工程と、
更に容器2に与える外力を増して容器の内圧を高めることにより、バルブフラップ57を含むバルブヘッド5を、外方作用位置において、前記凹形から概ねフラットな形状に変形せしめると共に、弾性ダイアフラム手段7を径方向外方に拡開せしめる工程と、
引き続き容器2に与える外力を増して、容器2の内圧を所定放出圧力にまで高めることにより、バルブフラップ57を含むバルブヘッド5を前記フラットな形状から概ね凸形に変形せしめ、バルブフラップ57をスナップ動作で外方に速やかに開かせて該フラップ57を分離せしめることによりオリフィス6を開かせて流体の流れを許すと共に、概ね凸形のバルブヘッド5の周囲で弾性ダイアフラム手段7を径方向内方に収縮せしめる工程と、
容器2に対する外力を解放して容器2を復元せしめることにより、オリフィス6を閉じさせると共に、容器の内圧低下に応答して弾性ダイアフラム手段7によりバルブヘッド5を内方格納位置に引き込む工程とから成ることを特徴とする容器に包装された流体製品の分配方法。
【請求項4】側壁に外力を与えたときに変形して内圧を高め該外力を解放したときに復元する容器に充填した流体製品を分配する方法において、前記容器2は放出開口部21に分配用バルブ3を設け、該分配用バルブ3は、前記放出開口部のまわりをシールするシール手段4と、貫通するオリフィス6により形成されたバルブフラップ57を有するバルブヘッド5と、前記バルブヘッド5とシール手段4の間の空間をシールすると共にバルブヘッド5を内方格納位置と外方作用位置との間で移行可能とする弾性ダイアフラム手段7とを備えて成り、前記バルブヘッド5は、オリフィス6を閉じた状態で概ね凹形を呈すると共に、オリフィス6を開いた状態で概ね凸形を呈するように形状を変形可能であり、
容器2に初期の外力を与え、容器2の内圧を所定放出圧力に達しない程度に高めることにより、オリフィス6を閉じたままの状態でバルブヘッド5を、弾性ダイアフラム手段7の弾力に抗して、内方格納位置から外方作用位置に移行せしめる工程と、
更に容器2に与える外力を増して容器の内圧を高めることにより、バルブフラップ57を含むバルブヘッド5を、外方作用位置において、前記凹形から概ねフラットな形状に変形せしめると共に、弾性ダイアフラム手段7を径方向外方に拡開せしめる工程と、
引き続き容器2に与える外力を増して、容器2の内圧を所定放出圧力にまで高めることにより、バルブフラップ57を含むバルブヘッド5を前記フラットな形状から概ね凸形に変形せしめ、バルブフラップ57をスナップ動作で外方に速やかに開かせて該フラップ57を分離せしめることによりオリフィス6を開かせて流体の流れを許すと共に、概ね凸形のバルブヘッド5の周囲で弾性ダイアフラム手段7を径方向内方に収縮せしめる工程と、
容器2に対する外力を解放して容器2を復元せしめることにより、前記バルブフラップ57を含むバルブヘッド5を前記凸形から前記凹形に復元せしめ、フラップ57を速やかにスナップ動作で閉じさせることにより流体の流れを鋭く断ち切り、弾性ダイアフラム手段7によりバルブヘッド5を内方格納位置に引き込む工程とから成ることを特徴とする容器に包装された流体製品の分配方法。
【請求項5】弾性ダイアフラム手段7が収縮することによりバルブヘッド5に対して径方向内方の圧縮力を付与せしめ、容器の内圧が低下したときでもオリフィス6の完全な開放状態を持続せしめることを特徴とする請求項3又は4に記載の流体製品の分配方法。
【請求項6】バルブヘッド5を概ねフラットな形状から凸形に変形せしめてオリフィス6を開かせるために必要な容器の内圧P1と、バルブヘッド5を凸形に持続せしめオリフィス6を完全に開いた状態に持続せしめるために必要な容器の内圧P2とが、P1>P2に構成されており、バルブヘッド5が凸形を呈しオリフィス6を完全に開かせた状態で、容器の内圧がP1とP2の範囲で変化しても、オリフィス6を通過する流体の流れが維持されることを特徴とする請求項3、4又は5に記載の流体製品の分配方法。
【請求項7】使用者が容器2を握ると、容器の内圧が増して弾性ダイアフラム手段7を伸長しながらバルブヘッド5を内方格納位置から外方作用位置へと移行せしめ、バルブヘッド5が外方作用位置に到達したとき、弾性ダイアフラム手段7及びバルブヘッド5が容器2の側壁に振動による信号を与え、これにより使用者が、それ以上に容器の内圧を高めるとバルブヘッド5がスナップ動作で開き流体が流出することを感知できることを特徴とする請求項3、4、5又は6に記載の流体製品の分配方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、包装している製品、特に流体等の製品に対して自己シールする分配用バルブを備えた包装において該流体製品を分配する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】多くの異なったタイプの包装又は容器が、液体、ペースト、粉末等を含む流体又は流体化された材料のような流動できる固体でない製品を包装するために現在使用されている。尚、このような製品の物質は、以後綜合して一般的に“流体”と呼ぶこととする。このような包装の中の若干のものは、流体の選ばれた量が包装から放出されることを許し、その後に包装を閉じるため再びシールする自己シール性の分配用バルブを有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の包装の分配用バルブで経験された問題は、余分な力を必要とせずに、製品を繰返して分配することができ、且つ、使用者によって希望される製品の所望量のみを、特に包装されている製品を保ってきちんと放出するように、包装容器、分配用バルブ及び流体製品の間の適当な設計のバランスを達成することに関している。例えば、手洗い石鹸等のような高濃度流体製品を分配する時は、使用者が満足な結果を達成するために極めて少量、すなわち使用毎に小定量のみの石鹸が必要とされる。
【0004】対照的に皮膚に湿気を与えるもの、日焼けクリーム等のような流体製品を用いるときは、通常、多量の製品が使用者によって使用される毎に要求される。容器の適度の圧力に応答してバルブが速やかに且つ容易に開く性能は、圧力が解放された時にバルブが速やかに且つ確実に閉まる性能と同様に重要である。
【0005】一旦バルブが開かれると、バルブを通る流体を維持するために容器に維持されなければならない圧力の大きさも重要である。これらの要素の相互間の適当なバランスを速やかに且つ正確に達成する性能は包装の分配用バルブの設計に極めて望ましいことである。
【0006】本発明は、容器に取付けられた分配用バルブを含む流体製品等のための包装の分配用バルブを提供し、これにより流体製品のための優れた分配方法を達成することを目的とする。この分配用バルブは、容器の分配開口部のまわりをシールするシール手段を構成する末端フランジ(以下バルブフランジという)と、予め定められた放出圧力を加えたり取除いたりすることに応答して、そこを通る流体を制御するために、開放したり又は閉鎖するオリフィスをもつバルブヘッドとを備えている。
【0007】このバルブは、一端がバルブフランジに接続され、反対の端がその端に隣接した部位でバルブヘッドに接続されたコネクタースリーブを備えており、コネクタースリーブによりバルブヘッドとバルブフランジの間の空間をシールする。このコネクタースリーブは、弾力のある柔軟な構造をもち、これにより容器の中が予め定められた放出圧力以上にあがると、バルブヘッドは、コネクタースリーブを折り重ね、その折目を移動させながらオリフィスを開放させるのを助けるためにバルブヘッドにトルクを加えるように外方に移動する。
