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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  H01M
管理番号 1127348
異議申立番号 異議2003-73513  
総通号数 73 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1994-09-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2003-12-26 
確定日 2005-10-03 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3448848号「積層型電池の基板への実装構造」の請求項1ないし3に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3448848号の請求項1ないし3に係る特許を維持する。 
理由 1.手続の経緯
本件特許第3448848号の請求項1〜3に係る発明についての出願は、平成5年3月23日に特許出願され、平成15年7月11日にその発明について特許権の設定登録がされ、その後、その特許について、沖島和子により特許異議の申立てがなされ、取消理由(平成17年2月14日付け)が通知され、その指定期間内である平成17年4月25日に訂正請求がなされたものである。

2.訂正の適否についての判断
2-1.訂正の内容
(1)訂正事項a
特許請求の範囲の請求項2における「前記側面の正極用、負極用端子電極にそれぞれ接続される基板への実装用の正極用、負極用端子電極を設けたことを特徴とする積層型電池の基板への実装構造。」を、「前記側面の正極用、負極用端子電極にそれぞれ接続される基板への実装用の正極用、負極用端子電極を設け、前記積層型電池の外面を、前記正極用端子電極及び前記負極用端子電極の外面への露出部を前記取付け面側にして外装体で覆ったことを特徴とする積層型電池の基板への実装構造。」に訂正する。
(2)訂正事項b
特許請求の範囲の請求項3における「請求項1または2に記載の積層型電池の基板への実装構造において」を、「請求項2に記載の積層型電池の基板への実装構造において」に訂正する。
(3)訂正事項c
明細書の段落【0006】の「前記側面の正極用、負極用端子電極にそれぞれ接続される基板への実装用の正極用、負極用端子電極を設けたことを特徴とする。」を、「前記側面の正極用、負極用端子電極にそれぞれ接続される基板への実装用の正極用、負極用端子電極を設け、前記積層型電池の外面を、前記正極用端子電極及び前記負極用端子電極の外面への露出部を前記取付け面側にして外装体で覆ったことを特徴とする。」に訂正する。

2-2.訂正の目的の適否、新規事項の有無および拡張・変更の存否
訂正事項aは、明細書の段落【0013】の「外装体25で電池7の端子電極7a、7b以外の外面を覆い・・・。また図5(B)に示すように、端子電極7、8の外面への露出部を取付け面側にして前記導電性固着剤20により接続するようにしてもよい。」という記載、及び、図5(B)には、正極用端子電極7a及び負極用端子電極7bの外面への露出部以外を、外装体25で覆い、該露出部を基板の導電膜15との取付け面とした実装構造が図示されていることに基づいて、特許請求の範囲にさらに構成を追加するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とした明細書の訂正に該当し、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
訂正事項bは、訂正前の請求項3が、請求項1または2を引用していたのを、請求項2のみを引用するものとする訂正であるから、対象とする発明の数を減少する訂正であり、さらに、訂正後の請求項3が引用する請求項2は、訂正事項aにより減縮されているから、結局、訂正事項bは、特許請求の範囲の減縮を目的とした明細書の訂正に該当し、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
訂正事項cは、発明の詳細な説明の該当する箇所を訂正事項aと整合させる訂正であるから、明りょうでない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当し、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

2-3.むすび
したがって、上記訂正は、特許法第120条の4第2項及び3項で準用する特許法第126条第2項及び第3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

3.特許異議の申立についての判断
3-1.特許異議申立ての理由及び取消理由の概要
特許異議申立人は、証拠方法として甲第1〜5号証を提出して、請求項1〜3に係る発明は、甲第1〜5号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項1〜3に係る発明の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものである旨、主張している。
当審の取消理由の概要は、請求項1〜3に係る発明は、刊行物1(異議申立人の提出した甲第4号証)、刊行物2(同甲第1号証)、及び刊行物3に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項1〜3に係る発明の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであるというものである。

3-2.本件発明
上記2で示したとおり、上記訂正が認められるから、本件の請求項1〜3に係る発明(以下、「本件発明1」〜「本件発明3」という)は、上記訂正請求に係る訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1〜3に記載されたとおりのものであると認められるところ、請求項1〜3の記載は次のとおりである。
「【請求項1】複数の正極、負極およびこれらの間の電解質または電解質を含むセパレータの積層体により積層型電池本体を構成し、該積層型電池本体の側面に、前記正極、負極にそれぞれ接続される外部接続用の正極用、負極用端子電極を一体に形成し、一方、積層型電池を搭載する基板上に、前記積層型電池の前記正極用端子電極、負極用端子電極にそれぞれ接続させる正極用、負極用導体膜を形成し、該基板上の導体膜に前記端子電極を導電性固着剤により固着して積層型電池を基板に実装したことを特徴とする積層型電池の基板への実装構造。
【請求項2】請求項1に記載の積層型電池の基板への実装構造において、前記積層型電池本体の取付け面に、前記側面の正極用、負極用端子電極にそれぞれ接続される基板への実装用の正極用、負極用端子電極を設け、前記積層型電池の外面を、前記正極用端子電極及び前記負極用端子電極の外面への露出部を前記取付け面側にして外装体で覆ったことを特徴とする積層型電池の基板への実装構造。
【請求項3】請求項2に記載の積層型電池の基板への実装構造において、前記基板を多層基板として、該多層基板に前記積層型電池の充電回路と出力制御回路の各受動素子を内蔵したことを特徴とする積層型電池の基板への実装構造。」

