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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06F
管理番号 1129587
審判番号 不服2001-12918  
総通号数 75 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1996-11-22 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2001-07-23 
確定日 2006-01-13 
事件の表示 平成 7年特許願第113465号「画像処理装置及びこれを備えたゲーム装置」拒絶査定不服審判事件〔平成 8年11月22日出願公開、特開平 8-305892〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続きの経緯
本願は、平成07年05月11日の出願であって、平成13年01月25日付で拒絶理由通知が通知され、平成13年05月31日付で意見並びに手続補正がなされ、平成13年06月11日付で拒絶査定がなされ、平成13年07月23日の審判請求がなされたものである。
2.本願発明
本願の特許請求の範囲の請求項1〜6に係る発明は、明細書および図面の記載から見て、平成13年05月31日付の手続補正により補正された本願の請求の範囲の請求項1〜6に記載されたとおりであるところ、その請求項3に記載された発明(以下、「本願発明」という。)は、次のとおりである。
「遊戯者が操作する複数の表示体に対する処理の状態を表示体ごとに表示するゲーム装置において、個々の表示体の余力を表すメータにそれぞれ顔の映像を適用し、前記顔が対応する表示体の前記メータに成す位置を、この表示体の残存余力に応じて変化させることを特徴とするゲーム装置。」
3.引用例について
1)引用例1とその記載事項
原査定の拒絶の理由に引用された特開平7-39648公報(以下、「引用例1」という。)には、以下の技術事項が図面とともに記載されている。
・記載事項1
【特許請求の範囲】
【請求項1】バーコードを読取るバーコード読取手段と、前記バーコード読取手段が読取った情報に基づきキャラクターおよび行動パターンを生成するキャラクター生成手段と、キャラクターどうしを各行動パターンに基づいて双方同時に攻撃・防御を行わせるゲーム展開手段と、同ゲーム展開手段によるゲーム展開中に攻撃を受けたときのダメージから各キャラクターの体力値を算出する体力演算手段と、前記体力演算手段が算出した体力値から勝敗を判定する勝敗判定手段とを備えたことを特徴とするバーコードゲーム装置。

・記載事項2
【産業上の利用分野】本発明は、バーコードから情報を読取ってキャラクターどうしを戦わせるゲーム装置に関する。(段落【0001】)
・記載事項3
各操作器は、それぞれ操作レバー8、3個の押しボタンスイッチ9が配設されている。両操作器間には2個の押しボタンスイッチ10およびコイン投入口11が設けられている。本バーコードゲーム装置1は、2人のプレーヤーが対戦することができるとともに、1人のプレーヤーがコンピュータを相手に対戦することもできるようになっている。(段落【0010】)
・記載事項4
ゲーム展開手段21はキャラクター生成手段22によって設定されたキャラクターどうしをその行動パターンにもとづいて双方同時に攻撃・防御を行わせてゲームを展開させる。このゲーム展開手段21のゲーム展開により一方のキャラクターの攻撃が他方のキャラクターに命中したとき、体力演算手段23がその命中によるダメージにもとづき体力値を演算する。(段落【0013】)

・記載事項5
ステップ5のノーマルゲームはコンピュータが生成したキャラクターと戦うゲームで一方のキャラクターをプレーヤーが操作レバー8や押しボタンスイッチ9を操作して動かしてプレーするゲームである。(段落【0019】)

・記載事項6
一方バーコードの入力があってステップ6に進むと、読取ったバーコードの情報に基づきキャラクターおよび行動パターンを生成し、次のステップ7でキャラクターおよびバーコードデータを表示する。図6はこの段階でのモニターTV2の表示状態を示し、対戦するキャラクターとバーコードデータが表示されている。(段落【0020】)
・記載事項7
ステップ9で相手方に命中するとステップ10に進みダメージの計算を行い体力値を表示する。そしてCPU 側のキャラクターの体力値とバーコード側のキャラクターの体力値のいずれかが0になったかをステップ11,12で判別し、いずれも0になっていないときはステップ8に戻り、ステップ8,9,10,11,12を繰り返してゲームが進行しモニターTV2では両キャラクターどうしが戦いを継続する。(段落【0023】)