【0008】本発明の主要な目的は、広い範囲の色々異なったタイプの流体製品を容易に且つきちんと分配することのできる包装の分配用バルブを提供し、これにより優れた分配方法を実施可能とすることである。この包装の分配用バルブは、容器と分配される流体製品の両方を速やかに且つ確実にシールし、しかも、使用者が適当な圧力を容器に加えるとき容易に且つ完全に開放するのに適した自己シールバルブを構成する。このバルブは弾力のある柔軟なコネクタースリーブにより構成された弾性ダイアフラムを含み、好ましくは、スリーブが折り重ねられ次いでオリフィスを開放させるのを助けるためにバルブヘッドに対してトルクを加えるように、折り重ねられ、その折目を移動させながら外方に伸びるように構成されている。
【0009】コネクタースリーブは十分な柔軟性を持ち、熱膨張等によって起されるような容器の内部の圧力の増加は、オリフィスへの余分な圧力が軽減されるように、コネクタースリーブを伸ばすバルブヘッドの移動によって減殺される。コネクタースリーブは、バルブフランジが所定の容器に取付けられたとき、バルブフランジの取付け不良又は歪みがバルブヘッドに伝えられず、これによりオリフィスの開放及び閉鎖が妨げられることのないように、十分な柔軟性を備えるように形成されている。
【0010】コネクタースリーブは、容器に加えられた衝撃力等によりオリフィスが不本意に開かないように、コネクタースリーブを伸ばしながらバルブヘッドを移動することによって、その衝撃力等を吸収する十分な柔軟性を備えるように構成されている。このバルブは、比較的広い範囲の容器の圧力に曝された時でもそこを通る流量がほぼ一定になるように構成されている。使用の度に相当多量の材料が一般的に分配されるような製品に対しては、バルブの確実なシールを損なうことなく操作をより容易にするために、一旦オリフィスが開放に移行されると、オリフィスを通る流体の流れを維持するように、放出のために必要な圧力が低くても足りるように構成されている。
【0011】包装の分配用バルブは極めて使い途が多く、特に容器底部からの分配及びそれに類似する包装からの分配に関する用途に適用される。バルブは非常に丈夫である一方、製作費用は低減され、設計は複雑ではない。全体の包装は使用に効率的で、製造は経済的で、使用寿命は長く、特に多くの異なった希望される用途に適している。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、側壁に外力を与えたときに変形して内圧を高め該外力を解放したときに復元する容器に充填した流体製品を分配する方法において、前記容器2は放出開口部21に分配用バルブ3を設け、該分配用バルブ3は、前記放出開口部のまわりをシールするシール手段4と、開閉自在なオリフィス6を有するバルブヘッド5と、前記バルブヘッド5とシール手段4の間の空間をシールすると共にバルブヘッド5を内方格納位置と外方作用位置との間で移行可能とし且つ該バルブヘッド5を内方格納位置に弾性的に引込んでいる弾性ダイアフラム手段7とを備えて成り、容器2の内圧をシフト圧力まで高めることにより、バルブヘッド5を内方格納位置から弾性ダイアフラム手段7を弾性変形により完全に伸ばした外方作用位置に移行し停止せしめるが、バルブヘッド5が外方作用位置に移行し停止するまでの間は該シフト圧力に抗してオリフィス6を閉じたままの状態に保持する工程と、前記バルブヘッド5を外方作用位置に移行しシフト圧力に抗して停止した状態から、容器2の内圧を更にシフト圧力を超える所定放出圧力まで高めることにより、外方作用位置に位置するバルブヘッド5のオリフィス6を開放せしめ流体の流れを許す工程とから成ることを特徴とする容器に包装された流体製品の分配方法が提供される。
【0013】また、本発明によれば、側壁に外力を与えたときに変形して内圧を高め該外力を解放したときに復元する容器に充填した流体製品を分配する方法において、前記容器2は放出開口部21に分配用バルブ3を設け、該分配用バルブ3は、前記放出開口部のまわりをシールするシール手段4と、貫通するオリフィス6により形成されたバルブフラップ57を有するバルブヘッド5と、前記バルブヘッド5とシール手段4の間の空間をシールすると共にバルブヘッド5を内方格納位置と外方作用位置との間で移行可能とし且つ該バルブヘッド5を内方格納位置に弾性的に引込んでいる弾性ダイアフラム手段7とを備えて成り、容器2に初期の外力を与え、容器2の内圧を所定放出圧力に達しない程度のシフト圧力まで高めることにより、オリフィス6をシフト圧力に抗して閉じたままの状態でバルブヘッド5を、弾性ダイアフラム手段7の弾力に抗して該弾性ダイアフラム手段7が完全に伸ばされるまで、内方格納位置から外方作用位置に移行し停止せしめる工程と、前記バルブヘッド5を外方作用位置に移行しシフト圧力に抗して停止した状態から、引き続き容器2に与える外力を増して、容器2の内圧を所定放出圧力にまで高めることにより、完全に伸ばされた弾性ダイアフラム手段7によりバルブヘッド5を外方作用位置に保持した状態で、バルブフラップ57をスナップ動作で外方に速やかに開かせて該フラップ57を分離せしめることにより、オリフィス6を開かせバルブヘッド5を通過する流体の流れを許す工程と、容器2に対する外力を解放して容器2を復元せしめることにより、オリフィス6を閉じさせると共に、容器の内圧低下に応答して弾性ダイアフラム手段7によりバルブヘッド5を内方格納位置に引き込む工程とから成ることを特徴とする容器に包装された流体製品の分配方法が提供される。
【0014】更に、本発明によれば、側壁に外力を与えたときに変形して内圧を高め該外力を解放したときに復元する容器に充填した流体製品を分配する方法において、前記容器2は放出開口部21に分配用バルブ3を設け、該分配用バルブ3は、前記放出開口部のまわりをシールするシール手段4と、貫通するオリフィス6により形成されたバルブフラップ57を有するバルブヘッド5と、前記バルブヘッド5とシール手段4の間の空間をシールすると共にバルブヘッド5を内方格納位置と外方作用位置との間で移行可能とする弾性ダイアフラム手段7とを備えて成り、前記バルブヘッド5は、オリフィス6を閉じた状態で概ね凹形を呈すると共に、オリフィス6を開いた状態で概ね凸形を呈するように形状を変形可能であり、容器2に初期の外力を与え、容器2の内圧を所定放出圧力に達しない程度に高めることにより、オリフィス6を閉じたままの状態でバルブヘッド5を、弾性ダイアフラム手段7の弾力に抗して、内方格納位置から外方作用位置に移行せしめる工程と、更に容器2に与える外力を増して容器の内圧を高めることにより、バルブフラップ57を含むバルブヘッド5を、外方作用位置において、前記凹形から概ねフラットな形状に変形せしめると共に、弾性ダイアフラム手段7を径方向外方に拡開せしめる工程と、引き続き容器2に与える外力を増して、容器2の内圧を所定放出圧力にまで高めることにより、バルブフラップ57を含むバルブヘッド5を前記フラットな形状から概ね凸形に変形せしめ、バルブフラップ57をスナップ動作で外方に速やかに開かせて該フラップ57を分離せしめることによりオリフィス6を開かせて流体の流れを許すと共に、概ね凸形のバルブヘッド5の周囲で弾性ダイアフラム手段7を径方向内方に収縮せしめる工程と、容器2に対する外力を解放して容器2を復元せしめることにより、オリフィス6を閉じさせると共に、容器の内圧低下に応答して弾性ダイアフラム手段7によりバルブヘッド5を内方格納位置に引き込む工程とから成ることを特徴とする容器に包装された流体製品の分配方法が提供される。