3-3.甲第1〜5号証及び引用刊行物に記載された発明
異議申立人が提出した本件出願前に頒布された刊行物である甲第1〜5号証、および、当審が平成17年2月14日付けで通知した取消理由に引用した刊行物3には、それぞれ次のとおりの事項が記載されている。

(1)甲第1号証:実願昭54-19078号公報(実開昭55-120141号)のマイクロフィルム(当審の取消理由に引用した刊行物2と同じ)
(摘示1-1)「積層チップコンデンサ1の電極構造は、第1図、第2図に示すように、セラミック誘電体3でへだてられて形成されている複数のコンデンサ内部電極4が端面で外部接続用電極2と接合するようになっている。この積層チップコンデンサを回路接続する方法としては、第3図に示すように接続用基板5に設けたコンデンサ接続用電極6と積層チップコンデンサの外部接続用電極2の側面全面を半田で接続する・・・」(第1頁第12〜末行)
(摘示1-2)「第5図(a),(b)に示すようにコンデンサ接続用基板5上に形成されたコンデンサ接続用電極6と接する、皮膜8に被われていない外部接続用電極2の一部とを半田7により面接続して・・・」(第2頁第14〜17行)
(摘示1-3)第2図には、誘電体3を介して複数の内部電極4が積層された積層チップコンデンサの端面に外部接続用電極を設けた構造が、第3図には、接続用基板5上に設けたコンデンサ接続用電極6と積層チップコンデンサ端面の外部接続用電極2が半田7で接続された構造が、第5図(a)には、皮膜8に被われていない外部接続用電極2の一部が、基板上の接続用電極と面接続された構造が、それぞれ図示されている。

(2)甲第2号証:特開昭63-160264号公報
(摘示2-1)「1.積層基板と複数の半導体素子を用いた半導体モジュール装置であって、前記積層基板に電子素子装着用穴をあけ、該電子素子装着用穴に電子素子を装着し、その上に半導体装置を実装した・・・半導体モジュール装置。
2.前記半導体素子は・・・コンデンサである・・・特許請求の範囲第1項に記載の半導体モジュール装置。
3.前記半導体素子は、電池である・・・特許請求の範囲第1項に記載の半導体モジュール装置。」(特許請求の範囲第1〜3項)
(摘示2-2)「本発明は、半導体モジュール装置に関し、特に半導体モジュール装置の積層基板上の実装密度を向上することができる技術に関するものである。」(第1頁右下欄第4〜6行)
(摘示2-3)「本実施例1の半導体モジュール装置は、第1図乃至第4図に示すように、積層基板1の上部及び下部表面上にそれぞれ複数・・・の・・・半導体装置2が実装され、該半導体装置2のリードと積層基板1に設けられている配線端子1Aとが半田で電気的に接続され、固定されている。また、第2図及び第3図に示すように、前記積層基板1の所定位置に電子素子装着用穴3を設け、その電子素子装着用穴3の中に前記複数の半導体装置2のうち特定の1つの装置を選択するためのデコーダ4が装着され、積層基板1に設けられている配線素子1Aとが半田で電気的に接続される。そして、その上に、前記半導体装置2が実装される。」(第2頁左下欄第2〜16行)

(3)甲第3号証:ニューケラス編集委員会編「積層セラミックコンデンサ」、株式会社学献社、1998年9月26日、第45頁
(摘示3-1)「今後増々小形化、高寸法精度化、自動装着化、大容量化、高信頼性化とともに低価格化が進展しているものと予想される。」(第45頁左欄第12〜14行)
(摘示3-2)図1には、側面に外部電極(接続電極)を備えた積層セラミックコンデンサの構造が図示されている。

