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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H02G
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 H02G
管理番号 1127958
審判番号 不服2002-10084  
総通号数 74 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1999-09-17 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2002-06-06 
確定日 2005-12-15 
事件の表示 平成10年特許願第 49699号「電気接続箱におけるコネクタ横出し構造」拒絶査定不服審判事件〔平成11年 9月17日出願公開、特開平11-252746〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 I.手続の経緯
本願は、平成10年3月2日の出願であって、平成14年4月26日付けで拒絶査定がなされ、平成14年6月6日に拒絶査定に対する審判請求がなされるとともに、同年7月3日付けで手続補正がなされたものである。

II.平成14年7月3日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成14年7月3日付けの手続補正を却下する。
[理由]
1.補正後の発明
本件補正は、補正前の明細書の特許請求の範囲(平成14年3月29日付けの手続補正による)「【請求項1】電気接続箱に収容され、絶縁板に載置されたバスバーに外部コネクタの差込み用雄タブ端子を設けた電気接続箱において、
電気接続箱に収容されたバスバーの積層方向と直角な方向に、電気接続箱の横面から側方に突出するコネクタハウジング部を形成するとともに、上記バスバーの積層方向と直角な方向に突出して上記コネクタハウジング部内に臨む外部コネクタの差込み用雄タブ端子を別に設け、この雄タブ端子の曲げしろ部をバスバーの端部に溶接したことを特徴とする電気接続箱におけるコネクタ横出し構造。
【請求項2】上記雄タブ端子を折り曲げて高さを階段状に異ならせた請求項1に記載の電気接続箱におけるコネクタ横出し構造。
【請求項3】上記雄タブ端子を折り曲げて、横向き又は縦向きに形成した請求項1又は請求項2に記載の電気接続箱におけるコネクタ横出し構造。」を、
「【請求項1】電気接続箱に収容され、絶縁板に載置されたバスバーに外部コネクタの差込み用雄タブ端子を設けた電気接続箱において、
電気接続箱に収容されたバスバーの積層方向と直角な方向に、電気接続箱の横面から側方に突出するコネクタハウジング部を形成する一方、上記バスバーの積層方向と直角な方向に突出して上記コネクタハウジング部内に臨む外部コネクタの差込み用雄タブ端子を別に複数個設け、この各雄タブ端子は、折り曲げて高さを階段状に異ならせるとともに横向き又は縦向きに形成して、曲げしろ部をバスバーの端部に溶接したことを特徴とする電気接続箱におけるコネクタ横出し構造。」と補正するものである。

上記補正は、補正前の請求項1及び2を削除し、かつ請求項3を請求項1及び2を引用する記載形式のものから独立した形式として新たな請求項1とするとともに、外部コネクタの差込み用雄タブ端子の数を「複数個」と限定するものであるから、請求項の削除ならびに特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
(以下、補正後の請求項1に係る発明を「補正発明」という。)

2.独立特許要件の検討
そこで、本件補正発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成15年改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第4項の規定に適合するか)について以下に検討する。

(1)引用刊行物
原査定の拒絶の理由に引用された刊行物は次のものである。
刊行物1:実願平2-102254号(実開平4-61417号)の マイクロフィルム
刊行物2:特開平2-111213号公報
刊行物3:特開平5-174940号号公報
刊行物4:実願昭63-49311号(実開平1-157524号)の マイクロフィルム