【0015】また、更に、本発明によれば、側壁に外力を与えたときに変形して内圧を高め該外力を解放したときに復元する容器に充填した流体製品を分配する方法において、前記容器2は放出開口部21に分配用バルブ3を設け、該分配用バルブ3は、前記放出開口部のまわりをシールするシール手段4と、貫通するオリフィス6により形成されたバルブフラップ57を有するバルブヘッド5と、前記バルブヘッド5とシール手段4の間の空間をシールすると共にバルブヘッド5を内方格納位置と外方作用位置との間で移行可能とする弾性ダイアフラム手段7とを備えて成り、前記バルブヘッド5は、オリフィス6を閉じた状態で概ね凹形を呈すると共に、オリフィス6を開いた状態で概ね凸形を呈するように形状を変形可能であり、容器2に初期の外力を与え、容器2の内圧を所定放出圧力に達しない程度に高めることにより、オリフィス6を閉じたままの状態でバルブヘッド5を、弾性ダイアフラム手段7の弾力に抗して、内方格納位置から外方作用位置に移行せしめる工程と、更に容器2に与える外力を増して容器の内圧を高めることにより、バルブフラップ57を含むバルブヘッド5を、外方作用位置において、前記凹形から概ねフラットな形状に変形せしめると共に、弾性ダイアフラム手段7を径方向外方に拡開せしめる工程と、引き続き容器2に与える外力を増して、容器2の内圧を所定放出圧力にまで高めることにより、バルブフラップ57を含むバルブヘッド5を前記フラットな形状から概ね凸形に変形せしめ、バルブフラップ57をスナップ動作で外方に速やかに開かせて該フラップ57を分離せしめることによりオリフィス6を開かせて流体の流れを許すと共に、概ね凸形のバルブヘッド5の周囲で弾性ダイアフラム手段7を径方向内方に収縮せしめる工程と、容器2に対する外力を解放して容器2を復元せしめることにより、前記バルブフラップ57を含むバルブヘッド5を前記凸形から前記凹形に復元せしめると共に、フラップ57を速やかにスナップ動作で閉じさせることにより流体の流れを鋭く断ち切り、弾性ダイアフラム手段7によりバルブヘッド5を内方格納位置に引き込む工程とから成ることを特徴とする容器に包装された流体製品の分配方法が提供される。
【0016】本発明の好ましい実施形態は、弾性ダイアフラム手段7が収縮することによりバルブヘッド5に対して径方向内方の圧縮力を付与せしめ、容器の内圧が低下したときでもオリフィス6の完全な開放状態を持続せしめる点に特徴がある。
【0017】また、本発明の好ましい実施形態は、バルブヘッド5を概ねフラットな形状から凸形に変形せしめてオリフィス6を開かせるために必要な容器の内圧P1と、バルブヘッド5を凸形に持続せしめオリフィス6を完全に開いた状態に持続せしめるために必要な容器の内圧P2とが、P1>P2に構成されており、バルブヘッド5が凸形を呈しオリフィス6を完全に開かせた状態で、容器の内圧がP1とP2の範囲で変化しても、オリフィス6を通過する流体の流れが維持される点に特徴を有する。
【0018】更に、本発明の好ましい実施形態は、使用者が容器2を握ると、容器の内圧が増して弾性ダイアフラム手段7を伸長しながらバルブヘッド5を内方格納位置から外方作用位置へと移行せしめ、バルブヘッド5が外方作用位置に到達したとき、弾性ダイアフラム手段7及びバルブヘッド5が容器2の側壁に振動による信号を与え、これにより使用者が、それ以上に容器の内圧を高めるとバルブヘッド5がスナップ動作で開き流体が流出することを感知できる点に特徴を有する。
【0019】本発明のこれらの利点及びその他の利点は、以下の明細書の記述、特許請求の範囲及び付属図面によって当業者に理解され評価されるであろう。
【0020】
【実施の形態】ここに記述するために、用語“上部の”、“下部の”、“右の”、“左の”、“後ろの”、“前の”、“垂直の”、“水平の”及びこれから導かれるものは図1ないし図3に示された発明に関するものである。然しながら、本発明は明らかに反対の説明がなされている場合を除いて色々な代りの方向づけ及び段階の順序をとることがあることを了解されたい。
【0021】図1は、一般的に本発明を具体化した包装の分配用バルブを示す。包装1は特に液体洗剤、家庭用クリーナー、みがき粉、湿り気を与えるクリーム、食品等のような液体製品の包装と分配に適し、そこに取付けられた自己シールする分配用バルブ3を含む。バルブ3は、バルブフランジ4から成るシール手段(以下、バルブフランジ4又はシール手段4の語を選択的に用いる)と、放出オリフィス6を有するバルブヘッド5と、コネクタースリーブ7により構成された弾性ダイアフラム手段(以下、コネクタースリーブ7又はダイアフラム手段7の語を選択的に用いる)とを含み、このコネクタースリーブ7の一端は折目部51を介してバルブフランジ4と接続され、反対の端はその端に隣接する部位でバルブヘッド5に接続される。コネクタースリーブ7は弾性のある柔軟な構造を有するので、容器2の中の圧力が予め定められた圧力以上にあがると、バルブヘッド5は、外方に向って移動し(図8ないし図15)、折目部51に見られるようにコネクタースリーブ7を折り重ねさせ、その後、折目部51を移動させながら、コネクタースリーブ7をバルブヘッド5とバルブフランジ4との間で伸ばす。
【0022】図1ないし図3に図示した容器2は、特に底部からの分配用に設計されており、一般的に柔軟で長円形の実質的に剛性のベース13の上に支持された容器本体12を含む。容器本体12は、対向する側壁14及び15と、頂部16及び底17を含む一体構造を作り出すのに適した合成樹脂材料から一体成形されることが好ましい。容器の側壁14及び15は、容器2の内部を加圧したり減圧するために横方向に変形自在であり、好ましくは流体製品18を分配するために容器2に加えられる何らかの外部の力を与えた後、該力を解放すると、自動的に元の形に戻る十分な弾性と剛性を有する。
【0023】図2及び図3に図示した容器の底17は、下に向って開いたネック20を含み、このネックのまわりにバルブ3のバルブフランジ4が位置する放出開口部21を形成している。図7及び図8に最も良く示されるように、ネック20の自由端は一般的にL字形の縦断面構造をもつ環状の形状をした溝を含み、溝の中にバルブ3のバルブフランジ4をぴったりと受け入れるように形成されている。容器のベース13には、溝22に近接して位置し、スナップロック24の配設によって容器本体12に取付けられたバルブ保持リング23が設けられている。
【0024】容器のベース13(図2及び図3)は、包装1をカウンターやシンク、その他の作業面等のような関係する表面の上に当接して支持するのに適するように実質的に平らな底25を有する。ネックの溝22は、後述するように、バルブ3を包装1の中にほぼ凹んだ状態で位置させるように、容器のベース13の底25の内側に配置されている。
【0025】図4ないし図6に示すように、図示された自己シーリングの分配用バルブ3は、綜合的に形成された一体構造を有する。バルブ3は好ましくは弾性のある柔軟な材料から成形され、例示された実施例においては、包装された流体製品との反応及び/又は流体製品の粗悪化を防ぐように実質的に不活性なシリコンゴムから成る。本発明の1実施例において、バルブ3は比較的高速で液体シリコンの成形により生産されている。