(4)甲第4号証:特開平1-124248号公報(当審の取消理由に引用した刊行物1と同じ)
(摘示4-1)「(1)可塑性樹脂を含有する固体電解質電池素子をプリント基板に一体化形成する・・・ことを特徴とする電子部品。
(2)プリント基板としてフィルム状の基板を用い、固体電解質電池素子として可撓性を有するフィルム状の素子を用いたことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の電子部品。」(特許請求の範囲第1、2項)
(摘示4-2)「イオン伝導性の固体電解質粉を可塑性樹脂中に分散した固体電解質混合物を引き延ばすことにより固体電解質シート(以下SEシートと呼ぶ)を得る。同様にして・・・電極材料混合物を引き延ばすことにより電極シートを得る。そして電極シート、SEシート、電極シートの順に積み重ね、これらを一体成形して電池素子とし、この電池素子をプリント基板上に・・・適当な接着剤により接着し一体化する。」(第3頁左上欄第1〜12行)
(摘示4-3)「(実施例1)第1図は本発明の具体的実施例であり、プリント基板1と固体電解質電池素子2とが一体化形成された電子部品の構成の概略を示す図である。・・・あらかじめ銅配線パターン3を形成したプリント基板1にスクリーン印刷法により固体電解質電池素子2を一体化形成した。・・・プリント基板上の所定の銅配線パターン上に・・・印刷工程を繰り返して・・・電池を一体化形成した。」(第4頁左下欄第1行〜右下欄第18行)
(摘示4-4)「(実施例3)・・・第3図において、(3a)はフィルム状プリント基板9の一方の面でありこの面に・・・フィルム状の固体電解質電池素子10が一体化形成されている。・・・フィルム状固体電解質電池素子10は・・・固体電解質混合物スラリーをテフロン板上に流延し、溶媒を散逸することで得た・・・SEシートを・・・電極材料混合物スラリー中を・・・くぐらせてSEシートの両面に電極層を形成した後、さらに・・・カーボン塗料中・・・を・・・くぐらせて電池シートを得た。得られた電池シートを2枚重ね合わせ・・・ローラプレスした後、・・・裁断することでフィルム状固体電解質電池素子とした。」(第頁5右上欄末行〜右下欄第5行)
(摘示4-5)第1図に図示された、プリント基板1上の銅配線パターン3上に一体化形成された固体電解質電池素子2は、その下面と銅配線パターンが接続し、また、その上面と、銅配線パターンのプリント基板から浮いて形成された部分が接続していることが看取でき、第3図(a)には、フィルム状プリント基板9に一体化形成されたフィルム状固体電解質電池素子10が図示されている。

(5)甲第5号証:特開平4-79203号公報
(摘示5-1)「多層基板の表面層を除き、任意の複数層・・・にわたり積層方向に対向させて、C(キャパシタンス)成分を主体とした電極パターン・・・に、この電極パターン・・・と一体形成されたL(インダクタンス)成分補正用パターン・・・を設けたコンデンサ電極パターン・・・を含む複数の厚膜コンデンサ電極パターンを設け、これら複数の厚膜コンデンサ電極パターンを結線してLC共振器とし、上記多層基板に内蔵させた・・・LC共振器内蔵の多層基板。」(特許請求の範囲)
(摘示5-2)「本発明は、LC共振器内蔵の多層基板に関し、更に詳しくいえば、多層LC共振器による高周波フィルタ、高周波用発振器等として用いられ、特に、これらの回路を多層基板に内蔵できるようにして、小型化を図り、かつ良好な特性が得られるようにしたLC共振器内蔵の多層基板に関する。」(第1頁右下欄第1〜6行)

(6)刊行物3:特開平5-12913号公報
(摘示6-1)「本発明の固体電解質は電池以外のコンデンサー、キャパシター・・・等にも使用できるので・・・」(段落【0065】)