(2)各引用刊行物の記載事項
〔刊行物1〕
刊行物1には、ワイヤハーネスの相互接続に用いられる電気接続箱の内部回路を構成する積層ブスバー配線板(第4頁〔産業上の利用分野〕の項参照)について、下記の記載がある。
(1a)「(1)上、下ケースに収容される積層ブスバー配線板であって、複数のブスバーとブスバー収容溝を設けた絶縁板とを交互に重ねてなり、所望のブスバーに、(a)絶縁板の一側縁から突出する平面タブおよび(または)(b)絶縁板の一側縁から突出してクランク曲げされた段差タブを設けてなるブスバー配線板において、
前記段差タブを有する所望のブスバーを挟む対向する2枚の絶縁板の一方の側縁に該段差タブの根元を支持するボスを突設し、他方の側縁に該ボスに対応する切欠を設け、該段差タブの根元をボスと前記ケースまたは他の絶縁板とで挟持、固定したことを特徴とする積層ブスバー配線板。」(実用新案登録請求の範囲の第1項)
(1b)「(3)上、下ケースに収容される積層ブスバー配線板であって、複数のブスバーとブスバー収容溝を設けた絶縁板とを交互に重ねてなり、所望のブスバーに、(a)ブスバー面から上向きまたは下向きに立ち上る起立タブおよび(または)(b)絶縁板の一側縁から突出する平面タブを設けてなるブスバー配線板において、
前記平面タブに、少なくとも一端に該平面タブに対応する雌端子部を備えた断面コ字状またはクランク状の中継端子を接続し、前記平面タブに対する段差タブを形成したことを特徴とする積層ブスバー配線板。」(実用新案登録請求の範囲の第3項)
(1c)従来技術について、「積層ブスバー配線板は、一般に第9図に示すように、所望のパターンを有する複数のブスバーaと絶縁板bとを重ねて構成される。ブスバーaは上向きまたは下向きに起立連成された分岐タブcを有し、図示しないケースのコネクタ挿着部にコネクタ端子として導出される。
そして、分岐タブの取出し密度を高くし、ブスバーaの配設効率を上げるため、ブスバーaの面と平行にのび絶縁板bの側縁から突出する平行タブdを設けるようにしている(実開昭54-168585号公報)。この平行タブdには、ブスバーからそのままのびる平面タブd1と、積層絶縁板bの端面Aでクランク曲げBを行った段差タブd2とがあり、クランク曲げの高さcを変えて、平行タブd群が挿着されるコネクタCの端子ピッチに合わせている。」(第4頁13行〜第5頁8行)
(1d)第3の考案の作用について、「第3の考案によれば、絶縁板に配設されるブスバーに直接にクランク曲げ部を有する段差タブを形成する必要がなくなるので、ブスバー配設の自由度と共に薄板金からのブスバー打抜歩留りが向上し、ブスバーの配設パターンもより簡素化される。」(第9頁下から3行〜第10頁3行)
(1e)実施例について、
(i)「第1図a,bにおいて、Aは電気接続箱であって、積層ブスバー配線板Bとこれを収容する絶縁ケースCとからなり、絶縁ケースCは上部ケースC1、下部ケースC2および側部ケースC3の三部品から構成されている。
積層ブスバー配線板Bは、2枚の絶縁板1,1’その上下両面及び中間に配設された複数のブスバー2および絶縁板1,1’の一側に垂設された側板3,3’などで構成されている。
各絶縁板は、第2図および第3図に示すように、その両面または片面に複数のブスバー収容溝4を有し、該溝4にブスバー2が位置決め配設される。ブスバー2には、その回路構成に従って板面から起立する起立タブ5(第1図b参照)、絶縁板1,1’の側縁から突出する平行タブ6が設けられている。平行タブ6は、従来例を示す第9図と同様に、ブスバー板面からそのままのびる平面タブ6A,6aと段差タブ6B,6bの4種があり、6A,6Bは巾広のタブを、6a,6bは巾狭のタブをそれぞれ示している。巾広の平面タブ6Aと段差タブ6Bはヒューズ用端子(または大電流用端子)として形成され、前記側板3,3’に支持され、側部ケースC3に設けたヒューズキャビティ7またはコネクタ挿着部8に収容、配列される。巾狭の平面タブ6aと段差タブ6bは通常のコネクタ用端子として形成され、前記起立タブ5と同様に各ケースC1〜C3のコネクタ挿着部8に収容、配列される。」(第10頁11行〜第11頁18行、第1〜3図)
(ii)「第4図において、上、下層の絶縁板1,1’の側板3,3’には、上、中、下層のブスバー2a,2b,2cから形成された巾広の段差タブ6B1,6B2,6B3が支持されている。各段差タブはクランク曲げ部9における前記第1の曲げ部9a(第3図参照)の曲げ位置を符号D1,D2,D3のように所定のピッチ(側板3等の板厚)だけずらすことにより、各層のブスバーから形成できるようにしたものである。」(第13頁14行〜第14頁2行、第4図)