【0026】例示されたバルブ3のバルブフランジ4(図4ないし図6)は、環状の平らな形状を有し、且つ内側の面30、外周の面31、下面32と、直立する外側のリム34を備えた先端部33から成る実質的にL字形断面の構成を有している。バルブフランジ4は、保持リング23を取付けると弾性的に圧縮される下面32と先端部33の間に実質的な厚さを有し、該下面32と先端部33の間で洩れに耐える確実なシール手段を構成する。バルブフランジ4のリム34は、何らかの放射方向の動きを防止するためネックの溝22の中に完全にロックされる。
【0027】図例において、バルブ3のヘッド5(図4ないし図6)は、円形のほぼ平らな形状を有し、且つバルブヘッド5の放射方向の外側においてより厚く、放射方向の内側部分においてより薄く形成され、一般的に傾斜したテーパ構造を有する。このテーパ構造は、後述するように、バルブ3をパチンと開け/パチンと閉めるスナップ動作を達成するのに役立つ。詳細には、例示された実施例において、バルブヘッド5は、外側の側面、即ち放出開口部21の外側に向かう外側表面38を有し、この表面は分配包装1の外側に向って開き又は内側に向かって湾曲し且つ第1の予め定められた半径によって規定されるアーチ形の立体構造を有し、従って、図示のように、容器2の外側から内側に向けて凹入するほぼ球面状の凹面を形成する。
【0028】バルブヘッド5の外側表面38は、コネクタースリーブ7の側壁の表面に沿って連続して延びる。バルブヘッド5は、内側の側面、即ち放出開口部21の内側に向かう内側表面39を含み、この表面39は、包装1の外側に向って開き又は内側に向かって湾曲し且つ第2の予め定められた半径によって規定されたアーチ形の立体構造を有する周縁部分40から成り、従って、図示のように、容器2の内側から外側に向けて傾斜し且つほぼ球面状となる凸面を形成する。内側表面39上の周縁部分40の曲率を決定する半径R2は外側表面38の曲率を決定する半径R1よりも大きいので、この2つの表面はバルブヘッド5の中心に向かって集り、バルブヘッド5に対して上述の内側に傾斜したテーパ構造を与える。
【0029】バルブヘッド5の内側表面39は、中心部分41を含み、該中心部分は実質的にほぼ平らで側面視フラットな円形平面形状を有し、該平面は放出オリフィス6に対してほぼ直角である。バルブヘッド5の中心部分41は、後述するようにバルブ3の開放及び閉鎖の特性を改良するのに役立つ。バルブヘッド5の外周は、環状の縁部42により構成され、該縁部42の外周面は、周縁部分40の外側の縁43に始まって、そこから外側にやや傾斜して延び、最終的にコネクタースリーブ7に合流している。バルブヘッド5の周縁部分40と中心部分41とが交差する部分は、円形の内側の縁44を形成している。環状の縁部42によって測定されるバルブヘッド5の外側の直径は、実質的に内側の面30によって測定されたバルブフランジ4の内側の直径よりも小さい。後述するように、バルブヘッド5とバルブフランジ4の間の間隔は、バルブヘッド5がバルブフランジ4の中心を通って軸方向に自由に移動することを許している。
【0030】バルブヘッド5から延びるコネクタースリーブ7(図4ないし図6)は円筒形の中空形態であり、ほぼJ字形の縦断面形状を有し、円筒形の側壁部分45と放射方向の外方に向って延びるベース部分46を含む伸縮自在な弾性ダイヤフラムを構成する。コネクタースリーブ7は、それぞれ内側と外側の表面47及び48を有し、これらの表面はその長さに沿って同一距離の間隔を保つので、コネクタースリーブ7は実質的に均一な厚さを有する。コネクタースリーブ7の一端49はそれに隣接する縁52の部分においてバルブヘッド5の外側表面38に接続され、コネクタースリーブ7の反対の端50はバルブフランジ4の内側の面30に接続されている。
【0031】コネクタースリーブ7の端49における内側表面47は、バルブヘッド5の縁部42の周面と実質的に同一平面で隣接して位置し、一方、コネクタースリーブ7の反対の端50は内側の面30の中央部分においてバルブフランジ4に接続されているので、コネクタースリーブ7のベース部分46は、バルブフランジ4から放射方向の内方に広がり、コネクタースリーブ7のアーチ形に折曲された折目部51を包装1の外側に向けて突出している。コネクタースリーブの折目部51のアーチ形に広がった形は、図示のように容器2の内側に向けて対向し且つ容器2の内圧を受け易い環状の溝を構成しているので、コネクタースリーブ7が最初に折り重なりその後その折目部51を移動させながらバルブフランジ4とバルブヘッド5の間で外方に伸び、後述する方法でバルブヘッドが外方に移動するのを助ける。
【0032】コネクタースリーブ7の端49のバルブヘッド5への連結構造の点並びにそれに関連した幾何学構造の点は、後述するように、バルブヘッド5をパチンと開けるのを助けるトルクの力を効果的に増加させる。コネクタースリーブ7の端49において側壁部分45の外側表面48は、環状の縁52を規定する角度でバルブヘッド5の外側表面38と交差する。
【0033】図示された実施例において、コネクタースリーブ7のアーチ形の折目部51の最も外側の領域は、製造を容易にするためバルブフランジ4の下面32と実質的に並ぶか又はやや内側に配置されている。コネクタースリーブ7の長さは、バルブヘッド5が完全に外側に移動した外方作用位置にあるとき(図10ないし図14)、バルブヘッド5の後ろでコネクタースリーブ7が畳み込まれるのを防ぐのに十分なだけ短く選ばれるのが好ましい。
【0034】図示されたバルブ3は、その元々の通常の状態において帽子形の側面構造をもち、この状態でバルブヘッド5はほぼ凹型の形態を保持する。コネクタースリーブ7の弾性のある柔軟性は、それが折り重ねられ、その後、後述するように折目部51を移動させながら伸びることを可能にしている。コネクタースリーブ7は、容器のネック20の放出開口部21に関して軸方向にバルブヘッド5が自由に内方及び外方に移動又は浮動することを許す方法で、その中心に取付けられたバルブヘッド5を有する伸縮可能なダイヤフラムとして作用する。
【0035】図示された実施例において、放出オリフィス6(図4ないし図6)は、中心部分41の対向する外側表面38と内側表面39の間にわたって延びる2つの交差する直線のスリット55及び56を含む交差スリット構造を有する。図示されたスリット55及び56は互いに直角をなす方向に向けられており、これらの対向端55a及び55bは、中心部分41の環状の縁44からやや内側に位置している。オリフィスのスリット55及び56は選択的にバルブを通る流体製品の流れを許すように内側及び外側に曲がる四つのフラップ又はペダル57(以下バルブフラップ57という)を形成している。
【0036】スリット55及び56は、好ましくはバルブヘッド5の中心部分41を貫通して余り多くの材料をそこから取除かずに切ることによって形成されるので、バルブフラップ57の向い合った側面58及び59(図13及び図14)は放出オリフィス6が通常の完全に閉じた位置にあるとき相互にぴったりとシールされる。スリット55及び56の長さと位置は、バルブ3を予め定められた開放及び閉鎖の圧力並びに分配包装1の他の分配特性を変化させるために調整することができる。各バルブフラップ57の側面58及び59はその自由端で交差し、端60を形成する。バルブヘッド5の周縁部分40、縁部42、スリットの端55a及び56b及び外側表面38の間に配置されたバルブヘッド5の部分は、バルブヘッド5のリング部分61を構成し、バルブヘッド5は後述する方法で作用する。