3-4.当審の判断
(1)本件発明1について
まず、異議申立人の申立て理由について検討する。
甲第4号証の(摘示4-1)には、「(1)可塑性樹脂を含有する固体電解質電池素子をプリント基板に一体化形成する・・・ことを特徴とする電子部品。(2)プリント基板としてフィルム状の基板を用い、固体電解質電池素子として可撓性を有するフィルム状の素子を用いたことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の電子部品。」と記載されているから、甲第4号証には、「可塑性樹脂を含有するフィルム状の固体電解質電池素子を、フィルム状のプリント基板に一体化形成する電子部品」が記載されているといえる。
そして、「イオン伝導性の固体電解質粉を可塑性樹脂中に分散した固体電解質混合物を引き延ばすことにより固体電解質シート(以下SEシートと呼ぶ)を得る。」(摘示4-2)という記載、および、実施例3に関する「SEシートを・・・電極材料混合物スラリー中を・・・くぐらせてSEシートの両面に電極層を形成した後、さらに・・・カーボン塗料中・・・を・・・くぐらせて電池シートを得た。得られた電池シートを2枚重ね合わせ・・・ローラプレスした後、・・・裁断することでフィルム状固体電解質電池素子とした。」(摘示4-4)という記載によると、上記「可塑性樹脂を含有するフィルム状の固体電解質電池素子」は、可塑性樹脂を含有する固体電解質シート(SEシート)の両面に電極層を形成した後、さらにカーボン層を形成して得られた電池シートを2枚重ね合わせ、ローラプレスした後、裁断して製造されたものであるから、表裏面はカーボン層である。そして、上記電池シートを構成する固体電解質シートの両面に形成された電極層は、正極層と負極層であることは自明の事項であるから、電池シートを2枚重ね合わせて製造されたものである上記「可塑性樹脂を含有するフィルム状の固体電解質電池素子」は、2枚の正極、負極およびこれらの間の可塑性樹脂を含有する固体電解質の積層体により構成された積層型電池本体と、該積層型電池本体の表裏面に一体に形成されたカーボン層を備える「積層型電池」といえるものである。
また、実施例3において、上記「可塑性樹脂を含有するフィルム状の固体電解質電池素子(積層型電池)」を「プリント基板上に・・・適当な接着剤により接着し一体化する」(摘示4-2)に当たっては、実施例1の固体電解質電池素子と同様に、「あらかじめ銅配線パターン3を形成した・・・プリント基板上の所定の銅配線パターン上に」(摘示4-3)、第1図に図示される実装構造となるように、上記固体電解質電池素子(積層型電池)を、その表裏面のカーボン層が上下面となるよう配置して、下面のカーボン層と銅配線パターンを接着剤により接着し、上面のカーボン層と、銅配線パターンのプリント基板から浮いて形成された部分を接着剤により接着して、一体化形成するものであるといえる(摘示4-5)。
そうすると、固体電解質電池素子(積層型電池)の上面および下面のカーボン層は、集電体であって、外部接続用の正極用端子電極、負極用端子電極ともいえるものであるし、それぞれのカーボン層(端子電極)は、プリント基板上のそれぞれ対応する正極用、負極用銅配線パターンと接着剤により接続されるといえる。
これらの事項を、本件発明1の記載ぶりに則して整理すると、甲第4号証には、「2枚の正極、負極およびこれらの間の可塑性樹脂を含有する固体電解質の積層体により積層型電池本体を構成し、該積層型電池本体の上下面に、前記正極、負極にそれぞれ接続される外部接続用の正極用、負極用端子電極を一体に形成し、一方、積層型電池を搭載するプリント基板上に、前記積層型電池の前記正極用端子電極、負極用端子電極にそれぞれ接続させる正極用、負極用銅配線パターンを形成し、かつその際、該正極用、負極用銅配線パターンのどちらか一方は、プリント基板から浮いた部分を有するように形成し、該プリント基板上の銅配線パターンに前記下面の端子電極を接着剤により接着し、かつ、該プリント基板上の銅配線パターンがプリント基板から浮いた部分に、前記上面の端子電極を接着剤により接着して積層型電池をプリント基板に実装した積層型電池のプリント基板への実装構造」という発明(以下、「甲4発明」という)が記載されているといえる。
そこで、本件発明1と甲4発明を対比すると、甲4発明の「2枚」、「可塑性樹脂を含有する固体電解質」、「プリント基板」、「銅配線パターン」、「接着剤」、「接着」は、本件発明1の「複数」、「電解質」、「基板」、「導体膜」、「導電性固着剤」、「固着」にそれぞれ相当し、本件発明1と甲4発明は、導体膜(銅配線パターン)と端子電極とが、導電性固着剤(接着剤)により固着(接着)されている点で共通しているから、両発明は、「複数の正極、負極およびこれらの間の電解質の積層体により積層型電池本体を構成し、該積層型電池本体に、前記正極、負極にそれぞれ接続される外部接続用の正極用、負極用端子電極を一体に形成し、一方、積層型電池を搭載する基板上に、前記積層型電池の前記正極用端子電極、負極用端子電極にそれぞれ接続させる正極用、負極用導体膜を形成し、該導体膜に前記端子電極を導電性固着剤により固着して積層型電池を基板に実装した積層型電池の基板への実装構造」である点で一致し、以下の点で相違する。

相違点:本件発明1は、積層型電池本体の「側面に」、「正極用、負極用端子電極を一体に形成し」、「基板上の導体膜に」側面に形成した端子電極を固着するのに対し、甲4発明は、積層型電池本体の上下面に、正極用、負極用端子電極を一体に形成し、正極用、負極用導体膜のどちらか一方は、基板から浮いた部分を有するように形成し、基板上の導体膜に下面の端子電極を固着し、かつ、基板上の導電膜が基板から浮いた部分に、上面の端子電極を固着する点。

