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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 B42D
管理番号 1126692
審判番号 不服2003-4240  
総通号数 73 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1995-02-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2003-03-14 
確定日 2005-11-14 
事件の表示 平成 5年特許願第227967号「折り畳み物の製造方法及び折り畳み物基材」拒絶査定不服審判事件〔平成 7年 2月28日出願公開、特開平 7- 52586〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯・本願発明
本願は、平成5年8月20日の出願であって、その請求項1及び2に係る発明は、平成15年4月14日付の手続補正書により補正された明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1及び2に記載されたとおりのものと認められるところ、そのうち、請求項2に係る発明は、次の特許請求の範囲の請求項2に記載されたとおりのものと認める。
「連続した第1の面部、第2の面部および第3の面部で形成され、折り畳み重ね合わせて1枚状に形成される基材であって、
前記基材の前記第1の面部および前記第2の面部の内側たる片面に前記基材の周縁に沿って、加圧接着剤をスクリーン印刷して加圧接着剤層を形成し、
前記第2の面部の内側の面と前記第3の面部の内側の面とが、前記第2の面部に形成された前記加圧接着剤層で接着されるように形成され、
前記第1の面部の内側の面と前記第3の面部の外側の面とが、前記第1の面部に形成された前記加圧接着剤層で接着されるように形成されたことを特徴とする、折り畳み重ね合わせて1枚状に形成される基材。」(ただし、請求項2における「加熱接着剤をスクリーン印刷して加圧接着剤層を形成し、」は、「加圧接着剤をスクリーン印刷して加圧接着剤層を形成し、」の誤記と認定した。以下、「本願発明」という。)

2.引用例
これに対して、原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願日前の平成2年7月3日に頒布された実願昭63-166229号(実開平2-85184号)のマイクロフィルム(以下、「引用例」という。)には、本願発明に関連する事項として、以下の事項が記載されている。
ア.「第14図は他実施例の封書製作用の帳票を示し、(イ)は正面図、(ロ)は背面図をそれぞれ示す。又、第15図は第14図の帳票から製作された封書を示し、(イ)は正面図、(ロ)は背面図(ハ)は(イ)のG-G線断面図をそれぞれ示す。この実施例においては、第1紙片1aの表面側に宛先,宛名表示欄2が設けられ・・・情報表示欄3が第1紙片1a,第2紙片1b,及び第3紙片1cの裏面側に設けられ・・・宣伝,広告欄7は第2紙片1bの表面側に形成されてなる。」(17頁3〜15行)
イ.「接着剤5は第1紙片1aと第2紙片1bの裏面側の上下縁部に設けられており、しかも、点状の接着剤5aが第1紙片1aの側縁に設けられている。」(17頁16〜19行)
ウ.「本実施例においては、上記のように第1紙片1a及び第3紙片1cが第2紙片1bに対して折り曲げて形成されてなるため、第1紙片1a,第2紙片1b,及び第3紙片1cの3つの紙片の内面側はすべて隠蔽されることとなる。」(17頁末行〜18頁4行)
エ.「この実施例における封書10は、第14図のような帳票10aの宛先,宛名表示欄2と情報表示欄3とに所定事項を印字した後、内向きに3つ折り状態として折り曲げられ、さらに接着剤5,5aを介して加圧接着することによって製作されるものである。」(18頁13〜18行)
オ.封書製作用の帳票表面及び裏面を示した図(第14図(イ)、(ロ)及びその製作された封書の表裏面及びG-G線断面を示す図(第15図(イ)、(ロ)、(ハ)、ただし、(ハ)における最下部紙片及び中間部紙片をそれぞれ示す符号1cおよび1bは、符号1b及び1cの誤記と認定。)
以上の記載を含む上記引用例には、以下の発明が記載されている。
「連続した第1紙片1a、第2紙片1bおよび第3紙片1cで形成され、折り畳み重ね合わせて1枚状に形成される封書製作用の帳票であって、
前記封書製作用の帳票の前記第1紙片1aの宛先,宛名表示欄2が設けられる面(以下、「第1紙片1aの表面」という。)の反対面(以下、「第1紙片1aの裏面」という。)の上下縁部および第2紙片1bの宣伝,広告欄7が設けられる面(以下、「第2紙片1bの表面」という。)の反対面(以下、「第2紙片1bの裏面」という。)の上下縁部に接着剤5を設けると共に前記第1紙片1aの裏面の第2紙片1bと接続しない一側縁に接着剤5aを設け、すなわち、第1紙片1aの裏面および第2紙片1bの裏面に接着剤5,5aを略Uの字の線状に設け、
前記第2紙片1bの裏面と前記第3紙片1cの情報表示欄3が設けられる面(以下、「第3紙片1cの裏面」という。)とが、前記第2紙片1bに設けられた前記接着剤5で加圧接着されるように形成され、
前記第1紙片1aの裏面と前記第3紙片1cの裏面と反対の面すなわち表面とが、前記第1紙片1a設けられた前記接着剤5,5aで加圧接着されるように形成される、折り畳み重ね合わせて1枚状に形成される封書製作用の帳票。」(以下、「引用発明」という。)