【0037】オリフィス6は希望される分配特性に従って多くの異なった形状、寸法及び/又は構成を採用し得ることを了解されたい。例えば、オリフィス6は、もっと小さい又はもっと狭い流れを希望するときは、特に単一のスリットにしても良い。オリフィス6は、特により大きな又はより広い流れを希望するとき及び/又は流体製品がある種のサラダドレッシング等のような混合物を含むときは、3本又はそれ以上のスリットを含んでも良い。例えば、穴、あひるのくちばしのような他の形式のオリフィス6がバルブ3に組み込まれても良い。
【0038】自己シールする分配バルブ3は、好ましくは、所望の正確な分配特性を達成するように、特定の容器2及び特定のタイプの流体製品に関して使用されるように形成される。例えば、流体製品の粘度と密度は、特に包装1の底部に分配用バルブが配設されるとき、容器2の形状、寸法及び強度と共に、バルブ3を特定の形態に設計する際の重要な要素となる。バルブ材料の剛性と硬度、並びにバルブヘッド5とコネクタースリーブ7の両方の寸法と形状が、所望の分配特性を達成するのに重要であり、容器2とそこから分配される流体材料18の両方に対して注意深く調和せしめられなければならない。
【0039】本発明の1実施例は、特に、皿洗機用洗剤、液体石鹸、湿り気のあるクリーム、食品等のような流体の家庭用製品を好適に分配できるように設計されている。このような流体製品材料が、底部に分配用バルブ3を配置したブロー成形されたポリプロピレン容器から分配されるとき、特に適していると判明した一つの特定のバルブは次の通りである。
【0040】バルブフランジ4の外側と内側の直径はそれぞれ0.7000インチと0.5802インチであり、バルブヘッド5の端部42の面の直径は0.4391インチであり、中心部分41の外側の縁44の直径は約0.2212インチである。コネクタースリーブ7の厚さは約0.0130インチであり、バルブフランジ4の下面32からバルブヘッド5の縁52までを測定したときの全体の高さは0.1159インチである。バルブヘッドの外側表面38の半径は0.2900インチであり、一方、内側表面39の周縁部分40の半径は0.0350インチである。
【0041】従って、バルブヘッド5のトータルな厚さは、縁部42において約0.0778インチであり、中心部分41の中心において約0.0350インチである。バルブ3の全体の高さは、バルブフランジ4の下面32から中心部分41の頂部まで測定したとき約0.2402インチである。スリット55及び56は約0.2200インチの長さを有し、バルブの中心部分41の中心にスクエアに位置づけられている。バルブはダウコーニング社が商標名“SILASTIC SR”の下で製造しているタイプの液状シリコンゴムにより一体成形される。
【0042】上記の特定の寸法と特性を有するバルブについて行われた実験テストによれば、バルブ3は水柱約25ないし28インチに等しい容器2の中の圧力に曝されたとき、パチンと開くことが示されている。バルブ3をスナップ式にパチンと開けさせる圧力は、予め定められた分配圧力すなわち開放圧力と呼ぶことができ、以下、「放出圧力P1」として説明する。バルブ3は容器2の内部圧力が水柱約16乃至18インチに等しい圧力以下に低下すると自動的にパチンと閉まる。バルブ3をスナップ式にパチンと閉めさせる圧力は、予め定められた閉鎖圧力と呼ぶことができる。バルブ3が開いている間は、オリフィス6を通して実質的に一定の流体製品が流れるが、たとえ容器2に余分な圧力が加えられても、放出され続ける。
【0043】本発明によれば、バルブ3は、特に容器2と分配される流体製品のタイプとに調和させるために多くの異なった形状と寸法を採用できることを了解されたい。予め定められたバルブ3の開放圧力、即ち、放出圧力P1は、特定の製品に対する所望の分配基準に従って大幅に変化せしめることが可能である。分配される流体製品の流れの特性、例えば比較的広い柱のような流れとか、薄い針状の流れとか、一塊りずつか等により実質的に調整することができる。
【0044】使用に際して、分配包装1は次のように作動し、これにより本発明の分配方法の1実施形態が実施される。バルブ3は、図7に示された内側に凹形となる姿勢をとり、この状態でバルブ3は変形されることなく、コネクタースリーブ7は完全に引込まれ、放出開口部6は完全に閉じられており、バルブ3は、実質的に元の成形されたときの形状を保持する。以下、バルブヘッド5がとるこの位置を「内方格納位置」という。図示された包装1に示すように、バルブ3が容器2の底部に取付けられるとき、バルブ3は、容器2を完全に満した流体製品18により加えられる圧力を受けても、放出圧力P1よりも低い限り、放出オリフィス6を確実に閉じたまま保たれるように構成されている。
【0045】握持した手指等で容器の側壁14及び15を内側に押圧する等の方法で、容器2の内部に追加の圧力を伝え、放出圧力P1には達しない内圧(以下「シフト圧力」という)を発生させると、コネクタースリーブ7は、伸縮可能なダイヤフラムとして作用し、コネクタースリーブ7のアーチ形の折目部51を折り重ねると共に、バルブヘッド5が、内方格納位置から、包装1の外に向って軸方向外に移動し始めることを許し、コネクタースリーブ7は、その後、図8に示すように折目部51を移動させる方法で外方に向って伸び始める。コネクタースリーブ7の外方に向って突き出たJ字形の構成はコネクタースリーブ7が伸長運動を始めるのを助ける。コネクタースリーブ7の元の成形された形状(図7)からの弾性的変形は、バルブ3を元の通常の形態に弾性的に戻そうとする複雑な態様の応力をバルブ3の中に発生させ、この力は、端縁52に隣接するバルブヘッド5にコネクタースリーブ7から加えられる外側に向かうトルクを含み、これは後述するように、放出オリフィス6をその開放位置に向けて弾性的に押し進める傾向を有する。
【0046】追加の圧力を容器2の内部に加え続け、シフト圧力を次第に増加せしめると、図9に示されるように、バルブヘッド5は、コネクタースリーブ7がそれ自身に沿って折目部51を移動せしめ、軸方向外方に移動し続ける。バルブヘッド5の縁部42はバルブフランジ4の中心を通過する。
【0047】追加の圧力を容器2の内部に加え続けると、図10に示されるように、バルブヘッド5が移動し、コネクタースリーブにより構成された弾性ダイアフラム手段7は、折目部51を端縁52にまで移動させ該端縁52とバルブフランジ4の間で完全に伸ばされるまで、包装1の外側に向けて外方に伸び続ける。バルブヘッドが完全に移動された位置にあるとき(図10)、コネクタースリーブ7の中に形成された力は、コネクタースリーブ7の側壁部分45をバルブヘッド5の縁部42に対し同心状のほぼ円筒形に形成する。コネクタースリーブ7の側壁45は、その元の成形された形状からバルブヘッド5の縁部42の周面と平行な方向に180度折り曲げられ、移動した折目部51がリップ又はリム65(以下リム65という)を構成する。以下、このようにバルブヘッド5が完全に移動された位置を「外方作用位置」という。