・記載事項8
そしてCPU 側のキャラクターの体力値が先に0 となると、ステップ11からステップ13に飛び、バーコード側の勝利を表示して、次のステージに進み別のCPU 側のキャラクターと戦うことができるが、バーコード側のキャラクターの体力値が先に0となると、ステップ12からステップ14に進みCPU 側のキャラクターの勝利を表示しゲームオーバーとなる。(段落【0024】)
・記載事項9
次にステップ1で投入コインが2枚と判別され2人のプレーヤーが対戦するモードになったときは図4のステップ21に飛び、まず最初のバーコードの入力があったか否かを判別し、入力があるとプレーヤーP1側のバーコード入力がありということでステップ22に進み、そのバーコードの入力情報に基づきキャラクターおよび行動パターンの生成が行われ、次いでキャラクターおよびバーコードデータの表示がなされ(ステップ23)、次のプレーヤーP2側のバーコードの入力を待つ(ステップ24)。(段落【0025】)
・記載事項10
プレーヤーP2側のバーコードの入力があると、ステップ25に進み、そのバーコードの入力情報に基づきキャラクターの選択および行動パターンの生成があり、次いでキャラクターおよびバーコードデータの表示がなされ(ステップ26)、前記したように図6に示すような画像がモニターTV2に映し出され、ゲームがスタートする。(段落【0026】)
・記載事項11
ステップ27,28,29,30,31は前記ステップ8,9,10,11,12と同様であり、双方のキャラクターがリアルタイムに攻撃し合い命中すれば相手方にダメージを与え体力を消耗させ戦いが進行する。(段落【0027】)
・記載事項12
一方のプレーヤーP1側のキャラクターの体力値が先に0となるとステップ30からステップ32に飛んでプレーヤーP2側の勝利を表示してゲームオーバーとなり、逆に他方のプレーヤーP2側のキャラクターの体力値が先に0となるとステップ31からステップ33に進みプレーヤーP1側の勝利を表示してゲームオーバーとなる。(段落【0028】)
・記載事項13
そしてバーコードを使用した場合は、バーコードの入力があるとキャラクターおよびキャラクターの行動パターンが生成されて表示され、先攻を決めて攻撃キーを押すようなことはなくゲームが自動的にスタートし、キャラクターどうしの双方の攻撃がなされゲームがリアルタイムに進行し、両者の体力の消耗を監視して一方が先に体力値0となったときはこれを検知して体力値が0となった方を負けと判断する。(段落【0030】)
以上の記載事項1〜13及び図面の記載によれば、引用例1には次の発明が記載されていると認められる。
「プレーヤーが操作するキャラクターどうしの攻撃・防御を行わせてゲームを展開するバーコードゲーム装置において、それぞれのキャラクターの体力値を表示し、その表示する位置を、各キャラクターの体力値に応じて変化させることを特徴とするゲーム装置。」(以下、「引用例1に記載された発明」という。)
4.対比
本願発明と上記引用例1に記載された発明とを対比する。
引用例1に記載された発明の「プレーヤー」は本願発明の「遊戯者」に相当し、以下同様に、「キャラクター」は「表示体」、「キャラクターどうし」は「複数の表示体」、「バーコードゲーム装置」は「ゲーム装置」、「体力値」は「余力および残存余力」にそれぞれ相当する。
また、引用例1は以下のものが記載されているといえる。 ・実質的記載事項1
引用例1に記載された発明は、記載事項2の「ゲームでキャラクターどうしを戦わせるゲーム装置」との記載、記載事項4の「・・・キャラクターどうしをその行動パターンにもとづいて双方同時に攻撃・防御を行わせてゲームを展開させる。このゲーム展開手段21のゲーム展開により一方のキャラクターの攻撃が他方のキャラクターに命中したとき、体力演算手段23がその命中によるダメージにもとづき体力値を演算する。」なる記載、および記載事項7の「ダメージの計算を行い体力値を表示する。」との記載からみて、引用例1に記載された発明は、キャラクターどうしの攻撃・防御を行わせてゲームを展開して、ダメージを計算してキャラクター毎に、攻撃力、防御力および俊敏性からなる体力値を表示しており、これは、本願発明でいう「表示体の処理状態を表示体ごとに表示する」構成に相当すると言うことができる。
そうすると、引用例1に記載された発明は、本願発明の「表示体の処理状態を表示体ごとに表示する」と実質的に同一の構成を具備しているということができる。
・実質的記載事項2