3.対比・判断
本願発明と上記引用発明とを対比する。
(1)引用発明の、「第1紙片1a」、「第2紙片1b」、「第3紙片1c」及び「封書製作用の帳票」は、それぞれ、本願発明の「第1の面部」、「第2の面部」、「第3の面部」及び「基材」に相当している。
(2)引用発明の「第1紙片1a」、「第2紙片1b」、「第3紙片1c」のそれぞれの表面及び裏面は、それぞれ、本願発明の「第1の面部」、「第2の面部」、「第3の面部」のそれぞれの外側の面及び内側の面に相当していることが明らかである。
(3)引用発明の封書は、接着剤5,5aを介して加圧接着することによって製作されるものであるから、引用発明の「接着剤5,5a」は「加圧接着剤」といえ、第1紙片1aと第2紙片1bの各裏面に設けられた接着剤5,5aは、「加圧接着剤層」ということができる。
(4)本願発明の「前記基材の前記第1の面部および前記第2の面部の内側たる片面に前記基材の周縁に沿って加圧接着剤層を形成し、」の記載における「前記基材の周縁」とは、連続した第1の面部、第2の面部および第3の面部で1枚状に形成される基材の周縁、別の言い方をすると、第2の面部を挟んで両側に第1の面部および第3の面部が接続される基材の周縁であるから、各面部の周縁との関係でいえば、各面部の4辺の周縁のうち、接続部となる周縁を除く各面部の周縁であること、すなわち、第2の面部では、接続部となる2辺の周縁を除く2辺の周縁、第1の面部および第3の面部では、接続部となる1辺の周縁を除く3辺の周縁であることが明らかであるから、結局、上記記載の意味は、第1の面部と第2の面部の外周縁に沿って加圧接着剤層18が略Uの字の線状に形成されていることであると解される。
そうすると、引用発明も、封書製作用の帳票(基材)の第1紙片1aの裏面(第1の面部の内側の面)および第2紙片1bの裏面(第2の面部の内側の面)に接着剤5,5a(加圧接着剤層)を略Uの字の線状に設けているから、引用発明と本願発明とは、「基材の第1の面部および第2の面部の内側たる片面に前記基材の周縁に沿って加圧接着剤層を形成し」ている点で共通している。
以上のことから、両者は、
「連続した第1の面部、第2の面部および第3の面部で形成され、折り畳み重ね合わせて1枚状に形成される基材であって、
前記基材の前記第1の面部および前記第2の面部の内側たる片面に前記基材の周縁に沿って加圧接着剤層を形成し、
前記第2の面部の内側の面と前記第3の面部の内側の面とが、前記第2の面部に形成された前記加圧接着剤層で接着されるように形成され、
前記第1の面部の内側の面と前記第3の面部の外側の面とが、前記第1の面部に形成された前記加圧接着剤層で接着されるように形成された折り畳み重ね合わせて1枚状に形成される基材。」
である点で一致し、以下の点で相違している。
[相違点]
本願発明では、接着剤層をスクリーン印刷で形成するのに対して、引用発明では、接着剤層をどのように形成するのか定かでない点。
[相違点の判断]
複数の面部を接着させるための接着剤層をスクリーン印刷で形成することは、特開平4-272898号公報、特開平4-325291号公報、特開昭64-78282号公報、特開平3-211095号公報にみられるように周知であり、当該周知技術を引用発明に適用するのに格別阻害要因がなく当業者が適宜想起できることであり、その作用効果も格別なものでない。
したがって、本願発明は、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

4.むすび
本願発明が特許を受けることができない以上、本願のその余の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶を免れない。
よって結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2005-08-26 
結審通知日 2005-09-06 
審決日 2005-09-22 
出願番号 特願平5-227967
審決分類 P 1 8・ 121- Z (B42D)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 平井 聡子  
特許庁審判長 番場 得造
特許庁審判官 谷山 稔男
酒井 進
発明の名称 折り畳み物の製造方法及び折り畳み物基材  
代理人 岡田 全啓  
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