【0048】図11に示すように更に追加の圧力が容器2の内部に加えられ、容器の内圧をシフト圧力から放出圧力P1に近づくように更に増加せしめると、バルブヘッド5は外向きの移動を続けようとする。然しながら、コネクタースリーブ7は完全に伸ばされているので、バルブヘッド5を更に外向きに押圧するとき、コネクタースリーブ7を緊張させ又は引伸し、このときバルブヘッド5に加えられる外向きの力(トルク)を増加させる。バルブヘッド5の更に外向きの移動ないし変形により、図11に最も良く示されているように、バルブヘッド5は、特にその外側表面38に沿って平らにされ又はストレートにされる傾向を示す。この平らにする運動は、バルブヘッド5の円形平面形態を拡大又は膨張させる傾向があり、この拡大はコネクタースリーブ7によってバルブヘッド5の端縁52に加えられる放射方向(径方向と同義、以下同じ)の内側に向いた力によって抵抗され、これによりバルブ3の中に別の複雑な応力のパターンを発生し、この力はバルブヘッド5を放射方向の内方に圧縮する傾向を生じる力を含む。バルブヘッド5がテーパ形状であるため、圧縮応力の大部分はバルブヘッド5の中心部分41の近くに発生すると考えられる。
【0049】図11において破線と実線の比較によって最も良く示されているように、コネクタースリーブ7が破線で示すように完全に伸び、バルブヘッド5が外方作用位置に臨まされた状態にあって、追加の圧力がバルブ3の内側表面39に伝えられるとき、外側のリム65は、図11の実線で示すように、軸方向の外方に向かい且つ放射方向の外方に向かう方向に動く。バルブヘッド5の縁部42は、コネクタースリーブ7によって該縁部42に加えられたトルクの力の結果、内側に向けて曲げられ又弾性変形する。
【0050】図12に例示されているように、追加の圧力が容器2の内部に加えられるとき、コネクタースリーブ7が更に長手方向に引張られ、バルブヘッド5が平面形状を更に拡大することにより、バルブヘッド5は、外側に向かって移動ないし変形し続ける。この運動は、図12に描かれた破線の図と実線の図の比較によって最も良く示されている。外側のリム65は、図12の破線に対応する図11の実線に示す状態から、軸方向の外方に向かい且つ放射方向の外方に向かう方向に移動し、図12の実線に示す位置まで移動する。
【0051】バルブヘッド5の縁部42は、コネクタースリーブ7によって該縁部42に加えられたトルクの力が増加する結果、内側に向けてより大きく曲げられ或いは弾性変形することが示されている。これらの結合された力とその作用は、図12に示すようにバルブヘッド5を更に圧縮して枝分かれ(bifurcation)の状態にするのに役立つ。そして、バルブヘッド5に作用する組合わされた力は、容器の内圧が放出圧力P1に達することにより、バルブ3の内側表面39に幾らかの追加の外向きの力が加えられると、図13及び図14に示された方法で、パチンというスナップ動作によりバルブを速やかに外方に開かせ、これにより液体製品を放出オリフィス6を通過して分配する。
【0052】前述の「枝分かれ状態」とは、図12に例示されるように、バルブ3が図13及び図14に示すような完全に開けられた状態になる直前の状態であり、バルブ3がとる比較的不安定な状態を意味している。バルブ3が図12に示された枝分かれ状態を通過するとき、バルブヘッド5に作用する組合わされた力は、与えられた瞬間に対して非常に一時的に不安定な平衡状態にあり、その後、速やかにバルブヘッド5をほぼ凸型の形に移行させ、同時にオリフィス6を開かせる。図12に実線で示した枝分かれ状態において、バルブヘッド5は、外側表面38がリム65とフラップ端60の間で内側に窪み、内側表面39はオリフィス6の中心に向けてやや外側に曲げられ、概ね平らなディスクに近似した形状をとる。
【0053】バルブ3をパチンと開けることは、少なくとも部分的にはコネクタースリーブ7によってバルブヘッド5に加えられる力(トルク)によって達成されるが、これは図12に例示するように、バルブヘッド5の縁部42の形を実質的に歪めるのに十分である。バルブ3が図13及び図14に示された完全に伸び、完全に開いた位置をとるとき、バルブフラップ57と共に、バルブヘッド5のリング部分61は、外側に向けて曲げられ又は弾性変形され、これによりバルブヘッド5のリム65はやや小さくなり又は収縮する。バルブフラップ57は、端55a及び55bの間を伸びる線、即ち、オリフィススリット55及び56に沿って開口するように折曲される傾向を示す。
【0054】バルブヘッド5にコネクタースリーブ7によって加えられた連続する放射方向の内側に向かう圧縮力は、コネクタースリーブ7によって、そこに加えられた外に向かうトルクに加えて、容器2の内部の圧力が減らされても、放出オリフィス6を完全に開いた位置に保つよう組合わせられる。従って、予め定められた開放圧力(放出圧力P1)を加えることにより放出オリフィス6を開いた後、オリフィス6を通過する流体の流れを維持するために必要とされる圧力は、より大きな分配の容易さと流量コントロールを与えるために、減少されるか又は限界圧力以下である。即ち、放出圧力P1によりオリフィス6をスナップ動作で開いた後、該オリフィス6を完全に持続せしめるために必要な容器の内圧P2は、P1>P2でも良く、容器の内圧がP1とP2の間の範囲で変化しても、分配される流体の流量はほぼ一定に維持される。コネクタースリーブ7の弾性はバルブヘッド5を広げる動作に抵抗するのに役立ち、これによりパチンと開き/パチンと閉めるスナップ動作を達成するようにバルブヘッドを圧縮するので、コネクタースリーブ7をより厚く形成したり又はより薄く形成することにより、コネクタースリーブ7の弾力性をやや変化させても、これによりスナップ動作の大きさや度合を特定の適用例に対して調整することができる。同様にリム部分61の弾性の強さも所望のスナップ動作を達成するように調整できる。
【0055】バルブヘッド5に対してコネクタースリーブ7により作用する組合わされた圧縮力とトルクは、概して所定の形態となるようにバルブフラップ57を開かせるので、放出オリフィス6を通過する流量は、容器2に相当の圧力差が与えられても、即ち、前述のように内圧がP1とP2の間で変化しても、実質的に一定に保たれる。図13及び図14に最も良く図示されるように、バルブ3は、図12に示す開放方向に向かう枝分かれ状態を通過した後、図13及び図14に示す完全に開かれた状態に速やかに且つ積極的に移行し、その状態で、バルブフラップ57の端60は放射方向の外向きに分岐するので放出開口部6は、図14に最も良く見られるように星型平面形態とされる。
【0056】バルブヘッド5の縁部42は、流体製品18の圧力と、コネクタースリーブ7により加えられる弾性トルクの下で、やや内側に回転ないし枢動し、このトルクは、バルブ3を元の成形された形状(図7)に向かって復元するように弾性的に付勢し続ける。コネクタースリーブ7は、容器2の内圧と共に、オリフィス6を通過する流体製品の動的な流れにより発生する外向きの力の下で、軸方向と円周方向の両方向に緊張した状態を保持する。図示したバルブ3の幾何学形状、特にバルブヘッド5とコネクタースリーブ7の形状は、オリフィス6が常にパチンと開き、バルブ3を図13及び図14に示す形態にまで付勢するのに役立つ。
【0057】容器2の内圧が減少したとき、放出オリフィス6は、内圧が放出圧力P1を下回る所定の閉鎖圧力に達するまで、図13及び図14に示す完全に開いた位置を概ね持続し、閉鎖圧力に低下すると、コネクタースリーブ7が元の成形された形状(図7)から弾性的変形されることにより生じた力(復元力)が、バルブヘッド5を内側に向けて、枝分かれ状態に戻した後、図10に示す凹形方向に引き戻し、これにより、放出オリフィス6を開けられたときの動作と同様にスナップ作動で積極的に確実に閉じる。