〔刊行物2〕
刊行物2には、自動車の配線に用いられる電気接続箱の内部回路を構成するブスバーに対する外部接続用端子(1頁右下欄〔産業上の利用分野〕の項参照)について、下記の記載がある。
(2a)従来技術について、「従来の電気接続箱の内部回路は、第16図に示す如く、複数のブスバー1群を薄板金から打抜き形成し、ブスバーの端部や中間部に折曲加工により外部接続用端子としてのタブ2を起立連成した構成のものが多い。しかし、第17図のように、ブスバー1Aがブスバー1Bと1Cで挟まれている場合、ブスバー1Aに2本のタブ2A,2Aを連成する際には、点線で示す展開部2A’を設けておく必要があるから、ブスバー1B,1Cには予め迂回部1B’,1C’を設けておかなければならず、ブスバーの打抜歩留まり及び配設密度の低下と共に回路構成が複雑になるという欠点がある。
そこで、第18図に示すように、絶縁板を兼ねた下ケース3に複数条のブスバー4をその巾方向に縦に並列に配置すると共に、基板部5aの一端にL形折曲部5b、他端に外部端子に対する接触部5cを形成した分岐ブスバー5を設け、そのL型折曲部を5bをスポット溶接などにより所望のブスバー4に予め溶接固定しておき、上ケース6を被せることにより前記接触部5cを該ケースに形成したコネクタハウジング7a,ヒューズキャビティ7b,リレーキャビティ7cなどの各種の絶縁ハウジング内に収容、配列させるようにしたものが提案されている。」(第2頁左上欄2行〜右上欄6行)

〔刊行物3〕
刊行物3には、電気接続片のレーザ溶接方法について、下記の記載がある。
(3a)従来の技術として、「一般に、自動車等においては、ワイヤーハーネス中の電線を相互に接続して分岐回路を形成するべく、電気回路の集中接続機能を有するジャンクションボックス等が装着されている。このボックス内には、金属薄板から打ち抜き形成した回路導体部としてのブスバーが収容されており、このブスバーには、分岐導体部としての圧接端子等が立ち上げ形成されている。」(段落【0002】)
(3b)同じく従来の技術として、「そして、従来から、図5及び図6に示したように、斯かるブスバー1,1同士の接続、固定、又は、ブスバー1へ圧接端子2を接続、固定する手段として、被溶接部材であるブスバー1、圧接端子2等の2つの電気接続片を重ね合わせた状態で、重ね合わせ部分にレーザ光3を照射して電気接続片同士を溶着する方法が用いられている。」(段落【0003】、図5、図6)

〔刊行物4〕
刊行物4には、自動車の電気配線などに用いられる電気接続箱の改良(第1頁〔産業上の利用分野〕の項参照)について、下記の記載がある。
(4a)実施例について、「第1図において、11はブスバーからなる導体であって、絶縁板12の表裏両面にその巾方向を縦にして一定間隔で複数本が並列に配置されており、導体11の一端(または両端)には雄形端子部11aが形成されて絶縁板12の端側から突出している。・・・・・また、ケース13の両側の端壁13bには、前記雄形端子部11aを収容するハウジング15,15’が形成され、ワイヤーハーネス接続用のコネクタ結合部を構成している。」(第4頁4行〜19行、第1図)