次に、上記相違点について検討する。
本件発明1が上記相違点に係る構成を備えることの技術的意義について、本件明細書には次のような記載がある。
(a)「上面側の電極(集電体)・・・を一部空中に浮かせた特殊な構造としなければならず、作製が容易でないという問題点がある。」(段落【0003】)
(b)「シート状に形成した積層型電池・・・も表裏面に集電体を形成したものであるため、前記同様に通常のチップ電子部品のように表面実装することができないという問題点がある。」(段落【0004】)
(c)「本発明は、従来のように積層型電池の表裏面に集電体を形成するのではなく、側面・・・に端子電極を形成しておき、基板上に形成した導体膜に対して半田や導電性接着剤等により端子電極を接続することにより、電気的接続および電池の基板への固定を行う。」(段落【0007】)
これら(a)〜(c)の記載に徴すれば、従来、表裏面に集電体を形成したシート状に形成した積層型電池においては、実装に際し上面となる端子電極(集電体)を、一部空中に浮かせた特殊な構造としなければならず、作成が容易でないため、通常のチップ電子部品のように容易に表面実装することができないという課題があったところ、本件発明1は、積層型電池の側面に端子電極を形成しておいて、浮いた部分を有させずに基板上に形成した導体膜に積層型電池の端子を固着することにより、通常のチップ電子部品と同様に基板に対して容易に表面実装することができるという効果を奏するものであるといえる。
これに対し、甲4発明は、積層型電池本体の上下面に端子電極(集電体、カーボン層)を形成し、上面側の端子電極と接続する導電膜(銅配線パターン)を一部空中に浮かせた特殊な構造に形成するものであるから、作製が容易でなく、通常のチップ電子部品のように容易に表面実装することができないという、本件明細書に記載された従来技術と同様の課題を有するものであるといえる。
次に、甲第1号証を検討すると、甲第1号証には、「積層チップコンデンサ1の電極構造は・・・複数のコンデンサ内部電極4が端面で外部接続用電極2と接合するようになっている。この積層チップコンデンサを回路接続する方法としては・・・基板5に設けたコンデンサ接続用電極6と積層チップコンデンサの外部接続用電極2の側面全面を半田で接続する」(摘示1-1)と記載され、第2図には、積層チップコンデンサの端面に外部接続用電極を設けた構造が、第3図には、基板5上に設けたコンデンサ接続用電極6と積層チップコンデンサ端面の外部接続用電極2が半田7で接続された構造が図示されており(摘示1-3)、積層チップコンデンサの端面は、「側面」といえるから、甲第1号証には、積層チップコンデンサの側面に外部接続用電極(端子電極)を一体に形成し、基板上のコンデンサ接続用電極(導体膜)に端子電極を固着した実装構造が記載されているといえる。
しかしながら、上記甲第1号証に記載される事項は、前示した実装が容易な「通常のチップ電子部品」といえる積層チップコンデンサの実装構造に係るものであって、本件発明1が対象とする積層型電池の基板への実装構造に係るものではない。そうすると、甲第1号証には、前示した積層型電池の実装構造における従来技術の課題はもとより、本件発明1の上記相違点に係る構成については、記載されていないし、示唆もされていないというべきである。
また、甲第2号証には、コンデンサ及び電池を基板に実装することが記載されているが(摘示2-1〜2-3)、実装される電池の種類や構造については何も記載されていない。そうすると、甲第2号証にも、前示した積層型電池の実装構造における従来技術の課題はもとより、本件発明1の上記相違点に係る構成については、記載されていないし、示唆もされていない。
さらに、甲第3号証には、側面に端子電極に相当する外部電極(接続電極)を備えた積層セラミックコンデンサが記載されており(摘示3-2)、また、甲第5号証には、多層基板が記載されているものの(摘示5-1、5-2)、これら甲第3、5号証にも、前示した積層型電池の実装構造における従来技術の課題はもとより、本件発明1の上記相違点に係る構成については、記載されていないし、示唆もされていない。
してみると、甲第1〜3、5号証には、本件発明1の上記相違点に係る構成は記載も示唆もされておらず、甲第1〜3、5号証の記載事項から、該構成を導くこともできないから、本件発明1は甲第1〜5号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。
次に、当審の取消理由について検討する。
当審の取消理由の引用刊行物は刊行物1〜3であり、刊行物1、刊行物2はそれぞれ異議申立人の提出した甲第4号証、甲第1号証と同じであるから、刊行物1、2に代えて、以下、甲第4、1号証を引用する。
刊行物3には、電池とコンデンサは、相互に適用可能な技術事項が存在する技術分野であることが記載されているといえるが、刊行物3には、前示した積層型電池の実装構造における従来技術の課題はもとより、側面に端子電極を一体に形成した積層型電池は記載されていないのであるから、甲第1号証(刊行物2)に記載されるような基板上に形成された導電膜と側面の端子電極を固着した実装構造を、甲4発明(刊行物1に記載された発明)の積層型電池の実装構造に適用することができるものではない。
そうすると、本件発明1は、甲第1、4号証(刊行物1、2)および刊行物3に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。
以上に検討したように、本件発明1は、甲第1〜5号証および刊行物3に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