【0058】バルブヘッド5のパチンと閉まるスナップ動作は、たとえ非常に粘性のある及び/又は濃密な製品が分配される時でも、包装1から滴としてしたたりおちることがなく、分配されていた流体製品の流れを鋭く断ち切るように、オリフィス6を極めて速く且つ極めて完壁に閉じるのに役立つ。バルブ3は、容器6の内圧が更に減少されるまで、図10に示す完全に閉じ且つ完全に伸びた位置をとり続け、シフト圧力を下回るまで減少されると、コネクタースリーブ7の弾力によりバルブヘッド5を図7に示す完全に引込まれた最初の位置(内方格納位置)に戻るまで移動する。
【0059】本発明が意図するバルブ3の少なくとも幾つかは、水柱17〜18インチ程度のような比較的高い閉鎖圧力を有しているので、オリフィス6は、たとえ容器2が何らかの吸引や負圧を与えなくとも、確実にパチンと閉じられる。更にこのような幾つかのバルブ3のコネクタースリーブ7は、容器2に何らかの吸引や負圧を与えなくても、バルブヘッド5を完全に引込まれた内方格納位置(図7)に自動的に戻るまで移行させるための十分な弾力性を具備するように構成されている。従って、バルブ3は、つぶれる袋、チューブ等を含む容器に関連して容易に適用することができる。また、バルブ3は、特に図1ないし図3に示すように、バルブ3が通常液体製品を支持する包装の底部に適用される。
【0060】多くの分配用包装1の具体例において、容器2は、押圧により絞られた後に元の形状に戻る比較的硬い側壁を備えるように設計される。このような具体例において、流体製品を分配した後に容器2の中に空気を吸い戻すことは、容器2の破壊を防ぐためには望ましいことであり、これにより容器2が完全に空になるまで分配を常に容易ならしめる。バルブ3が完全に閉じられ完全に引込まれた内方格納位置(図9)にあるとき、バルブヘッド5の凹形の構成は、オリフィス6を内側に開くことを許すので、空気を容器2の内部に吸い戻すことができるが、流体製品の漏洩を許すようなオリフィス6の外向き開放は、依然として積極的に阻止している。従って、比較的弱く、薄い壁の容器2でも、容器の側壁14及び15を破壊することなくバルブ3を取付けて用いることができる。
【0061】図15に示すように、包装1は、最初の船積、輸送等のために運搬される時、予期しない放出を防止するため、積極的に閉鎖部材を設けることができる。図15に示す分配用包装1は、バルブヘッド5と共にコネクタースリーブ7が外方に折目部を移動しながら伸びることを物理的に妨げるスライド閉鎖部材70を備えている。コネクタースリーブ7の伸びる動きを束縛することによって、バルブヘッド5は凸型の構成に反転することを妨げられ、これにより放出オリフィス6は完全に閉じられたままの状態にある。閉鎖部材70がバルブ3の下面から側面方向に滑り出されると、バルブ3はこのとき往復運動自在となり、上述したような方法によりオリフィス6を開放せしめて容器2から液体製品を分配することができる。
【0062】図16は、分配用包装1の閉鎖構成の別の実施例を示す部分的概略図であり、除去可能なキャップ71が、スナップロック、ヒンジ等(図示せず)のような通常の固着手段により保持リング23に取外自在に連結されている。図示されたキャップ71は、ほぼ平らな外側表面72、内側表面73及び円筒形側壁74を有し、バルブヘッド5が完全に伸びた位置にあるとき、内側のキャップ表面73がバルブ3のリム65に当接するような寸法及び形状とされている。
【0063】キャップの内側表面73の中心部分は内側に突き出す突起75を含み、これは図示の実施例では通常凸面状の半球のこぶの形をしており、バルブ3のカップ状の外側表面38に近接する位置まで、バルブ3に向けて内側に延びる。突起75は、バルブヘッド5を凹型形態に積極的に維持し、これによりオリフィス6を完全に閉じた状態に確実に保持する。
【0064】伸縮可能な折目部を有するコネクタースリーブ7によるバルブヘッド5の往復運動は、包装1に幾つかの重要な利点を与える。例えば、コネクタースリーブ7は、放出オリフィス6に対する過剰な圧力を軽減するため、コネクタースリーブ7と共にバルブヘッド5を軸方向に移動せしめ、熱膨張等により生じる圧力のような容器2の内部に生じる異常な圧力の増加を相殺するために十分なフレキシビリティを備えるように形成されることが好ましい。
【0065】このようにして、もしも包装1がシャワー室又は浴室等に転倒状態で吊下げられるように設計された液体石鹸又はシャンプーに関連して使用されるならば、シャワー室内の周囲温度が上昇する時に、不慮に分配用バルブを開放するような増加圧力が直接に放出オリフィス6に伝達する代わりに、バルブヘッド5がこのような圧力を軽減するように軸方向外方に移動し、これにより分配用包装1から流体製品が不慮に漏出することを防止する。
【0066】コネクタースリーブ7の伸縮可能なダイヤフラムの作用と、バルブヘッド5の軸方向の往復運動によって達成される別の利点は、バルブを容器2に取付けるときに経験される通り、バルブフランジ4の何等かの取付け不良及び/又は歪みがバルブヘッド5には伝達されないように、コネクタースリーブ7が十分な柔軟性を備えたものとして形成されていることである。これにより放出オリフィス6を損傷しない取付作業が可能になる。以前から知られているように、液体シリコンゴムの固有の粘着性の性質のため、これにより成形された分配用バルブを容器2に取付けることは極めて困難で、しばしばバルブ3のバルブフランジ4にある種の不均一な圧縮及び/又は歪みを生ずる結果となる。コネクタースリーブ7が伸縮可能なダイヤフラムの作用を有しない場合、このような歪みはバルブヘッド5に直接伝達され、そこで放出オリフィス6を変形させ、予め定められた開放圧力、閉鎖圧力、流量等のような重要な設計の特性を変えてしまう。本発明のバルブ3に備えた伸縮可能なダイヤフラムを構成するコネクタースリーブ7は、バルブヘッド5をバルブフランジ4から絶縁又は孤立させるように働き、バルブヘッド5を自由に浮動できるので、このような問題が回避される。
【0067】本発明の構成により達成される別の利点の例は、容器2に加えられる振動、衝撃力等により放出開口部6が不慮に開放されることを避けるため、コネクタースリーブ7が十分な柔軟性を有するものとして形成され、この伸縮可能なコネクタースリーブ7に接続されたバルブヘッド5を外方に移動させることにより、振動や衝撃を吸収及び/又は減衰できる点にある。包装1が床に落とされたり、作業表面に強く投げつけられたり、その他、振動させられる場合、容器2の中の液体製品の加速度及び/又は減速度から生ずる衝撃力は、さもなければ直接放出オリフィス6に伝達され、不慮に開放させる虞れがある。
【0068】この点に関し、本発明のバルブ3における伸縮可能なコネクタースリーブ7の作用は、前記のような衝撃力に対するクッション又は緩衝として機能し、これにより、包装1から液体製品が不慮に放出されるという危険を大幅に減少させる。同様に、例えば、包装1がある種のサラダドレッシングのような不均一な流体のために使用されるとき、一般的に使用に先立って振られるが、コネクタースリーブ7は、このような振動を吸収するのを助け、漏出を防止する。