(3)補正発明と刊行物1記載の発明との対比・検討
刊行物1には、「上、下ケースに収容される積層ブスバー配線板であって、複数のブスバーとブスバー収容溝を設けた絶縁板とを交互に重ねてなり、所望のブスバーに、(a)絶縁板の一側縁から突出する平面タブおよび(または)(b)絶縁板の一側縁から突出してクランク曲げされた段差タブを設けてなるブスバー配線板」が記載されており(上記記載(1a)参照)、ここで「ブスバー」とは補正発明における「バスバー」に相当するものであり、ブスバー配線板が電気接続箱に収容されるものであること、及び、該電気接続箱が、収容されたバスバーの積層方向と直角な方向にその横面から側方に突出するコネクタハウジング部が形成されたものであることは第1図より明らかである。また、「絶縁板の一側縁から突出してクランク曲げされた段差タブ」は、本願明細書の段落【0020】の記載及び図3(b)と、刊行物1の上記記載(1e)(i)(ii)及び第1図、第9図との対比から明らかなように、補正発明における「バスバーの積層方向と直角な方向に突出してコネクタハウジング部内に臨む外部コネクタの差込み用雄タブ端子」に相当し、かつ「複数個設け」られ、さらに各雄タブ端子が、「折り曲げて高さを階段状に異ならせるとともに横向きに形成し」たものであることも明らかである。
そこで、補正発明と刊行物1に記載された発明とを対比すると、両者の一致点及び相違点は下記のとおりである。

(一致点)
「電気接続箱に収容され、絶縁板に載置されたバスバーに外部コネクタの差込み用雄タブ端子を設けた電気接続箱において、
電気接続箱に収容されたバスバーの積層方向と直角な方向に、電気接続箱の横面から側方に突出するコネクタハウジング部を形成する一方、上記バスバーの積層方向と直角な方向に突出して上記コネクタハウジング部内に臨む外部コネクタの差込み用雄タブ端子を複数個設け、この各雄タブ端子は、折り曲げて高さを階段状に異ならせるとともに横向きに形成したことを特徴とする電気接続箱におけるコネクタ横出し構造。」
である点で一致するが、次の点で相違する。

(相違点)
上記各雄タブ端子が、補正発明では、バスバーとは「別に」設けられたもので、折り曲げた「曲げしろ部をバスバーの端部に溶接した」ものであるのに対して、刊行物1記載の発明では、バスバーの端部をそのまま折り曲げて形成したものである点。

上記相違点について検討するに、薄板金から打ち抜いて作成されるバスバーに一体的に端子となる部分を形成し、これを折り曲げて端子を形成する代わりに、バスバーとは別に端子部を設けて、該端子部をバスバーの所定箇所に溶接して端子を形成することは、刊行物2、3に記載されている事項であり(上記記載(2a)(3a)(3b)参照)、クランク曲げされた段差タブを含む端子の別体化が、バスバーの打ち抜き歩留まり向上などのコスト低減に役立つことも、刊行物1(上記記載(1b)(1d)参照)や刊行物2に記載されている(上記記載(2a)参照)ことからみて、刊行物1記載の電気接続箱におけるコネクタ横出し構造における外部コネクタの差込み用雄タブ端子として、バスバーの端部をそのまま折り曲げて高さを階段状に異ならせ横向きに形成することに代えて、該雄タブ端子をバスバーとは別体として曲げしろ部をバスバーの端部に溶接するようになすこと、すなわち上記相違点に挙げられた構成を採用することは、当業者であれば容易に想到し得ることである。また、そのような構成を採用したことによる効果も、予測し得る範囲内のものである。
したがって、補正発明は、本願出願前に頒布されたことが明らかな上記刊行物1〜3に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

(4)むすび
以上のとおり、本件補正は、平成15年改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第4項の規定に違反するものであるから、同法第159条第1項で準用する同法第53条第1項の規定により、却下すべきものである