記載事項6の「・・・。図6はこの段階でのモニターTV2の表示状態を示し、対戦するキャラクターとバーコードデータが表示されている」なる記載があり、キャラクター画像とともに、攻撃力、防御力および俊敏性のパラメータ毎に棒グラフ状態で数値を示しつつ、体力を表示していることは明らかである。このように、棒グラフの高低で体力などの表示内容を数値にて表示するものは一般的にメータと呼ばれているものであり、そのメータの体力値を表示する位置を各キャラクターの体力値に応じて変化させていることも明らかである。
したがって、引用例1に記載された発明は、それぞれのキャラクターの体力値を棒グラフとしてのメータで表示するとともに、かつ、キャラクターの残存体力に応じてその棒グラフの先端部の成す位置を変化させて表示していると言うことができる。
そうすると、引用例1に記載された発明は、本願発明の「個々の表示体の余力を表すメータを有すると共に、表示体のメータに成す位置を、表示体の残存余力に応じて変化させる」なる構成を実質的に具備していると言うことができる。
以上の記載事項1〜13、実質的記載事項1,2および図6を勘案すると、本願発明と引用例1に記載された発明は、
「操作者が操作する複数の表示体に対する処理状態を表示体ごとに表示するゲーム装置において、個々の表示体の余力を表すメータを有し、表示体のメータに成す位置を、この表示体の残存余力に応じて変化させることを特徴とするゲーム装置。」である点で一致し、以下の点で相違する。
相違点: 本願発明が「メータにそれぞれ表示体の顔の映像を適用するもの」であるのに対して、引用例1に記載された発明は「メータにそれぞれの表示体の顔の映像を適用していない」点。
5.判断
上記相違点について、検討する。
メータの一つとしてのバーグラフの指標において、バーグラフが表示している計測状況や計測結果を、映像表示された数字、文字および記号を示して、バーグラフの計測対象の視認性を高めることは計測表示技術分野においてよく知られていることである(必要であれば、特開平4-337798号公報、特開平7-110244号公報(公開日1995年4月25日)、特開昭62-129719号公報、実願昭52-163640号のマイクロフイルム(実開昭54-90150号公報参照)等を参照されたい)。
また、同じく計測表示技術分野において、映像表示された数字、文字、記号と同様に、グラフなどのメータが表示している計測状況や計測結果の計測対象の視認性、識別性を高めるために、液晶表示装置や絵表示を映像として表示することもよく知られていることである(必要であれば、特開昭56-151378号公報、実願昭55-023396号のマイクロフイルム(実開昭56-124819号公報参照)および特開平3-197894号公報等参照されたい)。
そして、ゲーム技術分野において、攻撃力、防御力および俊敏性など種々のパラメータを計測し、表示して、その結果を表示装置に表示することが普通であることから、計測表示技術分野における周知技術をゲーム技術分野に適用することに格別の困難性はない。
したがって、引用例1に記載された発明において、それぞれのキャラクターのメータの計測対象の視認性を高めるために、計測表示技術分野において周知な技術であるメータの指標部に、映像情報としての絵、文字、数値および記号などを適用して、本願発明の相違点1に係る構成とすることは、当業者が容易になしえる程度のことと言うことができ、その適用効果も予測の範囲を超えるものでもない。
そうすると、本願発明は、引用例1に記載された発明および周知技術に基づき、当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。 6.むすび
以上のとおり、本願発明は、引用例1に記載された発明および周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。他の請求項に係る発明については検討するまでもなく、本願は拒絶すべきである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2005-11-17 
結審通知日 2005-11-18 
審決日 2005-12-05 
出願番号 特願平7-113465
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 植野 孝郎  
特許庁審判長 三原 裕三
特許庁審判官 辻野 安人
渡部 葉子
発明の名称 画像処理装置及びこれを備えたゲーム装置  
代理人 大賀 眞司  
代理人 稲葉 良幸  
代理人 田中 克郎  
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