(2)本件発明2、3について
本件発明2は本件発明1を引用して、また、本件発明3は本件発明1を引用する本件発明2を引用して、それぞれさらに限定するものであるから、ともに、上記「(1)本件発明1について」に記載したと同様の理由により、甲第1〜5号証および刊行物3に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

4.むすび
以上のとおりであるから、特許異議申立て理由及び証拠によっては、本件発明1〜3に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件発明1〜3に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
積層型電池の基板への実装構造
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】複数の正極、負極およびこれらの間の電解質または電解質を含むセパレータの積層体により積層型電池本体を構成し、該積層型電池本体の側面に、前記正極、負極にそれぞれ接続される外部接続用の正極用、負極用端子電極を一体に形成し、一方、積層型電池を搭載する基板上に、前記積層型電池の前記正極用端子電極、負極用端子電極にそれぞれ接続させる正極用、負極用導体膜を形成し、該基板上の導体膜に前記端子電極を導電性固着剤により固着して積層型電池を基板に実装したことを特徴とする積層型電池の基板への実装構造。
【請求項2】請求項1に記載の積層型電池の基板への実装構造において、前記積層型電池本体の取付け面に、前記側面の正極用、負極用端子電極にそれぞれ接続される基板への実装用の正極用、負極用端子電極を設け、前記積層型電池の外面を、前記正極用端子電極及び前記負極用端子電極の外面への露出部を前記取付け面側にして外装体で覆ったことを特徴とする積層型電池の基板への実装構造。
【請求項3】請求項2に記載の積層型電池の基板への実装構造において、前記基板を多層基板として、該多層基板に前記積層型電池の充電回路と出力制御回路の各受動素子を内蔵したことを特徴とする積層型電池の基板への実装構造。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、膜形成方法を用いて作製される積層型電池の基板への実装構造に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来の電池は一般に正極、負極が別々のブロックを構成して電解質を含むセパレータを介して対峙する構造を有していたが、軽量、高エネルギー密度化等を図るため、リチウム電池のように、正極材、正極集電体、正極材、電解質を含むセパレータ、負極材、負極集電体、負極材の各シートを重ねて渦巻き状に巻き、この渦巻き状に巻いた電池素体を円筒形のケースに収容し、ケース上面を正極端子、ケース下面を負極端子として構成したものがある。しかしこの構造によると、電池形状が従来の円柱形に限られるため、スペース効率が悪く、占有スペースが大になる。また、基板上に電池を搭載できれば電子機器の基板の取扱いが容易となり、かつ電池ボックスが不要になり、電源ラインも短くなるが、前記円筒形のものは、基板上に半田等によって直付けするという要求に応えることが困難であるという問題点がある。
【0003】
一方、特開平3-184276号公報に記載のように、基板に直付けできるものとして、図10に示すように、基板1上に集電体2、負極3、電解質4、正極5、集電体6を印刷法によって積層したものがある。しかしこの構造のものは、基板1ごとに一体に積層電池を形成するものであって、互換性がなく、量産したものを通常のチップ電子部品のように例えば表面実装することができないという問題点がある。また、上面側の電極(集電体)6を一部空中に浮かせた特殊な構造としなければならず、作製が容易でないという問題点がある。
【0004】
また、特開平1-124248号公報には、印刷法により同様の積層電池を基板上に一体に形成した例の他、さらに別の実施例として、シート状に形成した積層型電池の表裏面に集電体を接続し、その積層型電池上に太陽電池を設け、これらを集電体を介して接続したものが開示されている。しかしこのシート状に形成した電池も表裏面に集電体を形成したものであるため、前記同様に通常のチップ電子部品のように表面実装することができないという問題点がある。
【0005】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、種々の基板に互換性を有してチップ状の電子部品と同様に積層型電池を搭載することが可能となる積層型電池の実装構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、複数の正極、負極およびこれらの間の電解質または電解質を含むセパレータの積層体により積層型電池本体を構成し、該積層型電池本体の側面に、前記正極、負極にそれぞれ接続される外部接続用の正極用、負極用端子電極を一体に形成し、一方、積層型電池を搭載する基板上に、前記積層型電池の前記正極用端子電極、負極用端子電極にそれぞれ接続させる正極用、負極用導体膜を形成し、該基板上の導体膜に前記端子電極を導電性固着剤により固着して積層型電池を基板に実装したことを特徴とする。また、本発明は、前記積層型電池本体の取付け面に、前記側面の正極用、負極用端子電極にそれぞれ接続される基板への実装用の正極用、負極用端子電極を設け、前記積層型電池の外面を、前記正極用端子電極及び前記負極用端子電極の外面への露出部を前記取付け面側にして外装体で覆ったことを特徴とする。また、本発明は、前記基板を多層基板として、該多層基板に前記積層型電池の充電回路と出力制御回路の各受動素子を内蔵したことを特徴とする。