III.本願発明について
1.本願発明
平成14年7月3日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし3に係る発明は、平成14年3月29日付けで補正された明細書の特許請求の範囲の請求項1ないし3に記載された事項により特定されるもので、その請求項1は、次のとおりである。(以下、「本願発明」という。)
「【請求項1】電気接続箱に収容され、絶縁板に載置されたバスバーに外部コネクタの差込み用雄タブ端子を設けた電気接続箱において、
電気接続箱に収容されたバスバーの積層方向と直角な方向に、電気接続箱の横面から側方に突出するコネクタハウジング部を形成するとともに、上記バスバーの積層方向と直角な方向に突出して上記コネクタハウジング部内に臨む外部コネクタの差込み用雄タブ端子を別に設け、この雄タブ端子の曲げしろ部をバスバーの端部に溶接したことを特徴とする電気接続箱におけるコネクタ横出し構造。」

2.引用刊行物の記載事項
原査定の拒絶の理由に引用された刊行物、およびその記載事項は、前記II.2.(2)に記載したとおりである。

3.本願発明と刊行物1記載の発明との対比
刊行物1には、「上、下ケースに収容される積層ブスバー配線板であって、複数のブスバーとブスバー収容溝を設けた絶縁板とを交互に重ねてなり、所望のブスバーに、(a)絶縁板の一側縁から突出する平面タブおよび(または)(b)絶縁板の一側縁から突出してクランク曲げされた段差タブを設けてなるブスバー配線板」が記載されており(上記記載(1a)参照)、ここで「ブスバー」とは本願発明における「バスバー」に相当するものであり、ブスバー配線板が電気接続箱に収容されるものであること、該電気接続箱が、収容されたバスバーの積層方向と直角な方向にその横面から側方に突出するコネクタハウジング部が形成されたものであることは第1図より明らかである。また、「絶縁板の一側縁から突出する平面タブ」が、本願発明における「バスバーの積層方向と直角な方向に突出してコネクタハウジング部内に臨む外部コネクタの差込み用雄タブ端子」に相当するものであることも、第1図より明らかである。
そこで、本願発明と刊行物1に記載された発明とを対比すると、両者の一致点及び相違点は下記のとおりである。

(一致点)
「電気接続箱に収容され、絶縁板に載置されたバスバーに外部コネクタの差込み用雄タブ端子を設けた電気接続箱において、
電気接続箱に収容されたバスバーの積層方向と直角な方向に、電気接続箱の横面から側方に突出するコネクタハウジング部を形成するとともに、上記バスバーの積層方向と直角な方向に突出して上記コネクタハウジング部内に臨む外部コネクタの差込み用雄タブ端子を設けたことを特徴とする電気接続箱におけるコネクタ横出し構造。」

(相違点)
上記雄タブ端子が、本願発明では、バスバーとは「別に」設けられたもので、「雄タブ端子の「曲げしろ部をバスバーの端部に溶接した」ものであるのに対して、刊行物1記載の発明では、バスバーの端部をそのまま折り曲げて形成したものである点。

そこで検討するに、上記相違点は上記II.2.(3)項において検討した相違点と同じであり、上記相違点に挙げられた構成は、上記II.2.(3)項において述べたのと同じ理由により、当業者であれば容易に想到し得る事項である。

4.むすび
以上のとおり、本願発明は、本願出願前に頒布されたことが明らかな上記刊行物1〜3に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2005-10-13 
結審通知日 2005-10-18 
審決日 2005-10-31 
出願番号 特願平10-49699
審決分類 P 1 8・ 575- Z (H02G)
P 1 8・ 121- Z (H02G)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 清田 健一  
特許庁審判長 鐘尾 みや子
特許庁審判官 長井 真一
菊井 広行
発明の名称 電気接続箱におけるコネクタ横出し構造  
代理人 植木 久一  
代理人 麻野 義夫  
代理人 小谷 悦司  
代理人 植木 久一  
代理人 麻野 義夫  
代理人 植木 久一  
代理人 小谷 悦司  
代理人 麻野 義夫  
代理人 小谷 悦司  

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