【0069】本発明により達成される更に別の利点は、コネクタースリーブ7が、実質的には、バルブ3の所定の開放圧力(放出圧力P1)を下回る極めて適度の圧力(シフト圧力)でのみ、バルブヘッド5を完全に引込まれた内方格納位置(図7)から完全に伸ばされた外方作用位置(図10)に移行させる点にある。即ち、コネクタースリーブにより構成された弾性ダイアフラム手段7が、包装1の分配の“感触”を改良するように十分な柔軟性を備えている。使用者が手指で容器2を握る際、側壁14及び15を軽く押圧しただけでも、コネクタースリーブ7とバルブヘッド5が図10に示された完全に伸び且つ完全に閉じた外方作用位置に伸長され、その際、バルブヘッド5は一瞬停止するので、流体製品のそれ以上の動きがバルブ3の所定の開放圧力(放出圧力P1)に達し又はそれよりも大きい容器2の内圧として生ずる結果を使用者に知らしめ、容器2に追加の力が働くことを控えることが可能になる。
【0070】このコネクタースリーブ7とバルブヘッド5の動きは、使用者によって触覚又は感覚により、バルブヘッド5が完全に伸びた外方作用位置(図10)に達する時、容器の側壁14及び15により経験される振動又は脈動の形で一般的に感知される。この脈動は、使用者にバルブヘッド5が完全に伸び、これ以上の圧力がバルブ3をスナップ式にパチンと開けて流体製品を分配することを知らせる信号を構成する。バルブ3がパチンと開き、パチンと閉まるとき、正確な流量コントロールを達成するのを助けるために、同様の振動又は脈動が容器の側壁14及び15を通じて使用者に伝達される。
【0071】例示した包装1の実施例において、バルブ3は、バルブヘッド5を完全に収容するために完全に容器2の内部に引き込んだ図7に示すような内方格納位置と、バルブヘッド5に備えたオリフィス6が流体製品をきちんと分配するためバルブヘッド5を完全に容器2の外方にシフトした図13及び図14に示す外方作用位置との間で、バルブヘッド5を移動させるように容器2に取付けられた弾性ダイアフラム手段7を有している。これらの二つの極端な位置の間で、バルブヘッド5を移行させることによって、バルブ3は、通常は外に曝されず、使用されないときは分配するときのきれいさを犠牲にすることなく容器2の中に確保される。また、バルブ3はコネクタースリーブ7のアーチ部分の折目部51が容器のベース13の底部25に隣接して配置されるように容器2に対して好適に位置付けされるので、もしも分配包装が何かの表面に投げつけられても、バルブ3と容器2の間の支持は、バルブ3が完全に伸びた位置に移行することを妨げ、オリフィス6を閉じたままの状態に保持し、不慮の漏洩を防止する。
【0072】包装1は極めて用途が広く、色々な広い範囲の流体製品を容易にきれいに分配することができる。自己シールするバルブ3は余分な圧力又は力を必要とせず、使用者によって操作されたとき、速やかに且つ確実にシールし、しかし容易に開くように容器2と分配される液体製品18の両方に適合させることができる。弾性的に柔軟なコネクタースリーブ7は、図例の場合、折り重なり且つその折り目を移動させるように伸びる構成とされており、容器に対する衝撃を吸収し、バルブフランジ4を容器に取付けるとき、バルブフランジ4に加えられる取付不良及び/又は歪みに対して適応させ且つ正確な分配を可能にすると共に独特の分配感覚を与えるものである。
【0073】バルブ3は、オリフィス6がパチンと開いた時に、たとえ容器2が比較的広い範囲の圧力に曝され、上述した内圧P1とP2の間で容器の内圧が変化しても、ほぼ一定の流量が確保されるように形成されている。バルブ3は、好ましくは、一旦、放出オリフィス6が開くと、閉鎖時の確実なシール性を犠牲にすることなく、操作とコントロールを極めて容易にするように流体の流れを維持するために必要とされる圧力の大きさを減少しても良いように形成されている。包装1は、特に底部からの分配構成としても良く、振動容器及びその他の類似の包装に対しても不慮の漏洩を防止できるように適用可能である。
【0074】以上の記述において、上記に開示した概念から離れることなく本発明に改良を行い得ることは当業者に容易に理解されるであろう。このような改良は、本願の特許請求の範囲で明らかに反対のことを述べていない限り、特許請求の範囲に含まれるものと考えるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するために具体化された包装の斜視図であって、容器の底部に取付けられた自己シーリングバルブを示すために一部を破断している。
【図2】包装の側面図であって、完全に引込まれ且つ完全に閉じられた位置のバルブを示すために一部を破断している。
【図3】包装の側面図であって、完全に伸ばされ且つ完全に開けられた位置のバルブを示すために一部を破断している。
【図4】本発明方法を実施するためのバルブの1実施形態を断片的に示す拡大平面図である。
【図5】同バルブの拡大側面図である。
【図6】同バルブの拡大断面図である。
【図7】同バルブを容器に取付けた状態を示しており、バルブが完全に閉じ、完全に引込まれた内方格納位置にある状態を示す拡大断面図である。
【図8】同バルブを容器に取付けた状態を示しており、バルブが完全に閉じた状態で内方格納位置からやや移動した状態を示す拡大断面図である。
【図9】同バルブを容器に取付けた状態を示しており、バルブが完全に閉じた状態で更に外方に移動した状態を示す拡大断面図である。
【図10】同バルブを容器に取付けた状態を示しており、バルブが完全に閉じた状態で完全に外方に移動した外方作用位置にある状態を示す拡大断面図である。
【図11】同バルブを容器に取付けた状態を示しており、外方作用位置において完全に閉じているが、バルブヘッドが外側に反転しようとしている状態を示す拡大断面図である。
【図12】同バルブを容器に取付けた状態を示しており、外方作用位置において完全に閉じているが、バルブヘッドが外側に反転し続けている状態を示す拡大断面図である。
【図13】同バルブを容器に取付けた状態を示しており、外方作用位置においてバルブヘッドが完全に外側にパチンと開いた状態を示す拡大断面図である。
【図14】図13に示された状態のバルブの拡大底面図である。
【図15】バルブを容器に取付けた状態を示しており、バルブが完全に閉じ閉鎖体により支持された状態を示す拡大断面図である。
【図16】バルブを容器に取付けた状態を示しており、バルブが完全に閉じ、別の実施例に係る閉鎖体により支持された状態を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 包装
2 容器
3 分配用バルブ
4 バルブフランジ
5 バルブヘッド
6 放出オリフィス
7 弾性ダイアフラム手段(コネクタースリーブ)
12 容器本体
18 流体製品
21 放出開口部
38 外側表面
39 内側表面
40 周縁部分
41 中心部分
42 縁部
44 環状の縁
45 側壁部分
51 折目部
52 縁
55 スリット
56 スリット
57 バルブフラップ
65 リム
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2005-03-18 
出願番号 特願平11-49008
審決分類 P 1 651・ 121- ZD (B65D)
最終処分 一部取消  
前審関与審査官 佐野 遵  
特許庁審判長 粟津 憲一
特許庁審判官 溝渕 良一
山崎 豊
登録日 2002-05-17 
登録番号 特許第3307892号(P3307892)
権利者 リキツド モールデイング システムズ インコーポレイテツド
発明の名称 容器に包装された流体製品の分配方法  
代理人 中野 収二  
代理人 中野 収二  
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