【0007】
【作用】
本発明は、従来のように積層型電池の表裏面に集電体を形成するのではなく、側面、取付け面の少なくともいずれかに端子電極を形成しておき、基板上に形成した導体膜に対して半田や導電性接着剤等により端子電極を接続することにより、電気的接続および電池の基板への固定を行う。
【0008】
【実施例】
図1(A)は本発明による積層型電池の実装構造を示す基板の平面図、同(B)はその側面図である。図中、1は基板、7は本発明により基板1上に搭載された積層型電池、8は前記積層型電池7を充電する充電回路であり、該充電回路8はメイン電源(図示せず)に対して基板1上の一体に形成された導体膜9およびコネクタ部10を介して接続される。11は前記積層型電池7を電源として複数レベルの出力電圧を得てIC、トランジスタ等の機能回路12〜14に供給する定電圧定電流回路等の出力制御回路である。前記積層型電池7は、側面部に正負の端子電極7a、7bを有し、これらの端子電極7a、7bを、基板1上に形成された導体膜15、16に半田あるいは導電性接着剤等よりに固着し、これらの導体膜15、16を介して充電回路8および出力制御回路11に接続している。
【0009】
図2(A)は本発明による積層型電池の一実施例を示す斜視図、同(B)はその等価回路図、図3(A)はその断面図である。図中、21は正極、22は負極、23は電解質または電解質を含んだセパレータ(以下電解質で代表させる)であり、これらはスクリーン印刷法やシート法等の厚膜形成法、または蒸着、スパッタリング、CVD等の薄膜形成法もしくはこれらを複合した方法によって積層して一体化する。正極用端子電極7aおよび負極用端子電極7bはこのように積層した積層体、すなわち積層型電池本体の側面にそれぞれ前記正極21、負極22に接続して形成される。すなわち、正極21、電解質23および負極22を組として形成される電池素体を端子電極7a、7bにより並列に接続した構造を有する。
【0010】
前記正極21として、図3(B)に示すように、集電体となる例えばAlのような金属膜21aの両側に例えばLiCoO2のような正極活物質等をグラファイトでなる導電粉とともに樹脂等でなるバインダにより結合して形成した正極材21bを設け、また、図3(C)に示すように、負極22として同様に集電体となる例えばCuのような金属膜22aの両側に負極活物質としてのグラファイトをバインダで結合してなる負極材22bを設けたもの等が用いられる。電解質23としては、例えば、極性有機溶媒中に例えばLiClO4等を溶解させた液体電解質をポリプロピレン等の微細孔に含浸させたもの等や固体電解質が用いられる。
【0011】
図4はスクリーン印刷法によりこの電池の正極21、負極22、電解質23を形成する場合のパターンの位置関係を説明する図であり、まず図4(A)に示すように、絶縁材でなるベース24上に正極21の印刷を行う。具体的には、正極材21bのペーストの印刷、正極集電体となる金属膜21aのペーストの印刷、正極材21bのペーストの印刷を同じ箇所に重ねて行う。次に、図4(B)に示すように全面に電解質23のペーストを印刷する。次に、図4(C)に示すように、前記正極21の印刷箇所より位置をずらして、負極材22bのペーストの印刷、負極集電体となる金属膜22aのペーストの印刷、負極材22bのペーストの印刷を行う。その上に前記ベース24と同じ絶縁材または電解質23のペーストの印刷を全面に行い、さらに正極21、電解質23、負極22を繰り返し集積する。そして、図4(C)に示すように、正極21は一端側に露出し、負極22は他端側に露出するように、切断代Wをもって切断する。(場合によっては焼成してもよい。)このように切断して六面体をなすように形成した積層体の対向する側面にメッキ、焼き付け、または蒸着、スパッタリング等の薄膜形成法等により端子電極7a、7bを形成する。
【0012】
図3(A)に示すように、この積層型電池7を前記正極用端子電極7a、負極用端子電極7bが基板1に形成されている正極用導体膜15、負極用導体膜16にそれぞれ載るようにセットして半田または導電性接着剤等の導電性固着剤20により電気的接続を行うと共に、基板1に積層型電池7を固定する。このように、積層型電池7の基板1への搭載は、通常のIC、トランジスタ等の電子部品と同様に行える。
【0013】
図5(A)はケースあるいはラミネートからなる外装体25で電池7の端子電極7a、7b以外の外面を覆い、これにより内部構成部材の保護や、電解質として液状のものを用いた場合に、電解質の蒸発の防止を図ったものである。また図5(B)に示すように、端子電極7、8の外面への露出部を取付け面側にして前記導電性固着剤20により接続するようにしてもよい。
【0014】
図6は本発明の実装構造を実現する積層型電池の他の例であり、本例のものは、正極21と負極22とを櫛状に形成してその間に電解質23を介在させた同じパターンのシートをa〜nで示すように積層するか、あるいは印刷によって正極21、負極22、電解質23をそれぞれ同じ箇所において積層し、切断することにより、外面に正極21、負極22が露出した電池を構成したものである。本例のものにおいても図3(B)、(C)に示したように、金属膜21a、22aを形成し、電池の外面にはこれらの金属膜21a、22aが露出するように切断する。このような露出した金属膜にさらに端子電極7a、7bを被着したり、さらに前記外装体25を設けてもよい。図7の例は正極21と負極22とを渦巻き状に形成してその間に電解質23を介在させたシートをa〜nで示すように積層するか、あるいは印刷法によって積層したものであり、本例の場合も図6の場合と同様に端子電極7a、7bを被着したり、外装体25を設ける場合もある。図6、図7の例においても、図3(A)あるいは図5(A)、(B)に示した構造によって基板1に実装される。
【0015】
上記例の他、内蔵電極21、22のいずれか一方または双方をジグザグに折り曲げて積層した構造や、螺旋状に形成した構造等も実現でき、積層方向の両端に端子電極7a、7bを設けてこれらを基板1に半田20等によって固着してもよい。
【0016】
また、図8(A)の平面図および同(B)の側面図に示すように、基板1に太陽電池26を搭載し、該太陽電池26によって充電回路8を介して積層型電池7を充電する構成とすることにより、メイン電源による充電作業が不要となる。
【0017】
また、図9(A)の平面図、同(B)の側面図および同(C)の側面断面図に示すものは、基板1Aとして多層基板を用い、充電回路8および定電圧、定電流回路等の出力制御回路11を多層基板1A内に誘電体27aと内部電極27bとからなるコンデンサ27、磁性体28aとコイル導体28bとからなるインダクタあるいはトランス28、抵抗29およびこれらを接続する側面電極(スルーホールや内部導体でもよい)30によって構成したものである。側面電極30は基板1Aが搭載されるマザー基板(図示せず)上の導体膜に半田等により接続される。このような多層基板1Aを用いれば、充電回路8および出力制御回路11の搭載スペースを基板1A上に設ける必要が無くなるため、小型化が達成できる。
【0018】本発明は、正極、負極、電解質が上記実施例で示したものである場合に限られず、他の種々の一次、二次電池に適用できることはいうまでもない。
【0019】
【発明の効果】
請求項1、2によれば、種々の基板に互換性を有してチップ状の電子部品と同様に積層型電池を搭載することが可能となり、積層型電池を量産し、各種電子機器の基板に容易に搭載可能となる。
【0020】
請求項3によれば、積層型電池を搭載する基板を小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明による積層型電池の実装構造の一実施例を示す基板の平面図、(B)はその側面図である。
【図2】(A)は該実施例の積層型電池の斜視図、(B)は等価回路図である。
【図3】(A)は本実施例の積層型電池の断面図、(B)、(C)は素材であるシートの部分断面図である。
【図4】本実施例の正極、負極、電解質の素材のパターンを示す図である。
【図5】(A)、(B)はそれぞれ本発明による積層型電池の実装構造の他の実施例を示す断面図である。
【図6】本発明の実装構造を実施する積層型電池の他の例を示す斜視図である。
【図7】本発明の実装構造を実施する積層型電池の他の例を示す斜視図である。
【図8】(A)は本発明による積層型電池の実装構造の他の実施例を示す基板の平面図、(B)はその側面図である。
【図9】(A)は本発明による積層型電池の実装構造の他の実施例を示す基板の平面図、(B)はその側面図、(C)はその断面図である。
【図10】従来の積層型電池の基板への実装構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基板
7 積層型電池
7a、7b 端子電極
8 充電回路
11 出力制御回路
12〜14 機能回路
15、16 導体膜
20 導電性固着剤
21 正極
22 負極
23 電解質または電解質を含むセパレータ
25 外装体
27 コンデンサ
28 インダクタまたはトランス
29 抵抗
30 側面電極
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2005-09-14 
出願番号 特願平5-89332
審決分類 P 1 651・ 121- YA (H01M)
最終処分 維持  
前審関与審査官 長者 義久  
特許庁審判長 中村 朝幸
特許庁審判官 綿谷 晶廣
酒井美知子
登録日 2003-07-11 
登録番号 特許第3448848号(P3448848)
権利者 TDK株式会社
発明の名称 積層型電池の基板への実装構造  
代理人 青木 博昭  
代理人 寺崎 史朗  
代理人 長谷川 芳樹  
代理人 青木 博昭  
代理人 長谷川 芳樹  
代理人 寺崎 史朗  

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